JP2007240600A - プロジェクタ、およびプロジェクタの制御方法 - Google Patents
プロジェクタ、およびプロジェクタの制御方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】アークの位置が変動した場合であっても投影画像の画像品位を維持できるプロジェクタ、およびプロジェクタの制御方法を提供する。
【解決手段】プロジェクタ1は、光源装置411に所定電力で電流を供給して光源装置411を点灯させる点灯装置5と、投射光学系45にて拡大投射された画像光を撮像して撮像情報を出力する撮像装置6と、点灯装置5および撮像装置6を駆動制御する制御装置7とを備える。制御装置7は、撮像情報に基づいて画像光に色ムラが生じているか否かを判定するムラ判定処理部74と、ムラ判定処理部74にて色ムラが生じていると判定された後、点灯装置5を駆動制御し、光源装置411に供給する電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する電流変動制御部761とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】プロジェクタ1は、光源装置411に所定電力で電流を供給して光源装置411を点灯させる点灯装置5と、投射光学系45にて拡大投射された画像光を撮像して撮像情報を出力する撮像装置6と、点灯装置5および撮像装置6を駆動制御する制御装置7とを備える。制御装置7は、撮像情報に基づいて画像光に色ムラが生じているか否かを判定するムラ判定処理部74と、ムラ判定処理部74にて色ムラが生じていると判定された後、点灯装置5を駆動制御し、光源装置411に供給する電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する電流変動制御部761とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、プロジェクタ、およびプロジェクタの制御方法に関する。
従来、一対の電極間で放電が行なわれる光源装置と、光源装置から射出された光束を赤、緑、青の3つの色光に分離する色分離光学装置と、分離された各色光を画像情報に応じて変調する3つの光変調装置と、変調された各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置と、形成した画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタが知られている。
また、このようなプロジェクタでは、光源装置から射出された光束の強度分布を均一化するために、インテグレータ照明光学系(均一照明光学系)が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、特許文献1に記載の均一照明光学系は、第1レンズアレイおよび第2レンズアレイと、重畳レンズとを備えている。光源装置から射出された光束は、第1レンズアレイに備えられた複数の小レンズによって複数の部分光束に分割される。複数の部分光束は、第1レンズアレイの複数の小レンズに対応する複数の小レンズを備える第2レンズアレイを通過した後に、重畳レンズによって光変調装置の画像形成領域上で重畳される。このように、光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割し、各部分光束を光変調装置の画像形成領域上で重畳させることで、光変調装置を照射する光の強度分布をほぼ均一にすることができる。
また、このようなプロジェクタでは、光源装置から射出された光束の強度分布を均一化するために、インテグレータ照明光学系(均一照明光学系)が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、特許文献1に記載の均一照明光学系は、第1レンズアレイおよび第2レンズアレイと、重畳レンズとを備えている。光源装置から射出された光束は、第1レンズアレイに備えられた複数の小レンズによって複数の部分光束に分割される。複数の部分光束は、第1レンズアレイの複数の小レンズに対応する複数の小レンズを備える第2レンズアレイを通過した後に、重畳レンズによって光変調装置の画像形成領域上で重畳される。このように、光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割し、各部分光束を光変調装置の画像形成領域上で重畳させることで、光変調装置を照射する光の強度分布をほぼ均一にすることができる。
ところで、上述した均一照明光学系としては、光源装置から光束が照射された際、一対の電極間で生じるアークの像(以下、アーク像と記載する)が第1レンズアレイの各小レンズ内にそれぞれ収まるように光学設計されている。このように設計することで、均一照明光学系により、第1レンズアレイの各小レンズの各像が重畳されることで光の強度分布がほぼ均一なものとなる。
しかしながら、光源ランプを点灯させた状態において、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極間に生じるアークの位置が変動した場合には、アーク像が第1レンズアレイの各小レンズ内からそれぞれ外れることがある。このような場合には、光源装置から射出された光束が均一照明光学系を通過した場合であっても、均一照明光学系により結像される結像位置付近において第1レンズアレイの各小レンズの像が重畳される照明領域内に照度ムラが生じてしまう。
そして、例えば、光変調装置を単板で構成した場合には、照明領域内に生じる照度ムラ、すなわち、光変調装置に照射される光束に生じる照度ムラの影響により、投影画像に照度ムラが生じる、という問題がある。
また、特許文献1に記載のように光変調装置を三板で構成した場合には、3つの色光のうち、リレー光学系を辿る色光と、リレー光学系を辿らない色光とで、照度分布が上下左右逆転するため、照明領域内に生じる照度ムラ、すなわち、各光変調装置に照射される色光毎の各光束に生じる照度ムラの影響により、各色光が合成される際の色バランスが崩れ、投影画像に色ムラが生じる、という問題がある。
しかしながら、光源ランプを点灯させた状態において、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極間に生じるアークの位置が変動した場合には、アーク像が第1レンズアレイの各小レンズ内からそれぞれ外れることがある。このような場合には、光源装置から射出された光束が均一照明光学系を通過した場合であっても、均一照明光学系により結像される結像位置付近において第1レンズアレイの各小レンズの像が重畳される照明領域内に照度ムラが生じてしまう。
そして、例えば、光変調装置を単板で構成した場合には、照明領域内に生じる照度ムラ、すなわち、光変調装置に照射される光束に生じる照度ムラの影響により、投影画像に照度ムラが生じる、という問題がある。
また、特許文献1に記載のように光変調装置を三板で構成した場合には、3つの色光のうち、リレー光学系を辿る色光と、リレー光学系を辿らない色光とで、照度分布が上下左右逆転するため、照明領域内に生じる照度ムラ、すなわち、各光変調装置に照射される色光毎の各光束に生じる照度ムラの影響により、各色光が合成される際の色バランスが崩れ、投影画像に色ムラが生じる、という問題がある。
本発明の目的は、アークの位置が変動した場合であっても投影画像の画像品位を維持できるプロジェクタ、およびプロジェクタの制御方法を提供することにある。
本発明のプロジェクタは、一対の電極間で放電発光が行われる光源装置および均一照明光学系を有し照明光束を射出する照明光学装置と、前記照明光学装置から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学装置と、前記色分離光学装置にて分離された色光毎に画像情報に応じてそれぞれ変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置にて変調された各変調光を合成して画像光を形成する色合成光学装置と、前記画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、前記均一照明光学系は、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割する複数のレンズ要素を有する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素に応じた複数のレンズ要素を有する第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された前記複数の部分光束を前記光変調装置の画像形成領域に重畳させる重畳レンズとを備え、前記光源装置に所定電力で電流を供給して前記光源装置を点灯させる点灯装置と、前記投射光学装置にて拡大投射された画像光を撮像して撮像情報を出力する撮像装置と、前記点灯装置および前記撮像装置を駆動制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記撮像情報に基づいて前記画像光に色ムラが生じているか否かを判定するムラ判定処理部と、前記ムラ判定処理部にて色ムラが生じていると判定された後、前記点灯装置を駆動制御し、前記光源装置に供給する前記電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する電流変動制御部とを備えていることを特徴とする。
ここで、撮像装置としては、CCD(Charge Coupled Device)やMOS(Metal Oxide Semiconductor)センサ等を撮像素子としたエリアセンサを備え撮像した画像に応じた信号(撮像情報)を出力するカメラ、画像光(投影画像)のXYZ値を計測しXYZ値に応じた信号(撮像情報)を出力する色光センサ、画像光のXYZ値やLab値を読み取りXYZ値やLab値に応じた信号(撮像情報)を出力する色彩計、画像光のガンマ値を計測しガンマ値に応じた信号(撮像情報)を出力する計測装置、画像光の色温度を計測し色温度に応じた信号(撮像情報)を出力する色温度メータ等が例示できる。
本発明によれば、プロジェクタは、点灯装置と、撮像装置と、制御装置とを備えているので、例えば、以下に示すように、プロジェクタを制御できる。
先ず、例えば、複数の光変調装置を駆動制御し、スクリーン上に表示される投影画像(画像光)として白画像や中間階調(グレー)の画像を表示させる。
次に、制御装置は、撮像装置を駆動制御し、スクリーン上に表示される投影画像を撮像させる。
次に、制御装置を構成するムラ判定処理部は、撮像装置から出力される撮像情報に基づいて、投影画像に色ムラが生じているか否かを判定する(色ムラ判定ステップ)。すなわち、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極間に生じるアークの位置が変動した場合には、上述したように、投影画像に色ムラが生じるため、投影画像に色ムラが生じているか否かをムラ判定処理部が判定することとで、アークの位置が変動したか否かを判定する。
次に、制御装置を構成する電流変動制御部は、ムラ判定処理部にて色ムラが生じていると判定された後、点灯装置を駆動制御し、光源装置に供給する電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する(電流変動制御ステップ)。
先ず、例えば、複数の光変調装置を駆動制御し、スクリーン上に表示される投影画像(画像光)として白画像や中間階調(グレー)の画像を表示させる。
次に、制御装置は、撮像装置を駆動制御し、スクリーン上に表示される投影画像を撮像させる。
次に、制御装置を構成するムラ判定処理部は、撮像装置から出力される撮像情報に基づいて、投影画像に色ムラが生じているか否かを判定する(色ムラ判定ステップ)。すなわち、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極間に生じるアークの位置が変動した場合には、上述したように、投影画像に色ムラが生じるため、投影画像に色ムラが生じているか否かをムラ判定処理部が判定することとで、アークの位置が変動したか否かを判定する。
次に、制御装置を構成する電流変動制御部は、ムラ判定処理部にて色ムラが生じていると判定された後、点灯装置を駆動制御し、光源装置に供給する電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する(電流変動制御ステップ)。
以上のように、投影画像(画像光)に色ムラが生じている、すなわち、アークの位置が変動したと判定した後、光源装置を構成する一対の電極に過電流を流す電流変動制御を実施することで、電極材料の損耗を促し、電極間の距離を長くすることができる。すなわち、電極間の距離を長くすることで、一対の電極間に生じるアーク長を長くし、アーク像が第1レンズアレイの各小レンズ内からはみ出した状態とすることができる。このため、光源装置を点灯させた状態において、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極間に生じるアークの位置が変動した場合であっても、アーク像が第1レンズアレイの各小レンズ内からはみ出した状態を維持できる。したがって、光変調装置に照射される色光毎の各光束に生じる照度ムラを低減し、各色光が合成される際の色バランスを崩すことなく投影画像に生じる色ムラを低減できる。
すなわち、アークの位置が変動した場合であっても投影画像の画像品位を維持でき、本発明の目的を達成できる。
