JP2007231100A - 水性表面被覆用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、樹脂フィルムに塗布するだけで容易にガスバリア性に優れた被膜を形成することができ、且つ有機溶剤の含有量が少ない水性表面被覆用組成物を提供することであり、該組成物を用いたガスバリア性フィルム及びガスバリア性フィルムの製造方法を提供することである。
【解決手段】 (A)ポリビニルアルコール及び/又はその誘導体と、(B)イオン性及び/又はノニオン性の親水基を有するポリイソシアネート化合物とを含有することを特徴とする水性表面被覆用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガスバリア性に優れた被膜を形成することのできる水性表面被覆用組成物に関するものであり、該組成物を用いたガスバリア性フィルム及びガスバリア性フィルムの製造方法に関するものである。
食品包装等の分野では、内容物を外気、特に酸素から保護するためにガスバリア性フィルムが多く使用されてきている。中でも製造が容易であることから、塗布型のガスバリア性被膜を形成可能な表面被覆用組成物が多々開発されてきた。
表面被覆用組成物に用いられる樹脂としてはポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール等が多く用いられてきたが、ポリ塩化ビニリデンを用いたものは廃棄の際、燃焼によって塩素ガスが発生するため、環境汚染の問題があり、近年では使用が控えられてきた。
一方、ポリビニルアルコールは、廃棄時に有害なガスを放出しないという利点があるだけでなく、環境汚染の問題がある有機溶剤を低減することができる水性化が比較的容易であるという利点を有する。しかしながらポリビニルアルコールは、分子中に多くの水酸基を含有しているため、特に高湿度下でガスバリア性が大きく低下してしまうという問題があった。
ガスバリア性を改善する方法として被膜を架橋させることが一般に行われている。ポリビニルアルコールの架橋剤として、有機ケイ素化合物を用いたもの(特許文献1等参照。)、イソブチレン−無水マレイン酸を用いたもの(特許文献2等参照。)、イソシアネート化合物、メラミン化合物、尿素化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、ジルコニア塩化物のうち少なくとも1種を用いたもの(特許文献3等参照。)などが開示されている。しかしながら、被塗物となる樹脂フィルムは一般に熱可塑性であり、高温雰囲気に長い間さらされると容易に変形してしまうため、低温で十分に架橋することが必要であり、且つ水性化のためには架橋剤が水中で安定に存在する必要があるため、上記のような従来の技術では要求が十分に満たされていない。
特許文献3にあるようにポリイソシアネート化合物を架橋剤として用いた場合、一般的なポリイソシアネート化合物では水中に安定に存在することが困難であり、また、界面活性剤を用いてポリイソシアネート化合物を水中に分散すると、焼付け硬化時に界面活性剤が部分的に集まって硬化被膜に不均一な部分ができるなどしてガスバリア性を著しく低下させてしまうという問題がある。
特開平3−181586号公報 特開平5−310978号公報 特開2001−164174号公報
本発明の目的は、樹脂フィルムに塗布、乾燥するだけで容易にガスバリア性に優れた被膜を形成することのできる水性表面被覆用組成物を提供することであり、該水性表面被覆用組成物による被膜が形成されてなるガスバリア性フィルムを提供することであり、該水性表面被覆用組成物を用いたガスバリア性フィルムの製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、ポリビニルアルコール及び/又はその誘導体を基体樹脂とし、架橋剤としてイオン性及び/又はノニオン性の親水基を有するポリイソシアネート化合物を用いた水性表面被覆用組成物は環境に影響を与える有機溶剤の含有量が少なく、しかも塗液の安定性に優れ、且つ高湿度化でもガスバリア性の極めて高い被膜を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明は、ポリビニルアルコール及び/又はその誘導体(A)と、イオン性又はノニオン性の親水基を有するポリイソシアネート化合物(B)とを含有することを特徴とする水性表面被覆用組成物に関する。
また、本発明は、樹脂フィルムの少なくとも一方の面に直接、又はアンカーコート被膜を介して上記水性表面被覆用組成物よりなる被膜が形成されてなることを特徴とするガスバリア性フィルムに関する。
