JP2007242273A - 加熱部材、加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

加熱部材、加熱装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板24aと、基板の面に長手に沿って形成された、通電により発熱する抵抗発熱体24dと、抵抗発熱体の両端部に電気的に導通させて基板の面に形成された第1と第2の給電電極24d・24eと、抵抗発熱体の上に形成された絶縁保護層24cと、基板の異常昇温による熱で作動して抵抗発熱体への給電を遮断する感熱素子103と、を有し、被加熱材を加熱する加熱装置に用いられる加熱部材において、感熱素子が加熱体割れよりも確実に先に作動するようにする。
【解決手段】第1と第2の給電電極24d・24eがいずれも基板の長手方向の同一端側に位置するように、抵抗発熱体24bは少なくとも1回以上の往復形状を有しており、抵抗発熱体への供給電圧をV0、隣り合う抵抗発熱体同士の、ある長手位置における電位差をV1とした場合、基板の長手方向における感熱素子103の設置位置は、|V1|≧0.75×|V0|を満たす領域内であること。
【選択図】図7

Description

本発明は、被加熱材を加熱する加熱部材、該加熱部材を具備した加熱装置に関する。
また、該加熱装置を画像定着手段として搭載した、複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
画像形成装置は、電子写真、静電記録、磁気記録等の画像形成プロセスにより、記録材(紙、印刷紙、転写材シート、OHTシート、光沢紙、光沢フィルム等)の面に直接方式もしくは間接(転写)方式で、画像情報に対応した未定着トナー像を形成する。そして、その画像を定着装置により記録材面に永久固着画像として定着処理している。
定着装置としては、記録材に形成された未定着トナー像を加熱溶融し、記録材上に定着させる熱定着方式が一般的に使用されている。
このような、熱定着方式の定着装置として、2本の加熱ローラの当接ニップ部に、未定着トナー像を載せた記録材を通過させ、そこでトナー像を溶融し記録材上に定着させる所謂熱ローラ定着装置が古くから用いられている。
一方、近年では装置の省エネ化や、ウェイトタイム短縮に対する要求が高まりから、所謂オンデマンドタイプの定着装置が広く採用されている。これは、加熱ローラの代わりに、フィルムやベルト部材を用いた加熱装置を採用することで、装置の低熱容量化を実現し、また記録材への熱伝達効率の改善を図り、加熱に要する待ち時間(ウォームアップタイム)を大幅に短縮したものである(特許文献1)。
この加熱装置は、金属又は樹脂よりなるフィルムを介して加熱部材であるヒータを記録材に押し当てて加熱するよう構成されている。ヒータは、細長い基板(たとえば、アルミナ等の絶縁性のセラミック基板)と、その基板の面に長手に沿って形成された、通電により発熱する抵抗発熱体と、抵抗発熱体の上に形成された絶縁保護層と、を基本構成としている。
また、ヒータの異常な昇温を検知して作動し、ヒータへの給電を緊急遮断する感熱素子(安全対策用温度検知素子、安全装置)が配設されている。ヒータの温度は熱の逃げ量が少ない長手中央付近においてもっとも高くなる傾向がある。そのため、感熱素子は少しでも高温部で確実に異常を検知するため、ヒータの長手中央付近に設置される。また、感熱素子としてはサーモスイッチや温度ヒューズがよく用いられている。このような感熱素子は熱容量が比較的大きい。そのため、ヒータに直接接触させると、その接触領域のヒータ温度が下がってしまい、ヒータ長手方向に関して、感熱素子が接触している領域と接触していない領域とでヒータ温度に差が生じ画像の加熱ムラが生じやすい。逆に、感熱素子をヒータに対して非接触に配置すると感熱素子の応答性が下がってしまう。この課題を解決するために、感熱素子とヒータの間に、樹脂製のスペーサ部材を設け、ヒータが異常昇温するとスペーサ部材が軟化して感熱素子がヒータに接触するようにした構成が有効である(特許文献1、2)。
また、特許文献1のヒータは、基板上に形成した2本の抵抗発熱体の一方の端部同士を接続し、基板上を一回折り返し往復させる構成としている。このようにすることにより、基板の幅方向に、広く発熱領域が分布することになり、記録材へ熱を伝える効率が向上する。また、抵抗発熱体が、基板上を往復(折り返し)しているため、抵抗発熱体への電気的接点である給電電極はいずれも長手方向の片側に集約することができる。その結果、給電電極に接続するためのコネクタも、端部一箇所に設けるのみで済み、装置の小型化や、低コスト化に対し有利なのである。
更に、抵抗発熱体の長手方向の発熱量に分布を持たせることが可能である。つまりヒータの長手方向の位置により、ヒータの発熱量を変化させるのである(特許文献3、4)。部分的に発熱量を変化させる手段として、部分的に抵抗発熱体の組成を変えたり、又は発熱体幅を部分的に変えることにより、その部分の単位長さあたりの抵抗値を変化させ、発熱量を変える方法が用いられる。たとえば、抵抗発熱体は、長手端部付近で、それ以外の場所よりも幅を狭く構成し、意図的に抵抗値を上げることで発熱量を増大させている。一般的に、抵抗発熱体の長手端部においては、発熱体の熱が、発熱体のないより両端のヒータ基板上や、電流給電部に逃げるため、中央部に比べて温度が低下する傾向がある。そのため、このように長手端部において抵抗発熱体の発熱量を多くすることにより、端部の温度低下を防止し、長手端部の定着性能を確保する対策がしばしば取られている。
特開2002−110313号公報 特開平8−305191号公報 特許第2600835号公報 米国特許第6,469,279号明細書
近年、画像形成装置のスペック向上が目覚しく、特に高速化、カラー化、及びプリント待ち時間の短縮化が進んでいる。
高速化に際しては、短時間内により多くの熱量を記録材に与える必要があり、また待ち時間短縮の為には、プリントに先立つ定着装置の温度立ち上げ時に熱量を集中し、昇温をより短時間で終える必要がある。つまり、共にヒータの発熱量を増大させる必要が生じている。
更に、カラー化に際しては、定着ベルト(フィルム)上に弾性層を設けたものを用いる必要がある。このような構成においては、弾性層の分熱容量が増し、またヒータから定着ベルト表面までの熱伝導も劣るため、同じ定着性能を得るために熱量を余計に与える必要がある。
ところが、このように、更なる高速化、カラー化を達成するため、より発熱量の大きいヒータを用いて実験を行ったところ、以下のような問題が発生した。
つまり、定着装置が制御不能となり、ヒータに最大電力が入力されつづけたことを想定して、ヒータをわざと異常昇温させ、感熱素子が正常に働くかどうかを確認する実験を行った。その結果、感熱素子の動作前にヒータ(加熱部材)が割れてしまうという問題が発生したのである。
ヒータ割れが生じた場合は、1次電圧が印加される部位と、サーミスタ等の2次回路やグランド部に対する沿面距離や空間距離が不十分となり、場合によっては電源回路が破壊されるという問題が考えられる。製品化の為にはヒータ割れの発生時間より短時間で感熱素子が確実に作動する必要がある。
