以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した情報処理システムの一実施の形態を示すブロック図である。
情報処理システム1は、車載システム11、近接ID携帯通信端末12、外部装置13−1、外部装置13−2、およびサーバ15を含むようにして構成される。車載システム11と近接ID携帯通信端末12とは、例えば、所定の周波数の電波を利用して無線により通信を行い、外部装置13−1、外部装置13−2、サーバ15、中継局16とは、例えば、インターネット、公衆回線網、または専用線などの通信網により構成されるネットワーク14を介して相互に接続されている。
車載システム11は、各種の自動車(例えば、自家用車、トラック、バスなど)、二輪車などの車両に設けられるシステムであり、車両の動作を制御したり、ドライバや乗客に各種の機能を提供する。車載システム11は、近接ID制御装置31、車載装置33−1乃至車載装置33−N、表示装置35−1、および表示装置35−2を含むようにして構成される。近接ID制御装置31と車載装置33−1乃至車載装置33−Nとは、車載ネットワーク32を介して相互に接続され、車載装置33−1と、表示装置35−1および表示装置35−2とは、バス34を介して相互に接続されている。
近接ID制御装置31は、リーダライタ機能を備え、例えば、無線により通信を行う無線ICタグ(RFID(Radio Frequency Identification)タグ)(以下、ICタグと称する)などの近接IDを内蔵した近接ID携帯通信端末12との間で、所定の周波数の搬送波を使用した、電磁誘導による近接無線通信を行う。また、近接ID制御装置31は、車載ネットワーク32を介して、車載装置33−1乃至車載装置33−Nに設けられている、例えば、表示装置35−1または表示装置35−2などの表示を制御する。
車載装置33−1乃至車載装置33−Nは、それらが搭載された車両の動作を制御したり、ドライバや乗客に各種の機能を提供するために車両に設けられる装置である。車載装置33−1乃至車載装置33−Nは、例えば、インパネ表示制御装置、ナビゲーション装置、エアコン表示装置、モニタ、オーディオ装置、キー制御装置、エンジン制御装置などにより構成される。なお、車載装置33−1乃至車載装置33−Nを特に区別する必要がない場合、単に、車載装置33と称して説明する。
また、車載装置33−1には、バス34を介して、表示装置35−1および表示装置35−2が接続される。表示装置35−1および表示装置35−2は、車載装置33−1により処理される画像を表示する。なお、説明を簡略にするために、表示装置35−1および表示装置35−2は、バス34を介して車載装置33−1に接続されているとして説明したが、他の車載装置33、すなわち、車載装置33−2乃至車載装置33−Nにも、それぞれ、自分の処理した画像を表示させる所定の表示装置を接続するようにしてもよい。なお、表示装置35−1と表示装置35−2とを特に区別する必要がない場合、単に、表示装置35と称して説明する。
近接ID携帯通信端末12は、ICタグを内蔵し、リーダライタ機能を備える近接ID制御装置31との間で、近接無線通信を行う。また、近接ID携帯通信端末12は、近接ID制御装置31と同様に、リーダライタ機能を備えている外部装置13−1との間で近接無線通信を行う。さらにまた、近接ID携帯通信端末12は、中継局16およびネットワーク14を介して、ネットワーク14に接続されている外部装置13−2またはサーバ15と通信を行う。
外部装置13−1は、例えば、リーダライタ機能を備えるパーソナルコンピュータなどからなり、例えば、ICタグを内蔵した近接ID携帯通信端末12との間で、近接無線通信を行って、所定の処理を実行する。また、外部装置13−1は、ネットワーク14を介して、ネットワーク14に接続されている外部装置13−2およびサーバ15と通信を行う。
外部装置13−2は、例えば、専用のサーバなどからなり、ネットワーク14を介して他の装置から送信されてくる要求に応じて、所定の処理を行う。外部装置13−2は、その処理の結果を、ネットワーク14を介して、要求を送信してきた他の装置に送信する。なお、外部装置13−1と外部装置13−2とを特に区別する必要がない場合、単に、外部装置13と称して説明する。
サーバ15は、例えば、専用のサーバなどからなり、近接ID携帯通信端末12に実行させる所定のアプリケーションプログラムを記録する。例えば、サーバ15は、近接ID携帯通信端末12からの要求に応じて、ネットワーク14および中継局16を介して、記録しているアプリケーションプログラムを近接ID携帯通信端末12にダウンロードさせる。
中継局16は、近接ID携帯通信端末12とネットワーク14とを接続するために設けられる。例えば、近接ID携帯通信端末12が、図5を参照して後述する携帯電話機であるとき、中継局16には、基地局が設けられる。
なお、図1では、説明を簡略にするために、車載システム11、近接ID携帯通信端末12、ネットワーク14、サーバ15、中継局16を1つずつ設けるようにした例を示しているが、もちろん、それぞれ2つ以上設けるようにすることも可能である。また、同様に、外部装置13および表示装置35を2つ設けるようにした例を示しているが、1つまたは3つ以上設けるようにすることも可能である。
図2は、近接ID携帯通信端末12の機能的構成例を示すブロック図である。
近接ID携帯通信端末12は、制御部51、入力部52、通信部53、表示デザイン情報生成部54、表示デザイン情報記憶部55、表示部56、近接ID部57、および記録部58を含むようにして構成される。
制御部51は、近接ID携帯通信端末12の各部の動作を制御する。
入力部52は、ユーザによる操作に対応する信号(以下、操作信号と称する)を制御部51に供給する。これにより、制御部51は、入力部52から供給される操作信号に基づいて、近接ID携帯通信端末12の各部の動作を制御することになる。
通信部53は、制御部51の制御に基づいて、ネットワーク14および中継局16を介して、外部装置13−1、外部装置13−2、またはサーバ15などの、ネットワーク14に接続された機器と情報の送受信を行う。
表示デザイン情報生成部54は、ユーザにより指示される、車載装置33の表示のデザインに関係する指示(以下、表示デザインと称する)に基づいて、その表示デザインに対応する情報(以下、表示デザイン情報と称する)を生成する。表示デザイン情報生成部54は、生成した表示デザイン情報を、表示デザイン情報記憶部55に供給し、記憶させる。
表示デザイン情報記憶部55は、例えば、不揮発性の半導体メモリやハードディスクなどにより構成される。表示デザイン情報記憶部55は、表示デザイン情報生成部54から供給される表示デザイン情報を記憶する。これにより、制御部51は、表示デザイン情報記憶部55に記憶されている表示デザイン情報を取得することができる。
