JP2007232512A - 静電容量型加速度センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな衝撃を受けてもダイヤフラムが背極板に接触することが確実に抑えられ、その結果、感度の低下やセンサ出力異常等の不具合が生じず、耐久性および信頼性の高い静電容量型加速度センサを提供する。
【解決手段】ダイヤフラム30と背極板50との間にスペーサ40を介在させてコンデンサ部Cを構成する。スペーサ40は、ダイヤフラム30の固定部31を拘束する上側リング41と、この上側リング41と外径が同じで内径が小さい下側リング42を重ね合わせたもので、重畳部である厚肉外周部43でダイヤフラム30と背極板50との間隔を確保する。下側リング42の内周縁部である薄肉内周部44にダイヤフラム30の振動部32を当接させることで、振動部32が背極板50に接触することを抑える。
【選択図】図5

Description

本発明は、ダイヤフラムの振動による静電容量変化に基づいて加速度を検出する静電容量型加速度センサに関する。
上記静電容量型加速度センサは、各種精密機器用の振動センサとして用いられており、例えば、地震検知器、盗難防止装置、歩数計等に具備されている。その構造は、振動板(以下、ダイヤフラムと称する)に背極板を対向配置させてコンデンサ部を構成し、このコンデンサ部の静電容量の変化を電気信号に変換して出力するといったものが一般的である(特許文献1,2等)。
特開2002−142295号公報 特開2005− 45410号公報
従来の静電容量型加速度センサにおいては、コンデンサ部のダイヤフラムと背極板との間に、ダイヤフラムの振動空間を確保するなどの目的で、スペーサを介在させている。しかしながら、落下するなどによって該センサが大きな衝撃を受けた場合、ダイヤフラムが背極板に接触するおそれがあった。背極板のダイヤフラム側の面には、ダイヤフラムが振動した際に発生する静電容量変化を検知するエレクトレット層(静電気帯電層、通常、FEPフィルムからなる)が形成されており、このエレクトレット層にダイヤフラムが直接接触すると、エレクトレット層に存在するチャージ電圧量が変化して感度が低下したり、エレクトレット層が損傷してセンサ出力異常等の不具合が生じたりして、性能の低下を招来することになる。
よって本発明は、大きな衝撃を受けてもダイヤフラムが背極板に接触することが確実に抑えられ、その結果、感度の低下やセンサ出力異常等の不具合が生じず、耐久性および信頼性の高い静電容量型加速度センサを提供することを目的としている。
本発明は、ダイヤフラムと、このダイヤフラムにスペーサを介して対向配置された背極板とを含み、ダイヤフラムの振動を静電容量変化に変換するコンデンサ部と、このコンデンサ部で変換した静電容量変化を電気信号に変換するインピーダンス変換素子を含む回路基板と、コンデンサ部と回路基板とを電気的に接続する導通部と備えた静電容量型加速度センサにおいて、スペーサは、ダイヤフラムが背極板に接触することを抑えるストッパ部を有することを特徴としている。
本発明によれば、コンデンサ部を構成するダイヤフラムと背極板との間に介在するスペーサは、ダイヤフラムの振動空間を確保するのみならず、ストッパ部によってダイヤフラムが背極板に接触することを抑える機能を果たす。落下などによって当該センサが大きな衝撃を受けてダイヤフラムが背極板側に大きく撓んだ際、ストッパ部にダイヤフラムが当接することにより、ダイヤフラムがそれ以上背極板側に撓むことが規制される。このような作用により、ダイヤフラムが背極板に接触することが確実に抑えられる。本発明のスペーサは、上記ストッパ部を有するものであるが、このストッパ部の他に、ダイヤフラムと背極板との間隔を被衝撃時も常に保つためのスペーサ部を別に有する形態を含む。
本発明のコンデンサ部を構成するダイヤフラムは、ケース等に拘束される固定部と、この固定部の内側に配されて静電容量の変化に実際に寄与する振動部と、この振動部を固定部に弾性的に連結する梁部とを備えた構成を一具体例とする。ダイヤフラムがこのような構成である場合、スペーサ側は、ストッパ部が、少なくともダイヤフラムの梁部と背極板との間に介在しており、梁部がストッパ部に当接することで、振動部が背極板に接触することが抑えられる構成とされる。