すなわち、アークの位置が変動した場合であっても投影画像の画像品位を維持でき、本発明の目的を達成できる。
本発明のプロジェクタでは、前記ムラ判定処理部は、前記撮像情報に基づいて前記画像光内の所定の複数位置での色度座標を算出する色度座標算出部と、前記色度座標算出部にて算出された前記複数位置での各色度座標間の座標間距離を算出する座標間距離算出部と、前記座標間距離算出部にて算出された座標間距離および所定の閾値を比較し前記座標間距離が前記閾値よりも大きい場合に前記画像光に色ムラが生じていると判定する色ムラ判定部とを備えていることが好ましい。
本発明によれば、ムラ判定処理部は、色度座標算出部と、座標間距離算出部と、色ムラ判定部とを備えているので、撮像情報に基づいて画像光内の所定の複数位置での色度座標を算出し、各色度座標間の座標間距離を算出し、座標間距離と所定の閾値とを比較することで投影画像に色ムラが生じているか否かを判定できる。このことにより、投影画像に色ムラが生じているか否かを高精度に判定でき、電流変動制御を不要に実施することなく、投影画像に生じる色ムラを効率的に低減できる。
本発明によれば、ムラ判定処理部は、色度座標算出部と、座標間距離算出部と、色ムラ判定部とを備えているので、撮像情報に基づいて画像光内の所定の複数位置での色度座標を算出し、各色度座標間の座標間距離を算出し、座標間距離と所定の閾値とを比較することで投影画像に色ムラが生じているか否かを判定できる。このことにより、投影画像に色ムラが生じているか否かを高精度に判定でき、電流変動制御を不要に実施することなく、投影画像に生じる色ムラを効率的に低減できる。
本発明のプロジェクタでは、前記制御装置は、前記ムラ判定処理部にて色ムラが生じていると判定された場合に前記点灯装置を駆動制御し前記光源装置を消灯させて再度、点灯させる再点灯制御を実施する再点灯制御部と、前記再点灯制御が実施された回数を計測する再点灯回数計測部とを備え、前記電流変動制御部は、前記再点灯回数計測部にて計測された計測回数と、所定の設定回数とを比較し、前記計測回数が前記設定回数に達した場合に、前記電流変動制御を実施することが好ましい。
ところで、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極間に生じるアークの位置が変動した場合には、光源装置を消灯させて再度、点灯させることで、アークの位置が元の位置に戻ることがある。
本発明によれば、制御装置は、再点灯制御部を備えているので、ムラ判定処理部にて色ムラが生じている、すなわち、アークの位置が変動したと判定された場合に再点灯制御を実施することで、アークの位置を元の位置に戻すことが可能となり、電流変動制御を不要に実施することなく、投影画像に生じる色ムラを効率的に低減できる。
また、制御装置が再点灯回数計測部を備え、電流変動制御部が再点灯回数計測部にて計測された計測回数に基づいて電流変動制御を実施するので、始めに再点灯制御を実施することで投影画像に生じる色ムラを低減することを試み、再点灯制御にて投影画像に生じる色ムラを低減できない場合に最終的に電流変動制御を実施する構成を実現でき、投影画像に生じる色ムラを効率的に低減できる。
ところで、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極間に生じるアークの位置が変動した場合には、光源装置を消灯させて再度、点灯させることで、アークの位置が元の位置に戻ることがある。
本発明によれば、制御装置は、再点灯制御部を備えているので、ムラ判定処理部にて色ムラが生じている、すなわち、アークの位置が変動したと判定された場合に再点灯制御を実施することで、アークの位置を元の位置に戻すことが可能となり、電流変動制御を不要に実施することなく、投影画像に生じる色ムラを効率的に低減できる。
また、制御装置が再点灯回数計測部を備え、電流変動制御部が再点灯回数計測部にて計測された計測回数に基づいて電流変動制御を実施するので、始めに再点灯制御を実施することで投影画像に生じる色ムラを低減することを試み、再点灯制御にて投影画像に生じる色ムラを低減できない場合に最終的に電流変動制御を実施する構成を実現でき、投影画像に生じる色ムラを効率的に低減できる。
本発明のプロジェクタは、一対の電極間で放電発光が行われる光源装置および均一照明光学系を有し照明光束を射出する照明光学装置と、前記照明光学装置から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置にて変調された変調光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、前記均一照明光学系は、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割する複数のレンズ要素を有する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素に応じた複数のレンズ要素を有する第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された前記複数の部分光束を前記光変調装置の画像形成領域に重畳させる重畳レンズとを備え、前記光源装置に所定電力で電流を供給して前記光源装置を点灯させる点灯装置と、前記光源装置から射出された光束が前記均一照明光学系により結像される結像位置付近において前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素にて分割された各部分光束が重畳される照明領域の光束を検出して光量情報を出力する光束検出装置と、前記点灯装置および前記光束検出装置を駆動制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記光量情報に基づいて前記照明領域内に照度ムラが生じているか否かを判定するムラ判定処理部と、前記ムラ判定処理部にて照度ムラが生じていると判定された後、前記点灯装置を駆動制御し、前記光源装置に供給する前記電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する電流変動制御部とを備えていることを特徴とする。
ここで、光束検出装置としては、光束を検出して光量に応じた光量情報を出力する構成であればいずれの構成でもよく、例えば、CCDやMOSセンサ等の撮像素子や、フォトダイオード等の受光素子や、照度計等が例示できる。
本発明によれば、プロジェクタは、点灯装置と、光束検出装置と、制御装置とを備えているので、以下に示すように、プロジェクタを制御できる。
先ず、制御装置は、点灯装置を駆動制御し、光源装置を点灯させる。
次に、制御装置は、光束検出装置を駆動制御し、光源装置から射出された光束が均一照明光学系により結像される結像位置付近において第1レンズアレイの複数のレンズ要素にて分割された各部分光束が重畳される照明領域の光束を検出させる。
次に、制御装置を構成するムラ判定処理部は、光束検出装置から出力される光量情報に基づいて、照明領域内に照度ムラが生じているか否かを判定する(照度ムラ判定ステップ)。すなわち、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極間に生じるアークの位置が変動した場合には、上述したように、照明領域内に照度ムラが生じるため、照明領域に照度ムラが生じているか否かをムラ判定処理部が判定することで、アークの位置が変動したか否かを判定する。
次に、制御装置を構成する電流変動制御部は、ムラ判定処理部にて照度ムラが生じていると判定された後、点灯装置を駆動制御し、光源装置に供給する電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する(電流変動制御ステップ)。
先ず、制御装置は、点灯装置を駆動制御し、光源装置を点灯させる。
次に、制御装置は、光束検出装置を駆動制御し、光源装置から射出された光束が均一照明光学系により結像される結像位置付近において第1レンズアレイの複数のレンズ要素にて分割された各部分光束が重畳される照明領域の光束を検出させる。
次に、制御装置を構成するムラ判定処理部は、光束検出装置から出力される光量情報に基づいて、照明領域内に照度ムラが生じているか否かを判定する(照度ムラ判定ステップ)。すなわち、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極間に生じるアークの位置が変動した場合には、上述したように、照明領域内に照度ムラが生じるため、照明領域に照度ムラが生じているか否かをムラ判定処理部が判定することで、アークの位置が変動したか否かを判定する。
次に、制御装置を構成する電流変動制御部は、ムラ判定処理部にて照度ムラが生じていると判定された後、点灯装置を駆動制御し、光源装置に供給する電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する(電流変動制御ステップ)。
以上のように、照明領域に照度ムラが生じている、すなわち、アークの位置が変動したと判定した後、光源装置を構成する一対の電極に過電流を流す電流変動制御を実施することで、電極材料の損耗を促し、電極間の距離を長くすることができる。すなわち、電極間の距離を長くすることで、一対の電極間に生じるアーク長を長くし、アーク像が第1レンズアレイの各小レンズ内からはみ出した状態とすることができる。このため、光源装置を点灯させた状態において、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極間に生じるアークの位置が変動した場合であっても、アーク像が第1レンズアレイの各小レンズ内からはみ出した状態を維持できる。したがって、光変調装置に照射される光束に生じる照度ムラを低減し、投影画像に生じる照度ムラを低減できる。
すなわち、アークの位置が変動した場合であっても投影画像の画像品位を維持でき、本発明の目的を達成できる。
また、光束検出装置を、均一照明光学系による結像位置付近、すなわち、光源装置から射出される光束が辿る光路中に配設して照明領域の照度ムラを判定しているので、スクリーン上に投影画像を形成する必要がなく、上述した電流変動制御をプロジェクタに実施させるために、利用者にスクリーンやプロジェクタを設置させる必要がなく、利便性の向上が図れる。また、上述したように照明領域の照度ムラを判定することで、プロジェクタが設置された環境に依存せずに照明領域の照度ムラを適切に判定できる。
すなわち、アークの位置が変動した場合であっても投影画像の画像品位を維持でき、本発明の目的を達成できる。
また、光束検出装置を、均一照明光学系による結像位置付近、すなわち、光源装置から射出される光束が辿る光路中に配設して照明領域の照度ムラを判定しているので、スクリーン上に投影画像を形成する必要がなく、上述した電流変動制御をプロジェクタに実施させるために、利用者にスクリーンやプロジェクタを設置させる必要がなく、利便性の向上が図れる。また、上述したように照明領域の照度ムラを判定することで、プロジェクタが設置された環境に依存せずに照明領域の照度ムラを適切に判定できる。
本発明のプロジェクタでは、前記ムラ判定処理部は、前記光量情報に基づいて前記照明領域内の所定の複数位置での各光量の偏差量を算出する偏差量算出部と、前記偏差量算出部にて算出された偏差量および所定の閾値を比較し前記偏差量が前記閾値よりも大きい場合に前記照明領域に照度ムラが生じていると判定する照度ムラ判定部とを備えていることが好ましい。
本発明によれば、ムラ判定処理部は、偏差量算出部と、照度ムラ判定部とを備えているので、光量情報に基づいて照明領域内の所定の複数位置での各光量の偏差量を算出し、偏差量と所定の閾値とを比較することで照明領域に照度ムラが生じているか否かを判定できる。このことにより、照明領域に照度ムラが生じているか否かを高精度に判定でき、電流変動制御を不要に実施することなく、投影画像に生じる照度ムラを低減できる。
本発明によれば、ムラ判定処理部は、偏差量算出部と、照度ムラ判定部とを備えているので、光量情報に基づいて照明領域内の所定の複数位置での各光量の偏差量を算出し、偏差量と所定の閾値とを比較することで照明領域に照度ムラが生じているか否かを判定できる。このことにより、照明領域に照度ムラが生じているか否かを高精度に判定でき、電流変動制御を不要に実施することなく、投影画像に生じる照度ムラを低減できる。
本発明のプロジェクタでは、前記制御装置は、前記ムラ判定処理部にて照度ムラが生じていると判定された場合に前記点灯装置を駆動制御し前記光源装置を消灯させて再度、点灯させる再点灯制御を実施する再点灯制御部と、前記再点灯制御が実施された回数を計測する再点灯回数計測部とを備え、前記電流変動制御部は、前記再点灯回数計測部にて計測された計測回数と、所定の設定回数とを比較し、前記計測回数が前記設定回数に達した場合に、前記電流変動制御を実施することが好ましい。
ところで、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極間に生じるアークの位置が変動した場合には、光源装置を消灯させて再度、点灯させることで、アークの位置が元の位置に戻ることがある。
本発明によれば、制御装置は、再点灯制御部を備えているので、ムラ判定処理部にて照度ムラが生じている、すなわち、アークの位置が変動したと判定された場合に再点灯制御を実施することで、アークの位置を元の位置に戻すことが可能となり、電流変動制御を不要に実施することなく、投影画像に生じる照度ムラを効率的に低減できる。
