JP2007233850A - 医療処置評価支援装置、医療処置評価支援システム、及び医療処置評価支援プログラム - Google Patents

医療処置評価支援装置、医療処置評価支援システム、及び医療処置評価支援プログラム Download PDF

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悟 速水
Yasuomi Kinosada
保臣 紀ノ定
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真治 小倉
Hirotsugu Asai
博次 浅井
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英樹 棚橋
Makoto Kanekawa
誠 金川
Yohei Ishii
洋平 石井
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Abstract

【課題】データベースに記録された医療処置例の評価の支援が期待できる医療処置評価支援装置等を提供する。
【解決手段】
医療処置評価支援装置10の処理装置本体20は、過去の症例、前記症例について実施した医療処置及び発生した履歴情報37を含む医療情報35を医療処置例データベース30に記録する記憶装置28を有する。検索クエリ医療処置例が付与されたとき、処理装置本体20は検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報35に基づいて医療処置例データベース30から検索する。処理装置本体20は検索クエリ医療処置例と検索された類似医療処置例とを比較評価し、ディスプレイ40により検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例とをともに表示し、比較評価結果を強調して表示する。
【選択図】図2

Description

本発明は検索クエリ医療処置例が与えられたとき、データベースから該検索クエリ医療処置例に類似する類似医療処置例を検索し、その該検索クエリ医療処置例の検討や医療処置例の評価を支援する医療処置評価支援装置、医療処置評価支援システム、及び医療処置評価支援プログラムに関する。
従来から、病院等の医療機関において、治療者(医師或いは看護士等の医療従事者)が被治療者(患者等)に対し、実際に行った医療処置記録の内容、該医療処置に対する結果、及び被治療者に対して実施した医学検査の検査データ等をカルテに文字情報として記録し、これを管理することが行われている。このカルテを用いた文字情報の記録は、実施内容等を具体的かつ簡潔な表現で記録することを目的としている。
さらに、近年の情報通信機器の技術的な進歩により各種のストレージ製品や動画の入出力関連機器の高性能・高機能化、及び低価格化が著しく進んでいる。そこで、従来のカルテによる記録に加え、多くの医療処置等を撮像手段や録音手段にて収録して、電子情報として記録及び保存することを要求する声が大きくなっている。そのため、救急救命の現場や手術室内の様子を撮像及び録音したものを医療の情報として記録するシステムの構築及び開発が行われている。
例えば、特許文献1や特許文献2では、治療室内における検査や処置等の映像及び治療室内での音声を情報として取得するシステム及び装置が開示されている。
又、本出願人は実施した医療処置とそれに対する医療処置結果、及びその医療処置を各種入力機器によって取得し、その得られた情報(映像、音声、テキスト等)に対して、医療処置の結果とともに時系列に沿ってインデクシング処理を行って作成し、イベントインデクスに構造化して記録する装置を提案している(特許文献3)。この装置では、データベースに記録された各種情報がイベントインデクスに構造化して記録されていることによって、再生作業が容易にできる利点がある。
又、特許文献4には、傷病名や病状などの関連語をキーワードとして用いてデータベース化された電子カルテテキストを検索することが開示されている。又、特許文献5には、レントゲンや動画に対して画像データをクエリとして与えて、医療情報データベースを検索することが開示されている。
特開2004−41605号公報 特開2004−280455号公報 特願2005−069240号 特開平8−263562号公報 特開2002−56104号公報
ところで、医療処置がデータとして記録・蓄積され、或いはデータベース化された特許文献1乃至特許文献5の記録情報を、医療処置の比較検討や、評価に用いることが考えられる。
ところが、上記に挙げた現状のシステムや装置では、単に記録した動画を再生するのみであり、医療処置例の比較や評価を行うための配慮がなされていない。又、医療処置の評価は、評価者の知識や経験による主観的な評価に大きく依存しているのが現状である。評価においては客観性を重視する面も必要であるが、そのような評価を支援するための装置がない問題がある。さらに、人の知識には習熟度等によって個人差があり、必ずしも有効な評価や指導につながらないという問題点もある。
本発明の目的は、データベースに記録された医療処置例の評価を支援可能な医療処置評価支援装置、医療処置評価支援システム、及び医療処置評価支援プログラムを提供することにある。
上記問題点を解決するために本発明の医療処置評価支援装置は、過去の症例、前記症例について実施した医療処置例及び発生したイベントの順序を含む医療情報を医療処置例データベースに記録する医療処置例データベース記憶手段と、検索クエリ医療処置例が付与されたとき、該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報に基づいて前記医療処置例データベースから検索する検索手段と、前記検索クエリ医療処置例と前記検索手段が検索した類似医療処置例とを比較評価する評価手段と、前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例とをともに表示し、前記評価手段が評価した前記比較評価結果を強調して表示する表示手段とを有することを特徴とする。
医療処置例データベース記憶手段とは、過去に実施された医療処置例及び医学教育に活用された一般的な医学知識に基づく代表的な症例についての医療処置の内容やそのときに発生したイベントの実施順又は受付順を含んだ医療情報をデータベース化して記録している手段である。 前記イベントとは、医療処置及び該医療処置中に生じた種々の出来事を含み、例えば、医療処置中における医療従事者の特定の動作、心電図モニタ等の医療機器が検出したセンサ出力としてのセンサ信号がある。
又、検索クエリ医療処置例とは、症例について過去に実施された医療処置の内容やそのときに発生したイベントの実施順又は受付順を含んだ医療情報であって、評価者が評価の対象とする処置例のことである。又、類似医療処置例とは、該医療処置例の医療情報と、前記検索クエリ医療処置例の医療情報とが類似している処置例のことである。
本発明の医療処置評価支援装置によれば、検索クエリ医療処置例が付与されると、検索手段は該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報に基づいて前記医療処置例データベースから検索する。そして、評価手段が前記類似医療処置例と前記検索クエリ医療処置例とを比較評価する。そして、表示手段が前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例とをともに表示し、前記比較評価結果を強調して表示する。
この結果、本発明の医療処置評価支援装置では、従来の経験や知識に基づいた評価に、検索クエリ医療処置例と類似医療処置例との比較から検出された相違点を加えることによって、医療処置の評価の支援が期待できる。
又、表示手段によって比較評価結果を強調して表示することにより検索クエリ医療処置例と類似医療処置例との論点整理を支援できるため、医療処置例の検討に要する時間を短縮し、評価者の効率的な評価支援が期待できる。
