JP2007232545A - 鋼材の応力−歪み関係の予測方法 - Google Patents

鋼材の応力−歪み関係の予測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】室温での引張試験で得られる降伏応力と引張強度から、又は、鋼材のミルシートに記載される室温での降伏応力若しくは耐力と引張強度から、室温域から高温域に至るまでの応力−歪み関係を予測し、高温引張試験を省略する。
【解決手段】鋼材の任意温度における応力−歪み関係を、室温での降伏応力σyRTと室温での引張強度TSRTから予測する方法であって、応力−歪み関係を原点及び少なくとも4つの座標で示される点を結ぶ折れ線で近似するとともに、室温での降伏応力σyRTによって正規化した降伏応力σと温度との関係及び室温での引張強度TSRTによって正規化した引張強度TSと温度との関係を定義してなるマスターカーブ用いることを特徴とする、鋼材の任意温度における応力−歪み関係を予測する方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、鋼材に溶接、熱処理などの熱履歴が加わるプロセスにおいて鋼材に生じる熱応力によって塑性変形が発生する問題、いわゆる熱弾塑性問題を数値計算する際に、各温度域の応力−歪み関係を室温における降伏応力と引張強度から又は耐力と引張強度から予測する方法に関するものである。
熱弾塑性問題の数値計算には、熱伝導率、比熱、密度等の熱物性値や、縦弾性係数、ポアソン比、塑性域を含めた応力−歪み関係についての材料特性データが必要である。これらの材料特性データは、温度依存性があるため、熱弾塑性問題の数値計算には、ある程度の温度間隔(例えば、100℃の温度間隔)をあけて、それぞれの温度域毎に応力−歪み関係についての材料特性の定義をしておく必要がある。特に、熱弾塑性問題は温度変化に伴って変化する降伏応力によって塑性変形が発生する問題であり、この塑性変形が残留応力や残留変形の原因となるので、熱弾塑性問題の数値計算をする際には、これらの材料特性データを用いて、正確な応力−歪み関係を把握しておくことが必要となる。
現在では、これらの材料特性データの数値を与えてやれば、熱弾塑性問題の数値計算を市販のソフトウェアで実施することが可能であるが、そのためには、精度の高い材料特性データの数値を得ることが重要となる。
従来、これらの材料特性データは実測して求めることが必要であったが、近年では、熱物性値については熱力学データベースに基づく方法や実験結果の回帰式によって推定することが可能となっている。
たとえば、非特許文献1には、ギブスの自由エネルギーを熱力学データベースに基づいて合金成分から計算し,ギブスの自由エネルギーの温度による2階微分として比熱を計算する方法や,密度や熱伝導率については実験結果をC,Si,Mn,Cr,Mo,Niの各合金元素含有量について,これらの1次および2次式として回帰することによって推定する方法が示されている。
JyrkiMiettinen著、「Calculation ofSolodification-Related Thermophysical Properties for Steels」、Metallurgical and Materials Transactions B,Volume 28B、pp.281-297、(April 1977)
材料特性データを実測値によらず、推定値又は予測値によって求めることができれば、そのデータの採取に必要な時間とコストを省くことができる。
しかしながら、熱力学データベースに基づく方法や実験結果の回帰分析によって推定することができるのは、熱伝導率、比熱、密度等の熱物性値だけであり、縦弾性係数、ポアソン比、塑性域を含めた応力−歪み関係についての材料特性データを推定することはできない。
熱弾塑性問題の数値計算には、降伏応力とその後の加工硬化現象を含めた応力−歪み関係についての材料特性データそのものの数値が、室温のみでなく種々の温度において必要である。例えば、実際の鋼材には降伏後の加工硬化が生じるのに、これを無視して、いわゆる完全弾塑性材料挙動のモデルを適用すると、計算結果の信頼性は大きく損なわれることになる。
このように、一般的な鋼材について、応力−歪み関係についての材料特性データを予測する手法は確立されておらず、高温引張試験を行って実測する必要があった。したがって、応力−歪み関係についての材料特性データの採取のために、多大な時間と試験費用が必要とされてきた。
