JP2007231228A - エポキシ変性ポリフェニレンエーテル - Google Patents

エポキシ変性ポリフェニレンエーテル Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は他樹脂との相容性が改善されたポリフェニレンエーテルを提供する。
【解決手段】1分子鎖あたり平均2.1個以上のエポキシ基を分子鎖末端に有する数平均分子量が1万以上、3万未満であるエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)において、ポリフェニレンエーテル(B)のエポキシ変性の原料として用いたエポキシ化合物(C)の残渣が(A)100重量部に対し30重量部未満であることを特徴とするエポキシ変性ポリフェニレンエーテル。
【選択図】なし

Description

本発明は、他樹脂との相容性に優れたエポキシ変性ポリフェニレンエーテルに関する。
ポリフェニレンエーテルは高耐熱性、低吸水性、難燃性等の優れた特性を併せ持つ汎用エンジニアリングプラスチックとして知られている一方で、他樹脂との相容性に乏しい欠点をもつ。そこで、ポリフェニレンエーテルと他樹脂をアロイ化し、有用なアロイ材料を得る一つの手段として、ポリフェニレンエーテルの分子鎖を化学変性する方法が用いられてきた。例えば、ポリフェニレンエーテルと酸クロライド、グリシドールを反応させることによりポリフェニレンエーテルにエポキシ基を付与した後、ポリエステルやポリアミドを反応させる製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。またポリフェニレンエーテルの末端をエピクロロヒドリンと反応させてエポキシ基を導入することでポリエステルとの相容性を向上させている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、より優れた特性を有するアロイ材料を得るために、他樹脂との相容性がさらに優れたポリフェニレンエーテルが要求されている。
米国特許第4,831,088号明細書 欧州特許出願公開第272439号明細書
本発明の課題は、他樹脂との相容性が改善されたポリフェニレンエーテルを提供することである。
本発明者は前記課題を解決するためにエポキシ基を有するポリフェニレンエーテル鋭意検討した結果、1分子鎖あたり平均2.1個以上のエポキシ基を分子鎖末端に有し、かつ、数平均分子量が1万以上3万未満であるエポキシ変性ポリフェニレンエーテル100重量部に対し、ポリフェニレンエーテルのエポキシ変性の原料として用いたエポキシ化合物(C)の残渣が(A)100重量部に対し30重量部未満であるエポキシ変性ポリフェニレンエーテルが他樹脂との相容性に優れ、アロイ材料が優れた特性を発現することを見出し本発明に至った。
即ち、本発明は1分子鎖あたり平均2.1個以上のエポキシ基を分子鎖末端に有する数平均分子量が1万以上、3万未満であるエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)において、ポリフェニレンエーテル(B)のエポキシ変性の原料として用いたエポキシ化合物(C)の残渣が(A)100重量部に対し30重量部未満であることを特徴とするエポキシ変性ポリフェニレンエーテル。
本発明により、他樹脂との相容性が改善されたエポキシ変性ポリフェニレンエーテルが得られる。
本発明について、以下、具体的に説明する。
本発明のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)は分子鎖末端にエポキシ基を有する。1分子鎖あたりに含まれる平均エポキシ基数は2.1個以上であることが好ましく、より好ましくは3個以上、特に好ましくは5個以上である。
該平均エポキシ基数は他樹脂との相容性、すなわち、アロイ材料の機械特性、耐熱性、加工性の観点から2.1個以上である。
本発明のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)は、下記式の繰り返しユニットから構成されるポリフェニレンエーテル(B)とエポキシ化合物(C)との、一分子に平均2.1個以上のエポキシ基を有す反応生成物である。
Figure 2007231228
本発明のポリフェニレンエーテル(B)の具体例は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチルー6−フェニルー1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニルー1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと他の フェノール類(例えば2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−メチルブチルフェノール)、テトラメチルビフェノールA,テトラメチルビスフェノールA、オルソクレゾールとの共重合体などが挙げられる。
本発明のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)の数平均分子量は他樹脂との反応で得られるアロイ材料の機械特性や耐熱性の観点から1万以上であり、成形加工性の観点から3万未満である。さらにそのより好ましい範囲は15、000以上、25、000未満である。