また、制御装置が再点灯回数計測部を備え、電流変動制御部が再点灯回数計測部にて計測された計測回数に基づいて電流変動制御を実施するので、始めに再点灯制御を実施することで投影画像に生じる照度ムラを低減することを試み、再点灯制御にて投影画像に生じる照度ムラを低減できない場合に最終的に電流変動制御を実施する構成を実現でき、投影画像に生じる照度ムラを効率的に低減できる。
ところで、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極間に生じるアークの位置が変動した場合には、光源装置を消灯させて再度、点灯させることで、アークの位置が元の位置に戻ることがある。
本発明によれば、制御装置は、再点灯制御部を備えているので、ムラ判定処理部にて照度ムラが生じている、すなわち、アークの位置が変動したと判定された場合に再点灯制御を実施することで、アークの位置を元の位置に戻すことが可能となり、電流変動制御を不要に実施することなく、投影画像に生じる照度ムラを効率的に低減できる。
また、制御装置が再点灯回数計測部を備え、電流変動制御部が再点灯回数計測部にて計測された計測回数に基づいて電流変動制御を実施するので、始めに再点灯制御を実施することで投影画像に生じる照度ムラを低減することを試み、再点灯制御にて投影画像に生じる照度ムラを低減できない場合に最終的に電流変動制御を実施する構成を実現でき、投影画像に生じる照度ムラを効率的に低減できる。
本発明のプロジェクタでは、前記光変調装置は、複数で構成され、前記照明光学装置から射出された光束を前記複数の光変調装置に応じて複数の色光に分離する色分離光学装置と、前記複数の光変調装置にて変調された各変調光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えていることが好ましい。
本発明では、プロジェクタは、色分離光学装置および色合成光学装置を備え、光変調装置が複数で構成されている。そして、上述したように、照明領域の照度ムラを低減することで、光変調装置に照射される色光毎の各光束に生じる照度ムラを低減し、各色光が合成される際の色バランスを崩すことなく投影画像に生じる色ムラを低減できる。
本発明では、プロジェクタは、色分離光学装置および色合成光学装置を備え、光変調装置が複数で構成されている。そして、上述したように、照明領域の照度ムラを低減することで、光変調装置に照射される色光毎の各光束に生じる照度ムラを低減し、各色光が合成される際の色バランスを崩すことなく投影画像に生じる色ムラを低減できる。
本発明のプロジェクタの制御方法は、一対の電極間で放電発光が行われる光源装置および均一照明光学系を有し照明光束を射出する照明光学装置と、前記照明光学装置から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学装置と、前記色分離光学装置にて分離された色光毎に画像情報に応じてそれぞれ変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置にて変調された各変調光を合成して画像光を形成する色合成光学装置と、前記画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタの制御方法であって、前記均一照明光学系は、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割する複数のレンズ要素を有する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素に応じた複数のレンズ要素を有する第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された前記複数の部分光束を前記光変調装置の画像形成領域に重畳させる重畳レンズとを備え、前記光源装置に所定電力で電流を供給して前記光源装置を点灯させる点灯装置と、前記投射光学装置にて拡大投射された画像光を撮像して撮像情報を出力する撮像装置と、前記点灯装置および前記撮像装置を駆動制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記撮像情報に基づいて前記画像光に色ムラが生じているか否かを判定する色ムラ判定ステップと、前記色ムラ判定ステップにて色ムラが生じていると判定した後、前記点灯装置を駆動制御し、前記光源装置に供給する前記電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する電流変動制御ステップとを実行することを特徴とする。
上述した本発明のプロジェクタの制御方法は、上述したプロジェクタによって実施されるものであるので、上述したプロジェクタと同様の作用・効果を享受できる。
上述した本発明のプロジェクタの制御方法は、上述したプロジェクタによって実施されるものであるので、上述したプロジェクタと同様の作用・効果を享受できる。
本発明のプロジェクタの制御方法は、一対の電極間で放電発光が行われる光源装置および均一照明光学系を有し照明光束を射出する照明光学装置と、前記照明光学装置から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置にて変調された変調光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタの制御方法であって、前記均一照明光学系は、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割する複数のレンズ要素を有する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素に応じた複数のレンズ要素を有する第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された前記複数の部分光束を前記光変調装置の画像形成領域に重畳させる重畳レンズとを備え、前記光源装置に所定電力で電流を供給して前記光源装置を点灯させる点灯装置と、前記光源装置から射出された光束が前記均一照明光学系により結像される結像位置付近において前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素にて分割された各部分光束が重畳される照明領域の光束を検出して光量情報を出力する光束検出装置と、前記点灯装置および前記光束検出装置を駆動制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記光量情報に基づいて前記照明領域内に照度ムラが生じているか否かを判定する照度ムラ判定ステップと、前記照度ムラ判定ステップにて照度ムラが生じていると判定された後、前記点灯装置を駆動制御し、前記光源装置に供給する前記電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する電流変動制御ステップとを実行することを特徴とする。
上述した本発明のプロジェクタの制御方法は、上述したプロジェクタによって実施されるものであるので、上述したプロジェクタと同様の作用・効果を享受できる。
上述した本発明のプロジェクタの制御方法は、上述したプロジェクタによって実施されるものであるので、上述したプロジェクタと同様の作用・効果を享受できる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクタの構成〕
図1は、プロジェクタ1の概略構成を示すブロック図である。なお、図1では、画像形成部4は、主要部のみを図示し、その他を省略している。
プロジェクタ1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、形成した画像光をスクリーンSc(図1)上に拡大投射するものである。このプロジェクタ1は、図1に示すように、操作部2と、電源装置3と、画像形成部4と、点灯装置5と、撮像装置6と、制御装置7とで大略構成されている。
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクタの構成〕
図1は、プロジェクタ1の概略構成を示すブロック図である。なお、図1では、画像形成部4は、主要部のみを図示し、その他を省略している。
プロジェクタ1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、形成した画像光をスクリーンSc(図1)上に拡大投射するものである。このプロジェクタ1は、図1に示すように、操作部2と、電源装置3と、画像形成部4と、点灯装置5と、撮像装置6と、制御装置7とで大略構成されている。
操作部2は、図示しないリモートコントローラや、プロジェクタ1に備えられたボタンやキーにより構成され、利用者による操作を認識して所定の操作信号を制御装置7に出力する。この操作部2としては、例えば、プロジェクタ1のON/OFFを実施する入力部、音量調整を実施する入力部、投影画像の画質調整を実施する入力部等で構成されている。
電源装置3は、外部から供給された電力をプロジェクタ1の各部に供給する。この電源装置3は、図示は省略するが、外部から供給された電力をプロジェクタ1の各部に供給する主電源と、利用者による操作部2の操作により主電源がOFFした状態(スタンバイ状態)において、外部から供給された電力をプロジェクタ1の制御装置7等にのみ供給するサブ電源とで構成されている。
図2は、画像形成部4の概略構成を示す平面図である。
画像形成部4は、制御装置7による制御の下、画像光を形成してスクリーンScに拡大投射する。この画像形成部4は、図2に示すように、照明光学装置41、色分離光学装置42、リレー光学系43、光学装置44、および投射光学装置としての投射光学系45を備える。
照明光学装置41は、図2に示すように、光源装置411と、均一照明光学系412とを備える。
光源装置411は、点灯装置5により駆動し、光源ランプ4111から放射された光束を一定方向に揃えて射出し、光学装置44を照明するものである。この光源装置411は、一対の電極4111A(図1)間で放電発光が行われる光源ランプ4111、主反射鏡4112、および平行化凹レンズ4113を備えて構成されている。
そして、光源ランプ4111から放射された光束は、主反射鏡4112により光源装置411の前方側に射出方向を揃えて集束光として射出され、平行化凹レンズ4113によって平行化され、均一照明光学系412に射出される。
ここで、光源ランプ4111としては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、または高圧水銀ランプが多用される。また、主反射鏡4112としては、図2では、楕円面リフレクタで構成しているが、光源ランプ4111から射出された光束を略平行化して反射するパラボラリフレクタとして構成してもよい。この場合には、平行化凹レンズ4113を省略する。
画像形成部4は、制御装置7による制御の下、画像光を形成してスクリーンScに拡大投射する。この画像形成部4は、図2に示すように、照明光学装置41、色分離光学装置42、リレー光学系43、光学装置44、および投射光学装置としての投射光学系45を備える。
照明光学装置41は、図2に示すように、光源装置411と、均一照明光学系412とを備える。
光源装置411は、点灯装置5により駆動し、光源ランプ4111から放射された光束を一定方向に揃えて射出し、光学装置44を照明するものである。この光源装置411は、一対の電極4111A(図1)間で放電発光が行われる光源ランプ4111、主反射鏡4112、および平行化凹レンズ4113を備えて構成されている。
そして、光源ランプ4111から放射された光束は、主反射鏡4112により光源装置411の前方側に射出方向を揃えて集束光として射出され、平行化凹レンズ4113によって平行化され、均一照明光学系412に射出される。
ここで、光源ランプ4111としては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、または高圧水銀ランプが多用される。また、主反射鏡4112としては、図2では、楕円面リフレクタで構成しているが、光源ランプ4111から射出された光束を略平行化して反射するパラボラリフレクタとして構成してもよい。この場合には、平行化凹レンズ4113を省略する。
図3は、均一照明光学系412による光の結像状態を示す図である。なお、図3では、均一照明光学系412を構成する第1レンズアレイ4121、第2レンズアレイ4122、および重畳レンズ4124と光学装置44を構成する液晶パネル442R,442G,442Bのみを図示し、偏光変換素子4123や、均一照明光学系412および液晶パネル442R,442G,442B間に配設される光学素子については図示を省略している。
図4は、均一照明光学系412により重畳された照明領域を示す図である。
均一照明光学系412は、光源装置411から射出された光束を複数の部分光束に分割し、光学装置44の後述する液晶パネルの画像形成領域内での面内照度を均一化する光学系である。この均一照明光学系412は、第1レンズアレイ4121、第2レンズアレイ4122、偏光変換素子4123、および重畳レンズ4124を備えている。
第1レンズアレイ4121は、図3に示すように、照明光軸Aと直交する面内にマトリクス状に配列される複数のレンズ要素としての小レンズL1,L2,L3等を有し、各小レンズL1,L2,L3等により光源装置411から射出された光束を複数の部分光束に分割する。
第2レンズアレイ4122は、図3に示すように、第1レンズアレイ4121と同様に照明光軸Aに直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えた構成を有し、第1レンズアレイ4121により分割された複数の部分光束を集束する。
