JP2007230510A - 船舶 - Google Patents

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鉄章 高山
Hisashi Haga
寿 芳賀
Ko Murata
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Abstract

【課題】通常操船時の推進効率を落とさずに、比較的大きな推力が必要で、しかも、迅速な推力制御が必要となる離着桟時制御や位置保持制御等の特殊な操船時におけるプロペラの負荷に機関が対応できる推進システムを備えた船舶を提供する。
【解決手段】船舶1のエンジン11の出力を固定ピッチプロペラ30に伝達する回転軸に、スリッピングクラッチ12を設けて、航行時には、前記スリッピングクラッチ12を嵌合してエンジン11の回転数Neの制御によりプロペラ回転数Npを制御し、特殊操船時には、エンジン1のアイドル回転数Neiよりも大きな回転数Neで、かつ、前記特殊操船時に必要な出力以上の最大出力Paが得られる所定の回転数Neaにエンジンの回転数Neを固定して、前記スリッピングクラッチ12のスリップ量を制御することにより、プロペラ回転数Npを制御するように構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、通常航行時における推進効率を落とさずに、離着桟時や位置保持制御時等の特殊操船時におけるプロペラの負荷特性に機関が十分に対応できる推進システムを備えた船舶に関する。
内航船、フェリー船等の離着桟時や、調査船、測量船、観光船等の位置保持時等の特殊操船時では、航海速力よりも瞬時に推力の上げ下げを行う必要があったり、主機関の出力を有効に活用するため、可変ピッチプロペラ(CPP)を備えて、このプロペラのピッチを変更することにより、エンジンの回転数を変更することなく、プロペラの推力を変更することが行われている。
このような船舶として、可変ピッチプロペラと、スラスタと、舵と、船速検出器と、方位角検出器と、制御演算装置を備え、ジョイステックレバーや回頭ダイヤルやシステム操船ボタンを用いて、船舶の移動、回頭、船首方位の変更などを行う船舶が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この可変ピッチプロペラは、回転数を一定にしたままで、プロペラの発生推力を変化できるという特性があるため、エンジンの回転数を一定にしながら、すばやく推進力を制御できるという有益な面がある。その一方で、ピッチを可変にするための機構が複雑で、コストも高くなるという問題がある。また、プロペラボスも大型化となり、推進効率もやや落ちる。
一方、可変ピッチプロペラ以外の固定ピッチプロペラ(FPP)や反転プロペラ(CRP)等では、プロペラとディーゼルエンジンとを直結し、ディーゼルエンジンの回転数をクラッチで減速してプロペラに伝達する直結推進方式を用いて、エンジンの回転数を変化させることにより、プロペラ回転数を変化させてプロペラ推力を変化させている。
そして、エンジンの特性は、図2のエンジンの連続出力曲線Aやエンジンの最大出力曲線Bに示すように、エンジン回転数(エンジンスピード)Neの減少と共に、エンジン出力Pも減少する。また、アイドル回転数Nei以下ではエンジンの運転が不可能となる。
自力で離着桟を行うフェリー船、内航船等や位置保持制御を行う調査船、測量船、観光船等では、離着桟時や位置保持制御時等の特殊操船時に必要なエンジン出力は、通常航行時に比べると小さいが、アイドル回転数にて出力可能なエンジン出力よりは大きく、また、プロペラ負荷の変動幅も大きい。この特殊操船時においては、比較的大きな推力と細やかな推力制御、即ち、比較的大きなプロペラ出力と迅速なプロペラ回転数制御が必要となる。
しかしながら、プロペラとエンジンとを直結した直結推進方式の船舶では、プロペラ推力の上下に伴う回転数の増減が、エンジンの調速機や過給機の性能等による制約を受け、図2のエンジン許容負荷曲線Cで示されるように、エンジン回転数Neによってエンジンが耐えられる負荷が決まってしまう。
特に、図1に示すようなアジマス機構付きのポッド(POD)推進機を使用している場合には、ポッド推進器を旋回して推力方向を変更すると、プロペラに流入する水の流速分布(伴流)が大きく変化するために、プロペラの負荷が大きく変化する。このプロペラ負荷は、例えば、図2のプロペラのボラード状態(船舶が停止している状態)でのプロペラ最大負荷曲線(負荷曲線)Dに示すようになり、それぞれのプロペラ回転数Npに対応するエンジン出力が必要となる。このプロペラ最大負荷曲線Dは、エンジンの許容負荷曲線Cよりも大きくなるため、直結推進方式では、エンジン回転数Neに対する負荷及び負荷変動が大きくなり過ぎて、エンジンが対応できずストールする可能性が生じる。
直結推進方式のままでこの問題を回避しようとすると、図2の曲線Dに対応可能なエンジンが必要になり、エンジンが大型になりすぎるという問題が生じる。また、プロペラ回転数を迅速に変化させようとしても、エンジン側の回転数の変化が遅く対応できないという問題もある。
また、エンジンを低速負荷特性に強い推進電動機などに変える方法も考えられる。この方式では、許容負荷範囲を大きく取り易く、また、電動機とプロペラの間にクラッチを設ける必要が無いが、プラント全体の構成として、動力を電気変換する必要があるために総合効率が悪化し、航行時の推進効率を落としてしまうという問題がある。
