JP2007247511A - 内燃機関の排気通路構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気ガス低温時には温度低下を抑制すると共に高温時には温度を低下させることが出来る内燃機関の排気通路構造を提供する。
【解決手段】本発明は、燃焼室の排気ガスが流下する排気管を備えた内燃機関の排気通路構造であって、排気管に形成され排気ガスが流れる主排気通路(E1)と、この主排気通路内の排気ガスの流れの一部を妨げるように主排気通路の内壁部から内方に突出する突出部(28)と、主排気通路の外周側に形成され、突出部より下流側の所定距離内に形成された第1連通部(24)と、この第1連通部よりさらに下流側に形成された第2連通部(26)とにより主排気通路に連通する副排気通路(E2)と、を有する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は、燃焼室の排気ガスが流下する排気管を備えた内燃機関の排気通路構造であって、排気管に形成され排気ガスが流れる主排気通路(E1)と、この主排気通路内の排気ガスの流れの一部を妨げるように主排気通路の内壁部から内方に突出する突出部(28)と、主排気通路の外周側に形成され、突出部より下流側の所定距離内に形成された第1連通部(24)と、この第1連通部よりさらに下流側に形成された第2連通部(26)とにより主排気通路に連通する副排気通路(E2)と、を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、内燃機関の排気通路構造に係り、特に、燃焼室の排気ガスが流下する排気管を備えた内燃機関の排気通路構造に関する。
特許文献1には、内管と、この内管よりも熱膨張の小さい外管とを有し、排気ガス低温時には、それらの管の間に空隙部が形成され、高温時には、それらの管が互いにほぼ密着するようになる排気通路構造が開示されている。また、特許文献2には、内管が、低温時には断面波形状を有し、排気ガスが所定温度以上になると円形状に変形して外管にほぼ密着するようになる排気通路構造が開示されている。これらの構造により、低温時には排気ガスの温度低下を抑制し、高温時には排気ガスの温度を低下させるようにして、触媒が最適な活性状態となるようにしている。
しかしながら、上述したような従来の構造では、熱膨張による管の変形を利用しているので、管同士の接合部或いはフランジとの接合部において破損が生じ易いという問題があった。さらに、温度変化による変形を利用しているので、設計上の寸法公差を非常に小さくせざるを得ず、実用的ではない。
そこで、本発明は、上述した従来の問題を解決するためになされたものであり、より確実に、排気ガス低温時には温度低下を抑制すると共に高温時には温度を確実に低下させることが出来る内燃機関の排気通路構造を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために本発明は、燃焼室の排気ガスが流下する排気管を備えた内燃機関の排気通路構造であって、排気管に形成され排気ガスが流れる主排気通路と、この主排気通路内の排気ガスの流れの一部を妨げるように主排気通路の内壁部から内方に突出する突出部と、主排気通路の外周側に形成され、突出部より下流側の所定距離内に形成された第1連通部と、この第1連通部よりさらに下流側に形成された第2連通部とにより主排気通路に連通する副排気通路と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、突出部により主排気通路内の排気ガスの流れの一部が妨げられるので、その突出部より下流側に負圧となる領域が生じる。本発明においては、エンジン高回転時にこのような負圧が生じる領域内(所定距離内)に副排気通路の第1連通部が設けられているので、副排気通路には、そのような負圧に引かれて第2連通部から排気ガスの一部が還流するようになる。副排気通路は主排気通路の外周側に設けられているので、そのような還流ガスが冷却される。これらの結果、排気ガスが高温となるエンジン高回転時に排気ガスの温度を低下させることが出来る。一方、エンジン低回転時には、突出部より下流側に生じる負圧の領域がエンジン高回転時より小さく(距離が短い)、また、負圧の大きさ自体もエンジン高回転時より小さい。従って、第1連通路が負圧となる領域から外れ、或いは、負圧となる領域内にあっても負圧の大きさ自体が小さいので、排気ガスの還流が起こりにくい。これらの結果、排気ガスが低温となるエンジン低回転時に排気ガスの温度が低下することを抑制することが出来る。