本発明の目的は、室温での引張試験で得られる降伏応力と引張強度から、又は、鋼材に添付されるミルシートに記載される室温での降伏応力若しくは耐力と引張強度から、室温域から高温域に至るまでの応力―歪みの関係を予測する方法を提供するものであり、もって熱弾塑性問題の数値計算に必要とされてきた高温引張試験を省略することを可能とすることである。
本発明者らは、鋼材の応力−歪み関係の検討に当たって、軟鋼、汎用型鋼板、低降伏比鋼板など、表1に示す機械特性値と強化機構を有する種々の鋼種について、種々の実験と考察を重ねた結果、次の(a)〜(e)に示す知見を得た。
Figure 2007232545
(a) 図1及び図2に、鋼材の応力−歪み関係の2例を示す。図1は、汎用型鋼板440MPa級ハイテン(鋼種:JSC440W)についての応力−歪み関係であり、図2は、高深絞り鋼板440MPa級ハイテン(鋼種:JSC440P)についての応力−歪み関係である。いずれの図についても、縦軸は室温における0.2%耐力の測定結果で規格化してある。鋼材の応力−歪み関係は、大きく二通りに分けることができる。すなわち、図1に示すように、室温で降伏点が明瞭であって降伏伸びを生じた後に加工硬化をし始めるもの(Type-A)と、図2に示すように、降伏点が明瞭ではなく弾性域から塑性域にかけて滑らかに応力が変化するもの(Type-B)である。Type-Aの鋼種には汎用型鋼板や軟鋼等(鋼種としては、上記JSC440WのほかにJSC270C、JSC340W、JSC590R等)が含まれ、そして、Type-Bの鋼種には低降伏比型鋼板や高延性型鋼板等(鋼種としては、上記JSC440PのほかにJAC270F、JSC340P、JSC590Y、590TRIP、780TRIP、JSC780Y、JSC980Y等)が含まれる。
(b) 薄板鋼板材料の軟鋼から980MPa級の超高張力鋼(ハイテン)まで各種鋼材に対して、室温から1100℃まで、試験温度の温度間隔を100℃と設定して、各種鋼材の引張試験を行って、それぞれの鋼種が、Type-AとType-Bのいずれに属するかを検討した。その結果、低炭素軟鋼鋼板、汎用型(固溶強化型)鋼板及び高降伏比(析出強化型)鋼板はType-Aに分類され、そして、極低炭素軟鋼鋼板、高深絞り型鋼板、極低炭固溶強化型鋼板、低降伏比型鋼板(DP鋼)及び高延性型鋼板(残留オーステナイトを含む変態強化鋼板)などはType-Bに分類されることがわかった。なお、Type-Aの鋼板であっても、300℃以上の高温においては明瞭な降伏点や降伏伸びを有さず、Type-Bと同様な応力―歪み関係を有することもわかった。
(c) 引張試験で得られた応力−歪み関係の実験データを多数の直線からなる折れ線で近似してみると、次のとおり、Type-A及びType-Bの両方とも、原点のほかに、少なくとも4点で応力と歪みの値を規定すれば、熱弾塑性解析において十分な精度が得られることがわかった。
[Type-Aの場合]
図3は、Type-Aについて、応力−歪み関係の実測値(波線で表示)を折れ線(直線で表示)で近似した一例である。鋼材に応力(Stress)をかけると弾性変形によって歪み(Strain)が生じ、さらに応力を増加させ、降伏応力(σ)に達すると、上降伏点(降伏伸びが始まる点)で降伏する。降伏後は、塑性変形して、その後、引張強度TSに至る。ただし、ここでは、上降伏点で降伏後にいったん下降伏点(降伏伸びが終了する点)まで応力が低下(このときの歪みX)した後、歪みXで引張強度TSに至っており、応力と歪みの関係は直線的ではない。
したがって、応力−歪み関係を折れ線で近似するためには、原点のほかに、上降伏点の座標(σ/E,σ)、下降伏点の座標(X,σ)、引張強度TSに到達する点の座標(X,TS)の3点だけでは不十分であり、下降伏点と引張強度TSに到達する点の間に少なくとも1点をさらに追加する必要があることが分かった。たとえば、下降伏点の歪みXにさらに歪みXが加わった時点の座標(X+X,σ2A)を追加する必要がある。
なお、このように、応力と歪みの関係は必ずしも直線的ではなく、上降伏点で降伏後にいったん下降伏点まで応力が低下することがあり、熱弾塑性問題の計算を不安定にすることがあるので、この応力−歪み関係を折れ線で近似する際に、降伏応力(σ)は、(i)上降伏点に到達後、降伏伸びを生じている間、応力は公称応力で一定と近似するか、又は、(ii)上降伏点は無視し、材料は下降伏点で降伏し始め、降伏伸びの間は公称応力で一定と近似するとよい。このいずれの近似を用いても構わない。
よって、Type-Aの鋼材の場合、応力―歪み関係を近似する折れ線を通る点座標(歪み,応力)は、原点のほかに、少なくとも次の4点で与えることができる。
