JPH05500535A - ジカルボキシレートでキャッピングされたポリフェニレンエーテルからのポリフェニレンエーテル―ポリアリ―レンスルフィド組成物 - Google Patents
ジカルボキシレートでキャッピングされたポリフェニレンエーテルからのポリフェニレンエーテル―ポリアリ―レンスルフィド組成物Info
- Publication number
- JPH05500535A JPH05500535A JP3506679A JP50667991A JPH05500535A JP H05500535 A JPH05500535 A JP H05500535A JP 3506679 A JP3506679 A JP 3506679A JP 50667991 A JP50667991 A JP 50667991A JP H05500535 A JPH05500535 A JP H05500535A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyphenylene ether
- polyphenylene
- sulfide
- polyarylene sulfide
- ether
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L71/00—Compositions of polyethers obtained by reactions forming an ether link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L71/08—Polyethers derived from hydroxy compounds or from their metallic derivatives
- C08L71/10—Polyethers derived from hydroxy compounds or from their metallic derivatives from phenols
- C08L71/12—Polyphenylene oxides
- C08L71/126—Polyphenylene oxides modified by chemical after-treatment
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G65/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
- C08G65/34—Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from hydroxy compounds or their metallic derivatives
- C08G65/48—Polymers modified by chemical after-treatment
- C08G65/485—Polyphenylene oxides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G75/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G75/02—Polythioethers
- C08G75/0204—Polyarylenethioethers
- C08G75/0245—Block or graft polymers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G75/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G75/02—Polythioethers
- C08G75/0204—Polyarylenethioethers
- C08G75/0286—Chemical after-treatment
- C08G75/0295—Modification with inorganic compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G81/00—Macromolecular compounds obtained by interreacting polymers in the absence of monomers, e.g. block polymers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L81/00—Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of polysulfones; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L81/02—Polythioethers; Polythioether-ethers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L67/00—Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L71/00—Compositions of polyethers obtained by reactions forming an ether link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L71/00—Compositions of polyethers obtained by reactions forming an ether link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L71/08—Polyethers derived from hydroxy compounds or from their metallic derivatives
- C08L71/10—Polyethers derived from hydroxy compounds or from their metallic derivatives from phenols
- C08L71/12—Polyphenylene oxides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L75/00—Compositions of polyureas or polyurethanes; Compositions of derivatives of such polymers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L81/00—Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of polysulfones; Compositions of derivatives of such polymers
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Polyethers (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