また、スペーサ部およびストッパ部を備えたスペーサにおいては、これらスペーサ部およびストッパ部がいずれも環状に形成されており、さらに、ストッパ部の内径がスペーサ部の内径よりも小さく、また、ストッパ部は背極板側に配され、スペーサ部はダイヤフラム側に配されている構成も、本発明の一具体例とされる。さらに、スペーサのスペーサ部およびストッパ部は、それぞれが別体の環状部材からなるものであってもよく、また、両者が一体に形成されたものであってもよい。
本発明の静電容量型加速度センサによれば、コンデンサ部のダイヤフラムと背極板との間に介在するスペーサのストッパ部によって、ダイヤフラムが背極板に接触することが確実に抑えられ、その結果、感度の低下やセンサ出力異常等の不具合が生じず、耐久性および信頼性が向上するといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明を具体化した一実施形態を説明する。
図1は一実施形態に係る静電容量型加速度センサ(以下、加速度センサと略称)の断面図であり、図2は分解斜視図である。これら図に示すように、この加速度センサは、薄型円筒状のケース10を有しており、このケース10内には、ダイヤフラムリング20、ダイヤフラム30、スペーサ40A、背極板50、絶縁性ブッシュ60および回路基板70が、この順で上から重ねられ、さらに、導通リング80が絶縁性ブッシュ60の内側に配された状態に組み込まれている。
ケース10は、天板部11と周壁部12とを有し、かつ、下方が開口する円筒状であり、天板部11の中心には透孔13が形成されている。ケース10は、例えばアルミニウム等からなる金属板のプレス成形等によって成形されている。
ダイヤフラムリング20、ダイヤフラム30、スペーサ40Aおよび背極板50により、コンデンサ部Cが構成される。ダイヤフラムリング20は、全体が円盤状であって、図2に示すように、主体をなす円盤部21の周縁に、下方に屈曲する段部22を介してフランジ部23が形成されたもので、円盤部21の裏側に浅い凹所24が形成されている。ダイヤフラムリング20は、例えばリン青銅等からなる金属板のプレス成形等によって成形され、ケース10内に収容された状態では、円盤部21の上面やフランジ部23の周縁がケース10の内面に接触する。ダイヤフラム30はダイヤフラムリング20に固着され、両者は一体の部品とされる。
そのダイヤフラム30は、図2および図3に示すように、全体が厚さ50〜100μm程度のステンレス等の金属製の薄い円盤状部材であって、環状の固定部31と、この固定部31の内側に配された円盤状の振動部32と、この振動部32を固定部31に弾性的に連結する複数の梁部33とから構成されている。図3の斜線部分は梁部33であって、この梁部33は、円弧状リング部33aと、これら円弧状リング部33の両端部から固定部31と振動部32とに互い違いに架け渡された連結部33bとからなっており、ダイヤフラム30の中心を対称点とした点対称に形成されている。梁部33は、ダイヤフラム30自身と同心状の円弧状の2重のスリット、すなわち外周側の複数の半円弧状スリット34と内周側の同数の半円弧状スリット35と、外周側および内周側の半円弧状スリット34,35の端部をそれぞれ互い違いに連通する連通スリット36とが形成されることにより、形成されている。なお、複数の梁部33は周方向に分割されているが、その数は任意であり、図2では梁部33は2つ、図3では梁部33が3つの場合を示している。
ダイヤフラム30においては、固定部31が固定された状態で、梁部33が連結部33bを支点として軸方向に撓むように弾性変形し、これによって振動部32が軸方向に振動するようになされている。振動部32は、振動しない状態では固定部31と同じ高さに位置する。ダイヤフラムリング20とダイヤフラム30の外径および内径に関しては、外径が互いに同じでケース10の内径とほぼ同じであり、内径は、ダイヤフラム30の固定部31の内径がダイヤフラムリング20のフランジ部23の内径よりも小さい。したがって、図1に示すように、ダイヤフラム30の固定部31の内周縁部31aはダイヤフラムリング20のフランジ部23の内側に出ており、これによって梁部33は自由な弾性変形が許容されている。
