JP2007162509A - 内燃機関の排気通路構造、排気マニホルド、シリンダヘッド及び排気マニホルド用ガスケット - Google Patents
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Abstract
【課題】 ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な内燃機関の排気通路構造及び該排気通路構造に関連する排気マニホルド、シリンダヘッド及び排気マニホルド用ガスケットを提供する。
【解決手段】 排気ポート4が形成されたシリンダヘッド2Aと、シリンダヘッド2Aに固定されるとともに、排気ポート4の下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部K1を有する排気マニホルド1Aと、排気マニホルド1Aとシリンダヘッド2Aとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケット3Aとで形成する内燃機関の排気通路構造100Aであって、開口部K1に拡大される直前の内側壁面Wのうち、組付け状態で最も低くなるポイントP1よりも少なくとも低い範囲で、開口部K1の拡大の度合いが小さくなっている。
【選択図】 図1
【解決手段】 排気ポート4が形成されたシリンダヘッド2Aと、シリンダヘッド2Aに固定されるとともに、排気ポート4の下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部K1を有する排気マニホルド1Aと、排気マニホルド1Aとシリンダヘッド2Aとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケット3Aとで形成する内燃機関の排気通路構造100Aであって、開口部K1に拡大される直前の内側壁面Wのうち、組付け状態で最も低くなるポイントP1よりも少なくとも低い範囲で、開口部K1の拡大の度合いが小さくなっている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、内燃機関の排気通路構造、排気マニホルド、シリンダヘッド及び排気マニホルド用ガスケットに関し、特に排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、排気マニホルドと、排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造及び該排気通路構造に関連する排気マニホルド、シリンダヘッド及び排気マニホルド用ガスケットに関する。
内燃機関の排気系は、燃焼室に連通する排気ポート、排気マニホルド、触媒、消音器、排気管等を有して構成されているが、係る構成同士の接続に関し種々の技術が提案されている。例えば特許文献1では以下に示す排気管継手構造が提案されている。
特許文献1が提案する排気管継手構造(以下、単に特許文献1の継手構造と称す)は、一方の排気管がテーパ状の雄型フランジを有し、他方の排気管が末広がりに形成されたテーパ部を有し、このテーパ部を雄型フランジと、これに対応する雌型フランジとで挟み込んだ状態で両フランジをボルト、ナットで締結することで他方の排気管を固定する、所謂フリーフランジ式の継手構造に関するものである。係るフリーフランジ式の継手構造によれば、組付け時に他方の排気管を軸心回りに回転自在に位置決めできるが、その一方で他方の排気管側の自重によっても回転してしまうため組付け性が悪化する場合がある。これに対し、特許文献1の継手構造では、上述のテーパ部と雌フランジ部とをスポット溶接することで、他方の排気管側が締結作業中に回転することを確実に防止している。
また、特許文献2では以下に示す内燃機関の排気管(以下、単に特許文献2の排気管と称す)が提案されている。特許文献2の排気管は、外管と内管とからなる二重管構造のエキゾーストマニホルドを備えるものである。係るエキゾーストマニホルドの例として、特許文献2では、フランジに形成された孔から突出しないように差し込んだ外管とこのフランジとを、外管の外側から孔周縁で溶接することで固定したエキゾーストマニホルドを開示している。この例では、さらに内管をフランジの孔に貫通させた上で、鍔状に形成された内管端部をフランジに重ね合わせる。この内管は、エキゾーストマニホルドをシリンダヘッドに組付ける際にシリンダヘッドの端面とフランジとの間に端部が挟まれることにより支持される。係るエキゾーストマニホルドを備える特許文献2の排気管によれば、溶接部位が排気ガスの流通経路に存在しないため、溶接時に発生したスパッタが燃焼室内に侵入する虞がなくなるとともに、鍔状の内管端部とシリンダヘッドの端面との間でガスケットが強く挟み込まれて密着するので、ガスケットの密着面積を確保するためにシリンダヘッドの端面やフランジを大きくする必要がなく、シリンダヘッド及びフランジを小型化することが可能になる。
また、特許文献3では以下に示す排気マニホルド用ヘッド側フランジ(以下、単に特許文献3のフランジと称す)が提案されている。特許文献3のフランジは、板体からなるフランジの外周及び排気管接続穴に、排気流出側へ突出する縦フランジを連接したものである。特許文献3では、これにより軽量でありながらも剛性の高いフランジを実現している。また、特許文献3では、このフランジに排気マニホルド用の排気管を固定する例として、フランジの排気管接続穴の途中まで排気管を挿入して溶接することにより固定する例を開示している。