このように構成された本発明においては、突出部により主排気通路内の排気ガスの流れの一部が妨げられるので、その突出部より下流側に負圧となる領域が生じる。本発明においては、エンジン高回転時にこのような負圧が生じる領域内(所定距離内)に副排気通路の第1連通部が設けられているので、副排気通路には、そのような負圧に引かれて第2連通部から排気ガスの一部が還流するようになる。副排気通路は主排気通路の外周側に設けられているので、そのような還流ガスが冷却される。これらの結果、排気ガスが高温となるエンジン高回転時に排気ガスの温度を低下させることが出来る。一方、エンジン低回転時には、突出部より下流側に生じる負圧の領域がエンジン高回転時より小さく(距離が短い)、また、負圧の大きさ自体もエンジン高回転時より小さい。従って、第1連通路が負圧となる領域から外れ、或いは、負圧となる領域内にあっても負圧の大きさ自体が小さいので、排気ガスの還流が起こりにくい。これらの結果、排気ガスが低温となるエンジン低回転時に排気ガスの温度が低下することを抑制することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、突出部は主排気通路の周方向に延びる。
このように構成された本発明においては、負圧が生じる面積を大きくとることが出来るので、エンジン高回転時に排気ガスの還流をより確実に生じさせることが出来る。
このように構成された本発明においては、負圧が生じる面積を大きくとることが出来るので、エンジン高回転時に排気ガスの還流をより確実に生じさせることが出来る。
また、本発明において、好ましくは、突出部と第1連通部との間の距離は、突出部の高さの4倍以下である。
このように構成された本発明においては、エンジン高回転時に排気ガスの還流をより確実に生じさせることが出来る。
このように構成された本発明においては、エンジン高回転時に排気ガスの還流をより確実に生じさせることが出来る。
本発明の内燃機関の排気通路構造によれば、排気ガス低温時には温度低下を抑制すると共に高温時には温度を確実に低下させることが出来る。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による排気通路構造が適用される内燃機関の排気装置全体の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、排気装置1は、エンジンのシリンダヘッド2(図2参照)の各気筒にフランジ3を介して接続された複数のエキゾーストマニホルド(排気管)4、これらのエキゾーストマニホルド4が集合して接続された集合排気管6、この集合排気管6の下流側に設けられた触媒装置8、この触媒装置8の下流側にミドルパイプ(連結用排気管)10を介して設けられたプリサイレンサ12、このプリサイレンサ12の下流側にさらにミドルパイプ14を介して設けられたメインサイレンサ16を備えている。
図1は、本発明の第1実施形態による排気通路構造が適用される内燃機関の排気装置全体の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、排気装置1は、エンジンのシリンダヘッド2(図2参照)の各気筒にフランジ3を介して接続された複数のエキゾーストマニホルド(排気管)4、これらのエキゾーストマニホルド4が集合して接続された集合排気管6、この集合排気管6の下流側に設けられた触媒装置8、この触媒装置8の下流側にミドルパイプ(連結用排気管)10を介して設けられたプリサイレンサ12、このプリサイレンサ12の下流側にさらにミドルパイプ14を介して設けられたメインサイレンサ16を備えている。
次に、図2乃至図4により、本発明の第1実施形態による排気通路構造が適用されたエキゾーストマニホルド4の構造を説明する。図2は、第1実施形態によるエキゾーストマニホルド4の排気通路構造を示す断面図であり、図3は、第1実施形態によるエキゾーストマニホルド4の排気通路構造を側面側斜めから見た状態で示す部分切取斜視図であり、図4は、第1実施形態によるエキゾーストマニホルド4の内管において、突起部を含む部分の断面を軸線方向から見た断面図である。
図2に示すように、エキゾーストマニホルド4は、フランジ3を介してシリンダヘッド2に連結されている。エキゾーストマニホルド4は、外管20と、内管22とを有し、外管20がフランジ3に溶接され、内管22がその溶接部近傍で外管22に溶接されている。内管22は、その溶接部から半径方向内方且つ下流方向に向けて斜めに延び、さらに、その下流側では、ほぼ全長にわたって外管20と平行に軸線方向(管が延びる方向)に延びている。
図2及び図3に示すように、内管22には、開口部(連通部)24が形成されており、この開口部24は、管の円周方向の全周にわたって延びている。内管22は、この開口部24により、第1内管部分22a、第2内管部分22bとに分かれている。図2に示すように、第1内管部分22aは、外管20との溶接部により支持され、図3に示すように、第2内管部分22bは、メッシュ製のフランジ30を介して外管20に支持されている。