表示部56は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)、LED(Light Emitting Diode)などのディスプレイと、それらのディスプレイへの画像または文字の表示を制御するドライバなどから構成されており、制御部51の制御に基づいて、例えば、ユーザへのメッセージなどを画面に表示する。
近接ID部57は、リーダライタ機能を備える近接ID制御装置31との間で、近接無線通信を行うためのICタグを含むようにして構成される。近接ID部57は、近接ID制御装置31と通信可能となった場合、所定の周波数の電波を利用して、近接ID制御装置31と非接触での情報の送受信を行う。
記録部58は、例えば、不揮発性のメモリやハードディスクなどにより構成される。記録部58は、制御部51の制御に基づいて、各種の情報を記録したり、記録しているそれらの情報を供給したりする。
図3は、近接ID制御装置31の機能的構成例を示すブロック図である。
近接ID制御装置31は、制御部71、入力部72、近接IDアクセス部73、認証部74、車載装置制御部75、車載ネットワーク接続部76、および表示部77を含むようにして構成される。
制御部71は、近接ID制御装置31の各部の動作を制御する。
入力部72は、ユーザによる操作に対応する操作信号を制御部71に供給する。これにより、制御部71は、入力部72から供給される操作信号に基づいて、近接ID制御装置31の各部の動作を制御することになる。
近接IDアクセス部73は、近接ID携帯通信端末12に内蔵されるICタグと、近接無線通信を行うためのリーダライタ機能を備える。近接IDアクセス部73は、制御部71の制御に基づいて、近接ID携帯通信端末12と通信可能となった場合、所定の周波数の電波を利用して、近接ID携帯通信端末12と非接触での情報の送受信を行う。
具体的には、近接IDアクセス部73は、近接ID携帯通信端末12との間で、所定の周波数の搬送波を使用した、電磁誘導による近接通信を行う。近接IDアクセス部73が使用する搬送波の周波数としては、例えば、ISM(Industrial Scientific Medical)バンドの13.56MHzなどを採用することができる。なお、近接無線通信とは、通信する装置どうしの距離が、数10cm以内となって可能となる通信を意味し、通信する装置同士(の筐体)が接触して行う通信も含まれる。
認証部74は、制御部71の制御に基づいて、近接無線通信を行う近接ID携帯通信端末12が正当であるかを認証する処理を行う。具体的には、認証部74は、近接ID携帯通信端末12に記憶されている認証情報と、近接ID制御装置31が記憶している近接ID携帯通信端末12の認証情報とを比較することにより、認証の処理を行う。
ここで、認証の処理では、例えば、認証部74の内部に備えるメモリ(図示せず)には、近接ID携帯通信端末12の製造IDなどの認証情報があらかじめ登録されており、それらの認証情報に対応する製造IDなどの認証情報が近接ID携帯通信端末12から送信されてくるので、認証部74は、それらの製造IDなどの認証情報を比較して、認証の対象となっている近接ID携帯通信端末12、すなわち、ユーザは、登録されているかを判定する。
なお、近接ID携帯通信端末12を認証するための認証情報は、製造IDに限らず、例えば、近接ID携帯通信端末12に設けられたICタグのIDなどの、近接ID携帯通信端末12が正当であるかを認証することができる情報であればよい。
車載装置制御部75は、制御部71の制御に基づいて、車載ネットワーク接続部76を介して、車載ネットワーク32に接続された車載装置33を制御する。これにより、例えば、バス34を介して車載装置33に接続された表示装置35は、画面の表示を変更する。
表示部77は、LCDなどのディスプレイと、それらのディスプレイへの画像または文字の表示を制御するドライバなどから構成されており、制御部71の制御に基づいて、例えば、ユーザへのメッセージなどを画面に表示する。
図4は、車載装置33の構成を示すブロック図である。
図4の車載装置33において、CPU111は、ROM(Read Only Memory)112に記憶されているプログラム、または記録部118からRAM(Random Access Memory)113にロードされたプログラムにしたがって各種の処理を実行する。RAM113にはまた、CPU111が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU111、ROM112、およびRAM113は、バス114を介して相互に接続されている。このバス114にはまた、入出力インターフェース115も接続されている。
入出力インターフェース115には、キーボード、マウスなどよりなる入力部116、LCDなどのディスプレイなどよりなる出力部117、ハードディスクなどより構成される記録部118が接続されている。また、入出力インターフェース115には、通信部119が接続され、通信部119は、ネットワークを介しての他のブロックとの通信処理を制御する。
入出力インターフェース115にはまた、必要に応じてドライブ120が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディア121が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記録部118にインストールされる。
なお、外部装置13、サーバ15、および表示装置35は、それぞれ、図4の車載装置33と同様の構成を有するため、その説明は繰り返しになるので省略する。
図5は、本発明を適用した情報処理システムの他の実施の形態を示すブロック図である。
情報処理システム141は、車載システム11、基地局152、携帯電話機151、および表示デザインアプリケーションサーバ153を含むように構成される。情報処理システム141においては、車載システム11と携帯電話機151とは、例えば、所定の周波数の電波を利用して近接無線信を行い、携帯電話機151は、基地局152およびネットワーク14を介して、表示デザインアプリケーションサーバ153と通信を行う。
なお、携帯電話機151は、図1の近接ID携帯通信端末12に相当し、表示デザインアプリケーションサーバ153は、図1のサーバ15に相当する。また、図1と対応する部分については、同一の符号を付してあり、処理が同じ部分に関しては、その説明は繰り返しになるので省略する。
車載システム11は、車両リーダライタ161、インパネ表示制御装置162A、ナビゲーション装置162B、エアコン表示装置162C、モニタ162D、液晶表示装置163a、およびメータ表示装置163bを含むようにして構成される。また、車両リーダライタ161、インパネ表示制御装置162A、ナビゲーション装置162B、エアコン表示装置162C、およびモニタ162Dは、車載ネットワーク32を介して相互に接続され、インパネ表示制御装置162A、液晶表示装置163a、およびメータ表示装置163bは、バス34を介して相互に接続される。