・第1の点(降伏伸びが始まる点):(σ/E,σ)、
・第2の点(降伏伸びが終了する点):(X,σ)、
・第3の点(降伏応力と引張強度の間の任意の点):(X+X,σ2A)、
・第4の点(引張強度に到達する点):(X,TS)
ここで、σは降伏応力、Eは縦弾性係数、Xは降伏伸びが終了する点の歪み、Xは降伏応力と引張強度の間の任意の点の歪み、Xは引張強度に到達する点の歪み、σ2Aは降伏応力と引張強度の間の任意の点の応力、そして、TSは材料の引張強度である。
[Type-Bの場合]
図4は、Type-Bについて、応力−歪み関係の実測値(波線で表示)を折れ線(直線で表示)で近似した一例である。鋼材に応力(Stress)をかけると弾性変形によって歪み(Strain)が生じ、さらに応力を増加させ、降伏応力(σ)に達すると、降伏点で降伏する。降伏後は塑性変形して、その後、引張強度TSに至る。ただし、ここでは、降伏後に歪みXで引張強度TSに至るまでの応力と歪みの関係は直線的ではない。
また、Type-Bの場合、明確な降伏点を示していない。明確な降伏点を示さない場合には、降伏強度は通常0.2%耐力で評価される。0.2%耐力とは塑性歪みを0.2%生じるときの応力値(σ0.2)であるから、この応力では既に塑性変形領域に入っており、この0.2%耐力で評価される点の座標は、縦弾性係数をEとすると、(σ0.2/E+0.2/100,σ0.2)で表すことができる。そして、弾性限界はα×σ0.2(0.60≦α≦0.99)と定義することができるので、降伏点の座標は(α×σ0.2/E,α×σ0.2)で表すことができる。なお、αは降伏応力と0.2%耐力との比(降伏応力/0.2%耐力)を表す係数である。
しかしながら、上述の通り、降伏後に歪みXで引張強度TSに至るまでの応力と歪みの関係は直線的ではないので、応力−歪み関係を折れ線で近似するためには、原点のほかに、降伏点の座標(α×σ0.2/E,α×σ0.2)、0.2%耐力に達する点の座標(σ0.2/E+0.2/100,σ0.2)、引張強度TSに到達する点の座標(X,TS)の3点だけでは不十分であり、降伏点と引張強度TSに到達する点の間に少なくとも1点をさらに追加する必要がある。たとえば、歪みXの時点の座標(X,σ2B)を追加する必要がある。なお、上述した図4は、降伏応力と引張強度の間の任意の点の歪みXを2%と設定して、追加した折れ点の座標を示したものである。
よって、Type-Bの鋼材の場合、応力―歪み関係を近似する折れ線を通る点の座標(歪み,応力)は、原点のほかに、少なくとも次の4点で与えることができる。
・第1の点(降伏伸びが始まる点):(α×σ0.2/E,α×σ0.2)、
・第2の点(0.2%耐力に達する点):(σ0.2/E+0.2/100,σ0.2)、
・第3の点(降伏応力と引張強度の間の任意の点):(X,σ2B)、
・第4の点(引張強度に到達する点):(X,TS)
ここで、αは係数(0.60≦α≦0.99)、σ0.2は0.2%の耐力、Eは縦弾性係数、Xは降伏応力と引張強度の間の任意の点の歪み、Xは引張強度に到達する点の歪み、σ2Bは降伏応力と引張強度の間の任意の点の応力、そして、TSは材料の引張強度である。
(d) 以上のように、応力−歪み関係を折れ線で近似するためには、まず各鋼種について各温度において、縦弾性係数E、σ、σ0.2及びTSを知る必要がある。縦弾性係数Eは鋼材の種類が変わってもほとんど変化しないので、Eについては縦弾性係数測定試験を行って得られるデータあるいは、便覧に掲載されたデータを用いて、Eを温度の関数として定義すれば、任意の温度におけるEの値を容易に求めることができる。以下、Type-Aの場合のσも便宜的にσ0.2と表記する。
(e) また、各鋼種において、室温におけるσ0.2RTを用いて、室温以上の温度域におけるσ0.2を正規化した結果、正規化した0.2%耐力(Normalized σ0.2)と温度との関係がいくつかの鋼種毎にひとつの曲線(以後、マスターカーブと呼ぶ)で表現できることが判明した。
図5及び図6は、正規化した0.2%耐力(Normalized
σ0.2)と温度との関係を示すマスターカーブの2例である。引張強度が異なる材料では0.2%耐力も当然異なるが、0.2%耐力σ0.2を正規化することによって、高温域までを含めて異なる引張強度の鋼板のマスターカーブを一つの曲線で表すことができる。図5及び図6から、例えば、温度範囲を区切り、温度の多項式で与えることによって、マスターカーブを温度の関数で表現することができるから、それぞれの鋼種において、任意の温度におけるσ0.2が室温におけるσ0.2RTから計算することが可能となる。
