JP2007231519A - 防水層構造及び施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】不燃板、合板、ケイ酸カルシウム板、モルタル、コンクリート等の従来使用される防水下地に形成防水塗膜厚さ1.0mm〜4.0mmを確保でき、含浸性、作業性に優れ、そして耐疲労性などの耐久性に優れ、水系塗材による防水層構造及び施工方法を得ることである。
【解決手段】補強布を2層以上有し、補強布がガラスチョップドストランドマット状或いはビニロンチョップドストランドマット状であり、水系塗材が水系アクリル樹脂系塗材であり、下地に対してプライマー層と最上に保護トップコート層を有することを特徴とする防水層構造及び施工方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、建築分野で使用する防水材料、特にベランダ防水用途において、耐衝撃性、耐水性等を高め、耐久性を向上させる防水層構造及び施工方法に関するものである。
防水用途として施工された繊維強化樹脂層は、強度や表面硬度が高く強靭であり、耐久性、寸法安定性に優れた防水であるため、住宅ベランダ、屋上、駐車場等の床面ライニング工法として注目されている。このような防水施工は、不燃板、合板、ケイ酸カルシウム板、モルタル、コンクリート等の従来使用される防水下地に繊維強化樹脂層を形成し、その繊維強化樹脂層の上に、耐候性、平滑性、美観の向上や繊維強化樹脂層の保護を目的にトップコート樹脂層を設けることによって行われる。
防水用途の繊維強化樹脂層として代表的なFRP防水用不飽和ポリエステル樹脂に関しては、回収PETボトルを有効に活用でき、且つ廃棄物の利用による性能低下がほとんどないFRP防水用不飽和ポリエステル樹脂とその工法について開示されている(特許文献1)。
また、比較的厚い防水塗膜を形成する際に、表面に皮張りや微細なひび割れが発生し難く、乾燥速度が速くて、高い伸び率を持つ防水塗膜が形成され、防水塗膜を形成する際の作業手順が制約されない水系防水塗料に関する工法として、アクリル酸エステル類を主成分とするアクリル系共重合体、粒状微粉末成分及び水の混合物から形成される水性エマルジョン防水塗料組成物について開示されている(特許文献2)。
防水下地上に繊維強化樹脂層とトップコート樹脂層とを積層した水系防水の施工方法において,繊維強化樹脂層にチョップドストランドマット状の補強布を使用することで,耐衝撃性,耐水性に優れ,且つ比較的少ない工程にて形成防水塗膜厚さを0.5〜5.0mmの範囲で確保できる水性アクリル樹脂系繊維強化樹脂層について開発され、本発明はこれをさらに改良したものである。(特許文献3)
特開2001−342228号 特開2000−129164号 特願2005−11879号 社団法人 日本建築学会発行,建築工事標準仕様書・同解説 JASS 8 防水工事,2000年7月
解決しようとする課題点は、不燃板、合板、ケイ酸カルシウム板、モルタル、コンクリート等の従来使用される防水下地に形成防水塗膜厚さ1.0mm〜4.0mmを確保でき、含浸性、作業性、そして耐疲労性などの耐久性に優れ、水系塗材による防水層構造及び施工方法を得ることである。
請求項1の発明は水系塗材による床防水構造において繊維布を2層以上有することを特徴とする防水層構造とすることにより、耐水性、耐疲労性を向上させた。
請求項2の発明は繊維布がガラスチョップドストランドマット状補強布或いはビニロンチョップドストランドマット状補強布である請求項1記載の防水層構造により、耐水性、引張強さ,耐へこみ性,耐衝撃性などをさらに向上させた。
請求項3の発明は水系塗材が水系アクリル樹脂系塗材であることにより、耐水性、耐疲労性をさらに向上させた。
請求項4の発明は請求項1乃至3記載の防水層構造において下地との間にプライマー層を有し、最上層に保護トップコート層を有する防水層構造により、耐水性、耐疲労性とともに、下地との密着性と外観、耐久性を向上させた。
請求項5の発明は請求項1乃至4記載の防水層構造をつくる施工方法であり、これにより、浸透性に優れ、作業性がよく、耐水性、耐疲労性とともに、下地との密着性と外観、耐久性を向上させた。