図4は、均一照明光学系412により重畳された照明領域を示す図である。
均一照明光学系412は、光源装置411から射出された光束を複数の部分光束に分割し、光学装置44の後述する液晶パネルの画像形成領域内での面内照度を均一化する光学系である。この均一照明光学系412は、第1レンズアレイ4121、第2レンズアレイ4122、偏光変換素子4123、および重畳レンズ4124を備えている。
第1レンズアレイ4121は、図3に示すように、照明光軸Aと直交する面内にマトリクス状に配列される複数のレンズ要素としての小レンズL1,L2,L3等を有し、各小レンズL1,L2,L3等により光源装置411から射出された光束を複数の部分光束に分割する。
第2レンズアレイ4122は、図3に示すように、第1レンズアレイ4121と同様に照明光軸Aに直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えた構成を有し、第1レンズアレイ4121により分割された複数の部分光束を集束する。
偏光変換素子4123は、第1レンズアレイ4121により分割された各部分光束の偏光方向を略一方向の直線偏光に揃える。
この偏光変換素子4123は、図示を略したが、照明光軸Aに対して傾斜配置される偏光分離膜および反射ミラーを交互に配列した構成を具備する。偏光分離膜は、各部分光束に含まれるP偏光光束およびS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方の偏光光束を反射する。反射された他方の偏光光束は、反射ミラーによって曲折され、一方の偏光光束の射出方向、すなわち照明光軸Aに沿った方向に射出される。射出された偏光光束のいずれかは、偏光変換素子4123の光束射出面に設けられる位相差板によって偏光変換され、略全ての偏光光束の偏光方向が揃えられる。このような偏光変換素子4123を用いることにより、光源ランプ4111から射出される光束を、略一方向の偏光光束に揃えることができるため、光学装置44で利用する光源光の利用効率を向上できる。
この偏光変換素子4123は、図示を略したが、照明光軸Aに対して傾斜配置される偏光分離膜および反射ミラーを交互に配列した構成を具備する。偏光分離膜は、各部分光束に含まれるP偏光光束およびS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方の偏光光束を反射する。反射された他方の偏光光束は、反射ミラーによって曲折され、一方の偏光光束の射出方向、すなわち照明光軸Aに沿った方向に射出される。射出された偏光光束のいずれかは、偏光変換素子4123の光束射出面に設けられる位相差板によって偏光変換され、略全ての偏光光束の偏光方向が揃えられる。このような偏光変換素子4123を用いることにより、光源ランプ4111から射出される光束を、略一方向の偏光光束に揃えることができるため、光学装置44で利用する光源光の利用効率を向上できる。
重畳レンズ4124は、図3に示すように、第1レンズアレイ4121、第2レンズアレイ4122、および偏光変換素子4123を経た複数の部分光束を集光して光学装置44の3つの液晶パネル442R,442G,442Bの画像形成領域上に重畳させる光学素子である。
そして、上述した均一照明光学系412は、図3または図4に示すように、液晶パネル442R,442G,442Bの配設位置近傍に結像位置FG(図3)が位置するとともに、第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等の像が重畳する照明領域AGが液晶パネル442R,442G,442Bの画像形成領域Ar(図4)よりも所定のマージン量だけ大きくなるように光学設計されている。
そして、上述した均一照明光学系412は、図3または図4に示すように、液晶パネル442R,442G,442Bの配設位置近傍に結像位置FG(図3)が位置するとともに、第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等の像が重畳する照明領域AGが液晶パネル442R,442G,442Bの画像形成領域Ar(図4)よりも所定のマージン量だけ大きくなるように光学設計されている。
色分離光学装置42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備え、ダイクロイックミラー421,422により均一照明光学系412から射出された複数の部分光束を、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を具備する。
ダイクロイックミラー421,422は、基板上に所定の波長領域の光束を反射し、他の波長領域の光束を透過する波長選択膜が形成された光学素子である。そして、光路前段に配置されるダイクロイックミラー421は、青色光を反射し、その他の色光を透過するミラーである。また、光路後段に配置されるダイクロイックミラー422は、緑色光を反射し、赤色光を透過するミラーである。
ダイクロイックミラー421,422は、基板上に所定の波長領域の光束を反射し、他の波長領域の光束を透過する波長選択膜が形成された光学素子である。そして、光路前段に配置されるダイクロイックミラー421は、青色光を反射し、その他の色光を透過するミラーである。また、光路後段に配置されるダイクロイックミラー422は、緑色光を反射し、赤色光を透過するミラーである。
リレー光学系43は、入射側レンズ431と、リレーレンズ432と、反射ミラー433,434とを備え、色分離光学装置42を構成するダイクロイックミラー421,422を透過した赤色光を光学装置44まで導く機能を有している。なお、赤色光の光路にこのようなリレー光学系43が設けられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。本実施形態においては赤色光の光路の長さが長いのでこのような構成とされているが、青色光の光路の長さを長くしてリレー光学系43を青色光の光路に用いる構成も考えられる。
上述したダイクロイックミラー421により分離された青色光は、反射ミラー423により曲折された後、フィールドレンズ441を介して光学装置44に供給される。また、ダイクロイックミラー422により分離された緑色光は、そのままフィールドレンズ441を介して光学装置44に供給される。さらに、赤色光は、リレー光学系43を構成するレンズ431,432および反射ミラー433,434により集光、曲折されてフィールドレンズ441を介して光学装置44に供給される。なお、光学装置44の各色光の光路前段に設けられるフィールドレンズ441は、第2レンズアレイ4122から射出された各部分光束を、各部分光束の主光線に対して平行な光束に変換するために設けられている。
光学装置44は、入射した光束を画像情報に応じて変調して画像光(カラー画像)を形成するものである。この光学装置44は、照明対象となる光変調装置としての液晶パネル442R,442G,442B(赤色光側の液晶パネルを442R、緑色光側の液晶パネルを442G、青色光側の液晶パネルを442Bとする)と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム443とを備えて構成される。なお、フィールドレンズ441および各液晶パネル442R,442G,442Bの間には、入射側偏光板444が介在配置され、各液晶パネル442R,442G,442Bおよびクロスダイクロイックプリズム443の間には、射出側偏光板445が介在配置され、入射側偏光板444、液晶パネル442R,442G,442B、および射出側偏光板445によって入射する各色光の光変調が行なわれる。
液晶パネル442R,442G,442Bは、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFT(Thin Film Transistor)をスイッチング素子として、制御装置7による制御の下、入射側偏光板444から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
クロスダイクロイックプリズム443は、射出側偏光板445から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム443は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の誘電体多層膜は、青色光を反射するものであり、これらの誘電体多層膜によって赤色光および青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
そして、クロスダイクロイックプリズム443から射出されたカラー画像は、投射光学系45によって拡大投射され、スクリーンSc上で大画面画像を形成する。
クロスダイクロイックプリズム443は、射出側偏光板445から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム443は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の誘電体多層膜は、青色光を反射するものであり、これらの誘電体多層膜によって赤色光および青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
そして、クロスダイクロイックプリズム443から射出されたカラー画像は、投射光学系45によって拡大投射され、スクリーンSc上で大画面画像を形成する。
点灯装置5は、制御装置7による制御の下、光源装置411を駆動して点灯させる。この点灯装置5は、図1に示すように、イグナイタ部51と、インバータ部52と、電流制御部53と、直流電源部54とを備えている。
イグナイタ部51は、図示しない昇圧回路を備えており、光源ランプ4111の始動時に、一対の電極4111A間に高電圧のパルス電圧を印加して絶縁破壊し、放電経路を作る。
インバータ部52および電流制御部53は、光源ランプ4111に所定電力および所定周波数で電流を供給する部分である。具体的に、インバータ部52は、図示しないスイッチング素子を備えており、スイッチング素子が制御装置7からの信号に応じて駆動することによって、直流電源部54からの直流電流を所定の周波数の矩形波交流電流に変換する。電流制御部53は、制御装置7による制御の下、光源ランプ4111に供給する電流を一時的に増大させる。
イグナイタ部51は、図示しない昇圧回路を備えており、光源ランプ4111の始動時に、一対の電極4111A間に高電圧のパルス電圧を印加して絶縁破壊し、放電経路を作る。
インバータ部52および電流制御部53は、光源ランプ4111に所定電力および所定周波数で電流を供給する部分である。具体的に、インバータ部52は、図示しないスイッチング素子を備えており、スイッチング素子が制御装置7からの信号に応じて駆動することによって、直流電源部54からの直流電流を所定の周波数の矩形波交流電流に変換する。電流制御部53は、制御装置7による制御の下、光源ランプ4111に供給する電流を一時的に増大させる。
撮像装置6は、制御装置7による制御の下、スクリーンScに拡大投射された投影画像(画像光)を撮像する部分である。この撮像装置6としては、例えば、CCDを撮像素子としたエリアセンサを備えたCCDカメラを採用できる。そして、本実施形態では、撮像装置6は、投影画像のうち、赤色の波長領域の光束を撮像するR色光用CCD、緑色の波長領域の光束を撮像するG色光用CCD、および青色の波長領域の光束を撮像するB色光用CCDを備えた、いわゆる3CCDカメラで構成され、各CCDで撮像した投影画像に応じた撮像情報としての各信号を制御装置7に出力する。
制御装置7は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等を含んで構成され、記憶部77に記憶されたプログラムにしたがって、プロジェクタ1全体を制御する部分である。この制御装置7は、図1に示すように、信号入力部71と、液晶パネル駆動制御部72と、フレームメモリ73と、ムラ判定処理部74と、再点灯回数計測部75と、点灯装置駆動制御部76と、記憶部77とを備える。
信号入力部71は、各種外部機器から出力される画像信号等を入力し、液晶パネル駆動制御部72にて処理可能な画像信号に変換して出力する。そして、信号入力部71から出力された画像信号(デジタル画像信号)は、フレームメモリ73に一時的に記録される。
信号入力部71は、各種外部機器から出力される画像信号等を入力し、液晶パネル駆動制御部72にて処理可能な画像信号に変換して出力する。そして、信号入力部71から出力された画像信号(デジタル画像信号)は、フレームメモリ73に一時的に記録される。
液晶パネル駆動制御部72は、信号入力部71から出力されフレームメモリ73に順次記憶されるデジタル画像信号を適宜読み出して、読み出したデジタル画像信号に対して所定の処理を施し、処理を施した画像に対応する画像情報としての駆動信号を液晶パネル442R,442G,442Bに出力して所定の光学像を形成させる。この液晶パネル駆動制御部72における前記所定の処理としては、例えば、拡大・縮小等の画像サイズ調整処理、台形歪補正処理、画質調整処理、ガンマ補正処理等がある。これらの各処理は、周知の技術であるので詳細な説明は省略する。
図5は、光源ランプ4111から射出され主反射鏡4112を介して第1レンズアレイ4121に飲み込まれるアーク像Dの状態の一例を示す図である。