ジカルボキシレートでキャッピングされたポリフェニレンエーテルからのボリフ
エニレンエーテルーボリアリーレンスルフィド組成物
本発明は相溶性のポリアリーレンスルフィド−ポリフェニレンエーテル組成物の
製造に係り、特に、コポリマーを含有する組成物の製造に係る。
ポリフェニレンエーテルは優れた加水分解安定性、寸法安定性、靭性、耐熱性お
よび誘電特性によって特徴付けられる広く使われている一群の熱可塑性エンジニ
アリング樹脂である。しかしこれらの樹脂は耐溶剤性のような他のいくつかの特
性に欠けている。
一方、ポリアリーレンスルフィドの方は、結晶融解温度が高い(通常は285℃
程度)結晶性エンジニアリング熱可塑性樹脂であり、低い可燃性、高いモジュラ
ス、ならびに攻撃性の薬品および溶剤に対する優れた耐性を特徴とする。しかし
そのガラス転移温度は非常に低く、通常は85℃程度の低さである。その結果、
カラス繊維のような充填材で強化しないと熱変形温度が低い。加えて、ポリアリ
ーレンスルフィドは、ポリフェニレンスルフィドの引張伸びが通常は約2.5%
までで1%未満のことが多いことで立証されるように非常に脆性である。
高い耐溶剤性、高い熱変形温度、良好な延性および耐燃性のような性質をもつポ
リアリ〜レンスルフィドーボリフエニレンエーテルブレンドを製造することがで
きると期待されるかもしれない。しかし、このタイプのブレンドは、2つの樹脂
相聞に相間相互作用がほとんどまたはまったくないため、非相溶性であって相分
離と層間剥離を起こす。
そのようなブレンドから作成された成形品は通常引張強さと衝撃強さか低いのが
特徴である。
ポリアリーレンスルフィド−ポリフェニレンエーテルブレンドは、各種の官能基
が組込まれたポリマーから調製された2つの樹脂のコポリマーを配合することに
よって相溶化することができるということが発見された。この相溶化法は、たと
えば欧州特許公開第0341422号の実施例1に開示されている。この特許は
ポリ(2,6〜ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリフェニレンスル
フィド、および前記ポリフェニレンエーテルとトリメリド酸無水物酸塩化物とを
溶融混和することによって得られた生成物から調製された組成物に関するもので
ある。この組成物の特徴は、相溶化されてない類似のPP5−ポリフェニレンエ
ーテルブレンドと比較して引張伸びが実質的に向上していることである。「B、
ポリアリーレンスルフィド」と標題をつけた欄では、その出願の組成物中に使用
するポリアリーレンスルフィドはポリハロ芳香族化合物、アルカリ金属硫化物、
有機アミド、および場合によりアルカリ金属カルボン酸塩から調製されるとされ
ている。
本発明は、ポリフエニレン二−テルーボリアリーレンスルフィドコポリマー分子
を含む組成物の製造方法を提供する。この方法は、アミン基を含有するポリアリ
ーレンスルワイドを、ポリフェニレンエーテルと少なくとも1種の下記式のトリ
メリド酸無水物サリチレートエステルとの反応によって調製されたキャッピング
されたポリフェニレンエーテルと共に溶融混和することからなる。
ここで、RはC1−6アルキルまたはC6−10芳香族炭化水素である。
本発明で使用するポリアリーレンスルフィドは、イオウ原子によって隔てられた
アリーレン基を含有する公知のポリマーであり、ポリフェニレンスルフィド(以
後rP P SJ)と置換されたポリフェニレンスルフィドが含まれる。
入手容易性と比較的低い価格のためにPPSが好ましいことが多い。PPSは通
常p−ジクロロベンゼンと硫化ナトリウムとの反応によって製造され、場合によ
っては分岐化剤として少量の1. 3. 5−)リクロロベンゼンを使用する。
ポリアリーレンスルフィドの製造に使用される典型的な試薬と条件については、
たとえば米国特許第4,794.163号を参照されたい。
ポリアリーレンスルフィドの分子量を決定するのは、分子量測定に使用するほと
んどすべての溶媒に溶けないことから実際上不可能なことが多い。通常は、メル
トフロー特性による相対分子量の間接的特性決定を利用する。本発明で使用する
ポリアリーレンスルフィドのメルトフロー特性は臨界的なものではない。20〜
1000g/l 0分(315°C1荷重5kg)の範囲の値が一般的である。
ポリアリーレンスルフィドは、酸素を含有するガス(通常は空気)と接触させて
約200℃以上の温度に加熱することによって「硬化させる」ことができ、その
結果メルトフローが実質的に低下すると共に分子量が増大するということが知ら
れている。この硬化反応の正確な特徴は分かってないが、分岐および/または鎖
の延長が関係していると思われ、これはおそらく熱的にまたはある種の酸化によ
って起こる。硬化したポリアリーレンスルフィドを本発明で使用すると好ましい
ことが多い。硬化はアミン官能化の前後いずれに行なってもよい。アミン基を含
有するジスルフィドとの反応中ポリマー鎖の切断の結果としての分子量の低下を
相殺するために、両方の時点て硬化させると特に好ましいことが多い。一般に硬
化は、固体または液体状態で225〜350℃の範囲の温度で2〜6時間の間実
施する。
本発明の目的に対してポリアリーレンスルフィドはアミン基、好ましくは第一級
のアミン基を含有している必要かある。そのためにはいくつかの方法がある。
これらのうち、たとえば米国特許第4,769,424号に開示されているもの
は、ジハロジアリールスルフィドとアルカリ金属硫化物とを反応させてハロゲン
を末端にもつポリアリーレンスルフィドを形成することを含んでいる。
その後、このハロゲンを末端にもつポリアリーレンスルフィドはさらにアミノチ
オフェノールとの反応を起こし、ハロゲン化水素が脱離して、末端基上に必要と
されるアミン置換基を有するポリアリーレンスルフィドが生成する。もうひとつ
別の方法では、必要とされるアミン基を含有する化合物を少なくとも1種含むジ
クロロ芳香族化合物および/またはモノクロロ芳香族化合物(連鎖停止剤として
用いられる)の混合物とアルカリ金属硫化物との反応によってポリアリーレンス
ルフィドを製造する。
同時係属中の公開された国際出願第91100310号に開示され特許請求され
ており通常好ましい三番目の方法は、ポリアリーレンスルフィドとアミン基を含
有するジスルフィドとを、通常は約225〜375℃の範囲の温度で、溶融状態
または1−クロロナフタレンのような適切な高沸点溶媒に溶かした溶液中で反応
させる。
上記第三の方法によるアミンで官能化されたポリアリーレンスルフィドの製造を
次の実施例により例示する。パーセントはすべて重量による。
反応性にキャッピングされたPPSの製造製造例l
300℃、荷重5kgのメルトフローが71 g/l 0分の微粉末形態のPP
Sが5グラムと、ビス(4−アミノフェニル)ジスルフィドが250mgの緊密
な混合物を窒素でパージし、機械的に撹拌しながら6分間350°Cに加熱し、
冷却した。この生成物を230℃で15m1の1−クロロナフタレンに溶かし、
室温に冷却し、ツクスレー(Soxhlej)抽出器でクロロホルムによって抽
出すると、残渣として固体か4.81グラム(理論の96%)か残った。この固
体を空気中で4−1/2時間260℃に加熱して硬化させた。
これは、フーリエ(Fourie「)変換赤外分光と元素分析によってアミノフ
ェニルで末端が停止した所望のPPSであることが示された。アミノ官能性の割