そのためには、感熱素子の作動温度を低下させ、異常昇温の際より短時間で作動するようにすることが考えられるが、その場合正常状態において感熱素子が誤作動することも考えられ、対策とはならない。
ヒータ割れについての更なる調査の結果、このヒータ割れは、特に、折り返し形状の抵抗発熱体を採用した構成で、給電電極側近傍にて発生しやすいことが判明した。また、発熱量が同じであっても、入力電圧が大きい場合により短時間で発生する傾向があり、例えば100Vの地域向けより220V地域向けを想定した仕様のヒータについて実験を行った際に割れ時間が早まる傾向にあった。
更に、通常使用時の両端部の温度低下対策として、抵抗発熱体両端部に発熱量増大領域が設けられている場合には、給電電極側の発熱量増大領域において特にヒータ割れが発生しやすいこともわかった。
本発明者らの検討によれば、ヒータ割れのメカニズムは以下のようなものであると推定されている。
まず、ヒータの温度が上昇していくと、抵抗発熱体を被覆している絶縁保護層である耐圧ガラスの抵抗値が次第に減少していく。
すると、それまで発熱パターン上のみを流れていた電流が、2本の抵抗発熱体の間にまたがる絶縁保護層を介しても流れるようになる。
このようにして流れるリーク電流は、2本の抵抗発熱体間の電位差に比例する。つまり電位差の大きい電圧供給接点側ではリーク電流が大きいのである。
このようなリーク電流が流れた場合、絶縁保護層自身が抵抗体となり発熱し、電源電圧供給接点側の温度が更に上昇する。その結果絶縁保護層の抵抗値が益々下がり、リーク電流が更に増加する。
つまり、給電電極側においては、このような悪循環が繰り返されて温度が急激に上昇していくのである。最終的には、給電電極側のリーク電流による発熱量が抵抗発熱体による本来の発熱量をしのぐようになり、熱応力によりヒータ割れが発生する。
実際に、ヒータを昇温させた場合の温度分布の変化を観察したところ、ヒータ割れが発生する少し前の700℃前後に達した時点から、給電電極側の温度が急上昇する温度分布の異常が観察されている。
220V地域を想定した仕様の試験において、ヒータ割れ時間が短いのは、電位差が大きい分絶縁保護層を流れる電流がその分増し、給電側の発熱量がより増すためと考えられる。
更に、抵抗発熱体の両端部側に発熱量増大領域を設けたヒータにおいては、給電電極側の発熱量増大領域において発熱量が更に上乗せされるため、温度上昇も早まり、ヒータ割れが集中して発生しやすいのである。
また、絶縁保護層が、ポリイミド等の樹脂を用いて形成されている場合においても、同様の実験を行った。その結果、抵抗発熱体が高温になることによって、絶縁保護層の炭化が進行して低抵抗化する。そのために、上記絶縁ガラスが溶融した場合と同様に、抵抗発熱体間でリークが生じ、電圧供給電極側において特に高温になり、ヒータが熱応力割れを起こすことが確認された。
本発明の目的は、上記のような問題点を解消するものである。すなわち、加熱部材(ヒータ)の抵抗発熱体が折り返して往復した形状を持つ場合において、抵抗発熱体の発熱量を増大させた場合においても、感熱素子が加熱体割れ(ヒータ割れ)よりも確実に先に作動するようにする。また、感熱素子の作動から加熱体割れまでの時間のマージンを拡大することで、異常昇温時にも加熱体割れが発生しないようにする。
上記の目的を達成するための本発明に係る加熱部材の代表的な構成は、基板と、前記基板の面に長手に沿って形成された、通電により発熱する抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体の両端部に電気的に導通させて前記基板の面に形成された第1と第2の給電電極と、前記抵抗発熱体の上に形成された絶縁保護層と、前記基板に接触させて又は非接触に設置され、前記基板の異常昇温による熱で作動して前記抵抗発熱体への給電を遮断する感熱素子と、を有し、被加熱材を加熱する加熱装置に用いられる加熱部材において、前記第1と第2の給電電極がいずれも前記基板の長手方向の同一端側に位置するように、前記抵抗発熱体は少なくとも1回以上の往復形状を有しており、前記抵抗発熱体への供給電圧をV0、隣り合う抵抗発熱体同士の、ある長手位置における電位差をV1とした場合、前記基板の長手方向における前記感熱素子の設置位置は、
|V1|≧0.75×|V0|
を満たす領域内であることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る加熱部材の他の代表的な構成は、基板と、前記基板の面に長手に沿って形成された、通電により発熱する抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体の両端部に電気的に導通させて前記基板の面に形成された第1と第2の給電電極と、前記抵抗発熱体の上に形成された絶縁保護層と、前記基板に接触させて又は非接触に設置され、前記基板の異常昇温による熱で作動して前記抵抗発熱体への給電を遮断する感熱素子と、を有し、被加熱材を加熱する加熱装置に用いられる加熱部材において、前記第1と第2の給電電極がいずれも前記基板の長手方向の同一端側に位置するように、前記抵抗発熱体は少なくとも1回以上の往復形状を有しており、また、前記抵抗発熱体には、その長手両端部付近の領域において発熱量を他の領域よりも増大させた発熱量増加領域が設けられており、前記基板の長手方向における前記感熱素子の設置位置は、前記発熱量増加領域のうちの前記第1と第2の給電電極側の発熱量増加領域内であることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る加熱装置の代表的な構成は、加熱部材を有し、前記加熱部材の熱により被加熱材を加熱する加熱装置において、前記加熱部材が、上記の加熱部材であることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、記録材に未定着画像を形成する画像形成手段と、前記記録材に形成された未定着画像を加熱定着する定着手段と、を有する画像形成装置において、前記定着手段が、上記の加熱装置であることを特徴とする。
以上述べたように、本発明の構成によれば、加熱部材の異常昇温時に特に温度が高くなる給電側の領域に感熱素子を設置することが出来、感熱素子の作動をより早くできる。これに加え、異常昇温する部分の熱を感熱素子が奪うので加熱部材割れの時間をより遅くすることが出来る。その結果、発熱量を増した将来機種向けの加熱部材を用いた場合においても、加熱部材割れの発生前に確実に感熱素子を作動させることが出来るようになる。また、感熱素子の作動時間と加熱部材割れの発生時間との間の時間マージンも拡大することが出来るようになった。
(1)画像形成装置例
図1は画像形成装置例の概略構成模型図である。この画像形成装置は、高速性という点で特に優れているタンデム方式を採用した電子写真カラー画像形成装置である。