図2乃至図4に示すように、第1内管部分22aの内壁には、突起部28が一体的に形成されており、この突起部28は、管の円周方向の全周にわたって、管の半径方向内方に突出している。なお、この突起部28は、他の部材を内管22の内壁に溶接して形成されたものでも良い。
以上のような構成により、内管22の半径方向内方部分は、排気ガスが主に流れる主通路E1として構成され、第1内管部分22aと外管20との間は間隙部E3として構成され、第2内管部分22bと外管20との間は、排気ガスが流通可能な副通路E2として構成される。
そして、主通路E1を流れる排気ガスの流れの一部が、突起部28により妨げられるようになっている。また、開口部24により、副通路E2と主通路E1とが連通するようになっている。さらに、内管22は、外管20よりも軸線方向長さが短く形成されており、第2内管部分22bの下流側の縁部により、副通路E2と主通路E1とが連通する連通部26が形成されている。
そして、主通路E1を流れる排気ガスの流れの一部が、突起部28により妨げられるようになっている。また、開口部24により、副通路E2と主通路E1とが連通するようになっている。さらに、内管22は、外管20よりも軸線方向長さが短く形成されており、第2内管部分22bの下流側の縁部により、副通路E2と主通路E1とが連通する連通部26が形成されている。
なお、内管22は外管20より長くても良い。このような場合には、外管20の下流側端部に接続される他の部品(例えば、ミドルパイプや触媒管など)と、内管22の下流側端部との間に、副通路E2と主通路E1とが連通する連通部26を形成しても良い。例えばこのように、外管20、内管22及び他の部品により、主通路E1、副通路E2及び連通部24、26が形成されるようにしても良い。
次に、図2により、第1実施形態の排気通路構造の作用効果を説明する。
突起部28は、排気ガスの流れの一部を妨げることにより、その突起部28の下流側に負圧を生じさせる。例えば、図2に示すように、エンジンが低回転数で動作しているときには、突起部28の下流側には、符号PLで示すような領域に負圧が生じ、エンジンが高回転数で動作しているときには、突起部28の下流側には、符号PHで示すような領域に負圧が生じる。エンジン高回転時には、エンジン低回転時よりも排気ガスの流速が大きいので、負圧の領域PHが、領域PLよりも下流側に延びることになる。
突起部28は、排気ガスの流れの一部を妨げることにより、その突起部28の下流側に負圧を生じさせる。例えば、図2に示すように、エンジンが低回転数で動作しているときには、突起部28の下流側には、符号PLで示すような領域に負圧が生じ、エンジンが高回転数で動作しているときには、突起部28の下流側には、符号PHで示すような領域に負圧が生じる。エンジン高回転時には、エンジン低回転時よりも排気ガスの流速が大きいので、負圧の領域PHが、領域PLよりも下流側に延びることになる。
第1実施形態においては、開口部24の突起部28に対する相対位置を、領域PLのような負圧が及ばないが、領域PHのような負圧が及ぶような位置に形成している。
従って、主通路E1を流れる排気ガスの一部は、エンジン高回転時には、連通部26の圧力と、開口部24の負圧との圧力差によって、図中FHで示すように副通路E2を還流するようになる。副通路E2は主通路E1の外周側にあるので、このような排気ガスの還流によって、排気ガスの一部が外管20を介して周囲の空気によって冷却される。副通路E2で冷却された排気ガスは、再び、主通路E1に導入され(2次排気ガス)、その結果、排気ガスの温度が全体的に低下する。
従って、主通路E1を流れる排気ガスの一部は、エンジン高回転時には、連通部26の圧力と、開口部24の負圧との圧力差によって、図中FHで示すように副通路E2を還流するようになる。副通路E2は主通路E1の外周側にあるので、このような排気ガスの還流によって、排気ガスの一部が外管20を介して周囲の空気によって冷却される。副通路E2で冷却された排気ガスは、再び、主通路E1に導入され(2次排気ガス)、その結果、排気ガスの温度が全体的に低下する。
一方、エンジン低回転時には、開口部24には負圧が生じていないか、或いは、生じていても小さいので、主通路E1を流れる排気ガスのほとんどは、図中FLで示すようにそのまま主通路E1を下流側に流れる。従って、エンジン低回転時には、排気ガスが冷却されることが抑制される。
このような作用により、排気ガスが低温であるエンジン低回転時には温度低下を抑制し、排気ガスが高温であるエンジン高回転時には温度を低下させることが出来る。その結果、触媒装置8(図1参照)を最適な活性状態に近い状態で作動させることが出来る。
