JP2007241341A - Icモジュールアクセス制御体 - Google Patents

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Abstract


【課題】 非接触ICカードに対して試みられた不正にアクセスを検知するICカードアクセス制御体を提供する。
【解決手段】 検知用アンテナコイル120と、当該検知用アンテナコイル120に接続され、検知用アンテナコイル120に誘起された起電力により駆動する検知体130を基板110上に設ける。不正アクセス用のカードリーダが放射した磁界を検知用アンテナコイル120で捉えて検知体130を駆動する。基板を導電性シートとすることができ、さらに、磁界を引き込みやすくして反応感度を高めるべく、検知用アンテナコイル120に磁性シートを沿わせる構造としても良い。磁性シートの形状を工夫すれば、検知体による感度を高めつつ非接触ICカードとの通信遮断性能も得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非接触ICモジュールへのアクセスを制御するICモジュールアクセス制御体に関する。例えば非接触ICカードへのアクセスを制御するICカードアクセス制御体として適用する。
本発明のICモジュールアクセス制御体は、非接触ICモジュールに沿わせて使用し、非接触ICモジュールの利用支援と、外部からの非接触ICモジュールへの不正アクセスを防止しつつ当該不正アクセスを検知するものである。
非接触ICモジュールは、アンテナコイルとICチップとを内蔵したもので、非接触ICモジュールとしては、非接触ICカード、非接触ICモジュールを埋め込んだ携帯通信機器(例えばフェリカ(TM)を内蔵した携帯電話)などが含まれる。その用途は限定されないが、例えば、交通機関の改札カード、金融機関のキャッシュカードやクレジットカード、入退室管理カードなどの用途が想定できる。
近年、アンテナコイルとICチップとを内蔵した非接触ICカードの普及が進んでいる。交通機関の改札システム、高速道路の自動車料金徴収システム、金融機関のキャッシュカードやクレジットカードシステム、入退室管理システム、工場における製品管理システムなど多様な用途に用いられ始めている。
これら非接触ICカードとの間で通信を確立する技術としてRFID(Radio Frequency Identification)技術が用いられている。RFIDは非接触ICカードとカードリーダとの間でID情報を交換して相手側を認識し、各種データを通信する自動認識技術の一つである。
非接触ICカードはアンテナコイルを備え、RFID技術を用いた非接触ICカードシステムでは、非接触ICカードとカードリーダとの間で電磁結合によって通信路を確立して様々な情報のやり取りを行う。カードリーダは所定周波数の発振磁界(交流磁界)を放射し、カードリーダ近傍の一定領域の空間に読み取り空間を作る。この読み取り空間内に非接触ICカードをかざせば、カードリーダから放射された磁力線が非接触ICカードに内蔵されているアンテナコイルのループ内を下側から上側に貫きつつ外側へ回り込みループ外を上側から下側に通り再びカードリーダに戻る磁路が形成される。このようにアンテナコイルとカードリーダが電磁結合するので電磁誘導により非接触ICカード内に電流が供給されるとともに、この所定周波数の発振磁界を信号搬送波として非接触ICカードとカードリーダとの間で通信が行われる。
非接触ICカードの所有者は、システムの利用にあたり、カードリーダに非接触ICカードをかざし、非接触ICカードとカードリーダを介した制御システム側との間でID情報の交換と必要なデータの通信を行う。
このように非接触ICカードを用いたカードシステムは広がりつつあるが、特に利用者数が多く、実際に先行して導入されているものとして交通機関の改札カードシステムが挙げられる。
いわゆる利用者の乗車券や定期券が非接触ICカードであり、改札機上面にカードリーダが組み込まれ、改札機内に制御システムが組み込まれている。利用者は乗車券や定期券である非接触ICカードを改札機上面のカードリーダにかざすと、改札機と非接触ICカードとの間でID情報と必要なデータが交換され、改札機の改札ゲートの適切に開閉処理が行われる。
この非接触ICカードの利便性を損なう問題が指摘されている。それはスキミングによる情報盗用の問題である。
従来のスキミングは、磁気ストライプに情報を記録せしめた銀行のキャッシュカードや信販会社のクレジットカードなどを不正にカードリーダに通し、磁気ストライプ上に記録されている情報を盗用するものが多かった。
しかし、近年のスキミング技術の向上と、銀行のキャッシュカードや信販会社のクレジットカードなどの非接触ICカード化の進展により、電磁波を用いた非接触による情報盗用というスキミング犯罪の広がりが懸念されている。非接触ICカードが入っている利用者のポケットやかばんの近くにカードリーダをかざし、電磁結合により非接触でICカード内に記録されている情報を盗用する犯罪は被害者が気付きにくいため、スキミングの防止技術の向上が求められている。
従来技術として、特開平10−307902号公報や特開平11−045316号公報に開示された技術が知られている。これらは、非接触ICカードを保持するカードケース自体を導電性材料で製作し、非接触ICカードをカードケースに保持している状態において外部から非接触ICカードに届く電磁波をすべて遮断することによりスキミングを防止するものである。なお、この従来技術によれば非接触ICカードを使用する際には非接触ICカードをカードケースから取り出して使用しなければならない。
図26は従来のスキミング防止用のカードケースの構造を示した図である。
図26には正面図および側面図とともに、構造が良く分かるように縦断面図を付けた。従来のスキミング防止用のカードケース1000は、アルミニウムなどの導電性素材のシートにより構成されている。この導電性シートは非接触ICカードを収納するために略同一の形状、大きさに成型されており、内部に非接触ICカードを収納する空間が設けられている。
導電性素材は発振磁界を相殺して遮断するものである。導電性素材が発振磁界を遮断する原理は次のように説明できる。導電性素材が発振磁界を受けて導電性素材の中に渦電流が生じ、当該渦電流によって逆向きの磁界を発生させる。このカードリーダから受ける磁界と導電性素材が逆向きに返す磁界とが打ち消し合って磁界が導電性素材を透過することはない。つまり、発振磁界が導電性素材により遮断される。また、導電性シート素材が発振磁界を吸収して磁界エネルギーを熱エネルギーに変換して吸収すると考えても良い。
このように、非接触ICカードとカードリーダの間に導電性素材を介在させれば、カードリーダが放射する発振磁界を相殺し、非接触ICカードに対して発振磁界が届かない。
非接触ICカードC1を保持する場合、このスキミング防止用のカードケース1000の中に非接触ICカードC1を入れておく。非接触ICカードの周囲が導電性素材の中に保持されている限り、外部のいかなる方向から放射される磁界に対しても遮断能力が働き、非接触ICカードとカードリーダが電磁結合することはない。
非接触ICカードC1を使用する際、非接触ICカードC1をカードケース1000から取り出し、取り出した非接触ICカードを交通機関の改札機や金融機関のATMなどのカードリーダにかざし、カードリーダと電磁結合させて通信させる。なお、カードケースに入れたままカードリーダにかざしたとしても導電性素材の磁界遮断能力によりカードリーダと非接触ICカードが電磁結合することはなく、非接触ICカードを用いることはできない。
特開平10−307902号公報 特開平11−045316号公報
上記スキミングを防止する従来技術では、導電体により製作したカードケースを提供し、非接触ICカードをカードケース内に保持した状態では外部から届く電磁波をすべて遮断することにより非接触ICカードのスキミングを防止せしめる目的を達成しようとしている。
しかし、従来技術のスキミング防止手段では、以下に示す問題が生じる。
第1の問題は利便性の問題である。従来技術のスキミング防止手段では、非接触ICカードの使用時にはカードケースから取り出さねば使用することができないという問題がある。非接触ICカードのメリットの一つは、カードリーダにかざすだけでカードリーダと非接触ICカードの電磁結合による通信が可能になるという操作が簡便になる点であり、皮製のカードホルダーや財布に非接触ICカードを入れたままカードリーダにかざして使用するという使用態様は重要である。ところが、上記従来技術のスキミング防止手段ではこの重要なメリットが毀損されてしまい、いちいち使用のたびにカードケースから非接触ICカードを取り出さねばならないという不便が生じてしまう。
第2の問題はスキミング行為の察知ができないという問題である。従来技術のスキミング防止手段では、外部からの磁界をすべて遮断するという結果としての防止が実現される点に力点が置かれているが、実際のスキミング犯罪の場面では、現実に外部からスキミング用の不正のアクセスにさらされているか否かを素早く察知することは重要である。自分が今、スキミング犯罪者の近くにいることをいち早く察知し、そのような危険な状態から一刻も早く脱した方が安全だからである。スキミング犯罪はスキミング行為のみならず、スリや後をつけられる(ストーキング)などスキミング以外の犯罪被害もあり得るからである。
なお、通常の生活環境には様々な電磁波が満ち溢れているので、単に電磁波を検出するセンサを設けておくのみでは、スキミング目的の不正なアクセスであるのか生活環境中に存在する電磁波であるのか判断がつかない。