さらに、本発明は、樹脂フィルムの少なくとも一方の面に直接、又はアンカーコートを塗布し乾燥させた後、上記水性表面被覆用組成物を乾燥膜厚が0.1〜5μmになるようにして塗布した後、熱硬化させることを特徴とするガスバリア性フィルムの製造方法に関する。
本発明の水性表面被覆用組成物は、環境に影響を与える有機溶剤の含有量が少なく、しかも塗液の安定性に優れている。これは、自己乳化性のあるイオン性及び/又はノニオン性の親水基を有するポリイソシアネート化合物を利用することにより、ポリビニルアルコール及び/又はその誘導体との均一混合性が向上したことによると考えらる。また、本発明の水性表面被覆用組成物は、界面活性剤を添加する必要がないため、ポリイソシアネート化合物を水分散するために一般に用いられている界面活性剤によるガスバリア性の低下を著しく改善できる。従って、樹脂フィルムの上に本発明の水性表面被覆用組成物を塗布・乾燥するだけで容易に、低コストで、高湿度でもガスバリア性に優れたガスバリア性フィルムを製造することができ、産業上極めて有用なものである。
本発明の水性表面被覆用組成物は、ポリビニルアルコール及び/又はその誘導体(A)と、イオン性又はノニオン性の親水基を有するポリイソシアネート化合物(B)とを含有するものである。
ポリビニルアルコール及び/又はその誘導体(A)
本発明の(A)成分であるポリビニルアルコール及び/又はポリビニルアルコールの誘導体は公知のものを使用することができる。ポリビニルアルコールは通常酢酸ビニル等のビニルエステル重合体を完全又は部分ケン化することにより作られる。ケン化度はガスバリア性の点から80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。
ビニルエステルとその他のビニル系単量体とを共重合したものをケン化してもよいが、水分散性及びガスバリア性の点からビニルアルコール単位は60モル%以上、好ましくは80モル%以上であることが適している。
ビニルエステルと共重合するその他のビニル系単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、エチレン、アクリル酸又はメタクリル酸のエステル類等が挙げられる。
また、上記ポリビニルアルコール及び/又はその誘導体の水酸基と反応性を有する化合物、例えば、アルデヒド化合物、イソシアネート化合物、酸無水物等との反応生成物等を用いることができる。
また、ポリビニルアルコール及び/又はその誘導体(A)の平均重合度は250〜3,000、特に300〜2,500の範囲内にあることが水への分散性、取り扱いやすさ等の点から好ましい。なお、ポリビニルアルコールの平均重合度はJIS K6726により求められるものである。
ポリイソシアネート化合物(B)
本発明の(B)成分であるポリイソシアネート化合物は、イオン性又はノニオン性の親水基を有するものであり、それ自体水に溶解又は分散することができるものであることが好ましい。
一般の界面活性剤を用いてポリイソシアネート化合物を水分散する方法があるが、一般の界面活性剤が少量でも混入されるとガスバリア性を著しく低下させるため、水分散のために補助的に用いるとしてもポリイソシアネート化合物の固形分100重量部に対して0.5重量部以下、特に0.1重量部以下であることが好ましい。
本発明のポリイソシアネート化合物(B)は、例えば、有機ポリイソシアネート(a)にイソシアネートと反応する基とイオン性又はノニオン性の親水基を有する化合物(b)を反応させることにより製造することができる。
有機ポリイソシアネート(a)としては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類;ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類;シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類、トリイソシアネートトルエン等のトリイソシアネート類などを挙げることができる。
また、これらのポリイソシアネートの変性体、例えば、アダクト型ポリイソシアネートやウレトジオン化反応、イソシアヌレート化反応、ビュレット化反応、カルボジイミド化反応、ウレトイミン化反応等により得られるポリイソシアネートの変性体などを使用することができる。
上記有機ポリイソシアネート(a)に親水性を持たせるためにイオン性又はノニオン性の親水基を導入する。イオン性の親水基としてはアニオン性親水基として例えばスルホン酸、リン酸、カルボン酸及びそれらの塩等が挙げられ、カチオン性親水基としては例えば第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン及びそれらの塩、第4級アンモニウム塩等が挙げられ、ノニオン性の親水基としては例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン等のポリオキシアルキレン基等が挙げられる。また、イソシアネートと反応する基としては代表的なものとして水酸基、アミノ基等が挙げられ、これらのイソシアネートと反応する基と前記親水基とを有する化合物(b)を有機ポリイソシアネート(a)に反応させることにより本発明に使用するポリイソシアネート化合物(B)を製造することができる。