本発明のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)はポリフェニレンエーテル(B)のエポキシ変性に用いるエポキシ化合物(C)が残渣として含まれることも有り、その好ましい組成は成分(A)100重量部に対し30重量部未満、さらに好ましくは20重量部未満、特に好ましくは10重量部未満である。成分(A)に成分(C)が全く含まれない場合が最もよい。該エポキシ化合物(C)の残渣は他樹脂と(A)との反応性およびそのポリマーアロイの機械特性の観点から(A)100重量部に対して30重量部未満である。
本発明においてゲル化物とは、30℃においてエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)0.1gをクロロホルム25mlと混合したときに不溶分として現れる。(A)がゲル化物を含まない場合、前記クロロホルム溶液は白濁せず、無色、透明である。ゲル化物が含まれると、射出成形品の機械特性の低下、外観不良を生じる恐れがある。
本発明のエポキシ化合物(C)は分子内に平均3.1個以上のエポキシ基を有するものであればよく、より好ましくは4個以上、さらに好ましくは5個以上である。単独化合物で分子内に有するエポキシ基が平均3.1個未満の場合には、分子内にエポキシ基を多数含む化合物を混合させることで混合物として1分子あたりの平均エポキシ個数が3.1個以上となればよい。エポキシ化合物(C)の具体例としては、トリグリシジルイソシアヌレート、1,3−ブタジエンジエポキシド、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、ジグリシジルエーテル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ヒンダトイン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール−ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、および、これらをハロゲン化したものの中から選ばれる1つ、または2つ以上を混合したものを用いることができ、中でもエポキシ樹脂が好ましく用いられ、特に好ましくは下記一般式(2)で表されるビスフェノールA型エポキシ樹脂、下記一般式(3)で表されるオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を反応性や取り扱い性の観点から好ましく用いることができる。
Figure 2007231228
Figure 2007231228
本発明のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)はポリフェニレンエーテル(B)とエポキシ化合物(C)を混合、反応させることにより得られる。反応方法としては、ポリフェニレンエーテル(A)の良溶剤にポリフェニレンエーテル(B)とエポキシ化合物(C)を均一に溶解させ、反応させる溶液反応方法、ポリフェニレンエーテル(B)のスラリー液にエポキシ化合物(C)を混合させ反応させるスラリー反応方法、溶剤を用いずにポリフェニレンエーテル(B)とエポキシ化合物(C)の混合物を加熱、溶融させる溶融反応方法、粉末状のポリフェニレンエーテル(B)とエポキシ化合物(C)をポリフェニレンエーテル(B)が粉末状態を維持したまま反応させる方法が挙げられるが、中でも溶液反応方法が好ましく用いられる。
溶液反応方法に用いられる溶剤としてはベンゼン、トルエン、キシレン、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエタン、クロロベンゼンを用いることができるが、沸点や取り扱い性の観点からトルエンが好ましく用いられる。ポリフェニレンエーテル(B)が析出しない程度にポリフェニレンエーテル(B)の貧溶剤を混合することもできる。この貧溶剤としては、メタノール、ブタノール、アセトン、水が例として挙げられ、中でもメタノールが好ましい。
本発明のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)を溶液反応で製造する場合の好ましい温度は室温〜170℃未満であり、より好ましくは80℃〜150℃、さらに好ましくは100℃〜130℃である。ここで室温とは23℃である。該反応温度は反応速度や溶液中におけるポリフェニレンエーテル(B)の濃度の観点から室温以上であり、エポキシ化合物(C)の副反応抑制の観点から170℃未満である。
本発明のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)を製造する場合のポリフェニレンエーテル(B)100重量部に対するエポキシ樹脂(C)の組成は、10〜900重量部が好ましく、より好ましくは20〜600重量部、さらに好ましくは40〜300重量部、特に好ましくは60〜100重量部である。該エポキシ化合物(C)の(B)100重量部に対する組成は反応速度の観点から10重量部以上であり、(A)と他樹脂の反応性の観点から900重量部以下である。
本発明のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)を溶液反応で製造する場合のポリフェニレンエーテル(B)の濃度は溶剤100重量部に対し5〜90重量部であることが好ましく、より好ましくは10〜60重量部、さらに好ましくは10〜50重量部、特に好ましくは25〜40重量部である。(B)の溶剤100重量部に対する濃度は反応速度の観点から5重量部以上であり、反応液の粘度の観点から90重量部以下である。