本発明は上述の問題に鑑み、非接触ICカードをカードケースに入れたままカードリーダにかざせば非接触ICカードを使用できるというメリットを維持しつつ、外部からのスキミングを確実に防止することができるICカードアクセス制御体を提供することを目的とする。
また、本発明は上述の問題に鑑み、スキミング目的の不正なアクセスのみを確実に検知し、スキミング目的の不正なアクセスにさらされていることを一刻も早く察知し、利用者にその不正アクセスが行なわれているという事実を知らせることができるICカードアクセス制御体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1のICモジュールアクセス制御体は、非接触ICモジュールへのアクセスを検知するICモジュールアクセス制御体であって、検知用アンテナコイルと、前記検知用アンテナコイルに接続され、前記検知用アンテナコイルに誘起された起電力により駆動する検知体とを備えたものである。本発明の第1のICモジュールアクセス制御体は形状は限定されないが、カード型に成型する構成の場合であれば、基板となる基板シートと、前記基板シートに設けた検知用アンテナコイルと、前記検知用アンテナコイルに接続され、前記検知用アンテナコイルに誘起された起電力により駆動する検知体とを備えたものとすれば良い。
上記構成により、外部からリーダにより不正にアクセスする目的で非接触ICモジュールと電磁結合する磁界の印加が試みられた場合、非接触ICモジュールと同様に当該磁界と検知用アンテナコイルが電磁結合し、起電力が誘起されて検知体が反応する。そのため外部からの不正アクセスが検知される。
なお、検知用アンテナコイルの形状は限定されないが、一例として、非接触ICモジュールに内蔵されているアンテナコイルの形状と略同一の形状とすることも可能である。
上記目的を達成するため、本発明の第2のICモジュールアクセス制御体は、非接触ICモジュールに沿わせ、前記非接触ICモジュールへのアクセスを検知するICモジュールアクセス制御体であって、基板となる導電性シートと、前記導電性シートの一方の面に積層した検知用アンテナコイルと、前記検知用アンテナコイルに接続され、前記検知用アンテナコイルに誘起された起電力により駆動する検知体とを備え、前記検知用アンテナコイルの形状を、前記非接触ICモジュールに内蔵されているアンテナコイルの形状と略同一の形状とし、前記検知用アンテナコイルを設けた面を不正アクセス検知面とし、他方の面を非接触ICモジュール利用面としたものである。
上記構成により、前記検知用アンテナコイルを設けた面を不正アクセス検知面とし、他方の面を非接触ICモジュール利用面とすることができる。不正アクセス検知面から磁界が印加された場合、不正アクセス検知面側では磁界により検知用アンテナコイルに起電力が誘起されて検知体が反応して不正アクセスが検知される一方、基板が導電性シートであるために非接触ICモジュール利用面側には磁界が遮断されて届かず、非接触ICモジュールが反応することはない。また、非接触ICモジュール利用面から磁界が印加された場合、非接触ICモジュール利用面側では磁界により非接触ICモジュールが反応して非接触ICモジュールが利用される一方、基板が導電性シートであるために不正アクセス検知面側には磁界が遮断されて届かず、検知体が反応することはない。
なお、上記の第2のICモジュールアクセス制御体の構成において、前記導電性シートの前記不正アクセス検知面側に磁性シートを積層したものとすることが好ましい。
上記構成により、不正アクセス検知面側において磁性シートによる磁力線の引き込み・再放射の効果を得ることができ、不正アクセス検知面側から印加される磁界と検知用アンテナコイルとの電磁結合を支援し、検知体による検知感度を高めることができる。
なお、上記の第2のICモジュールアクセス制御体の構成において、前記導電性シートの前記非接触ICモジュール利用面側に磁性シートを積層したものとすることが好ましい。
上記構成により、非接触ICモジュール利用面側において磁性シートによる磁力線の引き込み・再放射の効果を得ることができ、非接触ICモジュール利用面側から印加される磁界と非接触ICモジュール内のアンテナコイルとの電磁結合を支援し、非接触ICモジュールとの通信感度を高めることができる。
また、上記構成において、前記磁性シートの形状を、前記導電性シートの外周縁部分には前記磁性シートを積層せずに前記導電性シートの形状より小さい形状とすることが好ましく、前記非接触ICモジュールと前記ICモジュールアクセス制御体を重ね合わせた状態において、前記導電性シートの外周縁が前記検知用アンテナコイルが設けられているエリア外周縁より外側に位置し、前記磁性シートの外周縁が前記導電性シートの外周縁より内側かつ前記検知用アンテナコイルが設けられているエリア内周縁より外側に位置していることが好ましい。
具体的数値は、非接触ICモジュールのアンテナコイルが設けられている位置によるが、例えば、前記磁性シートの外周縁を前記導電性シートの外周縁から3ミリ〜7ミリ内側に位置するものとすることができる。
もし、導電性シートの外周縁部分にも磁性シートを積層したものであれば、導電性シートの外周縁端のやや外側を通過した磁力線が磁性シートの外周縁端のすぐ近くを通過するため磁性シート外周縁端から磁性シート内へ回り込む磁路が形成されてしまい、不正アクセス検知面側からの不正アクセスによる磁界に対しても非接触ICモジュールと電磁結合してしまう。しかし、上記のように磁性シートの外周縁端が導電性シートの外周縁端より内側にあるので、導電性シートの外周縁端のやや外側を通過した磁力線が磁性シートの外周縁端から引き込まれることはない。このように磁力線の引き込み・再放射の防止効果が得られており、当該非接触ICモジュールと磁界との電磁結合を防止することができる。
上記構成の本発明のICモジュールアクセス制御体では、磁性シートを導電性シートの外周縁部分には積層しない構造とし、磁性シートの外周縁は空隙が設けられている構造となっているが、前記磁性シートの形状を、前記導電性シートの外周縁部分には前記磁性シートを積層せずに前記導電性シートの形状より小さい形状とし、前記磁性シートの外周縁の外側部分の前記導電性シート上に非導電性材料からなる帯体を設け、磁性シートの外周縁部分の空隙を非導電性材料により埋める構造としても良い。例えばプラスチックフィルムなど非導電性材料であれば磁性シートのように磁力線を引き込むことはなく、上記した本発明の原理を実現することができる。
なお、本発明の非接触ICモジュールは、アンテナコイルとICチップとを内蔵したものであれば良く、非接触ICカード、いわゆるフェリカ(TM)を内蔵した携帯通信機器など多様なものが含まれ得る。また、その用途は限定されず、例えば、交通機関の改札カード、金融機関のキャッシュカードやクレジットカード、入退室管理カードなどの用途が想定できる。
検知体は限定されないが、発音体、振動体、発光体など人間の五感に検知させる機能を備えたものであることが好ましい。例えば、外部からスキミング用の不正アクセスの磁界の放射を検知した場合、ビープ音を発すれば、利用者は当該不正アクセスを即座に知ることができる。
本発明のICモジュールアクセス制御体によれば、非接触ICモジュールをICモジュールアクセス制御体に沿わせて使用することにより、非接触ICモジュールをケースに入れたままリーダにかざせば非接触ICモジュールを使用できるというメリットを維持しつつ、外部からの不正アクセスを確実に防止することができ、さらに当該不正アクセスの事実を確実に検知することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明のICモジュールアクセス制御体の実施形態を説明する。以下の実施形態では、非接触ICモジュールの一例として非接触ICカードに適用した例を挙げる。
ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に示した具体的な形状、個数、角度などには限定されないことは言うまでもない。
(実施形態1)
本発明の第1のICモジュールアクセス制御体は、非接触ICカードへのアクセスを検知するICカードアクセス制御体である。
実施形態1にかかる第1のICカードアクセス制御体は、検知用アンテナコイルと、前記検知用アンテナコイルに接続され、前記検知用アンテナコイルに誘起された起電力により駆動する検知体とを備えたものである。本発明の第1のICカードアクセス制御体の形状は限定されないが、本実施形態1では一例としてカード型に成型された例として説明する。カード型に成型する場合の構成は、基板となる基板シートと、基板シートに設けた検知用アンテナコイルと、検知用アンテナコイルに接続され、検知用アンテナコイルに誘起された起電力により駆動する検知体とを備えたものとなっている。
なお、本発明において検知用アンテナコイルの形状は限定されないが、本実施形態1では、一例として検知用アンテナコイルの形状を、非接触ICカードに内蔵されているアンテナコイルの形状と略同一の形状とした例を説明する。
まず、本発明の第1のICカードアクセス制御体の基本原理を説明する。
図1は、実施形態1にかかる、本発明の第1のICカードアクセス制御体100の構造を模式的に示す図である。
図1において、110は基板シート、120は検知用アンテナコイル、130は検知体、150は全体を封入せしめる封止体である。
基板シート110の外形は概ね、交通機関の非接触ICカードの外形や金融機関のキャッシュカードの外形と同様とする。例えばJIS規格で定まっている金融機関キャッシュカードのサイズと略同一でよい。
基板シート110の材質は特に限定されないが、ここでは、プラスチックなど非導電性材料とする。
