JP2007247937A - 疎水性液中における球状氷粒子の製造方法及び製造装置 - Google Patents

疎水性液中における球状氷粒子の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アイスブラスト加工、アイスクリームやシャーベットなどの氷菓子の装飾や歯触りの変化付け、生鮮食品の保冷用クラッシュアイス代わり、食器や食品充填容器などの洗浄材などとして用いられる球状氷粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】過冷却した液体の液滴を疎水性液体が入った液槽に落下させ、過冷却状態が解除された液滴を前記疎水性液体内で氷結させて氷粒子を製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、アイスブラスト加工、アイスクリームやシャーベットなどの氷菓子の装飾や歯触りの変化付け、生鮮食品の保冷用クラッシュアイス代わり、食器や食品充填容器などの洗浄材などとして用いられる球状氷粒子の製造方法及び製造装置に関する。
従来から小径(数mm程度)の球状氷粒子を精度良く、製造することを試みた技術が開発され、特許出願されている。
(i)特許文献1の球状氷粒子の製造方法は、樋状の冷却流路に液体冷媒を流し、この液体冷媒内に、被凍結液(例えばコーヒーなど)の液滴を落下させて、球状氷粒子を製造している。
(ii)特許文献2の球状氷粒子の製造方法は、水に不溶性及至難溶性で且つ水よりも凝固点の低い分散媒を、同分散媒の凝固点以上で且つ水の凝固点以下の温度に冷却しておき、前記分散媒中に、水を微細滴状で分散させて、球状氷粒子を製造している。
(iii)特許文献3の球状氷粒子の製造方法は、疎水性液体が入った液槽中に、水滴を放出させて、球状氷粒子を製造している。
特開平6−147705号公報 特開2001−79767号公報 特開平11−51518号公報
上記特許文献1〜3の球状氷粒子の製造方法は、落下、分散、放出させた液滴が氷結するまでの時間が長く、その間に、隣接する液滴(即ち先に落下、分散、放出させた液滴)と一体化し、小径の氷粒子を精度良く製造できない問題がある。勿論、落下、分散、放出させる液滴を少量にして、隣接する液滴との一体化を防ぐ方法も考えられるが、その場合は氷粒子の製造効率が著しく低下し、大量生産できない問題がある。
本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、過冷却した液体の液滴を疎水性液体が入った液槽に落下させ、過冷却状態が解除された液滴を前記疎水性液体内で氷結させて氷粒子を製造することで、隣接する液滴同士の一体化が殆ど無く、小径の球状氷粒子を精度良く、しかも大量に生産できる、疎水性液中における球状氷粒子の製造方法及び製造装置を提供することである。
上記した背景技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る疎水性液中における球状氷粒子の製造方法は、
過冷却した液体の液滴を疎水性液体が入った液槽に落下させ、過冷却状態が解除された液滴を前記疎水性液体内で氷結させて氷粒子を製造することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造方法において、
疎水性液体は傾斜路から液槽に流れ込んでおり、同傾斜路に過冷却状態の液滴を落下させ、疎水性液体の流れにのせて液槽に落下させることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造方法において、
過冷却状態の液滴は、液槽の疎水性液体に落下させ、又は傾斜路に落下させ、又は疎水性液体若しくは傾斜路までの落下中に、非接触式過冷却解除装置によって音波、超音波、収束光、電場若しくは電圧などを作用させて過冷却状態を解除させることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造方法において、