スペーサ40Aは、同じ厚さの薄い板材からなる環状の上側リング41と下側リング42とが組み合わされて構成される。上側リング41は、外径および内径がダイヤフラムリング20のフランジ部23と同じであり、ダイヤフラム30の固定部31の下面に密着される。一方、下側リング42は、外径は上側リング41と同じであるが、内径は上側リング41よりも小さく、図4に示すようにダイヤフラム30の振動部32の外径よりもやや小さく設定されている。上下のリング41,42によってスペーサ40Aが構成され、これらリング41,42は外径が同じであるが、下側リング42の方が内径が小さいため、幅が大きく設定されている。スペーサ40Aは、下側リング42が背極板50側(下側)に配され、この下側リング42のダイヤフラム30側(上側)に上側リング41が重ねられ、ダイヤフラム30と背極板50との間に挟まれる。
コンデンサ部Cを構成する上記ダイヤフラムリング20、ダイヤフラム30およびスペーサ40A(上側リング41および下側リング42)の外径は、概ね同じであってケース10の内径とほぼ同じサイズに設定されている。そして、同じくコンデンサ部Cを構成する背極板50の外径は、ダイヤフラムリング20、ダイヤフラム30およびスペーサ40Aの外径よりも小さく設定されている。その背極板50は、図1に示すように、ダイヤフラム30よりも厚い円盤状の金属板(例えばステンレス鋼板製)51の上面に、エレクトレット層52が形成されてなるものである。エレクトレット層52は、厚さ25μm程度のFEP(フッ化エチレンプロピレン)フィルムを金属板51の上面に熱溶着することにより形成されている。エレクトレット層52にはコロナ放電等によって分極処理が施され、これによって所定の表面電位(例えば−360V程度)が付与されている。
金属板51の中心の周囲であって、ダイヤフラム30の振動部32に対向する領域には、エレクトレット層52で覆われない複数(この場合4つ)の貫通孔53が、周方向に等間隔をおいて形成されている。これら貫通孔53は、基板本体71と導電リング80と背極板50とにより囲まれた空間である背気室に連通されている。これにより、ダイヤフラム30の背面空間を確保することができ、ダイヤフラム30の動作抵抗を低減させることができる。
絶縁性ブッシュ60は、ケース10の内径とほぼ同じ外径を有する円筒状部材であって、図1に示すように、両端の開口の内周側には、同じサイズの環状の段部61が形成されている。これら段部61の内径は背極板50の外径とほぼ同じで、段部61の軸方向長さは背極板50の厚さと同じか、やや小さいサイズに設定されている。この絶縁性ブッシュ60は、例えばABS(アクリルニトリル ブタジエン スチレン)樹脂等の絶縁性合成樹脂や、エラストマ等によって形成されている。
上記絶縁性ブッシュ60の内側に、導通リング(導通部)80が配される。この導通リング80は、金属製(例えばステンレス鋼製)の薄型円筒状部材であって、その外径は絶縁性ブッシュ60の内径とほぼ同じであり、高さは絶縁性ブッシュ60と同程度とされている。導通リング80は、絶縁性ブッシュ60の内側に、外周面が絶縁性ブッシュ60の内周面に接触する状態に嵌め込まれる。
回路基板70は、ケース10の内径とほぼ同じサイズの外径を有する円盤状の基板本体71の上面にFET(電界効果トランジスタ)チップ72が実装されてなるもので、基板本体71の両面には、図示せぬ各種導電パターンが形成されている。FETチップ72は、ダイヤフラム30と背極板50との間の静電容量すなわちコンデンサ部Cの静電容量の変化を電気信号に変換するインピーダンス変換素子であり、回路基板70の上面の導電パターン上に実装されている。
基板本体71には、2本の端子ピン:出力端子ピン73とアース端子ピン74が実装されている。いずれの端子ピン73,74も軸部の上端部に頭部を有した形状であり、頭部が基板本体71に嵌め込まれた状態で基板本体71に実装されている。これら端子ピン73,74のうち、出力端子ピン73は、基板本体71の上面側に形成された導電パターンを介してFETチップ72の所定の電極に導通されている。また、アース端子ピン74は、基板本体71の下面側に形成されてケース10に接続される導電パターンに導通されている。