(f) 同様に、各鋼種において、室温における引張強度TSRTを用いて、室温以上の温度域におけるTSを正規化した結果、引張試験温度と正規化したTS(Normalized
TS)の関係がいくつかの鋼種毎にひとつの曲線(以後、マスターカーブと呼ぶ)で表現できることも判明した。
図7及び図8は、正規化したTS(Normalized
TS)と温度との関係を示すマスターカーブの2例である。引張強度が異なる材料では引張強度TSも当然異なるが、TSを正規化することによって、高温域までを含めて異なる引張強度の鋼板のマスターカーブを一つの曲線で表すことができる。図7及び図8から、例えば、温度範囲を区切り、温度の多項式で与えることによって、マスターカーブを温度の関数で表現することができるから、それぞれの鋼種において、任意の温度におけるTSが室温におけるTSRTから計算することが可能となる。
本発明にかかる鋼材の応力−歪み関係の予測方法は、これらの(a)〜(f)の知見に基づいて完成したものであり、次の(1)〜(4)のいずれかを要旨とする。以下、それぞれ、本発明(1)〜(4)という。本発明(1)〜(4)を総称して、本発明ということがある。
(1) 室温で降伏伸びを有する鋼材の任意温度における応力−歪み関係を、室温での降伏応力σyRTと室温での引張強度TSRTから予測する方法であって、応力−歪み関係を原点及び少なくとも次の4つの座標で示される点:
第1の点(σ/E,σ)、
第2の点(X,σ)、
第3の点(X+X,σ2A)、
第4の点(X,TS)
を結ぶ折れ線で近似するとともに、室温での降伏応力σyRTによって正規化した降伏応力σと温度との関係及び室温での引張強度TSRTによって正規化した引張強度TSと温度との関係を定義してなるマスターカーブを用いることを特徴とする、鋼材の任意温度における応力−歪み関係を予測する方法。
ここで、σは降伏応力、Eは縦弾性係数、Xは降伏伸びが終了する点の歪み、Xは降伏応力と引張強度の間の任意の点の歪み、Xは引張強度に到達する点の歪み、σ2Aは降伏応力と引張強度の間の任意の点の応力、そして、TSは材料の引張強度である。
(2) Xを0.007〜0.03の範囲とし、Xを0.01〜0.05の歪み範囲とすることを特徴とする、上記(1)の方法。
(3) 鋼材が極低炭素軟鋼板または高深絞り性鋼板の場合には、Xを0.10〜0.20の範囲とすることを特徴とする、上記(2)に記載の方法。
(4) 鋼材が低炭素軟鋼鋼板、汎用型(固溶強化型)鋼板、高降伏比(析出強化型)鋼板、極低炭固溶強化型鋼板、低降伏比型鋼板または高延性型鋼板の場合には、Xを0.05〜0.15とすることを特徴とする、上記(2)の方法。
(5) 室温で降伏伸びを有しない鋼材の任意温度における応力−歪み関係を、室温での0.2%耐力σ0.2RTと室温での引張強度TSRTから予測する方法であって、応力歪み関係を原点及び少なくとも次の4つの座標で示される点:
第1の点(α×σ0.2/E,α×σ0.2)、
第2の点(σ0.2/E+0.2/100,σ0.2)、
第3の点(X,σ2B)、
第4の点(X,TS)
を結ぶ折れ線で近似するとともに、室温での降伏応力σyRTによって正規化した降伏応力σと温度との関係及び室温での引張強度TSRTによって正規化した引張強度TSと温度との関係を定義してなるマスターカーブを用いることを特徴とする、鋼材の任意温度における応力−歪み関係を予測する方法。
ここで、αは係数(0.60≦α≦0.99)、σ0.2は0.2%の耐力、Eは縦弾性係数、Xは降伏応力と引張強度の間の任意の点の歪み、Xは引張強度に到達する点の歪み、σ2Bは降伏応力と引張強度の間の任意の点の応力、そして、TSは材料の引張強度である。
(6) Xを0.01〜0.05の歪み範囲とすることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
(7) 鋼材が極低炭素軟鋼または高深絞り鋼板の場合には、αを0.70〜0.99、Xを0.10〜0.20の範囲とすることを特徴とする、上記(6)の方法。
(8) 鋼材が低炭素軟鋼鋼板、汎用型(固溶強化型)鋼板、高降伏比(析出強化型)鋼板、極低炭固溶強化型鋼板、低降伏比型鋼板または高延性型鋼板の場合には、αを0.60〜0.90、Xを0.05〜0.15とすることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