ところで、均一照明光学系412としては、図5の例(実線)に示すように、光源装置411から光束が照射された際、一対の電極4111A間に生じるアークの像(以下、アーク像Dと記載する)が第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等内にそれぞれ収まるように光学設計されている。このように設計することで、均一照明光学系412により、第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等の各像が重畳されることで照明領域AG(図4)内の照度分布を均一化している。
ところで、均一照明光学系412としては、図5の例(実線)に示すように、光源装置411から光束が照射された際、一対の電極4111A間に生じるアークの像(以下、アーク像Dと記載する)が第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等内にそれぞれ収まるように光学設計されている。このように設計することで、均一照明光学系412により、第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等の各像が重畳されることで照明領域AG(図4)内の照度分布を均一化している。
図6は、アークのずれ量、投影画像における左右位置の照度比、および投影画像に生じる色ムラの関係の一例を示す図である。
図7は、図6の関係を説明するための図である。具体的に、図7(A)は、アークのずれ方向を示す図である。図7(B)は、投影画像の照度を測定した位置を示す図である。
図8は、図6の関係に基づいてアークのずれ量および投影画像に生じる色ムラの関係をグラフ化した図である。
図9は、色ムラ値の算出方法を説明するための図である。
しかしながら、光源ランプ4111を点灯させた状態において、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極4111A間に生じるアークの位置が変動した場合には、図5の例(破線)に示すように、アーク像Dが第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等内からそれぞれ外れてしまう。このような場合には、図6の例に示すように、投影画像の左側の位置P1(図7)と右側の位置P2(図7)において照度が異なるものとなる。
図7は、図6の関係を説明するための図である。具体的に、図7(A)は、アークのずれ方向を示す図である。図7(B)は、投影画像の照度を測定した位置を示す図である。
図8は、図6の関係に基づいてアークのずれ量および投影画像に生じる色ムラの関係をグラフ化した図である。
図9は、色ムラ値の算出方法を説明するための図である。
しかしながら、光源ランプ4111を点灯させた状態において、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極4111A間に生じるアークの位置が変動した場合には、図5の例(破線)に示すように、アーク像Dが第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等内からそれぞれ外れてしまう。このような場合には、図6の例に示すように、投影画像の左側の位置P1(図7)と右側の位置P2(図7)において照度が異なるものとなる。
例えば、リレー光学系43を辿ることのないG,B色光については、図6の例に示すように、アークのずれ量が光射出後方側である−側(図7)に向うにしたがって、投影画像の左側の位置P1の照度が右側の位置P2の照度よりも低くなり、照度比(左側の位置P1の照度/右側の位置P2の照度)が小さくなる。また、アークのずれ量が光射出前方側である+側(図7)に向うにしたがって、投影画像の左側の位置P1の照度が右側の位置P2の照度よりも高くなり、照度比が大きくなる。
また、R色光については、リレー光学系43を辿るため、R色光の照度分布は、リレー光学系43を辿ることのない2つのG,B色光の照度分布に対して上下左右が逆転する。このため、R色光については、図6の例に示すように、アークのずれ量が−側に向うにしたがって、投影画像の左側の位置P1の照度が右側の位置P2の照度よりも高くなり、照度比が大きくなる。また、アークのずれ量が+側に向うにしたがって、投影画像の左側の位置P1の照度が右側の位置P2の照度よりも低くなり、照度比が小さくなる。
また、R色光については、リレー光学系43を辿るため、R色光の照度分布は、リレー光学系43を辿ることのない2つのG,B色光の照度分布に対して上下左右が逆転する。このため、R色光については、図6の例に示すように、アークのずれ量が−側に向うにしたがって、投影画像の左側の位置P1の照度が右側の位置P2の照度よりも高くなり、照度比が大きくなる。また、アークのずれ量が+側に向うにしたがって、投影画像の左側の位置P1の照度が右側の位置P2の照度よりも低くなり、照度比が小さくなる。
以上のように、リレー光学系43を辿ることのない2つの色光(G,B)と、リレー光学系43を辿る色光(R)との間で、照度分布が異なるため、アークのずれにより各色光に照度ムラが生じた場合には、各色光が合成される際の色バランスが崩れ、投影画像に色ムラが生じることとなる。図6の例に示す色ムラ値は、以下に示すように、算出されたものである。
すなわち、投影画像として白画像を表示している状態において、図9に示すように、投影画像の左側の位置P1での色度座標C1、および右側の位置P2での色度座標C2をそれぞれ算出する。そして、各色度座標間の座標間距離Dsを、色ムラ値として算出している。
そして、図6の例や、図8の例に示すように、アークのずれ量が−側または+側に向うにしたがって、色ムラ値が増加していくことがわかる。
すなわち、投影画像として白画像を表示している状態において、図9に示すように、投影画像の左側の位置P1での色度座標C1、および右側の位置P2での色度座標C2をそれぞれ算出する。そして、各色度座標間の座標間距離Dsを、色ムラ値として算出している。
そして、図6の例や、図8の例に示すように、アークのずれ量が−側または+側に向うにしたがって、色ムラ値が増加していくことがわかる。
以上のことを踏まえて、ムラ判定処理部74は、投影画像の色ムラ値を算出し、算出した色ムラ値を所定の閾値と比較することで、アークのずれ量が許容範囲内であるか否かを判定する。このムラ判定処理部74は、図1に示すように、色度座標算出部741と、座標間距離算出部742と、色ムラ判定部743とを備える。
色度座標算出部741は、撮像装置6にて撮像された画像に対して所定の画像処理を施し、上述した各位置P1,P2での各色度座標C1,C2を算出する。そして、色度座標算出部741は、算出した各色度座標C1,C2に応じた信号を座標間距離算出部742に出力する。
座標間距離算出部742は、色度座標算出部741にて算出された各色度座標C1,C2に基づいて、各色度座標C1,C2間の座標間距離Dsを算出する。そして、座標間距離算出部742は、算出した座標間距離Dsに応じた信号を色ムラ判定部743に出力する。
色ムラ判定部743は、記憶部77に記憶された色ムラ閾値に関する情報を読み出し、座標間距離算出部742にて算出された座標間距離Dsと読み出した色ムラ閾値とを比較し、座標間距離Dsが色ムラ閾値よりも大きい場合に、投影画像に色ムラが生じていると判定する。そして、色ムラ判定部743は、投影画像に色ムラが生じていると判定した場合には、所定の信号を点灯装置駆動制御部76に出力する。
色度座標算出部741は、撮像装置6にて撮像された画像に対して所定の画像処理を施し、上述した各位置P1,P2での各色度座標C1,C2を算出する。そして、色度座標算出部741は、算出した各色度座標C1,C2に応じた信号を座標間距離算出部742に出力する。
座標間距離算出部742は、色度座標算出部741にて算出された各色度座標C1,C2に基づいて、各色度座標C1,C2間の座標間距離Dsを算出する。そして、座標間距離算出部742は、算出した座標間距離Dsに応じた信号を色ムラ判定部743に出力する。
色ムラ判定部743は、記憶部77に記憶された色ムラ閾値に関する情報を読み出し、座標間距離算出部742にて算出された座標間距離Dsと読み出した色ムラ閾値とを比較し、座標間距離Dsが色ムラ閾値よりも大きい場合に、投影画像に色ムラが生じていると判定する。そして、色ムラ判定部743は、投影画像に色ムラが生じていると判定した場合には、所定の信号を点灯装置駆動制御部76に出力する。
点灯装置駆動制御部76は、点灯装置5を駆動制御する部分である。なお、以下では、点灯装置駆動制御部76の機能のうち、投影画像に色ムラが生じている場合での処理機能のみを説明する。この点灯装置駆動制御部76は、図1に示すように、電流変動制御部761と、再点灯制御部762等を備える。
再点灯制御部762は、ムラ判定処理部74から出力される信号、すなわち、投影画像に色ムラが生じている旨の信号を入力した場合に、点灯装置5を駆動制御し、光源ランプ4111を消灯させて、再度、点灯する再点灯制御を実施する。
再点灯制御部762は、ムラ判定処理部74から出力される信号、すなわち、投影画像に色ムラが生じている旨の信号を入力した場合に、点灯装置5を駆動制御し、光源ランプ4111を消灯させて、再度、点灯する再点灯制御を実施する。
電流変動制御部761は、再点灯回数計測部75にて計測された計測回数と、記憶部77に記憶された所定の設定回数とを比較し、計測回数が設定回数に達した場合に、点灯装置5を駆動制御し、電流制御部53に、光源ランプ4111に供給する電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する。
図10は、電流変動制御を実施した後での光源ランプ4111から射出され主反射鏡4112を介して第1レンズアレイ4121に飲み込まれるアーク像Dの状態の一例を示す図である。
上述した電流変動制御を実施した場合には、一対の電極4111A間に一時的に過電流が流されることとなり、一対の電極4111Aの先端部分が損耗して一対の電極4111Aの先端間が長くなる。すなわち、一対の電極4111A間に生じるアーク長が長くなる。このようにアーク長が長くなった場合には、図10の例に示すように、アーク像Dが第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等内からはみ出した状態となる。このような状態では、光源ランプ4111を点灯させた状態において、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極4111A間に生じるアークの位置が変動した場合であっても、アーク像Dが第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等内からはみ出した状態が継続する。すなわち、上述した電流変動制御を実施することにより、アークがずれた場合であっても、各色光の照度ムラを抑制し、ひいては、投影画像の色ムラを軽減する。
上述した電流変動制御を実施した場合には、一対の電極4111A間に一時的に過電流が流されることとなり、一対の電極4111Aの先端部分が損耗して一対の電極4111Aの先端間が長くなる。すなわち、一対の電極4111A間に生じるアーク長が長くなる。このようにアーク長が長くなった場合には、図10の例に示すように、アーク像Dが第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等内からはみ出した状態となる。このような状態では、光源ランプ4111を点灯させた状態において、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極4111A間に生じるアークの位置が変動した場合であっても、アーク像Dが第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等内からはみ出した状態が継続する。すなわち、上述した電流変動制御を実施することにより、アークがずれた場合であっても、各色光の照度ムラを抑制し、ひいては、投影画像の色ムラを軽減する。
再点灯回数計測部75は、再点灯制御部762により実施される再点灯制御の回数、すなわち、光源ランプ4111の再点灯回数を計測する。そして、再点灯回数計測部75は、計測した計測回数に応じた信号を電流変動制御部761に出力する。
記憶部77は、制御装置7の所定の制御プログラム、色ムラ閾値に関する情報、および所定の設定回数に関する情報等を記憶する部分である。
なお、本実施形態では、色ムラ閾値としては、0.025に設定されている。
記憶部77は、制御装置7の所定の制御プログラム、色ムラ閾値に関する情報、および所定の設定回数に関する情報等を記憶する部分である。
なお、本実施形態では、色ムラ閾値としては、0.025に設定されている。
〔プロジェクタの制御方法〕
次に、上述した制御装置7によるプロジェクタ1の制御方法を図面に基づいて説明する。なお、以下では、上述した電流変動制御および再点灯制御を主に説明し、その他の制御については、説明を省略する。
図11は、プロジェクタ1の制御方法を説明するフローチャートである。
先ず、プロジェクタ1の利用者により操作部2が操作されプロジェクタ1の電源がONされると(処理S1)、制御装置7は、記憶部77に記憶された制御プログラムにしたがって、以下の処理を実施する。
すなわち、制御装置7は、点灯装置5を駆動制御して光源ランプ4111を点灯させるとともに、各液晶パネル442R,442G,442Bに白画像を表示する旨の画像信号を出力し、画像形成部4からスクリーンSc上に白画像を拡大投射させる(処理S2)。そして、スクリーンSc上には、白画像の投影画像が形成される。
