JP2007232179A - インホイールモータ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型軽量で耐久性に優れ、信頼性の高いインホイールモータ駆動装置を提供する。
【解決手段】 インホイールモータ駆動装置は、駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を駆動輪34に伝える車輪ハブ軸受部Cとを備える。減速部Bは、偏心部2a,2bを挿通する貫通孔を有し、出力軸2の回転に伴ってその回転軸心を中心とする公転運動を行う曲線板12a,12bと、内輪、および内側軌道面と曲線板12a,12bの貫通孔の内壁面に形成された外側軌道面との間に配置される複数の玉を有する転がり軸受13と、曲線板12a,12bの外周部に係合する複数の外ピン14と、曲線板12a,12bの自転運動を出力部材15に伝達する運動変換機構と、カウンタウェイト18とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動モータの出力軸と車輪のハブとを減速機を介して同軸上に連結したインホイールモータ駆動装置に関するものである。
従来のインホイールモータ駆動装置は、例えば、特開2005−7914号公報(特許文献1)に記載されている。同公報に記載されているインホイールモータ駆動装置は、駆動力を発生させるモータと、タイヤを接続するホイールハブと、モータおよびホイールハブの間に、モータのロータの回転を減速してタイヤに伝達する減速機とを備える。この減速機は、歯数の異なる複数の歯車を組み合わせてなる平行軸歯車機構を採用している。
このような電動モータの出力軸と車輪のハブとを減速機を介して同軸上に連結したインホイールモータ駆動装置は、プロペラシャフトやデファレンシャル等の大がかりな動力伝達機構が不要となるので、車両の軽量化やコンパクト化等の面から注目されている。しかしながら、車両のばね下に取り付けられるインホイールモータ駆動装置は、ばね下重量の増加によって乗り心地が悪くなる難点があり、未だ実用化には至っていない。
電動モータの出力トルクとモータ容積(重量)はほぼ比例関係にあり、小さなモータ容積で車両の車輪を駆動するのに足る大きな出力を得るためには、高速回転化が避けられず、電動モータの出力軸とハブとの間に減速機を組み込む必要がある。このため、組み込む減速機の重量が大きくなっては意味がないので、インホイールモータ駆動装置では、コンパクトで大きな減速比の得られる減速機が求められている。
また、電気自動車用減速装置として、電動モータの出力軸と車輪のハブとの間に減速機として遊星歯車減速機を組み込んだものがある(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載されたものは、電動モータと減速機がばね下に取り付けられるインホイールモータ駆動装置ではないが、遊星歯車減速機を2段に設け、2段目の遊星歯車減速機からの出力をドライブシャフトを介してばね下の左右の車輪に分配している。
特開2005−7914号公報 特開平5−332401号公報(第1−3図)
上記の各公報に記載された減速機に採用されている平行軸歯車機構や遊星歯車機構の減速比は、歯車の強度等の観点から前者が1/2〜1/3、後者が1/3〜1/6程度に設定されるのが一般的である。これは、インホイールモータ駆動装置に搭載する減速機の減速比としては不十分であり、十分な減速比を得るためには、減速機を多段構成とする必要がある。これは、減速機の重量およびサイズの増大を招き、コンパクト化が必要なインホイールモータ駆動装置には不適切である。
また、特許文献2に記載された遊星歯車減速機は平行軸歯車と比較すると大きな減速比を得ることができるが、遊星歯車減速機はサンギヤ、リングギヤ、ピニオンギヤおよびピニオンギヤのキャリヤとで構成されるので、部品点数が多くコンパクト化が難しいという問題がある。
そこで、本発明の目的は、小型軽量で耐久性に優れ、信頼性の高いインホイールモータ駆動装置を提供することである。
この発明に係るインホイールモータ駆動装置は、モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、車輪側回転部材に固定連結された車輪ハブとを備え、モータ側回転部材は偏心部を有する。減速部は、偏心部を挿通する貫通孔を有し、モータ側回転部材の回転に伴ってその回転軸心を中心とする公転運動を行う公転部材と、偏心部に嵌合し、外径面に内側軌道面を有する内輪、および内側軌道面と公転部材の貫通孔の内壁面に形成された外側軌道面との間に配置される複数の転動体を有し、公転部材をモータ側回転部材に対して回転自在に支持する転がり軸受と、公転部材の外周部に係合して公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、公転部材の自転運動を、モータ側回転部材の回転軸心を中心とする回転運動に変換して車輪側回転部材に伝達する運動変換機構とを含む。
