JP2007238697A - ガスハイドレートの生成及び再ガス化方法並びに生成兼再ガス化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスハイドレートのスラリー輸送が容易で、かつ、重力脱水式の気液分離器やスクリュープレス型脱水装置等の物理的な脱水器や脱水装置等を必要としない全く新しい方式のガスハイドレートの生成及び再ガス化方法並びに生成兼再ガス化装置を提供する。
【解決手段】第1生成器1内で原料ガスgと原料水wとを水和反応させてガスハイドレートスラリーsを生成する。このガスハイドレートスラリーsを第2生成器2にスラリー輸送後、前記第2生成器2内のガスハイドレートスラリーsを攪拌させながら原料ガスgを供給してガスハイドレートスラリーsのスラリー母液と原料ガスgとを水和反応させ、この水和反応によってガスハイドレートスラリーsのスラリー母液を実質的に除去する。
【選択図】 図1
【解決手段】第1生成器1内で原料ガスgと原料水wとを水和反応させてガスハイドレートスラリーsを生成する。このガスハイドレートスラリーsを第2生成器2にスラリー輸送後、前記第2生成器2内のガスハイドレートスラリーsを攪拌させながら原料ガスgを供給してガスハイドレートスラリーsのスラリー母液と原料ガスgとを水和反応させ、この水和反応によってガスハイドレートスラリーsのスラリー母液を実質的に除去する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、原料ガスとガスハイドレートスラリーのスラリー母液とを水和反応させてガスハイドレートを生成する一方、このガスハイドレートを加熱分解して再ガス化するガスハイドレートの生成及び再ガス化方法並びに生成兼再ガス化装置に関する。
ガスハイドレートは、水分子と気体分子により形成された氷状の固体結晶であり、水分子が構築する立体構造の籠(ケージ)の内部に気体分子が介在する包接水和物(ハイドレート)の総称である。天然ガスハイドレートは、1m3 のガスハイドレートの中に天然ガスを約165Nm3 も包蔵しているため、LNG(液化天然ガス)に代わる天然ガスの新しい輸送及び貯蔵手段としての研究開発が盛んに行われている。
図8は、本発明者が考案したガスハイドレートの生成・貯蔵・再ガス化システムの概略構成図であり、生成器51で生成したガスハイドレートスラリーsを重力脱水式の固液分離器52に供給して脱水し、脱水後のガスハイドレートnを固液分離器52を内蔵している貯槽53内に貯蔵するようにしている。
詳述すると、生成器51内に原料水wを注水した後、生成器51の原料水w内に原料ガスgをノズル(図示せず)より気泡状に供給すると、原料水wと原料ガスgとが反応してガスハイドレートとなる。ガスハイドレートの生成は、発熱反応を伴うので、冷却器54を用いて原料水wを冷却する一方、生成器51の上部に溜まった原料ガスgをブロワ55によって原料ガス供給管56に戻している。また、生成器51内の原料水wは、生成器51の底部に設けた攪拌機57によって攪拌している。
上記ガスハイドレートは、原料水w内の混在してスラリー状になっているので、スラリーポンプ58によって貯槽53内に内蔵した固液分離器52の底部に供給する。筒状の固液分離器52に供給されたガスハイドレートスラリーsは、固液分離器52の上部に向って流れるが、固液分離器52の中間部に設けたメッシュ59によって重力脱水される。濾液は、配管60を経て給水管61に戻され、脱水されたガスハイドレートnは、回転羽根式の掻取機62によって掻き落され、貯槽53内に貯蔵される。
他方、固液分離器52に温水Wを供給すると、ガスハイドレートnが熱分解して再ガス化する。再ガス化したガスgは、発電用の膨張タービン63で膨張した後、燃料として、既存の発電用のガスタービン64の燃焼器65に供給する。ガスタービン64を出た排ガスeは、熱交換器66で温水Wの一部と熱交換した後、煙突67から大気中に排出される。また、分解水w’は、配管68により排水される。