このような作用により、排気ガスが低温であるエンジン低回転時には温度低下を抑制し、排気ガスが高温であるエンジン高回転時には温度を低下させることが出来る。その結果、触媒装置8(図1参照)を最適な活性状態に近い状態で作動させることが出来る。
なお、上述したような作用効果は、開口部を図のAで示すような、突起部28に隣接した位置に設けても同様に得られる。即ち、エンジン低回転時には、流速が小さいので負圧の大きさ自体も小さく、一方、エンジン高回転時には、流速が大きいので負圧の大きさ自体が大きい。従って、負圧の大きさが大きいエンジン高回転時には、図にFHで示すように排気ガスが還流し、エンジン低回転時には、図にFLで示すように排気ガスが還流しにくいのである。
このような第1実施形態による排気通路構造の作用を確認するために、熱流体解析を行った。その解析内容及び結果を図5乃至図7により説明する。図5は、排気管の熱流体解析モデルを説明するための図であり、図6及び図7は、熱流体解析の結果として得られた排気ガスの流れを説明するための図である。
この熱流体解析では、エキゾーストマニホルド4を図5のように簡略化して、2次元対称モデルで表している。熱流体解析は、定常乱流解析(K−εモデル)である。排気ガスの入口の境界条件として、流速を、気筒の単室排気量×エンジン回転数×充填率/排気ガス通路断面積で与え、温度を、エンジン回転数が1000rpmのときに300℃、エンジン回転数が6000rpmのときに800℃として与えている。
この熱流体解析では、流体−固体熱伝達も考慮している。具体的には、管内を流れる乱流での伝熱としてGnielinskiの式を、水平円柱周りの自然対流伝熱としてChurchill等の式を用いている。また、n層管の温度計算方程式として、管内径、各層の内径、各層の熱伝導率、排気ガス温度、各層の内壁側温度、管の最表面温度、大気温度、内壁熱伝達係数、外壁熱伝達係数、熱輻射率、ステファンボルツマン定数を用いた式を利用して繰り返し演算と収束判定を行い、排気管の表面温度を推定し、物性値の温度依存性を考慮した熱伝達係数を求めている。これらの式及び計算値を利用して、主通路E1の排気ガスと内管22との間、内管22と間隙部E3或いは副通路E2との間、間隙部E3或いは副通路E2と外管20との間、外管20と大気層との間、における熱伝達係数をそれぞれ求めて、熱伝達境界条件として与えている。
熱流体解析の結果を図6及び図7に示す。
図6に示すように、エンジン低回転時(1000rpm)には、排気ガスの流速が小さいので、突起部28による排気ガスの流れの乱れが比較的小さいこと、連通部26を介して副通路E2に還流する排気ガスがほとんど無いこと、従って、開口部24を流通する排気ガスもほとんど無いことが分かる。
一方、図7に示すように、エンジン高回転時(6000rpm)には、排気ガスの流速が大きいので、突起部28による排気ガスの流れの乱れが、エンジン低回転時より大きいこと、主通路E1を流通する排気ガスの一部が連通部26を介して副通路E2に還流していること、従って、副通路E2から開口部24を介して主通路E1に再度流れ込む排気ガス(2次排気ガス)が生じていること等が分かる。
図6に示すように、エンジン低回転時(1000rpm)には、排気ガスの流速が小さいので、突起部28による排気ガスの流れの乱れが比較的小さいこと、連通部26を介して副通路E2に還流する排気ガスがほとんど無いこと、従って、開口部24を流通する排気ガスもほとんど無いことが分かる。
一方、図7に示すように、エンジン高回転時(6000rpm)には、排気ガスの流速が大きいので、突起部28による排気ガスの流れの乱れが、エンジン低回転時より大きいこと、主通路E1を流通する排気ガスの一部が連通部26を介して副通路E2に還流していること、従って、副通路E2から開口部24を介して主通路E1に再度流れ込む排気ガス(2次排気ガス)が生じていること等が分かる。
次に、図8乃至図10に、上述した熱流体解析と同様の手法によりエキゾーストマニホルド4の出口における排気ガスの温度ついて解析した解析結果の例を示す。図8乃至図10は、解析の一例として、排気量2.3L或いは2.0Lの4気筒エンジン、外管の径が36mm、内管の径が32mm、突起部28の幅(管の軸線方向に対する長さ)が2mm、突起部の内管に対する高さhが2〜4mm、突起部28と開口部24との相対距離dを変化させ、開口部の幅(管の軸線方向に対する長さ)が2mm、第2内管部分22bの軸線方向長さが86〜250mmの条件下で解析されたものである。突起部28と開口部24との相対距離dは、突起部28の下流側の縁と、開口部24の上流側の縁との距離である。