検知用アンテナコイル120は、基板シート110の一方の面に形成されている。本発明のICモジュールアクセス制御体ではアンテナコイルの形状は限定されないが、不正アクセスを防止する対象となる非接触ICカードが反応する周波数の電磁波により効率的に起電力が生じるように共振周波数が調整されたものとすることが好ましい。ここでは、検知用アンテナコイル120の形状が、不正アクセスを防止する対象となる非接触ICカードに内蔵されているアンテナコイルの形状と略同一の形状をもち略同一の共振周波数を持つ例とする。例えば、交通機関の非接触ICカードに内蔵されているアンテナコイルの外形や、金融機関のキャッシュカードとして使用される非接触ICカード(例えばJR東日本のSuica(TM)やJR西日本のIcoca(TM)、Felica(TM)など)に内蔵されているアンテナコイルの外形と略同一の形状となっている。
検知用アンテナコイルの外形を、交通機関の非接触ICカードや金融機関のキャッシュカードに内蔵されるアンテナコイルの形状と略同一の形状としておくことにより、当該非接触ICカードへの不正アクセスを試みるために所定周波数を持つ磁界が外部から磁界が印加されたか否かを感度良く反応することができる。
不正アクセスを試みる磁界を検知用アンテナコイル120が捉えれば、見地用アンテナコイル120には起電力が誘起される。つまり、不正アクセスにさらされた場合にのみ起電力を発生して検知体に電力が供給される仕掛けとなっている。ICモジュールアクセス制御体自体は電源などを持っていないので電源切れなどの心配はない。
検知体130は、検知用アンテナコイル120に接続され、検知用アンテナコイル120に誘起された起電力により駆動するものとなっている。例えば、発音体、振動体、発光体など人間の五感に検知させる機能を備えたものである。
これら基板シート110、検知用アンテナコイル120、検知体130全体を封止体150により封止して一枚のカード形状に成型する。
図2は、実施形態1にかかる、本発明の第1のICカードアクセス制御体100の動作を側面から模式的に示す図である。
図2(a)は、本発明の第1のICカードアクセス制御体100に対して外部からカードリーダ300によって不正アクセスが試みられた状態を側面から示した図である。
図2(a)の状態では、カードリーダ300が本発明の第1のICカードアクセス制御体100の正面に対向するように位置し、カードリーダ300から発信された磁界が本発明の第1のICカードアクセス制御体100に対して正面から印加されている。
カードリーダ300から発振された磁界は、検知用アンテナコイル120を貫いてカードリーダ300に戻り、カードリーダ300と検知用アンテナコイル120が電磁結合をする。そのため検知用アンテナコイル120には起電力が誘起され、検知体130に電力が供給される。
図2(b)は、本発明の第1のICカードアクセス制御体100が不正アクセス用の磁界が印加されたことを検知し、検知体が反応する様子を側面から示した図である。
検知体130に電力が供給されると検知体130は所定の駆動を行なう。例えば、発光素子を備えたものであれば発光することにより利用者に不正アクセス用の磁界印加の検知を伝達する。発音素子を備えたものであればビープ音などを発音することにより利用者に不正アクセス用の磁界印加の検知を伝達する。
このように、検知体130が反応することにより利用者は不正アクセス用の磁界印加を知ることができる。
なお、図2の例では、カードリーダ300が本発明の第1のICカードアクセス制御体100の正面に対向するように位置している場合の説明であったが、基板シート110がプラスチック素材などの非導電性シートであれば、カードリーダ300が本発明の第1のICカードアクセス制御体100の背面に対向するように位置している場合であっても上記と同様である。つまり、カードリーダ300から印加された磁界は基板シート110を通過するのでカードリーダ300と検知用アンテナコイル120が電磁結合をし、起電力が誘起される。起電力が誘起されれば検知体130が駆動し、利用者に不正アクセス用の磁界印加の検知を伝達することができる。
図3は、本発明の第1のICカードアクセス制御体100の利用例を示す図である。
利用者は衣服のポケットや鞄などに本発明の第1のICカードアクセス制御体100を保持しておく。
金融機関のキャッシュカード等に対して不正アクセスを試みようとする不正者は、ターゲットとした人物が金融機関のキャッシュカード等を保持していると予想した個所に対して、スキミング用の不正カードリーダ300を近づけてスキミング用の磁界を発振する。
この状態は図2(a)の状態と同じ状態と見ることができる。
スキミング用の不正カードリーダ300を近づけてスキミング用の磁界を発振すれば、ICカードアクセス制御体100の検知用アンテナコイル120と電磁結合することとなり、起電力が誘起され検知体130に電力が供給される。
図2(b)と同様、検知体130が駆動し、例えば発光したり、ビープ音を発音したりするので、利用者は不正者による不正アクセスの試みを検知することができる。
(実施形態2)
実施形態2の本発明の第2のICカードアクセス制御体は、非接触ICカードへのアクセスを検知するICカードアクセス制御体であり、その一方の面を不正アクセス検知面とし、他方の面を非接触ICカード利用面としたものである。
実施形態2の本発明の第2のICカードアクセス制御体は、基板となる導電性シートと、導電性シートの一方の面に積層した検知用アンテナコイルと、検知用アンテナコイルに接続され、検知用アンテナコイルに誘起された起電力により駆動する検知体とを備えている。本発明の第2のICカードアクセス制御体も検知用アンテナコイルの形状は限定されないが、この例でも、前記非接触ICカードに内蔵されているアンテナコイルの形状と略同一の形状としている。
図4は、実施形態2にかかる、本発明の第2のICカードアクセス制御体100aの構造を模式的に示す図である。
図4において、111は基板となる導電性シート、120は検知用アンテナコイル、130は検知体、150は全体を封入せしめる封止体である。
検知用アンテナコイル120、検知体130、封止体150は実施形態1のものと同様で良い。
導電性シート111は導電性素材により形成されている。導電性素材は電磁波を吸収する性質を持っており、導電性シート111に対して磁界が印加されると導電性シート111の内部で磁界が吸収される。つまり、導電性シート111は外部から印加された磁力線を遮断するという効果を発揮する。そのため、本発明の第2のICカードアクセス制御体100aの不正アクセス検知面側とICカード利用面側は電磁的に遮断されている。
導電性シート111が磁界を吸収する原理は次のように説明できる。導電性シート111が磁界を受けて導電性シート111内に渦電流を生じ、当該渦電流によって逆向きの磁界を発生させる。このカードリーダ300から受ける磁界と導電性シート111が逆向きに返す磁界とが打ち消し合って導電性シート111を磁界が透過することはない。つまり、磁界が導電性シート111で相殺される。また、導電性シート111が磁界を吸収して磁界エネルギーを熱エネルギーに変換して吸収されると考えても良い。このように、導電性シート111を設ければ、カードリーダ300が放射する磁界を相殺し、遮断することができる。
実施形態2にかかる本発明の第1のICカードアクセス制御体100aの使用例は、ICカード利用面側に非接触ICカードを沿わせて保持し、不正アクセス検知面側からの非接触ICカードに対する不正アクセスを防御・検知するとともに、ICカード利用面側からの非接触ICカードに対するアクセスを可能とするものである。
図5(a)は非接触ICカード200の構造を模式的に示す図である。なお、内部の構造が分かりやすいように内部構造も簡単に図示している。
非接触ICカード200は基材210に対してアンテナコイル220とICチップ230を備え、全体を封止体250により封止する構造となっている。なお、この構造は一例である。
図5(b)は第1のICカードアクセス制御体100aのICカード利用面側に非接触ICカード200を沿わせて保持した状態を模式的に側面から示す図である。図5(b)の図示において左側が不正アクセス検知面側となり、右側がICカード利用面となっている。検知用アンテナコイル120および検知体130は不正アクセス検知面側に位置し、非接触ICカード200はICカード利用面側に位置している。
図6(a)は不正アクセス検知面側からカードリーダ300により発振磁界を印加してアクセスした場合を示す図である。
不正アクセス検知面側からカードリーダ300でアクセスした場合には導電性シート111を挟んで不正アクセス検知面側に位置する構成要素、つまり検知用アンテナコイル120に磁界が印加されるが、導電性シート111により磁力線が遮断され、ICカード利用面側に位置する構成要素には磁界が印加されない。そのため、検知用アンテナコイル120はカードリーダ300から印加された発振磁界と電磁結合することにより起電力が誘起され、検知体130が反応する。しかし、非接触ICカード200は反応しないこととなる。
図6(b)はICカード利用面側からカードリーダ300により発振磁界を印加してアクセスした場合を示す図である。
ICカード利用面側からカードリーダ300でアクセスした場合には導電性シートを挟んでICカード利用面側に位置する構成要素、つまり非接触ICカード200に磁界が印加されるが、導電性シート111により磁力線が遮断され、不正アクセス検知面側に位置する構成要素、つまり検知用アンテナコイル120および検知体130には磁界が印加されないこととなり、非接触ICカード200は反応するものの、検知用アンテナコイル120はカードリーダ300から印加された発振磁界と電磁結合することはなく起電力は誘起されず、検知体130は反応しないこととなる。