しかしながら、このガスハイドレートの生成・貯蔵・再ガス化システムは、経済的な条件(例えば、圧力:5.0〜5.5MPa程度、温度:3〜8℃程度)でガスハイドレートを生成しているので、生成器で高濃度のガスハイドレートスラリーを一挙に生成することが困難である。また、高濃度のガスハイドレートスラリーを生成したとしても、高濃度になる程、ガスハイドレートスラリーの流動抵抗が増加することからスラリー輸送が困難になる。従って、スラリー輸送に適するガスハイドレートスラリーの濃度は、20〜30%程度が限度である。更に、重力脱水式の脱水では、ガスハイドレートの含水率を40〜50wt%程度にすることが限度である。また、メッシュを使用して重力脱水しているので、メッシュが目詰まりを生じた場合、脱水機能が低下し、重度の場合、運転不能に陥る虞れがある。
なお、ガスハイドレートを物理脱水した後、水和脱水する天然ガスハイドレートの生成方法および生成システムが知られているが(例えば、特許文献1参照。)、物理脱水にスクリュープレス型脱水装置と2軸スクリュー型脱水装置を併用しているので、脱水装置の設備コストが嵩むという問題がある。
特開2003−105362号公報
本発明は、ガスハイドレートのスラリー輸送が容易なほか、重力脱水式の気液分離器やスクリュープレス型脱水装置などの物理的な脱水器や脱水装置などを必要としない全く新しい方式のガスハイドレートの生成及び再ガス化方法並びに生成兼再ガス化装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明に係るガスハイドレートの生成方法は、第1生成器内で原料ガスと原料水とを水和反応させてガスハイドレートスラリーを生成し、このガスハイドレートスラリーを第2生成器にスラリー輸送した後、前記第2生成器内のガスハイドレートスラリーを攪拌させながら原料ガスを供給してガスハイドレートスラリーのスラリー母液と原料ガスとを水和反応させ、この水和反応によってガスハイドレートスラリーのスラリー母液を実質的に除去することを特徴とする。
請求項2に記載の発明に係るガスハイドレートの生成方法は、請求項1記載のガスハイドレートの生成方法において、第2生成器と、該第2生成器の外部に設けた熱交換器とを含むガス循環経路中に設けたスクラバー式又はサイクロン式の粉末除去装置によって循環ガス中のガスハイドレートを除去することを特徴とする。
請求項3に記載の発明に係るガスハイドレートの再ガス化方法は、第2生成器内に貯蔵したガスハイドレートを攪拌機によって攪拌しながら前記第2生成器内の原料ガスを、前記第2生成器と該第2生成器の外部に設けた熱交換器との間で循環させると共に、前記原料ガスを前記外部熱交換器によって加熱することによって前記ガスハイドレートを熱分解することを特徴とする。
請求項4に記載の発明に係るガスハイドレートの生成兼再ガス化装置は、第1生成器と第2生成器とを有するガスハイドレートの生成兼再ガス化装置であって、前記第2生成器を、倒立円錐状の容器と、該容器内のスラリー状又は粉体状の被処理物を攪拌させる攪拌機により形成すると共に、前記容器に、原料ガスを供給するガス供給管と、該容器と該容器の外部に設けた熱交換器との間で原料ガスを循環させる原料ガス循環路中にスクラバー式の粉末除去装置とを設け、かつ、前記第1生成器で生成したガスハイドレートスラリーを前記スクラバー式の粉末除去装置を経て前記第2生成器に供給することを特徴とする。
請求項5に記載の発明に係るガスハイドレートの生成兼再ガス化装置は、第1生成器と第2生成器とを有するガスハイドレートの生成兼再ガス化装置であって、前記第2生成器を、倒立円錐状の容器と、該容器内のスラリー状又は粉体状の被処理物を攪拌させる攪拌機により形成すると共に、前記容器に、原料ガスを供給するガス供給管と、該容器と該容器の外部に設けた熱交換器との間で原料ガスを循環させる原料ガス循環路中にサイクロン式の粉末除去装置とを設け、かつ、前記第1生成器と前記第2生成器とをスラリー供給管により連通させたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明に係るガスハイドレートの生成兼再ガス化装置は、請求項4又は5記載のガスハイドレートの生成兼再ガス化装置において、前記攪拌機が攪拌手段としてのリボンスクリューを有していることを特徴とする。