本発明により、水系塗材によるベランダ防水において、含浸性、作業性が良好であり、耐久性上必要な塗膜厚さ1.0mm〜4.0mmを容易に確保・施工でき、耐衝撃性、耐水性、耐疲労性などの耐久性に優れる施工方法及び防水層構造を得ることができた。また、水系塗材により、増改築という周囲環境、特に、作業者、周辺居住者への溶剤の健康上、災害上の影響をなくすことができる。
本発明は、不燃板、合板、ケイ酸カルシウム板、モルタル、コンクリート等の下地上に防水塗膜を形成するもので、全体としての耐久性、防水性を確保する上で塗膜厚さ1.0mm〜4.0mmが必要で、耐久性を確保・向上させるのに起因する塗膜厚さを得るには、所定目付量の補強布が必要となる。しかし、より少ない膜厚、より少ない繊維布で性能を確保することが望ましい。これを防水層構造及び施工方法で解決した。
繊維布
ガラス繊維、炭素繊維、合成樹脂繊維の乾式、湿式不織布及び織布を言い、好ましくは補強を目的とした補強布が好ましい。
補強布
繊維を織布としたものやチョップドストランドマットが補強布として適し、価格の点で後者が好ましい。水系塗材との親和性、補強の点でガラスチョップドストランドマット状補強布、ビニロンチョップドストランドマット状補強布がさらに好ましい。
水系塗材
ポリアクリル樹脂エマルジョン、アクリル共重合樹脂エマルジョン、ポリウレタン樹脂エマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、シリコン樹脂エマルジョン、アクリルシリコン樹脂エマルジョン等の各種樹脂エマルジョンを単独或いは併用して前記繊維布を結合する塗材で、耐候性、結合材としての物性バランスから、結合材がポリアクリル樹脂系エマルジョンである水系塗材が好ましい。
施工方法
本発明の防水用繊維強化樹脂層の施工方法は、不燃板、合板、ケイ酸カルシウム板、モルタル、コンクリート等の防水下地上に、必要に応じてプライマーを施し、プライマーを施工した場合にはプライマー乾燥後、ガラス繊維、ビニロン繊維等のチョップドストランドマット状の補強布と有機溶剤、揮発性反応希釈剤を含まない水系塗材を必須として形成される繊維強化樹脂層を2層以上形成し、これらの繊維強化樹脂層上にトップコート樹脂層を施工するというものである。
上記、防水下地の処理工程において、その下地と防水層でもある繊維強化樹脂層との密着を良好にするため、汚れ、付着物、または、脆弱な表面層等を除去することが好ましく、例えば、ショットブラスト、サンドペーパー等により表面の不陸を調整・研掃して表面を清潔にすることが推奨される。また、防水下地の乾燥不足による密着性不良を抑止するために必要に応じて水系のプライマー層を0.1〜0.2kg/m塗布する。好ましくは、水系エポキシ樹脂系プライマーが使用に適している。
プライマーの乾燥後、繊維強化樹脂層の成形を行う。繊維強化樹脂層とは、ガラス繊維、ビニロン繊維等のチョップドストランドマット状の補強布と、有機溶剤、揮発性反応希釈剤を含まない水系塗材とが複合された状態で2層以上形成されたものである。繊維強化樹脂層に用いる補強布は、必要塗膜厚さ、含浸性、耐疲労性等の要求品質に応じて目付量100〜300g/mとすることが好ましい。
ガラス繊維、ビニロン繊維等のチョップドストランドマット状の補強布の具体例として、富士ファイバーグラス(株)製ガラスチョップドストランドマットMC230、日本バイリーン(株)製ビニロンチョップドストランドマットVM−110を例として挙げることができ、重ね貼りが適している。
この補強布と複合して繊維強化樹脂層となるのに適した水系塗材は、JIS K5601−1−2:1999(塗料成分試験方法−第1部:通則−第2節:加熱残分)に準じて測定した固形分が50〜85重量%、BM回転粘度計(No.3またはNo.4、60rpm)を用い、JIS K5600−2−3:1999[塗料一般試験方法−第2部:塗料の性状・安定性−第3節:粘度(コーン・プレート粘度計法)]に準じて測定した23℃雰囲気下における粘度が0.5〜7.0Pa・s、及びTI値が1.0〜7.0の範囲にあるもの好ましい。この粘度及びTI値の範囲から外れた場合、両者の下限未満となると塗布具による均一化が円滑に行えない他、防水下地に高低がある場合、塗材の流出で樹脂の充填されていない部分が生じ、両者の上限を超えると浸透性が悪い他、塗布具の操作に負荷が高く、作業性が悪くなる。