一実施形態として、転動体は玉であり、内側軌道面および外側軌道面は、玉を受け入れる断面円弧形状であって、転がり軸受は、深溝玉軸受である。
上記構成のような、コンパクトで高減速比が得られる減速部とすることによって、モータ部が低トルクであっても、駆動輪に十分なトルクを伝達することが可能となる。その結果、軽量で小型のインホイールモータ駆動装置を得ることができる。
なお、公転部材は外周係合部材と係合しながら高速で公転運動するので、公転部材を支持する転がり軸受には大きなラジアル荷重が負荷される。しかし、減速部内の限られたスペースでは、十分な負荷容量を備えた転がり軸受を配置できない可能性がある。また、この問題は、近年の自動車のコンパクト化の要求に伴ってさらに顕著となる。
そこで、転がり軸受の外側軌道面を公転部材の貫通孔の内壁面に設けることにより、外輪を省略することができる。その結果、内側軌道面および外側軌道面の間の隙間が大きくなるので、径の大きな転動体を採用したり、転動体の数を増加したりすることができる。これにより、転がり軸受全体の大きさを変化させることなく負荷容量を向上することができる。また、部品点数の削減による製品コストの低減効果も期待できる。
この発明によれば、低トルクのモータを採用した場合でも駆動輪に十分なトルクを伝達可能なインホイールモータ駆動装置を得ることができる。また、公転部材の貫通孔の内壁面に転がり軸受の軌道面を設けることにより、軸受全体の大きさを変化させることなく負荷容量を向上することができる。その結果、耐久性に優れ、信頼性の高いインホイールモータ駆動装置を得ることができる。
以下、図1〜図5を参照して、この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置について説明する。
図4は、この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を採用した電気自動車31の概略図であって、図5は、電気自動車31を後方から見た概略図である。図4を参照して、電気自動車31は、シャーシ32と、操舵輪としての前輪33と、駆動輪としての後輪34と、左右の後輪34それぞれに駆動力を伝達するインホイールモータ駆動装置35とを備える。図5を参照して、後輪34は、シャーシ32のホイールハウジング32aの内部に収容され、懸架装置(サスペンション)32bを介してシャーシ32の下部に固定されている。
懸架装置32bは、左右に伸びるサスペンションアームによって後輪34を支持すると共に、コイルスプリングとショックアブソーバとを含むストラットによって、後輪34が地面から受ける振動を吸収してシャーシ32の振動を抑制する。さらに、左右のサスペンションアームの連結部分には、旋回時等に車体の傾きを抑制するスタビライザーが設けられる。なお、懸架装置32bは、路面の凹凸に対する追従性を向上し、駆動輪の駆動力を効率良く路面に伝達するために、左右の車輪を独立して上下させることができる独立懸架式とするのが望ましい。
この電気自動車31は、ホイールハウジング32a内部に、左右の後輪34それぞれを駆動するインホイールモータ駆動装置35を設けることによって、シャーシ32上にモータ、ドライブシャフト、およびデファレンシャルギヤ機構等を設ける必要がなくなるので、客室スペースを広く確保でき、かつ、左右の駆動輪の回転をそれぞれ制御することができるという利点を備えている。
一方、この電気自動車31の走行安定性を向上するためには、ばね下重量を抑える必要があるので、インホイールモータ駆動装置35として、図1(a)に示すようなこの発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を採用する。
図1を参照して、この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を説明する。なお、図1(a)は、インホイールモータ駆動装置の概略断面図であって、図1(b)は、図1(a)の偏心部周辺の拡大図である。
図1を参照して、インホイールモータ駆動装置は、駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を駆動輪34に伝える車輪ハブ軸受部Cとを備え、モータ部Aと減速部Bとはケーシングに収納されて、図5に示すように電気自動車31のホイールハウジング32a内に取り付けられる。
モータ部Aは、ケーシング1aに固定されるステータ3と、ステータ3の内側に軸方向の隙間を設けて配置されるロータ4と、ロータ4の内側に嵌合してロータ4と一体回転する出力軸2とを備えるアキシアルギャップモータである。