上記のように、請求項1に記載のガスハイドレートの生成方法は、第1生成器内で原料ガスと原料水とを水和反応させてガスハイドレートスラリーを生成し、このガスハイドレートスラリーを第2生成器にスラリー輸送した後、前記第2生成器内のガスハイドレートスラリーを攪拌機で攪拌させながら原料ガスを供給してガスハイドレートスラリーのスラリー母液と原料ガスとを水和反応させ、この水和反応によってガスハイドレートスラリーのスラリー母液を実質的に除去するので、重力脱水式の気液分離器やスクリュープレス型脱水装置などの物理的な脱水器や脱水装置を使用しなくても、スラリー濃度が数%程度の液状のガスハイドレートスラリーからNGH化率の高い(例えば、NGH化率:50〜80%程度)、粉体状のガスハイドレートを一挙に製造することができるようになった。また、この発明は、メッシュなどの濾過手段を適用していないので、目詰まりに起因する運転上のトラブルも未然に回避することができるようになった。
請求項2に記載のガスハイドレートの生成方法は、第2生成器と、該第2生成器の外部に設けた熱交換器とを含むガス循環経路中に設けたスクラバー式又はサイクロン式の粉末除去装置によって循環ガス中のガスハイドレートを除去するので、ガスハイドレートの濃度が高くなってガスハイドレートの粉末が原料ガスに同伴して循環する間に配管など付着して目詰まりを起すのを未然に防止することができるようになった。
請求項3に記載のガスハイドレートの再ガス化方法、第2生成器内に貯蔵したガスハイドレートを攪拌機によって攪拌しながら前記第2生成器内の原料ガスを、前記第2生成器と該第2生成器の外側に設けた熱交換器との間で循環させると共に、前記原料ガスを前記外部熱交換器によって加熱することによって前記ガスハイドレートを熱分解するので、第2生成器内に貯蔵したガスハイドレートを電力需要の増加する昼間に速やかに再ガス化して高効率なGTCC(ガスタービン発電設備)へ燃料として急速供給することができるようになった。
請求項4に記載のガスハイドレートの生成兼再ガス化装置は、第1生成器と第2生成器とを有するガスハイドレートの生成兼再ガス化装置であって、前記第2生成器を、倒立円錐状の容器と、該容器内のスラリー状又は粉体状の被処理物を攪拌させる攪拌機により形成すると共に、前記容器に、原料ガスを供給するガス供給管と、該容器と該容器の外部に設けた熱交換器との間で原料ガスを循環させる原料ガス循環路中にスクラバー式の粉末除去装置とを設け、かつ、前記第1生成器で生成したガスハイドレートスラリーを前記スクラバー式の粉末除去装置を経て前記第2生成器に供給するので、重力脱水式の気液分離器やスクリュープレス型脱水装置などの物理的な脱水器や脱水装置を使用しなくても、スラリー濃度が数%程度の液状のガスハイドレートスラリーからNGH化率の高い(例えば、50〜80%程度)、粉体状のガスハイドレートを一挙に製造することができるようになった。また、この発明は、メッシュなどの濾過手段を使用していないので、目詰まりに起因する運転上のトラブルも回避することができるようになった。また、この発明は、原料ガス循環路にスクラバー式の粉末除去装置を設けているので、ガスハイドレートの濃度が高くなってガスハイドレートの粉末が原料ガスに同伴して循環する間に配管など付着して目詰まりするのを防止することができるようになった。
請求項5に記載のガスハイドレートの生成兼再ガス化装置は、第1生成器と第2生成器とを有するガスハイドレートの生成兼再ガス化装置であって、前記第2生成器を、倒立円錐状の容器と、該容器内のスラリー状又は粉体状の被処理物を攪拌させる攪拌機により形成すると共に、前記容器に、原料ガスを供給するガス供給管と、該容器と該容器の外部に設けた熱交換器との間で原料ガスを循環させる原料ガス循環路中にサイクロン式の粉末除去装置とを設け、かつ、前記第1生成器と前記第2生成器とをスラリー供給管により連通させたので、重力脱水式の気液分離器やスクリュープレス型脱水装置などの物理的な脱水器や脱水装置を使用しなくても、スラリー濃度が数%程度の液状のガスハイドレートスラリーからNGH化率の高い(例えば、50〜80%程度)、粉体状のガスハイドレートを一挙に製造することができるようになった。また、この発明は、メッシュなどの濾過手段を使用していないので、目詰まりに起因する運転上のトラブルも回避することができるようになった。また、この発明は、原料ガス循環路にスクラバー式の粉末除去装置を設けているので、ガスハイドレートの濃度が高くなってガスハイドレートの粉末が原料ガスに同伴して循環する間に配管など付着して目詰まりするのを防止することができるようになった。