次に、上述した制御装置7によるプロジェクタ1の制御方法を図面に基づいて説明する。なお、以下では、上述した電流変動制御および再点灯制御を主に説明し、その他の制御については、説明を省略する。
図11は、プロジェクタ1の制御方法を説明するフローチャートである。
先ず、プロジェクタ1の利用者により操作部2が操作されプロジェクタ1の電源がONされると(処理S1)、制御装置7は、記憶部77に記憶された制御プログラムにしたがって、以下の処理を実施する。
すなわち、制御装置7は、点灯装置5を駆動制御して光源ランプ4111を点灯させるとともに、各液晶パネル442R,442G,442Bに白画像を表示する旨の画像信号を出力し、画像形成部4からスクリーンSc上に白画像を拡大投射させる(処理S2)。そして、スクリーンSc上には、白画像の投影画像が形成される。
処理S2の後、制御装置7は、所定の制御指令を撮像装置6に出力し、撮像装置6にスクリーンSc上の投影画像を撮像させる(処理S3)。そして、撮像装置6は、撮像した画像に応じた撮像情報としての信号を制御装置7に出力する。
処理S3の後、制御装置7のムラ判定処理部74は、撮像装置6から出力される信号に基づいて、投影画像に色ムラが生じているか否かを判定する(処理S4:色ムラ判定ステップ)。
具体的には、色度座標算出部741は、撮像装置6にて撮像された画像に所定の画像処理を施し、位置P1,P2における各色度座標C1,C2を算出する。次に、座標間距離算出部742は、位置P1,P2における各色度座標C1,C2間の座標間距離Dsを算出する。そして、色ムラ判定部743は、記憶部77に記憶された色ムラ閾値(本実施形態では、0.025)を読み出し、座標間距離Dsが色ムラ閾値よりも大きいか否かを判定することで、投影画像に色ムラが生じているか否かを判定する。
処理S3の後、制御装置7のムラ判定処理部74は、撮像装置6から出力される信号に基づいて、投影画像に色ムラが生じているか否かを判定する(処理S4:色ムラ判定ステップ)。
具体的には、色度座標算出部741は、撮像装置6にて撮像された画像に所定の画像処理を施し、位置P1,P2における各色度座標C1,C2を算出する。次に、座標間距離算出部742は、位置P1,P2における各色度座標C1,C2間の座標間距離Dsを算出する。そして、色ムラ判定部743は、記憶部77に記憶された色ムラ閾値(本実施形態では、0.025)を読み出し、座標間距離Dsが色ムラ閾値よりも大きいか否かを判定することで、投影画像に色ムラが生じているか否かを判定する。
処理S4において、制御装置7は、「N」と判定した場合、すなわち、座標間距離Dsが色ムラ閾値よりも小さく投影画像に色ムラが生じていないと判定した場合には、電流変動制御および再点灯制御を実施せずに、通常のモードに移行し該モードでプロジェクタ1を駆動制御する。
一方、処理S4において、制御装置7は、「Y」と判定した場合、すなわち、座標間距離Dsが色ムラ閾値よりも大きく投影画像に色ムラが生じていると判定した場合には、再点灯制御部762が点灯装置5を駆動制御し、再点灯制御を実施する(処理S5)。
処理S5の後、再点灯回数計測部75は、計測回数を1だけ増加させる(処理S6)。そして、再点灯回数計測部75は、計測回数に応じた信号を電流変動制御部761に出力する。
処理S5の後、再点灯回数計測部75は、計測回数を1だけ増加させる(処理S6)。そして、再点灯回数計測部75は、計測回数に応じた信号を電流変動制御部761に出力する。
処理S6の後、電流変動制御部761は、記憶部77に記憶された設定回数を読み出し、再点灯回数計測部75にて計測された計測回数と、設定回数とを比較し、計測回数が設定回数に達したか否かを判定する(処理S7)。
処理S7において、制御装置7は、「N」と判定した場合、すなわち、計測回数が設定回数に達していないと判定した場合には、処理S2に戻り、再度、処理S2〜S7を繰り返し実施する。なお、制御装置7は、処理S2〜S7を繰り返し実施している際に、処理S4において、「N」と判定した場合、すなわち、座標間距離Dsが色ムラ閾値よりも小さく投影画像に色ムラが生じていないと判定した場合には、通常のモードに移行し該モードでプロジェクタ1を駆動制御する。
処理S7において、制御装置7は、「N」と判定した場合、すなわち、計測回数が設定回数に達していないと判定した場合には、処理S2に戻り、再度、処理S2〜S7を繰り返し実施する。なお、制御装置7は、処理S2〜S7を繰り返し実施している際に、処理S4において、「N」と判定した場合、すなわち、座標間距離Dsが色ムラ閾値よりも小さく投影画像に色ムラが生じていないと判定した場合には、通常のモードに移行し該モードでプロジェクタ1を駆動制御する。
処理S2〜S7を繰り返し実施した結果、処理S7において、制御装置7は、「Y」と判定した場合、すなわち、計測回数が設定回数に達したと判定した場合には、電流変動制御部761が点灯装置5を駆動制御し、電流変動制御を実施する(処理S8:電流変動制御ステップ)。
処理S8の後、制御装置7は、再度、処理S2に戻り、処理S4にて投影画像に色ムラが生じているか否かを確認する。すなわち、制御装置7は、投影画像に色ムラが生じない状態(座標間距離Dsが色ムラ閾値よりも小さい状態)となるまで、処理S8にて電流変動制御を実施する。
処理S8の後、制御装置7は、再度、処理S2に戻り、処理S4にて投影画像に色ムラが生じているか否かを確認する。すなわち、制御装置7は、投影画像に色ムラが生じない状態(座標間距離Dsが色ムラ閾値よりも小さい状態)となるまで、処理S8にて電流変動制御を実施する。
上述した第1実施形態によれば、以下の効果がある。
本実施形態では、点灯装置5と、撮像装置6と、制御装置7とを備えているので、投影画像に色ムラが生じている、すなわち、アークの位置が変動したと判定した後、光源装置411を構成する一対の電極4111Aに過電流を流す電流変動制御を実施することで、電極材料の損耗を促し、電極4111A間の距離を長くすることができる。すなわち、電極4111A間の距離を長くすることで、一対の電極4111A間に生じるアーク長を長くし、アーク像Dが第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等内からはみ出した状態とすることができる。このため、光源装置411を点灯させた状態において、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極4111A間に生じるアークの位置が変動した場合であっても、アーク像Dが第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等内からはみ出した状態を維持できる。したがって、各液晶パネル442R,442G,442Bに照射される色光毎の各光束に生じる照度ムラを低減し、各色光が合成される際の色バランスを崩すことなく投影画像に生じる色ムラを低減できる。
本実施形態では、点灯装置5と、撮像装置6と、制御装置7とを備えているので、投影画像に色ムラが生じている、すなわち、アークの位置が変動したと判定した後、光源装置411を構成する一対の電極4111Aに過電流を流す電流変動制御を実施することで、電極材料の損耗を促し、電極4111A間の距離を長くすることができる。すなわち、電極4111A間の距離を長くすることで、一対の電極4111A間に生じるアーク長を長くし、アーク像Dが第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等内からはみ出した状態とすることができる。このため、光源装置411を点灯させた状態において、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極4111A間に生じるアークの位置が変動した場合であっても、アーク像Dが第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3等内からはみ出した状態を維持できる。したがって、各液晶パネル442R,442G,442Bに照射される色光毎の各光束に生じる照度ムラを低減し、各色光が合成される際の色バランスを崩すことなく投影画像に生じる色ムラを低減できる。
ここで、制御装置7を構成するムラ判定処理部74は、色度座標算出部741と、座標間距離算出部742と、色ムラ判定部743とを備えているので、撮像装置6にて撮像された画像内の各位置P1,P2での色度座標C1,C2を算出し、各色度座標C1,C2間の座標間距離Dsを算出し、座標間距離Dsと色ムラ閾値とを比較することで投影画像に色ムラが生じているか否かを判定できる。このことにより、投影画像に色ムラが生じているか否かを高精度に判定でき、電流変動制御を不要に実施することなく、投影画像に生じる色ムラを効率的に低減できる。
ところで、いわゆるアークジャンプやアークフリッカが生じ、一対の電極4111A間に生じるアークの位置が変動した場合には、光源装置411を消灯させて再度、点灯させることで、アークの位置が元の位置に戻ることがある。
本実施形態では、制御装置7は、再点灯制御部762を備えているので、ムラ判定処理部74にて色ムラが生じている、すなわち、アークの位置が変動したと判定された場合に再点灯制御を実施することで、アークの位置を元の位置に戻すことが可能となり、電流変動制御を不要に実施することなく、投影画像に生じる色ムラを効率的に低減できる。
本実施形態では、制御装置7は、再点灯制御部762を備えているので、ムラ判定処理部74にて色ムラが生じている、すなわち、アークの位置が変動したと判定された場合に再点灯制御を実施することで、アークの位置を元の位置に戻すことが可能となり、電流変動制御を不要に実施することなく、投影画像に生じる色ムラを効率的に低減できる。
また、制御装置7が再点灯回数計測部75を備え、電流変動制御部761が再点灯回数計測部75にて計測された計測回数に基づいて電流変動制御を実施するので、始めに再点灯制御を実施することで投影画像に生じる色ムラを低減することを試み、再点灯制御にて投影画像に生じる色ムラを低減できない場合に最終的に電流変動制御を実施する構成を実現でき、投影画像に生じる色ムラを効率的に低減できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
前記第1実施形態では、制御装置7は、撮像装置6にて撮像された画像に基づいて、投影画像に色ムラが生じているか否かを判定し、色ムラが生じている場合に再点灯制御および電流変動制御を実施している。
これに対して第2実施形態では、プロジェクタ1Aは、画像形成部4における所定の光路中に挿抜可能とする光束検出装置としての複数の受光素子8を備える。そして、制御装置7Aを構成するムラ判定処理部74Aは、複数の受光素子8にて検出された光束の光量に基づいて、照度ムラが生じているか否かを判定し、照度ムラが生じている場合に再点灯制御および電流変動制御を実施する。すなわち、複数の受光素子8を設ける点、およびムラ判定処理部74Aの処理機能が異なるのみであり、その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
前記第1実施形態では、制御装置7は、撮像装置6にて撮像された画像に基づいて、投影画像に色ムラが生じているか否かを判定し、色ムラが生じている場合に再点灯制御および電流変動制御を実施している。
これに対して第2実施形態では、プロジェクタ1Aは、画像形成部4における所定の光路中に挿抜可能とする光束検出装置としての複数の受光素子8を備える。そして、制御装置7Aを構成するムラ判定処理部74Aは、複数の受光素子8にて検出された光束の光量に基づいて、照度ムラが生じているか否かを判定し、照度ムラが生じている場合に再点灯制御および電流変動制御を実施する。すなわち、複数の受光素子8を設ける点、およびムラ判定処理部74Aの処理機能が異なるのみであり、その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
具体的に、図12は、第2実施形態におけるプロジェクタ1Aの概略構成を示すブロック図である。なお、図12では、図1と同様に、画像形成部4は、主要部のみを図示し、その他を省略している。
図13は、画像形成部4における複数の受光素子8の配設位置を説明するための図である。
複数の受光素子8は、図13に示すように、画像形成部4の光路中に着脱自在とする挿抜部材8Aに配設され、挿抜部材8Aを介して画像形成部4内に取り付けた際に制御装置7Aと電気的に接続する。ここで、複数の受光素子8の配設位置、すなわち、挿抜部材8Aの配設位置としては、以下の位置が採用できる。
すなわち、前記配設位置としては、光源装置411から射出された光束が均一照明光学系412により結像される結像位置付近が例示できる。ここで、前記結像位置としては、図12に示すように、液晶パネル442R,442G,442Bの配設位置近傍(例えば、液晶パネル442R,442G,442Bの光路前段の各位置PR,PG,PB)や、入射側レンズ431の配設位置近傍(例えば、入射側レンズ431の光路前段の位置PL)が例示できる。
図13は、画像形成部4における複数の受光素子8の配設位置を説明するための図である。
複数の受光素子8は、図13に示すように、画像形成部4の光路中に着脱自在とする挿抜部材8Aに配設され、挿抜部材8Aを介して画像形成部4内に取り付けた際に制御装置7Aと電気的に接続する。ここで、複数の受光素子8の配設位置、すなわち、挿抜部材8Aの配設位置としては、以下の位置が採用できる。