図8乃至図10により、エンジン低回転時(各図において(b)で示す図)よりもエンジン高回転時(各図において(a)で示す図)の方が、エキゾーストマニホルド4の出口における排気ガスの温度が低下していることが分かる。また、突起部28と開口部24との相対距離dがほぼ4倍以下であれば、温度低下が大きくなることが分かる。例えば、相対距離dが0、即ち、突起部28に隣接して開口部24を設けても、エンジン高回転時に排気ガスの温度を低下させ、エンジン低回転時に排気ガスの温度を低下させないようにすることが出来ることも分かる。なお、開口部24の幅によらず同様な値が得られることが確認されている。例えば、開口部の幅が、2mmでも10mmでも同様な値が得られる。
以上説明したように、第1実施形態による排気通路構造により、エンジン高回転時に排気ガスの温度を低下させ、エンジン低回転時に排気ガスの温度を低下させないようにすることが出来ることが解析により確認されている。
次に、図11により第2実施形態を説明する。図11は、第2実施形態によるエキゾーストマニホルド4の内管を側面側斜めから見た状態で示す部分切取斜視図である。この第2実施形態は、内管の構造以外の構造は第1実施形態と同様である。ここでは、主に第1実施形態と異なる構造に関してのみ説明する。図11に示すように、第2実施形態による内管42には、管の円周方向に間隔をおいて形成された複数の開口部44が形成されている。突起部48は、第1実施形態と同様に円周方向の全周にわたって延びている。開口部44の円周方向の長さは、任意に調整して良い。この第2実施形態による排気通路構造によっても、第1実施形態で説明したような作用効果が得られる。そして、この第2実施形態によれば、第1実施形態における第1内管部分22aと第2内管部分22bとが一体に形成されるので、製造コストが低減される。
次に、図12及び図13により第3実施形態を説明する。図12は、第3実施形態によるエキゾーストマニホルド4の内管を側面側斜めから見た状態で示す部分切取斜視図であり、図13は、第3実施形態によるエキゾーストマニホルド4の内管において、突起部を含む部分の断面を軸線方向から見た断面図である。この第3実施形態は、内管の構造以外の構造は第1実施形態と同様である。ここでは、主に第1実施形態と異なる構造に関してのみ説明する。図12に示すように、第3実施形態による内管52には、管の円周方向に間隔をおいて形成された複数の開口部54が形成されている。また、図12及び図13に示すように、この第3実施形態では、管の円周方向に間隔をおいて形成された複数の突起部58が形成されている。各突起部58と各開口部54とは、互いに対向するように、即ち、管の軸線方向において揃う位置に形成されている。突起部58及び開口部54の円周方向の長さは、任意に調整して良い。この第3実施形態による排気通路構造によっても、第1実施形態で説明したような作用効果が得られる。
次に、図14により第4実施形態を説明する。図14は、第4実施形態によるエキゾーストマニホルド4の排気通路構造を示す断面図である。この第4実施形態では、第1実施形態のように外管20及び内管22による二重管構造はとらず、外管60による一重管構造をとっている。外管60は、フランジ3を介して第1実施形態と同様にシリンダヘッド2に接続されている。さらに、主に第1実施形態と異なる構造に関して説明する。図14に示すように、第4実施形態による外管60には、管の円周方向の全周にわたって延びる突起部68が形成されている。さらに、図14に示すように、この断面上に表れているように、2つの分岐管65が設けられている。各分岐管65は、開口部64及び開口部66を介して外管60に接続されている。なお、このような分岐管65は、一つでも良く、或いは、2つ以上でも良い。この第4実施形態においても、突起部68と開口部64との相対距離を第1実施形態と同様の考え方で規定している。開口部64と開口部66との相対距離や分岐管65の長さは、第1実施形態において第2内管部分22bの長さと同様に考えて規定している。開口部64、66の大きさも同様である。
この第4実施形態による排気通路構造によっても、突起部68により生じる負圧により、エンジン高回転時において、図14にFで示すように、開口部66から排気ガスが分岐管65に還流して、開口部64から再度、外管60内に流入する。この第4実施形態では、外管60が主通路の役割を果たし、分岐管65が副通路の役割を果たしている。この第4実施形態においても、第1実施形態で説明したような作用効果が得られる。このような排気構造は、図1に示すような排気装置に用いることも可能であり、例えば、エキゾーストマニホルド4から集合管を介さずに直接的に触媒装置に接続するようなタイプ(触媒までの距離が短いもの)のエンジンに用いるのも有効である。