このように、実施形態2のICカードアクセス制御体100aでは、正面側からのカードリーダ300のアクセスと、背面側からのカードリーダ300のアクセスに対して検知体130の反応の有無を異なるものとすることができ、様々な用途に用いることができる。
図7は実施形態2にかかる本発明の第2のICカードアクセス制御体100aの具体的な使用例を示す図である。
図7(a)は不正アクセスに対する防御・検知を目的とする使用状態の一例を示す図である。例えば、保護すべき非接触ICカード200を本発明の第2のICカードアクセス制御体100aのICカード利用面側に沿わせて保持し、不正アクセス検知面側を外表面に向けて胸ポケット等に入れている。不正者がカードリーダ300を用いて外部から胸ポケットに収められている非接触ICカード200に対してアクセスしようとしても、本発明の第2のICカードアクセス制御体100aが存在するために検知体130が反応して不正アクセスが検知される一方、発振磁界が導電性シート111により遮断され、非接触ICカード200に対して発振磁界が到達することはない。
図7(b)は非接触ICカード200を使用する状態の一例を示す図である。例えば、非接触ICカード200が交通機関の改札カードである場合、非接触ICカード200を本発明の第2のICカードアクセス制御体100aのICカード利用面側に沿わせたまま一体として交通機関の改札機にかざす。図6(b)に示したように非接触ICカード200のアンテナコイルは交通機関の改札機に内蔵されているカードリーダ300からの発振磁界と電磁結合することが可能であり通信が行なわれる一方、改札機のカードリーダ300からの発振磁界は導電性シート111により遮断され検知用アンテナコイル120と電磁結合しないので検知体130が反応することはない。
(実施形態3)
実施形態3にかかる本発明の第3のICカードアクセス制御体は、非接触ICカードへのアクセスを検知するICカードアクセス制御体であり、その一方の面を不正アクセス検知面とし、他方の面を非接触ICカード利用面とし、導電性シートの不正アクセス検知面側に磁性シートを積層したものである。
この磁性シートは磁界を効率的に引き込むことにより検知用アンテナコイルとの電磁結合を支援するために設けている。
図8は、実施形態3にかかる、本発明の第3のICカードアクセス制御体100bの構造を模式的に示す図である。
図8に示すように、本発明の第3のICカードアクセス制御体100bは、基板となる導電性シート111、検知用アンテナコイル120、検知体130、全体を封入せしめる封止体150に加え、磁性シート140を備えている。
検知用アンテナコイル120、検知体130、封止体150は実施形態1のものと同様で良い。導電性シート111は実施形態2のものと同様で良い。
磁性シート140を導電性シート111上に積層しておく理由は、磁路の形成を助けるためである。導電性シート111上に検知用アンテナコイル120を直接設けた構造の場合、検知用アンテナコイル120がカードリーダ300からの発振磁界を受けてもその背後に導電性シート111があると、検知用アンテナコイル120を貫いた発振磁界は背後の導電性シート111に相殺されてしまい、カードリーダ300側に戻る磁路が形成されない。つまり、検知用アンテナコイル120はカードリーダ300の発振磁界と電磁結合することができない。そこで、導電性シート111の表面に磁性シート140を設けておき、発振磁界を引き込んで再放射することによりカードリーダ300側に磁力線を返し、検知用アンテナコイル120はカードリーダ300の発振磁界と電磁結合することにより磁路の形成を助ける。
図9(a)は不正アクセス検知面側からカードリーダ300により発振磁界を印加してアクセスした場合を示す図である。
図9(a)に示すように、磁性シート140を導電性シート111とアンテナコイル120の間に設けておけば、不正アクセス検知面側にカードリーダ300が位置している場合、カードリーダ300から放射された発振磁界が磁性シート140により引き込まれてカードリーダ300側に再放射され、カードリーダ300と検知用アンテナコイルの電磁結合が支援され、検知体130が感度良く反応する。一方、導電性シート111により磁力線が遮断されるので、ICカード利用面側に位置する構成要素には磁界が印加されない。そのため、検知用アンテナコイル120はカードリーダ300から印加された発振磁界と電磁結合することにより起電力が誘起され、検知体130が感度良く反応するが、非接触ICカード200は反応しないこととなる。
図9(b)はICカード利用面側からカードリーダ300により発振磁界を印加してアクセスした場合を示す図である。
ICカード利用面側からカードリーダ300でアクセスした場合には導電性シートを挟んでICカード利用面側に位置する構成要素、つまり非接触ICカード200に磁界が印加されるが、導電性シート111により磁力線が遮断され、不正アクセス検知面側に位置する構成要素、つまり検知用アンテナコイル120および検知体130には磁界が印加されないこととなり、非接触ICカード200は反応するものの、検知用アンテナコイル120はカードリーダ300から印加された発振磁界と電磁結合することはなく起電力は誘起されず、検知体130は反応しないこととなる。
(実施形態4)
実施形態4にかかる本発明の第4のICカードアクセス制御体は、非接触ICカードへのアクセスを検知するICカードアクセス制御体であり、その一方の面を不正アクセス検知面とし、他方の面を非接触ICカード利用面とし、導電性シートの不正アクセス検知面側に磁性シートを積層し、当該磁性シートの形状に工夫を加えたものである。
実施形態4の例では、磁性シートの形状を導電性シートの外周縁部分には磁性シートを積層せずに導電性シートの形状より小さい形状としている。さらに、非接触ICカードとICカードアクセス制御体を重ね合わせた状態において、導電性シートの外周縁が検知用アンテナコイルが設けられているエリア外周縁より外側に位置し、磁性シートの外周縁が導電性シートの外周縁より内側かつ検知用アンテナコイルが設けられているエリア内周縁より外側に位置しているものとしている。
上記のように磁性シートの形状を導電性シートの形状より小さい形状とした理由は、外周縁より外側を通過している磁界を外周縁から引き込んでしまい、導電性シートの外周縁を回り込むようにして発振磁界が導電性シートを超えて裏側に到達してしまうという不具合を低減するために磁性シートの形状に工夫を加えるものである。
また、上記のように、導電性シートの不正アクセス検知面側に積層した磁性シートの外周縁を導電性シートの外周縁より内側かつ検知用アンテナコイルが設けられているエリア内周縁より外側に位置するようにした理由は、不正アクセス検知面側からの不正アクセスに対して発振磁界を磁性シートにより引き込み、非接触ICカードのアンテナコイルと電磁結合しやすいようにするためである。
図10は、実施形態4にかかる、本発明の第4のICカードアクセス制御体100cの構造を模式的に示す図である。
本発明の第4のICカードアクセス制御体100cは、導電性シート111の不正アクセス検知面側に磁性シート140が積層されているが、導電性シート111の外周縁部分には磁性シートが積層されていない形状となっている。つまり、第4のICカードアクセス制御体100cの外周縁端部分には導電性シート111のみが設けられており、磁性シート140は設けられておらず、磁性シート140の外周縁端は導電性シートの外周縁端からやや内側となっている。
どの程度内側とするかは、カードリーダの発振磁界の強さや、非接触ICカードに内蔵されているアンテナコイルの位置などを考慮する。
次に、導電性シート111の大きさであるが、非接触ICカード200とICカードアクセス制御体100cを重ね合わせた状態において、導電性シート111の外周縁が非接触ICカード200の検知用アンテナコイル220が設けられているエリア外周縁より外側に位置するものとする。つまり、不正アクセス検知面側から印加された磁界と干渉してしまうことを防止するために、導電性シート111が、ICカードアクセス制御体100cと重ね合わせた状態において非接触ICカード111の検知用アンテナコイル220を覆う大きさと位置関係を有するものとする。
なお、検知用アンテナコイル120のエリア外周縁、エリア内周縁は、検知用アンテナコイルが帯状に設けられているエリアの外周縁と内周縁を指す。図11はICカードアクセス制御体100cの検知用アンテナコイル120のエリアとその内周縁120−1、外周縁120−2を示す図である。
本発明の第4のICカードアクセス制御体の基本原理を説明する。
図12(a)は不正アクセス検知面側からカードリーダ300により発振磁界を印加してアクセスした場合を示す図である。
図12(a)に示すように、磁性シート140が導電性シート111とアンテナコイル120の間に設けられているので、不正アクセス検知面側にカードリーダ300が位置している場合、カードリーダ300から放射された発振磁界が磁性シート140により引き込まれてカードリーダ300側に再放射され、カードリーダ300と検知用アンテナコイルの電磁結合が支援され、検知体130が感度良く反応する。
ここで、検知用アンテナコイル120と磁性シート140の大きさと磁力線の流れの関係を図13(a)により説明する。なお、図13(b)は比較するために想定したものである。なお、図13では検知用アンテナコイル120のハッチングを除去し、検知用アンテナコイル120の側周エリアは透明で示して上周エリアのみ黒で示している。FLは磁力線である。
