JP2007246502A - カルバメート新規合成法 - Google Patents

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四郎 池上
Daisuke Sawada
大介 澤田
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Abstract

【課題】カルバメートおよびその類縁体の簡便な合成法の提供。
【解決手段】 塩基性条件下,カルボキシル基を有する成分と水酸基を有する成分とジフェニルホスホリルアジドの三成分を反応させ、クルチウス転位反応を経由して、ワンポットでカルバメート結合を形成する。より具体的には、水酸基を保護した糖カルボン酸とカルバメート結合を形成させたい水酸基以外の水酸基を保護した糖等をジフェニルホスホリルアジド存在下で反応し、目的とするカルバメート結合を有する糖類を得る。
【選択図】なし

Description

本発明はカルバメートおよびその類縁体の合成法に関するもので,生化学,有機合成,材料化学などの分野および他の分野おいて求められている中間体合成に供するものである。
生理活性物質,殺虫剤などの重要な構成要素の一つとしてカルバメート結合が挙げられる。カルバメート結合を有する生理活性物質,殺虫剤が数多く利用されている。例えば,フィゾスチグミンやネオスチグミンは点眼剤や消化性潰瘍治療薬などとして幅広く用いられ,殺虫剤としてはフェノブカルブ,ミプシンなどが知られている。これらの多くはコリンエステラーゼをカルバミル化する特異的阻害剤として機能する。そのため,カルバメート結合はなくてはならない構成要素である。カルバメート結合形成法はアミンをホスゲンと反応させてイソシアネートとし,これにアルコールを反応させる方法,あるいはアルコールをホスゲンと反応させてクロロ蟻酸エステルとし,これにアミンを反応させる方法が一般的である。いずれも毒性の強いホスゲンを使用しており,これに替わる合成法が求められている。
また,新たな機能の発現を目指し,カルバメート結合を介して生理活性物質と生理活性物質を繋ぐ試みが行われている。この生理活性物質の代表例として糖類が挙げられる。糖類は生体の構成成分として,また,エネルギー源として生物界で重要な役割を担っている。複数の糖と糖がグリコシド結合を介して結合し糖鎖を形成している。この糖鎖は核酸,タンパク質に次ぐ第3の鎖と言われ,生体内ではタンパク質と結合して複合体を形成,糖鎖タンパク質として存在し,重要な役割を演じている。天然の糖鎖タンパク質の糖鎖は生物信号機能としての役割と物性あるいは構造的な役割の両面からタンパク質の機能発現をコントロールしている。また,免疫細胞の表面に存在する糖鎖は,細菌,ウイルス,毒素などの異物が近づいて糖鎖に触れた時,異物から情報を取り入れてそれが何かを判断している。このように糖鎖は生命維持のための多用で重要な役割を担っている。そして,これらの機能の多くは,単独よりも糖鎖が集合化した場合に強く発現し,この現象は多価効果あるいはクラスター効果と呼ばれている。
糖鎖の構成要素である糖は高度に酸素官能基され,しかもそれらが立体特異的に配置されおり,高度な不斉の場を有しており,多面的な機能を発現する。この糖を集合化した糖デンドリマーはドラックデリバリーシステム,生医学材料をはじめとする機能性材料などとして活発な研究が行われている。この糖のクラスターの合成には糖と糖を繋ぐ必要がある。この糖と糖を繋ぐ形式としてカルバメート結合が盛んに研究されている。
糖と糖の間のカルバメート結合構築法として,いくつかの方法が報告されている。例えば,Prosperiらは1−位にイソシアノ基を導入した保護糖をN−ピリジンオキシド,Iと反応させ,次いでカルバメート結合を形成させたい水酸基以外の水酸基を保護した糖を反応させる方法を報告している[D.Prosperi,et al.,Synlett,2004,1529]。Laupichlerらはカルバメート結合を形成させたい水酸基以外の水酸基を保護した糖とヨードイソシアナートを反応させ,次いで保護グルカールを反応させる方法を報告している[L.Laupichler,et al.,Synlett,1992,159]。Ichikawaらは保護アジド糖を還元してO−保護アミノ糖とし,次いで,トリホスゲンを用いてO−保護イソシアナート糖に変換し,このO−保護イソシアナート糖とカルバメート結合を形成させたい水酸基以外の水酸基を保護した糖を反応させる方法を報告している[Eur.J.Org.Chem.,2004,586]。これらの方法はカルバメート結合を形成するための優れた方法であるが,多くの問題点を抱えている。Prosperiらの方法は,1−位にインシアノ基を導入した保護糖を用いているが,イソシアノ基の導入には複数の工程を必要とし,また,保護イソシアノ糖は不安定で,その取り扱いには十分な注意を要し,満足の行く方法とは言い難い。Laupichlerらの方法は,反応試剤であるヨードイソシアナートが市販されておらず,自ら調製する必要がある。また,ヨードイソシアナートは極めて不安定で,その取り扱いには細心の注意を要し,到底満足のできる方法ではない。Ichikawaらの方法は複数の工程を必要とする。より簡便な方法が求められている。