又、前記医療処置評価支援装置は、前記構成に加えて、前記医療処置例データベース記憶手段が、過去の症例、前記症例について実施した医療処置例及び発生したイベントの順序を含む医療情報を有する標準的処置例を記録するようにしてもよい。さらに、前記検索手段が、検索クエリ医療処置例が付与されたとき、該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例として前記標準的処置例を、それぞれが有する医療情報に基づいて前記医療処置例データベースから検索してもよい。さらに加えて、前記評価手段が、検索された前記標準的処置例と前記検索クエリ医療処置例とを比較評価するようにしてもよい。さらに、前記表示手段が、前記検索クエリ医療処置例と検索された標準的処置例とをともに表示し、前記比較評価結果を強調して表示する構成としてもよい。
ここで、標準的処置例とは標準的治療プログラムに則って適切に行われた医療処置例である。又、標準的治療プログラムとは、例えば、救急医療の現場等で使用されるACLS(Advanced cardiac life suport:二次救命装置)に代表的に示されるように、治療処置が一連の流れに沿って標準化され、各治療処置の間で分岐又は遷移の条件等の判断基準が規定されているものである。
このような構成にすると、検索クエリ医療処置例は標準的処置例との比較から検出された相違点を加えることによって、医療処置の評価の支援が期待できる。又、表示手段によって比較評価結果を強調して表示することにより検索クエリ医療処置例と標準的処置例との論点整理を支援できるため、医療処置例の検討に要する時間を短縮し、評価者の効率的な評価支援が期待できる。
又、医療処置評価支援装置は、前記構成に加えて、評価者が前記検索クエリ医療処置例の評価を入力する評価入力手段を備え、前記医療処置例データベース記憶手段は、前記評価入力手段を介して入力された評価を前記検索クエリ医療処置例に関連付けて前記医療処置例データベースに記録するようにしてもよい。
このようにして、医療処置評価支援装置は、評価入力手段を介して入力された評価が前記検索クエリ医療処置例に関連付けられて前記医療処置例データベースに記憶される。この結果、検索クエリ医療処置例を評価がされた医療処置例として医療処置例データベースに格納することができ、評価情報も含めた医療処置例の記録及び閲覧が可能となる。
なお、医療処置評価支援装置においては、前記構成に加えて、前記医療処置は、医療処置手順が標準化された標準的治療プログラムに基づいて行われており、前記医療処置例データベースには、前記医療処置がシンボル化された形式で記憶されているようにしてもよい。
医療処置がシンボル化されていることにより同一内容の医療処置については、同一シンボルにされているため、例えば、「心臓マッサージ」と「心マ」といった表記ゆれを許容してデータベース化した場合と異なり、検索に要する計算量を抑制でき、その結果、類似医療処置例の検索時間を短縮して検索の効率化が図れる。
又、前記構成に加えて前記医療処置例データベースに記録されている前記医療情報を、医療処置手順、医療処置の映像、音声、テキスト、センサ出力のモダリティから得られる少なくとも一つの情報とし、医療処置中に発生したイベントをリスト化したイベントリストに同期して記録したマルチモーダル情報としてもよい。
ここで、マルチモーダル情報とは、標準的治療プログラムに同期して記録した動画又は静止画の映像情報、音声情報、テキスト情報、各種のセンサや機器の出力の情報(以下、機器情報という)のうち少なくとも一種類の情報のことである。
前記映像情報はビデオカメラやデジタルカメラ等の撮影機器を利用して取得される。又、音声情報はマイク等の音声入力機器を利用して取得される。テキスト情報は、キーボードやマウス等の操作入力機器を利用して、又は取得された映像情報や音声情報をコンピュータ等の認識処理装置が認識処理することによって取得される。又、センサ出力は、各種のセンサ機器から取得される。
ここでイベントリストとは、実際の行為で派生したイベントの記録を時間の流れに沿ってリスト化したものである。
このように構成すると、医療処置評価支援装置は、記録された映像情報等のマルチモーダル情報の中からイベント(例えば、医療処置における"気管挿管","心臓マッサージ","除細動"等)に対応して、重要な箇所(患部付近を拡大した映像、治療に使用する機器の測定結果等)を示すマルチモーダル情報を表示手段により表示できる。
又、前記構成に加えてイベント内容の編集を行う編集手段と、前記編集手段に編集指示を付与する編集指示手段を備えていてもよい。編集手段は、編集指示手段が付与した編集指示に応じてイベントを追加したり、削除したりしてイベント列の編集を行う。このイベントの追加や、削除を行うことにより編集が行われた結果は、該症例について実施した医療処置例及び発生したイベントの順序を含む医療情報として医療処置例データベース記憶手段が医療処置例データベースに記録する。ここでイベント列とは、例えば、処置手順や、映像情報や、音声や、センサ出力等の項目からなる列のことである。
又、医療処置評価支援装置は、前記構成に加えて、前記検索手段が、医療処置例データベース記憶手段に記憶されている医療処置例に関するイベント種別の類似度を算出し、前記類似度に基づいて類似医療処置例を検索するようにしてもよい。
この結果、この医療処置評価支援装置によれば、検索時に医療処置手順や医療従事者の発声などのイベント種別に類似度を算出することにより評価を行いたいイベントに対応した類似医療処置例が検索可能となる。なお、イベント種別に類似度を算出する代わりに、イベント種別の類似度の重み付けを行い、和を求めることによって統合類似度を算出するようにしてもよい。又、イベント毎に重みを変動させることによってイベント種別の類似度を算出するようにしてもよい。
又、医療処置評価支援装置は、前記構成に加えて前記評価手段が、前記類似医療処置例と前記検索クエリ医療処置例の各時系列で発生したイベント列に対して相違点を評価するようにしてもよい。
この結果、医療処置評価支援装置によれば、検索クエリ医療処置例の各時系列で発生したイベント列に対して類似医療処置例のイベント列との相違点が評価されることにより該イベント列を伴った医療処置に対して評価の支援が期待できる。
又、医療処置評価支援装置は、前記構成に加えて、前記評価手段は、さらに、前記検索クエリ医療処置例の医療処置の所要時間と前記検索クエリ医療処置例に関するセンサ出力の少なくともいずれか一方を、判定値と比較評価を行うようにしてもよい。
この結果、医療処置評価支援装置によれば、検索クエリ医療処置例の医療処置の所要時間と、標準的処置例における前記検索クエリ医療処置例の医療処置と対応する医療処置の所要時間との比較評価が行われることにより検索クエリ医療処置例における医療処置の所要時間の客観的評価ができる。又、医療処置評価支援装置によれば、検索クエリ医療処置例に関するセンサ出力の判定値との比較評価が行われれば、該センサ出力に基づいて、前記検索クエリ医療処置例の医療処置に対する客観的評価を行うことが可能である。
又、本発明の医療処置評価支援装置は、前記構成に加えて、前記表示手段が、前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例の医療処置を同時に表示する際に、医療処置手順に同じイベントが存在する場合には該イベントを同期をとって表示するようにしてもよい。
この結果、前記検索クエリ医療処置例と類似医療処置例の医療処置を同時に表示する際に、医療処置手順に同じイベントが存在する場合には該イベントを同期をとって表示されるため、検索クエリ医療処置例と類似医療処置例の医療処置とを評価者は同期表示された医療処置を同時に見ることができ、同期して表示しない場合に比して評価を行いやすくすることができる。
又、前記医療処置評価支援装置は、前記構成に加えて、前記表示手段が、医療処置手順のダイヤグラムを使用して、前記比較結果を強調表示するように構成されたものでもよい。
この結果、医療処置評価支援装置によれば、前記表示手段が医療処置手順のダイヤグラムを使用して、前記比較結果を強調表示するため、ダイヤグラムで表示された医療処置手順のうち、相違するイベントを分かりやすく評価者に提示することができる。
