JP2007244498A - ミシンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より確実に好適な縫い目を形成させることができるミシンの制御装置を実現する。
【解決手段】操作ペダル11が操作されることにより出力される停止指令信号に基づき主軸モータ12を一時停止させ、操作ペダル11が操作されることにより出力される回転指令信号に基づき主軸モータ12を回転させて、ミシン針を上下動させるとともにミシン釜を回動させることによって、ミシンが縫い目を形成するための制御を行うミシンの制御装置100において、モータ制御装置13による主軸モータ12の停止制御後に、角度検出手段によって検出される主軸の回転角度に基づいて、ミシン釜の剣先を上糸のループから離脱させる方向に主軸が手動操作により逆回転されて所定の警告角度に達したか否かを判断し、その主軸が警告角度に達した際に、逆回転に関する警告をブザー16で報知する構成にした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミシンの制御装置に関する。
従来、上糸を保持して上下動するミシン針と、ミシン針の上下動と連動して下糸を導出するミシン釜との協働により、布に縫い目を形成して縫製を行うミシンが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このミシンは、ミシン針が下死点から上昇する際に上糸に形成されるループに、ミシン釜の剣先を通すことによって、上糸と下糸とを結節させて縫い目を形成するようになっている。
そして、このミシンを縫製途中で一時停止させると、ミシン針は布を突き通した状態で止まるので、そのミシン針を軸にして布の向きを回転させることができ、縫製方向を変えることが可能になっている。
このミシン針が布を突き通した状態でミシンが一時停止した際、ミシン針は下死点からやや上昇して上糸のループを形成した状態となっており、ミシン釜の剣先がそのループ内に僅かに掛かるか、掛かる直前に位置するようになっている。そして、この一時停止した際に、作業者がミシンの状態や縫い目の様子などを確認するために、ミシン主軸に連結されたミシンのプーリを逆転操作することがあった。
特開2001−87586号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、プーリが逆転されるとプーリに連結されるミシンの主軸(以下、単に主軸とも称する)も逆転されるから、その逆転量が多い場合にはミシン釜の逆転により上糸ループから釜の剣先が抜けるとともに、ミシン針の下降により上糸ループがつぶれてしまい、その後主軸が再び正回転しても、つぶれた上糸ループにミシンの釜の剣先が通らなくなり「目飛び」が生じてしまう問題があった。
本発明の目的は、より確実に好適な縫い目を形成させることができるミシンの制御装置を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、所定の縫い目を形成するために、ミシンの主軸を回転駆動させ、その駆動力によりミシン針を上下動させるとともにミシン釜を回動させる主軸モータと、主軸の回転角度を検出する角度検出手段と、操作により主軸モータを回転させる回転指令信号と、主軸モータを停止させる停止指令信号とを出力する操作手段と、回転指令信号の発生に応じて、主軸モータを回転させ、停止指令信号の発生に応じて、角度検出手段により検出された回転角度に基づきミシン針に保持される上糸にループが形成された直後に、主軸モータを停止させるモータ制御手段と、を備えるミシンの制御装置であって、モータ制御手段による主軸モータの停止制御後に、角度検出手段によって検出される主軸の回転角度に基づいて、ミシン釜の剣先が上糸のループから離脱する目飛び角度に近接する所定の警告角度まで主軸が逆回転されたか否かを判断する警告角度判断手段と、警告角度判断手段によって、主軸が警告角度に達するまで逆回転されたと判断された場合に、逆回転に関する警告を報知する逆回転報知手段と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ミシンの制御装置は、モータ制御手段による主軸モータの停止制御後に、角度検出手段によって検出される主軸の回転角度に基づいて、ミシン釜の剣先を上糸のループから離脱させる方向に主軸が手動操作により所定の警告角度まで逆回転されたか否かを判断することができ、その主軸が所定の警告角度まで逆回転されたと判断した場合に、逆回転に関する警告の報知を行うことにより、それ以上主軸を逆回転させないように作業者に注意を促すことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のミシンの制御装置において、逆回転報知手段による警告報知を行うか否かを設定する報知設定手段を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、ミシンの制御装置は、逆回転報知手段による警告報知を行うか否かを設定する報知設定手段を備えているので、ミシンの一時停止中に主軸が手動操作により逆回転された際に、その主軸の回転角度が警告角度に達した場合に所定