なお、車両リーダライタ161は、図1の近接ID制御装置31に相当し、インパネ表示制御装置162A、ナビゲーション装置162B、エアコン表示装置162C、およびモニタ162Dは、図1の車載装置33−1乃至車載装置33−4に相当し、液晶表示装置163aとメータ表示装置163bは、図1の表示装置35−1と表示装置35−2に相当する。
車両リーダライタ161は、リーダライタ機能を有し、ICタグを内蔵した携帯電話機151との間で、近接無線通信を行うことにより、情報の送受信を行う。また、車両リーダライタ161は、車載ネットワーク32を介して、インパネ表示制御装置162A、ナビゲーション装置、エアコン表示装置、およびモニタを制御することで、それらに接続されている表示装置の表示を制御する。具体的には、車両リーダライタ161は、車載ネットワーク32を介して、インパネ表示制御装置162Aを制御して、そのインパネ表示制御装置162Aにバス34を介して接続されている液晶表示装置163aとメータ表示装置163bの表示を制御する。
なお、車両リーダライタ161は、図1の近接ID制御装置31に相当し、近接ID制御装置31と同様の機能を有するので、その機能的構成は、図3を参照して説明した、近接ID制御装置31の機能的構成と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。
インパネ表示制御装置162Aは、車両に設けられたインパネの表示を制御する。また、インパネ表示制御装置162には、バス34を介して、液晶表示装置163aおよびメータ表示装置163bが接続される。インパネ表示制御装置162Aは、車両リーダライタ161の制御に基づいて、液晶表示装置163aおよびメータ表示装置163bの表示を制御する。
ナビゲーション装置162Bは、例えば、GUI(Graphical User Interface)を介してユーザから指示される情報に基づいて、車両の運行ルートを決定する処理を行う。また、ナビゲーション装置162Bは、車両リーダライタ161の制御に基づいて、自分の表示を変更する。
エアコン表示装置162Cは、車両に設けられたエアコンに関係する情報を表示する。また、エアコン表示装置162Cは、車両リーダライタ161の制御に基づいて、画面の表示を変更する。
モニタ162Dは、例えば、車両に搭載された車載装置33に関係する情報を表示する。また、モニタ162Dは、車両リーダライタ161の制御に基づいて、画面の表示を変更する。
なお、本実施の形態では、説明を簡略にするために、車載装置33として、インパネ表示制御装置162A乃至モニタ162Dについて説明するが、それらは、車両に搭載された車載装置33の一例であり、もちろん、それら以外の車載装置33を設けて、車両リーダライタ161に制御させるようにしてもよい。また、インパネ表示制御装置162A乃至モニタ162D、液晶表示装置163a、およびメータ表示装置163bは、車載装置33と同様の構成を有するので、その構成は、図4を参照して説明した、車載装置33と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。
携帯電話機151は、例えば、W-CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式またはPDC(Personal Digital Cellular)方式などに準拠した無線通信を、基地局152と行う。携帯電話機151は、基地局152と通信することにより、他の携帯電話機と通話を行ったり、ネットワーク14に接続されている、表示デザインアプリケーションサーバ153などの各種のサーバと、各種の情報(例えば、アプリケーションプログラム、ウェブサイトの情報、電子メールなど)の送受信を行う。また、携帯電話機151は、非接触型のICタグ機能を有しており、車両リーダライタ161と近接無線通信を行う。
なお、携帯電話機151は、図1の近接ID携帯通信端末12に相当し、近接ID携帯通信端末12と同様の機能を有するので、その機能的構成は、図2を参照して説明した、近接ID携帯通信端末12の機能的構成と同様となり、その説明は繰り返しになるので省略する。
基地局152は、移動無線局である携帯電話機151が、例えば、W-CDMAなどの符号分割多元接続方式の無線通信で接続されるようになされており、2GHzの周波数帯を利用して最大2Mbpsのデータ転送速度で大容量データを高速にデータ通信し得るようになされている。
ネットワーク14には、表示デザインアプリケーションサーバ153が接続され、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などのプロトコルに従って、基地局152を介して携帯電話機151から、表示デザインアプリケーションサーバ153にアクセスし得るようになされている。
表示デザインアプリケーションサーバ153は、ユーザに対して、表示デザインを設定させるためのアプリケーションソフトウェア(以下、表示デザインアプリケーションと称する)を記録する。表示デザインアプリケーションサーバ153は、携帯電話機151からの表示デザインアプリケーションの要求(以下、アプリケーション要求と称する)に基づいて、記録している表示デザインアプリケーションを、ネットワーク14および基地局152を介して、携帯電話機151に送信する。これにより、携帯電話機151は、表示デザインアプリケーションサーバ153から、表示デザインアプリケーションをダウンロードすることになる。
次に、図6乃至図12を参照して、情報処理システム141を構成する各装置の動作について説明する。ここでは、まず、図6乃至図8を参照して、携帯電話機151の動作を説明し、次に、図9を参照して、車両リーダライタ161の動作を説明し、最後に、図10乃至図12を参照して、インパネ表示制御装置162A、液晶表示装置163a、およびメータ表示装置163bの動作について説明する。なお、ここでは、車両リーダライタ161により制御される車載装置33の一例として、インパネ表示制御装置162Aの動作について説明する。
まず、図6のフローチャートを参照して、図5の携帯電話機151による、表示デザイン情報生成の処理について説明する。
制御部51は、入力部52を介してユーザにより所定の操作が指示されたとき、図6のフローチャートの処理を各部に実行させる。
ステップS11において、制御部51は、ユーザによる所定の操作に対応して、入力部52から供給される操作信号に基づいて、ユーザにより表示デザインアプリケーションのダウンロードが指示されたかを判定する。
ステップS11において、表示デザインアプリケーションのダウンロードが指示されていないと判定された場合、ステップS11に戻り、上述した処理が繰り返される。すなわち、ユーザによる所定の操作により、表示デザインアプリケーションのダウンロードが指示され、ステップS11において、表示デザインアプリケーションのダウンロードが指示されたと判定されるまで、ステップS11の処理が繰り返される。
