JP2007246053A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッド車両の効率低下をより適切に抑制する。
【解決手段】モータジェネレータの回転速度Ngが負(エンジンの回転方向と反対方向)である場合は、ブレーキの係合によりモータジェネレータの回転を停止させて固定することで動力循環を回避する(S103,S104)。ブレーキが係合されているときに、エンジン50の回転速度Neが最適燃費線上の要求回転速度Ne0に一致する高効率条件におけるモータジェネレータの要求回転速度Ng0を算出し(S106)、この要求回転速度Ng0が正の所定値Ng1以上(エンジンの回転方向と同方向)である場合は、ブレーキを開放してモータジェネレータの回転の固定を解除する(S107,S108)。
【選択図】図7

Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関し、特に、エンジンの動力及び回転電機の動力の少なくとも1つ以上を利用して走行可能なハイブリッド車両にて用いられる制御装置に関する。
この種のハイブリッド車両として、エンジンと、第1モータジェネレータと、エンジンの動力を第1モータジェネレータ及び車両の駆動輪に分配する動力分配機構と、駆動輪を駆動する第2モータジェネレータと、を備えるものが知られている。このハイブリッド車両においては、エンジンの動力は動力分配機構で第1モータジェネレータ及び駆動輪に分配される。動力分配機構から駆動輪に分配された動力は、車両の駆動に用いられる。一方、動力分配機構から第1モータジェネレータに分配された動力は、第1モータジェネレータの発電電力に変換され、第2モータジェネレータは、この発電電力を利用して動力を発生することで駆動輪(車両)を駆動する。
このハイブリッド車両においては、エンジンの効率が高効率となるようにエンジンの運転状態(回転速度及びトルク)を制御しながら車両の走行を行うことができる。しかし、例えば高速低負荷走行時には、第1モータジェネレータの回転方向がエンジンの回転方向と逆転することで、第1モータジェネレータが電動機として機能することになる。その場合は、第2モータジェネレータは、発電機として機能して駆動輪の動力の一部を発電電力に変換し、第1モータジェネレータは、この発電電力を利用して動力を発生することで駆動輪を駆動する、いわゆる動力循環が発生することになる。この動力循環によって、ハイブリッド車両の効率低下を招くことになる。そこで、ブレーキの係合によって第1モータジェネレータの回転を固定することで、動力循環の回避を図る技術が提案されている(例えば下記特許文献1,2)。
その他にも、下記特許文献3〜5によるハイブリッド車両の制御装置が開示されている。
特開2003−104072号公報 特開2005−192284号公報 特開平11−332021号公報 特開2005−199942号公報 特開平5−131858号公報
前述のハイブリッド車両においては、ブレーキの係合によって第1モータジェネレータの回転を固定することで動力循環の回避を図ることができるが、動力循環が発生しないときは、ブレーキの開放によって第1モータジェネレータの回転の固定を解除して、エンジンの運転状態を高効率状態に制御することが望ましい。しかし、ブレーキの開放によって第1モータジェネレータの回転の固定を解除した後すぐに第1モータジェネレータの回転方向がエンジンの回転方向と逆転した場合は、動力循環を回避するためにブレーキの係合によって第1モータジェネレータの回転を再度固定する必要があり、ブレーキの開放/係合が短時間で繰り返されることになる。このブレーキの開放/係合の繰り返しは、エンジンの効率・運転性に悪影響を及ぼすことになる。
本発明は、ハイブリッド車両の効率低下をより適切に抑制することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、上述した目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、第1回転部に伝達された動力を第2回転部及び第3回転部に分配可能な動力分配機構と、第1回転部に動力を伝達可能なエンジンと、第2回転部に分配された動力を利用して発電可能な第1回転電機と、第1回転電機の発電電力を利用して動力を発生可能な第2回転電機と、第2回転部の回転を固定可能な固定機構と、を有し、エンジンから第3回転部に分配された動力及び第2回転電機の動力の少なくとも1つ以上を利用して走行可能なハイブリッド車両にて用いられる制御装置であって、エンジンの要求動力を設定する要求動力設定部と、要求動力設定部で設定されたエンジンの要求動力に対して、エンジンの効率が所定の高効率となるエンジンの要求回転速度を設定する高効率条件設定部と、第1回転部及び第2回転部の回転方向が互いに反対方向である場合に、固定機構により第2回転部の回転を停止させて固定する固定機構制御部と、固定機構による第2回転部の回転の固定が行われていないときはエンジンの回転速度を高効率条件設定部で設定された要求回転速度に追従させ、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときはエンジンの動力を要求動力設定部で設定された要求動力に追従させるようにエンジンの運転制御を行う運転制御部と、を備え、固定機構制御部は、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときに、エンジンの回転速度が高効率条件設定部で設定された要求回転速度に一致する高効率条件での第2回転部の回転速度が0でない所定値以上で且つ第1回転部と同方向であると判定した場合は、固定機構による第2回転部の回転の固定を解除することを要旨とする。