の警告報知を行うことと、その主軸の回転角度が警告角度に達した場合でも警告報知を行わないことを選択して設定することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のミシンの制御装置において、警告角度を設定する警告角度設定手段を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、ミシンの制御装置は、警告角度を設定する警告角度設定手段を備えているので、縫い糸や駆動されるミシンの種類に対応させて警告角度を任意の値に設定することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のミシンの制御装置において、主軸が逆回転した際に、目飛び角度まで主軸が逆回転されたか否かを判断する目飛び角度判断手段を有し、逆回転報知手段は、目飛び角度判断手段によって主軸が目飛び角度まで逆回転されたと判断された場合に、目飛びに関する警告を報知することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、ミシンの制御装置は、主軸が逆回転した際に、ミシン針とミシン釜との協働により縫い目を形成することができなくなる目飛び角度まで主軸が逆回転されたか否かを判断することができ、主軸が目飛び角度まで逆回転されたと判断された場合に、目飛びに関する警告を報知することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のミシンの制御装置において、警告角度及び目飛び角度を含むミシンの制御情報を複数のミシンの機種毎に記憶する頭部情報記憶手段と、頭部情報記憶手段に記憶されている複数の制御情報から、そのミシンの制御装置の制御対象となるミシンの機種に応じた制御情報を選択する制御情報選択手段と、を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、ミシンの制御装置は、警告角度及び目飛び角度を含むミシンの制御情報を複数のミシンの機種毎に記憶する記憶手段を備えており、その記憶手段に記憶されている複数の制御情報から、そのミシンの制御装置の制御対象となるミシンの機種に応じた制御情報を選択することができる。
請求項1に記載の発明によれば、ミシンの制御装置は、モータ制御手段による主軸モータの停止制御後に、角度検出手段によって検出される主軸の回転角度に基づいて、ミシン釜の剣先を上糸のループから離脱させる方向に主軸が手動操作により所定の警告角度まで逆回転されたか否かを判断することができ、その主軸が所定の警告角度まで逆回転されたと判断した場合に、逆回転に関する警告の報知を行うことにより、それ以上主軸を逆回転させないように作業者に注意を促すことができる。
ここで、ミシンの制御装置は、所定の操作手段が操作されることにより出力される停止指令信号に基づき主軸モータを一時停止させたり、所定の操作手段が操作されることにより出力される回転指令信号に基づき主軸モータを回転させたりし、この主軸モータによって駆動されるミシンの主軸を介してミシン針を上下動させるとともにミシン釜を回動させることなどによって、ミシンが縫い目を形成するための制御を行うようになっている。
特に、このミシンの制御装置は、所定の停止指令信号の発生に応じて、角度検出手段により検出された主軸の回転角度に基づき、ミシン針に保持される上糸にループが形成された直後であって釜の剣先が上糸のループ内に僅かに掛かるか掛かる直前に、主軸モータを停止させるようになっている。
この停止状態において主軸を逆回転させてしまうと、釜の剣先が上糸のループから離脱するとともにループの形状が乱れてしまい、つぶれた上糸のループにミシン釜の剣先が通らなくなるために、縫製再開後の1針目に、上糸と下糸が結節されない「目飛び」という縫い不良が生じてしまうことがある。
そこで、このミシンの制御装置は、主軸が逆転してミシンの釜の剣先が上糸のループから離脱し、上糸のループがつぶれてしまう目飛び角度に到達する前に警告できるように、主軸が逆転して目飛び角度に近接する警告角度に到達したか否かを判別し、主軸が警告角度に到達するまで逆転したと判断した場合に、逆転に関する警告を報知することによって、それ以上の逆転操作をやめるように促すようになっている。
このように、本発明に係るミシンの制御装置は、ミシンの一時停止中に主軸が逆回転された場合に、その主軸の回転角度が警告角度に達すると、それ以上の逆回転を行わないよう警告を報知することができる。
よって、作業者は、ブザーの鳴動などによる警告報知によって、所定の警告角度以上に主軸を逆回転させてしまうことを防ぐことができるので、上糸のループの形状を乱すなどし、縫製再開時に「目飛び」などの縫い不良を発生させてしまうことを低減することができる。
従って、ミシンの制御装置による警告角度検出処理や警告報知処理によって、より確実に好適な縫い目を形成させることが可能になる。
請求項2に記載の発明によれば、ミシンの制御装置は、逆回転報知手段による警告報知を行うか否かを設定する報知設定手段を備えているので、ミシンの一時停止中に主軸が手動操作により逆回転された際に、その主軸の回転角度が警告角度に達した場合に所定の警告報知を行うことと、その主軸の回転角度が警告角度に達した場合でも警告報知を行わないことを選択して設定することができる。