スルホン酸、リン酸、カルボン酸等の酸と塩を作るために用いられる塩基性化合物としては、従来から公知のものが使用でき、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物;アンモニア;エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ベンジルアミン等の第1級モノアミン;ジエチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、ジエチレントリアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン等のアルキルアミン類;モノエタノールアミン、ネオペンタノールアミン、2−アミノプロパノール、ジエタノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、ジ−iso−プロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール等のアルカノールアミン類等が挙げられる。
一方、アミンと塩を作るためん用いられる中和剤としては、例えば、酢酸、ヒドロキシ酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、グリシン等の有機酸;硫酸、塩酸、りん酸等の無機酸
などがあげられる。
これらの親水基の内、ポリイソシアネート化合物に親水性を与える効果としては、ノニオン性の親水基よりイオン性の親水基が優れており好ましい。また、リン酸塩、スルホン酸塩等のアニオン性の親水基とポリオキシエチレン等のノニオン性の親水基の両方を1分子中に有するポリイソシアネート化合物は、イソシアネート基の水中での反応が抑制されて水中でのポリイソシアネート化合物の安定性が向上することが確認されており、このものを使用することがさらに好ましい。イソシアネート基の水中での反応を抑制するためにイソシアネート基の1部又は全部をブロッキング剤でブロックしたものを用いることもできるが、ブロック剤を外すために被膜を高温で焼付ける必要があるため、基材である樹脂フィルムの材質が耐熱性の優れたものに限られる。
水性表面被覆用組成物
本発明の水性表面被覆用組成物は、ポリビニルアルコール及び/又はその誘導体(A)とポリイソシアネート化合物(B)とを含有するものであるが、その配合量は、ポリビニルアルコール及び/又はその誘導体(A)の固形分100重量部に対してポリイソシアネート化合物(B)を固形分で2〜80重量部、好ましくは5〜60重量部、特に好ましくは10〜50重量部程度である。ポリイソシアネート化合物(B)の量が少な過ぎても多過ぎても十分なガスバリア性を得られなくなる。
ポリビニルアルコール及び/又はその誘導体(A)は、造膜成分としての役割を果たすとともに酸素の透過を抑制する役割を持つものであるが、これらの役割に支障をきたさない範囲でその他の水溶性又は水分散性有機樹脂を添加することができる。これらの有機樹脂としては、例えば、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、水溶性ナイロン、酸化デンプン、デキストリン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルデンプン、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、水溶性又は水分散性アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等を挙げることができる。添加量としてはポリビニルアルコール及び/又はその誘導体(A)100重量部に対して40重量部以下、好ましくは20重量部以下である。
また、水性表面被覆用組成物は、ガスバリア性をさらに向上させるため、コロイダルシリカのような無機微粒子や、扁平状の無機化合物等を添加してもよい。
有機溶剤については、環境への影響に配慮する必要があるが、塗装作業性などの観点から少量添加することが好ましい。有機溶剤としては、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等が挙げられる。