合は使用したビス(4−アミノフェニル)ジスルフィドの71%に相当していた
。
製造例■
ビス(4−アミノフェニル)ジスルフィドを375mg使用した以外は製造例I
の手順を繰返l、た。同様な生成物がビス(4−アミノフェニル)ジスルフィド
をそれぞれ1゜52%0.5%および0.1%使用し、製造例■で使用したPP
Sから、反応性にキャッピングされたPPS組成物を3種類製造した。製造は、
4QQrpmの二重反転型二軸式エクストルーダーを用い、135〜302℃の
範囲の温度で溶融混和することによって行なった。0.5%および0. 1%の
ジスルフィドから製造された組成物は容易にストランドになり、多少脆性のある
ワイヤ状のストランドになった。1.52%のジスルフィドから製造された組成
物はストランドにするのが困難であった。
各組成物を強制空気オーブンで260°Cに加熱することによって硬化させた。
硬化時間が1時間を越えるとメルトフローの顕著な低下が認められ、最適のメル
トフロー状態は硬化時間4〜6時間て得られた。
各々の未硬化組成物と硬化した組成物約100mgからなるサンプルを、2枚の
ステンレス鋼製プレートの間に保持されたポリテトラフルオロエチレンをコート
したフォイル2枚の間に挟み、300〜310℃に予熱したカーバー(Cauu
)プレスに入れ、1分間平衡化させ、1050kg/cm2でプレスした。圧力
を解放し、PPS鎖の結晶化を防止するために、即座にポリマーとフォイルシー
トを水浴中で急冷し、定量赤外分析にかけたところ、各々の場合にアミン基の存
在が示された。このように、アミン官能性は硬化の際に消失しなかったことが明
らかであるがその割合は多少減少した。
従来の方法で製造した市販のポリアリーレンスルフィドは、上記の製法のひとつ
を使用しなくても、測定可能な割合のアミン基を含有しているのか判明すること
が多い。これは、おそらく、N−メチル−2−ピロリドンのような窒素含有溶媒
に由来する残基が分子中に入るためであろう。
ポリアリーレンスルフィド上に存在しなければならないアミン基の正確な割合は
簡単な実験によって容易に決定することができる。必要なことは、アミンと反応
性の(たとえばエポキシまたはカルボキシ)基を含有するボリフエニレンエーテ
ルとの反応生成物の製造と分析だけである。実質的な割合のコポリマー生成が検
出されたら、所要のアミン基がポリアリーレンスルフィド上に必要な割合で存在
していると仮定できる。
一般に、ポリアリーレンスルフィドの窒素含量が約8゜Oppm以上であれば、
検出できる割合のアミノ窒素が存在しないとしても、本発明に従って成る程度の
コポリマー生成か観察される。この理由は充分には分かっていない。
好ましい窒素の割合は約1200〜3000ppmの範囲である。この範囲でコ
ポリマー生成に有利な傾向が観察されることが多いからである。
本発明の方法で使用する他の反応体はキャッピングされたポリフェニレンエーテ
ルの特定の一群の中がら選択される。それらを製造する原料となるポリフェニレ
ンエーテルは産業上、特に靭性と耐熱性を必要とする用途でエンジニアリングプ
ラスチックとして広く使われているよく知られた一群のポリマーである。その発
見以来ポリフェニレンエーテルは以下に記載するものを含めて数々の変形と修正
が施されて来ており、そのいずれも本発明に適用できる。しかし、本発明は以下
に記載する変形と修正に限定されることはない。
ポリフェニレンエーテルは、次式を有する構造単位を複数個含む。
ここて、各単位はそれぞれ独立しており、各Q1はそれぞれ独立して、ハロゲン
、第一級か第二級の低級アルキル(すなわち、7個までの炭素原子を含有するア
ルキル)、フェニル、ハロアルキル、アミノアルキル、炭化水素オキシまたはハ
ロ炭化水素オキシ(ただし、少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原
子とを隔てている)であり、各02はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、第一
級か第二級の低級アルキル、フェニル、ハロアルキル、炭化水素オキシ、または
Qlに対して定義したハロ炭化水素オキシである。適切な第一級の低級アルキル
基の例はメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、n−アミル
、イソアミル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、2゜3−ジメチルブチル、2
−13−または4−メチルペンチル、および対応するヘプチル基である。第二級
の低級アルキル基の例はイソプロピル、5ec−ブチルおよび3−ペンデルであ
る。アルキル基はいずれも分枝より直鎖が好ましい。Qlがいずれもアルキルま
たはフェニル、特にC4アルキルであり、Qlがいずれも水素であることが最も
多い。適切なポリフェニレンエーテルは多数の特許に開示されている。
ホモポリマーとごポリマーのポリフェニレンエーテルが両方とも包含される。適
切なホモポリマーは、たとえば2゜6−シメチルー1,4−フェニレンエーテル
単位を含有するものである。適切なコポリマーには、このような単位を(たとえ
ば)2,3.6−ドリメチルー1.4−フェニレンエーテル単位と共に含有する
ランダムコポリマーか包含される。ホモポリマーはもちろん、適切なランダムコ
ポリマーの多くが特許文献に開示されている。
分子量、溶融粘度および/または衝撃強さなどの性質を変える部分を含有するポ
リフェニレンエーテルも包含される。そのようなポリマーは特許文献に記載され
ているし、またアクリロニトリルやビニル芳香族化合物(たとえばスチレン)の
ようなビニルモノマーまたはポリスチレンやエラストマーのようなポリマーを公
知の方法でポリフェニレンエーテル上にグラフトさせることによって製造できる
。
この生成物は通常グラフト化された部分とグラフト化されてない部分とを両方と
も含有する。その他の適切なポリマーは、ふたつのポリフェニレンエーテル鎖の
ヒドロキシ基とカップリング剤を公知の方法で反応させてヒドロキシ基とカップ
リング剤との反応生成物を含有する高分子量のポリマーを生成せしめであるカッ
プル化ポリフェニレンエーテルである(ただし、かなりの割合の遊離ヒドロキシ
基が残存する)。カップリング剤の具体例は低分子量のポリカーボネート、キノ
ン類、複素環式化合物およびホルマール類である。
ポリフェニレンエーテルは、一般に、数平均分子量が約3.000〜40.00
0の範囲内であり、重量平均分子量が20.000〜so、oooの範囲内であ
る(これはゲル透過クロマトグラフィーで測定される)。その固有粘度は、25
℃のクロロホルム中で測定して、0.35〜0゜6 d l 7’ gの範囲で
あることが最も多い。
ポリフェニレンエーテルは通常、少なくとも1種の対応するモノヒドロキシ芳香
族化合物の酸化カップリングによって製造される。特に有用で入手容易なモノヒ
ドロキシ芳香族化合物は、2,6−キシレノール[すなわち、Qlがいずれもメ
チルで、Qlかいずれも水素であり、このとき得られるポリマーはポリ(2,6
−シメチルー1,4−〕二ニレしエーテル)ということができる]、および2,
3゜6−トリメチルフエノール(すなわち Qlがいずれもメチルであり、Ql
は一方がメチルで他方が水素である)である。