出力軸2は、モータ部Aの駆動力を減速部Bに伝達するためにモータ部Aから減速部Bにかけて配置され、減速部B内に偏心部2a,2bを有する。また、モータ部Aの両端と減速部Bの左端で軸受5,6によって支持される。さらに、2つの偏心部2a,2bは、偏心運動による遠心力を互いに打ち消しあうために、180°位相を変えて設けられている。
減速部Bは、偏心部2a,2bに転がり軸受13によって回転自在に保持される公転部材としての曲線板12a,12bと、ケーシング11a上の固定位置に保持され、曲線板12a,12bの外周部に係合する外周係合部材としての複数の外ピン14と、曲線板12a,12bの自転運動を出力部材15に伝達する運動変換機構と、カウンタウェイト18とを備える。
次に、図2および図3を参照して、曲線板12aを説明する。なお、図2は、図1のII−IIにおける断面図であって、図3は、図2のIII−IIIにおける断面図である。また、曲線板12bも同様の構成であるので、説明は省略する。
図2および図3を参照して、曲線板12aは、外周部にエピトロコイド等のトロコイド系曲線で構成される複数の波形を有し、一方側端面から他方側端面に貫通する複数の貫通孔17a,17bを有する。貫通孔17aは、曲線板12aの自転軸心を中心とする円周上に等間隔に複数個設けられており、後述する内ピン16を受け入れる。また、貫通孔17bは、曲線板12aの中心に設けられており、偏心部2aを挿通する。
また、曲線板12aは、転がり軸受13によって偏心部2aに対して回転自在に支持されている。この転がり軸受13は、偏心部2aに嵌合し、外径面に内側軌道面13bを有する内輪13aと、内側軌道面13bおよび貫通孔17bの内壁面に形成された外側軌道面13cの間に配置された複数の転動体としての玉13dと、複数の玉13dを保持する保持器(図示せず)とを備える深溝玉軸受である。
外ピン14は、出力軸2の回転軸心を中心とする円周軌道上に等間隔に設けられる。これは、曲線板12a,12bの公転軌道と一致するので、曲線板12a,12bが公転運動すると、曲線形状の波形と外ピン14とが係合して、曲線板12a,12bに自転運動を生じさせる。また、曲線板12a,12bとの接触抵抗を低減するために、曲線板12a,12bの外周面に当接する位置に針状ころ軸受14aを有する。
カウンタウェイト18は、円板状で、中心から外れた位置に出力軸2と嵌合する貫通孔を有し、曲線板12a,12bの回転によって生じる偶力を打ち消すために、各偏心部2a,2bの外側に偏心部と180°位相を変えて配置される。
ここで、曲線板12a,12bとカウンタウェイト18とは、図1(b)に示すように、2枚の曲線板12a、12b間の中心点をGとし、中心点Gと各曲線板12a、12b中心との距離をL1、中心点Gと各カウンタウェイト18との距離をL2とし、中心点Gより右側の曲線板12aおよびカウンタウェイト18の質量をm1、中心点Gより左側の曲線板12bおよびカウンタウェイト18の質量をm2とし、これらの重心の回転軸心からの偏心量をそれぞれε1、ε2とすると、L1×m1×ε1=L2×m2×ε2を満たす関係となっている。
運動変換機構は、出力部材15に保持された複数の内ピン16と曲線板12a,12bに設けられた貫通孔17aとで構成される。内ピン16は、出力部材15の回転軸心を中心とする円周軌道上に等間隔に設けられる。また、曲線板12a,12bとの接触抵抗を低減するために、曲線板12a,12bの貫通孔17aの内壁面に当接する位置に針状ころ軸受16aが設けられている。一方、貫通孔17aは、複数の内ピン16それぞれに対応する位置に設けられ、貫通孔17aの内径寸法は、内ピン16の外径寸法(針状ころ軸受16aを含む最大外径)より所定分大きく設定されている。
ここで、減速部Bを中心として考えると、出力軸2はモータ側回転部材として、出力部材15は車輪側回転部材としてそれぞれ機能する。
車輪ハブ軸受部Cは、車輪ハブ21を回転自在に支持するものであり、ケーシングの内周面に形成された外側軌道面と、車輪ハブ21の外周面および別体の内輪24に設けられた内側軌道面と、外側軌道面と内側軌道面との間に複列に配置された複数のボールとによって構成される。車輪ハブ21は、一端をボルト22によって出力部材15に固定され、他端にフランジ部21bにボルト23で車輪ホイール29を固定している。また、減速部Bへの塵埃の混入等を防止するために、内部にシール部材28を有する。
上記構成のインホイールモータ駆動装置の作動原理を詳しく説明する。
モータ部Aは、例えば、ステータ3のコイルに交流電流を供給することによって生じる電磁力を受けて、永久磁石または直流電磁石によって構成されるロータ4が回転する。このとき、コイルに高周波数の電圧を印加する程、ロータ4は高速回転する。
これにより、ロータ4に接続された出力軸2が回転すると、曲線板12a,12bは出力軸2の回転軸心を中心として公転運動する。このとき、外ピン14が、曲線板12a,12bの曲線形状の波形と係合して、曲線板12a,12bを出力軸2の回転とは逆向きに自転運動させる。