以上が本実施形態の加速度センサを構成する各部品であり、当該加速度センサは、ケース10を引っ繰り返して天板部11を下にし、上に向いた開口から、ケース10内に、ダイヤフラムリング20、ダイヤフラム30、スペーサ40Aの上側リング41および下側リング42、背極板50、絶縁性ブッシュ60を、この順で挿入し、さらに、絶縁性ブッシュ60内に導通リング80を嵌め込み、最後に回路基板70をケース10内に挿入し、この後、ケース10の開口端部全周を内側に折り曲げて回路基板70の底面にカシメることにより、組み立てられる。
この組立状態で、ケース10の天板部11とカシメ部14との間に、上記のようにしてケース10内に積層して収容された各部品がある程度の圧縮力を受けて挟み込まれ、積層された状態が保持されている。ダイヤフラムリング20の円盤部21の上面やフランジ部23の外周縁はケース10の内面に接触しており、アース端子ピン74は、回路基板70の下面の導電パターンからケース10、ダイヤフラムリング20を介してダイヤフラム30に導通されている。
また、背極板50は、周縁部が絶縁性ブッシュ60の上側の段部61に嵌め込まれ、この段部61および導通リング80と、スペーサ40Aとの間にその周縁部が挟まれて保持されている。背極板50の上側には、スペーサ40Aによってダイヤフラム30との間に空間が確保されており、また、背極板50の下側は回路基板70までの間にやはり空間が確保されている。背極板50の上下の空間は貫通孔53によって連通しており、これによって背極板50の背圧調整がなされるようになっている。
スペーサ40Aは、図4に示すように、上側リング41がダイヤフラムリング20のフランジ部23に対応して配置され、フランジ部23と上側リング41との間に、ダイヤフラム30の固定部31が挟み込まれて拘束されている。下側リング42は上側リング41と背極板50との間に挟まれ、下側リング42の内周縁部は、ダイヤフラム30の梁部33よりも内周側にあって振動部32の外周縁部の下方まで延びている。
本実施形態の加速度センサによれば、ダイヤフラム30の振動部32が振動すると、振動部32と背極板50のエレクトレット層52との間の間隔が変化し、この変化によって、予めエレクトレット層52に付与されていた表面電位による静電容量が変化する。静電容量の変化は、導通リング80、回路基板70の上面の導電パターンを介してFETチップ72に伝わり、このFETチップ72で電気信号に変換され、その電気信号が振動の検出信号として出力端子ピン73から外部に出力される。
さて、本実施形態のスペーサ40Aは、上側リング41がダイヤフラムリング20のフランジ部23に対応して配され、上側リング41とフランジ部23との間にダイヤフラム30の固定部31が挟まれて拘束されている。ダイヤフラム30は、固定部31よりも内周側の梁部33および振動部32が上下に振動するが、その上側(ダイヤフラムリング20側)への振動は、ダイヤフラムリング20における円盤部21の裏側の浅い凹所24により許容され、また、下側(背極板50側)は、スペーサ40Aにより形成された背極板50との間の空間により許容される。上下2枚のリング41,42が積層されてなるスペーサ40Aは、それらリング41,42が重なっている外周側が内周側よりも厚く、ダイヤフラム30と背極板50との間隔は、リング41,42の積層部分である厚肉外周部(スペーサ部)43で確保されている。
一方、スペーサ40Aの内周部であって上側リング41が重なっていない下側リング42のみの部分は、厚肉外周部43よりも当然薄い(半分の厚さである)。この部分を薄肉内周部(ストッパ部)44と称すると、この薄肉内周部44は、上側リング41の内周縁から内周側に環状に延在しており、その内周縁部は、ダイヤフラム30の梁部33よりも内周側にあって振動部32の外周縁部の下方まで延びている。