よって、作業者の使い勝手や使用方法に応じて、主軸の逆回転に関する警告報知の有無を切り替えることができる。
請求項3に記載の発明によれば、ミシンの制御装置は、警告角度を設定する警告角度設定手段を備えているので、主軸の回転角度に関する警告角度を任意の値に設定することができる。
つまり、縫い糸の種類やミシンの機種などに応じて異なる上糸のループが形成されるタイミングや、ミシン針とミシン釜の協働のタイミングなどに対応するように、任意の警告角度を設定することができる。
請求項4に記載の発明によれば、ミシンの制御装置は、主軸が逆回転した際に、ミシン針とミシン釜との協働により縫い目を形成することができなくなる目飛び角度まで主軸が逆回転されたか否かを判断することができ、その主軸が目飛び角度まで逆回転したと判断された場合に、目飛びに関する警告を報知することができる。
つまり、ミシンの制御装置は、主軸が逆回転されて、その主軸の回転角度が目飛び角度に達した際に、ブザーの鳴動などによる警告報知によって、縫製再開時に「目飛び」などの縫い不良が生じる可能性が高いことを報知することができる。
それにより、現在縫製中の縫製物を「要検品対象物」として抜き出すことが可能になるので、その縫製物に対する「目飛び」などの縫い不良の有無に関する検品・検査工程を強化したり、その縫製物を予め不良品として分類したりすることが可能になる。
また、ミシンの制御装置は、目飛び角度に関する警告報知を行うことによって、縫い不良が生じてしまう目飛び角度まで主軸の逆回転を行ってしまったことを作業者に対して自覚させることができるので、目飛び角度に達してしまう主軸の手動回転操作を作業者に経験的に覚えさせて、その誤操作を繰り返し行わないように学習させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、ミシンの制御装置は、警告角度及び目飛び角度に関する角度情報を含むミシンの制御情報を複数のミシンの機種毎に記憶する記憶手段を備えており、その記憶手段に記憶されている複数の制御情報から、そのミシンの制御装置の制御対象となるミシンの機種に応じた制御情報を選択することができる。
つまり、各種ミシンの機種毎に対応する、様々な種類のミシンの制御装置は必要なく、1種類のミシンの制御装置によって、様々なミシンの制御を実行することができ、特に、主軸モータの回転角度に関する警告角度検出処理や警告報知処理を実行することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るミシンの制御装置の実施形態について詳細に説明する。
ここで、ミシンの制御装置は、様々なミシン頭部(ミシン本体)と接続されて、各種ミシンの機種毎に応じた制御を可能とする制御装置である。
図1は、ミシンの制御装置100の要部構成を示すブロック図である。
図1に示すように、ミシンの制御装置100は、ミシンを操作する操作ペダル11と、ミシン主軸(図示省略)を回転駆動することによりミシン針(図示省略)を上下動させるとともにミシン釜(図示省略)を回動させる主軸モータ12と、主軸モータ12の回転を制御するモータ制御装置13と、ミシン針(図示省略)の位置を検出する針位置検出手段14と、主軸の回転角度を検出する主軸角度検出手段15と、所定の警告音を出力するブザー16と、所定のデータや操作指示を入力するための操作パネル17と、各種設定データが格納されているメモリ18と、上記各部を制御するミシン制御指令出力装置19等を備えている。
なお、ミシンの制御装置100が動作制御するミシンは、上糸を糸穴に保持して上下動するミシン針と、ミシン針の上下動と連動して下糸を導出するミシン釜とを有しており、ミシン針とミシン釜との協働により上糸と下糸とを結節させた縫い目を形成して、縫製素材を縫い合わせて縫製物を縫製するようになっている。なお、ミシン針は針棒に支持されており、針棒の上下動に伴い針棒とともに上下動するようになっている。
なお、ミシン、ミシン針やミシン釜の構成や動作は従来公知のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
操作ペダル11は、作業者の操作によって、ミシンの動作や停止など縫製に関する指示をミシン制御指令出力装置19に入力するためのペダルであり、特に、主軸モータ12を回転させる回転指令信号と、主軸モータ12を停止させる停止指令信号とを出力する操作手段として機能する。
なお、操作ペダル11を前踏みすると主軸モータ12を回転させる回転指令信号が出力され、操作ペダル11が踏み込まれずに操作されない中立状態において主軸モータ12を停止させる停止指令信号が出力される。そして、出力された各指令信号がミシン制御指令出力装置19に入力される。
また、操作ペダル11が前踏みされる踏み込み量が多い(踏み込み角度が深い)ほど、主軸モータ12の回転速度が早くなり、ミシンが高速で動作するようになっている。
また、操作ペダル11を後踏みすると、図示しない糸切り装置により糸切りが行われるようになっている。