ステップS11において、表示デザインアプリケーションのダウンロードが指示されたと判定された場合、ステップS12において、通信部53は、制御部51の制御に基づいて、基地局152とネットワーク14を介して、アプリケーション要求を表示デザインアプリケーションサーバ153に送信する。
ステップS13において、通信部53は、制御部51の制御に基づいて、アプリケーション要求を受信した表示デザインアプリケーションサーバ153から送信される、表示デザインアプリケーションを、ネットワーク14と基地局152を介して受信し、制御部51に供給する。そして、制御部51は、表示デザインアプリケーションサーバ153からの表示デザインアプリケーションを表示デザイン情報記憶部55に記憶させる。これにより、携帯電話機151は、表示アプリケーションサーバ152から表示デザインアプリケーションをダウンロードしたことになる。
なお、携帯電話機151は、車載システム11が搭載されている車両の車種を識別するIDを、アプリケーション要求とともに送信することにより、表示デザインアプリケーションサーバ153から、その車種に対応した表示デザインアプリケーションをダウンロードするようにしてもよい。
ここで、ユーザによる所定の操作により、ダウンロードされた表示デザインアプリケーションの起動が指示された場合、制御部51は、例えば、図7に示すような、表示デザインアプリケーションを実行したときの画面171を、表示部56の画面に表示させる。
画面171には、例えば、液晶表示装置163aとメータ表示装置163bに表示しているインパネ対応する画像が表示され、ユーザは、そのインパネの画像を見ながら、車両のインパネのデザインを決定する。具体的には、例えば、ユーザの指示に基づいて、“デザインを変更する”または“色を変更する”などのチェックボックスがチェックされ、そのチェックした項目に応じて、画面171のインパネの画像を変更させるボタン172Aが押下されたとき、画面171には、変更後のインパネの画像が表示される。これにより、ユーザは、それらの操作を繰り返し行うことで、所望のインパネのデザインを選択することになる。
なお、画面171に表示される画面は一例であり、ユーザに対して、インパネのデザインを決定させることのできる画面であればよい。また、インパネのデザインを選択させるだけでなく、ユーザ自身にデザインさせたり、あらかじめ用意されたインパネのデザインを微調整させたりしてもよい。
図6のフローチャートに戻り、ステップS14において、制御部51は、ユーザによる所定の操作に対応して、入力部52から供給される操作信号に基づいて、ユーザにより表示デザインの選択が指示されたかを判定する。
ステップS14において、表示デザインの選択が指示されていないと判定された場合、ステップS14に戻り、上述した処理が繰り返される。すなわち、例えば、ユーザにより、図7の画面で示すような表示デザインの選択が指示され、ステップS14において、表示デザインの選択が指示されたと判定されるまで、ステップS14の処理が繰り返される。
ステップS14において、表示デザインの選択が指示されたと判定された場合、ステップS15において、表示デザイン情報生成部54は、制御部51の制御に基づいて、ユーザにより指示された表示デザインに対応する表示デザイン情報を生成し、その表示デザイン情報を表示デザイン情報記憶部55に供給する。
具体的には、図7に示される例において、ユーザにより、画面171に表示されているインパネの画像の選択を決定するボタン172が押下されたとき、制御部51は、入力部52からの、その指示に対応する操作信号に基づいて、ユーザにより表示デザインの選択が指示されたと判定する。そして、表示デザイン情報生成部54は、図7の画面171のインパネの画像に対応する表示デザイン情報を生成する。
図6のフローチャートに戻り、ステップS16において、表示デザイン情報記憶部55は、表示デザイン情報生成部54からの表示デザイン情報を記憶する。これにより、表示デザイン情報記憶部55には、例えば、ユーザにより指示された、画面171のインパネの画像に対応する表示デザイン情報が記憶される。
ステップS17において、表示部56は、制御部51の制御に基づいて、表示デザイン情報生成部54からの表示デザイン情報が、表示デザイン情報記憶部55に記憶されたとき、図8に示すような、表示デザイン情報を記憶していることを示すアイコンを画面に表示する。
画面176には、携帯電話機151が表示デザイン情報を記憶していることを示すアイコン177が表示される。これより、ユーザは、例えば、この自動車のアイコン177を見ることで、携帯電話機151で表示デザインを設定したが、まだ、その設定の内容を車載システム11に反映させていないことを確認することになる。その結果、ユーザは、設定した表示デザインを忘れずに車載装置に反映させることができる。
図6のフローチャートに戻り、ステップS18において、制御部51は、近接ID部57の状態を監視することにより、無線により、車両リーダライタ161と通信可能であるかを判定する。
ステップS18において、車両リーダライタ161と通信を行うことができないと判定された場合、例えば、携帯電話機151と車両リーダライタ161との位置関係などにより、通信を行うことができないので、ステップS18に戻り、上述した処理が繰り返される。すなわち、例えば、ユーザにより、携帯電話機151が車両リーダライタ161に翳されて、携帯電話機151と車両リーダライタ161との通信が可能となり、ステップS18において、車両リーダライタ161と通信可能であると判定されるまで、ステップS18の処理が繰り返される。
ステップS18において、車両リーダライタ161と通信可能であると判定された場合、ステップS19において、近接ID部57は、制御部51の制御に基づいて、近接無線通信により、車両リーダライタ161から表示デザイン情報を取得するための要求(以下、表示デザイン情報要求と称する)を受信し、その表示デザイン情報要求を制御部51に供給する。
ステップS20において、制御部51は、近接ID部57からの表示デザイン情報要求に基づいて、表示デザイン情報記憶部55に記憶されている表示デザイン情報を取得する。
ステップS21において、近接ID部57は、制御部51の制御に基づいて、表示デザイン情報記憶部55から取得した表示デザイン情報を、近接無線通信により、車両リーダライタ161に送信する。これにより、携帯電話機151は、例えば、図7の画面171のインパネの画像に対応する表示デザイン情報を、車両リーダライタ161に送信したことになる。
そして、表示デザイン情報を車両リーダライタ161に送信したので、ステップS22において、表示部56は、制御部51の制御に基づいて、表示部56の画面に表示している、例えば、図8のアイコン177の表示を消して、図5の携帯電話機151による、表示デザイン情報生成の処理を終了する。