次に、図15により第5実施形態を説明する。図15は、第5実施形態によるエキゾーストマニホルド4の排気通路構造を示す断面図である。この第5実施形態では、外管70が蛇腹状に形成された一重管構造をとっている。主に第1実施形態と異なる構造に関して説明する。図15に示すように、第5実施形態による外管70には、蛇腹状に形成された外管70の一部の蛇腹78が、他の蛇腹よりも管の半径方向内方に突出して形成されている。つまり、第1実施形態の突出部22と同様に、排気ガスの流れの一部を妨げる機能を有する突出部78として形成されている。さらに、上述した第4実施形態(図14参照)と同様に、2つの分岐管75が、開口部74及び開口部76を介して外管70に接続されている。この第5実施形態においても、突起部78、開口部74、開口部76,分岐管76などの相対距離や長さが、上述したように第1実施形態と同様に規定されている。
この第5実施形態による排気通路構造によっても、突起部78により生じる負圧により、エンジン高回転時において、開口部76から排気ガスが分岐管75に還流して、開口部74から再度、外管70内に流入する。この第5実施形態では、外管70が主通路の役割を果たし、分岐管75が副通路の役割を果たしている。この第4実施形態においても、第1実施形態で説明したような作用効果が得られる。なお、この第5実施形態のような蛇腹による突出部78を第1実施形態に適用、即ち、内管22を蛇腹状に形成し、突起部28の代わり蛇腹の一部による突出部78を設けることも可能である。
なお、上述した実施例では、突起部及び開口部を軸線方向に一対設けていたが、図16に示すように、複数の対で設けるようにしても良い。図16は、第1実施形態の内管22の開口部24及び突起部28をそれぞれ複数箇所に形成した変形例である。
なお、以上説明した各実施形態による排気通路構造は、ミドルパイプ12、14に適用することも可能である。
なお、以上説明した各実施形態による排気通路構造は、ミドルパイプ12、14に適用することも可能である。
E1 主通路(主排気通路)
E2 副通路(副排気通路)
1 排気装置
2 シリンダヘッド
3 フランジ
4 エキゾーストマニホルド
20、60、70 外管
22、42、52 内管
24、44、54、64、74 開口部(連通部)
26、46、56、66,76 開口部(連通部)
28、48、58、68、78 突起部(突出部)
65、75 分岐管(副通路)
E2 副通路(副排気通路)
1 排気装置
2 シリンダヘッド
3 フランジ
4 エキゾーストマニホルド
20、60、70 外管
22、42、52 内管
24、44、54、64、74 開口部(連通部)
26、46、56、66,76 開口部(連通部)
28、48、58、68、78 突起部(突出部)
65、75 分岐管(副通路)
Claims (3)
- 燃焼室の排気ガスが流下する排気管を備えた内燃機関の排気通路構造であって、
上記排気管に形成され排気ガスが流れる主排気通路と、
この主排気通路内の排気ガスの流れの一部を妨げるように上記主排気通路の内壁部から内方に突出する突出部と、
上記主排気通路の外周側に形成され、上記突出部より下流側の所定距離内に形成された第1連通部と、この第1連通部よりさらに下流側に形成された第2連通部とにより上記主排気通路に連通する副排気通路と、
を有することを特徴とする内燃機関の排気通路構造。 - 上記突出部は、上記主排気通路の周方向に延びる請求項1に記載の内燃機関の排気通路構造。
- 上記突出部と上記第1連通部との間の距離は、上記突出部の高さの4倍以下である請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の排気通路構造。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006071217A JP2007247511A (ja) | 2006-03-15 | 2006-03-15 | 内燃機関の排気通路構造 |
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JP (1) | JP2007247511A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011169201A (ja) * | 2010-02-17 | 2011-09-01 | Futaba Industrial Co Ltd | エギゾーストマニホルド |
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- 2006-03-15 JP JP2006071217A patent/JP2007247511A/ja active Pending
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