JP2007234348A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】非水電解質二次電池の充放電効率及び放電容量を向上させる。
【解決手段】正極と、負極と、非水電解質と、を備えた非水電解質二次電池において、前記負極は、負極活物質として、黒鉛と、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズとを含み、負極結着剤として、エーテル化度が0.6以上0.8以下のカルボキシメチルセルロースと、スチレンブタジエンゴムとを有し、前記負極100質量部に対して前記スチレンブタジエンゴムが0.0〜1.5質量部であり、前記負極100質量部に対して、前記カルボキシメチルセルロースと前記スチレンブタジエンゴムと質量和が1.0〜3.5質量部であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池の充放電効率の向上に関する。
今日、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の駆動電源として、高いエネルギー密度を有し、高容量であるリチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池が広く利用されている。中でも、負極活物質として黒鉛粒子を用いたリチウムイオン二次電池は、安全性が高く且つ高容量であるため、広く用いられているが、これらの機器端末の高機能化・小型化および軽量化の要請から、リチウムイオン二次電池の更なる高容量化が望まれている。
この目的を達成するため、黒鉛粒子の充填密度を高める試みがなされているが、高密度充填のために高い圧力をかけて負極を圧延すると、黒鉛粒子が特定の方向に配向してしまうため、リチウムイオンの受け入れ性が低下してしまう。リチウムイオンの受け入れ性が低下すると、負極上に金属リチウムが析出して、負極の不可逆容量を大きくするので、充放電特性(初期放電容量÷初期充電容量)及び放電容量が低下するという問題があった。
ところで、負極活物質である黒鉛を負極芯体に結着するための結着剤として、従来、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)が用いられていたが、PVdFはN−メチルピロリドン(NMP)等の有機溶剤に溶かして使用する必要があり、高コストになるとともに環境への悪影響が大きい。このため、PVdF−NMP系に代えて、カルボキシメチルセルロース(CMC)と、スチレンブタジエンゴム(SBR)とを結着剤として用い、これらの結着剤を水に分散させて使用することが行われている。
しかし、CMC及びSBRは導電性が低いため、これらを多量に含有させると負極の導電性が低下し、放電容量及び充放電効率が悪くなるという問題がある。他方、結着剤の量が過少であると、充放電による負極の膨張・収縮により負極芯体から黒鉛粒子が脱離し、この場合もまた、放電容量及び充放電効率が低下するという問題がある。
ところで、非水電解質二次電池に関する技術として、下記特許文献1、2が提案されている。
特開2002-270246号公報 特開2003-282057号公報
特許文献1にかかる技術は、X線広角回析法による(002)面の面間隔(d002)が0.34nm以下である黒鉛系粒子の表面を、面間隔0.34nmを越える非晶質炭素層で被覆した二重構造黒鉛粒子と、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズとからなる混合物を、負極活物質として用いる技術である。この技術によると、300Wh以上の大容量且つ180Wh/l以上の高体積エネルギー密度の非水電解質二次電池のサイクル寿命及び安全性を向上させることができるとされる。
特許文献2にかかる技術は、X線広角回析法による(002)面の面間隔(d002)が0.34nm以下である黒鉛系粒子の表面を、面間隔0.34nmを越える非晶質炭素層で被覆した二重構造黒鉛粒子と、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズとからなる混合物を、負極活物質として用い、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物またはエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合物を非水電解質の非水溶媒として用いる技術である。この技術によると、大容量且つ高体積エネルギー密度の非水電解質二次電池の製造コストを低減でき、製造を容易とすることができるとされる。
しかしながら、上記各技術を用いても、高密度充填による黒鉛粒子の配向や、結着剤による負極の導電性の低下を抑制することはできない。
本発明は、上記に鑑みなされたものであって、黒鉛粒子の配向を抑制でき、充放電効率及び放電容量の高い非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、正極と、負極と、非水電解質と、を備えた非水電解質二次電池において、前記負極は、負極活物質として、黒鉛と、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズとを含み、負極結着剤として、エーテル化度が0.6以上0.8以下のカルボキシメチルセルロースと、スチレンブタジエンゴムとを有し、前記負極100質量部に対して前記スチレンブタジエンゴムが0.0〜1.5質量部であり、前記負極100質量部に対して、前記カルボキシメチルセルロースと前記スチレンブタジエンゴムと質量和が1.0〜3.5質量部であることを特徴とする。
この構成によると、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズが、高密度充填負極の黒鉛の配向を抑制するように作用する。このため、高密度に充填した負極を用いた場合でも、充放電特性に優れ、放電容量の大きい電池を実現できる。