次に、図9のフローチャートを参照して、図5の車両リーダライタ161による、表示デザイン情報転送の処理について説明する。
制御部71は、入力部72を介してユーザにより所定の操作が指示されたとき、図9のフローチャートの処理を各部に実行させる。
ステップS31において、制御部71は、近接IDアクセス部73の状態を監視することにより、近接無線通信により、携帯電話機151と通信可能であるかを判定する。
ステップS31において、携帯電話機151と通信を行うことができないと判定された場合、例えば、車両リーダライタ161と携帯電話機151との位置関係などにより、通信を行うことができないので、ステップS31に戻り、上述した処理が繰り返される。すなわち、例えば、ユーザにより、携帯電話機151が車両リーダライタ161に翳されて、携帯電話機151と車両リーダライタ161との通信が可能となり、ステップS31において、携帯電話機151と通信可能であると判定されるまで、ステップS31の処理が繰り返される。
ステップS31において、携帯電話機151と通信可能であると判定された場合、ステップS32において、認証部74は、制御部71の制御に基づいて、携帯電話機151が登録された携帯電話機であるかを判定する。
具体的には、認証部74は、例えば、自分の内部に備えるメモリ(図示せず)にあらかじめ記憶されている携帯電話機151の製造IDなどの認証情報と、それに対応する携帯電話機151から受信した製造IDなどの認証情報とを比較して、認証の対象となっている携帯電話機151が登録されているかを判定する。
ステップS32において、登録された携帯電話機であると判定された場合、ステップS33において、近接IDアクセス部73は、制御部71の制御に基づいて、近接無線通信により、表示デザイン情報要求を携帯電話機151に送信する。
ステップS34において、近接IDアクセス部73は、制御部71の制御に基づいて、近接無線通信により、車両リーダライタ161から表示デザイン情報を受信し、その表示デザイン情報を制御部51に供給する。これにより、車両リーダライタ161は、近接無線通信により、携帯電話機151から、例えば、図7の画面171のインパネの画像に対応する表示デザイン情報を受信したことになる。
ステップS35において、車載装置制御部75は、制御部71の制御に基づいて、車載ネットワーク接続部76を介して、車載ネットワーク32に接続された車載装置33の状態を確認する。
具体的には、車載装置制御部75は、例えば、車載ネットワーク32に接続されている、インパネ表示制御装置162A、ナビゲーション装置162B、エアコン表示装置162C、およびモニタ162Dのうち、インパネ表示制御装置162Aに設定されている表示デザイン情報を取得し、その取得した表示デザイン情報と、携帯電話機151から受信した表示デザイン情報とを比較することにより、それらの表示デザイン情報の内容が一致するかを確認する。これにより、携帯電話機151を介して、ユーザにより指示された表示デザインが、現在、液晶表示装置163aまたはメータ表示装置163bにより表示されている表示デザインと同一であるかを確認することができる(すなわち、表示デザイン情報が更新されているかを確認することができる)。
ステップS36において、車載装置制御部75は、制御部71の制御に基づいて、車載装置33の表示デザイン情報が更新されているかを判定する。
ステップS36において、表示デザイン情報が更新されていると判定された場合、ステップS37において、車載装置制御部75は、制御部71からの表示デザイン情報を、車載ネットワーク接続部76を介して、車載ネットワーク32に接続された車載装置33に供給して、図5の車両リーダライタ161による、表示デザイン情報転送の処理を終了する。
具体的には、車載装置制御部75は、車両リーダライタ161が、携帯電話機151から、例えば、図7の画面171のインパネの画像に対応する表示デザイン情報を受信した場合、その表示デザイン情報を、車載ネットワーク接続部76を介して、車載ネットワーク32に接続されたインパネ表示制御装置162Aに供給する。
一方、ステップS36において、表示デザイン情報が更新されていないと判定された場合、ステップS38において、表示部77は、制御部71の制御に基づいて、携帯電話機151から受信した表示デザイン情報が既に車載装置33に設定されている内容と同一である旨のメッセージを画面に表示して、図5の車両リーダライタ161による、表示デザイン情報転送の処理を終了する。なお、車両リーダライタ161は、近接無線通信により、このメッセージを携帯電話機151に送信することで、携帯電話機151の表示部56の画面に、そのメッセージを表示させるようにしてもよい。
また、ステップS32において、携帯電話機151が登録されていない携帯電話機であると判定された場合、ステップS39において、表示部77は、制御部71の制御に基づいて、携帯電話機が登録されていない旨を示す未登録警報を画面に表示して、図5の車両リーダライタ161による、表示デザイン情報転送の処理を終了する。なお、車両リーダライタ161は、ステップS38の処理と同様に、未登録警報を携帯電話機151の表示部56の画面に表示させるようにしてもよいし、例えば、音声により警告音を出力するなど、ユーザに対して、処理を続行することができないことを通知する。
以上のように、車両リーダライタ161は、近接無線通信により、携帯電話機151から表示デザイン情報を受信し、その表示デザイン情報を、車載ネットワーク32を介して、例えば、インパネ表示制御装置162Aなどの車載装置33に設定することができる。
次に、図10のフローチャートを参照して、車載装置33としての、図5のインパネ表示制御装置162Aによる、表示デザイン情報設定の処理について説明する。
ステップS51において、CPU111は、車載ネットワーク32に接続された通信部119の状態を監視することにより、車載ネットワーク32を介して車両リーダライタ161から表示デザイン情報を取得したかを判定する。
ステップS51において、表示デザイン情報を取得していない判定された場合、ステップS51に戻り、上述した処理が繰り返される。すなわち、ユーザにより、表示デザイン情報を記憶している携帯電話機151が車両リーダライタ161に翳されて、車両リーダライタ161を介して、その表示デザイン情報を取得し、ステップS51において、表示デザイン情報を取得したと判定されるまで、ステップS51の処理が繰り返される。
ステップS51において、表示デザイン情報を取得したと判定された場合、ステップS52において、通信部119は、CPU111の制御に基づいて、バス34を介して、取得した表示デザイン情報を液晶表示装置163aまたはメータ表示装置163bに供給し、設定する。これにより、液晶表示装置163aまたはメータ表示装置163bには、携帯電話機151から受信した表示デザイン情報であって、車両リーダライタ161から取得した、例えば、図7の画面171のインパネの画像に対応する表示デザイン情報が設定される。