又、本発明にかかる医療処置評価支援システムは、過去の症例、前記症例について実施した医療処置例及び発生したイベントの順序を含む医療情報を医療処置例データベースに記録する医療処置例データベース記憶部と、検索クエリ医療処置例が付与されたとき、該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報に基づいて医療処置例データベース記憶部が記憶する前記医療処置例データベースから検索する検索部と、前記検索クエリ医療処置例と、前記検索部が検索した類似医療処置例とを比較評価する評価部と、前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例とをともに表示し、前記評価部が評価した前記比較評価結果を強調して表示する表示部を備えることを特徴とする。 本発明の医療処置評価支援システムによれば、検索クエリ医療処置例が付与されると、検索部は該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報に基づいて医療処置例データベース記憶部が記憶する前記医療処置例データベースから検索する。そして、評価部が前記検索クエリ医療処置例と、前記検索部が検索した類似医療処置例とを比較評価する。そして、表示手段が前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例とをともに表示し、前記比較評価結果を強調して表示する。
この結果、本発明の医療処置評価支援システムでは、従来の経験や知識に基づいた評価に、検索クエリ医療処置例と類似医療処置例との比較から検出された相違点を加えることによって、医療処置の評価の支援が期待できる。
又、表示部によって比較評価結果を強調して表示することにより検索クエリ医療処置例と類似医療処置例との論点整理が行われるため、医療処置例の検討に要する時間を短縮して評価支援を行うことが可能となる。
又、本発明の医療処置評価支援プログラムは、コンピュータを、過去の症例、前記症例について実施した医療処置例及び発生したイベントの順序を含む医療情報を医療処置例データベースに記録する医療処置例データベース記憶手段と、検索クエリ医療処置例が付与されたとき、該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報に基づいて医療処置例データベース記憶手段が記憶する前記医療処置例データベースから検索する検索手段と、前記検索クエリ医療処置例と、前記検索手段が検索した類似処置例とを比較評価する評価手段と、前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例とをともに表示し、前記評価手段が評価した前記比較評価結果を強調して表示する表示手段として機能させる。
本発明の医療処置評価支援装置によれば、データベースに記録された医療処置例の評価を支援することができるとともにその評価の客観性向上を図る効果がある。
本発明の医療処置評価支援システムによれば、データベースに記録された医療処置例の評価を支援することができるとともにその評価の客観性向上を図る効果がある。
本発明の医療処置評価支援プログラムによれば、データベースに記録された医療処置例の評価を支援することができるとともにその評価の客観性向上を図るコンピュータを実現することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した医療処置評価支援装置の一実施形態を図1〜11を参照して説明する。
図1に示すように医療処置評価支援装置10は、処理装置本体20と、該処理装置本体20により表示制御されるディスプレイ40と、スピーカ44と、処理装置本体20に対して医療処置に関する処置結果や、所見や、医師等の医療従事者の評価を後述するテキスト情報33(図2参照)として入力するためのコンソール50を有する。該コンソール50は例えばキーボード52や、マウス54等のポインティングデバイスや或いは、タッチパネル(図示しない)やペン型の入力インタフェース(図示しない)を含む。処理装置本体20は、検索クエリ医療処置例が付与されると、類似医療処置例を後述する医療処置例データベース30(図2参照)から検索し、検索クエリ医療処置例の評価等の処理を行うためのものである。
処理装置本体20はパーソナルコンピュータからなる。処理装置本体20は図2に示すようにCPU(中央処理制御装置)22や、CPU22にバス21を介して接続された半導体メモリからなるROM24、RAM26や、取得した情報を記録し保存するためのハードディスクや、或いは書き込み読み出し可能なDVD等からなる大容量の記憶装置28を有する。ROM24には、各種制御プログラムや、医療処置評価支援プログラムが格納されている。又、RAM26はCPU22が演算処理する際の作業用メモリとなる。又、CPU22には、ディスプレイ40、スピーカ44、及びコンソール50が電気的に接続されている。
記憶装置28は、CPU22が図示しないインターフェイスを介して入力された各種情報が読み出し及び書き込み可能に記憶されている。例えば、記憶装置28には、医療処置例データベース30が記憶されている。記憶装置28は医療処置例データベース記憶手段に相当する。
医療処置例データベース30は、通常の医学的知識から判断される症例、その症例に対する医療処置実績、及びその医療処置実績について行った具体的な医療処置内容、及び医療処置中に発生した特定のイベント等が時系列に沿って順序付けられた医療情報がデータベース化されたものである。
この医療処置例データベース30について詳説する。医療処置例データベース30は、各症例毎に映像情報31、音声情報32、テキスト情報33、機器情報34、及び医療情報35の各種情報を有する。
映像情報31は、各症例毎に医療従事者が行う医療処置内容を、複数のカメラにて同期撮像して得られた情報である。なお、カメラは複数でもよく、或いは単数でもよい。なお、前記カメラとしては、動画が取得できるビデオカメラや、静止画を取得できるカメラも含む。又、前記カメラには、医療処置の全体概要の撮像が可能な広角カメラや、被治療者の患部である局所及びその周辺撮像可能な術野カメラや、治療室内において、メス等の器具が置いてある器械台を撮像する器械台カメラ等も含む。
音声情報32は、治療室内で交わされる医療従事者(医師や看護士等)同士の会話等をマイク等の音声入力機器により得られた情報である。テキスト情報33は、被治療者の容体や医療処置に関する所見等のコメントの入力をコンソール50(キーボード等を含む)からの入力や、或いは音声入力されて音声認識により取得されたテキストの情報である。機器情報34は、例えば治療室内の被治療者の血圧や、心拍数等のバイタルサインを示すセンサからの出力(センサ出力)の情報である。センサ出力は、前述のセンサに限定するものではない。すなわち、被治療者の心拍数、脈拍数、心電波形、及び血圧等のバイタルサインに係るセンサ出力以外に、例えば、心停止状態にある被治療者の心臓に電気的刺激を与える除細動器のような医療処置に直接使用される医療処置機器の出力、或いは直接医療処置に関係しない機器の出力を含む趣旨である。これらの、映像情報31、音声情報32、テキスト情報33、機器情報34は、マルチモーダル情報である。
これらの、マルチモーダル情報により通常の医学的知識から判断される症例、その症例に対する医療処置実績、及びその医療処置実績について行った具体的な医療処置内容が特定される。
又、図2、図6に示すように医療情報35は、基礎情報36と履歴情報37を含む。基礎情報36は、被治療者の医療処置例ID、被治療者の氏名や性別等のID(以下、被治療者IDという)や、医療従事者のID(以下、医療従事者IDという)情報、及び、その処置が行われた日時情報100(Y(年)/M(月)/D(日)/h(時)/m(分))である。履歴情報37は、医療処置中に発生したイベントの履歴が時系列に沿って記録された情報である。
履歴情報37は、医療処置履歴37a、音声イベント履歴37b、機器イベント履歴37cを含む。
医療処置履歴37aは被治療者に対して行われた医療処置が医療処置毎にシンボル化(すなわち、記号化)されるとともにその手順通りに並べた順序で記録されたものである。
音声イベント履歴37bは、医療処置中の医療従事者(例えば、医師)の発声内容がマイク等により取得され、その音声認識の結果が図示しないコンピュータの処理により音声イベントとして検出されるとともに、各音声イベント毎にシンボル化(記号化)され、発生した順序で記録されたものである。例えば、医師が発声した内容が、「気道確認」→「気道確保」→…であったとした場合、音声イベント履歴は、「a→b→c→e→…」とシンボル化され、図6に示すように「abce…」のように記録される。