ここで、特許文献1の継手構造では、一方の排気管の内周と他方の排気管の内周とが、また、特許文献2の排気管では、排気ポートの内周と内管の内周とが直線状に並んでおり、ともに排気通路の内周に段差がないために排気抵抗が小さくなっている。また、特許文献3のフランジでは、明示されていないものの、排気ポートの内周と排気管の内周とが直線状に並ぶように排気ポートを形成すれば同様に排気抵抗を小さくすることが可能である。しかしながら、特許文献3が提案する技術では、組付け具合や加工誤差等の製品誤差に起因して、特に排気マニホルドが下にずれて組み付けられた場合、内周上側に段差が形成され排気抵抗が増大する虞がある。これに対し、特許文献1または2が提案する技術では、組付け時にずれが生じてもテーパ部或いは鍔状の内管端部に沿って排気が流通するため、排気抵抗の増大を抑制可能である。
しかしながら、排気抵抗の増大を抑制可能な特許文献1または2の提案する技技術には以下に示す課題が存在する。これら特許文献が提案する技術では、テーパ部や鍔状の内管端部の形状に起因して、組付け状態で直線状に並んだ2つの内周の間に凹み空間が形成される。一方、内燃機関では、運転停止後に排気系や燃焼室内に存在していた水蒸気が凝縮する。上述の凹み空間には、こうしてできた凝縮水が直接溜まるほか、内燃機関再始動時に低運転状態で燃焼室から排気されるガスとともに流通してくることによっても溜まる。さらに凹み空間に溜まった凝縮水は、まとまった状態で排気系を流通する高圧の排気ガスによって飛散する。ここで、内燃機関の排気系には動作条件が高温であるためにヒータにより加熱して用いられるガスセンサ等のセンサが備えられる場合があるが、係る場合には上述のようにして飛散した凝縮水がセンサに付着することがあり、これによりセンサが急冷され、その結果センサ素子が破損する虞がある。
そこで本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な内燃機関の排気通路構造及び該排気通路構造に関連する排気マニホルド、シリンダヘッド及び排気マニホルド用ガスケットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、前記開口部に拡大される直前の内側壁面のうち、組付け状態で最も低くなる部分の高さよりも少なくとも低い範囲で、前記開口部の拡大の度合いが小さくなっていることを特徴とする。本発明によれば、拡大された開口部に起因して組付け状態で形成される凹み空間のうち、凝縮水が溜まる下側の部分を小さくすることが可能である。これにより排気通路内に凝縮水が溜まることを抑制可能である。
また、本発明では排気抵抗増大の抑制という観点から、自重に起因して排気マニホルドが下にずれた状態で組み付けられ易いことと、排気が排気ポート上側壁面に沿って流通しようとすることに着目し、開口部を上述のように拡大している。すなわち、本発明によれば、例えば排気マニホルドが下にずれた状態で組み付けられた場合でも、開口部が大きな抵抗とならないよう、開口部上側を十分に大きく且つスムースに拡大できるため、排気抵抗の増大を抑制可能である。また、排気マニホルドが上にずれた状態で組みつけられた場合でも、開口部下側の拡大されている範囲内のずれであれば開口部が大きな抵抗にはならず、さらにそれよりも上にずれた状態でも、排気は排気ポート上側壁面に沿って流通しようとするため、開口部が抵抗となって排気の流通に与える影響は小さい。これによって、排気抵抗の増大を抑制するとともに、凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制可能である。なお、組付け状態とは排気マニホルドがシリンダヘッドに固定され、且つ内燃機関が使用状態に配置された状態であり、この状態でシリンダヘッドと排気マニホルドとの間には排気マニホルド用ガスケットが介在する。また、スムースに拡大された開口部、とは、例えば内面が直線或いは曲線で面取り状に加工された開口部のほか、特許文献1が示すテーパ部や特許文献2が示す鍔状に形成された内管の端部なども含む意である。
また、本発明は、排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、且つ、上流端周縁のうち、拡大されていない場合に組付け状態で最も低くなる部分の高さよりも、組付け状態で他の部分の高さが低くならない範囲で上流側へ向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成することを特徴とする内燃機関の排気通路構造である。すなわち、本発明は上流端周縁のうち、組付け状態で最も低くなる部分は拡大せず、またこの部分の高さよりも低くなる箇所が発生しないように拡大した開口部を有するものである。本発明によれば、開口部下側に凝縮水が溜まるような凹み空間が形成されないため、凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制可能である。また、開口部下側が拡大されていない本発明によっても開口部上側は拡大されているため、排気マニホルドが下にずれた状態で組み付けられ易く、また、排気が排気ポート上側壁面に沿って流通しようとするという上述の発明と同様の理由で排気抵抗の増大を抑制可能である。
また、本発明は、排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、組付け状態で、前記排気マニホルドの前記開口部の中心軸線のほうが、前記下流側開口部の中心軸線よりも高くなることを特徴とする。本発明は、排気マニホルドが下にずれた状態で組み付けられ易く、そのために凹み空間のうち、開口部下側の部分がその分大きくなることを抑制しようとするものである。これにより、凹み空間のうち、開口部下側の部分を小さくして凝縮水が溜まることを抑制可能である。また、本発明によっても、上述の発明と同様の理由で排気抵抗の増大を抑制可能である。なお、本発明は、例えば中心軸線同士が上述の高さ関係になるように排気マニホルド固定用のボルト挿通穴の位置や、開口部の位置を設定することで実現可能である。