疎水性液体の比重は氷粒子の比重より重く、疎水性液体内で浮上した氷粒子を取り出すことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造方法において、
疎水性液体の比重は氷粒子の比重より軽く、疎水性液体内で沈降した氷粒子を浮上手段によって強制的に浮上させて取り出すことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造方法において、
液槽から疎水性液体と氷粒子を分別し、更に前記氷粒子を炭化水素系の洗浄液が入った液槽に落下させ、洗浄した後に洗浄液と氷粒子とを分別することを特徴とする。
請求項7に記載した発明に係る疎水性液中における球状氷粒子の製造装置は、
液体を過冷却し、その過冷却した液体を液滴として疎水性液体が入った液槽に落下させる過冷却液滴落下部と、
液滴の過冷却状態を解除させる過冷却解除部と、
過冷却状態が解除された液滴を疎水性液体内で氷結させる液槽を有する氷粒子製造部と、
を備えていることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造装置において、
氷粒子製造部は、疎水性液体の冷却・供給装置と、
前記冷却・供給装置によって疎水性液体が供給されており、同疎水性液体の液面は過冷却液滴落下部との間に液滴の過冷却状態を解除可能な高低差を有し、前記疎水性液体の液面を過冷却解除部として、過冷却状態の液滴を前記疎水性液体の液面で受け止め、その衝撃で前記液滴の過冷却状態を解除させ、同液滴を前記疎水性液体内で氷結させる液槽と、
前記液槽から疎水性液体と氷粒子とを分別する分別装置と、
分別された氷粒子を貯蔵する貯蔵装置と、
を備えていることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項7に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造装置において、
氷粒子製造部は、疎水性液体の冷却・供給装置と、
過冷却液滴落下部から過冷却状態の液滴が落下中に、過冷却解除部として前記液滴に音波、超音波、収束光、電場若しくは電圧などを作用させ、同液滴の過冷却状態を解除させる非接触式過冷却解除装置と、
前記冷却・供給装置によって疎水性液体が供給されており、過冷却状態が解除された液滴を前記疎水性液体で受け止め、同液滴を前記疎水性液体内で氷結させる液槽と、
前記液槽から疎水性液体と氷粒子とを分別する分別装置と、
分別された氷粒子を貯蔵する貯蔵装置と、
を備えていることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項7に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造装置において、
氷粒子製造部は、疎水性液体の冷却・供給装置と、
前記冷却・供給装置によって疎水性液体が供給されており、同疎水性液体の液面は過冷却液滴落下部との間に液滴の過冷却状態を解除可能な高低差を有し、前記疎水性液体の液面を過冷却解除部として、過冷却状態の液滴を前記疎水性液体の液面で受け止め、その衝撃で前記液滴の過冷却状態を解除させ、同液滴を前記疎水性液体と共に液槽に落下させる傾斜路と、
前記傾斜路から流れ込んだ疎水性液体内で前記過冷却状態が解除された液滴を氷結させる液槽と、
前記液槽から疎水性液体と氷粒子とを分別する分別装置と、
分別された氷粒子を貯蔵する貯蔵装置と、
を備えていることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項7に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造装置において、
氷粒子製造部は、疎水性液体の冷却・供給装置と、
過冷却液滴落下部から過冷却状態の液滴が落下中に、過冷却解除部として前記液滴に音波、超音波、収束光、電場若しくは電圧などを作用させ、同液滴の過冷却状態を解除させる非接触式過冷却解除装置と、