また、エーテル化度が0.8以下のカルボキシメチルセルロース(CMC)は、エーテル化度がこれよりも高いCMCよりも結着作用が大きいため、使用する結着剤総量(CMCとスチレンブタジエンゴム(SBR)との和)を負極100質量部に対して1.0〜3.5質量部と少なくしても、十分な結着作用を得ることができる。これにより負極の導電性低下の問題がなくなるので、放電容量及び充放電特性をさらに大きくできる。
なお、CMCのエーテル化度が低すぎると、CMCの水への溶解性が低下するため、負極作製時の活物質スラリーの調製が難しくなる。このため、CMCのエーテル化度は0.6以上とすることが好ましい。
また、結着剤がCMCのみからなる構成としてもよいが、CMC以外の結着剤、例えばスチレンブタジエンゴム(SBR)を含んでいてもよい。好ましいSBR含有量は、0.0〜1.5質量%である。
負極活物質として、黒鉛、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ以外の材料(黒鉛以外の炭素材料、金属酸化物等)を含んでいてもよい。本発明の効果を十分に得るためには、好ましくは負極活物質全質量に占める黒鉛及び黒鉛化メソカーボンマイクロビーズの合計質量を90質量%以上とし、より好ましくは95質量%とし、最も好ましくは100質量%とする。
ここで、上記黒鉛化メソカーボンマイクロビーズとは、コールタールの加熱処理により生成するメソフェーズ小球体を分離、精製した球状炭素微粒子を黒鉛化処理したものである。また、上記黒鉛とは、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ以外の黒鉛すべてを意味し、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛粒子の表面を非晶質炭素で被覆したものを含んだものを意味する。
上記構成において、前記黒鉛が、人造黒鉛及び/又は人造黒鉛粒子の表面を非晶質炭素で被覆したものである構成とすることができる。
人造黒鉛や人造黒鉛粒子の表面を非晶質炭素で被覆したものは、放電容量等の放電特性に優れるため、これを用いることにより放電特性をさらに向上させることができる。
上記構成において、前記黒鉛と前記黒鉛化メソカーボンマイクロビーズとの質量混合比が、50:50〜95:5である構成とすることができる。
黒鉛化メソカーボンマイクロビーズの含有量が過少であると、十分に黒鉛の配向を抑制することができず、過大であると放電容量の低下を招く。よって、上記範囲内に規制することが好ましく、前記黒鉛と前記黒鉛化メソカーボンマイクロビーズとの質量混合比80:20とすることがより好ましい。
上記構成において、前記黒鉛化メソカーボンマイクロビーズの平均粒径が1〜60μmであり、且つ比表面積が0.5〜4m2/gであり、前記黒鉛の平均粒径が1〜60μmであり、且つ比表面積が0.5〜5m2/gである構成とすることができる。
この構成によると、より効果的に黒鉛粒子の配向を抑制できる。
なお、比表面積は、黒鉛粒子の平均粒径が小さくなるほど大きくなる傾向にあり、黒鉛粒子の表面が粗いほど大きくなる傾向にある。
上記構成において、前記非水電解質はさらに、ビニレンカーボネートを0.5〜5.0質量%含む構成とすることができる。
ビニレンカーボネート(VC)は、負極と反応して良質な被膜を形成し、放電特性を向上させる。ここで、VCの含有量が過少であると、形成される被膜が粗となり、十分な効果が得られない。他方、過大であると、高温保存時にVCと負極とが反応してガスを発生させ、電池を大きく膨らしてしまう。よって、上記範囲内に規制することが好ましい。
以上説明したように、本発明によると、充放電特性及び放電容量に優れた非水電解質二次電池を実現できる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、本発明を角形のリチウムイオン二次電池に適用した実施例を用いて、詳細に説明する。
(実施例1)
〔正極の作製〕
正極活物質としてのコバルト酸リチウム(LiCoO2)95質量部と、導電剤としての黒鉛5質量部とを混合した。この混合物95質量部と、結着剤としてのポリビニリデンフルオライド(PVDF)5質量部とを、N−メチル−2−ピロリドンに分散させて、正極活物質スラリーを調製した。
次に、厚み20μmのアルミニウム箔からなる正極芯体の両面に、この正極活物質スラリーを均一な厚みで塗布した。この極板を乾燥機内に通して上記有機溶剤を除去した。この後、ロールプレス機を用いて、厚みが125μmとなるように圧延して、正極板を作製した。
〔負極の作製〕
負極活物質としての人造黒鉛88質量部及び黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ10質量部と、結着剤としてのエーテル化度が0.65であるカルボキシメチルセルロース(CMC、ダイセル化学工業製CMC1190)2質量部とを、水に分散させて、負極活物質スラリーを調製した。
次に、厚み8μmの銅箔からなる負極芯体の両面に、この負極活物質スラリーを均一な厚さで塗布した。この極板を乾燥機内に通して水分を除去した。この後、ロールプレス機を用いて、充填密度が1.7g/cm3となるように圧延した。なお、正極と負極の充電容量比は、電池電圧を4.2Vとした場合に、負極充電容量÷正極充電容量を1.1となるようにした。
〔電極体の作製〕
上記正極と負極とオレフィン系樹脂からなる微多孔膜のセパレータとを、巻き取り機により捲回し、絶縁性の巻き止めテープを取り付け、プレスして扁平電極体を完成させた。
〔非水電解質の調製〕
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジエチルカーボネートとを、体積比20:50:30の割合(1気圧、25℃と換算した場合における)で混合した非水溶媒に、電解質塩としてのLiPF6を1.0M(モル/リットル)の割合で溶解したものを非水電解質とした。
〔電池の作製〕