さらに、水性表面被覆用組成物には各種の添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば消泡剤、レベリング剤、ワックス、酸化防止剤、熱安定剤、着色剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
ガスバリア性フィルムの製造
上記水性表面被覆用組成物を基材である樹脂フィルムに塗布し、乾燥させることによりガスバリア性フィルムを容易に得ることができる。基材である樹脂フィルムは通常熱可塑性の有機樹脂フィルムであり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン12等のポリアミド;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の樹脂のフィルムを挙げることができる。これらは未延伸フィルムであってもよいが、一軸延伸又は二軸延伸のフィルムであってもよく、無機微粒子や有機微粒子が含有されていてもよい。また、水性表面被覆用組成物の基材へのヌレや密着性を向上させるため、コロナ処理、プラズマ処理等の処理や従来から用いられているウレタン系、エポキシ系、ポリエチレンイミン系等のアンカーコート剤を塗布したフィルムを用いてもよい。また、印刷されたフィルムを使用することも可能である。
本発明の水性表面被覆用組成物を基材上に塗布するには、グラビアロール塗装、リバースロール塗装、スプレー塗装、ダイコーター塗装、エアーナイフ塗装等従来公知の塗装方法を用いることができ、塗装膜厚としては、乾燥膜厚で0.1〜5μm、好ましくは0.3〜4μm程度である。
塗装後は、焼付け乾燥される。焼付け条件は基材である樹脂フィルムの材質により適宜選択する必要があるが、一般的には50〜200℃、好ましくは70〜160℃で数秒〜数分の範囲であり、許される範囲内でできるだけ架橋が進む条件を選択することが好ましい。乾燥方法としては熱風加熱、熱ロール接触加熱、赤外線加熱、マイクロ波加熱等従来公知の方法の中から選択できる。得られた硬化塗膜の上にさらに従来公知の蒸着剤による蒸着処理を行ってもよい。
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、「部」および「%」は特に断りのない限り、重量基準を意味する。
ポリビニルアルコール系ポリマー溶液の製造
製造例1
水:イソプロピルアルコール=85:15の混合溶液中に、重合度500、ケン化度98.5%のポリビニルアルコール(PVA)を攪拌しながら徐々に投入し、均一に分散させた後、約95℃に加熱して完全に溶解させた。この溶解溶液を濾過した後、冷却して、濃度15%のポリマー溶液A1を得た。
製造例2
ポリビニルアルコール(PVA)を重合度1,700、ケン化度98.5%のポリビニルアルコールに替えた以外は製造例1と同様にして作成し、濃度15%のポリマー溶液A2を得た。
製造例3
ポリビニルアルコール(PVA)を重合度400、ケン化度98%、エチレン変性量6モル%の変性ポリビニルアルコールに替えた以外は製造例1と同様にして作成し、濃度15%のポリマー溶液A3を得た。
製造例4
ポリビニルアルコール(PVA)を重合度800、ケン化度99%、エチレン変性量7.9モル%の変性ポリビニルアルコールに替えた以外は製造例1と同様にして作成し、濃度15%のポリマー溶液A4を得た。
製造例5
ポリビニルアルコール(PVA)をクラレポリマーKM−118(クラレ社製PVA特殊銘柄、ケン化度95.5〜98.5%)に替えた以外は製造例1と同様にして作成し、濃度15%のポリマー溶液A5を得た。
製造例6
アセタール化ポリビニルアルコール水溶液エスレックスKW−1(積水化学社製、アセタール化度9モル%、固形分20%)を固形分15%になるように水で希釈して濃度15%のポリマー溶液A6を得た。
ポリイソシアネート系硬化剤の製造
製造例7
2L四つ口フラスコに、タケネートD170HN(三井タケダ社製、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体)950g、3−(シクロヘキシルアミノ)−プロパンスルホン酸50g、ジメチルシクロヘキシルアミン29g及び1−メトキシプロパ−2−イルアセテート257gを入れて攪拌しながら、乾燥窒素下80℃に昇温してその温度に5時間保持した後、室温に冷却することにより固形分80%の無色透明スルホン酸塩基含有ポリイソシアネート化合物溶液B2を得た。
製造例8