Y・M・C・Kは図面上右から左に順に配列した第1〜第4の4つの色トナー像形成ユニットである。各ユニットは何れも、像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)1、帯電器2、レーザー露光光学系3、現像器4、クリーニング器5等を有する電子写真プロセス機構である。感光ドラム1は矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。
第1のユニットYは感光ドラム1の面にフルカラー画像のイエロー成分のトナー像を形成する。第2のユニットMは感光ドラム1の面に同じくマゼンタ成分のトナー像を形成する。第3のユニットCは感光ドラム1の面に同じくシアン成分のトナー像を形成する。そして、第4のユニットKは感光ドラム1の面にブラックのトナー像を形成する。各ユニットY・M・C・Kにおける電子写真画像形成原理・プロセスは公知であるからその説明は省略する。
6は駆動ローラ7とターンローラ8との間に懸回張設した転写ベルトであり、各ユニットY・M・C・Kの下側に、全ユニットに亘たらせて配設してある。転写ベルト6は矢印の反時計方向に、感光ドラム1の周速度に対応した周速度で回動駆動される。
9は転写ローラであり、各ユニットY・M・C・Kにおいて、感光ドラム1の下面に対して転写ベルト6を挟んで圧接して転写ニップ部を形成している。
10はレジストローラであり、不図示の給紙機構部から一枚分離給紙されたシート状の記録材(転写材、用紙)Pを、転写ベルト6の第1のユニットY側の端部に所定の制御タイミングで給送する。給送された記録材Pは電極ローラ11により転写ベルト6の面に静電的に貼り付けられる。転写ベルト6はその記録材Pを保持して第1〜第4のユニットY・M・C・Kの転写ニップ部へ順次に搬送する。V11は電極ローラ11に対するバイアス印加電源である。V9は各転写ローラ9に対する転写バイアス印加電源である。
これにより、同一の記録材Pの面にイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、およびブラックトナー像が順次に位置合わせ状態で重畳転写されて、未定着のフルカラートナー像が合成形成される。
第4のユニットKの転写ニップ部を搬送されて通過した記録材Pは転写ベルト6から分離され、定着装置Fに導入されて未定着トナー像の加熱定着処理を受けてフルカラー画像形成物として排出搬送される。
(2)定着装置F
図2は定着装置Fの横断左側面図、図3は図2の(3)−(3)線に沿う、途中部分省略の縦断正面図である。この定着装置Fは、円筒形状で、可撓性を有する定着ベルト(可撓性部材)を用いた、ベルト加熱方式の加熱装置である。
この実施例において、定着装置またはこれを構成している部材に関して、長手方向とは、記録材搬送路面内において記録材搬送方向に直交する方向に並行な方向である。また、幅または幅方向(短手方向)とは、記録材搬送方向の寸法または記録材搬送方向に平行な方向である。正面とは、記録材入口側の面から見た面、背面とは、その反対側の面(記録材出口側)である。また、左右とは、装置を正面から見て左または右である。上流側と下流側は、記録材搬送方向に関して上流側と下流側である。
21は定着部材としての加熱ユニット、22は加圧部材としての弾性加圧ローラである。この加熱ユニット21と加圧ローラ22とを装置筐体(板金フレーム)31の左右の側板32間に上下にほぼ並行に保持させて、両者の圧接による定着ニップ部(加熱ニップ部)Nを形成させている。
加熱ユニット21は、
1)耐熱性・剛性を有する、横断面略半円弧樋状の横長のガイド部材23
2)ガイド部材23の下面に、該部材の長手方向に沿って設けた凹溝部23a(図5)に嵌め入れて固定支持させた、加熱部材(加熱体、発熱源)としてのセラミックヒータ24
3)ヒータ24を固定支持させたガイド部材23にルーズに外嵌させた、円筒形状で、可撓性を有する定着ベルト25
4)ガイド部材23の内側に挿通した横断面下向きコ字型の金属製の剛性加圧ステイ26
5)加圧ステイ26の左右両端側の外方延長部26aにそれぞれ装着した、定着ベルト25の長手方向(母線方向)への寄り移動を規制する規制手段としてのフランジ部材27
等の組み立て体(アセンブリ)である。
<ガイド部材23>
ガイド部材23は、例えば液晶ポリマー等の耐熱性樹脂の成型品である。このガイド部材23は、ヒータ24を保持すると同時に、定着ベルト25の回転走行をガイドする役割も担う。図4はこのガイド部材23を上から見た外観斜視模型図、図5はガイド部材23と、ヒータ24と、定着ベルト25の分解斜視模型図である。23bはガイド部材23の正面側と背面側にガイド部材長手に沿って所定の間隔で配列して具備させた、複数の定着ベルト内面ガイドリブである。
<ヒータ24>
ヒータ24の構成については、次の(3)項で詳述する。
<定着ベルト25>
本実施例における定着ベルト25は、図6の層構成模型図のように、厚さ50μm、直径24mmの円筒状に成型されたSUSよりなる基体層25aの上に、弾性層25bとして250μmのシリコーンゴム層25bを設ける。更に、その上に、外層25cとして厚み30μmのPFA樹脂チューブを被覆したものである。
定着ベルト25の基体層25aとしては、ニッケル等の他の金属材料や、ポリイミド等の耐熱樹脂材料を用いることができる。
なお、本実施例において、弾性層25bの厚みを250μmとしたのは以下の理由による。つまり弾性層25bを厚くすることで、定着画像の光沢ムラの防止効果が高まる一方、ヒータ24から定着ベルト表面への熱伝達が低下し、更に定着ベルト自体の熱容量が増えるため、定着ベルトの温度立ち上がり時間が遅くなってしまう。発明者らの検討によれば、光沢ムラと温度立ち上がり両者のバランスが良いのは弾性層25bの厚さが50〜1000mm好ましくは100〜500μm付近である。このとき定着ベルト25の熱容量(1cmあたり)は、およそ4.19×10−2J/cm・Kから4.19J/cm・Kであった。そこで、本実施例では、弾性層25bの厚さを250μmとした。
また、弾性層25bの熱伝導率を上げることも、定着ベルト25の温度立ち上がり時間の短縮化や、定着能力の向上に対し有効である。そこで、本実施例では、弾性層25のシリコーンゴムとして熱伝導率が約4.19×10−3J/sec・cm・K以上と、シリコーンゴムとしては、熱伝導率が高い部類に属する材質を用いた。
<加圧ローラ22>
加圧ローラ22は、外径18mmの鉄製芯金22aの上に、厚さ3.5mmのシリコーンゴム弾性層22bを設け、更にその上に離型層22cとして、厚さ50μmのPFA、FEPよりなるコート層を設けたものを用いた。加圧ローラ22の製品硬度は60度(ASKER−C 荷重1Kgf)とした。
この加圧ローラ22は、芯金22aの左右両端部を、それぞれ、装置筐体31の左右の側板32間に軸受け部材33を介して回転可能に保持させて配設してある。芯金22aの左端部には駆動ギアGを固着して配設してある。