前記冷却・供給装置によって疎水性液体が供給されており、過冷却状態が解除された液滴を前記疎水性液体で受け止め、同液体を前記疎水性液体と共に液槽に落下させる傾斜路と、
前記傾斜路から流れ込んだ疎水性液体内で前記過冷却状態が解除された液滴を氷結させる液槽と、
前記液槽から疎水性液体と氷粒子とを分別する分別装置と、
分別された氷粒子を貯蔵する貯蔵装置と、
を備えていることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項7〜11のいずれか一に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造装置において、
氷粒子製造部は、分別装置と貯蔵装置との間に、炭化水素系の洗浄液が入った液槽と、同液槽から氷粒子と洗浄液とを分別する分別装置とを備えており、
疎水性液体と分別された氷粒子を洗浄液が入った液槽に落下させ、洗浄した後に前記液槽から分別装置で洗浄液と氷粒子とを分別し、分別した氷粒子を貯蔵装置に貯蔵することを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項7〜12のいずれか一に記載の疎水性液中における氷粒子の製造装置において、
氷粒子製造部は、分別された疎水性液体を同疎水性液体の冷却・供給装置に還元する構成とされていることを特徴とする。
本発明に係る疎水性液中における球状氷粒子の製造方法及び製造装置は、過冷却した液体の液滴を疎水性液体が入った液槽に落下させ、過冷却状態が解除された液滴を前記疎水性液体内で氷結させて氷粒子を製造している。液滴は過冷却状態が解除されると、瞬時に表面凍結固化するので、連続的に液滴を落下させても隣接する液滴と一体化することがない。しかも表面凍結固化した液滴は疎水性液体内で周囲(360°)から略均等な圧力を受けながら氷結する。そのため、小径の氷粒子を精度良く、大量に製造することができる。
本発明に係る疎水性液中における球状氷粒子の製造方法及び製造装置の実施形態を説明する。
<実施形態1>
便宜上、先に疎水性液中における球状氷粒子の製造装置を説明する。
図1に示す球状氷粒子の製造装置(以下、単に製造装置と云う。)1は、低温雰囲気内において、液体を過冷却し、その過冷却した液体を液滴2(例えば、体積が5〜100μl(マイクロリットル)程度)として、疎水性液体3が入った液槽4に落下させる過冷却液滴落下部5と、前記液滴2の過冷却状態を解除する過冷却解除部6と、過冷却状態が解除された液滴2を疎水性液体3内で氷結させる液槽4を有する氷粒子製造部7とを備えている。
本発明で氷結させる液体としては、水、水溶液、水系分散液(水を分散媒とした分散液)を用いることができる。例えば、得られた氷粒子を食品用途に用いる場合、飲料水の他、砂糖、甘味料、着色剤、香料などを溶かした水溶液、または牛乳、豆乳などの分散液を用いることができる。過冷却した液体は、同液体の氷結点まで冷却したものであってもよいが、後述する過冷却状態の解除時にできるだけ速やかな氷結を可能とするために、前記液体の氷結点よりもさらに5〜10℃低い温度であることが好ましい。過冷却した液体の温度の下限は、同液体の氷結点より10℃を超えて低い温度とすることも可能であるが、過冷却のしやすさおよび過冷却後の取り扱い性の点から、上記のように液体の氷結点より10℃低い温度までとするのが実用的である。ちなみに、本発明で云う過冷却とは、液体状態を維持したまま同液体を氷結点以下の温度とすることをいい、過冷却した状態を過冷却状態と云う。
疎水性液体3としては、−10℃程度の低温において流動性を失わず、その比重が0.8〜0.9程度の市販の灯油や軽油、食用油、シリコンオイルなどを用いることができるが、本実施形態では上記液体の液滴2を氷結した氷粒子2’より軽い軽油を用いる。
過冷却液滴落下部5は、液体が供給される外管5a内に、冷凍機からの冷媒が供給される内管5bが挿入されており、外管5a内を流れる液体を、内管5b内を流れる冷媒で冷却して過冷却状態とすることができる二重管熱交換器を有し、過冷却状態の液体の液滴2を連続的に落下させることができる構成とされている。