また、本発明は、排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、前記排気マニホルドが、前記開口部に拡大される直前の内側壁面のうち、組付け状態で最も低くなる部分の高さよりも低い範囲で前記開口部の壁面と前記シリンダヘッドとにより形成される空間と、前記排気マニホルドの下流側の排気通路とを連通するとともに、組付け状態で下流側へ向かって下に傾斜する連通路を有する中空部材を備えることを特徴とする。本発明によれば、拡大された開口部により排気抵抗の増大が抑制可能であるとともに、凹み空間のうち、開口部下側の部分から排気マニホルドの下流側の排気通路に凝縮水を流通させることで排気通路内に凝縮水が溜まることを抑制可能である。
また、本発明は、排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、前記排気マニホルドが、前記開口部の壁面に当接する一端部から排気通路中心側へ向かって、該開口部に拡大される直前の内側壁面よりも延伸するとともに、さらに該内側壁面よりも排気通路中心側へ延伸している部分が前記開口部よりも下流側へ延伸し、且つ、組付け状態で排気通路中心側及び下流側へ向かって下に傾斜する羽根状部材を備えることを特徴とする。
本発明によれば、燃焼室内で発生した凝縮水が排気とともに流通してきた場合に、羽根状部材に凝縮水を付着させ、且つ凹み空間よりも下流側の排気通路内に落下させて、開口部下側の凹み空間に凝縮水が溜まることを抑制可能である。また、凝縮水は排気の流速が大きい排気通路上側を流通するため、開口部上側にのみ凝縮水を付着させるのに適当な数量の羽根状部材を備えることで、羽根状部材による排気抵抗の増大を必要最小限に抑制可能である。これにより、排気抵抗の増大を抑制するとともに、燃焼室側から流通してきた凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制可能である。なお、排気の偏流態様等にもよるが、効果を奏するためには開口部両側面同士で均等に備えることが好ましく、少なくとも1つづつ、すなわち少なくとも2つ以上備えることが好ましい。
また、本発明は、請求項1から5いずれか1項記載の内燃機関の排気通路構造を形成することを特徴とする排気マニホルドである。
また、本発明は、排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、前記シリンダヘッドが、前記下流側開口部に配設されるとともに、組付け状態で少なくとも前記排気マニホルドの前記開口部まで下流側へ延伸する中空ガイド部材を備えることを特徴とする。本発明によれば、凹み空間を中空ガイド部材で塞いで、凝縮水が凹み空間に溜まることを抑制可能であるとともに、凹み空間をなくすことにより排気抵抗の増大も抑制可能である。
また、本発明は、排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、組付け状態で、前記排気マニホルドの前記開口部に挿入されるとともに、少なくとも該開口部まで下流側へ延伸するガイド部が前記下流側開口部の端面周部に設けられていることを特徴とする。本発明によっても、凹み空間をガイド部で塞いで上述の発明と同様、凝縮水が凹み空間に溜まることを抑制可能であるとともに、排気抵抗の増大も抑制可能である。
また、本発明は、排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、前記開口部に拡大される直前の内側壁面のうち、組付け状態で最も低くなる内側壁面の高さよりも低い範囲で前記開口部の壁面と前記シリンダヘッドとにより形成される空間と、前記排気ポートの上流側の排気通路とを連通するとともに、組付け状態で上流側へ向かって下に傾斜する連通路が前記シリンダヘッドに形成されていることを特徴とする。本発明によれば、凹み空間のうち、開口部下側の部分から排気ポートの上流側の排気通路へ凝縮水を流通させて、凝縮水が溜まることを抑制可能であるとともに拡大された開口部により排気抵抗の増大を抑制可能である。
また、本発明は、排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、前記シリンダヘッドが、前記下流側開口部の内側壁面に当接する一端部から排気通路中心側へ向かって延伸するとともに上流側へ向かって延伸し、且つ組付け状態で排気通路中心側へ向かって上に、上流側へ向かって下に傾斜した羽根状部材を備えることを特徴とする。
発明によれば、燃焼室内で発生した凝縮水が排気とともに流通してきた場合に、羽根状部材に凝縮水を付着させ、且つ排気通路壁面を通じて上流側の燃焼室へ戻そうとすることで、再度排気とともに流通しようとする際に凝縮水を微粒化して、開口部下側の凹み空間に凝縮水が溜まることを抑制可能である。また、本発明でも開口部上側にのみ凝縮水を付着させるのに適当な数量の羽根状部材を備えることで、前述した発明と同様に羽根状部材による排気抵抗の増大を必要最小限に抑制可能である。これにより、排気抵抗の増大を抑制するとともに、燃焼室側から流通してきた凝縮水が開口部下側の凹み空間に溜まることを抑制可能である。
また、本発明は、請求項7から10いずれか1項記載の内燃機関の排気通路構造を形成することを特徴とするシリンダヘッドである。