この加圧ローラ22の上側に、上記の加熱ユニット21を、ヒータ24側を下向きにして加圧ローラ22に並行に配列して、装置筐体31の左右の側板32間に配設してある。この加熱ユニット21の左右のフランジ部材27は、それぞれ、装置筐体31の左右の側板32に設けた縦方向ガイドスリット34に係合させてあり、加熱ユニット21はガイドスリット34に沿って上下移動可能である。そして、左フランジ部材27の上面とその上側の不動のばね受け座35との間、および右フランジ部材27の上面とその上側の不動のばね受け座35との間に、それぞれ加圧ばね36を縮設してある。本実施例では、この左右の加圧ばね36により左右のフランジ部材27に総圧196N(20Kgf)の加圧力が掛かるようにしている。この加圧力により、加圧ステイ26・ガイド部材23を介してヒータ24を定着ベルト25を挟ませて加圧ローラ22に対して押圧させている。この押圧により加圧ローラ22の弾性層22bが弾性変形してヒータ24と加圧ローラ22との間に定着ベルト25を挟んで記録材搬送方向に関して所定幅の定着ニップ部Nが形成される。本実施例においては、定着ニップ部Nの幅はおよそ7.5mmである。
加圧ローラ22の駆動ギアGに定着モータMから回転力が伝達されて、加圧ローラ22が図2において矢印の反時計方向に所定の回転速度にて回転駆動される。この加圧ローラ22の回転駆動に伴って定着ニップ部Nにおける該加圧ローラ22と定着ベルト25との摩擦力で定着ベルト25に回転力が作用する。これにより、定着ベルト25が、その内面がヒータ24の下面に密着して摺動しながらガイド部材23の外回りを図2において時計方向に加圧ローラ22の回転に従動して回転状態になる(加圧ローラ駆動式)。この定着ベルト25の回転に伴う、該定着ベルト25のガイド部材23の長手に沿う左方または右方への寄り移動は左または右のフランジ部材27のつば座部の内側面で規制される。
定着ベルト25は、その内側のヒータ24およびガイド部材23に圧接摺動しながら回転走行する。この際に生じる摩擦力を低減するため、両者間には潤滑剤としての耐熱グリスを介在させてある。耐熱性グリスとしては、たとえばフッ素オイルとフッ素樹脂の混合物を用いる事ができる。本実施例では潤滑剤として、ダウコーニグアジア(株)製HP−300グリースを使用した。使用量は700mgとした。
加圧ローラ22の回転による定着ベルト25の回転がなされ、また、ヒータ24に対する通電がなされて、該ヒータ24の温度が所定の温度に立ち上げられて温調される。定着ニップ部Nにおいて、ヒータ24に対して定着ベルト25の内面が接触して回転走行することで、ヒータ24の熱が定着ベルト25に伝達して定着ベルト25が加熱される。
定着ベルト25の温度やヒータ24の温度を目標値に制御する為、定着ベルト25の内面には、第1温度検知素子であるメインサーミスタTH1を接触させて設けてある。また、ヒータ24の裏面には、後述するように、第2温度検知素子であるサブサーミスタTH2(図7)を接触させて設けてある。28はメインサーミスタTH1を先端部に保持して定着ベルト25の内面に弾性的に当接させるばね板であり、基部はガイド部材23側に固定されている。これらのサーミスタTH1・TH2の検知結果に応じてヒータ24の発熱量(投入電力)が制御される。
上記の定着装置状態において、未定着トナー像tを担持した記録材Pが定着装置F内に導入され、定着ニップ部Nの定着ベルト25と加圧ローラ22との間に進入して挟持搬送される。記録材Pが定着ニップ部Nを挟持搬送され過程において、定着ニップ部Nで加えられる圧力と定着ベルト25やヒータ24から伝えられる熱によりトナーが溶融され記録材P上に定着される。定着ニップ部Nを通過した記録材Pは定着ベルト25の外面から分離されて排出搬送される。
本実施例の定着装置においては、坪量60〜100g/mの普通紙等の上に画像形成を行う通常の画像形成時は、加圧ローラ22が210mm/sの周速で駆動されると共に、定着ベルト25の温度が200℃となるようヒータ24への通電が調整される。室温状態から定着温度まで立ち上げるのに要する時間(ウォームアップタイム)は10秒であった。
本実施例の定着装置Fは上記構成を採用した結果、低熱容量、高熱伝達であり、定着ニップ部温度の立ち上がりが早く、ウェイトタイムが短いのに加え、定着ベルト25に設けられた弾性層25bの効果により定着画像の光沢ムラの発生を防止することができる。
(3)ヒータ24
図7はヒータ24の構成説明図である。このヒータ24は下記の構成部材を有しているセラミックヒータである。
a:定着ニップ部Nにおける記録材搬送方向に交差(直交)する方向を長手とする、電気絶縁性・良熱伝導性・低熱容量のセラミックスの細長・薄肉の平板状ヒータ基板24a
b:このヒータ基板24aの表面側に基板長手に沿って形成具備させた、細帯状の並行2条の抵抗発熱体24b
c:上記の並行2条の抵抗発熱体24bの一端部側のヒータ基板面にそれぞれ抵抗発熱体24bに電気的に導通させて形成具備させた、電気的接点である第1と第2の給電電極24d・24e
d:上記の並行2条の抵抗発熱体24bの他端部側を電気的に直列に導通させてヒータ基板面に形成具備させた接続パターン24f
e:ヒータ基板24aの表面側において、抵抗発熱体24b、接続パターン24f、給電電極24d・24eの一部分、を覆わせて設けた絶縁コート層(オーバーコート層)24c
f:ヒータ基板24aの裏面側において、基板長手略中央部に接触させて具備させた、ヒータ24の温度を検知する第2温度検知素子であるサブサーミスタTH2
g:ヒータ基板24aの裏面側において、上記のサブサーミスタTH2と電気的に導通させて、ヒータ基板他端部側に延長して形成具備させた第1と第2の温度情報出力電極24g・24h
より具体的には、ヒータ基板24aは、長さA:270mm、幅B:8mm、厚さC:1mmに成型された板形状のアルミナを用いた。ヒータ基板24aには、アルミナ以外にも窒化アルミ、炭化ケイ素等の、絶縁性のセラミックや、SUS等の金属板にガラスコートを施す等の手段により、絶縁層を設けたものなどを用いることが出来る。
抵抗発熱体24bは、銀・パラジウム粉末を主成分として含んだ導電ペーストをヒータ基板24aの上にスクリーン印刷し、それを焼成することにより,厚さ10μmの程度に形成したものである。抵抗発熱体24bは、長さD:225mm、幅1.5mmのものを2本並べて形成する。この2本の抵抗発熱体24bの上記他端部同士を、抵抗発熱体24bより抵抗値の低い銀、白金の混合粉末を含む接続パターン24fにより電気的に接続することで、全体としてU字形状の往復形状を持つ抵抗発熱体とした。ここで2本の抵抗発熱体間の距離は0.7mmとしている。尚、接続パターン24fを用いずに、最初から抵抗発熱体24bをU字形状に形成しても良い。
このようにしてU字形状に形成した発熱抵抗体24bの抵抗値は、45Ωとした。これにより、220Vの電圧が投入された際のヒータ24の最大消費電力はおよそ1080Wとなる。
絶縁保護層である絶縁コート層24cは、ガラスや樹脂等の絶縁物により形成され、抵抗発熱体24bや接続パターン24fの絶縁耐圧を確保するために設けられる。本実施例においては、折り返してU字形状とした抵抗発熱体24bの全域を80μm厚さで覆う耐圧ガラスによるコート層をスクリーン印刷により設け、それを焼成して用いている。