主軸モータ12は、ミシンを駆動するために用いられるモータであり、例えば、ACサーボモータやインバータモータを適用することができ、図示しないミシン主軸を回転駆動させる。そして、主軸モータ12の駆動力がミシン主軸を介してミシン針(針棒)やミシン釜に伝達されることにより、ミシン針は上下動し、ミシン釜は回動するようになっている。
なお、主軸モータ12の駆動力を主軸や下軸等に伝達する伝達手段としては、プーリベルト結合駆動を適用することができる。そして、図示しないプーリを手回しで回転操作(正転、逆転)することにより、ミシン主軸を回転させることができ、ミシン針(針棒)を上下動させたり、ミシン釜を正逆回転させたりすることができる。
モータ制御装置13は、ミシン制御指令出力装置19を介して入力される各種指令信号に応じて、主軸モータ12に流れる電流量や電流方向を最適に制御することにより、主軸モータ12の回転/停止や、回転速度、回転方向を制御するモータ制御手段として機能する。
特に、モータ制御装置13は、操作ペダル11が出力する回転指令信号の発生に応じて主軸モータ12を回転させる制御を実行する。また、モータ制御装置13は、操作ペダル11が出力する停止指令信号の発生に応じて後述する角度検出手段(針位置検出手段14、主軸角度検出手段15)により検出された主軸の回転角度に基づき、主軸モータ12を停止させる制御を行ってミシン針に保持される上糸にループが形成された直後に、主軸モータ12を停止させる制御を実行する。
針位置検出手段14は、例えば、主軸に結合された半月板を検出するセンサであり、角度検出手段の一部として機能する。具体的には、図2に示すように、主軸とともに回転する半月板を検出したタイミング(図2(a)参照)をミシン針の上死点である0°位置、半月板を検出しなくなったタイミング(図2(b)参照)をミシン針の下死点である180°位置として、ミシン針の位置を検出するようになっている。
そして、針位置検出手段14が検出した半月板検出信号(針位置検出信号)は、ミシン制御指令出力装置19に出力される。なお、この半月板検出信号は、ミシン針の上死点、下死点を判断するための基準信号としての他に、針数カウンタの入力信号としても使用される。
主軸角度検出手段15は、主軸の回転角度や回転速度を検出するために主軸に結合されたエンコーダ(例えば、インクリメンタルエンコーダ)であり、角度検出手段の一部として機能する。
主軸角度検出手段15は、主軸の回転に応じて、図3に示すような、90度の位相差を有するエンコーダ信号(パルス信号)であるA相信号とB相信号をミシン制御指令出力装置19に出力する。
図3に示すように、ミシン制御指令出力装置19は、A相信号UP(a)−B相信号DOWN(b)−A相信号DOWN(c)−B相信号UP(d)の順でエンコーダ信号が出力される場合は主軸が正回転している状態であると判断し、A相信号UP(a)−B相信号UP(d)−A相信号DOWN(c)−B相信号DOWN(b)の順でエンコーダ信号が出力される場合は主軸が逆回転している状態であると判断する周知の回転方向判別手段としての機能を有している。
また、ミシン制御指令出力装置19は、上述した2つのエンコーダ信号(A相信号とB相信号)によって主軸の回転角度を判断している。
また、各エンコーダ信号が出力される間隔が短い程、主軸が高速で回転していることに相当する。
ブザー16は、ミシン制御指令出力装置19からのブザー出力指示に応じて、所定の警告音を発するブザーであり、主軸モータ12が手動操作により逆回転されたことに関する警告を報知するための逆回転報知手段として機能する。
操作パネル17は、液晶表示パネルとその液晶表示パネルの表示画面上に設けられたタッチパネルとを備えて構成されており、その液晶表示パネルに表示される各種操作キーをタッチ操作することにより、各種データや所定の操作指示の入力を行うことが可能になっている。
特に、操作パネル17は、ブザー16による警告報知(ブザー音出力)を行うか否かを設定する報知設定手段として機能する。
また、操作パネル17は、後述する警告角度及び目飛び角度をそれぞれ設定する警告角度設定手段及び目飛び角度設定手段として機能する。
また、操作パネル17は、後述するメモリ18に記憶されている複数の制御情報から、当該ミシンの制御装置100の制御対象となるミシンの機種に応じた制御情報を選択する制御情報選択手段の一部として機能する。なお、操作パネル17に対する所定の入力操作によって、ミシンの機種に応じたミシン制御情報を後述するメモリ18の頭部情報記憶手段18bから選択するための選択信号が出力されるようになっている。
メモリ18は、例えば、電気的に書き込み/消去可能な不揮発性の半導体メモリであり、ミシン制御指令出力装置19の制御下にて実行される各種のプログラム並びに各プログラムの処理に係るデータ等を記憶する記憶手段として機能する。
具体的には、メモリ18は、主軸が逆回転されたことに関する警告報知であるブザー音出力をブザーにより行うか否かの設定データを格納する逆転検出有無記憶手段18aと、上述した警告角度及び目飛び角度を含む様々なミシンの機種毎の様々なミシン制御情報を格納する頭部情報記憶手段18bと、を備えている。