図13(a)は実施形態4にかかる本発明の第4のICカードアクセス制御体100cの上部付近を拡大して示した図である。図13(a)に示すように、磁性シート140の大きさが検知用アンテナコイル120のエリア内周縁120−1より大きいものとなっている。カードリーダ300から印加された磁力線は磁性シート140に引き込まれカードリーダ300に対して再放射されるが、磁性シート140と検知用アンテナコイル120の大きさの関係から図13(a)に図示したFLの磁力線の流れが確実に存在する。このFLの流れは検知用アンテナコイル120を回り込んでいるため検知用アンテナコイル120とカードリーダ300が確実に電磁結合することが分かる。
一方、図13(b)は比較のために説明するものであり、実施形態4にかかる本発明の第4のICカードアクセス制御体100cの関係を満たしていないものである。磁性シート140’の大きさが検知用アンテナコイル120のエリア内周縁120−1の大きさより小さいものとなっている。この図13(b)に示す状態においては、カードリーダ300から印加された磁力線のうち、磁性シート140により引き込まれた磁力線FL’には検知用アンテナコイル120を回り込んでカードリーダ300に戻るものは少なく、図示のように検知用アンテナコイルの内周端120−1より内側(下側)を通って戻るので、検知用アンテナコイル120とカードリーダ300の電磁結合は支援されることはない。
このように、図13(a)に示す実施形態4にかかる本発明の第4のICカードアクセス制御体100cによれば、図12(a)に示すように、不正アクセス検知面側からの不正なアクセスを感度良く検知することができる。
次に、図12(b)はICカード利用面側からカードリーダ300により発振磁界を印加してアクセスした場合を示す図である。
図12(b)に示すように、ICカード利用面側にカードリーダ300が位置している場合、カードリーダ300から放射された発振磁界は非接触ICカード200に印加され、カードリーダ300と非接触ICカードの電磁結合が行なわれるが、導電性シート111によりICカード利用面側と不正アクセス検知面側が電磁的に遮断されているので、不正アクセス検知面側にある検知用アンテナコイル120とカードリーダ300から放射された発振磁界が電磁結合することはなく、検知体130が反応することはない。
ここで、カードリーダ300から放射された発振磁界が、非接触ICカード200の外周を回り込み、ICカードアクセス制御体100cの外周縁端から磁性シート140の外周縁端に引き込まれないように磁性シート140の大きさと導電性シート111の大きさを調整することが好ましい。
導電性シート111と磁性シート140の大きさと磁力線の流れの関係を図14(a)により説明する。なお、図14(b)は比較するために想定したものである。なお、図14では検知用アンテナコイル120のハッチングを除去し、検知用アンテナコイル120の側周部分のエリアは透明で示して上周部分のエリアのみ黒で示している。FLa,FLbは磁力線である。
図14(a)は実施形態4にかかる本発明の第4のICカードアクセス制御体100cの上部付近を拡大して示した図である。図14(a)に示すように、導電性シート111の外周縁部分には磁性シート140が積層されておらず、磁性シート140の形状は導電性シート111の形状より小さい形状となっている。一方、図14(b)は比較のために想定したものであり、実施形態4にかかる本発明の第4のICカードアクセス制御体100cの関係を満たしていないものである。導電性シート111の外周縁部分にも磁性シート140が積層されており磁性シート140の形状は導電性シート111の形状と同じ形状となっている。
図14(a)および図14(b)において、カードリーダ300から印加され、導電性シート111に対して衝突する磁力線FLbは導電性シート111により遮られ、検知用アンテナコイル120に到達しない。
次に、図14(b)においてカードリーダ300から印加され、導電性シート111の外側を通過する磁力線FLaは磁性シート140”により引き込まれやすく、実際に磁力線FLa’の一部は磁性シート140”により引き込まれ、検知用アンテナコイル120を回り込んでカードリーダ300に戻るため、検知用アンテナコイル120とカードリーダ300が電磁結合するおそれがある。
一方、図14(a)は実施形態4にかかる本発明の第4のICカードアクセス制御体100cの関係を満たしているものであり、導電性シート111の大きさが磁性シート140の大きさより大きいものとなっている。この図14(a)に示す状態においては、磁性シート140は導電性シート111よりも内側に存在するため、カードリーダ300から印加された磁力線FLaのうち、磁性シート140により引き込まれ検知用アンテナコイル120を回り込んでカードリーダ300に戻るものは少なくなり、検知用アンテナコイル120とカードリーダ300の電磁結合が支援されないように調整することが可能である。
ここで、磁性シート140の外周縁が導電性シート111の外周縁よりもどの程度内側とすれば良いかは、カードリーダの発振磁界の強さや、非接触ICカードに内蔵されているアンテナコイルの位置などを考慮して調整すれば良いが、例えば、3〜7ミリ程度内側となるように調整すれば、交通機関の改札機に内蔵されているカードリーダでは適当である。
このように、図14(a)に示す実施形態4にかかる本発明の第4のICカードアクセス制御体100cによれば、図12(b)に示すように、ICカード利用面側からのアクセスに対して非接触ICカード200は反応するものの検知体130が反応することはない。
(実施形態5)
実施形態5にかかる本発明の第5のICカードアクセス制御体は、非接触ICカードへのアクセスを検知するICカードアクセス制御体であり、その一方の面を不正アクセス検知面とし、他方の面を非接触ICカード利用面とし、導電性シートの不正アクセス検知面側に磁性シートを積層し、さらに、導電性シートのICカード利用面側にも磁性シートを積層し、それら磁性シートの形状に工夫を加えたものである。
実施形態5の例では、いずれの磁性シートの形状も導電性シートの外周縁部分には磁性シートを積層せずに導電性シートの形状より小さい形状としている。さらに、非接触ICカードとICカードアクセス制御体を重ね合わせた状態において、導電性シートの外周縁が検知用アンテナコイルが設けられているエリア外周縁より外側に位置し、磁性シートの外周縁が導電性シートの外周縁より内側かつ検知用アンテナコイルが設けられているエリア内周縁より外側に位置しているものとしている。
実施形態5にかかる第5のICカードアクセス制御体100dにおいて、上記のように、導電性シートのICカード利用面側にも磁性シートを積層している理由は、ICカード利用面側から正当にカードリーダにより非接触ICカードに対してアクセスしたときに、発振磁界を磁性シートにより引き込むことによりカードリーダと非接触ICカードの電磁結合を支援するためである。
上記のように磁性シートの形状を導電性シートの形状より小さい形状とした理由は、実施形態4の第4のICカードアクセス制御体100cと同様、外周縁より外側を通過している磁界を外周縁から引き込んでしまい、導電性シートの外周縁を回り込むようにして発振磁界が導電性シートを超えて裏側に到達してしまうという不具合を低減するためである。
また、上記のように、導電性シートの不正アクセス検知面側に積層した磁性シートの外周縁を導電性シートの外周縁より内側かつ検知用アンテナコイルが設けられているエリア内周縁より外側に位置するようにした理由は、実施形態4の第4のICカードアクセス制御体100cと同様、不正アクセス検知面側からの不正アクセスに対して発振磁界を磁性シートにより引き込み、非接触ICカードのアンテナコイルと電磁結合しやすいようにするためである。
図15は、実施形態5にかかる、本発明の第5のICカードアクセス制御体100dの構造を模式的に示す図である。
本発明の第5のICカードアクセス制御体100dは、導電性シート111の不正アクセス検知面側に磁性シート140が積層され、ICカード利用面側に磁性シート141が積層されているが、磁性シート140、磁性シート141の双方とも導電性シート111よりも小さく、導電性シート111の外周縁部分には磁性シートが積層されていない形状となっている。つまり、第5のICカードアクセス制御体100dの外周縁端部分には導電性シート111のみが設けられており、磁性シート140、磁性シート141は設けられておらず、磁性シート140の外周縁端、磁性シート141の外周縁端とも、導電性シート111の外周縁端からやや内側となっている。
どの程度内側とするかは、カードリーダの発振磁界の強さや、非接触ICカードに内蔵されているアンテナコイルの位置などを考慮する。
導電性シート111の大きさは実施形態4と同様、非接触ICカード200とICカードアクセス制御体100dを重ね合わせた状態において、導電性シート111の外周縁が非接触ICカード200の検知用アンテナコイル220が設けられているエリア外周縁より外側に位置するものとする。つまり、不正アクセス検知面側から印加された磁界と干渉してしまうことを防止するために、導電性シート111が、ICカードアクセス制御体100dと重ね合わせた状態において非接触ICカード111の検知用アンテナコイル220を覆う大きさと位置関係を有するものとする。
なお、検知用アンテナコイル120のエリア外周縁、エリア内周縁は、実施形態4と同様、図11に示すものである。
本発明の第5のICカードアクセス制御体の基本原理を説明する。
図16(a)は不正アクセス検知面側からカードリーダ300により発振磁界を印加して不正にアクセスした場合を示す図である。
図16(b)はICカード利用面側からカードリーダ300により発振磁界を印加して正当にアクセスした場合を示す図である。