また、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、第1回転部に伝達された動力を第2回転部及び第3回転部に分配可能な動力分配機構と、第1回転部に動力を伝達可能なエンジンと、第2回転部に分配された動力を利用して発電可能な第1回転電機と、第1回転電機の発電電力を利用して動力を発生可能な第2回転電機と、第2回転部の回転を固定可能な固定機構と、を有し、エンジンから第3回転部に分配された動力及び第2回転電機の動力の少なくとも1つ以上を利用して走行可能なハイブリッド車両にて用いられる制御装置であって、エンジンの要求動力を設定する要求動力設定部と、要求動力設定部で設定されたエンジンの要求動力に対して、エンジンの効率が所定の高効率となるエンジンの要求回転速度を設定する高効率条件設定部と、第1回転部及び第2回転部の回転方向が互いに反対方向である場合に、固定機構により第2回転部の回転を停止させて固定する固定機構制御部と、固定機構による第2回転部の回転の固定が行われていないときはエンジンの回転速度を高効率条件設定部で設定された要求回転速度に追従させ、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときはエンジンの動力を要求動力設定部で設定された要求動力に追従させるようにエンジンの運転制御を行う運転制御部と、を備え、固定機構制御部は、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときに、車両速度が設定範囲内にある間は、固定機構による第2回転部の回転の固定の解除を禁止することを要旨とする。
本発明の一態様では、固定機構制御部は、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときに、車両速度が前記設定範囲から外れ、さらに、エンジンの回転速度が高効率条件設定部で設定された要求回転速度に一致する高効率条件での第2回転部の回転速度が0でない所定値以上で且つ第1回転部と同方向であると判定した場合は、固定機構による第2回転部の回転の固定を解除することが好適である。
本発明の一態様では、固定機構制御部は、前記高効率条件での第2回転部の回転速度を、車両速度と高効率条件設定部で設定された要求回転速度とに基づいて算出することが好適である。また、本発明の一態様では、固定機構制御部は、前記高効率条件での第2回転部の回転速度を、高効率条件設定部で設定された要求回転速度と固定機構により第2回転部の回転が固定されているときのエンジンの回転速度との差に基づいて算出することが好適である。
また、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、第1回転部に伝達された動力を第2回転部及び第3回転部に分配可能な動力分配機構と、第1回転部に動力を伝達可能なエンジンと、第2回転部に分配された動力を利用して発電可能な第1回転電機と、第1回転電機の発電電力を利用して動力を発生可能な第2回転電機と、第2回転部の回転を固定可能な固定機構と、を有し、エンジンから第3回転部に分配された動力及び第2回転電機の動力の少なくとも1つ以上を利用して走行可能なハイブリッド車両にて用いられる制御装置であって、エンジンの要求動力を設定する要求動力設定部と、要求動力設定部で設定されたエンジンの要求動力に対して、エンジンの効率が所定の高効率となるエンジンの要求回転速度を設定する高効率条件設定部と、第1回転部及び第2回転部の回転方向が互いに反対方向である場合に、固定機構により第2回転部の回転を停止させて固定する固定機構制御部と、固定機構による第2回転部の回転の固定が行われていないときはエンジンの回転速度を高効率条件設定部で設定された要求回転速度に追従させ、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときはエンジンの動力を要求動力設定部で設定された要求動力に追従させるようにエンジンの運転制御を行う運転制御部と、を備え、固定機構制御部は、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときに、エンジンの回転速度が設定範囲内にある間は、固定機構による第2回転部の回転の固定の解除を禁止することを要旨とする。
本発明の一態様では、高効率条件設定部は、要求動力設定部で設定されたエンジンの要求動力に対して、エンジンの効率が最も高くなるエンジンの要求回転速度を設定することが好適である。