氷粒子製造部7は、疎水性液体3の冷却・供給装置8と、過冷却液滴落下部5から過冷却状態の液滴2が落下中に、過冷却解除部6として前記液滴2の過冷却状態を解除する非接触式過冷却解除装置9と、前記冷却・供給装置8によって疎水性液体3が供給されており、過冷却状態が解除された液滴2を前記疎水性液体3で受け止め、同液滴2を前記疎水性液体3と共に液槽4に落下させる傾斜路10と、前記傾斜路10から流れ込んだ疎水性液体3内で前記過冷却状態が解除された液滴2を氷結させる液槽4と、前記液槽4から疎水性液体3と氷粒子2’とを分別する分別装置11と、分別された氷粒子2’を貯蔵する貯蔵装置12とを備えている。
冷却・供給装置8は、図示は省略するが、例えば疎水性液体3が供給される外管内に、冷凍機からの冷媒が供給される内管が挿入されており、外管内を流れる疎水性液体3を、内管内を流れる冷媒で冷却し、ポンプによって傾斜路10に供給できる構成とされている。
非接触式過冷却解除装置9は、過冷却状態の液滴2に超低温のガス又は気体、極低温のガス又は気体、音波、超音波、拘束光、電場若しくは電圧などを作用させ、同液滴2の過冷却状態を解除することができる構成とされており、例えば超低温空気発生器(所謂ボルテックスチューブ)などを用いて冷却された超低温気体、又は液体窒素や液体二酸化炭素などの超低温気体を噴射する装置である。なお、非接触式過冷却解除装置9で過冷却状態が解除された液滴2は瞬時に表面凍結固化し、その後、疎水性液体3が入った液槽4内で完全に氷結して氷粒子2’となる。
傾斜路10はホッパーから成り、その筒状部が液槽4内に嵌め込まれている。この傾斜路10には、落下してきた液滴2を疎水性液体3で受け止めることができるように、上部から疎水性液体3が連続的に供給されている。ちなみに、傾斜路10をホッパーで構成したのは、平面に液滴2を落下させるよりも傾斜面に液滴2を落下させた方が、衝撃を和らげることができ、しかも落下時に液滴2や疎水性液体3が周囲に飛び散らないためである。但し、傾斜路10はスロープ状や樋状などでも良く、要するに傾斜面を有する形状であれば良い。
液槽4はU字型管から成り、一方の直立部(以下、下降管部と云う。)4aの下端近傍から他方の直立部(以下、上昇管部と云う。)4bの上端まで内径が絞られている。疎水性液体3の比重は、同疎水性液体3内で氷結した氷粒子2’の比重より軽いので下降管部4aの下端に氷粒子2’は沈降するが、液槽4は下降管部4aの下端近傍から上昇管部4bの上端まで内径が絞られているので、その絞られた部分から疎水性液体3の流速が急激に速くなり、その流れにのせて沈降した氷粒子2’を上昇管部4bの上端まで導くことができる。つまり、液槽4に氷粒子2’の浮上手段が形成されているのである。このとき、氷粒子2’の上昇を促すために、更に浮上手段として上昇管部4bの下端に空気又は疎水性液体の噴射装置13を備えていると好都合である。また、図示例のように、上昇管部4bの上端に導いた氷粒子2’と疎水性液体3とを、分別装置11まで簡単に導くことができるように、上昇管部4bの上端に折り返し部4cが形成されていると好都合である。また、内部の疎水性液体3を(−5〜−10)℃程度に維持するために冷却装置14を備えていると好都合である。
分別装置11は、氷粒子2’を捕捉できるように前記氷粒子2’の径よりも小さい網目の網材11aと、分別された疎水性液体3を収容する収容部11bとから成り、前記網材11aは捕捉した氷粒子2’を貯蔵装置12まで転がり落とすことができるように傾斜している。ちなみに、前記収容部11bと冷却・供給装置8とは連結されており、疎水性液体3を循環させることができる構成とされていると、疎水性液体3の無駄がなく好都合である。また、網材11aで捕捉された氷粒子2’は完全に氷結しているので、網材11aに固着することが殆どないが、網材11aを振動装置(図示は省略)によって振動させると、確実に固着を防ぐことができ好都合である。