請求項6に記載のガスハイドレートの生成兼再ガス化装置は、前記攪拌機が攪拌手段としてのリボンスクリューを有しているので、スラリー状又は粉体状の被処理物を激しく波立たせることができるようになった。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
本発明の実施の形態は、連続運転方式と間歇運転方式との2通りの運転方式があるので、この順に説明する。
本発明の実施の形態は、連続運転方式と間歇運転方式との2通りの運転方式があるので、この順に説明する。
(1)連続運転方式
図1に示すように、連続運転方式のガスハイドレート生成兼再ガス化装置は、1基の1次生成器1と複数基(例えば、5基程度)の2次生成器21 ,22 ,〜2n とを有している。1次生成器1は、円筒状の縦長の容器から成り、攪拌機3とノズル4を持っている。その上、1次生成器1は、原料水供給管5と、ノズル4に原料ガスgを供給する第1原料ガス供給管6とを備えている。更に、1次生成器1と、冷却器7と、ポンプ8と、原料水供給管5とを配管9によって連通することによって原料水循環路10を形成している。また、1次生成器1の上部空間と第1原料ガス供給管6とを、ブロワ11を具備した配管12で接続することによって原料ガス循環路13を形成している。
図1に示すように、連続運転方式のガスハイドレート生成兼再ガス化装置は、1基の1次生成器1と複数基(例えば、5基程度)の2次生成器21 ,22 ,〜2n とを有している。1次生成器1は、円筒状の縦長の容器から成り、攪拌機3とノズル4を持っている。その上、1次生成器1は、原料水供給管5と、ノズル4に原料ガスgを供給する第1原料ガス供給管6とを備えている。更に、1次生成器1と、冷却器7と、ポンプ8と、原料水供給管5とを配管9によって連通することによって原料水循環路10を形成している。また、1次生成器1の上部空間と第1原料ガス供給管6とを、ブロワ11を具備した配管12で接続することによって原料ガス循環路13を形成している。
他方、2次生成器21 ,22 ,〜2n は、倒立円錐状の容器から成り、攪拌機20を備えている。その上、この2次生成器21 ,22 ,〜2n は、バルブ21及び熱交換器22を有する第2原料ガス供給管23と、バルブ24を有する再生ガス排出管25と、スクラバー式のNGH粉末除去装置26と、バルブ27とを有している。このバルブ27の下方には、流量調製弁28を設け、分解水の流量を調製するようにしている。なお、2次生成器21 ,22 ,〜2n 内に貯蔵したガスハイドレートを再ガス化しないで、ペレットに成型する場合には、ペレタイザ29に供給することもできる。
スクラバー式のNGH粉末除去装置26は、図2に示すように、中空状の容器30内にスプレーノズル31を有している。このスプレーノズル31は、スラリー供給管32と接続し、1次生成器1で生成されたガスハイドレートスラリーsを容器30内にスプレーするようになっている。この容器30の下部は、配管33を介して2次生成器21 ,22 ,〜2n に接続し、その上部は、ブロワ34を具備する配管35を介して第2原料ガス供給管23と接続している。ここで、2次生成器21 ,22 ,〜2n と、スクラバー式のNGH粉末除去装置26と、ブロワ34と、熱交換器22によって原料ガス循環路36を形成している。
攪拌機20は、複数のリボンスクリュー38を備え、図3に示すように、スラリー状又は粉体状の被処理物が、矢印aで示すように、2次生成器21 ,22 ,〜2n の傾斜面39に沿って上昇した後、矢印bで示すように、2次生成器21 ,22 ,〜2n の中央部を落下するようになっている。また、リボンスクリュー38は、2次生成器21 ,22 ,〜2n と同様に、上方に行くに従って次第に直径が大きくなるようになっている。また、上記スラリー供給管32は、スラリーポンプ40の下流で分岐し、スクラバー式のNGH粉末除去装置26のスプレーノズル31にそれぞれ接続している。これらの分岐管には、それぞれ、流量調整弁411 ,412 ,〜41n が設けられている。