本発明のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)を溶液反応で製造する場合、ポリフェニレンエーテル(B)とエポキシ化合物(C)の他に反応の促進を目的に触媒を添加することもできる。触媒の具体例としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、トリエチルアミンやトリブチルアミン等の3級アミン、イミダゾール、ナトリウムフェノキシド、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられるが、中でもナトリウムメチラート、トリエチルアミン、トリブチルアミン、水酸化ナトリウム等が好ましい。上記塩基性化合物の他にも4級アンモニウム塩も用いることができる。
本発明のエポキシ変成ポリフェニレンエーテル(A)は連続反応プロセス、バッチ反応プロセスのいずれのプロセス形態でも製造可能である。
本発明でポリフェニレンエーテル(B)とエポキシ化合物(C)を溶液中で反応させ、エポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)を合成した後、反応溶液とポリフェニレンエーテルの貧溶剤を混合攪拌し、エポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)を析出、スラリー化することができる。このスラリーを固液分離し、固形分を乾燥させることにより、エポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)の粉末を得ることができる。
本発明のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)は他の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂との組成物として用いることができる。熱可塑性樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、塩化ビニル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、酢酸ビニルの群から選択される1種または2種以上のモノマーの重合体または共重合体、あるいはポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレングリコール、ポリエーテルイミド、ポリケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート等を例としてあげることができる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シアネートエステル、ポリイミド、ポリウレタン、ビスマレイミド樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ベンゾシクロブテンを例として挙げることができる。上記熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂は官能基を有する化合物で変成されたものでもよい。官能基としてはビニル基、アリル基、カルボキシル基、酸無水基、エステル基、水酸基、アミノ基、アミド基、イミド基、エポキシ基から選ばれる1つ、または2つ以上を含むこともある。
本発明のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)を製造する際、混合、反応系に熱可塑性樹脂やエポキシ化合物以外の熱硬化性樹脂を添加することもできる。
<評価方法>
1.エポキシ変性ポリフェニレンエーテルの精製
エポキシ変性ポリフェニレンエーテルに含まれる未反応のエポキシ化合物を除去するために、反応生成物2gを20mlのトルエンに溶解し後、大過剰のメタノールを加えてエポキシ変性ポリフェニレンエーテルを沈殿させた。沈殿したエポキシ変性ポリフェニレンエーテルをろ過して単離した後、80℃、0.1mmHgの条件で1時間、減圧乾燥させた。
2.エポキシ変性ポリフェニレンエーテルの分子量分布測定
クロロホルムを溶剤としたGPC測定を行った。予め作成したポリスチレンの分子量と溶出量の関係を表すグラフから数平均分子量、重量平均分子量を算出した。
3.ポリフェニレンエーテル分子鎖末端フェノール性水酸基数の定量
高分子論文集,vol.51,No.7(1994)、480頁記載の方法に従い、ポリマーの塩化メチレン溶液にテトラメチルアンモニウムハイドロオキシド溶液を加えたときの318nmにおける吸光度変化を紫外可視吸光光度計で測定した値、及び数平均分子量の値から算出した。
[実施例1]
ポリフェニレンエーテル(B−1)(旭化成プラスチックスシンガポール株式会社製S202A)およびPET(日本ユニペット株式会社製RT553)に変性ポリフェニレンエーテル(下記、製造例1)10重量部を添加した配合物を得た。この配合物をZSK−26二軸回転押出機[ウェルナー&フライデラー社製]を用いて、加熱シリンダーの設定温度を290℃に設定し、供給口より上記配合物を15Kg/時間で供給し、スクリュー回転数300rpmで溶融混練し、ノズルから押出される溶融ポリマーのストランドを冷却裁断して樹脂組成物ペレットを得た。次に、得られた樹脂組成物ペレットを射出成形機にて、射出樹脂温度290℃、金型温度15℃の条件で物性試験片を成形した。試験片の引っ張り試験をASTM D638従って実施した。結果を表1に示す。また、エポキシ変性ポリフェニレンエーテルに含まれるポリフェニレンエーテル成分をポリフェニレンエーテル成分として換算し、ポリフェニレンエーテル/PET=7/3の重量比の配合組成である。
[変性ポリフェニレンエーテルの製造例1]