次に、疎水性液中における球状氷粒子の製造方法を説明する。
過冷却液滴落下部5で過冷却した液体の液滴2を落下させ、落下中に非接触式過冷却解除装置9で前記液滴2の過冷却状態を解除させ、その過冷却状態が解除され表面凍結固化した液滴2を傾斜路10に落下させる。そして、前記表面凍結固化した液滴2を傾斜路10に供給されている疎水性液体3の流れにのせて液槽4に落下させ、前記液滴2を液槽4の疎水性液体3内で完全に氷結させる。液滴2は過冷却状態が解除されると、瞬時に表面凍結固化するので、連続的に液滴2を落下させても隣接する液滴2と一体化することがない。しかも本実施形態の疎水性液体3の比重は氷粒子2’の比重より軽く、疎水性液体3内で氷粒子2’が沈降するので、連続的に液滴2を落下させても、先に落下して氷結した氷粒子2’と接触することが殆ど無く、液滴2と氷粒子2’との一体化も防ぐことができる。また、表面凍結固化した液滴2は疎水性液体3内で周囲(360°)から略均等な圧力を受けながら氷結する。そのため、小径の氷粒子を精度良く、大量に製造することができる。
その後、氷粒子2’を疎水性液体3の流れにのせて分別装置11に導き、同分別装置11の網材11aで疎水性液体3と分別すると共に、分別装置11の網材11aの傾斜を利用して貯蔵装置12へ転がり落とすと、氷粒子2’の製造が完了する。
<実施形態2>
上記実施形態1の球状氷粒子の製造方法は、氷粒子2’の比重より軽い比重の疎水性液体3を用いた製造装置1を用いたが、氷粒子2’の比重より重い比重の疎水性液体3を用いた製造装置15(図2を参照)を用いて実施することもできる。
図2に示す製造装置15は、図1に示す製造装置1と略同様の構成とされているが、疎水性液体3の比重が氷粒子2’の比重より重く、疎水性液体3内を氷粒子2’が浮上する性質を利用して、氷粒子2’を分別装置11に導いている。すなわち、傾斜路(本実施形態ではスロープ)10から疎水性液体3と共に液槽16に流し込まれた液滴2が、疎水性液体3内で氷結し、氷粒子2’として浮上した際に、送風機17によって分別装置11へ吹き飛ばす(取り出す)構成とされている。ちなみに、図示例の液槽16は、矩形状(但し、形状は特に限定されない。)の凹み部が形成されており、分別装置11側の壁部16aが若干低く、その上端から分別装置11まで伸びる返し部16bが形成されている。この液槽16を用いると、簡単に氷粒子2’を分別装置11に吹き飛ばすことができる。
<実施形態3>
上記実施形態1、2の球状氷粒子の製造方法は、非接触式過冷却解除装置9で液滴2の過冷却状態を解除する構成の製造装置1(15)を用いているが、過冷却液滴落下部5と、傾斜路10に供給される疎水性液体3の液面(即ち、液滴2の落下位置)との間に、液滴2の過冷却状態を解除可能な高低差を設け、前記疎水性液体3の液面を過冷却解除部として、過冷却状態の液滴2を前記疎水性液体3の液面で受け止め、その衝撃で前記液滴2の過冷却状態を解除させる構成の製造装置(図示を省略)を用いても実施できる。この場合、非接触式過冷却解除装置9を省略することができ、製造装置の簡素化を図ることができる。
<実施形態4>
上記実施形態1〜3の球状氷粒子の製造方法は、液滴2を一旦傾斜路10に落下させ、疎水性液体3の流れにのせて液槽4(16)に落下させる構成の製造装置1(15)を用いているが、液滴2を直接疎水性液体3の入った液槽4(16)に落下させる構成の製造装置(図示を省略)を用いても実施できる。この場合に用いる製造装置は、図1、図2に示す製造装置1(15)から傾斜路10を省略することができ、製造装置の簡素化を図ることができる。
なお、液滴2を液槽4(16)に直接落下させる場合は、過冷却液滴落下部5と、液槽4(16)の疎水性液体3の液面との間に、液滴2の過冷却状態を解除可能な高低差を設け、前記疎水性液体3の液面を過冷却解除部として、過冷却状態の液滴2を前記疎水性液体3の液面で受け止め、その衝撃で前記液滴2の過冷却状態を解除させる構成とし、非接触式過冷却解除装置9を省略することもできる。
<実施形態5>