本発明によれば、固定機構による第2回転部の回転の固定を解除した後すぐに第2回転部の回転方向が第1回転部の回転方向と逆転することで動力循環が発生するのを抑止することができる。そのため、固定機構による第2回転部の回転の固定/その解除が短時間で繰り返されるのを抑止することができ、エンジンの効率・運転性に悪影響が及ぶのを抑止することができる。したがって、ハイブリッド車両の効率低下をより適切に抑制することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
「実施形態1」
図1は、本発明の実施形態1に係る制御装置を含むハイブリッド車両の概略構成を示す図である。動力を発生可能なエンジン(内燃機関)50の出力軸は、動力分配機構52に連結されている。動力分配機構52は、エンジン50の出力軸の他に、減速機14の入力軸、及び発電可能なモータジェネレータMG1(第1回転電機)の回転子とも連結されている。ここでの動力分配機構52は、例えばリングギアRとキャリアCとサンギアSとを回転要素として有する遊星歯車機構(シングルピニオン遊星歯車)により構成することができ、キャリアCがエンジン50の出力軸に連結され、サンギアSがモータジェネレータMG1の回転子に連結され、リングギアRが減速機14の入力軸に連結されている。減速機14の出力軸は、駆動輪である前輪19と連結されている。また、動力を発生可能なモータジェネレータMG2(第2回転電機)の回転子は、減速機15の入力軸に連結されており、減速機15の出力軸は、駆動輪である後輪20と連結されている。ただし、モータジェネレータMG2の回転子を前輪19に連結することもできる。
エンジン50が発生した動力は、動力分配機構52のキャリアCに伝達される。動力分配機構52は、キャリアCに伝達されたエンジン50からの動力をサンギアS及びリングギアRに分配する。エンジン50からリングギアRに分配された動力は、減速機14で減速されてから前輪19に伝達され、車両の駆動に用いられる。一方、エンジン50からサンギアSに分配された動力は、モータジェネレータMG1に伝達され、モータジェネレータMG1は、この伝達された動力を利用して発電を行うことができる。モータジェネレータMG1による発電電力は、インバータ12で電力変換されてからモータジェネレータMG2の巻線に供給される。また、モータジェネレータMG1による発電電力をインバータ12で電力変換してから二次電池16に回収することもできる。そして、二次電池16からの電力をインバータ12で電力変換してからモータジェネレータMG2の巻線に供給することもできる。モータジェネレータMG2は、その巻線に供給された電力を利用してその回転子に動力を発生させる。モータジェネレータMG2の回転子に発生した動力は、減速機15で減速されてから後輪20に伝達され、車両の駆動に用いられる。また、モータジェネレータMG2の回生運転により、後輪20(車両)の動力をモータジェネレータMG2の発電電力に変換し、インバータ12で電力変換してから二次電池16に回収することもできる。以上のように、本実施形態では、エンジン50から動力分配機構52のリングギアRに分配された動力、及びモータジェネレータMG2の回転子に発生した動力の少なくとも1つ以上を利用して車両の走行を行うことができる。
動力分配機構(遊星歯車機構)52において、サンギアS、キャリアC、及びリングギアRの3つの回転要素の回転速度は、図2の共線図に示す共線関係にある。ただし、図2の共線図において、ρはサンギアSとリングギアRの歯数比(0<ρ<1を満たす定数)である。図2の共線図では、エンジン50に連結されたキャリアCが、モータジェネレータMG1に連結されたサンギアSと、減速機14(前輪19)に連結されたリングギアRとの間に配置されている。そのため、エンジン50からキャリアCに伝達されたトルクは、サンギアS及びリングギアRにそれらのトルク比が所定比ρになる状態で分配されてから、モータジェネレータMG1及び減速機14にそれぞれ伝達される。そして、動力分配機構(遊星歯車機構)52は2自由度の回転自由度を有する機構であり、サンギアS、キャリアC、及びリングギアRの3つの回転要素のうち2つの回転要素の回転速度が決まると、残りの1つの回転要素の回転速度も決まる。なお、以下の説明において、サンギアS、キャリアC、及びリングギアRの回転速度については、エンジン50が動力を発生しているときのキャリアCの回転方向(共線図の上側)を正とする。
ブレーキB1は、その開放によってエンジン50(キャリアC)の回転を許容し、その係合によってエンジン50(キャリアC)の回転を固定することが可能である。ブレーキB2は、その開放によってモータジェネレータMG1(サンギアS)の回転を許容し、その係合によってモータジェネレータMG1(サンギアS)の回転を固定することが可能である。
電子制御ユニット42は、CPUを中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶したROMと、一時的にデータを記憶するRAMと、入出力ポートと、を備える。この電子制御ユニット42には、図示しないセンサにより検出されたアクセル開度Aを示す信号、エンジン50(キャリアC)の回転速度Neを示す信号、モータジェネレータMG1(サンギアS)の回転速度Ngを示す信号、モータジェネレータMG2の回転速度Nmを示す信号、及び車両速度V(前輪19の回転速度)を示す信号等が入力ポートを介して入力されている。一方、電子制御ユニット42からは、エンジン50、モータジェネレータMG1,MG2の駆動制御を行うための駆動制御信号、及びブレーキB1,B2の開放/係合状態を制御するためのブレーキ制御信号等が出力ポートを介して出力されている。