なお、下側リング42の内径は、ダイヤフラム30の少なくとも梁部33の下方をカバーする内径に設定されていればよい。この設定により、ばね性を有する梁部33の可動範囲が下側リング42で規制され、これによって振動部32の可動範囲を規制することが可能となり、ひいては振動部32が背極板50に接触することを防止できる。さらに、振動部32と背極板50の間に下側リング42が介在することがなくなるため、浮遊容量の発生を押さえることが可能となる。
スペーサ40Aの厚肉外周部43の厚さは、通常の動作時においてダイヤフラム30の振動部32が背極板50側に撓んだ場合、振動部32が背極板50に接触しない程度に設定される。そして、当該加速度センサが落下するなどして、従来では振動部32が背極板50に接触するような著しく大きな加速度を受けた場合には、図5に示すように、ダイヤフラム30の振動部32の外周縁部が、スペーサ40Aの薄肉内周部44の上面に当接する。このように振動部32がスペーサ40Aの薄肉内周部44に当接すると、振動部32は自身の剛性によってそれ以上背極板50側に撓まず、振動部32と背極板50との間には、微小ではあるが間隔が常に確保される。
したがって、例え大きな衝撃を受けたとしても、ダイヤフラム30の振動部32が背極板50の上面のエレクトレット層52に接触することが確実に抑えられる。このため、背極板50のエレクトレット層52に存在するチャージ電圧量が変化して感度が低下したり、エレクトレット層52が損傷してセンサ出力異常が生じたりといった不具合が生じない。その結果、耐久性および信頼性を向上させることができる。ダイヤフラム30の振動部32が背極板50の上面のエレクトレット層52に接触することが確実に抑えられるということは、言い換えれば、ダイヤフラム30と背極板50との間隔をできるだけ小さくすることが可能であると言え、このように両者の間隔を小さくすることにより、検出感度を大幅に向上させることができる。
上記スペーサ40Aは、上下2枚のリング41,42を重ねて、厚肉外周部43と薄肉内周部44を構成しているが、図6のスペーサ40Bのように、リング41,42を一体としたような1つの部材でスペーサを構成してもよい。この場合のスペーサ40Bは断面が略L字状の環状部材であり、外周側に厚肉外周部43が形成され、その内周側に、厚肉外周部43の厚さの約半分の厚さを有する薄肉内周部44が一体に形成されている。このスペーサ40Bにあっても、図6に示すように、振動部32が薄肉内周部44に当接することによってダイヤフラム30の振動部32が背極板50の上面に接触することが抑えられる。
また、上記スペーサ40Aは、上下のリング41,42を厚さ方向に重ねて構成しているが、図7のスペーサ40Cのように、径方向に分割される2枚の環状のリング45,46を組み合わせてスペーサを構成することもできる。このスペーサ40Cは、厚肉外周部リング(スペーサ部、環状部材)45の内側に、この厚肉外周部リング45の厚さの約半分の厚さを有する薄肉内周部リング(ストッパ部、環状部材)46が嵌め込まれて構成される。このスペーサ40Cにあっては、図7に示すように、振動部32が薄肉内周部リング46に当接することによってダイヤフラム30の振動部32が背極板50の上面に接触することが抑えられる。
なお、上記いずれのスペーサ40A〜40Cにおいても、振動部32が背極板50に接触することを抑える薄肉内周部44(薄肉内周部リング46)の厚さは、ダイヤフラム30の振動部32と背極板50との間隔を保つ厚肉外周部43(厚肉外周部リング45)の約半分とされているが、厚さの設定は任意であり、それぞれの機能を果たす範囲で適宜に設定される。
図8は、さらにスペーサの変更例を示している。このスペーサ40Dは、厚さが上記スペーサ40の厚肉外周部43と同じ程度の均一厚さの環状板材であり、外径はダイヤフラムリング20の外径と同じ程度であるが、内径がダイヤフラム30の梁部33の幅の中央からやや内周側に相当する位置に設定されている。このスペーサ40Dによれば、動作しない状態で梁部33がスペーサ40Dの内周縁部に予め接触している。そして、ダイヤフラム30の振動部32が背極板50側に大きく撓んだ場合でも、図8に示すように振動部32のみが背極板50側に撓み、その撓み量が比較的小さいことから、振動部32が背極板50に接触することが抑えられる。このスペーサ40Dは、ダイヤフラム30の固定部31の下面に重ねられる外周部47が、ダイヤフラム30の振動部32と背極板50との間隔を確保するスペーサ部として機能し、梁部33の下方であって梁部33が当接する内周縁部48が、振動部32が背極板50に接触することを抑えるストッパ部として機能する。