また、本発明は、排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側へ向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、組付け状態で、前記排気マニホルドの前記開口部に挿入されるとともに、少なくとも該開口部まで下流側へ延伸する中空ガイド部が、前記排気マニホルド用ガスケットに設けられていることを特徴とする。本発明によっても、凹み空間を中空ガイド部で塞いで前述した発明と同様、凝縮水が開口部下側の凹み空間に溜まることを抑制可能であるとともに、排気抵抗の増大も抑制可能である。
また、本発明は、請求項12記載の内燃機関の排気通路構造を形成することを特徴とする排気マニホルド用ガスケットである。
本発明によれば、ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な内燃機関の排気通路構造及び及び該排気通路構造に関連する排気マニホルド、シリンダヘッド及び排気マニホルド用ガスケットを提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の排気通路構造(以下、単に排気通路構造と称す)100Aの断面を、排気マニホルド1Aと、内燃機関のシリンダヘッド2Aと、排気マニホルド用ガスケット(以下、単にガスケットと称す)3Aとで示す図である。図1では、排気マニホルド1Aと内燃機関のシリンダヘッド2Aとを組付け状態で示しており、この状態でシリンダヘッド2Aと排気マニホルド1Aとの間にはガスケット3Aが介在する。ガスケット3Aには、排気ポート4の下流側開口部の端面内周と略同一の大きさで、この開口部に対応する排気流通孔M1が形成されている。但し、排気流通孔M1は、排気マニホルド1Aの開口部K1の端面内周と略同一の大きさに形成されていてもよい。シリンダヘッド2Aには、図示しない燃焼室から燃焼後に発生するガスを排気するための構成である排気ポート4を含めた図示しない排気ポートが複数形成されている。排気マニホルド1Aは、排気ポート4の排気通路E2に対応する排気通路E1のほか、他の排気ポートの排気通路それぞれに対応する図示しない排気通路を複数有し、これら排気通路を下流側で1つの排気通路に集合させるための構成である。なお、図1では排気通路E1と排気通路E2とを示しているが他の排気通路についても図1に示す排気通路E1及びE2と同様の構造である。
排気通路E1の内周は、シリンダヘッド2Aの端面における排気ポート4の下流側開口部の内周と、組付け状態で直線的に並ぶように形成されている。また、排気マニホルド1Aは、排気ポート4の下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部K1を有している。この拡大された開口部K1は、組付け具合や加工誤差等の製品誤差に起因して、組付け状態で排気抵抗となるような段差が形成されることを防止するために形成されている。一方、拡大された開口部K1に起因して凹み空間Sp1が組付け状態で形成される。凝縮水は、ポイントP1よりも低い範囲で凹み空間Sp1に溜まる。このポイントP1は、開口部K1に拡大される直前の内側壁面Wのうち、組付け状態で最も低くなる部分である。そのため本実施例では、ポイントP1よりも低い範囲で開口部K1の拡大の度合いを小さくしている。これにより、ポイントP1よりも低い範囲で凹み空間Sp1の大きさを小さくすることができ、その結果、凝縮水が溜まる量をより小さく抑制可能である。また、本実施例では開口部K1下側の拡大の度合いが小さい一方で開口部K1上側は十分に大きく拡大されており、排気マニホルド1Aは自重により下にずれた状態で組み付けられ易いことと、さらに排気は図1に示すように排気ポート4の上側壁面に沿って流れようとすることとから、排気抵抗の増大も抑制可能である。本実施例では、上述の開口部K1を有する排気マニホルド1Aと、排気ポート4が形成されたシリンダヘッド2Aと、ガスケット3Aとで排気通路構造100Aを実現している。以上により、ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な排気通路構造100Aを実現可能である。
図2は、本実施例に係る排気通路構造100Bの断面を、排気マニホルド1Bと、シリンダヘッド2Aと、ガスケット3Aとで示す図である。本実施例に係る排気通路構造100Bは、排気マニホルド1Aの代わりに排気マニホルド1Bを構成要素とし、この排気マニホルド1Bが実施例1に示した開口部K1の代わりに以下に示す開口部K2を有する以外、実施例1に係る排気通路構造100Aと同一の構造である。開口部K2は、排気ポート4の下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大されている。さらに、開口部K2は、ポイントP2よりも上流端周縁の他の部分の高さが低くならないように拡大されている。このポイントP2は、上流端周縁うち、拡大されていない場合に、すなわち内側壁面Wがそのまま延伸して開口部を形成する場合に、組付け状態で最も低くなる部分の高さである。これによって、凹み空間Sp2は開口部K2の下側には形成されないので凝縮水が溜まることを抑制可能である。また、本実施例では開口部K2の下側が拡大されていないが、実施例1に係る排気通路構造100Aと同様の理由で排気抵抗の増大も抑制可能である。本実施例では、上述の開口部K2を有する排気マニホルド1Bと、排気ポート4が形成されたシリンダヘッド2Aと、ガスケット3Aとで排気通路構造100Bを実現している。以上により、ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な排気通路構造100Bを実現可能である。