電子制御ユニット42は、例えば図3に示すブロック図により構成することができる。要求動力設定部60は、例えばアクセル開度A及び車両速度(車速)Vに基づいて車両要求動力Pv0を設定する。そして、要求動力設定部60は、この車両要求動力Pv0及び二次電池16の充電状態(SOC:State of Charge)に基づいてエンジン50の要求動力Pe0を設定する。ここで、二次電池16のSOC(電池残存容量)については、例えば図示しないセンサにより検出された二次電池16の電流Ib及び電圧Vbに基づいて推定することができる。
エンジン運転条件設定部62は、要求動力設定部60で設定されたエンジン50の要求動力Pe0に対して、エンジン50の効率が所定の高効率となるエンジン50の要求回転速度Ne0及び要求トルクTe0を設定する。図4に示すように、エンジン50の効率(熱効率)は、エンジン50の回転速度Ne及びトルクTeに応じて変化し、エンジン50の最適燃費線(与えられたエンジン動力に対して効率が最も高くなる点を結んだ線)が存在する。そこで、この最適燃費線上におけるエンジン要求動力Pe0に対するエンジン50の要求回転速度Ne0及び要求トルクTe0の関係を示すマップを電子制御ユニット42のROMに予め記憶しておく。そして、エンジン運転条件設定部62は、このマップにおいてエンジン要求動力Pe0に対応するエンジン50の要求回転速度Ne0及び要求トルクTe0を導出することで、与えられたエンジン要求動力Pe0に対してエンジン50の効率が最も高くなるエンジン50の要求回転速度Ne0及び要求トルクTe0を設定することができる。
ブレーキ制御部64は、ブレーキB1,B2の開放/係合状態を制御する。エンジン50の運転を行う(エンジン50により動力を発生させる)ときは、ブレーキ制御部64は、ブレーキB1を開放状態に制御する。また、図2の共線図に示すようにサンギアS(モータジェネレータMG1)の回転速度Ngが正、つまりサンギアS(モータジェネレータMG1)の回転方向がキャリアC(エンジン50)の回転方向と同方向であるときは、ブレーキ制御部64は、ブレーキB2を開放状態に制御する。一方、図5の共線図に示すようにサンギアSの回転速度Ngが負、つまりサンギアSの回転方向がキャリアCの回転方向と反対方向であるときは、ブレーキ制御部64は、ブレーキB2を係合させることで、図6の共線図に示すようにサンギアS(モータジェネレータMG1)の回転を停止させて固定する。なお、係合状態のブレーキB2を開放する(サンギアSの回転の固定を解除する)条件については後述する。
運転制御部66は、ブレーキB2が開放されているとき、つまりサンギアS(モータジェネレータMG1)の回転が固定されていないときは、エンジン50の回転速度Ne及びトルクTeをエンジン運転条件設定部62で設定された要求回転速度Ne0及び要求トルクTe0にそれぞれ追従させるようにエンジン50の運転制御を行う。つまり、エンジン50の回転速度Ne及びトルクTeが最適燃費線上に位置するようにエンジン50の運転制御を行う。さらに、運転制御部66は、車両要求動力Pvと車速Vとエンジン50の要求回転速度Ne0及び要求トルクTe0とに基づいて、モータジェネレータMG1の要求回転速度Ng0及び要求トルクTg0とモータジェネレータMG2の要求回転速度Nm0及び要求トルクTm0とを設定する。そして、運転制御部66は、モータジェネレータMG1の回転速度Ng及びトルクTgをこの要求回転速度Ng0及び要求トルクTg0にそれぞれ追従させるようにモータジェネレータMG1の運転制御を行うとともに、モータジェネレータMG2の回転速度Nm及びトルクTmをこの要求回転速度Nm0及び要求トルクTm0にそれぞれ追従させるようにモータジェネレータMG2の運転制御を行う。なお、モータジェネレータMG1,MG2の運転制御については、インバータ12のスイッチング素子のスイッチング動作を制御することで行うことができる。
一方、運転制御部66は、ブレーキB2が係合されているとき、つまりサンギアSの回転が固定されているときは、エンジン50の動力Pe(=Te×Ne)を要求動力設定部60で設定されたエンジン要求動力Pe0に追従させるようにエンジン50の運転制御を行う。さらに、運転制御部66は、車両要求動力Pvとエンジン要求動力Pe0と車速Vとに基づいて、モータジェネレータMG2の要求回転速度Nm0及び要求トルクTm0を設定する。そして、運転制御部66は、モータジェネレータMG2の回転速度Nm及びトルクTmをこの要求回転速度Nm0及び要求トルクTm0にそれぞれ追従させるようにモータジェネレータMG2の運転制御を行う。このとき、モータジェネレータMG1の運転は停止される。なお、ブレーキB2が係合されてサンギアSの回転が停止することで、図6の共線図に示すようにエンジン50の回転速度Neが増大し、エンジン50の運転状態が最適燃費線上から外れることになる。
次に、電子制御ユニット42がエンジン50の運転制御を行うときにブレーキB2の開放/係合状態を切り換える処理の詳細について、図7のフローチャートを用いて説明する。図7のフローチャートは、所定時間おきに繰り返して実行される。