上記実施形態1〜4の球状氷粒子の製造方法は、分別装置11で氷粒子2’と疎水性液体3とを分別した後に、直ちに氷粒子2’を貯蔵装置12に貯蔵する構成の製造装置1(15)を用いているが、氷粒子2’を食品用途に用いる場合は、分別装置11と貯蔵装置12との間に、炭化水素系の洗浄液18(例えば、ノルマルパラフィン系低臭洗浄用溶剤)が入った液槽19と、同液槽19から氷粒子2’と洗浄液18とを分別する分別装置20とを備えた製造装置21(図3を参照)を用いると良い。
図3に示す製造装置21は、分別装置11で分別された氷粒子2’をベルトコンベア(但し、空気運搬装置などでも良い。)22で運搬し、洗浄液18が入った液槽19に落下させている。ちなみに、氷粒子2’を落下させた際に洗浄液18が周囲に飛び散らないように、冷却・供給装置23から氷粒子2’が溶け出さない程度に冷却された洗浄液18をホッパー24に供給し、同ホッパー24に落下させた氷粒子2’を前記洗浄液18の流れにのせて液槽19に落下させると好都合である。
洗浄液18の比重が氷粒子2’の比重よりも軽い場合は、液槽19として一方の直立部(以下、下降管部と云う。)19aの下端近傍から他方の直立部(以下、上昇管部と云う。)19bの上端まで内径を絞った形態のU字型管を用いると、下降管部19aの下端に沈降した氷粒子2’を上昇管部19bの上端まで簡単に導くことができ好都合である。このとき、氷粒子2’の上昇を促すために、更に上昇管部19bの下端に空気又は洗浄液の噴射装置25を備えていると好都合である。また、図示例のように、上昇管部19bの上端に導いた氷粒子2’と洗浄液18とを、分別装置20まで簡単に導くことができるように、上昇管部19bの上端に折り返し部19cが形成されていると好都合である。
分別装置20は、氷粒子2’を捕捉できるように前記氷粒子2’の径よりも小さい網目の網材20aと、分別された洗浄液18を収容する収容部20bとから成り、前記網材20aは捕捉した氷粒子2’を貯蔵装置12まで転がり落とすことができるように傾斜している。ちなみに、前記収容部20bと冷却・供給装置23とは連結されており、洗浄液18を循環させることができる構成とされていると、洗浄液18の無駄がなく好都合である。また、網材20aで捕捉された氷粒子2’は完全に氷結しているので、網材20aに固着することが殆どないが、網材20aを振動装置(図示は省略)によって振動させると、確実に固着を防ぐことができ好都合である。
貯蔵装置12は、分別装置20の網材20aから転がり落ちる氷粒子2’を収容する氷粒子タンク26と、同氷粒子タンク26内の氷粒子2’を撹拌して氷粒子2’同志の凍り付きを防止するために氷粒子タンク26内で回転される撹拌羽根27と、氷粒子タンク26内を冷却するための冷風供給器28と、氷粒子タンク26の底部から落下する氷粒子2’を搬出するためのスクリュコンベア29とを備えている。図中、30は撹拌羽根27を回転させるためのモータ、31はスクリュコンベア29を駆動するためのモータである。なお、図1、2に示す製造装置1(15)の貯蔵装置12も同様の構成とされていることが好ましい。
図3に示す製造装置21は二つの部屋21a、21bに分けられており、一方の部屋21aで気化する疎水性液体3を回収し、冷却・供給装置8に還元する還元装置32と、他方の部屋21bで気化する洗浄液18を回収し、冷却・供給装置23に還元する還元装置33とを備えている。
<実施形態6>
上記実施形態1〜5の球状氷粒子の製造方法は、過冷却状態の液体を二重管熱交換器で急速に冷却して得ているが、液体を静置状態で冷凍庫などでゆっくりと冷却して得ることもできる。
<実施例1>
冷凍庫内で、疎水性液体として軽油(比重:0.87)の入った筒状の液槽に、注射器を用いて過冷却状態の水滴を落下させた。
諸条件は以下の通りである。
・注射器と軽油の液面との高低差:100mm
・軽油の温度:−9℃
・水滴の体積:0.04ml
・水滴の温度:−9℃
・先の水滴と後の水滴を落下させる時間差:20秒