図3は、本実施例に係る排気通路構造100Cの断面を、排気マニホルド1Cと、シリンダヘッド2Aと、ガスケット3Aとで示す図である。本実施例に係る排気通路構造100Cは、排気マニホルド1Aの代わりに排気マニホルド1Cを構成要素とし、この排気マニホルド1Cが実施例1に示した開口部K1の代わりに以下に示す開口部K3を有し、さらにボルト挿通穴Hが排気マニホルド1Cに以下に示すように形成されている以外、実施例1に係る排気通路構造100Aと同一の構造である。開口部K3は、排気ポート4の下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに且つ、均等に拡大されている。これにより、排気抵抗の増大を抑制可能である。
また、本実施例では、ボルトBを挿通ためのボルト挿通穴H1の穴位置を、開口部K3の周縁と排気ポート4の開口部周縁とのうち、最も低い部分となるポイントP3及びP4とが同一になるように、実施例1に係るシリンダヘッド2Aのボルト挿通穴(図示省略)よりも低くオフセットさせて、排気マニホルド1Cに形成している。これによって、加工誤差等による製品誤差に起因して自重により排気マニホルド1Cが下にずれた状態で組み付けられた場合でも、開口部K3の中心軸線L1を、排気ポート4の開口部の中心軸線L2よりも高くすることが可能である。なお、図3では、排気マニホルド1Cが自重で下にずれ易いことを模式的に示すためにボルト挿通穴H1を長穴状の形状で示しているが、ボルト挿通穴H1は長穴でなくてよい。これにより、排気マニホルド1Cが下にずれた状態で組み付けられ易く、そのために凹み空間Sp3のうち、開口部下側の部分がその分大きくなる場合でも、結果的に凝縮水が溜まるような部分を小さくすることができ、その結果凝縮水の溜まる量を小さく抑制可能である。本実施例では、上述の開口部K3とボルト挿通穴Hを有する排気マニホルド1Bと、排気ポート4が形成されたシリンダヘッド2Aと、ガスケット3Aとで排気通路構造100Cを実現している。以上により、ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な排気通路構造100Cを実現可能である。
図4は、本実施例に係る排気通路構造100Dを、排気マニホルド1Dと、シリンダヘッド2Aと、ガスケット3Aとで示す図である。本実施例に係る排気通路構造100Dは、排気マニホルド1Cの代わりに排気マニホルド1Dを構成要素とし、この排気マニホルド1Dに実施例3で示したボルト挿通穴Hの代わりに実施例1で示した排気マニホルド1Aと同一のボルト挿通穴が形成され、さらに排気マニホルド1Dが以下に示すパイプ(中空部材)5を備えている以外、実施例3に係る排気通路構造100Cと同一の構造である。本実施例では、パイプ5の一端は、開口部K3に拡大される直前の内側壁面Wのうち、組付け状態で最も低くなるポイントP5よりも低い範囲にある開口部K3の壁面に開口している。また、パイプ5の他端は、組付け状態でパイプ5の一端よりも低い高さとなる排気マニホルド1Cの下流側の内側壁面に開口している。これにより、パイプ5は、凹み空間Sp3のうちポイントP5よりも低い部分と、排気マニホルド1Dの下流側の排気通路E1とを、組付け状態で下流側へ向かって下に傾斜するように連通するため、パイプ5内の連通路を通じて凝縮水を流通させることで凹み空間Sp3下側に凝縮水が溜まることを抑制可能である。また、本実施例でも拡大された開口部K3により排気抵抗の増大を抑制可能である。なお、パイプ5は例えばステンレス鋼を材質とした所謂サスパイプなどでよい。本実施例では、上述の開口部K3とパイプ5とを有する排気マニホルド1Dと、排気ポート4が形成されたシリンダヘッド2Aと、ガスケット3Aとで排気通路構造100Dを実現している。以上により、ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な排気通路構造100Dを実現可能である。
図5(a)は、本実施例に係る排気通路構造100Eの断面を、排気マニホルド1Eと、シリンダヘッド2Aと、ガスケット3Aとで示す図である。また、図5(b)では、排気マニホルド1Eの排気通路E1を第1のフィン(羽根状部材)6とともに正面図で示している。本実施例に係る排気通路構造100Eは、排気マニホルド1Dの代わりに排気マニホルド1Eを構成要素とし、この排気マニホルド1Eが実施例4で示したパイプ5を備えていない代わりに、以下に示す第1のフィン6を備えている以外、実施例4に係る排気通路構造100Dと同一の構造である。第1のフィン6は3次元的に湾曲しており、開口部K3の内側壁面に当接する一端部を有している。図5(b)に示すように第1のフィン6は、この一端部から排気通路E1の中心側へ向かって内側壁面Wよりも延伸しており、さらに内側壁面Wよりも延伸している部分は、図5(a)に示すように開口部K3よりも下流側へ延伸している。さらにこの第1のフィン6は、図5(b)に示すように組付け状態で排気通路E1中心側及び図5(a)に示すように下流側へ向かって下に傾斜するように形成されている。また、図5(b)に示すように、本実施例では排気通路Eの上側半分の範囲で、開口部K3の左右の側壁面に均等に第1のフィン6を3枚づつ備えている。
これにより、燃焼室から流速の大きい排気とともに排気ポート4上側を沿うように流通してきた凝縮水を、第1のフィン6に付着させることが可能である。さらに本実施例では、第1のフィン6に付着した凝縮水を開口部K3よりも下流側の排気通路E内に落下させて、開口部下側の凹み空間Sp3に凝縮水が溜まることを抑制可能である。また、開口部K3上側半分の範囲で第1のフィン6を備え、さらに第1のフィン6を内側壁面Wよりも極力延伸させないようにすることで、第1のフィン6による排気抵抗の増大を必要最小限に抑制可能である。これにより、拡大された開口部K3により排気抵抗の増大を抑制するとともに、燃焼室側から流通してきた凝縮水が凹み空間Sp3に溜まることを抑制可能である。本実施例では、上述の開口部K3と第1のフィン6とを有する排気マニホルド1Eと、排気ポート4が形成されたシリンダヘッド2Aと、ガスケット3Aとで排気通路構造100Eを実現している。なお、本実施例では、すべて同一の第1のフィン6を備えているが、備える位置に合わせて互いに異なる形状のフィンを備えてもよい。以上により、ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な排気通路構造100Eを実現可能である。