ガラス板上に塗布し含浸性確認実験を行った際、補強布の裏面(ガラス側)に樹脂が含浸・充填されることが好ましい。ガラス繊維等のチョップドストランドマット状の補強布の目付量がガラス繊維で100g/mより少ないと形成する繊維強化樹脂層の厚みが小さくなり、必要とされる耐疲労性等の耐久性が確保できず、より多くの層を形成するために工程数が多くなり長い施工時間を要することが懸念されるため施工性に問題がある。その目付量がガラス繊維で300g/mよりも多いと水性塗材の補強布への含浸性が劣り、良好な繊維強化樹脂層を得られないことが懸念されるため好ましくない。前記目付量はビニロン繊維チョップドストランドマット状の補強布では60〜120g/mである。
補強布の目付量をガラス繊維で100〜300g/mで、2〜3層で繰返し繊維強化樹脂層を形成し、水系塗材の塗布量は1.0〜4.0kg/mで形成されることが好ましいが、必要塗膜厚さ、乾燥時間、耐疲労性等の必要性質に応じて決められる。
なお、プライマーの乾燥後、主に耐疲労性に起因するところの下地の追従性をさらに向上させるために、繊維強化樹脂層に使用するのと同じ水系塗材を0.1〜2.0kg/m塗布することも可能である。
この工程を行う時は、水系塗材が乾燥後、上記、工程により繊維強化樹脂層の形成工程を行う。
最上繊維強化樹脂層の形成後、トップコート樹脂層の形成工程を行う。
トップコート樹脂組成物としては、有機溶剤を含まず、乾燥後の耐候性、隠蔽性等に優れた水系塗材が好ましい。具体的には、アイカ工業(株)製水系1液アクリルウレタン樹脂系トップコート(JA−180)、亜細亜工業(株)製水系アクリルウレタン樹脂系塗料(ネオグロスU−200)や水系アクリル樹脂系合成樹脂エマルジョンペイント(RFコート)等、市販の水系アクリル系樹脂のものが使用に適している。さらに、必要に応じて顔料等を添加し、着色して使用することが可能である。トップコート樹脂組成物の塗布量は0.1〜0.4kg/mで形成されることが好ましいが、乾燥時間、耐衝撃性等の必要性質に応じて決められる。
このようにして、形成した繊維強化樹脂層は耐疲労性等の耐久性に優れ、含浸性、作業性が優れる施工方法とするため、少ない目付量の補強布を用いた繊維強化樹脂層を2層以上形成することが好ましい。
以下、実施例と比較例によって具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
合板下地上に水系2液エポキシ樹脂系プライマー(アイカ工業(株)製、JA−170A及びJA−170Bの2:1配合物)0.2kg/m塗布し乾燥後、繊維強化樹脂層を形成するため、1液水系アクリル樹脂系組成物、アイカ工業(株)製JA−110(固形分70%、粘度−BM、No.3、60rpm 3.60Pa・s、TI値3.30)を0.5kg/m塗布し、その上にガラスチョップドストランドマット(富士ガラスファイバーグラス(株)製、MC230目付け量0.23kg/m)を敷いて、さらにJA−110を0.8kg/m塗布して、この工程を2回繰り返した。繊維補強層が乾燥後、トップコート樹脂層に、水系1液アクリルウレタン樹脂系トップコート(アイカ工業(株)製、JA−180)を0.2kg/m塗布した。
合板下地上に水系2液エポキシ樹脂系プライマー(アイカ工業(株)製、JA−170A及びJA−170Bの2:1配合物)0.2kg/m塗布し乾燥後、繊維強化樹脂層を形成するため、1液水系アクリル樹脂系組成物、アイカ工業(株)製JA−110(固形分70%、粘度−BM、No.3、60rpm、3.60Pa・s、TI値3.30)を0.5kg/m塗布し、その上にビニロンチョップドストランドマット(日本バイリーン(株)製、VM−110、目付け量1.0kg/m)を敷いて、さらにJA−110を0.5kg/m塗布して、この工程を2回繰り返した。繊維補強層が乾燥後、トップコート樹脂層に、水系1液アクリルウレタン樹脂系トップコート(アイカ工業(株)製、JA−180)を0.2kg/m塗布した。
比較例1