図1において、符号42は、原料ガス供給本管であり、この原料ガス供給本管42には、第1原料ガス供給管6と、第2原料ガス供給管23と、再生ガス排出管25が接続している。なお、原料ガス供給本管42は、減圧弁43と、開閉弁44とを備えている。
次に、連続運転方式のガスハイドレート生成兼再ガス化装置の作用について説明する。なお、この実施の形態では、原料ガスとして、夜間に発生したBOGを再液化した高圧(例えば、5.4MPa)のBOGを使用しているが、天然ガスやメタンなど、BOG以外のガスを使用することもできる。また、ガスハイドレートの生成や再ガス化は、図4の操作条件に従って行うこととする。
図1に示すように、1次生成器1内に供給した原料水wを攪拌機3で攪拌しながら原料水循環路10に沿って循環させると、原料水循環路10に設けた冷却器7によって所定の温度(例えば、8℃)に冷却される。この原料水中にノズル4より所定の圧力(例えば、5.4MPa)のBOG(g)を気泡状に噴出すると、高圧(例えば、5.4MPa)及び低温(例えば、8℃)の条件下でBOG(g)と原料水wとが反応してガスハイドレートが生成される。ガスハイドレートの生成時に発生する生成熱(反応熱)は、原料水循環路10に設けた冷却器7によって除去される。上記の如く、1次生成器1内は、攪拌機3によって攪拌されているので、生成したガスハイドレートは、原料水wと混合して低濃度の(例えば、5%程度)のガスハイドレートスラリーsとなる。
このガスハイドレートスラリーsは、スラリーポンプ40を稼働して2次生成器21 ,22 ,〜2n に供給する。その際、分岐したスラリー供給管32に設けた流量調整弁411 ,412 ,〜41n を操作して第1の2次生成器21 、第2の2次生成器22 の順にガスハイドレートスラリーsを供給する。先ず、第1の2次生成器21 にガスハイドレートスラリーsを供給しながら、攪拌機20を稼働してガスハイドレートスラリーsを攪拌すると、攪拌機20は、既に説明したように、リボンスクリュー38を有しているので、リボンスクリュー38によって倒立円錐状の2次生成器21 内でガスハイドレートスラリーsが波立つように激しく攪拌される。また、図3に示すように、矢印a及びbで示すように、上下方向にも流動する。
次いで、第2原料ガス供給管23のバルブ21を「開」にして2次生成器21 内にBOG(g)を供給すると、ガスハイドレートスラリーsに含まれているスラリー母液(原料水)wとBOG(g)とが反応してガスハイドレートが生成する。このため、ガスハイドレートスラリーsは、次第に濃縮され、最終的には、粉体状(含水率:80wt%)のガスハイドレートとなる。
この際、2次生成器21 に供給するBOG(g)は、原料ガス供給本管42より弁43を介してBOG(g)を使用する。また、ガスハイドレートスラリーsに含まれているスラリー母液(原料水)wとBOG(g)とが反応してガスハイドレートが生成する時に発生する生成熱(反応熱)は、原料ガス循環路36に設けた熱交換器22によって除去される。この熱交換器22に使用する冷ブラインRは、LNG(液化原料ガス)の冷熱を利用して冷却する。なお、熱交換器22の作用は、図5に示される。
また、2次生成器21 の上部に溜まったBOG(g)は、ブロワ34を運転して原料ガス循環路36に沿って循環させているが、その時に循環ガスに同伴してガスハイドレートが飛散するのを防止するために、スクラバー式のNGH粉末除去装置26のスプレーノズル31から容器30内にガスハイドレートスラリーsをスプレーしている。また、ガスハイドレートスラリーsの濃縮度、換言すれば、ガスハイドレートの生成度は、例えば、攪拌機20の電動モータ45に設けたトルク計によって計測することができる。また、生成されたガスハイドレートの高さは、例えば、レーザー式の距離計などで計測することができる。また、生成されたガスハイドレートは、2次生成器21 内に貯蔵する。なお、貯蔵中は、攪拌機20を停止させる。
他方、電力需要が増加する昼間には、スラリー供給管の流量調整弁411 を「閉」、再生ガス排出管23のバルブ24を「開」とした後、攪拌機20を駆動させる。その後、原料ガス循環路36に設けた熱交換器22に温ブラインWを供給すると、貯蔵中のガスハイドレートが熱分解して高圧(例えば、3MPa)のガス(BOG)gとなる。熱分解により再ガス化したBOG(g)は、燃料として発電用ガスタービンの燃焼器に供給される。ガスハイドレートの熱分解時に生じた分解水w’は、2次生成器21 より1次生成器1に供給される。