貫通孔17aに挿通する内ピン16は、曲線板12a,12bの自転運動に伴って貫通孔17aの内壁面と当接する。このとき、貫通孔17aの内径寸法は、内ピン16の外径寸法より大きく設定されているので、内ピン16と貫通孔17aの内壁面とは、接触状態と非接触状態とを繰り返しながら相互に運動する。これにより、曲線板12a,12bの公転運動が内ピン16に伝わらず、曲線板12a,12bの自転運動のみが出力部材15を介して車輪ハブ軸受部Cに伝達される。
このとき、出力軸2の回転が減速部Bによって減速されて出力部材15に伝達されるので、低トルク、高回転型のモータ部Aを採用した場合でも、駆動輪34に必要なトルクを伝達することが可能となる。
なお、上記構成の減速部Bの減速比は、外ピン14の数をZ、曲線板12a,12bの波形の数をZとすると、(Z−Z)/Zで算出される。図2に示す実施形態では、Z=12、Z=11であるので、減速比は1/11と、非常に大きな減速比を得ることができる。
このように、多段構成とすることなく大きな減速比を得ることができる減速部Bを採用することにより、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置を得ることができる。また、外ピン14および内ピン16の曲線板12a,12bに当接する位置に針状ころ軸受14a,16aを設けたことにより、接触抵抗が低減されるので、減速部Bの伝達効率が向上する。
なお、曲線板12a,12bは、外ピン17と係合しながら高速で公転運動するので、曲線板12a,12bを支持する転がり軸受13には大きなラジアル荷重が負荷される。しかし、減速部B内部の限られたスペースでは、十分な負荷容量を備えた転がり軸受13を配置できない可能性がある。また、この問題は、近年の電気自動車31のコンパクト化の要求に伴ってさらに顕著となる。
そこで、転がり軸受13の外側軌道面13cを曲線板12a,12bの貫通孔17bの内壁面に設けることにより、外輪を省略することができる。その結果、内側軌道面13bおよび外側軌道面13cの間の隙間が大きくなるので、径の大きな玉13dを採用したり、玉13dの数を増加したりすることができる。これにより、転がり軸受13全体の大きさを変化させることなく負荷容量を向上することができるので、耐久性に優れ、信頼性の高いインホイールモータ駆動装置を得ることができる。また、部品点数の削減による製品コストの低減効果も期待できる。
上述の作動の説明は、各部材の回転に着目して行ったが、実際にはトルクを含む動力が電動モータ1から車輪ホイール29に伝達される。したがって、上述のように減速された動力は高トルクに変換されたものとなっている。
また、上述の作動の説明では、電動モータ1に電力を供給して電動モータ1を駆動させ、電動モータ1からの動力を車輪ホイール29に伝達させたが、これとは逆に、車両が減速したり坂を下ったりするようなときは、車輪ホイール29側からの動力を減速部Bで高回転低トルクの回転に変換して電動モータ1に伝達し、電動モータ1で発電しても良い。さらに、ここで発電した電力は、バッテリーに蓄電しておき、後で電動モータ1を駆動させたり、車両に備えられた他の電動機器等の作動に用いてもよい。
さらに、上述の実施形態の構成にブレーキを加えることもできる。例えば、図1の構成において、ケーシング1aを図中右側(軸方向)に延長してロータ4の図中右側に空所ができるような構成とし、ロータ4と一体的に回転する回転部材と、ケーシング1aに回転不能にかつ軸方向に移動可能なピストンと、このピストンを作動させるシリンダを配置して、車両停止時にピストンと回転部材とを嵌合させてロータ4をロックするものとするパーキングブレーキであってもよい。
または、ロータ4と一体的に回転する回転部材の一部に形成されたフランジおよびケーシング1a側に設置された摩擦板をケーシング1a側に設置されたシリンダで挟むディスクブレーキであってもよい。さらに、この回転部材の一部にドラムを形成すると共に、ケーシング1a側にブレーキシューを固定し、摩擦係合およびセルフエンゲージ作用で回転部材をロックするドラムブレーキを用いることができる。
ところで、内ピン16の外径寸法は貫通孔17aの内径寸法より小さく、内ピン16と貫通孔17aの内周面とは接触状態と非接触状態とを繰り返しながら回転するので、モータ部Aの回転を円滑に駆動輪34に伝達する観点からは、内ピン16を複数設けることが望ましい。
上記の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を電気自動車31に採用することにより、ばね下重量を抑えることができる。その結果、走行安定性に優れた電気自動車31を得ることができる。
上述した実施形態では、減速部Bの曲線板12a,12bを180°位相を変えて2枚設けたが、この曲線板の枚数は任意に設定することができ、例えば、曲線板を3枚設ける場合は、120°位相を変えて設けるとよい。
