JP2007239870A - 防振マウントの取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】取付板10,20を合成樹脂製とすることによる軽量化及び低コスト化と、被支持体3に対する支持力の確保を両立させる。
【解決手段】支持体2に螺子で結合される第一の取付板10と、被支持体3に螺子で結合される第二の取付板20と、互いに対向配置された前記第一及び第二の取付板10,20の間に一体的に設けられたゴム状弾性材料からなる弾性体30とを備える防振マウント1において、第一の取付板10及び支持体2に、所要の締め代を持って互いに嵌着される第一の嵌着部11,2bが形成され、第二の取付板20及び被支持体3に、所要の締め代を持って互いに嵌着される第二の嵌着部20a,33が形成される。
【選択図】図2
【解決手段】支持体2に螺子で結合される第一の取付板10と、被支持体3に螺子で結合される第二の取付板20と、互いに対向配置された前記第一及び第二の取付板10,20の間に一体的に設けられたゴム状弾性材料からなる弾性体30とを備える防振マウント1において、第一の取付板10及び支持体2に、所要の締め代を持って互いに嵌着される第一の嵌着部11,2bが形成され、第二の取付板20及び被支持体3に、所要の締め代を持って互いに嵌着される第二の嵌着部20a,33が形成される。
【選択図】図2
Description
本発明は、ステッピングモータ等、駆動に伴い振動を発生する機器を被支持体として防振支持する防振マウントの取付構造に関する。
ファクシミリ、複写機などの紙送り用や、プリンタの印字ヘッド及び紙送りのサーボ駆動用には、ステッピングモータが使用されるが、このステッピングモータは駆動時に振動を発生することから、上記ファクシミリ等の機体内部のフレームに対して、防振用の防振マウントを介して取り付けられる。
図5は、従来の技術による防振マウントを示す正面図、図6は、図5におけるVI−O−VI'線で切断した使用状態の断面図である。すなわち、従来の防振マウント100は、複写機等の機体内部の、支持体としてのフレーム200に、螺子201で緊結される一方の取付板101と、これに対向配置されて被支持体としてのステッピングモータ300等の取付張り出し部301に螺子302で緊結される他方の取付板102との間に、ゴム状弾性材料からなる環状の弾性体103を一体的に設けた構造を有する。すなわち、ステッピングモータ300は防振マウント100を介して機体フレーム200に取り付けられ、ステッピングモータ300にその駆動時に発生する振動は、弾性体103の変形動作によって吸収・絶縁し、機体側への振動伝達が低減される。
この種の防振マウント100において、取付板101,102がSPCC又はSPHC等の金属板からなるものは、弾性体103を一体的に成形する際に加硫接着剤を塗布する工程が必要であるため、製造コストが高くなる。したがって近年は、接着剤を使わずに弾性体103を取付板101,102と一体に成形することによる低コスト化を図ると共に、防振マウント100の軽量化を図る目的で、取付板101,102を合成樹脂製とすることが検討されている(例えば特許文献1参照)。
特開平5−168193号公報
しかしながら、取付板101,102を合成樹脂製とした場合、取付用の螺子302(及び/又は201)との螺合強度が不足してしまい、ステッピングモータ300を支持することが困難となる。したがって、螺子302(及び/又は201)との所要の螺合強度を確保するには、合成樹脂製の取付板101,102に金属部品をインサートする必要があり、結局、製造コストが高いものとならざるを得なかった。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題とするところは、取付板を合成樹脂製とすることによる軽量化及び低コスト化と、被支持体に対する支持力の確保を両立させることにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、本発明に係る防振マウントの取付構造は、支持体に螺子で結合される第一の取付板と、被支持体に螺子で結合される第二の取付板と、互いに対向配置された前記第一及び第二の取付板の間に一体的に設けられたゴム状弾性材料からなる弾性体とを備える防振マウントにおいて、前記第一の取付板及び前記支持体に、所要の締め代を持って互いに嵌着される第一の嵌着部が形成され、前記第二の取付板及び前記被支持体に、所要の締め代を持って互いに嵌着される第二の嵌着部が形成されたものである。