図8は、医療従事者(例えば医師)が発声した音声をマイク等により取得し、コンピュータにより音声認識を行う場合の例が示されている。図8に示すように、音声認識結果が「気道確認」のときは、「a」としてシンボル化される。以下同様に、「気道確保」→「b」、「改善無し」→「c」、「改善あり」→「d」、「異物」→「e」、「エアウェイ」→「f」、「気道閉塞」→「g」、「挿管」→「h」、「切開」→「i」、「ファイバーガイド」→「j」、「完全閉塞」→「k」、「靱帯1,」→「穿刺」のようにシンボル化される。
機器イベント履歴37cは、医療処置中において医療機器(例えばセンサ)からの出力内容が予め設定された複数の機器イベントのうち、いずれの機器イベント内容に対応しているか否かが図示しないコンピュータにより判定され、該判定結果に応じた機器イベントがシンボル化されて、発生した順序で記録される。図6の機器イベント履歴37cでは、「イロハニ」として、機器イベントがシンボル化されている。
このように履歴情報37の各イベントがシンボル化されていることにより例えば、医療処置の記述において「心臓マッサージ」と「心マ」といった表記ゆれを許容してデータベースに記録されている場合に比較して、検索に要する計算量を抑制できる。
図2に示すように又、記憶装置28には、イベントリスト39が格納されている。イベントリスト39は、映像情報31を含む前記マルチモーダル情報と、医療処置を時系列に沿ってリスト化されたものであり、各症例毎に作成されている。又、記憶装置28には、症例に応じた各種の標準的治療プログラム62を記憶する治療プログラムデータベース60が格納されている。そして、イベントリスト39は、前記症例に応じた各種の標準的治療プログラム62に対する実際の医療処置の照合結果と、医療処置の際に記録されるマルチモーダル情報とをリンクさせる形式で、該マルチモーダル情報と被治療者の基礎情報36及び履歴情報37がインデクシングされることにより作成されている。
さらに作成されるイベントリスト39には、特定の時刻を基準として時間情報38が付与されている。なお、本実施形態の時間情報は、該イベントの開始時刻とされている。そして、この時間情報38に基づいて時系列に沿って記録された各医療処置の頭出し、及び再生作業等を容易に行うことが可能とされている。又、生成されるイベントリスト39は、所見、診断技法、医療処置手技(すなわち医療処置内容)等を、症例に応じた標準的治療プログラム62に基づいて構造化して分類され、XML等の標準的なフォーマットによって記述されている。その結果、記述内容の検索作業が容易に行われるようにされている。
なお、本実施形態では、前記イベントリストの編集が可能とされている。すなわち、編集指示手段としてのコンソール50を介して、編集指示をCPU22に入力すると、その編集指示に応じてCPU22は、該症例についてのイベントの追加、削除等を行ってイベント列の編集を行う。この編集結果は、該症例について実施した医療処置例及び発生したイベントの順序を含む医療情報として記憶装置28により医療処置例データベースに記録される。
ここで、標準的治療プログラム62の具体例について説明すると、図7は標準的治療プログラムの一例である気道確保のための標準的治療プログラムを示すフローチャートである。同図に示すように、診断又は医療処置に係る行為として、<A>意識障害の有無の判断、<B>用手的気道確保、<C>口腔内異物除去、<D>エアウエイ挿入、<E>気管挿管、<F>気管支ファイバーガイド下気管挿管、<G>気管切開、<H>輪状甲状靱帯穿刺がそれぞれの遷移条件を満足した場合に行われる。ここで、図7では、( )内に記載した事項が、医療処置の遷移条件である。例えば、<B>において、(要人工呼吸)、(異物なし)、及び(改善有り)が次の<E>、<C>、<D>の医療処置にそれぞれ遷移するための遷移条件である。
そして、医療処置例データベース30の各症例の各医療処置は、医療処置手順が標準化された標準的治療プログラム62に基づいて行われたものである。
(作用)
次に、第1実施形態の医療処置評価支援装置10の作用を説明する。
図3は、医療処置評価支援プログラムが起動された状態にした際に医療処置評価支援装置10のCPU22が行う処理のフローチャートである。
S10では、評価者はコンソール50を使用して評価したい医療処置例に関する基礎情報の医療処置例IDを入力する。この医療処置例IDの入力に基づいて、CPU22は記憶装置28の医療処置例データベース30から検索クエリ医療処置例の症例を選択する。続くS20ではCPU22は、検索クエリ医療処置例と類似する医療処置例(以下、類似医療処置例という)の検索を開始し、S30において検索を実行する。
図4はCPU22が行う検索実行のフローチャートである。S32では、CPU22は医療処置例データベース30の各症例毎に、検索クエリ医療処置例に対する各イベントの類似度評価を行う。そして、S34においてCPU22は症例毎にそれぞれ算出した各イベントの類似度を統合し、S36において統合類似度に基づいてソートを行う。
この類似度の算出方法の例を以下に説明する。
本実施形態では、CPU22は検索クエリ医療処置例の医療処置履歴37aに対する他の症例の医療処置履歴37aの類似度を算出する。又、CPU22は検索クエリ医療処置例の音声イベント履歴37bに対する他の症例の音声イベント履歴37bの類似度を算出する。
図9では、この類似度の具体例が示されている。なお、検索クエリ医療処置例の医療処置履歴を「ABDEH」とし、音声イベント履歴を「abfhkl」とする。
医療処置例データベース30中の他の症例である医療処置例IDが「20031121」では、医療処置履歴は「ABCEG」であるため、検索クエリ医療処置例との比較において最初の履歴(手順)「AB」の2手順と「E」の手順が一致している。そして、本実施形態では、この手順の一致の合計数を類似度としており、類似度Saを3とする。同様にして他の症例に対しても、検索クエリ医療処置例との医療処置履歴の類似度Saを算出する。そして、図9に示す例では、医療処置例IDが「20021009」のものが医療処置履歴の類似度Saが高くなる。
又、同様に、音声イベントについても同様に行う。すなわち、医療処置例IDが「20031121」では、音声イベント履歴37bは「abcechi」であるため、検索クエリ医療処置例との比較において最初の履歴(手順)「ab」の2手順と「h」の手順が一致している。そして、本実施形態では、この手順の一致の合計数を類似度としており、類似度Sbを3とする。同様にして他の症例に対しても音声イベント履歴の類似度Sbを算出する。図9に示す例では、医療処置例IDが「20021009」のものが医療処置履歴の類似度Saが高くなる。
そして、S34では、医療処置履歴37aに対する重み係数αと、音声イベント履歴37bに対する重み係数βが設定されて、この重み付け加算が最終的な類似度(統合類似度)算出として、CPU22により行われる。なお、重み付けをする場合、医療処置履歴37aのみを重視する場合は、α=1とし、β=0とすれば、図9の例では医療処置例IDが「20021009」のものが、統合類似度が最も高くなる。又、音声イベント履歴37bに着目して統合類似度が高いものを検索する場合、例えば、α=0.5、β=1.5とすることにより医療処置例IDが「20020403」が最も統合類似度が高くなる。本実施形態ではこの重み係数α,β(すなわち、パラメータ)の設定は、コンソール50(例えばキーボード)を介して行うことが可能である。従って、本実施形態では、検索クエリ医療処置例の評価を行う際に、何に注目して評価を行うかという評価者の観点を反映することができる。
図4のフローチャートの説明に戻って、S36ではCPU22は統合類似度に基づいて、ディスプレイ40の表示画面40aへの表示が先頭となるように統合類似度が高いものから順に症例のソートを行う。この場合、統合類似度が0のものは、類似しないものとして、CPU22は判定し、類似度が0以外の症例をソート対象とする。
続く、図3において、S40ではCPU22は検索クエリ医療処置例の評価を行う。図5は、検索クエリ医療処置例の評価のフローチャートである。
