JP2007246446A - 皮膚または毛髪用外用剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明によれば、優れたラジカル消去作用、エラスターゼ活性抑制作用及びB16細胞白化作用によって、皮膚のシワ、くすみ等を防止し、肌の色素沈着を防止するいわゆる老化防止美白機能を兼ね備えた皮膚外用剤、または、優れた抗酸化作用、ホスホリパーゼA2活性抑制作用によって、頭皮炎症を防止・改善し脱毛予防効果を備えた毛髪用外用剤が提供される。
【選択図】 なし
Description
一方、特に長年のカロリー過多によるライフスタイルに依存した食生活によっては、糖尿病を発症し、ひいては種々の合併症を誘発するケースも多く、薬物による対症療法に頼るだけではいわゆるQOL(クオリティ オブ ライフ)は改善できない。
そこで、栄養補助食品等のいわゆるサプリメントは、病院治療における新しい食の形態として重要な役割を果たしつつある。
本発明の皮膚または毛髪用外用剤は、キク科(Compositae)ヒマワリ属のうちから特定されたキクイモ(Herianthus tuberosus)から抽出した有効成分を配合することを特徴とするものである。ここでキクイモ(Herianthus tuberosus)とは、根茎をつくることを特徴とするキク科の植物であり、現在、糖尿病患者の食べ物やダイエット食品、また健康維持など幅広い分野で注目されているものである。
抽出の際、通常pHは4.0〜9.0に調整する。pH9.0以上で抽出を行った場合、著しく着色し、化粧品に配合する上で不具合が生じる。また、pH4.0未満の場合には、抽出後に沈殿物が発生する。従って、この範囲で調整すれば、安定性の点で好ましい。
キクイモ乾燥粉末1部に対して9部の水を加え、121℃、30分間抽出し、ろ過して製した。
生のキクイモ1部に対して2部の水を加え、121℃、30分間抽出し、ろ過して製した。
キクイモ乾燥粉末1部に対して9部の水を加え、121℃、30分間抽出し、pH8に調製して5℃で冷却し、一晩放置後、ろ過しpH5に調整して製した。
キクイモ1部に対して4部の水を加え、室温、24時間撹拌抽出し、ろ過して製した。
キクイモ1部に対して9部の50%エタノールを加え、室温、24時間撹拌抽出し、ろ過して製した。
キクイモ1部に対して9部の50%1,3-ブチレングリコールを加え、室温、24時間撹拌抽出し、ろ過して製した。
a) 試験方法
製造例1、製造例4、製造例5および製造例6で得られた抽出物につき、0.1M酢酸緩衝液を用いて0.5%、1%、2%及び5%の試料溶液に調製し、下記の試験法によりDPPH(ジフェニルピクリルヒドラジル)に対するラジカル消去作用を試験した。
各試料溶液の2mLにエタノールの2mLを加え、次いで500mMのDPPHエタノール溶液(ナカライテスク社)の1mLを加え、30分放置後、波長517nmの吸光を測定した。
対照溶液として、試料溶液の代わりに0.1M酢酸溶液を用いて同様に操作し、波長517nmの吸光度を測定した。また、ブランクとして、エタノールの代わりに0.2%ブチルヒドロキシトルエンエタノール溶液を用いて同様に操作し、ゼロ点の調整を行った。以上の測定結果から、以下の計算式によりラジカル消去率(%)を算出した。
ラジカル消去率(%)={1−(B−A)/B}×100
A:対照溶液の517nmにおける吸光値
B:試料溶液の517nmにおける吸光値
表1に測定結果を示す。表1に示すとおり、各製造例において濃度依存的な高いラジカル消去作用を認めた。
a) 試験方法
酵素液:ブタ膵臓由来エラスターゼはSIGMA社から入手し、0.1MNaOHを含有する0.1M HEPES-NaOH緩衝液にて約600〜800ng/mLとなるように調製した。
基質 :エラスチン様の合成基質であるメトキシスクシニル−L−アラニル−L−アラニル−L−プロリル−L−バリル−アミノメチルクマリンはペプチド研究所より入手し、ジメチルスルホキシドにて5mMとなるように調製した。
製造例1、製造例4及び製造例6にて得られた試料50μLを蛍光測定用セルに添加し、0.1MNaOHを含有する0.1M HEPES-NaOH緩衝液140μLを加え、酵素液800μL(最終濃度約480〜640ng/mL)を添加した。次いで基質液10μLを添加後、5分間反応させ、生成した7‐アミノ−4−メチルクマリン(7−amino −4−methylcoumarin:AMC)量を蛍光測定により定量し(蛍光440nm、励起光380nm)、以下の計算式により酵素の活性抑制率を算出した。対照として、試料溶液の代わりに精製水を用いて、同様に操作した。
エラスターゼ活性抑制率(%)={1‐(B−A)/(D−C)}×100
A:試料溶液の基質添加時の蛍光強度
B:試料溶液の基質添加5分後の蛍光強度
C:対照溶液の基質添加時の蛍光強度
D:対照溶液の基質添加5分後の蛍光強度