酸化カップリングによるポリフェニレンエーテルの製造用としてさまざまな触媒
系が知られている。触媒の選択に関して特に制限はなく、公知の触媒のいずれも
使用することができる。はとんどの場合これらは、銅、マンガンまたはコバルト
の化合物のような重金属化合物を少なくとも1種、通常は他のいろいろな物質と
組合せて含有している。
好ましい触媒系の第一の群は銅化合物を含有するもので構成される。そのような
触媒は、たとえば米国特許第3゜306.874号、第3.306,875号、
第3.914.266号および第4,028,341号に開示されている。通常
これらは、第一銅イオンまたは第二銅イオン、ハライド(すなわち、クロライド
、ブロマイドまたはヨーダイト)イオン、および少なくとも1種のアミンの組合
せである。
マンガン化合物を含有する触媒系は第二の好ましい一群を構成する。それらは一
般に、二価のマンガンをハライド、アルコキシドまたはフェノキシトのようなア
ニオンと組合せたアルカリ性の系である。このマンガンは、ジアルキルアミン、
アルカノールアミン、アルキレンジアミン、0−ヒドロキシ芳香族アルデヒド、
0−ヒドロキシアゾ化合物、ω−ヒドロキシオキシム(モノマー性のものもポリ
マー性のものも含む)、o−ヒドロキシアリールオキシムおよびβ−ジケトンの
ような1種以上の錯化剤および/またはキレート化剤との錯体とし2て存在する
ことが最も多い。また、コバルトを含有する公知の触媒系も悠揚である。ボリフ
エニ1ノンエーテル製造用として適したマンガンやコバルトを含有する触媒系が
数多くの特許や刊行物の開示によって業界で公知である。
本発明の目的に対して特に有用なポリフェニレンエーテルは、次式の末端基を少
なくともひとつ有する分子からなるものである。
および
ここで、Q とQ はすでに定義した通りであり、各R2はそれぞれ独立して水
素かアルキルであるが、両方のR2基中の炭素原子の総数は6以下であり、各R
3はそれぞれ独立して水素かCl−6の第一級アルキル基である。R2がいずれ
も水素で、R3がいずれもアルキル、特にメチルがn−ブチルであるのが好まし
い。
式■のアミノアルキルで置換された末端基を含有するポリマーは、特に銅かマン
ガンを含有する触媒を使用する場合、酸化カップリング反応用混合物の成分のひ
とつとして適当な第一級か第二級のモノアミンを配合することによって得られる
。そのようなアミン、特にジアルキルアミン、好ましくはジ−n−ブチルアミン
やジメチルアミンは、最も普通の場合、1個以上のQ1基上のα−水素原子のひ
とつと置き替わることによって、ポリフェニレンエーテルと化学的に結合するよ
うになることが多い。主要な反応部位はポリマー鎖の末端単位上のヒドロキシ基
に隣接するQ1基である。このアミノアルキルで置換された末端基は、後の加工
・処理および/または混和の開に、おそらくは次式のキノンメチド型の中間体が
関与するさまざまな反応を起こし得る。
その際多くの有益な効果を伴うか、たとえば、衝撃強さが高くなったり、他のブ
レンド成分との相溶性が増大したりすることが多い。米国特許第4,054,5
53号、第4゜092.294号、第4,477.649号、第4,477.6
51号および第4.51.7,341号を参照されたい。これらの特許はここで
引用したことによりその開示内容が本明細書中に含まれるものとする。
式■の4−ヒドロキシビフェニル末端基をもつポリマーは、特にハロゲン化銅−
第二級または第三級アミンの系において、副生物として次式のジフェノキノンが
存在する反応混合物から得られるのが典型的である。
この点については、米国特許第4.234..706号および第4,482.6
97号(これらも引用により本明細書中に含ませる)の開示と共に、米国特許第
4. 477、 649号の開示がここでも関連している。この種の混合物の場
合、ジフェノキノンは最終的にかなりの割合が、多くは末端基としてポリマー中
に取り込まれる。
上記の条件下で得られるポリフェニレンエーテルの多くは、ポリマー分子のかな
りの割合、典型的にはポリマーの約90重量%を構成するほどの割合の分子が、
式■と■の末端基のどちらかひとつまたはしばしば両方を含有している。しかし
、他の末端基が存在していてもよく、本発明はその最も広い意味においてポリフ
ェニレンエーテル末端基の分子構造に依存するものではないものと理解されたい
。
以上のことから当業者には明らかなように、本発明で使用が考えられるポリフェ
ニレンエーテルには、構造単位または付随する化学的特徴の変化には関係なく現
在知られているものすへてか包含される。
本発明の方法で使用するキャッピングされたポリフェニレンエーテルは、上記の
ポリフェニレンエーテルと、式1のトリメリド酸無水物サリチレートエステルの
少なくとも1種との反応によって製造される。式Iで、R1はメチル、エチル、
1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、1−ヘキシルまたは】
−(2メチルペンチル)のようなC1−6アルキルとすることができる。好まし
いアルキル基は1〜3個の炭素原子を含有し、メチルが最も好ましい。
R1基はフェニル、トリル、キシリル、1−ナフチルまたは2−ナフチルのよう
なC6−10の芳香族炭化水素基であることの方が多く、フェニルが好ましい。
したがって、最も好ましいトリメリド酸無水物エステルは4− (フェニルサリ
チレート)または4− (o−カルボフェノキシフェニル)エステルである。
キャッピングに有用なトリメリド酸無水物サリチレートエステルは従来の方法で
製造できる。特に便利な方法はTAACとサリチル酸のエステル(サリチル酸フ
ェニルであることが最も多い)との反応である。
ポリフェニレンエーテルとトリメリド酸無水物エステルとの反応は溶液中または
溶融体中で実施できる。普通は溶融反応が好ましく、バッチ式と連続式の両方の
タイプの通常の溶融混和装置で実施できる。押出された材料は優れた性質をもつ
ことと、商業用ポリマー加工施設ではエクストルーダーか利用し易いため、エク
ストルーダーで連続的に実施するのか好ましいことか多い。典型的な条件には2
25〜350℃、好ましくは275〜325°Cの範囲の温度が含まれる。使用
するトリメリド酸無水物サリチレートエステルの割合には臨界的な意味がな(、
ジカルボキシレートによるキャッピングの所望の程度に依存する。ポリフェニレ
ンエーテルに対して約3〜5重量%であることが最も普通であるが、約10重量
%程度に高くしてもよい。
キャッピングされたポリフェニレンエーテルの製造に溶融混和を使用する場合真
空を適用して実施することが必須である。一般に、混和プロセスの少なくとも一
部は約20トル以下の圧力で行なう。このタイプの押出プロセスはバキュームベ
ンティングによって実施でき、この場合エクストルーダーの少なくともひとつの
ベントを介して真空に引く。
ポリフェニレンエーテルとトリメリド酸無水物サリチレートエステルとの反応は
、このエステルとのブレンドを形成する前にポリフェニレンエーテル自身も溶融
加工しておくと促進することができる。この溶融加工操作もまたバキュームベン
ティングを伴う押出によって容易に実施できる。
さらに、本発明のジカルボキシレートでキャッピングされたポリフェニレンエー
テルから製造されるボリフエニレンエーテルーボリアリーレンスルフィド組成物
の性質は、キャッピングされたポリフェニレンエーテルを繰返して押出すことに