(2)間歇運転方式
次に、間歇運転方式について説明するが、連続運転方式のガスハイドレート生成兼再ガス化装置の機器と同じ機器には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。なお、連続運転方式の装置と間歇運転方式の装置との相違点は、スラリー供給管32の配管方法と、原料ガス循環路36の配管方法との2点に限られる。
次に、間歇運転方式について説明するが、連続運転方式のガスハイドレート生成兼再ガス化装置の機器と同じ機器には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。なお、連続運転方式の装置と間歇運転方式の装置との相違点は、スラリー供給管32の配管方法と、原料ガス循環路36の配管方法との2点に限られる。
間歇運転方式の場合は、図6に示すように、1次生成器1に基部を接続させたスラリー供給管32の先端を分岐してそれぞれ2次生成器21 ,22 ,〜2n に接続させると共に、分岐部に流量調整弁411 ,412 ,〜41n を設けている。他方、原料ガス循環路36は、スクラバー式のNGH粉末除去装置26の代わりにサイクロン式のNGH粉末除去装置46を適用している(図7参照。)。その上、サイクロン式のNGH粉末除去装置46のガス導入管47を再生ガス排出管25に接続し、2次生成器21 ,22 ,〜2n 、再生ガス排出管25、サイクロン式のNGH粉末除去装置46、ブロワ34、第2原料ガス供給管23を原料ガス循環路36としている。
次に、間歇運転方式のガスハイドレート生成兼再ガス化装置の作用について説明する。なお、この実施の形態も連続運転方式と同様に原料ガスとして、夜間に発生したBOGを再液化した高圧(例えば、5.4MPa)のBOGを使用しているが、天然ガスやメタンなど、BOG以外のガスを使用することもできる。また、ガスハイドレートの生成や再ガス化は、図4の操作条件に従って行うこととする。
図6に示すように、1次生成器1内に供給した原料水wを攪拌機3で攪拌しながら原料水循環路10に沿って循環させると、原料水循環路10に設けた冷却器7によって所定の温度(例えば、8℃)に冷却される。この原料水中にノズル4より所定の圧力(例えば、5.4MPa)のBOG(g)を気泡状に噴出すると、高圧(例えば、5.4MPa)及び低温(例えば、8℃)の条件下でBOG(g)と原料水wとが反応してガスハイドレートが生成される。ガスハイドレートの生成時に発生する生成熱(反応熱)は、原料水循環路10に設けた冷却器7によって除去される。上記の如く、1次生成器1内は、攪拌機3によって攪拌されているので、生成したガスハイドレートは、原料水wと混合して低濃度の(例えば、5%程度)のガスハイドレートスラリーsとなる。
このガスハイドレートスラリーsは、スラリーポンプ40を稼働して2次生成器21 ,22 ,〜2n に供給する。その際、分岐したスラリー供給管32に設けた流量調整弁411 ,412 ,〜41n を操作して2次生成器21 ,22 ,〜2n に同時に供給する。と同時に、攪拌機20を稼働してガスハイドレートスラリーsを攪拌すると、攪拌機20は、既に説明したように、リボンスクリュー38を有しているので、リボンスクリュー38によって倒立円錐状の2次生成器21 ,22 ,〜2n 内でガスハイドレートスラリーsが波立つように激しく攪拌される。また、図3に示すように、矢印a及びbで示すように、上下方向にも流動する。
次いで、第2原料ガス供給管23のバルブ21を「開」にして2次生成器21 内にBOG(g)を供給すると、ガスハイドレートスラリーsに含まれているスラリー母液(原料水)wとBOG(g)とが反応してガスハイドレートが生成する。このため、ガスハイドレートスラリーsは、次第に濃縮され、最終的には、粉体状(含水率:80wt%)のガスハイドレートとなる。
この際、2次生成器21 ,22 ,〜2n に供給するBOG(g)は、原料ガス供給本管42より弁43を介してBOG(g)を使用する。また、ガスハイドレートスラリーsに含まれているスラリー母液(原料水)wとBOG(g)とが反応してガスハイドレートが生成する時に発生する生成熱(反応熱)は、原料ガス循環路36に設けた熱交換器22によって除去される。この熱交換器22に使用する冷ブラインRは、LNG(液化原料ガス)の冷熱を利用して冷却する。