そこで,発明者らは鋭意研究を重ね,本発明を完成するに至った。すなわち,本発明は,ジフェニルホスホリルアジドの存在下,水酸基を保護した糖カルボン酸とカルバメート結合を形成させたい水酸基以外の水酸基を保護した糖を反応させることを特徴とするカルバメート結合を介した糖鎖の合成法に関するものである。本発明の代表例として下記反応式
Figure 2007246502
で示される1−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)ギ酸1とメチル2,3,6−トリ−O−ベンジルグルコース2からカルバメート結合を介した2糖3の合成法を取り上げ,その有用性を明らかにする。これは例示であり,これに限定されるものではない。なお,本発明の方法は文献未載の新規合成法である。
溶媒に1−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)ギ酸1,ジフェニルホスホリルアジド,メチル2,3,6−トリ−O−ベンジルグルコピラノシド2,塩基を加え,反応させることでカルバメート結合を介した2糖3を得ることができる。この反応で使用しうる溶媒はベンゼン,トルエン,THF,アセトニトリル,ピリジンなどから選択される。使用しうる塩基は炭酸ナトリウム,炭酸銀,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリウム,トリエチルアミン,DBUなどから選択される。ここに挙げた溶媒,塩基は一例であり,これに限定されない。反応温度は室温から溶媒の還流温度の間で選択されるが,好ましくは溶媒の還流温度付近である。反応時間は使用する溶媒,基質の濃度により異なるが,1時間から48時間の間で適宜選択される。また,1−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)ギ酸1は本発明の一例であり,カルボキシル基以外を保護した糖カルボン酸,糖鎖カルボン酸などを含め,カルボキシル基を有する化合物に広げることができる。メチル2,3,6−トリ−O−ベンジルグルコピラノシドも本発明の一例であり,メチルドグルコピラノシドを用いればグルコピラノースの2−位,3−位,4−位,6−位に同時にカルバメート結合を介して糖を導入することができ,糖クラスターを簡便に合成することができる。また,メチル2,3,6−トリ−O−ベンジルグルコピラノシドに替えてO−保護アミノ糖を用いれば,ウレア結合を介して糖を導入することができ,O−保護チオ糖を用いればチオカルバメートを介して糖を導入することができる。糖部位は必要ではなく,水酸基,アミノ基,メルカプト基を有する化合物に広げることができる。
以上のように本発明を用いることで糖と糖の間にカルバメート結合を容易に導入することができる。この反応はクルチウス転位反応を経由して進行し,ワンポットでカルバメート結合を介した糖鎖を合成することができる。しかも,原料である糖カルボン酸のカルボキシル基が結合した炭素の立体は保持されており,すべての立体を保持したまま進行する。従来法と比較して,本発明は原料,反応試剤の入手が容易で,取り扱いやすいことやワンポットで反応が進行することなどの特徴を有しており,極めて簡便,効果的なカルバメート結合やウレア結合,チオカルバメート結合を介した糖鎖,および糖クラスターの合成法と言える。また,本発明に係る方法は糖と糖の間のカルバメート結合の導入に止まらず,一般化が可能である。例えば,下記反応式
Figure 2007246502
で示すようにO−保護糖カルボン酸4と9−フルオレノール5からN−Fmoc−O−保護糖6を合成することができる。この反応は塩基性条件下のクレチウス転位反応を経由してワンポットでカルボキシル基を塩基に不安定な9−フルオレニルオキシカルボニルアミノ基に変換することができる。なお,9−フルオレノール5に替えt−ブタノールを用いればt−ブチルオキシカルボニルアミノ基に変換することもできる。また,N−Bocセリンエステルを用いればカルバメート結合を介した糖アミノ酸が得られる。生体内では糖鎖の多くがタンパク質と結合して重要な役割を演じていることからこのカルバメート結合を介した糖アミノ酸の簡便な合成法は極めて有用である。
以下に本発明の好ましい実施例を記載するが,これは例示の目的であり,本発明を制限するものではない。本発明の範囲内では変形が可能なことは当業者には明らかであろう。
実施例1 メチル2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−[(N−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)カルバモイル]−α−D−グルコピラノシドの合成
Figure 2007246502