すなわち、例えば、インパネ表示制御装置162Aは、車載ネットワーク32を介して、図7の画面171のインパネの画像に対応する表示デザイン情報をメータ表示装置163bに設定することにより、メータ表示装置163bの表示を、図11Aに示すインパネのデザインから、携帯電話機151を介してユーザより指示された、図11Bに示すインパネのデザインに変更させる。
また、例えば、携帯電話機151を介して、ユーザにより、インパネのデザインの変更を指示されたとき、インパネ表示制御装置162Aは、車載ネットワーク32を介して、そのインパネのデザインの変更に対応する表示デザイン情報を液晶表示装置163aに設定することにより、液晶表示装置163aの表示を、例えば、図11Aに示すインパネのデザインから、その表示デザイン情報に基づいた、図12に示すインパネのデザインに変更させる。
このように、携帯電話機151を介して、ユーザにより指示された内容に応じて、インパネの表示を変更することができる。その結果、インパネの設定の自由度を高めることができるので、車両を利用するユーザの利便性を高めることができる。
図13は、本発明を適用した情報処理システムの他の実施の形態を示すブロック図である。
情報処理システム191は、車載システム11、携帯電話機151、および多機能ポスタ201を含むようにして構成される。なお、図5と対応する部分については、同一の符号を付してあり、処理が同じ部分に関しては、その説明は繰り返しになるので省略する。すなわち、情報処理システム191には、図5の情報処理システム141と比較して、ネットワーク14、基地局152、および表示デザインアプリケーションサーバ153の代わりに、多機能ポスタ201が設けられている。
多機能ポスタ201は、いわゆるポスタの役割とともに、そのポスタの内容に関連する情報を、ICタグに送信する、リーダライタ機能も備える。具体的には、多機能ポスタ201は、ポスタの内容に関連する表示デザイン情報を記憶し、ICタグを内蔵した携帯電話機151との間で、所定の搬送波を使用した、電磁誘導による近接無線通信を行うことにより、記憶している表示デザイン情報を携帯電話機151に送信する。
携帯電話機151は、非接触型のICタグを内蔵しており、近接無線通信により、多機能ポスタ201から表示デザイン情報を受信する。携帯電話機151は、多機能ポスタ201から受信した表示デザイン情報を、近接無線通信により、車両リーダライタ161に送信する。
次に、図14のフローチャートを参照して、図13の携帯電話機151による、表示デザイン情報生成の処理について説明する。
制御部51は、入力部51を介してユーザにより所定の操作が指示されたとき、図14のフローチャートの処理を各部に実行させる。
ステップS71において、制御部51は、近接ID部57の状態を監視することにより、無線により、多機能ポスタ201と通信可能であるかを判定する。
ステップS71において、多機能ポスタ201と通信を行うことができないと判定された場合、例えば、携帯電話機151と多機能ポスタ201との位置関係などにより、通信を行うことができないので、ステップS71に戻り、上述した処理が繰り返される。すなわち、例えば、ユーザにより、携帯電話機151が多機能ポスタ201に翳されて、携帯電話機151と多機能ポスタ201との通信が可能となり、ステップS71において、多機能ポスタ201と通信可能であると判定されるまで、ステップS71の処理が繰り返される。
ステップS71において、多機能ポスタ201と通信可能であると判定された場合、ステップS72において、近接ID部57は、制御部51の制御に基づいて、近接無線通信により、多機能ポスタ201から、そのポスタの内容に関連した表示デザイン情報を受信し、その表示デザイン情報を制御部51に供給する。
ステップS73において、表示部56は、制御部51の制御に基づいて、多機能ポスタ201から受信した表示デザイン情報に対応する画面を表示する。これにより、携帯電話機151では、多機能ポスタ201が自動車のポスタであるとき、近接ID部57は、例えば、その自動車のインパネのデザインとして、図12のインパネのデザインに対応する表示デザイン情報を受信するので、表示部56は、受信した表示デザイン情報に対応する画面として、図12のインパネのデザインを表示する。
ステップS74において、制御部51は、入力部52から供給される操作信号に基づいて、ユーザにより表示デザインの調整がされたかを判定する。例えば、ユーザは、表示部56の画面に表示されている、図12のインパネのデザインに対して、所定の操作を行うことにより、そのインパネのデザインに対して、例えば、一部の色を変えたりするなどの微調整を行う。
ステップS74において、表示デザインの調整が指示されたと判定された場合、ステップS75において、表示デザイン情報生成部54は、制御部51の制御に基づいて、その微調整がされた表示デザインに対応する表示デザイン情報を生成し、その表示デザイン情報を表示デザイン情報記憶部55に供給する。
ステップS75において、表示デザイン情報記憶部55は、表示デザイン生成部54からの表示デザイン情報を記憶する。これにより、表示デザイン情報記憶部55には、例えば、ユーザにより微調整された、図12のインパネのデザインに対応する表示デザイン情報が記憶される。
一方、ステップS74において、表示デザインの調整が指示されていないと判定された場合、多機能ポスタ201から受信した表示デザイン情報をそのまま使用できるので、表示デザイン情報を再生成する必要がないので、ステップS75の処理をスキップして、ステップS76において、表示デザイン情報記憶部55は、多機能ポスタ201から受信した表示デザイン情報であって、制御部51から供給される表示デザイン情報を記憶する。これにより、表示デザイン情報記憶部55には、例えば、多機能ポスタ201から受信した、ユーザにより微調整されていない、図12のインパネのデザインに対応する表示デザイン情報が記憶される。
ステップS77乃至ステップS82において、図6のステップS17乃至ステップS22と同様に、制御部51、表示デザイン情報記憶部55、および近接ID部57は、近接無線通信により、記憶している表示デザイン情報を車両リーダライタ161に送信する。これにより、例えば、液晶表示部163の画面には、ユーザにより微調整されている、図12のインパネのデザインが表示される。
図15は、本発明を適用した情報処理システムの他の実施の形態を示すブロック図である。
情報処理システム211は、車載システム11、携帯電話機151、パーソナルコンピュータ221、リーダライタ222、および自動車メーカウェブサーバ223を含むようにして構成される。なお、図13と同様に、図5と対応する部分については、同一の符号を付してあり、処理が同じ部分に関しては、その説明は繰り返しになるので省略する。すなわち、情報処理システム211には、図5の情報処理システム141と比較して、基地局152および表示デザインアプリケーションサーバ153の代わりに、パーソナルコンピュータ221、リーダライタ222、および自動車メーカウェブサーバ223が設けられている。