上記扁平電極体と上記非水電解質とを、角形外装缶内に挿入し、外装缶の開口部に封口板を嵌め合わせレーザ溶接して、高さ50mm、幅34mm、厚み4.6mmの、実施例1にかかるリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例2)
人造黒鉛87.5質量部及び黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ9質量部と、結着剤としてのエーテル化度が0.65であるカルボキシメチルセルロース(CMC)2質量部及びスチレンブタジエンゴム(SBR)1.5質量部とを用いて負極活物質スラリーを調製したこと以外は、上記実施例1と同様にして、実施例2にかかるリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例3)
結着剤としてのエーテル化度が0.8であるカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業製CMC1190)2質量部を用いて負極活物質スラリーを調製したこと以外は、上記実施例1と同様にして、実施例3にかかるリチウムイオン二次電池を作製した。
なお、実施例1と実施例3とでは、同一の品番のCMCを用いているにもかかわらず、エーテル化度が異なるのは、この品番のCMCは、製造メーカーが0.6〜0.8のエーテル化度のものとして販売しており、実際に使用したCMCのエーテル化度が上記範囲内で異なっていることによるものである。
(比較例1)
黒鉛化メソカーボンマイクロビーズを用いずに、人造黒鉛98質量部と、結着剤としてのエーテル化度が0.65であるカルボキシメチルセルロース2質量部とを用いて負極活物質スラリーを調製したこと以外は、上記実施例1と同様にして、比較例1にかかるリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例2)
人造黒鉛87質量部及び黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ9質量部と、結着剤としてのエーテル化度が0.65であるカルボキシメチルセルロース2質量部及びスチレンブタジエンゴム(SBR)2質量部とを用いて負極活物質スラリーを調製したこと以外は、上記実施例1と同様にして、比較例2にかかるリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例3)
エーテル化度が0.9であるカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業製CMC1290)を用いて負極活物質スラリーを調製したこと以外は、上記実施例1と同様にして、比較例3にかかるリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例4)
人造黒鉛87.5質量部及び黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ9質量部と、結着剤としてのエーテル化度が0.9であるカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業製CMC1290)2質量部及びスチレンブタジエンゴム(SBR)1.5質量部とを用いて負極活物質スラリーを調製したこと以外は、上記実施例1と同様にして、比較例4にかかるリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例5)
人造黒鉛87質量部及び黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ9質量部と、結着剤としてのエーテル化度が0.9であるカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業製CMC1290)2質量部及びスチレンブタジエンゴム(SBR)2質量部とを用いて負極活物質スラリーを調製したこと以外は、上記実施例1と同様にして、比較例5にかかるリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例6)
エーテル化度が1.35であるカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業製CMC1390)を用いて負極活物質スラリーを調製したこと以外は、上記実施例1と同様にして、比較例4にかかるリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例7)
人造黒鉛87.5質量部及び黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ9質量部と、結着剤としてのエーテル化度が1.35であるカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業製CMC1290)2質量部及びスチレンブタジエンゴム(SBR)1.5質量部とを用いて負極活物質スラリーを調製したこと以外は、上記実施例1と同様にして、比較例6にかかるリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例8)
人造黒鉛87質量部及び黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ9質量部と、結着剤としてのエーテル化度が1.35であるカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業製CMC1290)2質量部及びスチレンブタジエンゴム(SBR)2質量部とを用いて負極活物質スラリーを調製したこと以外は、上記実施例1と同様にして、比較例8にかかるリチウムイオン二次電池を作製した。
《黒鉛の配向性の測定》
負極の配向性を、X線回折測定により測定された(110)面と(002)面に由来するピークの強度の比から求めた。下記表1に、人造黒鉛(黒鉛A)と、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ(黒鉛B)との質量混合比を変化させ、負極充填密度を変化させた場合の配向度を示す。