なお、目飛び角度とは、モータ制御装置13による主軸モータ12の停止制御後に、主軸が逆転された際にミシン釜の剣先が上糸のループから離脱する主軸の角度であり、警告角度とはこの目飛び角度より手前の目飛び角度に近接する主軸の角度である。そして、メモリ18の頭部情報記憶手段18bには、ミシンのプーリが逆転操作されミシンの主軸が逆転した際に警告するための基準となるこれら目飛び角度及び警告角度がミシンの機種毎に記憶されている。
例えば、縫製途中でミシンを一時停止させた際に、主軸が220°の角度で止まるミシンの場合、215°を警告角度、210°を目飛び角度として、その角度情報がメモリ18に記憶されている。
ここで、主軸が220°の角度で止まることによって、ミシン針の下死点に相当する180°からミシン針が40°分上昇して、ミシン針が保持する上糸にループが形成された状態となっている。そして、その上糸のループ内にミシン釜の剣先が掛かった状態となっている。
このような状態で一時停止されているミシンにおいて、プーリ(図示省略)が手回しされて逆回転されると、ミシン針は下降し、ミシン釜はその剣先が上糸のループから離脱する方向に逆転してしまう。そして、主軸が逆回転されて215°の角度に達すると、上糸のループの形状が乱れだし、ミシン釜の剣先が上糸ループ内に僅かに掛かった状態となり、更に主軸が逆回転されて210°の角度に達すると、ミシン釜の剣先が上糸のループから離脱する状態となる。
つまり、主軸が逆回転される際の警告角度である215°は、これ以上逆転した場合に縫製に不都合が生じる可能性があるとの警告であって、その逆転操作をやめるべきタイミングであることを警告するものである。また、主軸が逆回転される際の目飛び角度である210°は、ミシン釜の剣先が上糸ループから離脱してしまうため、縫製再開時に「目飛び」が生じてしまうことを報知するものである。
ミシン制御指令出力装置19は、ミシンの制御装置100を構成する各部やミシンの各部を統括して制御するものであり、メモリ18に格納されている所定のプログラムやデータを読み出して所定の作業領域に展開し、そのプログラム等に従って各種処理を実行する装置である。
そして、例えば、ミシン制御指令出力装置19は、操作ペダル11から入力される回転指令信号や停止指令信号等に応じた回転/停止指令や速度指定指令や正逆回転指令等をモータ制御装置13に出力し、モータ制御装置13を介して主軸モータ12の動作制御を行う。
また、ミシン制御指令出力装置19は、モータ制御装置13による主軸モータ12の停止制御後に、角度検出手段(針位置検出手段14、主軸角度検出手段15)によって検出される主軸の回転角度に基づいて、ミシン釜の剣先を上糸のループから離脱させる方向に主軸が逆回転し、主軸が所定の警告角度まで逆回転されたか否かを判断する警告角度判断手段、および、主軸が所定の目飛び角度まで逆回転されたか否かを判断する目飛び角度判断手段として機能する。
なお、ミシン制御指令出力装置19は、針位置検出手段14によって検出される0°位置を基準とし、主軸角度検出手段によって検出されるエンコーダ信号(パルス信号)に基づいて主軸の回転方向を判別した上でパルス数をカウントするようにして、主軸の回転角度を検出する。
そして、警告角度判断手段としてのミシン制御指令出力装置19は、検出した主軸の回転角度と、メモリ18に記憶されている警告角度とを比較するようにして、主軸の回転角度が警告角度に達したか否かを判断するようになっている。
また、目飛び角度判断手段としてのミシン制御指令出力装置19は、モータ制御装置13による主軸モータ12の停止制御後に、ミシンのミシン釜の剣先を上糸のループから離脱させる方向であって、主軸が逆回転した際に、ミシン針とミシン釜との協働により縫い目を形成することができなくなる警告角度である目飛び角度まで主軸が逆回転されたか否かを判断する。
また、ミシン制御指令出力装置19は、警告角度判断手段及び目飛び角度判断手段としてのミシン制御指令出力装置19が、主軸が警告角度や目飛び角度まで逆回転されたと判断した場合に、所定のブザー出力指示を行い、ブザー16に所定の警告音を出力させる制御を実行する。なお、主軸が215°の警告角度に達した場合と、主軸が210°の目飛び角度に達した場合とでは、異なるブザー音(警告音)を発することが好ましい。
また、ミシン制御指令出力装置19は、操作パネル17を介して入力された、ブザー16による警告報知を行うか否かに関する設定データを、メモリ18の逆転検出有無記憶手段18aに記憶し格納する制御を実行する。
また、ミシン制御指令出力装置19は、操作パネル17を介して入力された、ミシンの機種毎に応じた警告角度や目飛び角度の角度情報を、メモリ18の頭部情報記憶手段18bに記憶し格納する制御を実行する。
また、ミシン制御指令出力装置19は、操作パネル17を介して入力されたミシン機種データに応じて、当該ミシンの制御装置100の制御対象となるミシンの機種に対応する制御情報を、メモリ18の頭部情報記憶手段18bから選択する制御情報選択手段の一部として機能する。
次に、ミシンの制御装置100における主軸モータ12の逆回転に伴う警告角度検出に関する動作処理について、図4に示すフローチャートに基づき説明する。
まず、ミシンの電源が投入され、ミシンの制御装置100が始動すると、ミシン制御指令出力装置19は、角度カウンタをリセットする(ステップS101)。