S42では、CPU22はソートの対象とした各類似医療処置例と検索クエリ医療処置例の各イベントの相違を検出し、その検出結果をRAM26や、或いはハードディスク等の記憶装置28に格納する。又、S44では、CPU22は検索クエリ医療処置例の機器情報34に基づいて医療機器の出力の外れ値や、或いは各イベントの時間情報38に基づいてイベントが継続している時間(すなわち、イベント継続時間)の外れ値を検出する。そして、CPU22はこの外れ値を有するイベントをRAM26や、或いはハードディスク等の記憶装置28に格納する。イベント継続時間は、イベントの開始時刻と該イベントの次のイベントの開始時刻の差を算出することにより得られる。なお、外れ値は異常値に相当する。
ここで、外れ値の判定は、前記医療機器の出力や、ROM24に格納された判定値との大小関係の比較により行われる。この判定値は、該症例において、過去の経験上得られた通常値や異常値が採用される。
そして、図3のフローチャートに戻って、S50においてCPU22はS40やS50で行われた処理結果をディスプレイ40の表示画面40aに表示する。
図10(a)では、評価対象の使用例である検索クエリ医療処置例と、類似医療処置例とが表示画面40aにおいて複数のウインドウに表示されている。図10(b)、(c)では、検索クエリ医療処置例及び類似医療処置例が1つのウインドウW1,W2にそれぞれ表示されているところが示されている。
ここで、検索クエリ医療処置例及び類似医療処置例のウインドウW1,W2の表示方法は略同一であるため、図10(b)の検索クエリ医療処置例の表示について説明し、図10(c)の類似医療処置例の表示において、図10(b)で示す構成と同一又は、相当する構成については同一符号を付しての重複説明を省略する。
図10(b)に示すようにウインドウW1には、医療情報35に基づいて、医療処置例ID、医療従事者ID、被治療者ID、日時情報100が表示される。又、ウインドウW1には、検索クエリ医療処置例における映像情報31を拡大して再生する主画像表示領域70と、治療室に配置された個々のカメラによって撮像された映像情報31を独立して再生するために分割された副表示画像領域72を有する。なお、この例では、映像情報31は、動画とされている。又、ウインドウW1は、イベントリスト39の各種情報が読み出されて表示されるイベントリスト表示領域73を有する。本実施形態では、時間情報38と、所見、医療処置内容が読み出されて、イベントリスト表示領域73に時系列に沿って表示される。すなわち、イベントリスト表示領域73では、図10(b)に示すように、各イベントが時系列に記録された情報を表形式で示される。
又、ウインドウW1には、評価欄Hが設けられており、該評価欄Hに評価者の評価がキーボード52や、ペン型の入力インタフェースにより入力が可能とされている。又、主画像表示領域70及び副表示画像領域72に再生される映像情報31とともに、映像情報31と同時に取得された音声情報32がスピーカ44を介して再生される。なお、ウインドウW1の主画像表示領域70と、ウインドウW2の主画像表示領域70の映像情報が表示される際、CPU22により医療処置手順に同じイベントが存在する場合には該イベントを同期をとって表示される。
又、主画像表示領域70に表示する映像情報31の選択は、見たい副表示画像領域72に対してマウス54等のポインティングデバイスによりクリックして選択することにより副表示画像領域72から主画像表示領域70への切替表示がCPU22により行われる。これにより注目したい映像情報31を拡大表示して、該映像情報31を評価する際の参考映像とすることもできる。
又、CPU22は、S42で検出した類似医療処置例と検索クエリ医療処置例のイベントの相違を、ウインドウW1、W2のそれぞれのイベントリスト表示領域73で強調表示する。強調表示としては、相違していない他のイベントとは異なる色で表示したり、グレー表示したり反転表示したりすることにより行うが、これらの強調表示に限定されるものではない。例えば、強調表示の他の例としては相違するイベントを点滅表示したり、相違するイベントに下線を引いたり、相違するイベントを太線表示したり、或いは文字を大きくすること等を挙げることができる。
図10(b)の検索クエリ医療処置例では、図10(c)の類似医療処置例とは、検索結果として、イベントの「輪状甲状靱帯穿刺」が、異なっているため、強調表示されている。又、図10(b)の検索クエリ医療処置例では、図10(c)の類似医療処置例とは、検索結果として、「所見」の「意識障害」から、次の「用手的気道確保」の時間間隔(イベント継続時間)が短いため、強調表示されている。
このように強調表示されるため、評価者に対して、相違点、すなわち、医療処置間で判断が異なった部分を教えることができ、医療処置の比較場面を示唆できるとともに論点整理を行うことができる。
この結果、評価者によって、ウインドウW1の該評価欄Hに評価やコメントが入力された後、これらの評価やコメントが医療処置例データベース30の検索クエリ医療処置例に関連付けられて該症例のテキスト情報33として記録される。
図11(a),(b)は、他の表示例である。なお、図11(a)、(b)において、図10(a)〜(c)で示した構成と同一構成については、同一符号を付す。
図11(a),(b)は、ウインドウW1,W2に、イベントリスト表示領域73にイベントリストを表示することに代えて、標準的治療プログラムを示すダイヤグラムにより医療処置のイベントが表示されている。そして、行った医療処置の手順が類似医療処置例と相違する場合、該相違する医療処置のイベント部分の表示色が、相違しないイベント部分の表示色と異なるように、CPU22の制御により表示されたものである。又、該ダイヤグラムにおいては、行われた医療処置のイベントを囲む枠及びイベント手順を示す矢印が太線で示され、行われなかったイベントを囲む枠及びイベント手順は細線で示されるように、CPU22により表示されたものである。このようにしても、評価の支援を行うことができる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に記載する各効果を得ることができる。
(1) 本実施形態の医療処置評価支援装置10の処理装置本体20では、過去の症例、前記症例について実施した医療処置及び発生したイベントの順序(履歴情報37)を含む医療情報35を医療処置例データベース30に記録する記憶装置28を医療処置例データベース記憶手段としている。そして、処理装置本体20を、検索クエリ医療処置例が付与されたとき、該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報35に基づいて医療処置例データベース30から検索する検索手段としている。又、処理装置本体20は、検索された類似医療処置例と検索クエリ医療処置例とを比較評価する評価手段にしている。そして、処理装置本体20はディスプレイ40により前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例とをともに表示し、前記比較評価結果を強調して表示する。
この結果、本実施形態の医療処置評価支援装置10は、評価者の従来の経験や知識に基づいた評価に、検索クエリ医療処置例と類似医療処置例との比較から検出された相違点を加えることによって、医療処置の評価の支援が期待できる。
又、ディスプレイ40によって比較評価結果を強調して表示されるため、検索クエリ医療処置例と類似医療処置例との論点整理を行うことができ、症例検討に要する時間を短縮して評価支援を行うことができる。
(2) 本実施形態の医療処置評価支援装置10は、評価入力手段としてのキーボード52を備えるようにして、評価者が検索クエリ医療処置例の評価を入力できるようした。そして、記憶装置28は、医療処置例データベース記憶手段として、キーボード52を介して入力された評価を検索クエリ医療処置例に関連付けて医療処置例データベース30に記録するようにした。
この結果、本実施形態では、検索クエリ医療処置例を評価がされた医療処置例として医療処置例データベース30に格納することができ、評価情報も含めた医療処置例の記録ができる。
(3) 又、本実施形態では、医療処置例データベース30の各症例に係る医療処置は、医療処置手順が標準化された標準的治療プログラム62に基づいて行われており、医療処置例データベース30には、前記医療処置がシンボル化された形式で記憶されている。この結果、医療処置がシンボル化されていることにより同一内容の医療処置については、同一にシンボル化されているため、例えば、「心臓マッサージ」と「心マ」といった表記ゆれを許容して、データベース化した場合と異なり、検索に要する計算量を抑制でき、その結果、類似医療処置例の検索時間を短縮して検索の効率化ができることになる。