図17(a)は図16(a)の状態での磁力線の一部の流れを強調して描いた拡大図である。なお、図17(b)は比較するために想定したものである。
図18(a)は図16(b)の状態での磁力線の一部の流れを強調して描いた拡大図である。なお、図18(b)は比較するために想定したものである。
図17、図18では検知用アンテナコイル120のハッチングを除去し、検知用アンテナコイル120の側周エリアは透明で示して上周エリアのみ黒で示している。FLa,FLc,FLc’は磁力線である。
図17(a)、図18(a)に示すように、導電性シート111の外周縁部分には磁性シート140、磁性シート141が積層されておらず、導電性シート111の形状より小さい形状となっている。
一方、図17(b)、図18(b)は比較のために想定したものであり、実施形態5にかかる本発明の第5のICカードアクセス制御体100dの関係を満たしていないものである。導電性シート111の外周縁部分にも磁性シート140’、磁性シート141’が積層されており導電性シート111の形状と同じ形状となっている。
まず、不正アクセス検知面側からカードリーダ300により発振磁界を印加してアクセスした場合を説明する。
不正アクセス検知面側からカードリーダ300により発振磁界を印加してアクセスした場合、磁性シート140が導電性シート111と検知用アンテナコイル120の間に設けられているので、図17(a)の磁力線FLaの流れに示すように、カードリーダ300から放射された発振磁界が磁性シート140により引き込まれてカードリーダ300側に再放射され、カードリーダ300に戻るというFLaの磁力線の流れが確実に存在する。この磁力線FLaの流れは検知用アンテナコイル120を回り込んでいるため検知用アンテナコイル120とカードリーダ300が確実に電磁結合することが分かる。このようにカードリーダ300と検知用アンテナコイル120の電磁結合が支援され、検知体130が感度良く反応する。
なお、磁力線FLaは導電性シート111により遮られるので、非接触ICカード200側には到達しない。
一方、図17(a)の磁力線FLcの流れに示すように、磁性シート141の大きさは導電性シート111より小さいものとなっており、カードリーダ300から印加された磁力線FLcが導電性シート111の外周縁の外側を回り込んでも磁性シート141により引き込まれることはなく、磁力線FLcは非接触ICカードのアンテナコイル220と電磁結合することはない。
このように、不正アクセス検知面側から不正にアクセスした場合、実施形態5にかかる本発明の第5のICカードアクセス制御体によれば、感度良く不正アクセス検知体130が反応する一方、非接触ICカード200は反応することがなく、不正アクセスの検知と非接触ICカードの不正読み取り防御という効果が同時に達成される。
不正アクセス検知面側からカードリーダ300により発振磁界を印加してアクセスした場合、図17(b)の磁力線FLa’の流れは図17(a)の磁力線FLaの流れと同様であり、検知体130により感度良く不正アクセスを検知することが可能である。しかし、図17(b)の磁力線FLc’の流れは図17(a)の磁力線FLcの流れとは異なるものとなっている。カードリーダ300から放射された発振磁界が磁性シート141により引き込まれてカードリーダ300側に再放射されるが、その一部が非接触ICカード200のアンテナコイル220を回り込んでカードリーダ300に戻るというFLc’の磁力線の流れが存在する場合がある。この磁力線FLc’の流れにより、不正アクセスを試みるカードリーダ300と非接触ICカード200が電磁結合してしまう恐れがある。しかし、実施形態5にかかる第5のICカードアクセス制御体100dであれば、不正アクセスを試みるカードリーダ300と非接触ICカード200が電磁結合してしまう恐れが小さい。
次に、ICカード利用面側からカードリーダ300により発振磁界を印加してアクセスした場合を説明する。
ICカード利用面側からカードリーダ300により発振磁界を印加してアクセスした場合、磁性シート141が導電性シート111とアンテナコイル220の間に設けられているので、図18(a)の磁力線FLaの流れに示すように、カードリーダ300から放射された発振磁界が磁性シート141により引き込まれてカードリーダ300側に再放射され、カードリーダ300に戻るというFLaの磁力線の流れが確実に存在する。この磁力線FLaの流れはアンテナコイル220を回り込んでいるため非接触ICカードのアンテナコイル220とカードリーダ300が確実に電磁結合することが分かる。このようにカードリーダ300と非接触ICカード200の電磁結合が支援される。
なお、磁力線FLaは導電性シート111により遮られるので、不正アクセス検知面側には到達しない。
一方、図18(a)の磁力線FLcの流れに示すように、磁性シート140の大きさは導電性シート111より小さいものとなっており、カードリーダ300から印加された磁力線FLcが導電性シート111の外周縁の外側を回り込んでも磁性シート140により引き込まれることはなく、磁力線FLcは検知用アンテナコイル120と電磁結合することはなく、検知体130が反応することはない。
このように、ICカード利用面側から正当にアクセスした場合、実施形態5にかかる本発明の第5のICカードアクセス制御体によれば、非接触ICカードとは感度良く通信が可能となる一方、検知体130は反応することがなく、非接触ICカードへのアクセスが支援されると同時に検知体130が誤反応することはない効果が同時に達成される。
一方、図18(b)の比較のために想定したICカードアクセス制御体100d’に対してICカード利用面側からカードリーダ300により発振磁界を印加してアクセスした場合は以下のようになる。図18(b)の磁力線FLa’の流れは図18(a)の磁力線FLaの流れと同様であり、非接触ICカード200は感度良くカードリーダ300と電磁結合することが可能である。しかし、図18(b)の磁力線FLc’の流れは図18(a)の磁力線FLcの流れとは異なるものとなっている。カードリーダ300から放射された発振磁界が磁性シート140により引き込まれてカードリーダ300側に再放射されるが、その一部が検知用アンテナコイル120を回り込んでカードリーダ300に戻るというFLc’の磁力線の流れが存在する場合がある。この磁力線FLc’の流れにより、検知体130が誤反応してしまう恐れがある。
実施形態5にかかる第5のICカードアクセス制御体100dであれば、正当にICカード利用面側からアクセスを試みるカードリーダ300と非接触ICカード200との電磁結合が支援される一方、検知体130が誤反応してしまう恐れが小さい。
ここで、磁性シート140、磁性シート141の外周縁が導電性シート111の外周縁よりもどの程度内側とすれば良いかは、カードリーダの発振磁界の強さや、非接触ICカードに内蔵されているアンテナコイルの位置などを考慮して調整すれば良いが、例えば、3〜7ミリ程度内側となるように調整すれば、交通機関の改札機に内蔵されているカードリーダでは適当である。
(実施形態6)
実施形態6は、上記の実施形態3に示した第3のICカードアクセス制御体、実施形態4に示した第4のICカードアクセス制御体、実施形態5に示した第5のICカードアクセス制御体に対して、磁性シートの外周縁の外側部分の導電性シート上に非導電性材料からなる帯体を設けたものである。
導電性シートの外周縁部分には磁性シートを積層せずに磁性シートの形状を導電性シートの形状より小さい形状とした場合、磁性シートの物理的な厚みによりICカードアクセス制御体の表面に段差が生じる場合がある。そこで、磁性シートの外周縁部分の空隙を非導電性材料により埋める構造としたものである。例えばプラスチックフィルムなど非導電性材料であれば磁性シートのように磁力線を引き込むことはなく、上記した本発明の原理を実現することができる。
図19は、実施形態6にかかる、本発明の第6のICカードアクセス制御体100eの構造を模式的に示す図である。一例として、実施形態5に示した本発明の第5のICカードアクセス制御体100dの構造に対して適用した例を示す。
中心に導電性シート111の不正アクセス検知面側に磁性シート140が積層され、その外周縁に帯体160が設けられている。ICカード利用面側に磁性シート141が積層され、その外周縁に帯体161が設けられている。なお、不正アクセス検知面側に、検知用アンテナコイル120、検知体130が設けられている点は実施形態5と同様である。
(実施形態7)
本発明のICモジュールアクセス体はその形状は限定されない。実施形態7では、本発明のICモジュールアクセス制御体を非接触ICモジュールを埋め込んだ携帯電話、例えばフェリカ(TM)を用いた携帯電話に適用した例を説明する。
図20は、非接触ICモジュールを埋め込んだ携帯電話の例および本発明のICモジュールアクセス制御体の取り付け例である。当該携帯電話は、リーダを埋め込んだ機器、例えば、自動販売機、券売機、店舗設置のレジスターなどにかざすことにより携帯電話とリーダ間でデータのやりとりをし、料金決済などを行うことができる。本実施形態7のICモジュールアクセス制御体は、この非接触ICモジュールを埋め込んだ携帯電話に対する不正アクセスを検知するものである。携帯電話の通信部分を覆うように本発明のICモジュールアクセス制御体の不正アクセス検知面を外表面に向けて取り付けておく。取り付ける方法としては、図20(b)に示すような着脱可能な貼り付けタイプ、図20(c)に示すような着脱可能なバンド巻きタイプ、図20(d)に示すようなストラップタイプなど特に限定されない。大きさも様々なものが可能である。アンテナ形状も特に限定されないがその共振周波数が不正アクセス検知対象となる周波数付近になるように調整しておくことが好ましい。