そして、ミシン制御指令出力装置19は、警告角度報知機能の読み込みとして、メモリ18の逆転検出有無記憶手段18aから、主軸が逆回転されたことに関する警告報知を行うか否かの設定データを取得する(ステップS102)。
また、ミシン制御指令出力装置19は、半月板のオン/オフを検出し、ミシン針(針棒)が上昇中(180°〜360°(0°))であるか、下降中(0°〜180°)であるかを認識する。
次いで、ミシン制御指令出力装置19は、メモリ18から警告角度に関する角度情報(例えば、215°)を読み込む(ステップS103)。
また、ミシン制御指令出力装置19は、メモリ18から目飛び角度に関する角度情報(例えば、210°)を読み込む(ステップS104)。
次いで、ミシン制御指令出力装置19は、ミシン起動指示として、操作ペダル11から回転指令信号が入力されるか否かを判断する(ステップS105)。
ミシン制御指令出力装置19が、回転指令信号によるミシン起動指示があると判断すると(ステップS105;Yes)、警告報知履歴をクリアし(ステップS106)、ミシンを起動させる(ステップS107)。
一方、ミシン制御指令出力装置19が、回転指令信号はなく、ミシン起動指示はないと判断すると(ステップS105;No)、ミシンを停止状態とする(ステップS108)。
次いで、ステップS109において、ミシン制御指令出力装置19は、ミシンが停止中であるか否かを判断する(ステップS109)。なお、ミシン制御指令出力装置19は、操作ペダル11から出力される回転指令信号や停止指令信号等に基づき、ミシンの停止/起動状態を判断することが可能である。
ミシン制御指令出力装置19が、ミシンは停止中でないと判断すると(ステップS109;No)、ステップS105に戻る。
一方、ミシン制御指令出力装置19が、ミシンは停止中であると判断すると(ステップS109;Yes)、ミシン制御指令出力装置19は、警告角度報知機能が有効であるか否かを判断する(ステップS110)。つまり、ミシン制御指令出力装置19は、ステップS102においてメモリ18の逆転検出有無記憶手段18aから取得した、主軸が逆回転されたことに関する警告報知を行うか否かの設定データが、警告角度報知機能を実行する設定であるか否かを判断する。
ミシン制御指令出力装置19が、警告角度報知機能が有効でない(警告角度報知を実行する設定でない)と判断すると(ステップS110;No)、ステップS105に戻る。
一方、ミシン制御指令出力装置19が、警告角度報知機能が有効である(警告角度報知を実行する設定である)と判断すると(ステップS110;Yes)、ミシン制御指令出力装置19は、ミシン針(針棒)が下停止位置、すなわち上糸のループを形成した状態(例えば、主軸が220°の回転角度に位置する状態)であるか否かを判断する(ステップS111)。
ミシン制御指令出力装置19が、ミシン針(針棒)が下停止位置に存在しないと判断すると(ステップS111;No)、ステップS105に戻る。
一方、ミシン制御指令出力装置19が、ミシン針(針棒)が下停止位置に存在すると判断すると(ステップS111;Yes)、ミシン制御指令出力装置19は、主軸角度検出手段15が検出するエンコーダ信号であるA相パルス信号とB相パルス信号の発信順に基づき、主軸が逆回転しているか否かを判断する(ステップS112)。
ミシン制御指令出力装置19が、主軸は逆回転していないと判断すると(ステップS112;No)、ステップS105に戻る。
一方、ミシン制御指令出力装置19が、主軸は逆回転していると判断すると(ステップS112;Yes)、ミシン制御指令出力装置19は、主軸が警告角度(例えば、215°)に達したか否かを判断する(ステップS113)。
ミシン制御指令出力装置19が、主軸が警告角度に達していないと判断すると(ステップS113;No)、ステップS105に戻る。
一方、ミシン制御指令出力装置19が、主軸が警告角度に達したと判断すると(ステップS113;Yes)、ミシン制御指令出力装置19は、ブザー16を鳴動させて警告音を発して逆回転に関する警告を報知し(ステップS114)、警告報知履歴に「1」を記録する(ステップS115)。
次いで、ミシン制御指令出力装置19は、主軸が目飛び角度(例えば、210°)に達したか否かを判断する(ステップS116)。
ミシン制御指令出力装置19が、主軸が目飛び角度に達していないと判断すると(ステップS116;No)、ステップS105に戻る。
一方、ミシン制御指令出力装置19が、主軸が目飛び角度に達したと判断すると(ステップS116;Yes)、ミシン制御指令出力装置19は、ブザー16を鳴動させて警告音を発して目飛びに関する警告を報知し(ステップS117)、警告報知履歴に「2」を記録し(ステップS118)、ステップS105に戻る。
また、ミシンの制御装置100におけるミシン制御指令出力装置19は、主軸モータ12の回転角度を検出するために、図5、図6に示すフローチャートのような割り込み処理を実行する。
図5に示すように、ミシン制御指令出力装置19は、針位置検出手段14による半月板の0°位置の検出に伴い、角度カウンタをクリアして主軸モータ12の回転角度を0°にリセットする(ステップS201)。