まずステップS101では、エンジン要求動力Pe0に基づいてエンジン50の効率が高効率となる(エンジン50の運転状態が最適燃費線上に位置する)ときのエンジン50の要求回転速度Ne0及び要求トルクTe0がエンジン運転条件設定部62により設定される。次にステップS102では、ブレーキB2の開放/係合状態を表すフラグFの値が0であるか否かがブレーキ制御部64により判定される。ここでのフラグFについては、例えばブレーキB2が開放されているときはF=0に設定され、ブレーキB2が係合されているときはF=1に設定される。ブレーキB2が開放状態にあり、フラグFの値が0である場合(ステップS102の判定結果がYESの場合)は、ステップS103に進む。一方、ブレーキB2が係合状態にあり、フラグFの値が1である場合(ステップS102の判定結果がNOの場合)は、ステップS106に進む。前述のように、フラグFの値が0である場合は、エンジン50の運転状態(回転速度Ne及びトルクTe)が最適燃費線上に位置するようにエンジン50の運転制御が行われ、フラグFの値が1である場合は、エンジン50の運転状態が最適燃費線上から外れることになる。
ステップS103では、サンギアS(モータジェネレータMG1)の回転速度Ngが負であるか否か、つまりサンギアS(モータジェネレータMG1)の回転方向がキャリアC(エンジン50)の回転方向と反対方向であるか否かがブレーキ制御部64により判定される。図2の共線図に示すようにサンギアSの回転速度Ngが0よりも大きい場合(ステップS103の判定結果がNOの場合)は、エンジン50の動力がモータジェネレータMG1及び前輪19に分配され、モータジェネレータMG1がこの分配された動力を利用して発電運転を行い、モータジェネレータMG2がこの発電電力を利用して力行運転を行うことで車両を駆動する。この場合は、動力循環は発生していないと判定されるため、ブレーキB2を開放状態に保って、本処理の実行を終了する。さらに、サンギアSの回転速度Ngが0の場合も、ブレーキB2を開放状態に保って、本処理の実行を終了する。一方、サンギアSの回転速度Ngが0よりも小さい場合(ステップS103の判定結果がYESの場合)は、モータジェネレータMG1が力行運転を行うことになる。その場合は、モータジェネレータMG2が発電運転を行うことで車両の動力の一部を発電電力に変換し、モータジェネレータMG1がこの発電電力を利用して力行運転を行うことで車両を駆動する、いわゆる動力循環が発生することになる。その場合は、ステップS104に進む。
ステップS104では、ブレーキ制御部64によりブレーキB2が係合されることで、サンギアS(モータジェネレータMG1)の回転が停止して固定される。これによって、モータジェネレータMG1の力行運転が防止され、動力循環が防止される。次にステップS105では、ブレーキB2が係合状態にあることを示すために、ブレーキ制御部64によりフラグFの値が1に設定される。そして、本処理の実行を終了する。
また、ステップS106では、エンジン50の回転速度NeがステップS101で設定された要求回転速度Ne0に一致する高効率条件におけるサンギアS(モータジェネレータMG1)の要求回転速度Ng0がブレーキ制御部64により演算される。前述のように、サンギアS、キャリアC、及びリングギアRの3つの回転要素のうち2つの回転要素の回転速度が決まると、残りの1つの回転要素の回転速度も決まる。そのため、車速Vとエンジン50(キャリアC)の要求回転速度Ne0とから、高効率条件でのサンギアSの要求回転速度Ng0を算出することができる。また、ここでは、ステップS101で設定されたエンジン要求回転速度Ne0とサンギアSの回転が固定されているときのエンジン回転速度Neとの差から、高効率条件でのサンギアSの要求回転速度Ng0を算出することもできる。
ステップS107では、ステップS106で演算された高効率条件でのサンギアS(モータジェネレータMG1)の要求回転速度Ng0が正の所定値Ng1(Ng1>0)よりも小さいか否かがブレーキ制御部64により判定される。要求回転速度Ng0が所定値Ng1よりも小さい場合(ステップS107の判定結果がYESの場合)は、ブレーキB2を係合状態に保って、本処理の実行を終了する。一方、要求回転速度Ng0が所定値Ng1以上である場合、つまり要求回転速度Ng0が0でない所定値Ng1以上で且つキャリアC(エンジン50)と同方向である場合(ステップS107の判定結果がNOの場合)は、ステップS108に進む。
ステップS108では、ブレーキ制御部64によりブレーキB2が開放されることで、サンギアS(モータジェネレータMG1)の回転の固定が解除される。次にステップS109では、ブレーキB2が開放状態にあることを示すために、ブレーキ制御部64によりフラグFの値が0に設定される。そして、本処理の実行を終了する。
前述のように、ブレーキB2を係合してサンギアS(モータジェネレータMG1)の回転を固定することで動力循環の発生を回避できるが、動力循環が発生しないと判定されるときは、ブレーキB2の開放によってサンギアSの回転の固定を解除して、エンジン50の運転状態(回転速度Ne及びトルクTe)が最適燃費線上に位置するようにエンジン50の運転制御を行うことが望ましい。しかし、ブレーキB2の開放によってサンギアSの回転の固定を解除した後すぐにサンギアSの回転方向がキャリアCの回転方向と逆転した場合(図5に示す場合)は、動力循環を回避するためにブレーキB2の係合によってサンギアSの回転を再度固定する必要があり、ブレーキB2の開放/係合が短時間で繰り返されることになる。