よって改良することができる。最適の条件は、キャッピングされたポリフェニレ
ンエーテルを少なくとも一度やはり減圧下で再度溶融加工(たとえば再押出)す
ると達成されることか多い。
ジカルボキシレートでキャッピングされたポリフェニレンエーテルの製造を次の
実施例で例示する。部とあるのはすべて重量による。使用したポリフェニレンエ
ーテルは、25℃のクロロホルム中の固有粘度が0.42dl/gである市販の
ポリ(2,6−シメチルー1..4−)ニレレンエーテル)である。
ジカルボキシレートでキャッピングされたポリフェレンエーテルの製造
製造例■〜X
ポリフェニレンエーテルのいろいろなサンプルをヘンシェル(Henschel
)ミルでさまざまな割合のトリメリド酸無水物4− (フェニルサリチレート)
エステルと共に、ブレンドが均質になるまでトライブレンドした。次にこれらの
ブレンドを、20トル以下の圧力のバキュームベンティングを伴う二軸式エクス
トルーダーを用いて180〜300℃の範囲の温度で押出した。押出された材料
を水で急冷し、ペレット化し、トルエンに溶かし、メタノールまたは21(容量
)のアセトンとアセトニトリルの混合物を添加して沈澱させた後、濾過して80
℃の真空オーブンで乾燥した。
ポリフェニレンエーテルの3つのサンプルを使用した。
サンプル1は沈澱・乾燥後回の処理もしなかった。サンプル2はバキュームベン
ティングしながら一回押出した。サンプル3はバキュームベンティングしながら
二回押出した。
押出された反応生成物のヒドロキシ基含量、ジカルボキシ官能化およびサリチレ
ートキャッピングをフーリエ(Fou+ie+)変換赤外分光によって分析した
。結果は、バキュームベンティングをしないで沈澱させたポリフェニレンエーテ
ルのサンプルから製造した対照と比較して表Iに示す。
本発明によるコポリマーの生成は、ポリフェニレンエーテルのジカルボキシレー
ト末端基とポリアリーレンスルフィド中のアミン基との間で反応が起こり、イミ
ド結合が形成される結果と考えられる。
コポリマー組成物を製造するには、ジカルボキシレートでキャッピングされたポ
リフェニレンエーテルとポリアリーレンスルフィドとを溶液中、好ましくは溶融
体中で−緒に加熱する。ここで、すでに記載した操作の場合と同様に、真空下で
のメルトプロセス(溶融体加工)が特に好ましく、バキュームベンティングを伴
った押出が最も好ましい。反応温度は通常約100〜350℃の範囲内である。
官能化されたポリフェニレンエーテルとポリアリーレンスルフィドとの割合には
臨界的な意味はなく、所望の性質を有するコポリマー組成物が得られるように広
い範囲に渡って調節できる。しかし、ポリフェニレンエーテル−ポリアリーレン
スルフィド組成物は通常約5〜75重量%のポリフェニレンエーテルと約25〜
95重量%のポリアリーレンスルフィドを含有する。
一般に、コポリマー組成物は一部のみがコポリマーであり、残部はポリフェニレ
ンエーテル−ポリアリーレンスルフィドブレンドである。キャッピングされてな
いポリフェニレンエーテルおよび/またはアミンで官能化されてないポリアリー
レンスルフィドを組成物中に配合することも本発明の範囲内であり、このキャッ
ピングされてないおよび/または官能化されてないポリマーはポリフェニレンエ
ーテルとポリアリーレンスルフィドの合計の約50重量%までとなることが多い
。最適の特性はキャッピングされてないポリフェニレンエーテルを別途加えない
ときに得られるのが普通である。しかし、官能化されてないポリアリーレンスル
フィドに関してはその逆が正しいであろう。
また、ポリフェニレンエーテル−ポリアリーレンスルフィド組成物は前記のコポ
リマー、ポリフェニレンエーテルおよびポリアリーレンスルフィド以外の成分を
含有していてもよい。多くの場合に特に有用な他の成分は、ポリフェニレンエー
テルと相溶性がある少なくとも1種のエラストマー性の耐衝撃性改良剤である。
これは通常樹脂成分の約5〜25重量%の量で存在する。
ポリフェニレンエーテル組成物用の耐衝撃性改良剤は業界でよく知られている。
それらは通常、オレフィン、ビニル芳香族モノマー、アクリル酸とアルキルアク
リル酸およびこれらのエステル誘導体ならびに共役ジエンより成る群の中から選
択される1種以上のモノマーから誘導される。
特に好ましい耐衝撃性改良剤は、室温で弾性を示す天然および合成のポリマー材
料を始めとするゴム状高分子量材料である。その中には、ホモポリマーとランダ
ム、ブロック、ラジアルブロック、グラフトおよびコアーシェルコポリマーを始
めとするコポリマーならびにこれらの組合せが包含される。
本発明で使用できるポリオレフィンまたはオレフィンベースのコポリマーとして
は、ポリ(1−ブテン)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、プロピレンーエ
チレニ/フポリマーなどがある。別のオレフィンコポリマーとして、1種以上の
α−オレフィンと、たとえばアクリル酸およびアルキルアクリル酸ならびにそれ
らのエステル誘導体(たとえば、エチルアクリル酸、アクリル酸エチル、メタク
リル酸、メタクリル酸メチルなと)を始めとする共重合可能なモノマーとのコポ
リマーかある。また、全体または一部が金属イオンで中和されていてもよいアイ
オノマー樹脂も適している。
特に有用な一部の耐衝撃性改良剤はビニル芳香族モノマーから誘導されるもので
ある。これらには、たとえば、改質および未改質のポリスチレン、A、 B S
タイプのグラフトコポリマー、ABおよびABAタイプのブロックおよびラジア
ルブロックコポリマ〜、ならびにビニル芳香族共役ジエンコアシェルグラフトコ
ポリマーがある。改質および未改質のポリスチレンとしては、ホモポリスチレン
、ならびにゴムで改質されたポリスチレン、たとえばブタジェンゴムで改質され
たポリスチレン(耐衝撃性ポリスチレンまたはHIPSともいわれる)かある。
別の有用なポリスチレンとして、スチレンと種々のモノマーとのコポリマーがあ
り、たとえば、ポリ(スチレン−アクリロニトリル)(SAN)、メチ1ノンー
ブタジエンコポリマーならびに改質されたα−およびp−ff1換スチレンおよ
び米国特許第3.383.435号(援用する)に開示されているスチレン樹脂
のいずれかがある。ABSタイプのグラフトコポリマーは、共役ジエン単独また
はこれと共重合可能なモノマーとの組合せから誘導されたゴム状のポリマー性骨
格をもち、モノアルケニルアレーンモノマーおよびその置換誘導体ならびにアク
リルモノマー(たとえば、アクリロニトリル、アクリル酸およびアルキルアクリ
ル酸ならびにそれらのエステル)より成る群の中から選択された少なくとも1種
(好ましくは2種)のモノマーがグラフトされていることを特徴とする。
ビニル芳香族モノマーから誘導される樹脂の中で特に好ましい一部は、モノアル
ケニルアレーン(通常はスチレン)ブロックと共役ンエン(たとえば、ブタジェ
ンまたはイソプレン)ブロックからなり、ABおよびABAブロックコポリマー
といわれるブロックコポリマーである。共役ジエンブロックは選択的に水素化さ
れていてもよい。
適切なABタイプのブロックコポリマーは、たとえば米国特許第3,078,2
54号、第3,402,159号、第3,297,793号、第3.265.7
65号および第3,594,452号ならびに英国特許第1,264゜741号