本発明によれば、室温での引張試験で得られる降伏応力と引張強度から、又は、鋼材のミルシートに記載される室温での降伏応力若しくは耐力と引張強度から、室温域から高温域に至るまでの応力−歪み関係を予測できる。したがって、従来は熱弾塑性問題の数値計算に必要とされてきた高温引張試験を省略することができる。
鋼材の応力―歪み関係を近似する折れ線を通る点座標(歪み,応力)は、Type-A及びType-Bともに、原点のほかに、少なくとも4点で与えることができることは、前述のとおりである。
すなわち、Type-Aの鋼材の場合には、鋼材の応力―歪み関係は、
・第1の点(降伏伸びが始まる点):(σ/E,σ)、
・第2の点(降伏伸びが終了する点):(X,σ)、
・第3の点(降伏応力と引張強度の間の任意の点):(X+X,σ2A)、
・第4の点(引張強度に到達する点):(X,TS)
の4つの点を結ぶ折れ線で近似される。
ここで、σは降伏応力、Eは縦弾性係数、Xは降伏伸びが終了する点の歪み、Xは降伏応力と引張強度の間の任意の点の歪み、Xは引張強度に到達する点の歪み、σ2Aは降伏応力と引張強度の間の任意の点の応力、そして、TSは材料の引張強度である。
そして、Type-Bの鋼材の場合には、鋼材の応力―歪み関係は、
・第1の点(降伏伸びが始まる点):(α×σ0.2/E,α×σ0.2)、
・第2の点(0.2%耐力に達する点):(σ0.2/E+0.2/100,σ0.2)、
・第3の点(降伏応力と引張強度の間の任意の点):(X,σ2B)、
・第4の点(引張強度に到達する点):(X,TS)
の4つの点を結ぶ折れ線で近似される。
ここで、αは係数(0.60≦α≦0.99)、σ0.2は0.2%の耐力、Eは縦弾性係数、Xは降伏応力と引張強度の間の任意の点の歪み、Xは引張強度に到達する点の歪み、σ2Bは降伏応力と引張強度の間の任意の点の応力、そして、TSは材料の引張強度である。
これらの座標を決定するパラメータのうち、σは降伏応力、Eは縦弾性係数、TSは材料の引張強度であり、鋼材によって決まる固定パラメータであることを考慮すると、Type-Aの場合には、応力σ2A並びに歪みX、X及びXの4つの変動パラメータにより、そして、Type-Bの場合には応力σ2B、係数α並びに歪みX及びXの4つ変動のパラメータにより、それぞれ、応力−歪み関係を近似することができることが分かる。
以下に、Type-Aの場合とType-Bの場合に分けて、それぞれの変動パラメータについて、説明する。
[Type-Aの場合]
σ2A
図9は、Type-Aの鋼材について、X=0.02としたときの応力σ2Aとσ0.2との関係を示している。このように公称応力で表現したσ0.2とσ2Aは、温度に依存せず、一対一の関係があることが実験的結果より、確認された。この関係は次式で表すことができるので、σ2Aはσ0.2から一義的に求めることができる。
σ2A=0.995σ0.2+56.8 (MPa) ・・・・・・・・・(1)式

降伏伸びの値は鋼種や温度域によってばらつきがあるが、降伏伸びが終了する歪みは、0.7〜3%であり、平均的には降伏伸びが歪み1%で終了する。すなわち、応力−歪み関係を精度良く近似するためには、Xは上記範囲で設定することが良く、平均的にはXを0.007〜0.03とするのが好ましく、X=0.01とするのがさらに好ましい。

塑性域の応力−歪み関係は歪みの小さい範囲で大きく変化する曲線を描くので、歪み1〜5%の範囲で定義することが、応力―歪み関係の近似精度を保ち易い。したがって、Xを0.01〜0.05の歪み範囲とするのが好ましく、X=0.01〜0.05とするのがさらに好ましい。

低炭素軟鋼鋼板、汎用型(固溶強化型)鋼板、高降伏比(析出強化型)鋼板、極低炭固溶強化型鋼板、低降伏比型鋼板および高延性型鋼板等の多くの鋼種において、Xの値は温度によって0.05〜0.15の範囲で変化し、高温になるほど値は小さくなる傾向があるが、平均的には公称歪み10%で引張強度TSに到達するとして、真応力−対数歪みに変換すれば、実際の応力―歪み関係と良く対応する。したがって、Xは0.05〜0.15とすることが好ましく、X=0.1とするのがさらに好ましい。引張強度TSは通常、公称応力で表記されるが、熱弾塑性解析においては真応力−対数歪みで定義するデータを用いる。公称歪みeと対数歪みε、そして、公称応力σと真応力σとの間には、それぞれ、次の関係式が成り立つことが知られている。
ε=ln(1+e)
σ=σ(1+e)
したがって、Type-Aにおける第4の点は、真応力−対数歪み線図上では、たとえば、X=0.1とすると、(ln(1+0.1),TS(1+0.1))の点となる。