また、図6に示すように、ミシン制御指令出力装置19は、主軸角度検出手段15によるエンコーダ信号(4つのエンコーダ信号a、b、c、d)の検出に応じて、主軸の回転の回転方向が正転方向であるか否かを判断する(ステップS301)。
ミシン制御指令出力装置19が、主軸は正転方向に回転していると判断すると(ステップS301;Yes)、主軸の回転角度をカウントアップするように、角度カウンタをカウントアップする(ステップS302)。
一方、主軸は逆転方向に回転していると判断すると(ステップS301;No)、主軸の回転角度をカウントダウンするように、角度カウンタをカウントダウンする(ステップS303)。
なお、ミシンの制御装置100に接続されるミシン頭部(ミシン本体)が取り換えられるなどした場合であって、ミシンの電源投入時に、ミシンの制御装置100の制御対象となるミシンの機種に応じたミシン制御情報に関する選択信号がミシン制御指令出力装置19に入力された場合、ミシン制御指令出力装置19は、ミシン制御情報に関する変更があったか否かを判断する(ステップS401)。
ミシン制御指令出力装置19が、ミシン制御情報に関する変更があったと判断すると(ステップS401;Yes)、ミシン制御指令出力装置19は、新たなミシンのミシン制御情報に応じた警告角度をメモリ18の頭部情報記憶手段18bから読み出して設定する(ステップS402)。更に、ミシン制御指令出力装置19は、新たなミシンのミシン制御情報に応じた目飛び角度をメモリ18の頭部情報記憶手段18bから読み出して設定する(ステップS403)。
一方、ミシン制御指令出力装置19が、ミシン制御情報に関する変更はないと判断すると(ステップS401;No)、設定変更は行わず処理を終了する。
このように、本発明に係るミシンの制御装置100は、ミシンの一時停止中に主軸モータ12がプーリの手回しなどにより回転されると、主軸の回転方向を判断するとともに、主軸が逆回転された場合であってその主軸の回転角度が警告角度に達した際に、ブザー16を鳴動させて、それ以上の逆回転を行わないよう警告することができる。
よって、作業者は、ブザー16の鳴動による警告報知によって、所定の警告角度以上に主軸を逆回転させてしまうことを防ぐことができるので、上糸のループの形状を乱すなどし、縫製再開時に「目飛び」などの縫い不良を発生させてしまうことを低減することができる。
従って、ミシンの制御装置100による警告角度検出処理や警告報知処理によって、より確実に好適な縫い目を形成させることが可能になる。
また、ミシンの制御装置100は、主軸が逆回転されて、その主軸の回転角度が目飛び角度に達した際に、ブザー16を鳴動させて、縫製再開時に「目飛び」などの縫い不良が生じる可能性が高いことを報知することができる。
それにより、現在縫製中の縫製物を「要検品対象物」として抜き出すことが可能になるので、その縫製物に対する「目飛び」などの縫い不良の有無に関する検品・検査工程を強化したり、その縫製物を予め不良品として分類したりすることが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図8に示すように、ミシンの制御装置200に、逆回転報知手段としての7segLED21や、操作パネルLED22や、操作パネル液晶表示部23を備えるようにしてもよい。
なお、7segLED21と操作パネルLED22は、ミシン制御指令出力装置19からの点灯出力指示に応じて、所定のLEDを発光させる発光素子であり、主軸が手動操作により逆回転されたことに関する警告を報知する機能を有する。また、操作パネル液晶表示部23は、ミシン制御指令出力装置19からの表示出力指示に応じて、所定の表示を行う表示部であり、主軸が手動操作により逆回転されたことに関する警告を報知する機能を有する。
そして、ミシン制御指令出力装置19は、逆回転判断手段としてのミシン制御指令出力装置19が、主軸が警告角度や目飛び角度に達する逆回転をしたと判断した場合に所定の点灯出力指示を行い、所定の7segLED21や操作パネルLED22を点灯させることによって、主軸が215°の警告角度に達したことや、主軸が210°の目飛び角度に達したことを警告報知する。また、ミシン制御指令出力装置19は所定の表示出力指示を行うことで、操作パネル液晶表示部23に、主軸が215°の警告角度に達したことや、主軸が210°の目飛び角度に達したことを表示して報知する。
なお、以上の実施の形態においては、操作パネル17に対して所定の入力操作をすることによって、ミシンの機種に応じたミシン制御情報をメモリ18の頭部情報記憶手段18bから選択するための選択信号が出力されるとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ミシンの制御装置100に配設されるミシン頭部(ミシン本体)が取り換えられ、例えば、コネクタを介して接続された際に、自動的にミシンの機種に応じた選択信号が発せられて、その選択信号がミシン制御指令出力装置19に入力されるようにしてもよい。
また、ミシンの制御装置において、逆回転報知手段としてのブザー16と、逆回転報知手段としての7segLED21、操作パネルLED22、操作パネル液晶表示部23を併用するようにしてもよい。