(すべて援用する)に開示されている。典型的な種類のABブロックコポリマー
の例はポリスチレン−ポリブタジェン(SBR)、ポリスチレン−ポリイソプレ
ンおよびポリ(α−メチルスチレン)−ポリブタジェンである。
このようなABブロックコポリマーはフィリップス・ペトロリウム(Phill
ips Pel+ole++m)からツルプレン(SQLPRENEIという商
標で市販されているものを始めとしていくつかの販売元から市販されている。
また、ABAトリブロックコポリマーおよびその製造法ならびに所望の場合の水
素化は、米国特許第3.149゜182号、第3,231,635号、第3.
462. 162号、第3.287,333号、第3.595,942号、第3
,694.523号および第3,842,029号(すべて援用する)に開示さ
れている。
トリブロックコポリマーの例としては、ポリスチレンーポリブタジエンーポリス
チレン(SBS)、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン(SIS)、
ポリ(α−メチルスチレン)−ポリブタジェン−ポリ(α−メチルスチレン)お
よびポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン
)がある。特に好ましいトリブロックコポリマーはシェル(Shell)からカ
リフレックス(CARIFLO) 、’y レ−4:/(KRATON)DRオ
、J:ヒ’y レートン(KRATON) G Rとして市販されている。
耐衝撃性改良剤の別の一部は共役ジエンから誘導される。
共役ジエンを含有するコポリマーの多くはすでに上に記載したが、別の共役ジエ
ン系改良剤樹脂として、たとえば1種以上の共役ジエンのホモポリマーとコポリ
マーがあり、たとえば、ポリブタジェン、ブタジェン−スチレンコポリマー、ブ
タジェン−メタクリル酸グリシジルコポリマー、イソプレン−イソブチレンコポ
リマー、クロロブタジェンポリマー、ブタジェン−アクリロニトリルコポリマ〜
、ポリイソプレンなどがある。エチレン−プロピレン−ジエンモノマーゴムも使
用できる。これらのEPDMは、主としてエチレン単位からなり、適度な量のプ
ロピレン単位および約20モル%までの非共役ジエンモノマー単位を含むことを
特徴とする。そのようなEPDMの多くとその製法が米国特許第2,933.4
80号、第3,000,866号、第3,407.1.58号、第3.093,
621号および第3,379.701号(援用する)に開示されている。
他の適切な耐衝撃性改良剤はコアーシェルタイブのグラフトコポリマーである。
一般にこれらは、主として共役ジエンからなるゴム質コアまたは主として架橋し
たアクリレートからなるゴム質コアと、モノアルケニルアレーンモノマーおよび
/′またはアクリルモノマーの単独または好ましくは他のビニルモノマーとの組
合せから誘導されコアの上で重合されているひとつ以上のシェルとをもっている
。このようなコアーシェルコポリマーは、たとえばローム・アンド−ハース社(
Rot+m and Haa+ Compan7)からKM−611、KM−6
53およびKM−330という商品名で広く市販されており、また米国特許第3
,808,180号、第4,034,013号、第4,096,202号、第4
゜180.494号および第4,292,233号に記載されている。
また、使用した樹脂の相互侵入型網目構造がコアとシェルとの界面を特徴付けて
いるコアーシェルコポリマーも有用である。この点で特に好ましいものは、ゼネ
ラル・エレクトリック社(General Electric Compan7
)から上布されているASAタイプのコポリマーであり、ジエロイ(GEl、O
Y”)樹脂として販売されており、米国特許第3,944,631号に記載され
ている。
さらに、上記のポリマーやコポリマーで、官能基および/または極性もしくは活
性の基を有するモノマ〜が共重合またはグラフトされているものも使用できる。
最後に、他の適切な耐衝撃性改良剤として、チオコールゴム、ポリスルフィドゴ
ム、ボリウ1ノタンゴム、ポリエーテルゴム(たとえば、ポリプロピレンオキサ
イド)、エビクロロヒドリンゴム、エチレンプロピレンゴム、熱可塑性ポリエス
テルエラストマーおよび熱可塑性エーテルエステルエラストマーか挙げられる。
好ましい耐衝撃性改良剤はアルケニル芳香族化合物とオレフィンまたはジエンと
のブロック(通常はジブロック、トリブロックまたはラジアルテレブロック)コ
ポリマーである。少なくとも1個のブロックがスチレンから誘導され、少なくと
も1個の他のブロックがブタジェン、イソプレン、エチlノンおよびブチレンの
うちの少なくとも1種から誘導されていることが最も多い。特に好ましいのは、
ポリスチレン末端ブロックとオレフィンまたはジエンから誘導された中央ブロッ
クとを有するトリブロックコポリマーである。
ブロックのひ吉つが1種以上のジエンから誘導されている場合、選択的水素化に
よって脂肪族不飽和を減少させると有利なことが多い。この耐衝撃性改良剤の重
量平均分子量は通常約50,000〜300,000の範囲である。このタイプ
のブロックコポリマーはシェル・ケミカル社(SheII Chemical
Company)からクレートン(KRATON)という商標で市販されており
、クレートン(KRATON) D 1.101、G1650、G1651、G
1652、G1657およびG1702が包含される。
コポリマー含有組成物中に存在し得るその池の常用成分としては、充填材、難燃
剤、着色剤、安定剤、帯電防止剤、離型剤などがあり、通常の量で使用される。
他の樹脂状成分の存在も考えられる。
以下の実施例で本発明を例示する。部およびパーセントはすべて重量による。使
用したポリフェニレンエーテルは、25℃のクロロホルム中で0.41dl/g
の固有粘度を有するポリ(2,6−シメチルー1,4−フェニレンエーテ製造例
■〜Xで得られたものと類似のキャッピングされたポリフェニレンエーテル、製
造例Hのアミンで官能化されたPPS、および、重量平均分子量が29,000
のポリスチレン末端基と重量平均分子量が11.6,000の水素化ブタジェン
中央ブロックとを有する市販のトリブロックコポリマーのトライブレンドを製造
し、二軸式エクストルーダーでバキュームベンティングをしながら1.30〜2
80℃の温度で押出した。押出された材料を水で急冷し、ペレット化し、試験片
に成形し、その引張特性(ASTMのD638法) 、曲1f特性(ASTMの
D790法)、オよび1.8MPaにおける熱変形温度(ASTMのD648法
)を試験した。その結果は、キャッピングされてないがバキュームベンティング
したポリフェニレンエーテルを使用した対照と比較して表■に示す。
本発明の組成物の引張伸びが対照と比較して改良されていることは明らかである
。また、引張強さ、曲げ強さおよび曲げ弾性率にもいろいろな程度の改良がみら
れる。
実施例6〜7
製造例■〜Xで得られたものに類似するいろいろなキャッピングされたポリフェ
ニレンエーテル50グラムと製造例■の生成物50グラムとを1−クロロナフタ
レン133m1に溶かした溶液を調製した。この溶液を12時間250℃に加熱
した後、ブレンダー内でアセトン中に注ぐことによってポリマーを沈澱させ、ア
セトン中で繰返しスラリー化し、ツクスレー(Soxhlet)抽出器を用いて