ポリフェニレンエーテル(旭化成プラスチックスシンガポール株式会社製S202A)(B−1)1,400g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(C−1)(旭化成ケミカルズ株式会社製AER250)300g、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(C−2)(大日本インキ株式会社製EPICLON N−660)300g、トリ−n−ブチルアミン30gを内容積20Lのヘンシェルミキサーを使い、室温下、攪拌数2,000rpm、3分間攪拌、混合した。(C−1)と(C−2)の混合物は1分子あたり平均3.2個のエポキシ基を有する。この混合物(D−1)を内容積10Lのジャケット型バッチ反応器に入れ、さらにトルエン3,000gを入れた。この状態で反応器のジャケットに130℃の加熱オイルを流し、反応器のパドル型攪拌翼を300rpmで回転させ、さらに気相部に流量毎分1Lで乾燥窒素ガスを送り続けた。この状態を維持したまま、およそ20分後には反応器内部の樹脂固形物は完全に溶解し、均一溶液(E−1)となった。揮発した溶剤分は反応器上部に設置したジムロート型冷却管で液化し、反応器に還流された。加熱、攪拌を開始して4時間経過した時点で反応器内部の溶液を抜き出し、この溶液にポリマー固化防止のためにトルエン3,000gを加えて希釈し、室温にて放置し冷却しポリマー溶液(E−2)を得た。予めトルエン50重量%、メタノール50重量%の混合溶媒をいれた容器に攪拌しながら、(E−1)を少量ずつ加えると同時に容器中のトルエンとメタノールの組成比が変わらないようにメタノールも同時に加えていくと容器内でポリマー固形分が析出しスラリー液(F−1)が得られる。(F−1)をガラスフィルターでろ過しポリマー固形分(G−1)を単離する。(G−1)を120℃、2時間減圧乾燥し、乾燥したポリマー粉末(H−1)を得た。(H−1)0.1gは30℃のクロロホルム25mlに完全に溶解し、不溶分は見られなかった。(H−1)のGPC測定を行った結果、(H−1)のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A−1)に相当するメインピークの分子量分布は(B−1)のピーク形状を維持したまま、わずかに高分子量側に平行移動していた。(H−1)GPC曲線の(C−1)、(C−2)に相当するピークの積分値は(E−1)の積分値の10%未満であることから、仕込み原料の(C−1)、(C−2)の90%以上が固液分離により(C−1)、(C−2)がろ液側に移動していることがわかった。よって、(H−1)中の(C−1)、(C−2)の残渣は変性ポリフェニレンエーテルに対し3重量%未満であることが確認された。(H−1)を上記、<評価方法.1>に従って処理して得られたポリマー(I−1)を500MHzプロトンNMRで測定した結果、(I−1)は1分子鎖あたりエポキシ基を平均4.3個有している事がわかった。結果を表1に示す。
[比較例1]
変性ポリフェニレンエーテルに下記、製造例2を用いる以外は、実施例同様にして比較例1を得た。
[変性ポリフェニレンエーテルの製造例2]
(D−1)を(株)栗本鉄鋼所製のS1型KRCニーダーに4g/分で供給し、ポリマー温度が290℃となるようにして混練した。混練後のポリマー(H−2)は上記評価方法1に従って処理し、NMR分析を行った結果、(H−2)は1分子鎖あたり平均1.6個のエポキシ基を有する事がわかった。また、上記評価方法1の操作に従って、(H−2)を再沈澱、ろ過して得られたろ液の溶剤を揮発させて得られる未反応のエポキシ樹脂の残渣は0.59gであり、これはポリフェニレンエーテル分1.40gに対して42重量部である。結果を表1に示す。
[比較例2]
変性ポリフェニレンエーテルに下記、製造例3を用いる以外は、実施例同様にして比較例1を得た。
[変性ポリフェニレンエーテルの製造例3]
実施例1と同様の反応操作を実施して得られたポリマー溶液(E−2)を、直接100℃で24時間減圧乾燥させて溶剤を完全に取り除き、固形分(H−3)を得た。(H−3)を上記評価方法1に従って処理し、NMR分析を行った結果、1分子鎖あたり平均4.4個のエポキシ基を有する事がわかった。また、製造例2と同様にエポキシ樹脂の残渣を測定した結果、38重量部であることがわかった。結果を表1に示す。
[比較例3]
エポキシ変性ポリフェニレンエーテルを使用しない以外は実施例1と同様にして、比較例3を得た。結果を表1に示す。
Figure 2007231228
本発明は他樹脂との相容性が改善されたポリフェニレンエーテルを提供する。

Claims (4)

  1. 1分子鎖あたり平均2.1個以上のエポキシ基を分子鎖末端に有し、数平均分子量が1万以上、3万未満であるエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)において、ポリフェニレンエーテル(B)のエポキシ変性の原料として用いたエポキシ化合物(C)の残渣が、成分(A)100重量部に対し30重量部未満であることを特徴とするエポキシ変性ポリフェニレンエーテル。
  2. エポキシ化合物(C)の残渣が、10重量部未満であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)。
  3. エポキシ化合物(C)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂および/またはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)。
  4. ゲル化物を含有しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ変性ポリフェニレンエーテル(A)。
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