パーソナルコンピュータ221は、ユーザの指示に基づいて、ネットワーク14を介して、例えば、インパネのデザインなどの表示デザイン情報を提供する自動車メーカウェブサーバ223から、それらの表示デザイン情報を受信し、記憶する。
また、パーソナルコンピュータ221には、リーダライタ222が接続され、リーダライタ222は、ICタグを内蔵した携帯電話機151との間で、所定の搬送波を使用した、電磁誘導による近接無線通信を行うことにより、パーソナルコンピュータ221からの表示デザイン情報を携帯電話機151に送信する。
携帯電話機151は、非接触型のICタグを内蔵しており、近接無線通信により、リーダライタ222から表示デザイン情報を受信する。携帯電話機151は、リーダライタ222から受信した表示デザイン情報を、近接無線通信により、車両リーダライタ161に送信する。すなわち、携帯電話機151は、パーソナルコンピュータ221に接続されたリーダライタ222からの表示デザイン情報を、車両リーダライタ161に転送する。
なお、図5の表示デザインアプリケーションサーバ153を、図15の情報処理システム211に設けることにより、パーソナルコンピュータ221は、ネットワーク14を介して、表示デザインアプリケーションサーバ153から表示デザインアプリケーションをダウンロードして、その表示デザインアプリケーションにより、表示デザイン情報を生成するようにしてもよい。この場合、パーソナルコンピュータ221は、その生成された表示デザイン情報を、リーダライタ222を介して、携帯電話機151に送信して、上述した処理を行うことにより、例えば、車両リーダライタ161は、車載ネットワーク32を介して、インパネ表示制御装置162Aを制御して、そのインパネ表示制御装置162Aにバス34を介して接続されている液晶表示装置163aとメータ表示装置163bの表示を制御する。
次に、図16のフローチャートを参照して、図15のパーソナルコンピュータ221による、表示デザイン情報生成の処理について説明する。
CPU111は、入力部116を介してユーザにより所定の操作が指示されたとき、図16のフローチャートの処理を各部に実行させる。
ステップS91において、CPU111は、入力部116から供給される操作信号に基づいて、ユーザにより自動車メーカが提供するウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)が指示されたかを判定する。
ステップS91において、自動車メーカが提供するウェブサイトのURLが指示されていないと判定された場合、ステップS91に戻り、上述した処理が繰り返される。すなわち、例えば、ユーザによる、ウェブページを閲覧するためのブラウザの操作により、自動車メーカウェブサーバ223により提供されるウェブサイトのURLが指示され、ステップS91において、自動車メーカが提供するウェブサイトのURLが指示されたと判定されるまで、ステップS91の処理が繰り返される。
ステップS91において、自動車メーカが提供するウェブサイトのURLが指示されたと判定された場合、ステップS92において、通信部119は、CPU111の制御に基づいて、指定されたウェブサイトのウェブページを、ネットワーク14を介して、自動車メーカウェブサーバ223に要求する。ステップS93において、通信部119は、CPU111の制御に基づいて、ネットワーク14を介して、自動車メーカウェブサーバ223からウェブページを受信する。
そして、ステップS94において、出力部117の画面は、CPU111の制御に基づいて、その受信したウェブページを表示する。これにより、出力部117の画面には、ユーザにより指示されたURLのウェブサイトのウェブページであって、自動車メーカにより提供される、例えば、インパネのデザインなどの表示デザインのウェブページが表示される。
ステップS95において、CPU111は、入力部116からの操作信号に基づいて、出力部117の画面に表示されている、例えば、インパネなどの表示デザインが選択されたかを判定する。
ステップS95において、表示デザインが選択されていないと判定された場合、ステップS95に戻り、上述した処理が繰り返される。すなわち、ユーザにより、出力部117の画面に表示されている、インパネの表示デザインが選択され、ステップS95において、表示デザインが選択されたと判定されるまで、ステップS95の処理が繰り返される。
ステップS95において、表示デザインが選択されたと判定された場合、ステップS96において、通信部119は、CPU111の制御に基づいて、その選択された、例えば、インパネなどの表示デザインに対応する表示デザイン情報を要求するための表示デザイン情報要求を、ネットワーク14を介して、自動車メーカウェブサーバ223に送信する。
ステップS97において、通信部119は、CPU111の制御に基づいて、表示デザイン情報要求に応じて、自動車メーカウェブサーバ223から送信される表示デザイン情報を、ネットワーク14を介して、受信する。
ステップS98において、記録部118は、CPU111の制御に基づいて、自動車メーカウェブサーバ223から受信した表示デザイン情報を記録する。
ステップS99において、CPU111は、パーソナルコンピュータ221に接続されたリーダライタ222の状態を監視することにより、リーダライタ222が、携帯電話機151と通信可能であるかを判定する。
ステップS99において、携帯電話機151と通信を行うことができないと判定された場合、例えば、携帯電話機151とリーダライタ222との位置関係などにより、通信を行うことができないので、ステップS99に戻り、上述した処理が繰り返される。すなわち、例えば、ユーザにより、携帯電話機151がリーダライタ222に翳されて、リーダライタ222が、携帯電話機151と通信可能であると判定されるまで、ステップS99の処理が繰り返される。
ステップS99において、携帯電話機151と通信可能であると判定された場合、ステップS100において、CPU111は、自動車メーカウェブサーバ223から受信した表示デザイン情報であって、記録部118に記録されている表示デザイン情報を取得する。
ステップS101において、CPU111は、パーソナルコンピュータ211に接続されたリーダライタ222に対して、取得した表示デザイン情報を携帯電話機151に送信させて、図16のパーソナルコンピュータ221による、表示デザイン情報生成の処理を終了する。
次に、図17のフローチャートを参照して、図15の携帯電話機151による、表示デザイン情報転送の処理について説明する。
制御部51は、入力部52を介してユーザにより所定の操作が指示されたとき、図17のフローチャートの処理を各部に実行させる。
ステップS111において、制御部51は、近接ID部17の状態を監視することにより、無線により、パーソナルコンピュータ221に接続されたリーダライタ222と通信可能であるかを判定する。