1−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)ギ酸27.8mg(0.049mmol)にベンゼン7mlを加え溶解し,メチル2,3,6−トリ−O−ベンジル−α−D−グルコピラノシド45.4mg(0.098mmol),ジフェニルホスホリルアジド0.021ml(0.098mmol),炭酸カリウム13.5mg(0.098mmol)を加え,100℃で18時間加熱還流した。その後,0℃に氷冷し,飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を止め,反応液を酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し,得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で分離精製し,目的とするメチル2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−[(N−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)カルバモイル]−α−D−グルコピラノシド32.3mgを白色固体として得た。この収率は64%であった。
得られたメチル2,3,6−トリ−O−ベンジル−4−O−[(N−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)カルバモイル]−α−D−グルコピラノシドの主な物性を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:7.33−7.14(35H,m),4.91−4.88(3H,m),4.86−4.68(6H,m),4.66−4.60(2H,m),4.63(1H,d,J=12.45Hz,PhCH),4.55(1H,d,J=11.72Hz,PhCH),4.49(1H,d,J=12.45Hz,PhCH),4.47(1H,d,J=12.2Hz,PhCH),4.39(1H,d,J=11.72Hz,PhCH),4.33(1H,d,J=12.2Hz,PhCH),3.85(1H,t,J=9.28),3.81−3.71(4H,m),3.59−3.54(3H,m),3.51−3.44(2H,m),3.41(3H,s,OCH),3.28(1H,t,J=8.79);13C−NMR(100MHz,CDCl)δ:154.58(C=O),138.41,138.26,138.05,137.99,137.96,137.76,137.68,128.44,128.35,128.29,128.24,128.20,128.17,128.11,128.04,127.92,127.83,127.78,127.73,127.63,127.57,127.52,127.47,127.36,98.04,85.89,81.74,80.18,79.39,78.78,77.51,75.72,75.11,74.91,74.64,73.52,73.49,71.84,69.18,69.04,68.29,55.35;質量分析(FAB−NBA+NaI)[C6367NNaO12]:理論値1052.4561,実測値1052.4579;[α]=1.48°(c=0.59,CHCl);IR(neat):1707cm−1,3302cm−1
実施例2 アリル2,3−ジ−O−[(N−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)カルバモイル]−4,6−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−グルコピラノシドの合成
Figure 2007246502
アリル4,6−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−グルコピラノシド103.7mg(0.31mmol)にベンゼン50mlを加え溶解し,1−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)ギ酸671.1g(1.24mmol),ジフェニルホスホリルアジド0.52ml(2.48mmol),炭酸カリウム338.8mg(2.48mmol)を加え,100℃で17時間加熱還流した。その後,0℃に氷冷し,飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を止め,反応液を酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し,得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で分離精製し,アリル2,3−ジ−O−[(N−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)カルバモイル]−4,6−O−(4−メトキシベンジリデン)−α−D−グルコピラノシドの白色固体264.4mg,およびアリル2,3−ジ−O−[(N−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)カルバモイル]−4,6−O−(4−メトキシベンジリデン)−β−D−グルコピラノシドの白色固体11.5mgを得た。この時の収率はそれぞれ59%,25%であった。
得られたアリル2,3−ジ−O−[(N−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)カルバモイル]−4,6−O−(4−メトキシベンジリデン)−α−D−グルコピラノシドの主な物性を以下に示す。