合板下地上に水系2液エポキシ樹脂系プライマー(アイカ工業(株)製、JA−170A及びJA−170Bの2:1配合物)0.2kg/m塗布し乾燥後、繊維強化樹脂層を形成するため、1液水系アクリル樹脂系組成物、アイカ工業(株)製JA−110(固形分70%、粘度−BM、No.3、60rpm、3.60Pa・s、TI値3.30)を0.5kg/m塗布し、その上にガラスチョップドストランドマット(富士ガラスファイバーグラス(株)製、MC230 目付け量0.23kg/m)を敷いて、さらにJA−110を0.5kg/m塗布して乾燥後、トップコート樹脂層に、水系1液アクリルウレタン樹脂系トップコート(アイカ工業(株)製、JA−180)を0.2kg/m塗布した。
比較例2
合板下地上に水系2液エポキシ樹脂系プライマー(アイカ工業(株)製、JA−170A及びJA−170Bの2:1配合物)0.2kg/m塗布し乾燥後、繊維強化樹脂層を形成するため、1液水系アクリル樹脂系組成物、アイカ工業(株)製JA−110(固形分70%、粘度−BM、No.3、60rpm、3.60Pa・s、TI値3.30)を0.5kg/m塗布し、その上にビニロンチョップドストランドマット(日本バイリーン(株)製、VM−110、目付け量0.11kg/m)を敷いて、さらにJA−110を1.0kg/m塗布して乾燥後、トップコート樹脂層に、水系1液アクリルウレタン樹脂系トップコート(アイカ工業(株)製、JA−180)を0.2kg/m塗布した。
比較例3
合板下地上に水系2液エポキシ樹脂系プライマー(アイカ工業(株)製、JA−170A及びJA−170Bの2:1配合物)0.2kg/m塗布し乾燥後、繊維強化樹脂層を形成するため、水系1液アクリル樹脂系組成物、アイカ工業(株)製JA−110を0.5kg/m塗布し、その上にガラスチョップドストランドマット(アイカ工業(株)製、JR−98、目付け量0.45kg/m)を敷いて、さらにJA−110を1.0kg/m塗布して乾燥後、トップコート樹脂層に、水系1液アクリルウレタン樹脂系トップコート(亜細亜工業(株)製、ネオグロスU−200)を0.2kg/m塗布した。
比較例4
合板下地上に水系2液エポキシ樹脂系プライマー(アイカ工業(株)製、 JA-170A及びJA-170Bの2:1配合物)を0.2kg/m塗布し乾燥後、繊維強化樹脂層を形成するため、水系1液アクリル樹脂系組成物、アイカ工業(株)製JA−110(固形分70%、粘度−BM、No.3、60rpm、3.60Pa・s、TI値3.30)を0.8kg/m塗布し、その上にビニロンチョップドストランドマット(日本バイリーン(株)製、VM−135 目付け量0.14kg/m)を敷いて、さらにJA−110を1.0kg/m塗布して乾燥後、トップコート樹脂層に、水系1液アクリルウレタン樹脂系トップコート(亜細亜工業(株)製、ネオグロスU−200)を0.2kg/m塗布した。
比較例5
合板下地上に水系2液エポキシ樹脂系プライマー(アイカ工業(株)製、JA−170A及びJA−170Bの2:1配合物)0.2kg/m塗布し乾燥後、繊維強化樹脂層を形成するため、1液水系アクリル樹脂系組成物、アイカ工業(株)製JA−110(固形分70%、粘度−BM、No.3、60rpm、3.60Pa・s、TI値3.30)を0.5kg/m塗布し、その上にガラスチョップドストランドマット(セントラル硝子(株)製、ECM380 目付け量0.38kg/m)を敷いて、さらにJA−110を0.8kg/m塗布して、この工程を2回繰り返した繊維補強層が乾燥後、トップコート樹脂層に、水系1液アクリルウレタン樹脂系トップコート(亜細亜工業(株)製、ネオグロスU−200)を0.2kg/m塗布した。

実施例、比較例における、評価試験の測定は以下の方法で測定・評価し、その結果については表1に示した。
Figure 2007231519
引張強さ(N/mm)、伸び率(%)及び抗張積(N/mm)試験
I.引張強さ試験用試験体の作製
引張強さ試験用試験体は、JIS A6021(建築用塗膜防水材)に準じて実施例、比較例の条件(プライマーはなし)で作製し、ダンベル状2号試験片のものを使用し、下記に従ってそれぞれ養生を行った。
1液乾燥型は23±2℃、50%(RH)で24時間標準静置後40℃72時間乾燥を行い、その後23±2℃、50%(RH)で7時間以上静置したものを試験した。
2液反応型は23±2℃、50%(RH)168時間静置したものを試験した。
II.引張強さ試験
JIS A6021に準じて、インストロン万能試験機を用いて、Iで作製した試験体の引張強さ試験を行って、引張強さ、伸び率、及び抗張積を算出した。