すなわち、前記配設位置としては、光源装置411から射出された光束が均一照明光学系412により結像される結像位置付近が例示できる。ここで、前記結像位置としては、図12に示すように、液晶パネル442R,442G,442Bの配設位置近傍(例えば、液晶パネル442R,442G,442Bの光路前段の各位置PR,PG,PB)や、入射側レンズ431の配設位置近傍(例えば、入射側レンズ431の光路前段の位置PL)が例示できる。
そして、複数の受光素子8は、挿抜部材8Aを介して、均一照明光学系412の結像位置付近である各位置PR,PG,PB,PL(図12)のうちいずれかの位置に配設される。なお、本実施形態では、図13に示すように、複数の受光素子8は、挿抜部材8Aを介して位置PGに配設される構成を採用している。また、複数の受光素子8は、結像位置付近において、図4に示すように、第1レンズアレイ4121の各小レンズL1,L2,L3の像が重畳する照明領域AG内の前記第1実施形態で説明した各位置P1,P2に応じた各位置P3,P4にそれぞれ配設される。すなわち、本実施形態では、複数の受光素子8は、2つで構成されている。
以上説明した複数の受光素子8は、制御装置7Aによる制御の下、照明領域AG内の各位置P3,P4の光束を受光し、受光した光量に応じた光量情報としての受光信号を制御装置7Aに出力する。この受光素子8としては、例えば、フォトダイオード等を採用できる。
前記第1実施形態で説明したように(図6,図7)、アークのずれにより各色光に照度ムラが生じる。そして、本実施形態では、このことを踏まえて、ムラ判定処理部74Aは、複数の受光素子8にて受光した各光量に基づいて照度ムラを判定することで、アークのずれ量が許容範囲内であるか否かを判定する。このムラ判定処理部74Aは、図12に示すように、偏差量算出部742Aと、照度ムラ判定部743Aとを備える。
偏差量算出部742Aは、照明領域AGの各位置P3,P4での各受光素子8にて受光された各光量を認識し、各光量の偏差量を算出する。そして、偏差量算出部742Aは、算出した各光量の偏差量に応じた信号を照度ムラ判定部743Aに出力する。
照度ムラ判定部743Aは、記憶部77Aに記憶された偏差量閾値に関する情報を読み出し、偏差量算出部742Aにて算出された偏差量と読み出した偏差量閾値とを比較し、偏差量が偏差量閾値よりも大きい場合に、照明領域AGに照度ムラが生じていると判定する。そして、照度ムラ判定部743Aは、照明領域AGに照度ムラが生じていると判定した場合には、所定の信号を点灯装置駆動制御部76に出力する。
偏差量算出部742Aは、照明領域AGの各位置P3,P4での各受光素子8にて受光された各光量を認識し、各光量の偏差量を算出する。そして、偏差量算出部742Aは、算出した各光量の偏差量に応じた信号を照度ムラ判定部743Aに出力する。
照度ムラ判定部743Aは、記憶部77Aに記憶された偏差量閾値に関する情報を読み出し、偏差量算出部742Aにて算出された偏差量と読み出した偏差量閾値とを比較し、偏差量が偏差量閾値よりも大きい場合に、照明領域AGに照度ムラが生じていると判定する。そして、照度ムラ判定部743Aは、照明領域AGに照度ムラが生じていると判定した場合には、所定の信号を点灯装置駆動制御部76に出力する。
なお、本実施形態では、記憶部77Aは、制御装置7Aの所定の制御プログラム、偏差量閾値に関する情報、および所定の設定回数に関する情報等を記憶するものとする。
次に、第2実施形態におけるプロジェクタ1Aの制御方法を図面に基づいて説明する。第2実施形態におけるプロジェクタ1Aの制御方法は、前記第1実施形態で説明した制御方法と略同様であり、以下では、適宜、簡略化して説明する。
図14は、プロジェクタ1Aの制御方法を説明するフローチャートである。
なお、以下では、複数の受光素子8を、挿抜部材8Aを介して、画像形成部4の光路中(位置PG)に取り付けた状態とし、複数の受光素子8と制御装置7Aとが電気的に接続された状態とする。
先ず、電源がONされると(処理S1)、制御装置7Aは、記憶部77Aに記憶された制御プログラムにしたがって、以下の処理を実施する。
すなわち、制御装置7Aは、点灯装置5を駆動制御して光源ランプ4111を点灯させる(処理S2A)。
図14は、プロジェクタ1Aの制御方法を説明するフローチャートである。
なお、以下では、複数の受光素子8を、挿抜部材8Aを介して、画像形成部4の光路中(位置PG)に取り付けた状態とし、複数の受光素子8と制御装置7Aとが電気的に接続された状態とする。
先ず、電源がONされると(処理S1)、制御装置7Aは、記憶部77Aに記憶された制御プログラムにしたがって、以下の処理を実施する。
すなわち、制御装置7Aは、点灯装置5を駆動制御して光源ランプ4111を点灯させる(処理S2A)。
処理S2Aの後、制御装置7Aは、所定の制御指令を複数の受光素子8に出力し、複数の受光素子8に照明領域AGの各位置P3,P4での光量を検出させる(処理S3A)。そして、複数の受光素子8は、受光した光量に応じた光量情報としての各受光信号を制御装置7Aに出力する。
処理S13の後、制御装置7Aのムラ判定処理部74Aは、複数の受光素子8にて受光された各光量に基づいて、照明領域AGに照度ムラが生じているか否かを判定する(処理S4A:照度ムラ判定ステップ)。
具体的には、偏差量算出部742Aは、複数の受光素子8にて受光された各位置P3,P4における各光量を認識し、各光量の偏差量を算出する。そして、照度ムラ判定部743Aは、記憶部77Aに記憶された偏差量閾値を読み出し、偏差量が偏差量閾値よりも大きいか否かを判定することで、照明領域AGに照度ムラが生じているか否かを判定する。
処理S13の後、制御装置7Aのムラ判定処理部74Aは、複数の受光素子8にて受光された各光量に基づいて、照明領域AGに照度ムラが生じているか否かを判定する(処理S4A:照度ムラ判定ステップ)。
具体的には、偏差量算出部742Aは、複数の受光素子8にて受光された各位置P3,P4における各光量を認識し、各光量の偏差量を算出する。そして、照度ムラ判定部743Aは、記憶部77Aに記憶された偏差量閾値を読み出し、偏差量が偏差量閾値よりも大きいか否かを判定することで、照明領域AGに照度ムラが生じているか否かを判定する。
処理S4Aにおいて、制御装置7Aは、「N」と判定した場合、すなわち、偏差量が偏差量閾値よりも小さく照明領域AGに照度ムラが生じていないと判定した場合には、電流変動制御および再点灯制御を実施せずに、通常のモードに移行し該モードでプロジェクタ1Aを駆動制御する。
一方、処理S4Aにおいて、制御装置7Aは、「Y」と判定した場合、すなわち、偏差量が偏差量閾値よりも大きく照明領域AGに照度ムラが生じていると判定した場合には、前記第1実施形態と同様の処理(処理S5〜S8)を実施する。
上述した第2実施形態によれば、均一照明光学系412による結像位置付近に配設した複数の受光素子8にて照明領域AGの光束を受光させ、受光させた光量に基づいて照明領域AGの照度ムラを判定し、判定した結果に基づいて電流変動制御や再点灯制御を実施するので、前記第1実施形態と略同様の効果を奏する。
また、複数の受光素子8を、均一照明光学系412による結像位置付近、すなわち、光源装置411から射出される光束が辿る光路中に配設して照明領域AGの照度ムラを判定しているので、スクリーンSc上に投影画像を形成する必要がなく、上述した電流変動制御や再点灯制御をプロジェクタ1Aに実施させるために、利用者にスクリーンScやプロジェクタ1Aを設置させる必要がなく、利便性の向上が図れる。また、上述したように照明領域AGの照度ムラを判定することで、プロジェクタ1Aが設置された環境に依存せずに照明領域AGの照度ムラを適切に判定できる。
また、複数の受光素子8を、均一照明光学系412による結像位置付近、すなわち、光源装置411から射出される光束が辿る光路中に配設して照明領域AGの照度ムラを判定しているので、スクリーンSc上に投影画像を形成する必要がなく、上述した電流変動制御や再点灯制御をプロジェクタ1Aに実施させるために、利用者にスクリーンScやプロジェクタ1Aを設置させる必要がなく、利便性の向上が図れる。また、上述したように照明領域AGの照度ムラを判定することで、プロジェクタ1Aが設置された環境に依存せずに照明領域AGの照度ムラを適切に判定できる。
ここで、ムラ判定処理部74Aは、偏差量算出部742Aと、照度ムラ判定部743Aとを備えているので、複数の受光素子8にて検出された照明領域AGの各位置P3,P4での各光量の偏差量を算出し、偏差量と偏差量閾値とを比較することで照明領域AGに照度ムラが生じているか否かを判定できる。このことにより、照明領域AGに照度ムラが生じているか否かを高精度に判定でき、電流変動制御を不要に実施することなく、投影画像に生じる色ムラを低減できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、照明光学装置41は、重畳レンズ4124を備え、重畳レンズ4124により光源装置411から射出された光束を液晶パネル442R,442G,442Bに結像させる構成を説明したが、これに限らない。照明光学装置41として、重畳レンズ4124を省略した構成を採用してもよい。この際、第2レンズアレイ4122に、第1レンズアレイ4121にて分割された各部分光束を液晶パネル442R,442G,442Bに重畳させる機能を持たせる。
前記各実施形態では、照明光学装置41は、重畳レンズ4124を備え、重畳レンズ4124により光源装置411から射出された光束を液晶パネル442R,442G,442Bに結像させる構成を説明したが、これに限らない。照明光学装置41として、重畳レンズ4124を省略した構成を採用してもよい。この際、第2レンズアレイ4122に、第1レンズアレイ4121にて分割された各部分光束を液晶パネル442R,442G,442Bに重畳させる機能を持たせる。
前記第1実施形態では、撮像装置6として、3CCDカメラを採用していたが、これに限らず、撮像した撮像画像に応じた信号(撮像情報)を出力するMOS(Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子、投影画像のXYZ値を計測しXYZ値に応じた信号(撮像情報)を出力する色光センサ、投影画像のXYZ値やLab値を読み取りXYZ値やLab値に応じた信号(撮像情報)を出力る色彩計、投影画像のガンマ値を計測しガンマ値に応じた信号(撮像情報)を出力する計測装置、投影画像の色温度を計測し色温度に応じた信号(撮像情報)を出力する色温度メータ等の他の撮像装置を採用してもよい。
前記第2実施形態では、光束検出装置としてフォトダイオード等の受光素子8を採用したが、これに限らず、光量を検出可能とする構成であれば、いずれの構成でも構わない。例えば、光束検出装置として、前記第1実施形態と同様に、CCDや、MOSセンサ等の撮像素子や、照度計等を採用しても構わない。
前記第2実施形態では、光束検出装置としてフォトダイオード等の受光素子8を採用したが、これに限らず、光量を検出可能とする構成であれば、いずれの構成でも構わない。例えば、光束検出装置として、前記第1実施形態と同様に、CCDや、MOSセンサ等の撮像素子や、照度計等を採用しても構わない。
前記各実施形態において、プロジェクタ1,1Aの制御フローは、図11や図14に示す制御フローに限らない。例えば、前記各実施形態では、プロジェクタ1,1Aの起動後、すなわち、電源がONされた(処理S1)後に、処理S2〜S8、処理S2A,S3A,S4A,S5〜S8を実施する構成としたが、これに限らず、例えば、利用者による操作部2の入力操作により、処理S2〜S8、処理S2A,S3A,S4A,S5〜S8を実施する構成としても構わない。また、例えば、前記第1実施形態では、処理S2において白画像の投影画像を形成していたが、これに限らず、その他の階調、例えば、中間階調(グレー)の投影画像を形成する構成としても構わない。
前記各実施形態では、画像形成部4が平面視L字形状を有した構成を説明したが、これに限らず、例えば、平面視略U字形状を有した構成を採用してもよい。
前記各実施形態では、色分離光学装置42は、赤、緑、青の3つの色光に分離していたが、これに限らず、2つの色光に分離する構成、4つ以上の色光に分離する構成を採用してもよい。この際、液晶パネルも色分離光学装置42にて分離された色光の数に対応した数だけ設ける。
また、前記第2実施形態では、液晶パネルが液晶パネル442R,442G,442Bの3つ設けられ、投影画像に生じる色ムラを低減させる構成としていたが、これに限らず、液晶パネルを1つのみ設け(単板式)、投影画像に生じる照度ムラを低減させる構成としても構わない。
前記各実施形態では、色分離光学装置42は、赤、緑、青の3つの色光に分離していたが、これに限らず、2つの色光に分離する構成、4つ以上の色光に分離する構成を採用してもよい。この際、液晶パネルも色分離光学装置42にて分離された色光の数に対応した数だけ設ける。
また、前記第2実施形態では、液晶パネルが液晶パネル442R,442G,442Bの3つ設けられ、投影画像に生じる色ムラを低減させる構成としていたが、これに限らず、液晶パネルを1つのみ設け(単板式)、投影画像に生じる照度ムラを低減させる構成としても構わない。
前記第1実施形態では、投影画像内の位置P1,P2の各色度座標C1,C2を算出していたが、これに限らず、投影画像内の3つ以上の各位置の各色度座標を算出する構成としても構わない。この場合には、3つ以上の各位置の各色度座標を算出し、前記各色度座標の各座標間距離のうち最大となる座標間距離と色ムラ閾値とを比較することで色ムラが生じているか否かを判定する。