配向度=I(002)÷I(110)
なお、黒鉛粒子が配向するほど、この配向度の数値は大きくなる。
Figure 2007234348
上記表1から、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ(黒鉛B)を人造黒鉛(黒鉛A)と混合することで、高密度にしたときの配向度の上昇が抑制されることがわかる。
《充放電特性の測定》
−5℃において、850mAの定電流で電池電圧が4.31Vとなるまで充電し、その後4.31Vの定電圧で42.5mAとなるまで充電し、この充電容量を測定した。この後、25℃で850mAの定電流で電圧が2.75Vとなるまで放電し、この放電容量を測定した。また、充放電効率を以下の式により求めた。これらの結果を下記表2に示す。
充放電効率(%)=放電容量÷充電容量×100
Figure 2007234348
上記表2から、
(1)エーテル化度が0.8以下のカルボキシメチルセルロース(CMC)を用い、
(2)スチレンブタジエンゴム(SBR)の含有量が1.5質量%以下であり、
(3)黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ(黒鉛B)を含む、
実施例1〜3の放電容量が778mAh〜783mAh、充放電効率が89〜90%と、上記三つの要件のいずれかを満たさない比較例1〜8の675〜758mAh、78〜87%よりも高くなっていることがわかる。
このことは、次のように考えられる。実施例1〜3では、負極活物質に黒鉛と黒鉛化メソカーボンマイクロビーズとを用いており、これにより黒鉛粒子の配向が抑制され、充放電特性及び放電容量が向上する。
さらに実施例1、3では、結着剤としてエーテル化度が0.8以下のカルボキシメチルセルロース(CMC)のみを、実施例2では、結着剤としてエーテル化度が0.8以下のCMCとスチレンブタジエンゴムを1.5質量%用いているが、この構成を採用することにより、少ない量(3.5質量%以下)の結着剤で十分に負極芯体と黒鉛とを結着できるので、結着力の低下を招くことなく負極の導電性を高めることができる。これによりさらに放電容量が向上する。
他方、比較例1では、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズを用いていないため、黒鉛粒子の配向が生じて、負極にリチウムが析出し、負極の不可逆容量を大きくさせて、放電容量及び充放電特性を低下させる。
また、比較例2、5、8では、結着剤としてCMC以外にスチレンブタジエンゴム2質量%を使用しており、CMCとSBRの合計である結着剤総量が4.0質量%と大きくなっており、これにより負極の導電性が低下して、放電容量及び充放電特性を低下させる。
また、比較例3、6では、結着剤としてエーテル化度が0.8より大きいCMCのみを使用しており、このCMCは結着作用が低いため、充放電による負極の膨張・収縮によって負極芯体から活物質(黒鉛等)が脱離して、放電容量及び充放電特性を低下させる。
また、比較例4、7では、結着剤としてエーテル化度が0.8より大きいCMCと、スチレンブタジエンゴム1.5質量%とを使用しているが、このCMCは結着作用が低いため、SBRを1.5質量%含ませても充放電による負極の膨張・収縮によって負極芯体から活物質(黒鉛等)が脱離して、放電容量及び充放電特性を低下させる。
以上説明したように、本発明によると、高密度に充填した負極を備えた非水電解質二次電池の充放電効率及び放電容量を飛躍的に向上できるので、産業上の意義は大きい。

Claims (5)

  1. 正極と、負極と、非水電解質と、を備えた非水電解質二次電池において、
    前記負極は、負極活物質として、黒鉛と、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズとを含み、
    負極結着剤として、エーテル化度が0.6以上0.8以下のカルボキシメチルセルロースと、スチレンブタジエンゴムとを有し、
    前記負極100質量部に対して前記スチレンブタジエンゴムが0.0〜1.5質量部であり、
    前記負極100質量部に対して、前記カルボキシメチルセルロースと前記スチレンブタジエンゴムと質量和が1.0〜3.5質量部であることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 請求項1に記載の非水電解質二次電池において、
    前記黒鉛が、人造黒鉛及び/又は人造黒鉛粒子の表面を非晶質炭素で被覆したものである、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  3. 請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池において、
    前記黒鉛と前記黒鉛化メソカーボンマイクロビーズとの質量混合比が、50:50〜95:5である、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  4. 請求項1、2又は3に記載の非水電解質二次電池において、
    前記黒鉛化メソカーボンマイクロビーズの平均粒径が1〜60μmであり、且つ比表面積が0.5〜4m2/gであり、
    前記黒鉛の平均粒径が1〜60μmであり、且つ比表面積が0.5〜5m2/gである、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  5. 請求項1、2、3又は4に記載の非水電解質二次電池において、
    前記非水電解質はさらに、ビニレンカーボネートを0.5〜5.0質量%含む、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。


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