耐疲労性試験
JASS 8(防水工事)に準じて行った。(非特許文献1)
A形試験体を用いて20℃、60℃、−10℃の順にひずみ負荷をそれぞれ周期10分で500回行い、そのひずみ負荷については0.5mm〜1.0mm(1段階)、1.0mm〜2.0mm(2段階)、2.5mm〜5.0mm(3段階)において行って、どの段階で塗膜の破断、亀裂を発生するか目視で確認した。
本評価結果については,下記の様に区分評価した。
○ :2段階において試験片3体とも破断、亀裂の発生しないもの。
△○:2段階において試験片1体でも破断、亀裂の発生するもの。
△ :1段階において試験片1体でも破断、亀裂の発生するもの。
× :1段階において試験片3体とも破断、亀裂の発生するもの。
へこみ試験
JASS 8(防水工事)に準じて行った。(非特許文献1)
試験温度20℃の状態に1時間養生後,荷重を24時間載荷し,荷重載荷後の塗膜表面の穴あきの有無を確認した。荷重は,5kg,15kg,25kgで行い,各荷重点を変えて,各荷重をそれぞれ24時間載荷した。
本評価結果は、下記の様に区分評価した。穴あきがないため、目視による形状変化も評価した。
○ :塗膜表面に穴あきなし、25kgでもへこみ・割れ無しのもの。
△○:塗膜表面に穴あきなし、15kgでへこみ・割れ無し、25kgでへこみ・割れ有りのもの。
△ :塗膜表面に穴あきなし、15kgでへこみ・割れ有りのもの。
×△:塗膜表面に穴あきなし、5kgでへこみ・割れ無し、15kgでへこみ・割れ有りのもの。
× :塗膜表面に穴あきあり、5kgでへこみ・割れ有りのもの。
耐衝撃性試験
JASS 8(防水工事)に準じて行った。(非特許文献1)
試験温度20℃の状態に1時間養生後、0.5kgのおもりの塗膜表面に落下させ、穴あきの有無を確認した。落下位置は、0.5m、1.0m、1.5mで行い、各落下点を変えて各高さからそれぞれおもりを落下させた。
本評価結果は、下記の様に区分評価した。穴あきがないため、目視による形状変化も評価した。
◎ :高さ1.5mからの落下で塗膜表面に異常無しのもの。
○ :高さ1.5mからの落下で塗膜表面に穴あき無し、へこみ有りのもの。
△○:高さ1.0mからの落下で塗膜表面に穴あき無し、へこみ有りのもの。
△ :高さ1.0mからの落下で塗膜表面に穴あき有りのもの。
×△:高さ0.5mからの落下で塗膜表面に穴あき無し、へこみ有りのもの。
× :高さ0.5mからの落下で塗膜表面に穴あき有りのもの。
含浸性試験
23℃、60%(RH)雰囲気下で、寸法150×150mmの板ガラスを用いて、その面積に合わて補強布を敷き、約20cmの高さから樹脂約250gを垂れ流して30分後ガラス裏面を観察し、含浸性の判定を下記4段階とした。なお、繊維補強層が2層になる実施例及び比較例については、繊維布を2枚重ねて試験した。
◎:垂れ流した直後、裏面に樹脂が含浸される。
○:裏面に垂れ流した樹脂の広がった面積90%以上が含浸される。
△:裏面に垂れ流した樹脂の広がった面積60%以上90%未満が含浸される。
×:裏面に垂れ流した樹脂の広がった面積60%未満が含浸される。
総合評価
耐疲労性試験結果、へこみ試験結果、耐衝撃性試験結果、含浸性試験結果を下記の5段階評価によって、総合的な評価を行った。
○ :○が3以上で、×がない
△○:○が2以上で、×がない
△ :△が2以下で、×がない
×△:△が3以下で、×がない
× :×が1つでもある

Claims (5)

  1. 水系塗材による床防水構造において繊維布を2層以上有することを特徴とする防水層構造。
  2. 請求項1に記載の繊維布がガラスチョップドストランドマット状補強布或いはビニロンチョップドストランドマット状補強布である請求項1記載の防水層構造。
  3. 請求項1に記載の水系塗材が水系アクリル樹脂系塗材である請求項1乃至2記載の防水層構造。
  4. 請求項1乃至3記載の防水層構造において下地との間にプライマー層を有し、最上層に保護トップコート層を有する請求項1乃至3記載の防水層構造。
  5. 請求項1乃至4記載の防水層構造をつくる施工方法。
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