(4) 又、本実施形態の医療処置評価支援装置10は、医療処置例データベース30に記録されている医療情報が、医療処置手順、医療処置の映像、音声、テキスト、センサ出力のモダリティから得られる少なくとも一つの情報を、医療処置中に発生したイベントをリスト化したイベントリストに同期して記録した。
この結果、医療処置評価支援装置10は、記録された映像情報等のマルチモーダル情報の中からイベント(例えば、医療処置における"気管挿管","心臓マッサージ","除細動"等)に対応して、重要な箇所(例えば患部付近を拡大した映像、治療に使用する機器の測定結果等)を示すマルチモーダル情報がディスプレイ40により表示できる。
(5) 医療処置評価支援装置10は、処理装置本体20が、記憶装置28に記憶されている医療処置例に関するイベント種別に類似度を算出し、該類似度に基づいて類似医療処置例を検索するようにした。この結果、この医療処置評価支援装置10によれば、検索時に医療処置手順や医療従事者の発声などのイベント種別に重み係数を設定することにより評価を行いたいイベントに対応した類似医療処置例が検索できる。
(6) 又、本実施形態の医療処置評価支援装置10は、処理装置本体20が、検索された類似医療処置例と前記検索クエリ医療処置例の各時系列で発生したイベント列に対して相違点を評価するようにした。この結果、本実施形態の医療処置評価支援装置によれば、検索クエリ医療処置例の各時系列で発生したイベント列に対して類似医療処置例のイベント列との相違点が評価されることにより該イベント列を伴った医療処置に対する評価の支援が期待できる。
(7) 本実施形態の医療処置評価支援装置10では、処理装置本体20は、検索クエリ医療処置例の医療処置の所要時間(すなわち、イベント継続時間)と、検索された類似医療処置例である標準的医療処置例における前記検索クエリ医療処置例の医療処置と対応する医療処置の所要時間(すなわち、イベント継続時間)との比較評価を行うようにした。この結果、本実施形態の医療処置評価支援装置10では、検索クエリ医療処置例の医療処置の所要時間と、類似医療処置例における検索クエリ医療処置例の医療処置と対応する医療処置の所要時間との比較評価が行われることにより検索クエリ医療処置例における医療処置の所要時間の客観的評価ができる。
(8) 本実施形態の医療処置評価支援装置10は、ディスプレイ40が、検索クエリ医療処置例と類似医療処置例の医療処置を同時に表示する際に、医療処置手順に同じイベントが存在する場合は該イベントを同期をとって表示するようにしている。この結果、検索クエリ医療処置例と類似医療処置例の医療処置を同時に表示する際に、医療処置手順に同じイベントが存在する場合には該イベントが同期をとって表示されるため、検索クエリ医療処置例と類似医療処置例の医療処置とを評価者は同期表示された医療処置を同時に見ることができ、同期して表示しない場合に比して評価を行いやすくすることができる。
(9) 本実施形態の医療処置評価支援装置10は、ディスプレイ40が医療処置手順のダイヤグラムを使用して、検索クエリ医療処置例と、類似医療処置例の医療処置手順の比較結果を強調表示するようにした。この結果、ディスプレイ40が医療処置手順のダイヤグラムを使用して、前記比較結果を強調表示するため、ダイヤグラムで表示された医療処置手順のうち、相違するイベントを分かりやすく評価者に提示することができる。
(10) 本実施形態では、標準的治療プログラムに基づいて医療処置例データベース30が構築されている。この結果、医療処置例データベース30を構成する際に、記述における曖昧性や明瞭性等が大幅に改善されているため、正確な検索が容易となる。
(11) 本実施形態では、多くのメディア情報(映像、音声、センサ出力)から得られた情報を、インデクシングした形式で利用するようにしている。この結果、従来では用いることが困難であった処置中のイベント(「xxxという発声」等の出来事)を検索や評価に用いることができる。
(12) 本実施形態では、類似医療処置例の医療行為の記録を映像とともに表示するようにした。この結果、詳細に医療行為内容を比較検討できる利点がある。
(13) 本実施形態では、シンボル化された情報を用いて検索を行っている。この結果、本実施形態では、キーワード検索による曖昧性(例えば「意識障害」と「意識の障害)の低減は検索処理の計算量の低減にもつながり、類似医療処置例検索を効率化できる。
一方、特許文献3の電子カルテテキストを傷病名や病状などの関連語をキーワードとして用いる手法や、特許文献4のレントゲンや動画に対して画像データをクエリとして与える手法では、正確な検索結果が得られないという問題がある。例えば、キーワード検索では、同一内容に対する表記ゆれ(「心臓マッサージ」と「心マ」等)等に対応することが困難であり、検索の巧拙により結果が大きく変動する問題がある。
(14) 本実施形態では、効率的な類似医療処置例検索ができるため、効果的な症例検討の助けとなり、医療行為の質向上が期待できる。
(15) 本実施形態の医療処置評価支援プログラムは、処理装置本体20を過去の症例、前記症例について実施した医療処置及び発生したイベントの順序を含む医療情報35を医療処置例データベース30に記録する医療処置例データベース記憶手段とするようにしている。又、医療処置評価支援プログラムは、処理装置本体20を検索クエリ医療処置例が付与されたとき、該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報35に基づいて医療処置例データベース30から検索する検索手段とするようにしている。又、医療処置評価支援プログラムは、検索された類似医療処置例と検索クエリ医療処置例とを比較評価する評価手段とするようにしている。そして、医療処置評価支援プログラムは、処理装置本体20が有しているディスプレイ40を検索クエリ医療処置例と検索された類似医療処置例とをともに表示し、前記比較評価結果を強調して表示する表示手段として機能させるようにしている。この結果、この医療処置評価支援プログラムにより医療処置例データベース30に記録された医療処置例の評価の支援が期待できるコンピュータを実現できる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態を図12を参照して説明する。図12は医療処置評価支援システムの概略図である。なお、第1実施形態と同一構成又は相当する構成については同一符号を付す。
本実施形態の医療処置評価支援システムでは、ホストコンピュータ110と端末200とが通信線としてのLAN300を介して接続され、両者間でデータ通信が可能である。ホストコンピュータ110は、第1実施形態の処理装置本体20と同様にROM24、RAM26、及び記憶装置28を有する。そして、記憶装置28には、第1実施形態の記憶装置28と同様に、映像情報31、音声情報32、テキスト情報33、機器情報34及び医療情報35を有する症例の医療処置例データベース30、時間情報38を有するイベントリスト39、治療プログラムデータベース60が格納されている。一方、端末200の端末本体210はパーソナルコンピュータからなり、ディスプレイ40、スピーカ44、及びコンソール50を有している。
このようにして、本実施形態の医療処置評価支援システムは、ホストコンピュータ110が、過去の症例、前記症例について実施した医療処置及び発生したイベントの順序を含む医療情報を医療処置例データベース30に記録する記憶装置28(医療処置例データベース記憶部)を有する。又、ホストコンピュータ110は、検索クエリ医療処置例が付与されたとき、該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報に基づいて、記憶装置28が記憶する前記医療処置例データベースから検索する検索部とされている。又、ホストコンピュータ110は、前記検索クエリ医療処置例と、前記検索部が検索した類似医療処置例とを比較評価する評価部とされている。一方、端末200は、検索クエリ医療処置例と検索された類似医療処置例とをともに表示し、前記比較評価結果を強調して表示するディスプレイ40(表示部)を備える。