本発明のICモジュールアクセス制御体を携帯電話に取り付けた状態では、ICモジュールアクセス制御体が携帯電話のICモジュール部分を覆っているので、不正アクセスを試みるリーダからの磁界が印加されると検知体が反応し、当該不正アクセスを検知できる。また、導電性シートの働きにより不正アクセスの磁界が遮断されるので携帯電話のICモジュールに対する不正アクセスはできない。正当な所有者による携帯電話のICモジュールの使用時には当該本発明のICモジュールアクセス制御体を取り外して使用すれば良い。
(実験1)
以下、上記した本発明のICカードアクセス制御体を実際に製作し、実験を通じて不正アクセスの検知と非接触ICカードへの正当アクセスの支援の効果を確認した。
実験は、例えば、実施形態5に示した本発明の第5のICカードアクセス制御体100dについて、保護対象となる非接触ICカードがアンチコリジョンタイプのアンテナコイルである場合のものを製作して行なった。
カードリーダとして、JR西日本(西日本旅客鉄道株式会社)の改札機のカードリーダ部分を用いた。
非接触ICカードとして、JR西日本(西日本旅客鉄道株式会社)が発行している「ICOCA(TM)」を用いた。
比較実験とするため、磁性シートの形状として、図21に示すような4パターンの形状を作り、それぞれの性能を確認した。なお、各パターンのICカードアクセス制御体の導電性シートの大きさは実験に用いた非接触ICカードと略同一の大きさである。また、各パターンのICカードアクセス制御体と非接触ICカードを重ね合わせた場合に非接触ICカード内のアンテナコイルがどのあたりに重なるのかを把握しやすいように、各パターンのICカードアクセス制御体の磁性シート上にアンテナコイルが重なる部分を薄い破線として書き込んでいる。この例ではアンテナコイル形状がアンチコリジョンタイプのいわゆる木の葉型をしている。
パターン1は、磁性シートの外周縁を5mm幅にて取り除いたものである。このパターン1は、本発明の第5のICカードアクセス制御体100dの磁性シートの条件を備えたパターンとなっており、磁性シート140の外周縁が導電性シート111の外周縁より内側かつアンテナコイル220が設けられているエリア内周縁(パターン中に破線で示した木の葉型の内周縁)より外側に位置しているものとなっている。
パターン2は、比較のために製作したもので、導電性シート111の全面に磁性シート140を積層した形状となっている。
パターン3は、比較のために製作したもので、非接触ICカードと重ね合わせた場合に非接触ICカードのアンテナコイル220が重なる部分の磁性シート140を除いたものとなっている。つまり、アンチコリジョンタイプのいわゆる木の葉型にくり抜かれたものとなっている。
パターン4は、比較のために製作したもので、磁性シート140の内側を取り除いたものとなっており、非接触ICカードと重ね合わせた場合に非接触ICカードのアンテナコイル220と重なる部分の内側を取り除いたものとなっている。
上記4つのパターンのうち、パターン1が本発明の実施形態5にかかる第5のICカードアクセス制御体の一構成例となっている。つまり、導電性シートの外周縁部分には磁性シートを積層しない形状となっており、また、導電性シートの外周縁がアンテナコイルが設けられているエリア外周縁より外側に位置し、磁性シートの外周縁が導電性シートの外周縁より内側かつアンテナコイルが設けられているエリア内周縁より外側に位置しているものとなっている。
図22は、非接触ICカードの読み取り実験の方法を説明する図である。ICカードアクセス制御体100dおよび非接触ICカード200の縦断面により示している。
図22(a)は不正アクセス検知面側からの検知体130の反応実験および非接触ICカードの遮断性能実験の方法を側面から説明する図である。この実験を「実験A」とする。
実験Aでは、本発明の第5のICカードアクセス制御体100dの上側(ICカード利用面側)に非接触ICカード200を載せ置き、そのまま、カードリーダ300に対して近づけて行き、カードリーダ300によって検知体130が反応した時点の距離を測定し、検知体130の反応性能と評価する一方、非接触ICカード200が反応しないことを確認し、非接触ICカード200の通信遮断性能とする。
図22(b)はICカード利用面側からの非接触ICカード200の通信性能実験および検知体130の遮断性能実験の方法を側面から説明する図である。この実験を「実験B」とする。
実験Bでは、本発明の第5のICカードアクセス制御体100dの下側(ICカード利用面側)に非接触ICカード200を持ち、そのまま、カードリーダ300に対して近づけて行き、カードリーダ300によって非接触ICカード200が読み取られた時点の距離を測定し、非接触ICカードの通信性能と評価する一方、検知体130が反応しないことを確認し、検知体130の通信遮断性能とする。
図23は、実験Aにおける不正アクセス検知面側からの不正アクセスに対する検知体130の反応性能とICカード通信遮断性能、実験BにおけるICカード利用面側からの正当アクセスに対する非接触ICカードの通信性能と検知体130の通信遮断性能の結果を示す図である。
図23のパターン1の結果より以下のことが確認できた。
実験Aにおける不正アクセス検知面からの不正アクセスに対して、検知体130の反応距離は約5cmであり検知体の反応性能が得られていることが分かった(表中、評価は○とした)。一方、非接触ICカード200に対してはカードリーダをICアクセス制御体に密着させるまで近づけても通信できない、つまり、通信遮断性能が十分得られていることが分かった(表中、評価は○とした)。
また、実験BにおけるICカード利用面からの正当なアクセスに対して、非接触ICカード200の反応距離も約5cmであり非接触ICカードの正当アクセスに対する反応性能が得られていることが分かった(表中、評価は○とした)。一方、検知体130はカードリーダをICアクセス制御体に密着させるまで近づけても反応せず、反応遮断性能が十分得られていることが分かった(表中、評価は○とした)。
図23のパターン2の結果より以下のことが確認できた。
実験Aにおける不正アクセス検知面からの不正アクセスに対して、検知体130の反応距離は約6.5cmであり検知体の反応性能が得られていることが分かった(表中、評価は○とした)。一方、非接触ICカード200も反応してしまい、その反応距離は約3.5cmであり通信遮断性能は完全には得られていないことが分かった(表中、評価は×とした)。
また、実験BにおけるICカード利用面からの正当なアクセスに対して、非接触ICカード200の反応距離も約6.5cmであり非接触ICカードの正当アクセスに対する反応性能が得られていることが分かった(表中、評価は○とした)。一方、検知体130も反応してしまい、その反応距離は約3.5cmであり反応遮断性能が十分得られていないことが分かった(表中、評価は×とした)。
図23のパターン3の結果より以下のことが確認できた。
実験Aにおける不正アクセス検知面からの不正アクセスに対して、検知体130はうまく反応せず検知体130の反応性能は十分には得られないことが分かった(表中、評価は×とした)。一方、非接触ICカード200はカードリーダをICアクセス制御体に密着させるまで近づけても反応せず、通信遮断性能が十分得られていることが分かった(表中、評価は○とした)。
また、実験BにおけるICカード利用面からの正当なアクセスに対して、非接触ICカード200はカードリーダをICアクセス制御体に密着させるまで近づけても反応せず、通信性能が得られないことが分かった(表中、評価は×とした)。一方、検知体130もカードリーダをICアクセス制御体に密着させるまで近づけても反応せず反応遮断性能が十分得られていることが分かった(表中、評価は○とした)。
図23のパターン4の結果より以下のことが確認できた。
実験Aにおける不正アクセス検知面からの不正アクセスに対して、検知体130の反応距離は約4.5cmであり検知体の反応性能が得られていることが分かった(表中、評価は○とした)。一方、非接触ICカード200はカードリーダをICアクセス制御体に密着させるまで近づけた場合には反応するものの(反応距離0.5cm)、非接触ICカード200に対しては一定の通信遮断性能が得られていることが分かった(表中、評価は△とした)。
また、実験BにおけるICカード利用面からの正当なアクセスに対して、非接触ICカード200の反応距離は約4.5cmであり、非接触ICカード200の正当アクセスに対する通信性能が得られていることが分かった(表中、評価は○とした)。一方、検知体130はカードリーダをICアクセス制御体に密着させるまで近づけた場合には反応するものの(反応距離0.5cm)、検知体130に対しては一定の反応遮断性能が得られていることが分かった(表中、評価は△とした)。
以上、磁性シートを積層した本発明の第3から第5のICカードアクセス制御体において、磁性シートの形状を工夫することにより、不正アクセス検知面から不正にアクセスした場合の検知体の反応性能およびICカードの通信遮断性能、ICカード利用面から正当にアクセスした場合のICカードの通信性能および検知体の反応遮断性能の4つについて様々な特性を得ることができる。用途やコストに応じて適宜、磁性シートの形状を工夫したものを用いれば良い。
なお、上記実験は、実験に用いたカードリーダの機器の特性、製作した試作片の加工具合、用いた磁性シートの特性、導電性シートの特性、周囲の磁界の影響などが影響するので、これら条件が変動すれば、計測数値は変動することは言うまでもない。しかし、本発明のICカードアクセス制御体が具体的に適用可能であることが確認できた。