図6は、本実施例に係る排気通路構造100Fの断面を、排気マニホルド1Fとシリンダヘッド2Bと、ガスケット3Aとで示す図である。本実施例に係る排気通路構造100Fは、排気マニホルド1Eの代わりに排気マニホルド1Fを構成要素とし、この排気マニホルド1Fが実施例5で示した第1のフィン6を備えていない以外、また、シリンダヘッド2Aの代わりにシリンダヘッド2Bを構成要素とし、このシリンダヘッド2Bがガイドカラー(中空ガイド部材)7を備えている以外、実施例5に係る排気通路構造100Eと同一の構造である。ガイドカラー7は略円筒状の部材であり、その材質は例えば炭素鋼などでよい。ガイドカラー7は、その外周が、直線状に並ぶシリンダヘッド2Bの開口部内周と、排気マニホルド1Fの壁面Wの内周とよりも嵌め合い公差の分だけ異なる大きさに形成されている。このガイドカラー7はシリンダヘッド2Bの開口部に嵌設され、組付け状態で排気マニホルド1Fの開口部K3よりも下流側へ延伸する。なお、ガイドカラー7の肉厚は打ち込み時や排気マニホルド1F組付け時に変形しない程度の強度を確保した肉厚であることが好ましい。
ガイドカラー7は組付け時に凹み空間Sp3を塞ぐので、これにより凹み空間Sp3に凝縮水が溜まることを抑制可能である。また、本実施例では肉厚が極力薄くなるようにガイドカラー7の内周を形成しているため、排気抵抗の増大も抑制可能である。なお、排気抵抗の増大を抑制するという観点から、少なくともガイドカラー7の上流側の開口部が上流側へ向かってスムースに拡大されていることが好ましい。また、ガイドカラー7を適用するにあたっては、排気マニホルド1Fは開口部K3のように必ずしも拡大されていなくてもよい。しかしながら、凝縮水が溜まることを抑制するにあたって、ガイドカラー7を適用する場合には、排気マニホルド1Fのように既に開口部K3が拡大されている場合でも適用可能であり、また、ガイドカラー7を適用すれば凹み空間Sp3をなくすことができることと、排気マニホルド1Fの組付け作業性とを考慮した場合、排気マニホルド1Fは開口部K3のように拡大されていることが好ましい。本実施例では、排気マニホルド1Fと、排気ポート4が形成されるとともに上述のガイドカラー7が嵌設されたシリンダヘッド2Bと、ガスケット3Aとで排気通路構造100Fを実現している。以上により、ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な排気通路構造100Fを実現可能である。
図7は、本実施例に係る排気通路構造100Gの断面を、排気マニホルド1Fとシリンダヘッド2Cと、ガスケット3Bとで示す図である。本実施例に係る排気通路構造100Gは、シリンダヘッド2Bの代わりにシリンダヘッド2Cを構成要素とし、このシリンダヘッド2Cがガイドカラー7を備えず、ガイド部G1が下流側開口部の端面周部に形成されていることと、ガスケット3Aの代わりにガイド部G1の外周と略同一の排気流通孔M2が形成されたガスケット3Bを備える以外、実施例6に係る排気通路構造100Fと同一の構造である。ガイド部G1は、上述の端面周部から下流側に延伸した略円筒状の形状からなり、組付け状態で排気マニホルド1Fの開口部K3に挿入され、且つ開口部K3まで延伸する。これによって、凹み空間Sp3を塞ぐことが可能である。なお、本実施例では挿入されたガイド部G1に起因して凹み空間Sp4よりも小さい凹み空間Sp4が形成され、凹み空間Sp3よりも少ない量の凝縮水が凹み空間Sp4に溜まることになるが、排気マニホルド1Fの内側壁面Wの内周をガイド部G1の外周よりも大きく形成し、ガイド部G1を組付け状態で開口部K3よりも延伸させることで凹み空間Sp4が形成されないようにしてもよい。本実施例では、排気マニホルド1Fと、排気ポート4とともに上述のガイド部G1が形成されたシリンダヘッド2Cと、ガスケット3Bとで排気通路構造100Gを実現している。以上により、ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な排気通路構造100Gを実現可能である。
図8は、本実施例に係る排気通路構造100Hの断面を、排気マニホルド1Fと、シリンダヘッド2Dと、ガスケット3Cとで示す図である。本実施例に係る排気通路構造100Hは、シリンダヘッド2Bの代わりにシリンダヘッド2Dを構成要素とし、このシリンダヘッド2Dがガイドカラー7を備えず、代わりにシリンダヘッド2Dに以下に示す連通路H2が形成されていることと、ガスケット3Aの代わりに開口部K3の端面内周と略同一の大きさの排気流通孔M3が形成されたガスケット3Cを備える以外、実施例6に係る排気通路構造100Fと同一の構造である。連通路H2の一端は、内側壁面Wのうち、組付け状態で最も低くなるポイントP5よりも低い範囲にあるシリンダヘッド2Dの端面に開口している。また、連通路H2の他端は、上述の連通路H2の一端よりも低い高さで排気ポート4の上流側の内側壁面に開口している。これにより、連通路H2は、凹み空間Sp5のうち開口部K3下側の部分と、排気ポート4の上流側の排気通路とを、組付け状態で上流側へ向かって下に傾斜するように連通するため、連通路H2を通じて凝縮水を流通させることで凹み空間Sp5に凝縮水が溜まることを抑制可能である。本実施例では、排気マニホルド1Fと、排気ポート4とともに上述の連通路Hが形成されたシリンダヘッド2Dと、ガスケット3Cとで排気通路構造100Hを実現している。以上により、ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な排気通路構造100Hを実現可能である。