また、上記の実施形態における運動変換機構は、出力部材15に固定された内ピン16と、曲線板12a,12bに設けられた貫通孔17aとで構成される例を示したが、これに限ることなく、減速部Bの回転を車輪ハブ21に伝達可能な任意の構成とすることができる。例えば、曲線板に固定された内ピンと、出力部材に形成された穴とで構成される運動変換機構であってもよい。
また、上記の実施形態において、外ピン14および内ピン16に設けた軸受は、径方向の厚み寸法を小さくする観点から針状ころ軸受14a,16aとした例を示した。また、曲線板12a,12bを偏心部2a,2bに対して回転自在に支持する転がり軸受13として深溝玉軸受を採用した例を示した。しかし、これに限ることなく、例えば、円筒ころ軸受、円錐ころ軸受、アンギュラ玉軸受、4点接触玉軸受、自動調心ころ軸受等、転動体がころであるか玉であるかを問わず、あらゆる転がり軸受を適用することができる。
また、上述した実施形態では、電動モータをステータとロータとの間にアキシヤルギャップを設けたものとしたが、電動モータはステータとロータとの間にラジアルギャップを設けたもの等、任意の型式のものを採用することができる。さらに、車輪のハブも実施形態のものに限定されることはなく、任意の型式のものを採用することができる。
また、図4に示した電気自動車31は、後輪34を駆動輪とした例を示したが、これに限ることなく、前輪33を駆動輪としてもよく、4輪駆動車であってもよい。なお、本明細書中で「電気自動車」とは、電力から駆動力を得る全ての自動車を含む概念であり、例えば、ハイブリッドカー等をも含むものとして理解すべきである。
さらに、上述した実施形態では、モータ部Aの回転を減速部Bに伝達する出力部材として、出力軸2の例を示したが、これに限ることなく、任意の形状とすることができる。例えば、出力軸とロータを一体構成としたフランジ形状の出力部材であってもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を示す図であって、(a)は概略断面図、(b)は偏心部周辺の拡大図である。 図1のII−IIにおける断面図である。 図2のIII−IIIにおける断面図である。 図1のインホイールモータ駆動装置を有する電気自動車の平面図である。 図4の電気自動車の後方断面図である。
符号の説明
1 電動モータ、1a ケーシング、2 出力軸、2a,2b 偏心部、3 ステータ、4 ロータ、5,6 軸受、11 サイクロ減速機、11a ケーシング、12a,12b 曲線板、13 転がり軸受、13a 内輪、13c 外側軌道面、13d 玉、14 外ピン、14a,16a 針状ころ軸受、15 出力部材、16 内ピン、17a,17b 貫通孔、18 カウンタウェイト、19,20 軸受、19a,20a 外輪、21 ハブ、21a 筒部、21b フランジ部、22,23 ボルト、24 内輪、25 ボルト、26 外輪、27 ボール、28 シール部材、29 車輪ホイール、31 電気自動車、32 シャーシ、32a ホイールハウジング、32b 懸架装置、33 前輪、34 後輪、35 インホイールモータ駆動装置。

Claims (2)

  1. モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、
    前記モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、
    前記車輪側回転部材に固定連結された車輪ハブとを備え、
    前記モータ側回転部材は偏心部を有し、
    前記減速部は、
    前記偏心部を挿通する貫通孔を有し、前記モータ側回転部材の回転に伴ってその回転軸心を中心とする公転運動を行う公転部材と、
    前記偏心部に嵌合し、外径面に内側軌道面を有する内輪、および前記内側軌道面と前記公転部材の貫通孔の内壁面に形成された外側軌道面との間に配置される複数の転動体を有し、前記公転部材を前記モータ側回転部材に対して回転自在に支持する転がり軸受と、
    前記公転部材の外周部に係合して公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、
    前記公転部材の自転運動を、前記モータ側回転部材の回転軸心を中心とする回転運動に変換して前記車輪側回転部材に伝達する運動変換機構とを含む、インホイールモータ駆動装置。
  2. 前記転動体は玉であり、
    前記内側軌道面および前記外側軌道面は、前記玉を受け入れる断面円弧形状であって、
    前記転がり軸受は、深溝玉軸受である、請求項1に記載のインホイールモータ駆動装置。
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