過冷却状態の水滴が液槽の底面まで到達する時間は21秒程度で、前記水滴は先に落下して氷結した氷粒子に接触した後に、跳ね返ってわずかに浮き、そして沈み、再接触して静止状態となった。このことから、過冷却状態の水滴は軽油中を沈下する間に過冷却状態が解除され、前記水滴表面が凍結固化したものと考えられる。
<比較例1>
過冷却状態でない水滴を用い、諸条件の一部を以下の通りとした他は実施例1と同様にして水滴を落下させた。
・水滴の温度:17℃
水滴が液槽の底面まで到達する時間は18秒程度で、液槽の底面に到達した時点の水滴は凍結しておらず、液体の状態であった。その後、前記水滴は先に落下させた水滴と液槽の底部において強固に一体化し氷結した。
<比較例2>
過冷却状態でない水滴を用い、諸条件の一部を以下の通りとした他は実施例1と同様にして水滴を落下させた。
・水滴の温度:1℃
水滴が液槽の底面まで到達する時間は19秒程度で、液槽の底面に到達した時点の水滴は凍結しておらず、液体の状態であった。その後、前記水滴は先行して落下させた水滴と液槽の底部において強固に一体化し氷結した。
実施形態1の球状氷粒子の製造装置を示す模式図である。 実施形態2の球状氷粒子の製造装置を示す模式図である。 実施形態5の球状氷粒子の製造装置を示す模式図である。
符号の説明
1 球状氷粒子の製造装置
2 液滴
2’ 氷粒子
3 疎水性液体
4 液槽
5 過冷却液滴落下部
6 過冷却解除部
7 氷粒子製造部
8 疎水性液体の冷却・供給装置
9 非接触式過冷却解除装置
10 傾斜路
11 分別装置
12 貯蔵装置
15 球状氷粒子の製造装置
16 液槽
18 炭化水素系の洗浄液
19 液槽
20 分別装置
21 球状氷粒子の製造装置

Claims (13)

  1. 過冷却した液体の液滴を疎水性液体が入った液槽に落下させ、過冷却状態が解除された液滴を前記疎水性液体内で氷結させて氷粒子を製造することを特徴とする、疎水性液中における球状氷粒子の製造方法。
  2. 疎水性液体は傾斜路から液槽に流れ込んでおり、同傾斜路に過冷却状態の液滴を落下させ、疎水性液体の流れにのせて液槽に落下させることを特徴とする、請求項1に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造方法。
  3. 過冷却状態の液滴は、液槽の疎水性液体に落下させ、又は傾斜路に落下させ、又は疎水性液体若しくは傾斜路までの落下中に、非接触式過冷却解除装置によって音波、超音波、収束光、電場若しくは電圧などを作用させて過冷却状態を解除させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造方法。
  4. 疎水性液体の比重は氷粒子の比重より重く、疎水性液体内で浮上した氷粒子を取り出すことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造方法。
  5. 疎水性液体の比重は氷粒子の比重より軽く、疎水性液体内で沈降した氷粒子を浮上手段によって強制的に浮上させて取り出すことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造方法。
  6. 液槽から疎水性液体と氷粒子を分別し、更に前記氷粒子を炭化水素系の洗浄液が入った液槽に落下させ、洗浄した後に洗浄液と氷粒子とを分別することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造方法。
  7. 液体を過冷却し、その過冷却した液体を液滴として疎水性液体が入った液槽に落下させる過冷却液滴落下部と、
    液滴の過冷却状態を解除させる過冷却解除部と、
    過冷却状態が解除された液滴を疎水性液体内で氷結させる液槽を有する氷粒子製造部と、
    を備えていることを特徴とする、疎水性液中における球状氷粒子の製造装置。
  8. 氷粒子製造部は、疎水性液体の冷却・供給装置と、