アセトンで24時間抽出して】−クロロナフタレンの痕跡を除いた。得られた固
体を秤量し、ツクスレー(SoXb[ef)抽出器を用いてクロロホルムで3日
間抽出して、共重合していなかったポリフェニレンエーテルを除いた。抽出物の
重量から、共重合していたポリフェニレンエーテルの量を計算した。結果を表■
に挙げる。
表 ■
実施例
ポリフェニレンエーテル 86
キヤツピング剤%
共重合したポリフェニレンエーテル 7525.2要 約
好マシ<はポリフエニ1ノンエーテルとトリメリド酸無水物フェニルサリチレー
トエステルとの反応により製造されるサリチレートでキャッピングされたポリフ
ェニレンエーテルと、好ましくはポリアリーレンスルフィドとアミン基を含有す
るジスルフィドとの反応により製造されるアミン基を含有するポリアリーレンス
ルフィドとの反応によって、相溶性のあるコポリマーを含有する組成物が製造さ
れる。
この組成物は、ポリフェニレンエーテルと相溶性のある耐衝撃性改良剤を含有し
ていてもよい。
国際調査報告
国際調査報告
Claims (17)
- (1)式 (I)▲数式、化学式、表等があります▼(式中、R1はC1−6のアルキル基 またはC6−10の芳香族炭化水素基である)の少なくとも1種のトリメリト酸 無水物サリチレートエステルとポリフェニレンエーテルとの反応によって調製さ れるキャッピングされたポリフェニレンエーテルと、アミン基を含有するポリア リーレンスルフィドとを含む組成物を溶融混和することからなる、ポリフェニレ ンエーテルーポリアリーレンスルフィドコポリマー分子を含む組成物の製造方法 。
- (2)ポリフェニレンエーテルがポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン エーテル)である、請求の範囲1記載の方法。
- (3)ポリアリーレンスルフィドがポリフェニレンスルフィドである、請求の範 囲1または2記載の方法。
- (4)アミン基を含有するポリアリーレンスルフィドがアミン基を含有するジス ルフィドとポリアリーレンスルフィドとの反応によって調製される、請求の範囲 2記載の方法。
- (5)ジスルフィドがビス(4−アミノフェニル)ジスルフィドである、請求の 範囲4記載の方法。
- (6)R1がフェニルである、請求の範囲1〜5のいずれかに記載の方法。
- (7)ポリアリーレンスルフィドの窒素含量が1200〜3000ppmの範囲 である、請求の範囲1〜6のいずれかに記載の方法。
- (8)ポリフェニレンエーテルをキャッピングする際に使用するトリメリト酸無 水物フェニルサリチレートエステルの割合がポリフェニレンエーテルを基準にし て約10重量%までである、請求の範囲1〜7のいずれかに記載の方法。
- (9)前記組成物が、ポリフェニレンエーテルと相溶性があるエラストマー性の 耐衝撃性改良剤の少なくとも1種も含有する、請求の範囲1〜8のいずれかに記 載の方法。
- (10)キャッピングされたポリフェニレンエーテルとアミン基を含有するポリ アリーレンスルフィドとが、それぞれ5〜75重量%と25〜95重量%の量で 前記組成物中に存在する、請求の範囲1〜9のいずれかに記載の方法。
- (11)請求の範囲1記載の方法によって製造された組成物。
- (12)請求の範囲2記載の方法によって製造された組成物。
- (13)請求の範囲3記載の方法によって製造された組成物。
- (14)請求の範囲6記載の方法によって製造された組成物。
- (15)請求の範囲5記載の方法によって製造された組成物。
- (16)請求の範囲9記載の方法によって製造された組成物。
- (17)請求の範囲10記載の方法によって製造された組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US55303590A | 1990-07-16 | 1990-07-16 | |
US553,035 | 1990-07-16 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05500535A true JPH05500535A (ja) | 1993-02-04 |
Family
ID=24207843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3506679A Pending JPH05500535A (ja) | 1990-07-16 | 1991-03-28 | ジカルボキシレートでキャッピングされたポリフェニレンエーテルからのポリフェニレンエーテル―ポリアリ―レンスルフィド組成物 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0491884A1 (ja) |
JP (1) | JPH05500535A (ja) |
WO (1) | WO1992001749A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016529373A (ja) * | 2013-08-27 | 2016-09-23 | ティコナ・エルエルシー | 炭化水素取り込みの低い熱可塑性組成物 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0733974A (ja) * | 1993-07-16 | 1995-02-03 | Mitsubishi Chem Corp | 熱可塑性樹脂組成物 |
SG74539A1 (en) * | 1995-03-17 | 2000-08-22 | Gen Electric | Compositions of poly (phenylene ether) poly (arylene sulfide) polyester resins and a comptibilizer compound |
US6303708B1 (en) | 1995-03-17 | 2001-10-16 | General Electric Company | Functional poly(phenylene ether)/poly(arylene sulfide)/epoxy function alpha olefin elastomer/elastomeric block copolymer/metal salt compositions and process for making thereof |
US5504165A (en) * | 1995-03-17 | 1996-04-02 | General Electric Company | Poly(phenylene ether)-poly(arylene sulfide)resin compositions. |
JPH09124931A (ja) * | 1995-06-07 | 1997-05-13 | General Electric Co <Ge> | ポリ(フェニレンエーテル)、ポリ(アリーレンスルフィド)及びオルトエステル化合物からなる組成物 |