本発明に係る防振マウントの取付構造によれば、第一の嵌着部及び第二の嵌着部が、被支持体に対する支持力の一部を負担するので、第一及び第二の取付板を合成樹脂製することによって螺子との螺合強度が低下しても、所要の支持力を確保すると共に、第一及び第二の取付板の所要の剛性も確保することができる。このため、取付板を合成樹脂製とすることによる軽量化及び低コスト化と、被支持体に対する支持力の確保を両立させることができる。
以下、本発明に係る防振マウントの取付構造の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、第一の形態を示す正面図、図2は、図1におけるII−O−II'線で切断した使用状態の断面図である。
図1及び図2において、参照符号1は防振マウント、参照符号2は、複写機等の機体内部のフレームであって、請求項1に記載された支持体に相当し、参照符号3は、防振マウント1によりフレーム2に支持されるステッピングモータであって、請求項1に記載された被支持体に相当する。
フレーム2には、ステッピングモータ3の取付位置に対応して開設された円形の窓部2aと、その外周側にあって、円周方向180度対称位置に開設された一対の嵌合小孔2bと、更にその外周側にあって、円周方向180度対称位置に開設された一対の雌螺子孔2cとを有する。なお、嵌合小孔2bは、請求項1に記載された第一の嵌着部を構成するものである。
また、ステッピングモータ3は、その外殻の軸方向一端に、円周方向180度対称位置で外周側へ張り出した一対の取付フランジ3aが形成され、この取付フランジ3aには、それぞれ螺子挿通孔3bが開設されている。また、前記外殻の軸方向一端における内周部には、嵌合ボス3cが出力軸3dと同心的に突設されている。なお、嵌合ボス3cは、請求項1に記載された第二の嵌着部を構成するものである。
そして、この形態における防振マウント1は、互いに対向配置された第一の取付板10と第二の取付板20の間に、NBR(ニトリルゴム)等のゴム状弾性材料からなる環状の弾性体30を一体に設けた構造を備える。
防振マウント1における第一の取付板10は、合成樹脂により成形したものであって、内周に、フレーム2における窓部2aと略同径の円形の開口部10aが開設されており、その外周側の円周方向180度対称位置に、フレーム2における嵌合小孔2bに所要の締め代をもって嵌着可能な一対の嵌合突起11が突設され、更にその外周側における円周方向180度対称位置には、それぞれフレーム2における各雌螺子孔2cと対応する螺子挿通孔12aが開設された一対の張り出し部12が張り出し形成されている。なお、嵌合突起11は、請求項1に記載された第一の嵌着部を構成するものである。
防振マウント1における第二の取付板20も、第一の取付板10と同材質の合成樹脂により成形したものであって、内周に、ステッピングモータ3における嵌合ボス3cに所要の締め代をもって嵌着可能な内周嵌合孔20aが開設されており、その外周側の円周方向180度対称位置に、それぞれステッピングモータ3の取付フランジ3aと対応する一対の張り出し部21が張り出し形成されている。張り出し部21には、それぞれ、ステッピングモータ3の取付フランジ3aの螺子挿通孔3bと対応するタッピング用小孔21aが開設されている。なお、内周嵌合孔20aは、請求項1に記載された第二の嵌着部を構成するものである。
図1に示されるように、第一の取付板10の張り出し部12は、螺子4によるフレーム2への取付を容易に行うことができるように、第二の取付板20の張り出し部21に対して軸心の周りに90°ずれた位置に形成されている。