表2に測定結果を示す。表2に示すとおり、製造例1、製造例4及び製造例6において高いエラスターゼ活性抑制作用が認められた。
a) 試験方法
10%の牛胎児血清を含むイーグルMEM培地10mLを培養シャーレにいれ、製造例2にて得られた試料は最終濃度がそれぞれ100、200、500、750μL/10mLとなるように添加した。また、試料無添加のものをコントロールとした。以上のように調製した培地にB16細胞を1.75×105個ずつ播種し、37℃、5%CO2気相下で5日間培養し、その間、1回の培地交換を行った。培養後、培養シャーレから細胞を剥離し、遠心分離(約700G)して細胞ペレットを作製した。この細胞ペレットのメラニン生成度を肉眼的に観察し、以下の判断基準に従って判定した。また、培養後の細胞生存率を判定し、60%以上であることを確認した。
[メラニン色素生成度の判定基準]
− :黒色(コントロールと同程度)
± :黒色(コントロールより淡い)
+ :灰色〜黒色
2+:灰色
3+:白色〜灰色
4+:白色
表3に測定結果を示す。表3に示すように、製造例1において高いB16細胞の白色化作用が認められた。
a) 試験方法
製造例1及び製造例5にて得られた抽出物を水にて1%の試料溶液を調製し、下記の試験法によりリノール酸の自動酸化による過酸化物価を測定し、抗酸化作用を評価した。
100mMリノール酸エタノール溶液(SIGMA社) 1mL、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0) 6mL 、エタノール2mL、試料溶液 1mLを混合し、よく洗浄した10mLネジ口瓶に充填して試験液とし、これを40℃の恒温槽に遮光して放置した。これを恒温槽に入れる前、2日後、3日後、4日後に以下の測定を行なった。試験液0.1mL、75%エタノール4.7mL、30%チオシアン酸アンモニウム水溶液0.1mLを加えて撹拌し、0.02N塩化第一鉄3.5%HCl水溶液0.1mLを加えて撹拌し3分間放置後波長500nmで吸光度を測定した。対照溶液は試料溶液を水に置き換えたものを使用した。また、陽性対照として、強力な抗酸化作用を有するとして知られるα−トコフェロールを80μMとなるようにエタノールにて調製し、試験液のエタノール2mLのうち1mLをこれに代え、同様に操作した。
試験の結果を表4に示した。表4に示すとおり、対照溶液の過酸化物により酸化されたチオシアン酸鉄(III)を示す吸光度が経時的に上昇しているのに対して、製造例1及び製造例5においてはその吸光度の上昇が抑えられていることが確認された。
a) 試験方法
酵素液:豚膵臓由来ホスホリパーゼA2をSIGMA社により入手し、50mM HEPES(pH7.2;1mM CaCl2、0.3mM EDTA含有)にて50倍に希釈する。
基質液:アラキドン酸誘導体様の合成物であるウンベリフェリルアラキドネート(ケイマン製10mg/200mLエタノール溶液)をエタノールで5000倍に希釈する。
製造例1及び製造例4にて得られた試料50μLを蛍光測定用セルに添加し、37℃に温めた50mM HEPES緩衝液(pH7.2;1mM CaCl2、0.3mM EDTA含有)450μLを加え、酵素液30μLを添加した。次いで基質液20μL、50mM HEPES緩衝液(pH7.2;1mM CaCl2、0.3mM EDTA含有)450μLを添加後、90秒間反応させ、生成したウンベリフェロン量を蛍光測定により定量し(蛍光450nm、励起光335nm)、以下の計算式により酵素の活性抑制率を算出した。対照として、試料溶液の代わりに精製水を用いて、同様に操作した。また、ブランクとして酵素液の代わりに精製水を用いて同様に操作した。
ホスホリパーゼA2活性抑制率(%)={1−(B−C)/(A−C)}
A:コントロールの(90秒後の蛍光強度)−(0秒後の蛍光強度)
B:試料溶液の(90秒後の蛍光強度)−(0秒後の蛍光強度)
C:酵素無添加のときの(90秒後の蛍光強度)−(0秒後の蛍光強度)
表5に測定結果を示す。表5に示すとおり、製造例1及び製造例4において高いホスホリパーゼA2活性抑制作用が認められた。
Claims (3)
- キク科(Compositae)ヒマワリ属キクイモ(Herianthus tuberosus)から抽出した有効成分を配合したことを特徴とする皮膚外用剤。
- キク科(Compositae)ヒマワリ属キクイモ(Herianthus tuberosus)から抽出した有効成分を配合したことを特徴とする毛髪用外用剤。
- 水、多価アルコールまたは低級アルコールを用いて抽出した有効成分であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した皮膚または毛髪用外用剤。
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