なお、Xについては鋼種によって差がある。極低炭素系軟鋼や340MPa級の高深絞り型鋼板などの限られた鋼種においては、公称歪みで0.10〜0.20の範囲で変化し、平均的には15%とする方が、実験結果と良く一致するので、Xは0.10〜0.20の範囲とするのが好ましく、X=0.15とするのがさらに好ましい。
[Type-Bの場合]
σ2B
図10は、Type-Bの鋼材について、X=0.02としたときの応力σ2Bとσ0.2との関係を示している。このように公称応力で表現したσ0.2とσ2Bは、温度に依存せず、一対一の関係があることが実験的結果より、確認された。この関係は次式で表すことができるので、σ2Bはσ0.2から一義的に求めることができる。
σ2B=1.246σ0.2 ・・・・・・・・(2)式
α:
αは降伏応力と0.2%耐力の比を表す係数であり、0.65〜0.90の範囲の値をとる。
低炭素軟鋼鋼板、汎用型(固溶強化型)鋼板、高降伏比(析出強化型)鋼板、極低炭固溶強化型鋼板、低降伏比型鋼板および高延性型鋼板等の多くの鋼種においては、αは0.60〜0.90をとる。室温から700℃までの温度域において、αを一定値に固定する場合には、α=0.70のとき、0.2%耐力と降伏応力を精度良く対応させることができるので、α=0.70とするのが好ましい。800℃以上の温度域では、室温での値よりも大きな値を用いるのが好ましい。800〜1000℃においては、αの値を1割増してα=0.77としたとき、0.2%耐力と降伏応力を精度良く対応させることができるので、α=0.77とするのがより好ましい。1100℃以上では2割増してα=0.84としたとき、0.2%耐力と降伏応力を精度良く対応させることができるので、α=0.84とするのがより好ましい。1200℃ではα=0.90とするのがより好ましい。このように、αの値は高温になるほど大きな値となる.
なお、極低炭素系軟鋼や340MPa級以下の高深絞り性鋼板などの限られた鋼種においては、αは0.70〜0.96の値をとる。室温から700℃までの温度域においてαの値に一定値を用いる場合は、α=0.80のときに、0.2%耐力と降伏応力とを精度よく対応させることができる。800〜1000℃ではα=0.88のとき、そして、1100℃以上ではα=0.96のとき、1200℃以上ではα=0.99のとき、それぞれ、耐力と降伏応力を一層対応させることができる。したがって、平均的には室温から700℃まではα=0.80とし、800〜1000℃ではα=0.88とし、1100℃以上でα=0.96とするのが、より好ましい。

Type-Aの鋼材の場合と同様に、塑性域の応力−歪み関係は歪みの小さい範囲で大きく変化する曲線を描くので、歪み1〜5%の範囲で定義することが、応力―歪み関係の近似精度を保ち易い。したがって、X=0.01〜0.05とするのが好ましい。

Type-Aの場合と同様に、低炭素軟鋼鋼板、汎用型(固溶強化型)鋼板、高降伏比(析出強化型)鋼板、極低炭固溶強化型鋼板、低降伏比型鋼板および高延性型鋼板等の多くの鋼種において、Xの値は温度によって0.05〜0.15の範囲で変化し、高温になるほど値は小さくなる傾向があるが、平均的には公称歪み10%で引張強度TSに到達するとして、真応力−対数歪みに変換すれば、実際の応力―歪み関係と良く対応する。したがって、Xは0.05〜0.15とすることが良く,平均的にはX=0.1とするのが好ましい。また、Xについては鋼種によって差がある。極低炭素系軟鋼や340MPa級の高深絞り型鋼板などの限られた鋼種においては、公称ひずみで0.10〜0.20の範囲で変化し,平均的には公称歪みで15%とする方が、実験結果と良く一致するので、Xは0.10〜0.20の範囲とし、平均的にはX=0.15とするのが好ましい。
図11は、本発明の方法を軟鋼(鋼種:JSC270C)に適用したときに得られる応力―歪み関係の一例を示す。縦軸は各温度における0.2%耐力の測定結果で規格化してある。いずれも測定結果(Measured value:点線)と本発明の方法で作成したもの(model curve:実線)を比較して示すものであって、左図は歪み範囲20%までを図示したものを、そして、右図は歪み範囲5%までを拡大したものである。また、(1)は室温、(2)は500℃、そして、(3)は1000℃における応力―歪み関係を示す。
本発明の方法で、軟鋼(鋼種:JSC270C)の応力−歪み関係を作成するに当たり、Xは真歪みで2%とした(X=0.02)。また、縦弾性率E(単位:GPa)は鋼種間の差異がないことから、軟鋼(鋼種:JSC270C)を含めていずれの鋼種にも、次の(3)式(温度域が800℃以下のとき)及び(4)式(温度域が800℃を超えるとき)を適用した。