上記構成を備える第一の形態によれば、図2に示されるように、第一の取付板10は、一対の嵌合突起11を機器のフレーム2における一対の嵌合小孔2bに圧入・嵌着すると共に、これによってフレーム2における各雌螺子孔2cと互いに重合された各張り出し部12の螺子挿通孔12aから、前記雌螺子孔2cへ、螺子4をねじ込むことによって、前記フレーム2に固定される。一方、第二の取付板20は、その張り出し部21とステッピングモータ3の取付フランジ3aとを位置合わせしながら、内周嵌合孔20aに、ステッピングモータ3の嵌合ボス3cを圧入・嵌着すると共に、タッピング螺子5を、ステッピングモータ3の取付フランジ3aの螺子挿通孔3bから挿通し、第二の取付板20の張り出し部21のタッピング用小孔21aに螺刻(タッピング)しながらねじ込むことによって、ステッピングモータ3の取付フランジ3aに結合される。そしてこれによって、ステッピングモータ3は、防振マウント1を介してフレーム2に取り付けられることになる。また、ステッピングモータ3の出力軸3dは、フレーム2の窓部2aに挿通され、図示されていない動力伝達機構に接続される。
そして、図1に示される取付状態において、ステッピングモータ3にその駆動に伴い発生する振動は、第一の取付板10と、第二の取付板20との間で弾性体30の変形動作によって吸収されるので、フレーム2への振動伝達が有効に低減される。
ここで、合成樹脂製の第一の取付板10は、螺子4によってフレーム2に緊結されると共に、一対の嵌合突起11がフレーム2の嵌合小孔2bに圧入・嵌着されているので、フレーム2に対してしっかりと結合される。一方、合成樹脂製の第二の取付板20は、金属製である場合に比較して、タッピング螺子5との螺合力は小さくなるが、内周嵌合孔20aと嵌合ボス3cによる嵌着部が、ステッピングモータ3に対する支持力の一部を負担するので、所要の支持力を確保することができる。このため、第一及び第二の取付板10,20を合成樹脂製とすることによる軽量化及び低コスト化と、ステッピングモータ3に対する支持力の確保を両立させることができる。
次に、図3は、本発明の第二の形態を示す正面図、図4は、図3におけるIV−O−IV'線で切断した使用状態の断面図である。
この第二の形態において、上述した第一の形態と異なるところは、第一の取付板10が、タッピング螺子6によって機体のフレーム2に取り付けられると共に、第一の取付板10の内周に形成された嵌合筒部13が、前記フレーム2の嵌合窓部2a’に圧入・嵌着されていることにある。
詳しくは、フレーム2は、ステッピングモータ3の取付位置に対応して開設された円形の嵌合窓部2a’と、その外周側にあって、円周方向180度対称位置に開設された一対の螺子挿通孔2dとを有する。嵌合窓部2a’は、請求項1に記載された第一の嵌着部に相当するものである。一方、第一の取付板10は、前記嵌合窓部2a’に所要の締め代をもって嵌着可能な嵌合筒部13と、その外周における円周方向180度対称位置に、それぞれフレーム2における各螺子挿通孔2dと対応するタッピング用小孔12bが開設された一対の張り出し部12とを有する。
すなわちこの形態においては、第一の形態における嵌合突起11及び嵌合小孔2bの代わりに、嵌合筒部13及び嵌合窓部2a’によって、請求項1に記載された第二の嵌着部を構成するものである。
したがって、図4に示されるように、第一の取付板10は、その張り出し部12(タッピング用小孔12b)を機器のフレーム2の螺子挿通孔2dに位置合わせしながら、嵌合筒部13を前記フレーム2における嵌合窓部2a’に圧入・嵌着し、タッピング螺子6を、前記螺子挿通孔2dからタッピング用小孔12bに螺刻しながらねじ込むことによって、前記フレーム2に固定される。一方、第二の取付板20は、第一の形態と同様、張り出し部21とステッピングモータ3の取付フランジ3aとを位置合わせしながら、内周嵌合孔20aに、ステッピングモータ3の嵌合ボス3cを圧入・嵌着すると共に、タッピング螺子5を、ステッピングモータ3の取付フランジ3aの螺子挿通孔3bから挿通し、第二の取付板20の張り出し部21のタッピング用小孔21aに螺刻しながらねじ込むことによって、ステッピングモータ3の取付フランジ3aに結合される。そしてこれによって、ステッピングモータ3は、防振マウント1を介してフレーム2に取り付けられることになる。また、ステッピングモータ3の出力軸3dは、フレーム2の窓部2aに挿通され、図示されていない動力伝達機構に接続される。