これに対して本実施形態では、サンギアSの回転が固定されているときに、ブレーキ制御部64は、高効率条件でのサンギアSの要求回転速度Ng0が正の所定値Ng1以上(キャリアCと同方向)であると判定した場合は、ブレーキB2を開放してサンギアS(モータジェネレータMG1)の回転の固定を解除する。これによって、動力循環が発生しないと判定されるときに、モータジェネレータMG1の回転の固定を解除してエンジン50の運転状態が最適燃費線上に位置するようにエンジン50の運転制御を行うことができる。さらに、ブレーキB2の開放判定に用いる所定値Ng1を(0でない)正の値とすることで、サンギアSの回転の固定を解除した後すぐにサンギアSの回転方向がキャリアCの回転方向と逆転する(モータジェネレータMG1の回転速度Ngが負になる)ことで動力循環が発生するのを抑止することができる。そのため、ブレーキB2の開放/係合が短時間で繰り返されるのを抑止することができ、エンジン50の効率・運転性に悪影響が及ぶのを抑止することができる。したがって、本実施形態によれば、ハイブリッド車両の効率低下をより適切に抑制することができる。
なお、正の所定値Ng1については、ブレーキB2の開放/係合が短時間で繰り返されない範囲で小さい値を設定することが好ましく、例えば実験的に設定することができる。
「実施形態2」
図8は、本発明の実施形態2に係るハイブリッド車両の制御装置において、電子制御ユニット42がエンジン50の運転制御を行うときにブレーキB2の開放/係合状態を切り換える処理の詳細を説明するフローチャートである。図8のフローチャートも、所定時間おきに繰り返して実行される。なお、その他の構成については、実施形態1と同様であるため説明を省略する。
図8のフローチャートにおいて、ステップS201〜S205は、図7のフローチャートのステップS101〜S105とそれぞれ同様であるため説明を省略する。ステップS206では、車速Vが設定範囲内(下限値V1以上且つ上限値V2以下)にあるか否かが判定される。車速Vが設定範囲内にある場合(ステップS206の判定結果がYESの場合)は、ブレーキB2を係合状態に保って、本処理の実行を終了する。一方、車速Vが上限値V2よりも高い場合等、車速Vが設定範囲から外れた場合(ステップS206の判定結果がNOの場合)は、ステップS207に進む。
また、ステップS207〜S210は、図7のフローチャートのステップS106〜S109とそれぞれ同様であるため説明を省略する。
ブレーキB2の係合によってサンギアS(モータジェネレータMG1)の回転が固定されているときに、車速Vが低くエンジン回転速度Neが低い場合は、ブレーキB2を開放してサンギアSの回転の固定を解除しても、サンギアSをキャリアCと同方向に回転させる(サンギアSの回転速度Ngを正の値にする)ために必要なエンジン50のトルクが不足する。その場合は、ブレーキB2を開放した後すぐにサンギアSの回転方向がキャリアCの回転方向と逆転することで動力循環が発生し、動力循環を回避するためにブレーキB2の係合によってサンギアSの回転を再度固定する必要がある。その結果、ブレーキB2の開放/係合が短時間で繰り返されることになる。
これに対して本実施形態では、サンギアSの回転が固定されているときに、ブレーキ制御部64は、車速Vが設定範囲内(下限値V1以上且つ上限値V2以下)にある間は、ブレーキB2の開放、つまりサンギアSの回転の固定の解除を禁止する。これによって、サンギアSをキャリアCと同方向に回転させるために必要なエンジン50のトルクが不足する状態でブレーキB2が開放されるのを防止することができる。そのため、ブレーキB2が開放された後すぐにサンギアSの回転方向がキャリアCの回転方向と逆転する(モータジェネレータMG1の回転速度Ngが負になる)ことで動力循環が発生するのを抑止することができ、ブレーキB2の開放/係合が短時間で繰り返されるのを抑止することができる。
そして、本実施形態では、サンギアSの回転が固定されているときに、ブレーキ制御部64は、車速Vが上限値V2よりも高く(設定範囲から外れ)、さらに、高効率条件でのサンギアSの要求回転速度Ng0が正の所定値Ng1以上(キャリアCと同方向)であると判定した場合は、ブレーキB2を開放してサンギアS(モータジェネレータMG1)の回転の固定を解除する。これによって、サンギアSをキャリアCと同方向に回転させるために必要なトルクをエンジン50により発生させることができ、且つ動力循環が発生しないと判定されるときに、モータジェネレータMG1の回転の固定を解除してエンジン50の運転状態が最適燃費線上に位置するようにエンジン50の運転制御を行うことができる。
したがって、本実施形態によれば、ブレーキB2の開放/係合が短時間で繰り返されるのを抑止しながら、ハイブリッド車両の効率低下をより適切に抑制することができる。