図9(a)は、本実施例に係る排気通路構造100Iの断面を、排気マニホルド1Fと、シリンダヘッド2Eと、ガスケット3Aとで示す図である。また、図9(b)では、排気ポート4を第2のフィン(羽根状部材)8とともに正面図で示している。本実施例に係る排気通路構造100Iは、シリンダヘッド2Bの代わりにシリンダヘッド2Eを構成要素とし、このシリンダヘッド2Eがガイドカラー7の代わりに以下に示す第2のフィン8を備える以外、実施例6に係る排気通路構造100Fと同一の構造である。第2のフィン8は3次元的に湾曲しており、排気ポート3の下流側開口部の内側壁面に当接する一端部を有している。第2のフィン8は、図9(b)に示すようにこの一端部から排気通路E2の中心側へ向かって延伸するとともに図9(a)に示すように上流側へ延伸している。さらにこの第2のフィン8は組付け状態で、図9(b)に示すように排気通路E2中心側へ向かって上に、図9(a)に示すように上流側へ向かって下に傾斜するように形成されている。また、図9(b)に示すように、本実施例では排気ポート4の上側半分の範囲で、排気ポート4の左右の側壁面に均等に第2のフィン8を2枚づつ備えている。
これにより、燃焼室から流速の大きい排気とともに排気ポート4上側に沿うように流通してきた凝縮水を、第2のフィン8に付着させることが可能である。さらに本実施例では、第2のフィン8に付着した凝縮水を、排気ポート4の内側壁面を通じて上流側の燃焼室へ戻そうとすることで、再度排気とともに流通しようとする際に凝縮水を微粒化して、開口部K3下側の凹み空間Sp3に凝縮水が溜まることを抑制可能である。また、開口部K3上側半分の範囲で第2のフィン8を備えることで、第2のフィン8による排気抵抗の増大を必要最小限に抑制可能である。これにより、排気抵抗の増大を抑制するとともに、燃焼室側から流通してきた凝縮水が凹み空間Sp3に溜まることを抑制可能である。本実施例では、排気マニホルド1Fと、排気ポート4が形成されるとともに第2のフィン8を備えたシリンダヘッド2Eと、ガスケット3Aとで排気通路構造100Iを実現している。以上により、ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な排気通路構造100Iを実現可能である。
図10は、本実施例に係る排気通路構造100Jの断面を、排気マニホルド1Fと、シリンダヘッド2Fと、ガスケット3Dとで示す図である。本実施例に係る排気通路構造100Iは、シリンダヘッド2Eの代わりにシリンダヘッド2Fを構成要素とし、このシリンダヘッド2Fが第2のフィン8を備えていないことと、ガスケット3Aの代わりに以下に示すガスケット3Dを備えている以外、実施例9に係る排気通路構造100Iと同一の構造である。ガスケット3Dは、排気流通孔M4の下流側端面周縁に、下流側に延伸する略円筒状のガイド部(中空ガイド部)G2を有している。このガイド部3Dは、組付け状態で開口部K3に挿入されるとともに、開口部K3よりも延伸する。これによって、開口部下側の凹み空間Sp3を塞いで凝縮水が溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能である。なお、排気流通孔M4の上流側はスムースに拡大されているほうが好ましい。本実施例では、排気マニホルド1Fと、シリンダヘッド2Fと、上述のガイド部G2を有するガスケット3Dとで排気通路構造100Jを実現している。以上により、ガスセンサ等のセンサ素子の破損原因とされる凝縮水が排気通路内に溜まることを抑制するとともに、排気抵抗の増大を抑制可能な排気通路構造100Jを実現可能である。
なお、上述の各実施例では排気ポート4の下流側開口部の端面内周と、内側壁面Wの内周とは直線状に並ぶように形成されているが、各実施例において内側壁面Wのうち最も低い部分が、組付け状態で実施例3で示したポイントP4よりも低くなるように、例えば楕円状に形成されていてもよい。この場合には、特に実施例1から3までに示す排気マニホルド1A、1B及び1Cが上にずれた状態で組み付けられた場合でも排気通路下側に排気抵抗の増大要因となるような段差が形成されることを抑制可能である。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
1 排気マニホルド
2 シリンダヘッド
3 排気マニホルド用ガスケット
4 排気ポート
5 パイプ
6 第1のフィン
7 ガイドカラー
8 第2のフィン
100 排気通路構造
2 シリンダヘッド
3 排気マニホルド用ガスケット
4 排気ポート
5 パイプ
6 第1のフィン
7 ガイドカラー
8 第2のフィン
100 排気通路構造
Claims (13)
- 排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、
前記開口部に拡大される直前の内側壁面のうち、組付け状態で最も低くなる部分の高さよりも少なくとも低い範囲で、前記開口部の拡大の度合いが小さくなっていることを特徴とする内燃機関の排気通路構造。 - 排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、且つ、上流端周縁のうち、拡大されていない場合に組付け状態で最も低くなる部分の高さよりも、組付け状態で他の部分の高さが低くならない範囲で上流側へ向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成することを特徴とする内燃機関の排気通路構造。