ここで、図7のヒータ構成図、および後述する実施例2、3、4におけるヒータ構成図はあくまでも模型図であり、構成部材の縦・横・厚さ等の図面上での寸法比率、構成部材間の図面上での寸法比率関係は、実寸での寸法比率関係と整合しているものではない。
本実施例ではこのヒータ24を、ガイド部材23の溝23a内に表面側を定着ベルト内面摺動面として外側に露呈させて嵌め入れて保持させてある。こすなわち、ヒータ基板24aの抵抗発熱体形成面側が定着ベルト側となるようにして用いた。
逆に、ヒータ24を、ガイド部材23の溝23a内に裏面側を定着ベルト内面摺動面として外側に露呈させて嵌め入れて保持させてもよい。すなわち、ヒータ基板の抵抗発熱体形成面側とは反対側の面が定着ベルト側となるようにしても良い。その場合には、定着ベルトとの摺動性向上の為、その反対側の面上に樹脂やガラスによる薄層のコーティングが施されることが多い。
41は給電コネクタであり、ガイド部材23に保持させたヒータ24の第1と第2の給電電極24d・24e側に嵌着され、該給電電極24d・24eにそれぞれ給電コネクタ41側の電気接点が接触状態になる。
42は検温コネクタであり、ガイド部材23に保持させたヒータ24の第1と第2の温度情報出力電極24g・24h側に嵌着され、該温度情報出力電極24g・24hにそれぞれ検温コネクタ42側の電気接点が接触状態になる。
ヒータ24は、電源部(AC電源)102から、給電コネクタ41、第1と第2の給電電極24d・24eを介して抵抗発熱体24bに給電されて(ACライン)、抵抗発熱体24bが全長Dにわたって発熱することで迅速急峻に昇温する。
そのヒータ24の昇温がサブサイミスタTH2により検知される。その検知温度の電気的情報が、第1と第2の温度情報出力電極パターン24g・24h、検温コネクタ42を介して制御基板100に入力する(DCライン)。
また、加圧ローラ22が駆動され、これに伴って回転する定着ベルト25の昇温がメインサイミスタTH1により検知される。その検知温度の電気的情報が制御基板100に入力する。
制御基板100は、これらのサーミスタTH1・TH2の検知結果に応じてヒータ24の発熱量(投入電力)を制御する。すなわち、トライアック101をコントロールして電源部102からヒータ24の抵抗発熱体24bに通電する電力を、位相、波数制御等により制御して、ヒータ24の温度を所定の温度に立ち上げて温調制御する。
(4)感熱素子(安全対策用温度検知素子、安全装置)
103はヒータ24の抵抗発熱体24bに対する通電回路に電気的に直列に挿入した感熱素子(以下、安全素子と記す)である。
安全素子103としては、温度ヒューズやサーモスイッチを用いることができ、これをヒータ24に配置し、ヒータ24の異常昇温時(ヒータの熱暴走時)にヒータに対する電力供給を緊急遮断できるように構成されている。
ヒータの熱暴走は、制御基板100・トライアック101等の何等かの故障原因により電源部102からヒータ24の抵抗発熱体24bへの通電が無制御状態に陥って抵抗発熱体23bへの通電が連続化してヒータ24が許容以上の過熱状態になることである。安全素子103は、このヒータの過熱により電路を遮断する動作して抵抗発熱体24bへの通電を強制的にシャットダウンする。
安全素子103は、ヒータ24に直接接触させてもよいし、ヒータ24から一定距離離間させて近接配置してもよい。
本実施例では、安全素子103にサーモスイッチを用いている。そして、この安全素子103を、図2・図3のように、スペーサ部材104を介してヒータ24の裏面に対して所定の一定距離離間させて近接配置してある。本実施例では、そのスペーサ部材104として樹脂スペーサを用いている。
より具体的には、ガイド部材23のヒータ嵌入溝23aの底面に、スペーサ部材104と安全素子103を嵌入するための透孔23c(図5)を具備させる。ガイド部材23の溝23a内にヒータ24を嵌め入れて保持させる。ガイド部材23の内側から上記の透孔23cのスペーサ部材104を挿入し、次いで安全素子103を挿入する。安全素子103を加圧ばね105によりスペーサ部材104を介してヒータ裏面に押圧状態に保持させたものである。106は加圧ばね押さえ部材であり、ガイド部材23に固定される。
一般的に安全素子103をヒータ24に直接に接触させて配設した方が、異常時に安全素子がより早く安定して作動するのであるが、通常の画像形成時にその部分のヒータ熱が一部安全素子に奪われ、温度低下による定着不良や、光沢低下が発生する場合がある。安全素子103をヒータ24に対して一定距離離間させて近接配置することで、それらの問題が発生しない反面、安全素子の作動時間を早める点で限界がある。スペーサ部材104として熱可塑性(熱軟化性)樹脂製の樹脂スペーサを用いるとよい。樹脂スペーサの場合は、通常使用時に奪われる熱量も少なく、また異常昇温時は樹脂スペーサが解けて、安全素子103がヒータ24に接触するため、安全素子の作動時間が遅れないなどの利点がある。
1)安全素子103のヒータ24に対する設置位置
次に、安全素子103のヒータ長手方向における設置位置について説明を行う。
本実施例では、ヒータ24の抵抗発熱体24bへの供給電圧をV0、隣り合う抵抗発熱体同士の、ある長手位置における電位差をV1とした場合、
|V1|≧0.75×|V0|
を満たすヒータ長手位置領域内に安全素子103を設置することとした。
より具体的に述べれば、抵抗発熱体24bの長手に沿う抵抗値分布が一定である本実施例の場合、入力電圧を220Vとすると、抵抗発熱体24bの給電電極24d・24e側の端部における長手位置bでは|V1|=|V0|=220Vである。逆に、折り返し側の端部における長手位置cでは|V1|=0Vである。このことから、安全素子103は|V1|≧165Vの領域、つまり抵抗発熱体24bの長手領域Dのうち給電電極24d・24e側の1/4の領域dに設置することとなる。
本実施例の抵抗発熱体24bの長さDは225mmとしたので、抵抗発熱体24bの給電電極24d・24e側の端部bから56.25mmまでの領域dと言い換えることもできる。ここで、安全素子103の位置とは、安全素子103の感熱領域の中心位置eで規定することとした。
本実施例では、上記条件を満たす給電電極24d・24e側の端部bから30mmのところに安全素子(サーモスイッチ)103の感熱部を配置した。
この安全素子103の設置位置条件は、ヒータ24が異常昇温した場合のヒータ24の発熱量分布の変化をモデル計算した結果と、実際の異常昇温試験の結果を総合的に判断して決定した条件である。
以下に本条件を決定した理由について説明する。
2)モデル計算
まず、本実施例のヒータ24の抵抗発熱体24b部分を長手方向に100箇所に分割して、図8のような簡略化した回路図にて表現することとした。
図8に示すように、ここでは、給電電極24d・24eに近い側が1分割目、逆側が100分割目としている。図中点線にて囲んだ部分が一分割あたりの回路図を示している。
ここで、Rは1本の抵抗発熱体24bの単位分割あたりの抵抗値であり、Rは2本の抵抗発熱体24bの間に介在する絶縁保護層部材である耐圧ガラスの単位分割あたりの抵抗値である。