なお、下限値V1については、下限値V1より低い車速Vにおいて動力循環が発生しないように、エンジン50のアイドリング回転速度に基づいて設定される。そして、上限値V2については、上限値V2より高い車速VにおいてサンギアSをキャリアCと同方向に回転させるために必要なトルクをエンジン50により発生できるように、エンジン50の回転速度Neに対するトルクTeの特性に基づいて設定される。
本実施形態では、サンギアSの回転が固定されているときに、ブレーキ制御部64は、エンジン回転速度Neが設定範囲内(下限値Ne1以上且つ上限値Ne2以下)にある間は、ブレーキB2の開放(サンギアSの回転の固定の解除)を禁止することもできる。そして、ブレーキ制御部64は、エンジン回転速度Neが上限値Ne2よりも高い等、エンジン回転速度Neが設定範囲から外れ、さらに、高効率条件でのサンギアSの要求回転速度Ng0が正の所定値Ng1以上(キャリアCと同方向)であると判定した場合は、ブレーキB2を開放してサンギアSの回転の固定を解除することもできる。なお、下限値Ne1については、下限値Ne1より低いエンジン回転速度Neにおいて動力循環が発生しないように、エンジン50のアイドリング回転速度に基づいて設定される。そして、上限値Ne2については、上限値Ne2より高いエンジン回転速度NeにおいてサンギアSをキャリアCと同方向に回転させるために必要なトルクをエンジン50により発生できるように、エンジン50の回転速度Neに対するトルクTeの特性に基づいて設定される。
この構成例においても、ブレーキB2の開放/係合が短時間で繰り返されるのを抑止しながら、ハイブリッド車両の効率低下をより適切に抑制することができる。
以上の各実施形態の説明では、動力分配機構52をシングルピニオン遊星歯車により構成するものとした。ただし、本実施形態では、動力分配機構52をダブルピニオン遊星歯車により構成することもできる。その場合は、エンジン50をリングギアRに連結し、減速機14(前輪19)をキャリアCに連結し、モータジェネレータMG1をサンギアSに連結した例を考えればよい。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の実施形態1,2に係る制御装置を含むハイブリッド車両の概略構成を示す図である。 遊星歯車機構の各回転要素の回転速度を示す共線図である。 電子制御ユニットの構成例を示す図である。 エンジンの最適燃費線を説明する図である。 動力循環が発生するときの遊星歯車機構の各回転要素の回転速度を示す共線図である。 サンギアの回転を固定したときの遊星歯車機構の各回転要素の回転速度を示す共線図である。 本発明の実施形態1において電子制御ユニットがブレーキの開放/係合状態を切り換える処理を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態2において電子制御ユニットがブレーキの開放/係合状態を切り換える処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
12 インバータ、16 二次電池、42 電子制御ユニット、50 エンジン、52 動力分配機構、60 要求動力設定部、62 エンジン運転条件設定部、64 ブレーキ制御部、66 運転制御部、B1,B2 ブレーキ、C キャリア、MG1,MG2 モータジェネレータ、R リングギア、S サンギア。

Claims (7)

  1. 第1回転部に伝達された動力を第2回転部及び第3回転部に分配可能な動力分配機構と、第1回転部に動力を伝達可能なエンジンと、第2回転部に分配された動力を利用して発電可能な第1回転電機と、第1回転電機の発電電力を利用して動力を発生可能な第2回転電機と、第2回転部の回転を固定可能な固定機構と、を有し、エンジンから第3回転部に分配された動力及び第2回転電機の動力の少なくとも1つ以上を利用して走行可能なハイブリッド車両にて用いられる制御装置であって、
    エンジンの要求動力を設定する要求動力設定部と、
    要求動力設定部で設定されたエンジンの要求動力に対して、エンジンの効率が所定の高効率となるエンジンの要求回転速度を設定する高効率条件設定部と、
    第1回転部及び第2回転部の回転方向が互いに反対方向である場合に、固定機構により第2回転部の回転を停止させて固定する固定機構制御部と、
    固定機構による第2回転部の回転の固定が行われていないときはエンジンの回転速度を高効率条件設定部で設定された要求回転速度に追従させ、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときはエンジンの動力を要求動力設定部で設定された要求動力に追従させるようにエンジンの運転制御を行う運転制御部と、
    を備え、
    固定機構制御部は、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときに、エンジンの回転速度が高効率条件設定部で設定された要求回転速度に一致する高効率条件での第2回転部の回転速度が0でない所定値以上で且つ第1回転部と同方向であると判定した場合は、固定機構による第2回転部の回転の固定を解除する、ハイブリッド車両の制御装置。