(実験2)
以下、上記した本発明の第5のICカードアクセス制御体を実際に製作し、実験を通じて磁性シートの形状と導電性シートの形状との関係を確認した。
例えば、保護対象となる非接触ICカードがアンチコリジョンタイプのアンテナコイルである場合のものを製作して行なった。
カードリーダとして、JR西日本(西日本旅客鉄道株式会社)の改札機のカードリーダ部分を用いた。
非接触ICカードとして、JR西日本(西日本旅客鉄道株式会社)が発行している「ICOCA(TM)」を用いた。
図24に示すように、導電性シート111の外周縁と磁性シート140、141の外周縁との差分距離Dの数値をパラメタとする。差分距離Dとして0、1、3、5、7、9mmのものを製作し、図22に示す「実験A」を行ない、不正アクセス検知面からの非接触ICカード200の反応距離と検知体130の反応距離を計測した。
図25は本実験2の測定結果をグラフに示したものである。差分距離を横軸にとり左側に非接触ICカード反応距離、右側に検知体反応距離を示している。縦軸は計測した反応距離(通信性能)である。
図25に示すように、検知体の反応距離は差分距離が7ミリまでは確保されており、9ミリ程度になると実験に用いた設備では反応しないことが分かった。
また、図25に示すように、非接触ICカードの反応距離は差分距離が1ミリの場合には反応してしまうものの、3ミリ程度になると反応距離がかなり小さくなり、5ミリでは完全に通信遮断性能が得られることが分かった。
この実験2に用いた設備では、導電性シートの外周縁と磁性シートの外周縁の差分距離が3ミリから7ミリ程度であれば、不正アクセス検知面からの不正アクセスに対して、検知体で当該不正アクセスを検知しつつ、非接触ICカード200とは通信できないよう通信遮断性能が得られる範囲であることが分かった。
なお、上記実験は、実験に用いたカードリーダの機器の特性、製作した試作片の加工具合、用いた磁性シートの特性、導電性シートの特性、周囲の磁界の影響などが影響するので、これら条件が変動すれば、計測数値は変動することは言うまでもない。しかし、本発明のICカードアクセス制御体が具体的に適用可能であることが確認できた。
上記した本発明のICカードアクセス制御体は、全体にプラスチックフィルムのコーティングを施して封止せしめたものとすることができる。上記した実施形態1から実施形態6にかかる第1から第6のICカードアクセス制御体に対して、全体にプラスチックフィルムのコーティングを施して封止せしめれば、ICカードアクセス制御体の構造的強度が高くなり、また、導電性シートから磁性シートが剥離するという不具合も発生しなくなるので好ましい。さらに、ICカードアクセス制御体のデザイン、商品名や説明など必要な記述などを印刷したものを挟み込んだ上でプラスチックフィルムのコーディングを施すことも可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。従って本発明の技術的範囲は添付された特許請求の範囲の記載によってのみ限定されるものである。
本発明のICカードアクセス制御体は、非接触ICカードを用いるカードシステムに適用することができる。本発明の非接触ICモジュールは、アンテナコイルとICチップとを内蔵したものであれば良く、非接触ICカード、携帯通信機器(例えばフェリカ(TM)を内蔵した携帯電話)など多様なものが含まれ、その用途は限定されない。例えば、交通機関の改札カード、金融機関のキャッシュカードやクレジットカード、入退室管理カードなどの用途が想定できる。
本発明の第1のICカードアクセス制御体100の構造を模式的に示す図 実施形態1にかかる、本発明の第1のICカードアクセス制御体100の動作を側面から模式的に示す図 本発明の第1のICカードアクセス制御体100の利用例を示す図 実施形態2にかかる、本発明の第2のICカードアクセス制御体100aの構造を模式的に示す図 非接触ICカード200の構造を模式的に示す図 実施形態2のICカードアクセス制御体への不正アクセス検知面側からの不正アクセス、ICカード利用面側からの正当アクセスを示す図 実施形態2にかかる本発明の第2のICカードアクセス制御体100aの具体的な使用例を示す図 実施形態3にかかる、本発明の第3のICカードアクセス制御体100bの構造を模式的に示す図 実施形態3のICカードアクセス制御体への不正アクセス検知面側からの不正アクセス、ICカード利用面側からの正当アクセスを示す図 実施形態4にかかる、本発明の第4のICカードアクセス制御体100cの構造を模式的に示す図 ICカードアクセス制御体100cの検知用アンテナコイル120のエリアとその内周縁120−1、外周縁120−2を示す図 実施形態4のICカードアクセス制御体への不正アクセス検知面側からの不正アクセス、ICカード利用面側からの正当アクセスを示す図 検知用アンテナコイル120と磁性シート140の大きさと磁力線の流れの関係を示す図 導電性シート111と磁性シート140の大きさと磁力線の流れの関係を示す図 実施形態5にかかる、本発明の第5のICカードアクセス制御体100dの構造を模式的に示す図 実施形態5のICカードアクセス制御体への不正アクセス検知面側からの不正アクセス、ICカード利用面側からの正当アクセスを示す図 図16(a)の状態での磁力線の一部の流れを強調して描いた拡大図 図16(b)の状態での磁力線の一部の流れを強調して描いた拡大図 実施形態6にかかる、本発明の第6のICカードアクセス制御体100eの構造を模式的に示す図 非接触ICモジュールを埋め込んだ携帯電話の例および本発明のICモジュールアクセス制御体の取り付け例を示す図 磁性シートのパターンの形状を示す図 非接触ICカードの読み取り実験の方法を説明する図 実験Aの実験結果、実験Bの実験結果を示す図 、導電性シート111の外周縁と磁性シート140、141の外周縁との差分距離Dを示す図 本実験2の測定結果をグラフに示した図 従来のスキミング防止用のカードケースの構造を示した図
符号の説明
100 第1のICカードアクセス制御体
110 基板シート
111 導電性シート
120 検知用アンテナコイル
130 検知体
140,141 磁性シート
150 封止体
160 非導電性材料
200 非接触ICカード
210 アンテナコイル
211 アンテナコイルエリア外周縁
212 アンテナコイルエリア内周縁
300 カードリーダ

Claims (12)

  1. 非接触ICモジュールへのアクセスを検知するICモジュールアクセス制御体であって、
    検知用アンテナコイルと、
    前記検知用アンテナコイルに接続され、前記検知用アンテナコイルに誘起された起電力により駆動する検知体とを備えたICモジュールアクセス制御体。
  2. 非接触ICモジュールへのアクセスを検知するICモジュールアクセス制御体であって、
    基板となる基板シートと、
    前記基板シートに設けた検知用アンテナコイルと、
    前記検知用アンテナコイルに接続され、前記検知用アンテナコイルに誘起された起電力により駆動する検知体とを備えたICモジュールアクセス制御体。
  3. 非接触ICモジュールに沿わせ、前記非接触ICモジュールへのアクセスを検知するICモジュールアクセス制御体であって、
    基板となる導電性シートと、
    前記導電性シートの一方の面に積層した検知用アンテナコイルと、
    前記検知用アンテナコイルに接続され、前記検知用アンテナコイルに誘起された起電力により駆動する検知体とを備え、
    前記検知用アンテナコイルを設けた面を不正アクセス検知面とし、他方の面を非接触ICモジュール利用面としたICモジュールアクセス制御体。
  4. 前記検知用アンテナコイルの形状を、前記非接触ICモジュールに内蔵されているアンテナコイルの形状と略同一の形状とした請求項1から3のいずれかに記載のICモジュールアクセス制御体。
  5. 前記導電性シートの前記不正アクセス検知面側に磁性シートを積層した請求項4に記載のICモジュールアクセス制御体。
  6. 前記導電性シートの前記非接触ICモジュール利用面側に磁性シートを積層した請求項4に記載のICモジュールアクセス制御体。
  7. 前記磁性シートの形状を、前記導電性シートの外周縁部分には前記磁性シートを積層せずに前記導電性シートの形状より小さい形状とした請求項5または6に記載のICモジュールアクセス制御体。
  8. 前記磁性シートの外周縁の外側部分の前記導電性シート上に非導電性材料からなる帯体を設けた請求項7に記載のICモジュールアクセス制御体。
  9. 前記非接触ICモジュールと前記ICモジュールアクセス制御体を重ね合わせた状態において、前記導電性シートの外周縁が前記検知用アンテナコイルが設けられているエリア外周縁より外側に位置し、前記磁性シートの外周縁が前記導電性シートの外周縁より内側かつ前記検知用アンテナコイルが設けられているエリア内周縁より外側に位置していることを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載のICモジュールアクセス制御体。
  10. 前記検知体が、発音体、振動体、発光体など人間の五感に検知させる機能を備えたものである請求項1から9のいずれかに記載のICモジュールアクセス制御体。
  11. 外表面をプラスチック系樹脂で覆い、プラスチックカード状に成型した請求項1から10のいずれかに記載のICカードアクセス制御体。
  12. 前記非接触ICモジュールが非接触ICカードである請求項1から11のいずれかに記載のICモジュールアクセス制御体。
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