ステップS111において、リーダライタ222と通信することができないと判定された場合、例えば、リーダライタ222と携帯電話機151との位置関係などにより、通信を行うことができないので、ステップS111に戻り、上述した処理が繰り返される。すなわち、例えば、ユーザにより、携帯電話機151がリーダライタ222に翳されて、リーダライタ222と携帯電話機151との通信が可能となり、ステップS111において、リーダライタ222と通信可能であると判定されるまで、ステップS111の処理が繰り返される。
ステップS111において、リーダライタ222と通信可能であると判定された場合、ステップS112において、近接ID部57は、制御部51の制御に基づいて、近接無線通信により、リーダライタ222から表示デザイン情報を受信し、その表示デザイン情報を制御部51に供給する。
ステップS113において、表示デザイン情報記憶部55は、制御部51からの表示デザイン情報を記憶する。これにより、表示デザイン情報記憶部55には、リーダライタ222と接続しているパーソナルコンピュータ221からの表示デザイン情報が記憶される。
ステップS114において、図6のステップS17の処理と同様に、表示部56は、制御部51の制御に基づいて、図8のアイコン177を表示する。
ステップS115乃至ステップS119において、図6のステップS18乃至ステップS22の処理と同様に、制御部51、表示デザイン情報記憶部55、および近接ID部57は、近接無線通信により、記憶している表示デザイン情報を車両リーダライタ161に送信する。これにより、車両リーダライタ161は、自動車メーカウェブサーバ223からパーソナルコンピュータ211にダウンロードされた表示デザイン情報であって、携帯電話機151に記憶されている表示デザイン情報を受信する。そして、車両リーダライタ161は、例えば、受信した表示デザイン情報に基づいて、車載ネットワーク32を介して、インパネ表示制御装置162Aを制御することにより、液晶表示装置163aまたはメータ表示装置163bの表示を変更する。
以上のように、本発明によれば、車載装置の表示をより多くの自由度を持って変更することが可能となり、車両を利用するユーザの利便性を高めることができる。
また、例えば、車載装置の文字が小さいことに煩わしさを感じるユーザは、大きい文字を表示させることで、文字を読み取る際に神経を使う必要がなくなり利便性が向上するとともに、運転に集中することができるので、事故の低減となる。
さらに、自分の好きな見やすい場所に時計やスピード表示を設定することで、運転時のストレスを軽減することができる。また、ユーザ本人だけの表示デザインを簡単に設定して表示させることができるので、ユーザの満足度を向上させることができる。
なお、以上の説明では、情報処理システム1の近接ID携帯通信端末12として携帯電話機151を用いる例を示したが、実施の形態では、携帯情報端末(Personal Digital Assistants)、時計、コンピュータ、リモートコントローラ、ページャ、ゲーム機器、マルチメディア端末、携帯用オーディオ機器など、近接通信機能を搭載することができる携帯可能な装置を用いるようにすることもできる。
また、以上の説明では、車載装置33としてインパネ表示制御装置162A、液晶表示装置163a、およびメータ表示装置163bを用いる例を示したが、実施の形態では、ナビゲーション装置162B、エアコン表示装置162C、モニタ162Dなどの車載装置33を用いるようにすることができる。これにより、例えば、ナビゲーション装置では、メーカに関係なく、その表示をユーザの所望の画面に変更させることができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図18は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するパーソナルコンピュータの構成の例を示すブロック図である。CPU311は、ROM312、または記録部318に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM313には、CPU311が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU311、ROM312、およびRAM313は、バス314により相互に接続されている。
CPU311にはまた、バス314を介して入出力インターフェース315が接続されている。入出力インターフェース315には、マイクロホンなどよりなる入力部316、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部317が接続されている。CPU311は、入力部316から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU311は、処理の結果を出力部317に出力する。
入出力インターフェース315に接続されている記録部318は、例えばハードディスクからなり、CPU311が実行するプログラムや各種のデータを記録する。通信部319は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
また、通信部319を介してプログラムを取得し、記録部318に記録してもよい。
入出力インターフェース315に接続されているドライブ320は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア321が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部318に転送され、記録される。
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム記録媒体は、図18に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM,DVDを含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア321、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM312や、記録部318を構成するハードディスクなどにより構成される。プログラム記録媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデムなどのインターフェースである通信部319を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
なお、本明細書において、記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
さらに、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。