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:7.41−7.10(42H,m),6.82−6.80(2H,m),5.95−5.89(1H,m,Allyl),5.56(1H,t,J=9.62Hz,H3),5.44(1H,s),5.34(1H,dd,J=1.37,17.32Hz,Allyl),5.34(1H,dd,J=1.1,10.45Hz,Allyl),5.12−5.10(2H,m,H1,NH),4.94−4.92(1H,m,H2),4.85−4.73(8H,m,H1’,H1”,PhCH),4.71(1H,d,J=11.27Hz,PhCH),4.68−4.46(9H,m,PhCH),4.33−4.31(1H,m),4.28(1H,dd,J=4.95,10.45Hz,Allyl),4.21(1H,dd,J=5.22,12.92Hz,Allyl),4.04−3.99(2H,m),3.7−3.76(1H,m),3.76(3H,s,OCH),3.69−3.55(8H,m),3.39−3.38(1H,m),3.35−3.33(1H,m),3.29(1H,t,J=8.04),3.20(1H,t,J=8.25);13C−NMR(100MHz,CDCl)δ:159.76,154.74(C=O),154.53(C=O),138.28,138.03,137.98,137.71,137.67,137.60,133.25,129.43,128.85,128.77,128.73,128.58,128.29,128.25,128.21,128.11,127.88,127.83,127.63,127.59,127.53,127.48,117.74,113.33,101.33,96.24,85.95,85.89,81.60,81.56,79.57,78.46,78.38,78.35,77.49,77.42,77.21,76.13,76.02,75.55,74.79,74.74,74.19,73.97,73.49,73.39,72.00,70.33,68.75,68.72,68.20,68.10,68.09,62.49,55.20;質量分析(FAB−NBA+NaI)[C8792NaO19]:理論値1491.6192,実測値1491.6199;[α]=8.48°(c=1.27,CHCl);IR(neat):1746cm −1,3339cm −1
得られたアリル2,3−ジ−O−[(N−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノシル)カルバモイル]−4,6−O−(4−メトキシベンジリデン)−β−D−グルコピラノシドの主な物性を以下に示す。
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:7.38−7.10(42H,m),6.83−6.81(2H,m),5.89−5.85(1H,m,Allyl),5.46(1H,s),5.32−5.29(2H,m,H3,Allyl),5.18−5.16(1H,m,Allyl),5.05(1H,t,J=8.25Hz,H2),4.94−4.84(6H,m,PhCH),4.81−4.67(7H,m,H1’,H1”,PhCH),4.63−4.61(2H,m,H1,PhCH),4.54−4.46(4H,m),4.39−4.31(4H,m),4.10(1H,dd,J=5.28,12.93Hz,Allyl),3.82(1H,t,J=10.17),3.76(3H,s,OCH),3.72−3.65(6H,m),3.62−3.56(3H,m),3.34−3.26(3H,m);13C−NMR(100MHz,CDCl)δ:159.76,154.57(C=O),154.27(C=O),138.23,138.22,138.05,137.66,137.63,137.52,133.20,129.24,129.13,128.62,128.24,128.19,128.16,128.14,127.89,127.79,127.55,127.46,117.46,113.33,101.22,100.40,86.11,86.04,81.60,81.51,78.54,77.70,77.43,77.41,77.38,75.90,75.87,75.87,75.85,75.57,74.64,74.62,73.92,73.84,73.49,73.37,73.10,72.74,70.20,68.45,67.99,66.14,55.15;質量分析(FAB−NBA+NaI)[C8792NaO19]:理論値1491.6192,実測値1491.61996;[α]=−169.2°(c=2.52,CHCl);IR(neat):1748cm −1,3385cm −1
実施例3 (2R,3R,4S,5R,6S)−N−(3,4,5−トリベンゾイル−6−メトキシテトラヒドロピラン−2−イル)カルバミン酸9−フルオレニルメチルエステルの合成
Figure 2007246502
メチル2,3,4−トリ−O−ベンジル−α−D−グルクロン酸44mg(0.092mmol)にベンゼン5.5mlを加え溶解し,9−フルオレニルメタノール36mg(0.184mmol),ジフェニルホスホリルアジド0.040ml(0.184mmol),炭酸カリウム25mg(0.184mmol),炭酸銀(2.5mg)を加えて100℃で3.5時間加熱還流した。その後,0℃に氷冷し,飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を止め,反応液を酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し,得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し,目的とする(2R,3R,4S,5R,6S)−N−(3,4,5−トリベンゾイル−6−メトキシテトラヒドロピラン−2−イル)カルバミン酸9−フルオレニルメチルエステル47mgを白色固体として得た。この時の収率は78%であった。