前記第2実施形態では、照明領域AG内の位置P3,P4の各光量を検出していたが、これに限らず、照明領域AG内の3つ以上の各位置の各光量を算出する構成としても構わない。この場合には、3つ以上の各位置の各光量を算出し、前記各光量の各偏差量のうち最大となる偏差量と偏差量閾値とを比較することで照度ムラが生じているか否かを判定する。
前記各実施形態では、色ムラや照度ムラが生じている場合に、始めに再点灯制御を実施する構成としたが、これに限らず、再点灯制御を実施せずに電流変動制御を実施する構成としても構わない。
前記各実施形態では、光入射面と光射出面とが異なる透過型の液晶パネルを用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。
前記各実施形態では、光変調装置として液晶パネルを用いていたが、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
前記各実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
前記各実施形態では、光変調装置として液晶パネルを用いていたが、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
前記各実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、アークの位置が変動した場合であっても投影画像の画像品位を維持できるため、プレゼンテーションやホームシアタ等にて用いられるプロジェクタとして利用できる。
1,1A・・・プロジェクタ、5・・・点灯装置、6・・・撮像装置、7,7A・・・制御装置、8・・・受光素子(光束検出装置)、41・・・照明光学装置、42・・・色分離光学装置、45・・・投射光学系(投射光学装置)、74,74A・・・ムラ判定処理部、75・・再点灯回数計測部、411・・・光源装置、412・・・均一照明光学系、442R,442G,442B・・・液晶パネル(光変調装置)、443・・・クロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)、741・・・色度座標算出部、742・・・座標間距離算出部、742A・・・偏差量算出部、743・・・色ムラ判定部、743A・・・照度ムラ判定部、761・・・電流変動制御部、762・・・再点灯制御部、4111A・・・電極、4121・・・第1レンズアレイ、4122・・・第2レンズアレイ、4124・・・重畳レンズ、Ar・・・画像形成領域、Ds・・・座標間距離、L1,L2,L3・・・レンズ要素、S4・・・色ムラ判定ステップ、S4A・・・照度ムラ判定ステップ、S8・・・電流変動制御ステップ。
Claims (9)
- 一対の電極間で放電発光が行われる光源装置および均一照明光学系を有し照明光束を射出する照明光学装置と、前記照明光学装置から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学装置と、前記色分離光学装置にて分離された色光毎に画像情報に応じてそれぞれ変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置にて変調された各変調光を合成して画像光を形成する色合成光学装置と、前記画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、
前記均一照明光学系は、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割する複数のレンズ要素を有する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素に応じた複数のレンズ要素を有する第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された前記複数の部分光束を前記光変調装置の画像形成領域に重畳させる重畳レンズとを備え、
前記光源装置に所定電力で電流を供給して前記光源装置を点灯させる点灯装置と、前記投射光学装置にて拡大投射された画像光を撮像して撮像情報を出力する撮像装置と、前記点灯装置および前記撮像装置を駆動制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記撮像情報に基づいて前記画像光に色ムラが生じているか否かを判定するムラ判定処理部と、前記ムラ判定処理部にて色ムラが生じていると判定された後、前記点灯装置を駆動制御し、前記光源装置に供給する前記電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する電流変動制御部とを備えていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
前記ムラ判定処理部は、
前記撮像情報に基づいて前記画像光内の所定の複数位置での色度座標を算出する色度座標算出部と、
前記色度座標算出部にて算出された前記複数位置での各色度座標間の座標間距離を算出する座標間距離算出部と、
前記座標間距離算出部にて算出された座標間距離および所定の閾値を比較し前記座標間距離が前記閾値よりも大きい場合に前記画像光に色ムラが生じていると判定する色ムラ判定部とを備えていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
前記制御装置は、
前記ムラ判定処理部にて色ムラが生じていると判定された場合に前記点灯装置を駆動制御し前記光源装置を消灯させて再度、点灯させる再点灯制御を実施する再点灯制御部と、
前記再点灯制御が実施された回数を計測する再点灯回数計測部とを備え、
前記電流変動制御部は、前記再点灯回数計測部にて計測された計測回数と、所定の設定回数とを比較し、前記計測回数が前記設定回数に達した場合に、前記電流変動制御を実施することを特徴とするプロジェクタ。 - 一対の電極間で放電発光が行われる光源装置および均一照明光学系を有し照明光束を射出する照明光学装置と、前記照明光学装置から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置にて変調された変調光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、
前記均一照明光学系は、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割する複数のレンズ要素を有する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素に応じた複数のレンズ要素を有する第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された前記複数の部分光束を前記光変調装置の画像形成領域に重畳させる重畳レンズとを備え、
前記光源装置に所定電力で電流を供給して前記光源装置を点灯させる点灯装置と、前記光源装置から射出された光束が前記均一照明光学系により結像される結像位置付近において前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素にて分割された各部分光束が重畳される照明領域の光束を検出して光量情報を出力する光束検出装置と、前記点灯装置および前記光束検出装置を駆動制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記光量情報に基づいて前記照明領域内に照度ムラが生じているか否かを判定するムラ判定処理部と、前記ムラ判定処理部にて照度ムラが生じていると判定された後、前記点灯装置を駆動制御し、前記光源装置に供給する前記電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する電流変動制御部とを備えていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項4に記載のプロジェクタにおいて、
前記ムラ判定処理部は、
前記光量情報に基づいて前記照明領域内の所定の複数位置での各光量の偏差量を算出する偏差量算出部と、
前記偏差量算出部にて算出された偏差量および所定の閾値を比較し前記偏差量が前記閾値よりも大きい場合に前記照明領域に照度ムラが生じていると判定する照度ムラ判定部とを備えていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項4または請求項5に記載のプロジェクタにおいて、
前記制御装置は、
前記ムラ判定処理部にて照度ムラが生じていると判定された場合に前記点灯装置を駆動制御し前記光源装置を消灯させて再度、点灯させる再点灯制御を実施する再点灯制御部と、
前記再点灯制御が実施された回数を計測する再点灯回数計測部とを備え、
前記電流変動制御部は、前記再点灯回数計測部にて計測された計測回数と、所定の設定回数とを比較し、前記計測回数が前記設定回数に達した場合に、前記電流変動制御を実施することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項4から請求項6のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記光変調装置は、複数で構成され、
前記照明光学装置から射出された光束を前記複数の光変調装置に応じて複数の色光に分離する色分離光学装置と、前記複数の光変調装置にて変調された各変調光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えていることを特徴とするプロジェクタ。 - 一対の電極間で放電発光が行われる光源装置および均一照明光学系を有し照明光束を射出する照明光学装置と、前記照明光学装置から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学装置と、前記色分離光学装置にて分離された色光毎に画像情報に応じてそれぞれ変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置にて変調された各変調光を合成して画像光を形成する色合成光学装置と、前記画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタの制御方法であって、
前記均一照明光学系は、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割する複数のレンズ要素を有する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素に応じた複数のレンズ要素を有する第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された前記複数の部分光束を前記光変調装置の画像形成領域に重畳させる重畳レンズとを備え、
前記光源装置に所定電力で電流を供給して前記光源装置を点灯させる点灯装置と、前記投射光学装置にて拡大投射された画像光を撮像して撮像情報を出力する撮像装置と、前記点灯装置および前記撮像装置を駆動制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記撮像情報に基づいて前記画像光に色ムラが生じているか否かを判定する色ムラ判定ステップと、
前記色ムラ判定ステップにて色ムラが生じていると判定した後、前記点灯装置を駆動制御し、前記光源装置に供給する前記電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する電流変動制御ステップとを実行することを特徴とするプロジェクタの制御方法。 - 一対の電極間で放電発光が行われる光源装置および均一照明光学系を有し照明光束を射出する照明光学装置と、前記照明光学装置から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置にて変調された変調光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタの制御方法であって、
前記均一照明光学系は、前記光源装置から射出された光束を複数の部分光束に分割する複数のレンズ要素を有する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素に応じた複数のレンズ要素を有する第2レンズアレイと、前記第2レンズアレイから射出された前記複数の部分光束を前記光変調装置の画像形成領域に重畳させる重畳レンズとを備え、
前記光源装置に所定電力で電流を供給して前記光源装置を点灯させる点灯装置と、前記光源装置から射出された光束が前記均一照明光学系により結像される結像位置付近において前記第1レンズアレイの前記複数のレンズ要素にて分割された各部分光束が重畳される照明領域の光束を検出して光量情報を出力する光束検出装置と、前記点灯装置および前記光束検出装置を駆動制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記光量情報に基づいて前記照明領域内に照度ムラが生じているか否かを判定する照度ムラ判定ステップと、
前記照度ムラ判定ステップにて照度ムラが生じていると判定した後、前記点灯装置を駆動制御し、前記光源装置に供給する前記電流を一時的に増大させる電流変動制御を実施する電流変動制御ステップとを実行することを特徴とするプロジェクタの制御方法。
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