本発明の一実施形態に係る加速度センサの断面図である。 一実施形態の加速度センサの分解斜視図である。 一実施形態の加速度センサが具備するダイヤフラムの平面図である。 一実施形態の加速度センサのスペーサを含む要部であって、半径分の断面図である。 図5の状態からダイヤフラムの振動部が下方に撓んだ状態を示す断面図である。 本発明に係るスペーサの第1変更例を示す断面図である。 本発明に係るスペーサの第2変更例を示す断面図である。 本発明に係るスペーサの第3変更例を示す断面図である。
符号の説明
30…ダイヤフラム
31…固定部
32…振動部
33…梁部
40A,40B,40C,40D…スペーサ
41…上側リング
42…下側リング
43…厚肉外周部(スペーサ部)
44…薄肉内周部(ストッパ部)
45…厚肉外周部リング(スペーサ部、環状部材)
46…薄肉内周部リング(ストッパ部、環状部材)
47…外周部(スペーサ部)
48…内周縁部(ストッパ部)
50…背極板
72…FETチップ(インピーダンス変換素子)
70…回路基板
80…導通リング(導通部)
C…コンデンサ部

Claims (5)

  1. ダイヤフラムと、このダイヤフラムにスペーサを介して対向配置された背極板とを含み、ダイヤフラムの振動を静電容量変化に変換するコンデンサ部と、
    このコンデンサ部で変換した静電容量変化を電気信号に変換するインピーダンス変換素子を含む回路基板と、
    前記コンデンサ部と前記回路基板とを電気的に接続する導通部と
    を備えた静電容量型加速度センサにおいて、
    前記スペーサは、前記ダイヤフラムが背極板に接触することを抑えるストッパ部を有することを特徴とする静電容量型加速度センサ。
  2. 前記スペーサは、前記ダイヤフラムと前記背極板との間隔を保つためのスペーサ部を有することを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型加速度センサ。
  3. 前記ダイヤフラムは、固定部と、この固定部の内側に配されて静電容量の変化に実際に寄与する振動部と、この振動部を前記固定部に弾性的に連結する梁部とを備え、
    前記スペーサの前記ストッパ部は、少なくともダイヤフラムの梁部と前記背極板との間に介在していることを特徴とする請求項2に記載の静電容量型加速度センサ。
  4. 前記スペーサの前記スペーサ部および前記ストッパ部は、いずれも環状に形成されており、ストッパ部の内径はスペーサ部の内径よりも小さく、また、ストッパ部は前記背極板側に配され、前記スペーサ部は前記ダイヤフラム側に配されていることを特徴とする請求項2または3に記載の静電容量型加速度センサ。
  5. 前記スペーサの前記スペーサ部および前記ストッパ部は、それぞれが別体の環状部材からなるものであることを特徴とする請求項4に記載の静電容量型加速度センサ。
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JP2010036458A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Seiko Epson Corp 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置、液滴吐出ヘッドのの製造方法

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JP2010036458A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Seiko Epson Corp 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置、液滴吐出ヘッドのの製造方法

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