次に、RとRの値とその温度依存性を調べる必要があるが、Rは抵抗値45Ωの1/200であり、温度依存性は測定された抵抗発熱体のT.C.R.値(500ppm/℃)を用い計算した。
一方、Rの抵抗値と温度依存性は、以下のように、ヒータ24の切断片における絶縁保護層の抵抗値を実測することにより求めた。
ここではヒータ24の抵抗発熱体領域を長手さ40mmに切り出したヒータ片を用い、2本の抵抗発熱体間にまたがっている絶縁保護層24cの抵抗値を測定した。
測定の結果から、室温では測定不能、240℃ではおよそ1GΩ程度有った抵抗値が、360℃ではおよそ10MΩまで指数関数的に低下している傾向が確認された。こうしてえられた240℃〜360℃における温度依存性を指数関数でフィッティングした式をもとにRの値とその温度依存性を得た。
以上のようなモデルとパラメータを用いた計算より得た、温度ごとのヒータの発熱量分布を示したものが図9である。
尚、ここでは入力電圧を220V、抵抗発熱体24bの室温での抵抗値を45Ωとして計算している。
図9を見ると、200℃から500℃程度までは発熱量の長手分布にほとんど変化が見られない。ところが、600℃あたりからわずかな変化が現れ、給電電極24d・24e側の発熱量が増す一方、中央部や反対側端部の発熱量は逆に減少する。これは、リークにより給電電極24d・24e側でのみ電流が流れやすくなるためと考えられる。
その後、700℃にかけて一気に発熱分布が変動し、700℃の時点では24d・24e側の1/4程度の領域d(0〜25の分割位置の領域)、つまり|V1|≧0.75×|V0|を満たす長手位置領域d内に発熱が集中する状態になる。
実際の実験で観察される温度分布は、このような温度ごとの発熱量の積分値で表されるため、変化が若干遅れて現れているはずである。このことを考慮すると、この計算結果は、課題の部分で述べた、700℃前後から温度分布に異常が現れた実際の観測結果を比較的良く再現していると考えられる。
3)温度分布とヒータ割れ発生場所の観察結果
次に、ヒータ単品の状態で電圧を印加し続け、ヒータ割れが発生する前のヒータの温度分布を測定した結果を図10に示す。ここでは中央部の温度を100とし、比率にて示した。又、横軸は給電電極24d・24e側の抵抗発熱体端部位置bを0mmとし、そこからの長手位置をmm単位で示した。
図10を見ると、給電電極24d・24e側のやはり1/4程度の領域d、つまり|V1|≧0.75×|V0|を満たす長手位置領域d内において、温度が高くなっている様子が分かる。尚、両端部b・c側で温度が低下しているのは、熱がより外側のヒータ基板上や給電電極24d・24eに逃げているためである。
更に、この図10の矢印にて示した領域d1は、実際の定着装置の状態で通電を続けた場合にヒータ割れが発生した場所や、又はヒータは割れなかったものの、抵抗発熱体24bが熱によるダメージを受けて失われた場所が分布する領域を示している。これらは、給電電極24d・24e側の1/5程度の領域に集中しているのである。
以上述べた、モデル計算の結果、及び温度分布の測定結果や、実際の割れ発生場所の調査結果から、ヒータの異常昇温状態においては給電電極24d・24e側の1/4の領域d又は1/5の領域d1で特に温度が高くなる傾向が確認された。
そこで、本実施例では、安全素子103を給電電極側1/4以内の領域d、つまり|V1|≧0.75×|V0|を満たす長手位置領域d内に設けることで、異常昇温時における安全素子103の作動時間をより早くなるようにしたのである。
4)本実施例と従来例におけるヒータ割れ時間、安全装置作動時間の比較
次に、本実施例における効果を確認するため、図11のように、安全素子103であるサーモスイッチを発熱抵抗体24bの長手中央部に配置した場合を比較例とする。
そして、この比較例と、本実施例の条件を満たす、給電電極側から30mmの場所に安全素子103を設置した場合(図7)とで、ヒータ割れ時間(ヒータが電気的にOPEN状態となるまでの時間)、安全素子103の作動時間を測定した結果を表1に示す。
尚、この測定では、ヒータ割れ時間を確実に測定するため、安全素子103が作動しても給電が停止しないように配線している。
表1を見ると、比較例では平均時間では安全装置作動が早いものの、最悪のケースで見た場合、安全素子103の作動前にヒータ割れが発生する可能性があることが分かる。
一方、本実施例の構成では、安全素子103の作動時間が期待通り早まっており、最悪の組み合わせでも0.9秒のマージンを確保出来ている。
また、本実施例の構成では、好都合なことに、ヒータ割れの時間が比較例より延長していることも分かる。これは次のような理由によると考えられる。
つまり、安全素子103であるサーモスイッチを設けた給電電極24d・24e側のヒータ温度が高くなると、安全素子103をヒータ24から離間させていた樹脂スペーサ104が解け、安全素子103がヒータ24に接触する。すると、ヒータ24の熱が安全素子103に奪われるため、その部分近傍の温度上昇速度が低下するのである。その結果、ヒータ割れの時間が延長したものと考えられる。
以上述べたように、本実施例の構成によれば、ヒータ24の異常昇温時に特に温度が高くなる領域dに安全素子103を設置することが出来、安全素子103の作動をより早くできる。これに加え、異常昇温する部分の熱を安全素子103が奪うのでヒータ割れの時間をより遅くすることが出来る。その結果、発熱量を増した将来機種向けのヒータを用いた場合においても、ヒータ割れの発生前に確実に安全素子103を作動させることが出来るようになった。
本実施例では、抵抗発熱体はその長手両端部領域においてその発熱量を増大させた発熱量増加領域が設けられており、安全素子の抵抗発熱体長手方向設置位置は、抵抗発熱体の給電電極側の発熱量増加領域内としたことを特徴としている。
本実施例における画像形成装置、定着装置の構成は実施例1と同様であるので、その説明は省略する。ここでは、まず始めに本実施例において用いたヒータについて説明し、次に本実施例の特徴部分である、安全素子の設置位置を決定した理由についての説明を行い、最後に本実施例を実施した場合の効果について説明を行う。
(1)ヒータ構成
本実施例にて用いたヒータの概略構成を図12に示す。このヒータ24の基本構成の概略は実施例1と同様であり、抵抗発熱体24bはU字の往復形状としているが、抵抗発熱体長手両端部b・c付近において、発熱量増大領域f・gを設けている。
より具体的に述べれば、抵抗発熱体24bの両端部b・cから5mmの位置から、25mmの位置にかけて2本の抵抗発熱体24bの単位長手長さあたりの発熱量を他の部分よりを7%増加させた。発熱量を増加させる手段としては、抵抗発熱体24bの幅を狭める方法を用いた。つまり、抵抗発熱体24bの幅を1.5mmから7%狭め1.395mmとした。このような構成を採用することにより、抵抗発熱体両端部b・cの熱の逃げによる温度低下を補うことができ、例えば紙幅216mmのレターサイズ紙のプリント時において、記録材の左右両側部におけるトナー画像の定着性を向上させることができる。
(2)温度分布とヒータ割れ発生場所の観察結果