得られた(2R,3R,4S,5R,6S)−N−(3,4,5−トリベンゾイル−6−メトキシテトラヒドロピラン−2−イル)カルバミン酸9−フルオレニルメチルエステルの物性を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:7.74−7.76(2H,m),7.53−7.55(2H,m),7.25−7.40(19H,m),5.18(1H,m),4.96(1H,d,J=10.7Hz),4.72−4.85(4H,m),4.65(1H,d,J=11.2Hz),4.60(1H,d,J=11.9Hz),4.48(1H,d,J=3.4Hz),4.43(1H,dd,J=6.84,7.81Hz),4.34(1H,m),4.20(1H,m),4.03(1H,dd,J=9.03,9.28Hz),3.48(3H,s),3.48(1H,m),3.25(1H,m);13C−NMR(100MHz,CDCl)δ:155.47,143.57,143.51,141.16,138.41,137.85,137.66,128.43,128.37,128.31,128.23,127.98,127.92,127.88,127.64,127.62,126.96,124.92,124.84,119.90,127.46,97.40,81.13,79.57,79.37,75.92,75.22,74.50,73.36,66.94,55.58,47.03;質量分析(FAB−NBA+NaI)[C4241NnaO]:理論値694.2781,実測値694.2772
実施例4 N−[(エトキシカルボニル)カルバモイル]−2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−(4−メトキシベンジル)−β−D−グルコピラノシルアミンの合成
Figure 2007246502
1−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−(4−メトキシベンジル)−β−D−グルコピラノシル)ギ酸99mg(0.165mmol)にベンゼン5mlを加えて溶解し,ジフェニルホスホリルアジド0.071ml(0.33mmol),トリエチルアミン0.092ml(0.66mmol)を加えて100℃で0.5時間加熱還流した後,グリシンエチルエステル塩酸塩46mg(0.33mmol)を室温で加え,更に0.5時間加熱還琉した。その後,0℃に氷冷し,飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を止め,反応液を酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し,得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し,目的とするN−[(エトキシカルボニル)カルバモイル]−2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−(4−メトキシベンジル)−β−D−グルコピラノシルアミン107mgを白色固体として得た。この時の収率は93%であった。
得られたN−[(エトキシカボニル)カルバモイル]−2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−(4−メトキシベンジル)−β−D−グルコピラノシルアミンの物性を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:7.34−7.41(13H,m),7.27(2H,m),7.17(2H,m),6.87(2H,m),5.26(1H,brs),4.77−5.01(7H,m),4.58(1H,d,J=11.7Hz),4.52(1H,d,J=10.7Hz),4.43(1H,d,J=11.7Hz),4.26(4H,q,J=7.1Hz),4.04(1H,d,J=18.1Hz),3.84(1H,d,J=18.1Hz),3.82(3H,s),3.70−3.80(4H,m),3.58(1H,m),3.44(1H,dd,J=8.54,8.79Hz),1.35(3H,t,J=7.08Hz);質量分析(FAB−NBA+NaI)[C4046NaO]:理論値721.3102,実測値721.3098
実施例5 N−[(3−ベンゾイル−5−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル)カルボニル]−2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−(4−メトキシベンジル)−β−D−グルコピラノシルアミンの合成
Figure 2007246502