このように構成することにより第2実施形態の医療処置評価支援システムでは、検索クエリ医療処置例が付与されると、ホストコンピュータ110は該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報に基づいて医療処置例データベース30から検索する。そして、ホストコンピュータは前記類似医療処置例と前記検索クエリ医療処置例とを比較評価する。そして、端末200のディスプレイ40が前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例とをともに表示し、比較評価結果を強調して表示する。
この結果、第2実施形態の医療処置評価支援システムでは、従来の経験や知識に基づいた評価に、検索クエリ医療処置例と類似医療処置例との比較から検出された相違点を加えることによって、医療処置の評価の支援が期待できる。又、端末200のディスプレイ40によって比較評価結果を強調して表示することにより検索クエリ医療処置例と類似医療処置例との論点整理を評価者が行いやすいため、症例検討に要する時間を短縮して評価支援を行うことができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 前記第1実施形態の類似医療処置例の代わりに、記憶装置28の医療処置例データベース30に、過去の症例、前記症例について実施した医療処置及び発生したイベントの順序を含む医療情報を有する標準的処置例を、記録するようにしてもよい。そして、処理装置本体20が、検索手段として、検索クエリ医療処置例が付与されたとき、該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例として前記標準的処置例を、それぞれが有する医療情報に基づいて前記医療処置例データベースから検索するように構成する。
そして、処理装置本体20は、評価手段として、検索された前記標準的処置例と前記検索クエリ医療処置例とを比較評価する。又、ディスプレイ40は、表示手段として、検索クエリ医療処置例と検索された標準的処置例とをともに表示し、比較評価結果を強調して表示する構成としてもよい。
このような構成にしても、検索クエリ医療処置例は標準的処置例との比較から検出された相違点を加えることによって、医療処置の評価の支援が期待できる。又、ディスプレイ40によって比較評価結果を強調して表示することにより検索クエリ医療処置例と標準的処置例との論点整理が行われるため、症例検討に要する時間を短縮して評価支援を行うことが可能となる。
○ 第1実施形態では、処理装置本体20や、ディスプレイ40を一般のデスクトップ型のパーソナルコンピュータのように独立して構成したものとして説明した。これに代えて、ノート型パーソナルコンピュータや、ディスプレイ一体型パーソナルコンピュータのように、処理装置本体20の一部機能としてディスプレイ40を包含した構成に具体化してもよい。又、ディスプレイ40は、例えばプロジェクタとしてもよい。
○ 第1実施形態では、履歴情報37は、被治療者に対して行われた医療処置を医療処置毎にシンボル化(記号化)し、その手順通りに並べた順序で、記録するようにした。これに代えて、一連のまとまりのある医療処置をまとめて1つにシンボル化するようにしてもよい。このようにすると、1つ1つの医療処置をシンボル化する場合に比較して、必要とされる記憶装置の記憶容量を少なくすることができる。
○ 第1実施形態では、履歴情報37は、医療処置履歴37a、音声イベント履歴37b、機器イベント履歴37cを含むようにしたが、機器イベント履歴37cを省略したり、或いは、さらに、他のイベントの履歴を加えるようにしてもよい。
○ 第1実施形態では、CPU22は検索クエリ医療処置例の医療処置履歴37aに対する症例の医療処置履歴37aの類似度を算出するとともに検索クエリ医療処置例の音声イベント履歴37bに対する症例の音声イベント履歴37bの類似度を算出するようにした。
これに代えて、CPU22は検索クエリ医療処置例の医療処置履歴37aに対する他の症例の医療処置履歴37aの類似度を算出するとともに検索クエリ医療処置例の機器イベント履歴37cに対する他の症例の機器イベント履歴37cの類似度を算出するようにし、これらの類似度を統合して統合類似度を算出してもよい。又、医療処置履歴37a,音声イベント履歴37b,機器イベント履歴37cのそれぞれの類似度を算出して、統合類似度を算出するようにしてもよい。
○ 第1実施形態では、医療処置評価支援プログラムをROM24に格納したが、記憶装置28や、他の外部記憶装置に格納してもよい。
○ 第1実施形態では、類似医療処置例を検索する際、医療処置履歴37aや、音声イベント履歴37bにおいて、検索クエリ医療処置例のものと一致する医療処置履歴37aの手順の数と音声イベント履歴37bの手順の数を類似度の算出に用いている。これに代えて、映像情報31から得られる動き情報や、センサ等の機器の出力から検出されるイベント情報を利用して、パターン認識等で用いられる他の手法を類似度の算出に利用してもよい。
○ 第1実施形態では、表示画面40aである同一画面上において複数のウインドウとして処理結果を表示するようにしたが、複数、例えば、一対のディスプレイのそれぞれに対して、検索クエリ医療処置例と、類似医療処置例を同時に表示するようにしてもよい。
○ 第1実施形態では、映像情報31として、動画としたが、映像情報31を静止画とし、この場合にはサムネイル等を用いても表示するようにしてもよい。
○ 第1実施形態では、本実施形態の時間情報38を時刻としたが、イベントが継続している時間を計測することにより得られたイベント継続時間であってもよい。
○ 第1実施形態では、S42において、イベントの相違検出を検索クエリ医療処置例と類似医療処置例の間で行った。この処理に加えて、或いは、類似医療処置例とのイベントの相違比較を行わずに、このステップにおいて、検索クエリ医療処置例と標準的治療プログラムとの間において医療処置のイベントの相違を検出するようにしてもよい。
このように標準的治療プログラムの医療処置のイベントとの比較が行われて、検索クエリ医療処置例の相違する医療処置のイベントを強調表示する。このようにしても、検索クエリ医療処置例の評価を支援することができる。
○ 第1実施形態では、医療処置評価支援装置10は、医療処置例データベース30に記録されている医療情報が、医療処置手順、医療処置の映像、音声、テキスト、センサ出力のモダリティから得られた全部の情報を、医療処置中に発生したイベントをリスト化したイベントリストに同期して記録した。これに代えて、医療処置手順、医療処置の映像、音声、テキスト、センサ出力のモダリティから得られ全部の情報の少なくも1つのマルチモーダル情報を、医療処置中に発生したイベントをリスト化したイベントリストに同期して記録しても良い。
○ 第1実施形態では、処理装置本体20は、検索クエリ医療処置例の医療処置の所要時間(すなわち、イベント継続時間)と、類似医療処置例である標準的医療処置例における前記検索クエリ医療処置例の医療処置と対応する医療処置の所要時間(すなわち、イベント継続時間)との比較評価を行うようにした。これに代えて、或いは、これに加えて、処理装置本体20は、検索クエリ医療処置例に関するセンサ出力を判定値としての通常値との比較評価を行うことにより異常値(外れ値)検出を行うようにしてもよい。この結果、検索クエリ医療処置例に関するセンサ出力の異常値検出が行われれば、該センサ出力の異常値に基づいて、検索クエリ医療処置例の医療処置に対する客観的評価を評価者が行う際にその支援を行うことができる。
○ 第1実施形態では、イベント種別に重み付けを設定して類似度の算出を行ったが、イベント毎に重みを変動させることによって類似度を算出するようにしてもよい。例えば、「気管挿管」は重み1とし、「心臓マッサージ」は重み0.3とするように「各イベント内容に応じて重み付け」を行うようにしてもよい。
前記実施形態から把握できる請求項以外の技術的思想を下記に述べる。