そして、合成樹脂製の第一の取付板10は、金属製である場合に比較して、タッピング螺子6との螺合力は小さくなるが、嵌合筒部13と嵌合窓部2a’による嵌着部が、ステッピングモータ3からの荷重の一部を負担するので、所要の支持力を確保することができる。一方、合成樹脂製の第二の取付板20は、第一の形態と同様、内周嵌合孔20aと嵌合ボス3cによる嵌着部が、ステッピングモータ3に対する支持力の一部を負担するので、所要の支持力を確保することができる。このため、第一及び第二の取付板10,20を合成樹脂製とすることによる軽量化及び低コスト化と、ステッピングモータ3に対する支持力の確保を両立させることができる。
1 防振マウント
10 第一の取付板
10a 開口部
11 嵌合突起
12,21 張り出し部
12a,2d,3b 螺子挿通孔
12b,21a タッピング用小孔
13 嵌合筒部(第一の嵌着部)
20 第二の取付板
20a 内周嵌合孔(第二の嵌着部)
30 弾性体
2 フレーム(支持体)
2a 窓部
2a’ 嵌合窓部(第一の嵌着部)
2b 嵌合小孔(第一の嵌着部)
2c 雌螺子孔
3 ステッピングモータ(被支持体)
3a 取付フランジ
3c 嵌合ボス(第二の嵌着部)
3d 出力軸
4 螺子
5,6 タッピング螺子
10 第一の取付板
10a 開口部
11 嵌合突起
12,21 張り出し部
12a,2d,3b 螺子挿通孔
12b,21a タッピング用小孔
13 嵌合筒部(第一の嵌着部)
20 第二の取付板
20a 内周嵌合孔(第二の嵌着部)
30 弾性体
2 フレーム(支持体)
2a 窓部
2a’ 嵌合窓部(第一の嵌着部)
2b 嵌合小孔(第一の嵌着部)
2c 雌螺子孔
3 ステッピングモータ(被支持体)
3a 取付フランジ
3c 嵌合ボス(第二の嵌着部)
3d 出力軸
4 螺子
5,6 タッピング螺子
Claims (1)
- 支持体(2)に螺子で結合される第一の取付板(10)と、被支持体(3)に螺子で結合される第二の取付板(20)と、互いに対向配置された前記第一及び第二の取付板(10,20)の間に一体的に設けられたゴム状弾性材料からなる弾性体(30)とを備える防振マウント(1)において、前記第一の取付板(10)及び前記支持体(2)に、所要の締め代を持って互いに嵌着される第一の嵌着部(11,2b,13,2a’)が形成され、前記第二の取付板(20)及び前記被支持体(3)に、所要の締め代を持って互いに嵌着される第二の嵌着部(20a,33)が形成されたことを特徴とする防振マウントの取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006062818A JP2007239870A (ja) | 2006-03-08 | 2006-03-08 | 防振マウントの取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006062818A JP2007239870A (ja) | 2006-03-08 | 2006-03-08 | 防振マウントの取付構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007239870A true JP2007239870A (ja) | 2007-09-20 |
Family
ID=38585611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006062818A Withdrawn JP2007239870A (ja) | 2006-03-08 | 2006-03-08 | 防振マウントの取付構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007239870A (ja) |
-
2006
- 2006-03-08 JP JP2006062818A patent/JP2007239870A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090512 |