1−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−(4−メトキシベンジル)−β−D−グルコピラノシル)ギ酸17mg(0.028mmol)にベンゼン3.5mlを加えて溶解し,3−N−ベンゾイルチミン13mg(0.056mmol),ジフェニルホスホリルアジド0.012ml(0.056mmol),トリエチルアミン0.008ml(0.056mmol)を加えて100℃で13時間加熱還流した。その後,0℃に氷冷し,飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を止め,反応液を酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し,得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し,目的とするN−[(3−ベンゾイル−5−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル)カルボニル−2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−(4−メトキシベンジル)−βD−グルコピラノシルアミン32.3mgを白色固体として得た。この時の収率は64%であった。
得られたN−[(3−ベンゾイル−5−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル)カルボニル]−2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−(4−メトキシベンジル)−β−D−グルコピラノシルアミンの物性を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:9.47(1H,d,J=8.3Hz),8.22(1H,s),7.90(2H,m),7.69(2H,m),7.52(2H,m),7.19−7.30(17H,m),7.10(2H,m),6.82(2H,m),5.09(1H,dd,J=9.0,8.3Hz),4.89(1H,d,J=11.0Hz),4.86(1H,d,J=11.0Hz),4.82(1H,d,J=11.5Hz),4.76(1H,d,J=10.7Hz),4.59(1H,d,J=11.5Hz),4.52(1H,d,J=12.0Hz),4.46(1H,d,J=10.7Hz),4.38(1H,d,J=12.0Hz),3.75(3H,s),3.62−3.79(4H,m),3.54(1H,m),3.40(1H,dd,J=9.0,8.8Hz),2.05(3H,s);13C−NMR(100MHz,CDCl)δ:167.26,161.99,159.15,150.41,149.60,138.16,137.85,137.66,135.33,133.61,130.90,130.37,129.72,129.57,129.24,128.35,128.29,128.27,127.77,127.75,127.71,127.67,127.64,113.69,112.83,85.70,81.58,81.03,75.68,75.46,74.97,73.11,67.83,55.21,12.70

Claims (5)

  1. 塩基性条件下,カルボキシル基を有する成分と水酸基を有する成分とジフェニルホスホリルアジドの三成分を反応させることを特徴したカルバメート化合物の新規合成方法。
  2. 塩基性条件下,カルボキシル基を有する成分とアミノ基を有する成分とジフェニルホスホリルアジドの三成分を反応させることを特徴したウレア化合物の新規合成方法。
  3. 塩基性条件下,カルボキシル基を有する成分とメルカプト基を有する成分とジフェニルホスホリルアジドの三成分を反応させることを特徴したチオウレア化合物の新規合成方法。
  4. カルボキシル基を有する成分が水酸基を保護した糖カルボン酸で,水酸基を有する成分がカルバメート結合を形成させたい水酸基以外の水酸基を保護した糖で,カルバメート化合物がカルバメート結合を有する糖鎖あるいは糖クラスターである請求項1記載の合成方法。
  5. カルボキシル基を有する成分が水酸基を保護した糖カルボン酸で,アミノ基を有する成分が水酸基を保護したアミノ糖で,ウレア化合物がウレア結合を有する糖鎖あるいは糖クラスターである請求項2記載の合成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015518019A (ja) * 2012-05-28 2015-06-25 フォンダツィオーネ・イスティトゥート・イタリアーノ・ディ・テクノロジャFondazione Istituto Italiano Di Tecnologia 酸セラミダーゼインヒビターおよびそれらの医薬としての使用

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JP2015518019A (ja) * 2012-05-28 2015-06-25 フォンダツィオーネ・イスティトゥート・イタリアーノ・ディ・テクノロジャFondazione Istituto Italiano Di Tecnologia 酸セラミダーゼインヒビターおよびそれらの医薬としての使用

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