  2. 第1回転部に伝達された動力を第2回転部及び第3回転部に分配可能な動力分配機構と、第1回転部に動力を伝達可能なエンジンと、第2回転部に分配された動力を利用して発電可能な第1回転電機と、第1回転電機の発電電力を利用して動力を発生可能な第2回転電機と、第2回転部の回転を固定可能な固定機構と、を有し、エンジンから第3回転部に分配された動力及び第2回転電機の動力の少なくとも1つ以上を利用して走行可能なハイブリッド車両にて用いられる制御装置であって、
    エンジンの要求動力を設定する要求動力設定部と、
    要求動力設定部で設定されたエンジンの要求動力に対して、エンジンの効率が所定の高効率となるエンジンの要求回転速度を設定する高効率条件設定部と、
    第1回転部及び第2回転部の回転方向が互いに反対方向である場合に、固定機構により第2回転部の回転を停止させて固定する固定機構制御部と、
    固定機構による第2回転部の回転の固定が行われていないときはエンジンの回転速度を高効率条件設定部で設定された要求回転速度に追従させ、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときはエンジンの動力を要求動力設定部で設定された要求動力に追従させるようにエンジンの運転制御を行う運転制御部と、
    を備え、
    固定機構制御部は、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときに、車両速度が設定範囲内にある間は、固定機構による第2回転部の回転の固定の解除を禁止する、ハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置であって、
    固定機構制御部は、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときに、車両速度が前記設定範囲から外れ、さらに、エンジンの回転速度が高効率条件設定部で設定された要求回転速度に一致する高効率条件での第2回転部の回転速度が0でない所定値以上で且つ第1回転部と同方向であると判定した場合は、固定機構による第2回転部の回転の固定を解除する、ハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項1または3に記載のハイブリッド車両の制御装置であって、
    固定機構制御部は、前記高効率条件での第2回転部の回転速度を、車両速度と高効率条件設定部で設定された要求回転速度とに基づいて算出する、ハイブリッド車両の制御装置。
  5. 請求項1または3に記載のハイブリッド車両の制御装置であって、
    固定機構制御部は、前記高効率条件での第2回転部の回転速度を、高効率条件設定部で設定された要求回転速度と固定機構により第2回転部の回転が固定されているときのエンジンの回転速度との差に基づいて算出する、ハイブリッド車両の制御装置。
  6. 第1回転部に伝達された動力を第2回転部及び第3回転部に分配可能な動力分配機構と、第1回転部に動力を伝達可能なエンジンと、第2回転部に分配された動力を利用して発電可能な第1回転電機と、第1回転電機の発電電力を利用して動力を発生可能な第2回転電機と、第2回転部の回転を固定可能な固定機構と、を有し、エンジンから第3回転部に分配された動力及び第2回転電機の動力の少なくとも1つ以上を利用して走行可能なハイブリッド車両にて用いられる制御装置であって、
    エンジンの要求動力を設定する要求動力設定部と、
    要求動力設定部で設定されたエンジンの要求動力に対して、エンジンの効率が所定の高効率となるエンジンの要求回転速度を設定する高効率条件設定部と、
    第1回転部及び第2回転部の回転方向が互いに反対方向である場合に、固定機構により第2回転部の回転を停止させて固定する固定機構制御部と、
    固定機構による第2回転部の回転の固定が行われていないときはエンジンの回転速度を高効率条件設定部で設定された要求回転速度に追従させ、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときはエンジンの動力を要求動力設定部で設定された要求動力に追従させるようにエンジンの運転制御を行う運転制御部と、
    を備え、
    固定機構制御部は、固定機構により第2回転部の回転が固定されているときに、エンジンの回転速度が設定範囲内にある間は、固定機構による第2回転部の回転の固定の解除を禁止する、ハイブリッド車両の制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1に記載のハイブリッド車両の制御装置であって、
    高効率条件設定部は、要求動力設定部で設定されたエンジンの要求動力に対して、エンジンの効率が最も高くなるエンジンの要求回転速度を設定する、ハイブリッド車両の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008302892A (ja) * 2007-06-11 2008-12-18 Aisin Seiki Co Ltd 車両の駆動システム
CN114083977A (zh) * 2021-09-10 2022-02-25 华为数字能源技术有限公司 一种电动汽车驱动系统和电动汽车

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