E=-2.5186×10−7T+1.1420×10−4T-6.1548×10−2T+210.8・・・・・・・(3)式
E=-0.0445×T+141.2 ・・・・・・・(4)式
また、室温におけるσ0.2とTSは室温における引張試験結果から、軟鋼(鋼種:JSC270C)については、以下のように与えた。なお、ここでσ0.2とTSは公称応力で表記している。
軟鋼(鋼種:JSC270C):σ0.2=212MPa、TS=324MPa
図12は、本発明の方法を汎用型鋼板(鋼種:JSC440W)に適用したときに得られる応力―歪み関係の一例を示す。縦軸は各温度における0.2%耐力の測定結果で規格化してある。いずれも測定結果(Measured value:点線)と本発明の方法で作成したもの(model curve:実線)を比較して示すものであって、左図は歪み範囲20%までを図示したものを、そして、右図は歪み範囲5%までを拡大したものである。また、(1)は室温、(2)は500℃、そして、(3)は1000℃における応力―歪み関係を示す。
本発明の方法で、汎用型鋼板(鋼種:JSC440W)の応力−歪み関係を作成するに当たり、Xは真歪みで2%とした(X=0.02)。また、縦弾性率E(単位:GPa)は鋼種間の差異がないことから、汎用型鋼板(鋼種:JSC440W)を含めていずれの鋼種にも、次の(3)式(温度域が800℃以下のとき)及び(4)式(温度域が800℃を超えるとき)を適用した。
E=-2.5186×10−7T+1.1420×10−4T-6.1548×10−2T+210.8・・・・・・・(3)式
E=-0.0445×T+141.2 ・・・・・・・(4)式
また、室温におけるσ0.2とTSは室温における引張試験結果から、汎用型鋼板(鋼種:JSC440W)については、以下のように与えた。なお、ここでσ0.2とTSは公称応力で表記している。
汎用型鋼板(鋼種:JSC440W):σ0.2=339MPa、TS=457MPa
図13は、本発明の方法を低降伏比型鋼板(鋼種:JSC780Y)に適用したときに得られる応力―歪み関係の一例を示す。縦軸は各温度における0.2%耐力の測定結果で規格化してある。いずれも測定結果(Measured value:点線)と本発明の方法で作成したもの(model curve:実線)を比較して示すものであって、左図は歪み範囲20%までを図示したものを、そして、右図は歪み範囲5%までを拡大したものである。また、(1)は室温、(2)は500℃、そして、(3)は1000℃における応力―歪み関係を示す。
本発明の方法で、低降伏比型鋼板(鋼種:JSC780Y)の応力−歪み関係を作成するに当たり、Xは真歪みで2%とした(X=0.02)。また、縦弾性率E(単位:GPa)は鋼種間の差異がないことから、低降伏比鋼板(鋼種:JSC780Y)を含めていずれの鋼種にも、次の(3)式(温度域が800℃以下のとき)及び(4)式(温度域が800℃を超えるとき)を適用した。
E=-2.5186×10−7T+1.1420×10−4T-6.1548×10−2T+210.8・・・・・・・(3)式
E=-0.0445×T+141.2 ・・・・・・・(4)式
また、室温におけるσ0.2とTSは室温における引張試験結果から、低降伏比型鋼板(鋼種:JSC780Y)については、以下のように与えた。なお、ここでσ0.2とTSは公称応力で表記している。
低降伏比型鋼板(鋼種:JSC780Y):σ0.2=485MPa、TS=846MPa
以上のとおりであるから、本発明の方法によって、室温での降伏応力σyRT又は0.2%耐力σ0.2RT、そして室温でのTSRTに基づいて、室温から高温までの任意温度における応力−歪み関係を予測することができる。
本発明の方法を用いることによって、室温での引張試験で得られる降伏応力と引張強度から、又は、鋼材のミルシートに記載される室温での降伏応力若しくは耐力と引張強度から、室温域から高温域に至るまでの応力−歪み関係を予測できる。したがって、従来は熱弾塑性問題の数値計算に必要とされてきた高温引張試験を省略することができる。