次に、実施例1の図10の場合と同様に、ヒータ単品の状態で電圧を印加し続け、ヒータ割れが発生する前のヒータの温度分布を測定した結果を図13に示す。
図13を見ると、給電電極24d・24e側の発熱量増大領域fである5mm〜25mmの領域において、ヒータの温度が高くなっている様子が確認された。
本来、発熱量増大領域fは、熱が逃げて不足する分を補充するために設けられているため、通常の使用状態においては、逃げて失われる熱量と、熱量増加により補充される熱量がつりあい、発熱量増大領域fで目立って温度が高くなる傾向は見られないはずである。
ところが、本試験で想定した最大電力が印加されつづける異常昇温状態では、発熱量が逃げ量を遥かに凌ぐようになり、発熱量増大領域fの温度上昇が目立つようになるのである。
更にこの図13の矢印にて示した領域f1は、実際の定着装置の状態で通電を続けた場合にヒータ割れが発生した場所や、又はヒータは割れなかったものの、抵抗発熱体が熱によるダメージを受けて失われた場所が分布する領域を示している。これらの領域もやはり給電電極24d・24e側の発熱量増大領域fである5mm〜25mmの領域において集中して発生している事がわかる。
(3)安全素子設置位置
以上述べた、温度分布の測定結果や、実際の割れ発生場所の調査結果から、本実施例では、安全素子103としてのサーモスイッチの感熱部の中心位置eが、抵抗発熱体24bの長手位置において、給電電極側の発熱量増大領域f内になるように配置した。つまり、安全素子103を給電電極24d・24e側の発熱量増大領域fに設けることで、異常昇温時における安全素子103の作動時間をより早くなるようにしたのである。
(4)本実施例と従来例におけるヒータ割れ時間、安全装置作動時間の比較
次に、本実施例における効果を確認するため、図14のように、安全素子103であるサーモスイッチを発熱抵抗体24bの長手中央部に配置した場合を比較例とする。この比較例と、本実施例の条件を満たす、給電電極24d・24e側から20mmの場所に安全素子103を設置した場合(図12)とで、ヒータ割れ時間(ヒータが電気的にOPEN状態となるまでの時間)、安全素子103の作動時間を測定した。その結果を表2に示す。
尚、この測定では、ヒータ割れ時間を確実に測定するため、安全素子103が作動しても給電が停止しないように配線している。
表2を見ると、比較例では平均時間では安全装置作動が早いものの、最悪のケースで見た場合、安全素子103の作動前にヒータ割れが発生する可能性があることが分かる。
一方、本実施例の構成では、安全素子103の作動時間が期待通り早まっており、最悪の組み合わせでも0.7秒のマージンを確保出来ている。
また、本実施例の構成においても、実施例1と同様の理由から、ヒータ割れの時間の延長も観察されている。
以上述べたように、本実施例の構成によれば、ヒータ24の異常昇温時に特に温度が高くなる領域に安全素子103を設置することが出来、安全素子103の作動をより早く、又ヒータ割れの時間をより遅く出来る。その結果、発熱量を増した将来機種向けのヒータを用いた場合においても、ヒータ割れの発生前に確実に安全素子を作動させることが出来るようになった。
本実施例では、実施例2と同様、抵抗発熱体にはその長手両端部領域においてその発熱量を増大させた発熱量増加領域が設けられており、安全素子の抵抗発熱体長手方向設置位置は、抵抗発熱体の給電電極側の発熱量増加領域内とした。
ここでは、ヒータの抵抗発熱体を複数回折り返した形状を持つ場合についての実施例を示す。
本実施例における画像形成装置、定着装置の構成は実施例1と同様であるので、その説明は省略する。ここではまず始めに本実施例において用いたヒータについて説明し、次に本実施例の特徴部分である、安全素子の設置位置を決定した理由についての説明を行い、最後に本実施例を実施した場合の効果について説明を行う。
(1)ヒータ構成
本実施例にて用いたヒータの概略構成を図15に示す。抵抗発熱体24bは3箇所にて折り返しW字の往復形状としている。本実施例では各々の抵抗発熱体24bの幅は0.7mmとし、抵抗発熱体同士の間隔を0.5mmとした。尚、抵抗発熱体全体の抵抗値は実施例2と同じ45Ωとしている。
このように抵抗発熱体24bを複数回折り返した構成のヒータ24は、隣り合う抵抗発熱体との間の電位差を低くすることができるため、ヒータ24が異常昇温した場合においてもリークが発生しにくい。本構成では給電電圧をV0とした場合、隣り合う抵抗発熱体との電位差は常に0.5×V0以下となる。
また、本実施例においても、実施例2のヒータと同様に、発熱量増大領域f・gを設け、抵抗発熱体の両端部b・cのそれぞれから5mmの位置から、25mmの位置にかけて4本の抵抗発熱体の単位長手長さあたりの発熱量を他の部分よりを7%増加させた。発熱量を増加させる手段としては、実施例2の場合と同様に抵抗発熱体の幅を狭める方法を用い、抵抗発熱体の幅を7%狭め0.651.mmとした。
(2)温度分布とヒータ割れ発生場所の観察結果
次に、実施例2の図13と同様に、ヒータ単品の状態で電圧を印加し続け、ヒータ割れが発生する前のヒータの温度分布を測定した結果を図16に示す。
図16を見ると、まず抵抗発熱体両端部b・c側の発熱量増大領域f・gである5mm〜25mmまたは200mm〜220mmの領域において、ヒータの温度が高くなっている様子が確認された。更に、図10や図13ほどは極端でないものの、やはり給電電極24d・24e側の領域fの温度が高くなっている様子が確認された。
更に、この図16の矢印にて示した領域f1は、実際の定着装置の状態で通電を続けた場合にヒータ割れが発生した場所や、又はヒータは割れなかったものの、抵抗発熱体が熱によるダメージを受けて失われた場所が分布する領域を示している。今回は、ごくわずかな確率で給電電極24d・24e側と反対側の領域g1においても発生したが、やはり給電電極24d・24e側の発熱量増大領域fである5mm〜25mmの領域において集中的に発生した。
以上述べた、温度分布の測定結果や、実際の割れ発生場所の調査結果から、本実施例においても、実施例2と同様に、安全素子103を給電電極24d・24e側の発熱量増大領域fに設ける(図15)。これにより、異常昇温時における安全素子103の作動時間をより早くなるようにしたのである。
(3)本実施例と従来例におけるヒータ割れ時間、安全装置作動時間の比較)
次に、本実施例における効果を確認するため、図17のように、安全素子103であるサーモスイッチを発熱抵抗体24bの長手中央部に配置した場合を比較例とする。そして、この比較例と、本実施例の条件を満たす、給電電極側から20mmの場所に安全素子103設置した場合(図15)とで、ヒータ割れ時間(ヒータが電気的にOPEN状態となるまでの時間)、安全素子103の作動時間を測定した結果を表3に示す。
尚、この測定では、ヒータ割れ時間を確実に測定するため、安全素子103が作動しても給電が停止しないように配線している。
表3を見ると、抵抗発熱体を3回折り返したヒータを用いた今回の場合は、全体的にヒータ割れ時間が遅くなっており、比較例においても安全素子103の作動よりも先にヒータ割れが発生することは無かった。しかし、比較例においては、最悪の組み合わせにおいて、マージンが0.3秒と少し不足していると見ることもできる。