- 排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、
組付け状態で、前記排気マニホルドの前記開口部の中心軸線のほうが、前記下流側開口部の中心軸線よりも高くなることを特徴とする内燃機関の排気通路構造。 - 排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、
前記排気マニホルドが、前記開口部に拡大される直前の内側壁面のうち、組付け状態で最も低くなる部分の高さよりも低い範囲で前記開口部の壁面と前記シリンダヘッドとにより形成される空間と、前記排気マニホルドの下流側の排気通路とを連通するとともに、組付け状態で下流側へ向かって下に傾斜する連通路を有する中空部材を備えることを特徴とする内燃機関の排気通路構造。 - 排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、
前記排気マニホルドが、前記開口部の壁面に当接する一端部から排気通路中心側へ向かって、該開口部に拡大される直前の内側壁面よりも延伸するとともに、さらに該内側壁面よりも排気通路中心側へ延伸している部分が前記開口部よりも下流側へ延伸し、且つ、組付け状態で排気通路中心側及び下流側へ向かって下に傾斜する羽根状部材を備えることを特徴とする内燃機関の排気通路構造。 - 請求項1から5いずれか1項記載の内燃機関の排気通路構造を形成することを特徴とする排気マニホルド。
- 排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、
前記シリンダヘッドが、前記下流側開口部に配設されるとともに、組付け状態で少なくとも前記排気マニホルドの前記開口部まで下流側へ延伸する中空ガイド部材を備えることを特徴とする内燃機関の排気通路構造。 - 排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、
組付け状態で、前記排気マニホルドの前記開口部に挿入されるとともに、少なくとも該開口部まで下流側へ延伸するガイド部が前記下流側開口部の端面周部に設けられていることを特徴とする内燃機関の排気通路構造。 - 排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、
前記開口部に拡大される直前の内側壁面のうち、組付け状態で最も低くなる内側壁面の高さよりも低い範囲で前記開口部の壁面と前記シリンダヘッドとにより形成される空間と、前記排気ポートの上流側の排気通路とを連通するとともに、組付け状態で上流側へ向かって下に傾斜する連通路が前記シリンダヘッドに形成されていることを特徴とする内燃機関の排気通路構造。 - 排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側に向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、
前記シリンダヘッドが、前記下流側開口部の内側壁面に当接する一端部から排気通路中心側へ向かって延伸するとともに上流側へ向かって延伸し、且つ組付け状態で排気通路中心側へ向かって上に、上流側へ向かって下に傾斜した羽根状部材を備えることを特徴とする内燃機関の排気通路構造。 - 請求項7から10いずれか1項記載の内燃機関の排気通路構造を形成することを特徴とするシリンダヘッド。
- 排気ポートが形成されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに固定されるとともに、前記排気ポートの下流側開口部よりも開口面積が大きくなるように、上流側へ向かってスムースに拡大された開口部を有する排気マニホルドと、該排気マニホルドと前記シリンダヘッドとの間に介在させる排気マニホルド用ガスケットとで形成する内燃機関の排気通路構造であって、
組付け状態で、前記排気マニホルドの前記開口部に挿入されるとともに、少なくとも該開口部まで下流側へ延伸する中空ガイド部が、前記排気マニホルド用ガスケットに設けられていることを特徴とする内燃機関の排気通路構造。 - 請求項12記載の内燃機関の排気通路構造を形成することを特徴とする排気マニホルド用ガスケット。
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JP2005356761A JP2007162509A (ja) | 2005-12-09 | 2005-12-09 | 内燃機関の排気通路構造、排気マニホルド、シリンダヘッド及び排気マニホルド用ガスケット |
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Cited By (4)
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CN104895693A (zh) * | 2015-06-19 | 2015-09-09 | 安徽江淮汽车股份有限公司 | 发动机及动力设备 |
JP2017066964A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 株式会社クボタ | エンジンの排気接合部構造 |
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2005
- 2005-12-09 JP JP2005356761A patent/JP2007162509A/ja active Pending
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