GB2597532A (en) | 2020-07-28 | 2022-02-02 | Femtogenix Ltd | Cytotoxic compounds |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4808671A (en) * | 1988-04-21 | 1989-02-28 | General Electric Company | Catalytic method of preparing carboxy derivatives of polyphenylene ethers |
NL8801199A (nl) * | 1988-05-09 | 1989-12-01 | Gen Electric | Polymeermengsel dat een polyfenyleenether en een polyaryleensulfide bevat. |
JPH0280458A (ja) * | 1988-09-16 | 1990-03-20 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 新規な耐熱性樹脂組成物 |
-
1991
- 1991-03-28 WO PCT/US1991/002139 patent/WO1992001749A1/en not_active Application Discontinuation
- 1991-03-28 JP JP3506679A patent/JPH05500535A/ja active Pending
- 1991-03-28 EP EP91907370A patent/EP0491884A1/en not_active Ceased
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016529373A (ja) * | 2013-08-27 | 2016-09-23 | ティコナ・エルエルシー | 炭化水素取り込みの低い熱可塑性組成物 |
JP2019194341A (ja) * | 2013-08-27 | 2019-11-07 | ティコナ・エルエルシー | 炭化水素取り込みの低い熱可塑性組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO1992001749A1 (en) | 1992-02-06 |
EP0491884A1 (en) | 1992-07-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4732937A (en) | Epoxide-functionalized polyphenylene ethers and method of preparation | |
US5122578A (en) | Polyphenylene ether-polyarylene sulfide compositions | |
EP0267382B1 (en) | Functionalized polyphenylene ethers, method of preparation, and polyphenylene ether-polyamide compositions prepared therefrom | |
JPH02242824A (ja) | エポキシトリアジンでキャッピングされたポリフェニレンエーテルから製造されたポリフェニレンエーテル‐ポリアミドコポリマー | |
US4980424A (en) | Capping of polyphenylene ethers by reaction with 5-hydroxytrimellitic compounds or derivatives thereof | |
WO1987007281A1 (en) | Functionalized polyphenylene ethers, method of preparation, and polyphenylene ether-polyamide compositions prepared therefrom | |
JPH07100735B2 (ja) | 低ゲル含量のエポキシ官能化ポリフェニレンエーテルの製造法 | |
US4994531A (en) | Functionalized polyphenylene ethers, method of preparation, and polyphenylene ether-polyamide compositions prepared therefrom | |
JPH0756007B2 (ja) | 置換トリアジンでキャッピングされたポリフェニレンエ―テルから得られるコポリマ―含有組成物 | |
JPH05500535A (ja) | ジカルボキシレートでキャッピングされたポリフェニレンエーテルからのポリフェニレンエーテル―ポリアリ―レンスルフィド組成物 | |
US4988775A (en) | Dicarboxylate-capped polyphenylene ether with trimellitic acid anhydride salicylate ester | |
EP0498284B1 (en) | Polyphenylene ether-polyamide compositions from dicarboxylate-capped polyphenylene ethers | |
JPS63503388A (ja) | エポキシドで官能化されたポリフェニレンエーテルおよび製造方法 | |
US5066719A (en) | Polyphenylene ether-polyamide compositions from dicarboxylate-capped polyphenylene ethers | |
US5001201A (en) | Aryloxytriazine-capped polyphenylene ethers and method for their preparation | |
US4831088A (en) | Epoxide-functionalized polyphenylene ethers and method of preparation | |
US5140077A (en) | Polyphenylene ether-polyamide compositions | |
EP0476368B1 (en) | Polyphenylene ether-polyetheramide blends | |
EP0386545B1 (en) | Polyphenylene ether-polyamide compositions from aryloxytriazine-capped polyphenylene ethers | |
USRE34364E (en) | Polyphenylene ether-polyamide compositions from aryloxytriazine-capped polyphenylene ethers | |
JP4387032B2 (ja) | 新規な官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法およびその組成物 | |
US5141999A (en) | Preparation of anhydride-capped polyphenylene ether in a melt process | |
JPH04226130A (ja) | 置換トリアジンで末端置換されたポリフェニレンエーテル |