    前記冷却・供給装置によって疎水性液体が供給されており、同疎水性液体の液面は過冷却液滴落下部との間に液滴の過冷却状態を解除可能な高低差を有し、前記疎水性液体の液面を過冷却解除部として、過冷却状態の液滴を前記疎水性液体の液面で受け止め、その衝撃で前記液滴の過冷却状態を解除させ、同液滴を前記疎水性液体内で氷結させる液槽と、
    前記液槽から疎水性液体と氷粒子とを分別する分別装置と、
    分別された氷粒子を貯蔵する貯蔵装置と、
    を備えていることを特徴とする、請求項7に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造装置。
  9. 氷粒子製造部は、疎水性液体の冷却・供給装置と、
    過冷却液滴落下部から過冷却状態の液滴が落下中に、過冷却解除部として前記液滴に音波、超音波、収束光、電場若しくは電圧などを作用させ、同液滴の過冷却状態を解除させる非接触式過冷却解除装置と、
    前記冷却・供給装置によって疎水性液体が供給されており、過冷却状態が解除された液滴を前記疎水性液体で受け止め、同液滴を前記疎水性液体内で氷結させる液槽と、
    前記液槽から疎水性液体と氷粒子とを分別する分別装置と、
    分別された氷粒子を貯蔵する貯蔵装置と、
    を備えていることを特徴とする、請求項7に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造装置。
  10. 氷粒子製造部は、疎水性液体の冷却・供給装置と、
    前記冷却・供給装置によって疎水性液体が供給されており、同疎水性液体の液面は過冷却液滴落下部との間に液滴の過冷却状態を解除可能な高低差を有し、前記疎水性液体の液面を過冷却解除部として、過冷却状態の液滴を前記疎水性液体の液面で受け止め、その衝撃で前記液滴の過冷却状態を解除させ、同液滴を前記疎水性液体と共に液槽に落下させる傾斜路と、
    前記傾斜路から流れ込んだ疎水性液体内で前記過冷却状態が解除された液滴を氷結させる液槽と、
    前記液槽から疎水性液体と氷粒子とを分別する分別装置と、
    分別された氷粒子を貯蔵する貯蔵装置と、
    を備えていることを特徴とする、請求項7に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造装置。
  11. 氷粒子製造部は、疎水性液体の冷却・供給装置と、
    過冷却液滴落下部から過冷却状態の液滴が落下中に、過冷却解除部として前記液滴に音波、超音波、収束光、電場若しくは電圧などを作用させ、同液滴の過冷却状態を解除させる非接触式過冷却解除装置と、
    前記冷却・供給装置によって疎水性液体が供給されており、過冷却状態が解除された液滴を前記疎水性液体で受け止め、同液体を前記疎水性液体と共に液槽に落下させる傾斜路と、
    前記傾斜路から流れ込んだ疎水性液体内で前記過冷却状態が解除された液滴を氷結させる液槽と、
    前記液槽から疎水性液体と氷粒子とを分別する分別装置と、
    分別された氷粒子を貯蔵する貯蔵装置と、
    を備えていることを特徴とする、請求項7に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造装置。
  12. 氷粒子製造部は、分別装置と貯蔵装置との間に、炭化水素系の洗浄液が入った液槽と、同液槽から氷粒子と洗浄液とを分別する分別装置とを備えており、
    疎水性液体と分別された氷粒子を洗浄液が入った液槽に落下させ、洗浄した後に前記液槽から分別装置で洗浄液と氷粒子とを分別し、分別した氷粒子を貯蔵装置に貯蔵することを特徴とする、請求項7〜11のいずれか一に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造装置。
  13. 氷粒子製造部は、分別された疎水性液体を同疎水性液体の冷却・供給装置に還元する構成とされていることを特徴とする、請求項7〜12のいずれか一に記載の疎水性液中における球状氷粒子の製造装置。
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