(1) 検索クエリ医療処置例が付与されたとき、該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例をそれぞれが有する医療情報に基づいて、過去の症例、前記症例について実施した医療処置及び発生したイベントの順序を含む医療情報を記録する医療処置例データベースから検索する第1ステップと、前記検索クエリ医療処置例と検索された類似医療処置例とを比較評価する第2ステップと、前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例とをともに表示し、併せて前記比較評価結果を強調して表示する第3ステップを含むことを特徴とする医療処置評価支援方法。ここで、第1実施形態において、S20及びS30が第1ステップ、S40が第2ステップ、及びS50が第3ステップに相当する。
この方法により従来の経験や知識に基づいた評価に、検索クエリ医療処置例と類似医療処置例との比較から検出された相違点を加えることによって、医療処置の評価の支援が期待できる。又、第3ステップによって比較評価結果を強調して表示することにより検索クエリ医療処置例と類似医療処置例との論点整理が行われるため、症例検討に要する時間を短縮して評価支援を行うことが可能となる。その結果、データベースに記録された医療処置例の評価の支援を期待できる効果を奏する。
(2) 前記(1)に記載の技術的思想において、前記第1ステップは、医療処置例データベースに記憶されている医療処置例に関するイベント種別に類似度を算出し、前記類似度に基づいて類似医療処置例を検索することを特徴とする。
(3) 前記(1)又は(2)に記載の技術的思想において、前記第2ステップは、前記類似医療処置例と前記検索クエリ医療処置例の各時系列で発生したイベント列に対して相違点を評価することを特徴とする。
(4) 前記(1)乃至(3)のうちのいずれか1つに記載の技術的思想において、前記第2ステップは、前記検索クエリ医療処置例の医療処置の所要時間と、前記類似医療処置例である標準的医療処置例における前記検索クエリ医療処置例の医療処置と対応する医療処置の所要時間との比較評価、及び、前記検索クエリ医療処置例に関するセンサ出力の異常値検出の少なくともいずれか一方を行うことを特徴とする。
(5) 前記(1)乃至(4)のうちのいずれか1つに記載の技術的思想において、前記第3ステップは、前記検索クエリ医療処置例と類似医療処置例の医療処置を同時に表示する際に、医療処置手順に同じイベントが存在する場合、該イベントを同期をとって表示することを特徴とする。
(6) 前記(1)乃至(5)のうちのいずれか1つに記載の技術的思想において、前記第3ステップは、医療処置手順のダイヤグラムを使用して、前記比較結果を強調表示することを特徴とする。
医療処置評価支援装置10の全体概要図。 医療処置評価支援装置10のブロック図。 検索クエリ医療処置例の作用の説明のためのフローチャート。 検索実行のフローチャート。 検索クエリ医療処置例の評価のフローチャート。 医療情報35の構成の説明図。 標準的治療プログラムの一例の説明図。 音声認識結果のシンボル化の例を示す説明図。 検索時の類似度計算の説明図。 (a)は検索クエリ医療処置例と類似医療処置例のディスプレイ画面上に表示されたときの説明図、(b)は、検索クエリ医療処置例がディスプレイ画面上に表示された状態を示す説明図、(c)は、類似医療処置例がディスプレイ画面上に表示された状態を示す説明図。 (a)は、検索クエリ医療処置例がディスプレイ画面上に表示された状態を示す説明図、(b)は、類似医療処置例がディスプレイ画面上に表示された状態を示す説明図。 第2実施形態の医療処置評価支援システムの概略図。
符号の説明
10…医療処置評価支援装置
20…処理装置本体
22…CPU
28…記憶装置
37…イベントリスト
40…ディスプレイ
50…コンソール
62…標準的治療プログラム

Claims (9)

  1. 過去の症例、前記症例について実施した医療処置例及び発生したイベントの順序を含む医療情報を医療処置例データベースに記録する医療処置例データベース記憶手段と、
    検索クエリ医療処置例が付与されたとき、該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報に基づいて前記医療処置例データベースから検索する検索手段と、
    前記検索クエリ医療処置例と、前記検索手段が検索した類似医療処置例とを比較評価する評価手段と、
    前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例とをともに表示し、前記評価手段が評価した前記比較評価結果を強調して表示する表示手段とを有することを特徴とする医療処置評価支援装置。
  2. 評価者が前記検索クエリ医療処置例の評価を入力する評価入力手段を備え、
    前記医療処置例データベース記憶手段は、前記評価入力手段を介して入力された評価を前記検索クエリ医療処置例に関連付けて前記医療処置例データベースに記録することを特徴とする請求項1に記載の医療処置評価支援装置。
  3. 前記検索手段は、医療処置例データベース記憶手段に記憶されている医療処置例に関するイベント種別の類似度を算出し、前記類似度に基づいて類似医療処置例を検索することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の医療処置評価支援装置。
  4. 前記評価手段は、前記類似医療処置例と前記検索クエリ医療処置例の各時系列で発生したイベント列に対して相違点を評価することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の医療処置評価支援装置。
  5. 前記評価手段は、さらに、前記検索クエリ医療処置例の医療処置の所要時間と前記検索クエリ医療処置例に関するセンサ出力の少なくともいずれか一方を、判定値と比較評価を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項に記載の医療処置評価支援装置。
  6. 前記表示手段は、前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例の医療処置を同時に表示する際に、医療処置手順に同じイベントが存在する場合には該イベントを同期をとって表示することを特徴とする請求項1乃至請求項5うちいずれか1項に記載の医療処置評価支援装置。
  7. 前記表示手段は、医療処置手順のダイヤグラムを使用して、前記比較結果を強調表示することを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちいずれか1項に記載の医療処置評価支援装置。
  8. 過去の症例、前記症例について実施した医療処置例及び発生したイベントの順序を含む医療情報を医療処置例データベースに記録する医療処置例データベース記憶部と、
    検索クエリ医療処置例が付与されたとき、該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報に基づいて医療処置例データベース記憶部が記憶する前記医療処置例データベースから検索する検索部と、
    前記検索クエリ医療処置例と、前記検索部が検索した類似医療処置例とを比較評価する評価部と、
    前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例とをともに表示し、前記評価部が評価した前記比較評価結果を強調して表示する表示部を備えることを特徴とする医療処置評価支援システム。
  9. コンピュータを、
    過去の症例、前記症例について実施した医療処置例及び発生したイベントの順序を含む医療情報を医療処置例データベースに記録する医療処置例データベース記憶手段と、
    検索クエリ医療処置例が付与されたとき、該検索クエリ医療処置例と類似する類似医療処置例を、それぞれが有する医療情報に基づいて医療処置例データベース記憶手段が記憶する前記医療処置例データベースから検索する検索手段と、
    前記検索クエリ医療処置例と、前記検索手段が検索した類似処置例とを比較評価する評価手段と、
    前記検索クエリ医療処置例と前記類似医療処置例とをともに表示し、前記評価手段が評価した前記比較評価結果を強調して表示する表示手段として機能させるための医療処置評価支援プログラム。
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