2L四つ口フラスコに、タケネートD170HN(三井タケダ社製、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体)504gを入れて攪拌しながら、70℃に昇温し、リンゴ酸67gを投入し、NCO価184になるまで反応させた後N−メチルピロリドン165gを入れて希釈し、ついで、80gのトリエチルアミンで中和し、固形分70%のカルボン酸塩基含有ポリイソシアネート化合物溶液B3を得た。
製造例9
1L四つ口フラスコに、数平均分子量550の片末端メトキシポリエチレングリコール55g、タケネートD170HN(三井タケダ社製、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体)504gを入れて攪拌しながら、70℃に昇温し、NCO価218になるまで反応させ、固形分100%のポリオキシエチレン基含有ポリイソシアネート化合物B4を得た。
水性表面被覆用組成物の製造及び性能試験結果
実施例1〜8及び比較例1〜2
表1に示す配合組成に従って各水性表面被覆用組成物を作成した。
上記で得られた各水性表面被覆用組成物をグラビアロールを用いて基材フィルム表面(処理面側)に乾燥膜厚が2.0μmになるようにして50℃で塗布し、120℃で乾燥させた後、140℃で5分間の熱処理を行い各積層体を作成した。なお、基材フィルムは下記2種類のものを用いて行い、塗装の組合わせは表1に示すようにして行った。
基材フィルム1:エステルフィルムE5100(東洋紡社製)、ポリエチレンテレフタレート系フィルム、片面コロナ処理、厚さ25μm。
基材フィルム2:パイレンフィルム−OT P2161(東洋紡社製)、ポリプロピレン系フィルム、片面コロナ処理、厚さ20μm。
上記のようにして得られた片面に水性表面被覆用組成物による被膜が形成された積層フィルムについて、下記試験方法に従って、酸素透過量と接着性を評価した。
酸素透過量(OTR):積層フィルムを温度20℃、相対湿度85%の状態で5日間調湿した後、MOCON酸素透過度測定装置にて測定した。酸素透過量は、フィルムに塗布された被膜の厚みを20μmに換算した値であり、単位はcc/m・day・atmである。
接着性:基材表面に形成された被膜面に約2mm間隔で縦、横それぞれ11本の切り目をゴバン目に入れ、24mm幅のセロハン粘着テ−プを密着させ、強く剥離した時のゴバン目部の被膜を観察し、下記基準で評価した。
◎:被膜の剥離が2%未満、
○:被膜の剥離が2%以上で10%未満、
△:被膜の剥離が10%以上で50%未満、
×:被膜の剥離が50%以上。
Figure 2007231100
上記表1における各注の原料は各々下記の内容のものである。
*1:XWT−2102(ローディア社製)、ポリオキシアルキレン基及びリン酸塩基含有ポリイソシアネート化合物、固形分100%。
*2:サイメル325(三井サイテック社製)、メラミン樹脂、固形分80%。

Claims (10)

  1. (A)ポリビニルアルコール及び/又はその誘導体と、(B)イオン性及び/又はノニオン性の親水基を有するポリイソシアネート化合物とを含有することを特徴とする水性表面被覆用組成物。
  2. 親水基が、スルホン酸基、リン酸基、カルボン酸基及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種の親水基である請求項1に記載の水性表面被覆用組成物。
  3. 親水基が、ポリオキシアルキレン基である請求項1に記載の水性表面被覆用組成物。
  4. ポリイソシアネート化合物(B)が、1分子中にアニオン性親水基とノニオン性親水基を共に有するものである請求項1に記載の水性表面被覆用組成物。
  5. ポリイソシアネート化合物(B)が、単独で水中に溶解又は分散できるものである請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性表面被覆用組成物。
  6. 樹脂フィルムの少なくとも一方の面に直接、又はアンカーコート被膜を介して請求項1〜5のいずれか一項に記載の水性表面被覆用組成物よりなる被膜が形成されてなることを特徴とするガスバリア性フィルム。
  7. 樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項6に記載のガスバリア性フィルム。
  8. 樹脂フィルムが、ナイロンフィルムである請求項6に記載のガスバリア性フィルム。
  9. 樹脂フィルムが、ポリオレフィンフィルムである請求項6に記載のガスバリア性フィルム。
  10. 樹脂フィルムの少なくとも一方の面に直接、又はアンカーコートを塗布し乾燥させた後、請求項1〜5のいずれか一項に記載の水性表面被覆用組成物を乾燥膜厚が0.1〜5μmになるようにして塗布した後、熱硬化させることを特徴とするガスバリア性フィルムの製造方法。
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