鋼材の応力−歪み関係の1例を示す。 鋼材の応力−歪み関係の他の例を示す。 Type-Aについて、応力−歪み関係の実測値(波線で表示)を折れ線(直線で表示)で近似した一例である。 Type-Bについて、応力−歪み関係の実測値(波線で表示)を折れ線(直線で表示)で近似した一例である。 正規化した0.2%耐力(Normalizedσ0.2)と温度との関係を示すマスターカーブの1例である。 正規化した0.2%耐力(Normalizedσ0.2)と温度との関係を示すマスターカーブの他の例である。 正規化したTS(NormalizedTS)と温度との関係を示すマスターカーブの1例である。 正規化したTS(NormalizedTS)と温度との関係を示すマスターカーブの他の例である。 Type-Aの鋼材について、X=0.02としたときの応力σ2Aとσ0.2との関係を示す。 Type-Bの鋼材について、X=0.02としたときの応力σ2Bとσ0.2との関係を示す。 本発明の方法を軟鋼(鋼種:JSC270C)に適用したときに得られる応力―歪み関係の一例を示す。 本発明の方法を汎用型鋼板(鋼種:JSC440W)に適用したときに得られる応力―歪み関係の一例を示す。 本発明の方法を低降伏比型鋼板(鋼種:JSC780Y)に適用したときに得られる応力―歪み関係の一例を示す。

Claims (8)

  1. 室温で降伏伸びを有する鋼材の任意温度における応力−歪み関係を、室温での降伏応力σyRTと室温での引張強度TSRTから予測する方法であって、応力−歪み関係を原点及び少なくとも次の4つの座標で示される点:
    第1の点(σ/E,σ)、
    第2の点(X,σ)、
    第3の点(X+X,σ2A)、
    第4の点(X,TS)
    を結ぶ折れ線で近似するとともに、室温での降伏応力σyRTによって正規化した降伏応力σと温度との関係及び室温での引張強度TSRTによって正規化した引張強度TSと温度との関係を定義してなるマスターカーブを用いることを特徴とする、鋼材の任意温度における応力−歪み関係を予測する方法。
    ここで、σは降伏応力、Eは縦弾性係数、Xは降伏伸びが終了する点の歪み、Xは降伏応力と引張強度の間の任意の点の歪み、Xは引張強度に到達する点の歪み、σ2Aは降伏応力と引張強度の間の任意の点の応力、そして、TSは材料の引張強度である。
  2. を0.007〜0.03、Xを0.01〜0.05の歪み範囲とすることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 鋼材が極低炭素軟鋼板または高深絞り性鋼板の場合には、Xを0.10〜0.20の範囲とすることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 鋼材が低炭素軟鋼鋼板、汎用型(固溶強化型)鋼板、高降伏比(析出強化型)鋼板、極低炭固溶強化型鋼板、低降伏比型鋼板または高延性型鋼板の場合には、Xを0.05〜0.15とすることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  5. 室温で降伏伸びを有しない鋼材の任意温度における応力−歪み関係を、室温での0.2%耐力σ0.2RTと室温での引張強度TSRTから予測する方法であって、応力歪み関係を原点及び少なくとも次の4つの座標で示される点:
    第1の点(α×σ0.2/E,α×σ0.2)、
    第2の点(σ0.2/E+0.2/100,σ0.2)、
    第3の点(X,σ2B)、
    第4の点(X,TS)
    を結ぶ折れ線で近似するとともに、室温での降伏応力σyRTによって正規化した降伏応力σと温度との関係及び室温での引張強度TSRTによって正規化した引張強度TSと温度との関係を定義してなるマスターカーブを用いることを特徴とする、鋼材の任意温度における応力−歪み関係を予測する方法。
    ここで、αは降伏応力と0.2%耐力との比を表す係数(0.60≦α≦0.99)、σ0.2は0.2%の耐力、Eは縦弾性係数、Xは降伏応力と引張強度の間の任意の点の歪み、Xは引張強度に到達する点の歪み、σ2Bは降伏応力と引張強度の間の任意の点の応力、そして、TSは材料の引張強度である。
  6. を0.01〜0.05の歪み範囲とすることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 鋼材が極低炭素軟鋼または高深絞り鋼板の場合には、αを0.70〜0.99、Xを0.10〜0.20の範囲とすることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 鋼材が低炭素軟鋼鋼板、汎用型(固溶強化型)鋼板、高降伏比(析出強化型)鋼板、極低炭固溶強化型鋼板、低降伏比型鋼板または高延性型鋼板の場合には、αを0.60〜0.90、Xを0.05〜0.15とすることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
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