また、主軸角度検出手段15は、インクリメンタルエンコーダであることに限らず、アブソリュートエンコーダであってもよい。
なお、上記実施の形態では、主軸角度検出手段15としてのエンコーダがミシンの主軸の角度を検出するようにしているが、主軸が主軸モータ12の出力軸に直結された構成のミシンであれば、主軸モータ12に内蔵されているエンコーダにより検出される主軸モータ12の角度を主軸の角度としてもよい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
本発明に係るミシンの制御装置の要部構成を示すブロック図である。 半月板に関する説明図であり、半月板を検出する0°位置(a)と、半月板を検出しなくなる180°位置(b)である。 エンコーダ信号(A相パルス信号、B相パルス信号)に関する説明図である。 ミシンの制御装置における主軸の逆回転に伴う警告角度検出に関する動作処理を示すフローチャートである。 針位置検出手段による半月板の検出に関する割り込み処理を示すフローチャートである。 主軸角度検出手段によるエンコーダ信号の検出に関する割り込み処理を示すフローチャートである。 ミシン制御情報(警告角度、目飛び角度)の自動設定に関する処理を示すフローチャートである。 ミシンの制御装置の変形例を示すブロック図である。
符号の説明
11 操作ペダル(操作手段)
12 主軸モータ
13 モータ制御装置(モータ制御手段)
14 針位置検出手段(角度検出手段)
15 主軸角度検出手段(角度検出手段)
16 ブザー(逆回転報知手段)
17 操作パネル(報知設定手段、警告角度設定手段、制御情報選択手段)
18 メモリ(記憶手段)
18a 逆転検出有無記憶手段
18b 頭部情報記憶手段
19 ミシン制御指令出力装置(警告角度判断手段、目飛び角度判断手段、制御情報選択手段)
21 7segLED(逆回転報知手段)
22 操作パネルLED(逆回転報知手段)
23 操作パネル液晶表示部(逆回転報知手段)
100、200 ミシンの制御装置

Claims (5)

  1. 所定の縫い目を形成するために、ミシンの主軸を回転駆動させ、その駆動力によりミシン針を上下動させるとともにミシン釜を回動させる主軸モータと、
    前記主軸の回転角度を検出する角度検出手段と、
    操作により、前記主軸モータを回転させる回転指令信号と、前記主軸モータを停止させる停止指令信号とを出力する操作手段と、
    前記回転指令信号の発生に応じて、前記主軸モータを回転させ、前記停止指令信号の発生に応じて、前記角度検出手段により検出された回転角度に基づき前記ミシン針に保持される上糸にループが形成された直後に、前記主軸モータを停止させるモータ制御手段と、を備えるミシンの制御装置であって、
    前記モータ制御手段による前記主軸モータの停止制御後に、前記角度検出手段によって検出される前記主軸の回転角度に基づいて、前記ミシン釜の剣先が前記上糸のループから離脱する目飛び角度に近接する所定の警告角度まで前記主軸が逆回転されたか否かを判断する警告角度判断手段と、
    前記警告角度判断手段によって、前記主軸が前記警告角度に達するまで逆回転されたと判断された場合に、逆回転に関する警告を報知する逆回転報知手段と、
    を備えることを特徴とするミシンの制御装置。
  2. 前記逆回転報知手段による警告報知を行うか否かを設定する報知設定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のミシンの制御装置。
  3. 前記警告角度を設定する警告角度設定手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のミシンの制御装置。
  4. 前記主軸が逆回転した際に、前記目飛び角度まで前記主軸が逆回転されたか否かを判断する目飛び角度判断手段を有し、
    前記逆回転報知手段は、前記目飛び角度判断手段によって、前記主軸が前記目飛び角度まで逆回転されたと判断された場合に、目飛びに関する警告を報知することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のミシンの制御装置。
  5. 前記警告角度及び前記目飛び角度を含むミシンの制御情報を複数のミシンの機種毎に記憶する頭部情報記憶手段と、
    前記頭部情報記憶手段に記憶されている複数の制御情報から、当該ミシンの制御装置の制御対象となるミシンの機種に応じた制御情報を選択する制御情報選択手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のミシンの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010081986A (ja) * 2008-09-29 2010-04-15 Juki Corp ミシン
CN103966778A (zh) * 2013-01-28 2014-08-06 贺欣机械厂股份有限公司 缝纫设备自动倒回缝机制同步运转控制方法及系统

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