また、2次生成器21 の上部に溜まったBOG(g)は、ブロワ34を運転して原料ガス循環路36に沿って循環させているが、その時に循環ガスに同伴してガスハイドレートが飛散するのを防止するために、サイクロン式のNGH粉末除去装置26によって飛散したガスハイドレートを捕捉している。また、ガスハイドレートスラリーsの濃縮度、換言すれば、ガスハイドレートの生成度は、例えば、攪拌機20の電動モータ45に設けたトルク計によって計測することができる。また、生成されたガスハイドレートの高さは、例えば、レーザー式の距離計などで計測することができる。また、生成されたガスハイドレートは、2次生成器21 ,22 ,〜2n 内に貯蔵する。なお、貯蔵中は、攪拌機20を停止させる。
他方、電力需要が増加する昼間には、スラリー供給管の流量調整弁411 を「閉」、再生ガス排出管25のバルブ24を「開」とした後、攪拌機20を駆動させる。その後、原料ガス循環路36に設けた熱交換器22に温ブラインWを供給すると、貯蔵中のガスハイドレートが熱分解して高圧(例えば、3MPa)のガス(BOG)gとなる。再ガス化したBOG(g)は、燃料として発電用ガスタービンの燃焼器に供給される。ガスハイドレートの熱分解時に生じた分解水w’は、2次生成器21 ,22 ,〜2n より1次生成器1に供給される。
1 第1生成器
2 第2生成器
20 攪拌機
g 原料ガス
w 原料水
s ガスハイドレートスラリー
2 第2生成器
20 攪拌機
g 原料ガス
w 原料水
s ガスハイドレートスラリー
Claims (6)
- 第1生成器内で原料ガスと原料水とを水和反応させてガスハイドレートスラリーを生成し、このガスハイドレートスラリーを第2生成器にスラリー輸送した後、前記第2生成器内のガスハイドレートスラリーを攪拌させながら原料ガスを供給してガスハイドレートスラリーのスラリー母液と原料ガスとを水和反応させ、この水和反応によってガスハイドレートスラリーのスラリー母液を実質的に除去することを特徴とするガスハイドレートの生成方法。
- 第2生成器と、該第2生成器の外部に設けた熱交換器とを含むガス循環経路中に設けたスクラバー式又はサイクロン式の粉末除去装置によって循環ガス中のガスハイドレートを除去することを特徴とする請求項1記載のガスハイドレートの生成方法。
- 第2生成器内に貯蔵したガスハイドレートを攪拌機によって攪拌しながら前記第2生成器内の原料ガスを、前記第2生成器と該第2生成器の外部に設けた熱交換器との間で循環させると共に、前記原料ガスを前記熱交換器によって加熱することによって前記ガスハイドレートを熱分解することを特徴とするガスハイドレートの再ガス化方法。
- 第1生成器と第2生成器とを有するガスハイドレートの生成兼再ガス化装置であって、前記第2生成器を、倒立円錐状の容器と、該容器内のスラリー状又は粉体状の被処理物を攪拌させる攪拌機により形成すると共に、前記容器に、原料ガスを供給するガス供給管と、該容器と該容器の外部に設けた熱交換器との間で原料ガスを循環させる原料ガス循環路中にスクラバー式の粉末除去装置とを設け、かつ、前記第1生成器で生成したガスハイドレートスラリーを前記スクラバー式の粉末除去装置を経て前記第2生成器に供給することを特徴とするガスハイドレートの生成兼再ガス化装置。
- 第1生成器と第2生成器とを有するガスハイドレートの生成兼再ガス化装置であって、前記第2生成器を、倒立円錐状の容器と、該容器内のスラリー状又は粉体状の被処理物を攪拌させる攪拌機により形成すると共に、前記容器に、原料ガスを供給するガス供給管と、該容器と該容器の外部に設けた熱交換器との間で原料ガスを循環させる原料ガス循環路中にサイクロン式の粉末除去装置とを設け、かつ、前記第1生成器と前記第2生成器とをスラリー供給管により連通させたことを特徴とするガスハイドレートの生成兼再ガス化装置。
- 前記攪拌機が攪拌手段としてのリボンスクリューを有していることを特徴とする請求項4又は5記載のガスハイドレートの生成兼再ガス化装置。
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