一方、本実施例においては、最悪の組み合わせにおいても、1秒以上と十分なマージンを確保することができた。
尚、この試験結果の中には、ヒータ割れが給電電極24d・24e側と反対側の発熱量増大領域gで発生したものが含まれていた。ただ、その場合のヒータ割れ時間はどれも平均の割れ時間以上に長く、実際には問題にならないと考えられる。
以上述べたように、本実施例の構成によれば、ヒータ24の異常昇温時に特に温度が高くなる領域fに安全素子103を設置することが出来、安全素子103の作動をより早く、又ヒータ割れの時間をより遅く出来る。その結果、発熱量を増した将来機種向けのヒータを用いた場合においても、安全素子103の作動時間とヒータ割れの発生時間との間の時間マージンを拡大することが出来、より安全な定着装置を提供できるようになった。
(その他の実施形態)
以上の実施例では、加熱部材であるヒータ24をベルト加熱方式の定着装置で用いる例を説明してきたが、該ヒータ24を例えば、図18のように、定着ローラ25Aの表面を外側から加熱する外部加熱ユニット21Aの加熱源としても用いることが出来る。
本発明の加熱装置は、定着装置としてばかりでなく、画像を仮定着する像加熱装置、定着または仮定着した画像を担持した記録材を加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装置としても使用できる。
本発明の加熱部材または加熱装置は、例えば、シート状物を給送して感想処理・ラミネート処理する等の加熱部材または加熱装置、インクジェットプリンタに用いられる乾燥用の加熱部材または加熱装置等として広く使用することができる。
実施例1における画像形成装置の概略構成を示すものである。 定着装置の横断左側面図である。 図2の(3)−(3)線に沿う、途中部分省略の縦断正面図である。 ガイド部材を上から見た外観斜視模型図である。 ガイド部材と、ヒータと、定着ベルトの分解斜視模型図である。 定着ベルトの層構成模型図である。 ヒータの構成説明図である。 モデル計算で用いたヒータを簡略化した回路図である。 モデル計算により得た、ヒータの発熱量分布を温度ごとに示した図である。 ヒータ単品で異常昇温させた場合におけるヒータの長手方向の温度分布を示したものである。 実施例1における比較例ヒータの模式図である。 実施例2におけるヒータの模式図である。 ヒータ単品で異常昇温させた場合におけるヒータの長手方向の温度分布を示したものである。 実施例2における比較例ヒータの模式図である。 実施例3におけるヒータの模式図である。 ヒータ単品で異常昇温させた場合におけるヒータの長手方向の温度分布を示したものである。 実施例3における比較例ヒータの模式図である。 他の実施形態の定着装置の構成略図である。
符号の説明
24・・ヒータ(加熱部材)、24a・・ヒータ基板、24b・・抵抗発熱体、24c・・絶縁保護層、24d・24e・・第1と第2の給電電極、103・・感熱素子

Claims (11)

  1. 基板と、前記基板の面に長手に沿って形成された、通電により発熱する抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体の両端部に電気的に導通させて前記基板の面に形成された第1と第2の給電電極と、前記抵抗発熱体の上に形成された絶縁保護層と、前記基板に接触させて又は非接触に設置され、前記基板の異常昇温による熱で作動して前記抵抗発熱体への給電を遮断する感熱素子と、を有し、被加熱材を加熱する加熱装置に用いられる加熱部材において、
    前記第1と第2の給電電極がいずれも前記基板の長手方向の同一端側に位置するように、前記抵抗発熱体は少なくとも1回以上の往復形状を有しており、前記抵抗発熱体への供給電圧をV0、隣り合う抵抗発熱体同士の、ある長手位置における電位差をV1とした場合、前記基板の長手方向における前記感熱素子の設置位置は、
    |V1|≧0.75×|V0|
    を満たす領域内であることを特徴とする加熱部材。
  2. 基板と、前記基板の面に長手に沿って形成された、通電により発熱する抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体の両端部に電気的に導通させて前記基板の面に形成された第1と第2の給電電極と、前記抵抗発熱体の上に形成された絶縁保護層と、前記基板に接触させて又は非接触に設置され、前記基板の異常昇温による熱で作動して前記抵抗発熱体への給電を遮断する感熱素子と、を有し、被加熱材を加熱する加熱装置に用いられる加熱部材において、
    前記第1と第2の給電電極がいずれも前記基板の長手方向の同一端側に位置するように、前記抵抗発熱体は少なくとも1回以上の往復形状を有しており、
    また、前記抵抗発熱体には、その長手両端部付近の領域において発熱量を他の領域よりも増大させた発熱量増加領域が設けられており、
    前記基板の長手方向における前記感熱素子の設置位置は、前記発熱量増加領域のうちの前記第1と第2の給電電極側の発熱量増加領域内であることを特徴とする加熱部材。
  3. 前記絶縁保護層はガラス材料により形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱部材。
  4. 前記絶縁保護層は樹脂材料により形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱部材。
  5. 前記感熱素子は前記基板にスペーサ部材を介して接触していることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の加熱部材。
  6. 前記スペーサ部材は樹脂材料により形成されていることを特徴とする請求項5に記載の加熱部材。
  7. 前記感熱素子はサーモスイッチであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の加熱部材。
  8. 前記感熱素子は温度ヒューズであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の加熱部材。
  9. 前記基板はセラミックス材料より形成されることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の加熱部材。
  10. 加熱部材を有し、前記加熱部材の熱により被加熱材を加熱する加熱装置において、前記加熱部材が、請求項1〜9のいずれかに記載の加熱部材であることを特徴とする加熱装置。
  11. 記録材に未定着画像を形成する画像形成手段と、前記記録材に形成された未定着画像を加熱定着する定着手段と、を有する画像形成装置において、前記定着手段が、請求項10に記載の加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
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