一方、エンジンのアイドル回転数Neiよりも低い回転数でプロペラを回転するために、半滑走艇等の小型船舶においては、アイドル回転数でエンジンを運転すると共に、エンジンの出力軸に、油圧クラッチ等のスリッピングクラッチを設けて、このクラッチをスリップさせることでプロペラ回転数を低回転にすると共に、スリップ比を変化させることにより、より低いプロペラ回転数を得て、トローリング時等の微速航行や超微速航行を可能にしているものがある。
しかしながら、特殊操船時に対しては、エンジンをアイドル回転数Neiで一定回転させ、それ以下の回転数Npでプロペラ回転を行うのでは、プロペラ回転数及び出力も小さすぎるという問題がある。
特開平08−216989号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、航行時等の通常操船時の推進効率を落とさずに、離着桟時制御や位置保持制御等の比較的大きな推力が必要で、しかも、細やかな推力制御が必要となる特殊操船時におけるプロペラの負荷特性に機関が対応できる船舶を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の船舶は、船舶のエンジンの出力を固定ピッチプロペラに伝達する回転軸に、スリッピングクラッチを設けて、航行時には、前記スリッピングクラッチを嵌合してエンジンの回転数の制御によりプロペラ回転数を制御し、特殊操船時には、エンジンのアイドル回転数よりも大きな回転数で、かつ、前記特殊操船時に必要な出力以上の最大出力が得られる所定の回転数にエンジンの回転数を固定して、前記スリッピングクラッチのスリップ量を制御することにより、プロペラ回転数を制御するように構成される。
ここでいう航行時とは、プロペラの負荷が主機関の連続運転範囲を越えないような範囲にある通常の航行時のことをいう。また、特殊操船時とは、前記の航行時以外、即ち、プロペラの負荷が主機関の連続運転範囲を越えるような範囲にある離着桟時や位置保持(ダイナミックポジショニング)制御時で制御される特殊な制御時のことをいう。
このスリッピングクラッチとは、嵌合した場合には、入力軸(能動側)の回転数をそのまま出力軸(受動側)の回転数に伝達し、嵌合を外した場合には、入力軸側に対する出力軸側のスリップ比を変化させることにより、出力軸側の回転数、伝達トルクを変化させることができる装置である。このスリッピングクラッチとしては、湿式多板油圧クラッチ等を使用できる。また、この固定プロペラには反転プロペラも含む。
これらの構成によれば、エンジンとプロペラの間に、特殊操船時において要求される推力(負荷)に見合った大容量のスリッピングクラッチを設け、通常操船の航行時は効率を考えてクラッチは常時嵌合(すべらせずに直結)とし、船速、即ちプロペラの推力の上下(アップダウン)はエンジンの回転数変更によって行い、特殊操船時はエンジンの回転数をアイドル回転数よりも高い回転数で一定とし、スリッピングクラッチのスリップ(すべり)量、又はスリップ比でプロペラ回転を制御し、プロペラ推力を制御する。
そして、上記の船舶において、前記プロペラをアジマス機構付きポッド推進器のプロペラとした場合にもプロペラの負荷の変動にも、十分に対応でき、大きな効果を奏することができる。
本発明の船舶によれば、航行時には、スリッピングクラッチを嵌合してエンジン回転数の制御でプロペラの回転数を変更するので、通常の船舶と同様に推進効率を良好に維持しながら運転制御できる。また、航行時よりは小さいが、アイドル回転時に対しては比較的大きな推力を必要とする特殊操船時には、エンジンは回転数一定で負荷のみが上下する運転を行いながら、スリッピングクラッチのスリップ比を変化させることで、十分な出力で、固定ピッチプロペラの回転数及び推力の制御を迅速に行うことができる。また、プロペラ側の急激な負荷変動をエンジン側に直接伝達しないので、エンジンを過負荷から保護することもできる。
また、アジマス機構付きポッド推進器のプロペラでは、推力方向を変更するためにプロペラ軸方向を船体に対して変化させると、プロペラに流入する水の流速分布(伴流)が大きく変化するために、プロペラの負荷が大きく変化し、従来の推進システムの船舶では対応が困難であったが、本発明の船舶では、このプロペラの負荷の変動にも、十分に対応できるようになる。
従って、通常の航行時には効率が良く、かつ、離着桟時や位置保持制御時等の特殊操船時には十分な推力と迅速な推力の変化の速度を得ることができるので、幅広い操船を行うのに適した推進システムを備えた船舶とすることができる。
以下、図面を参照して本発明に係る船舶の実施の形態について説明する。図1に示すように、この船舶1は、船尾において、主機関であるエンジン11からの出力軸にスリッピングクラッチ12を設け、中間軸13を介して、アジマス機構付きのポッド推進器20の上部装置21の入力軸21aに接続される。図1の船舶1では、船体中心にスケグ14を有し、その両側にポッド推進器20を一対設けた2軸船となっている。
このスリッピングクラッチ12には、湿式多板油圧クラッチ等を使用できる。このスリッピングクラッチ12では、嵌合した場合には、エンジン11の出力軸、即ち、スリッピングクラッチ12の入力軸(能動側)の回転をそのままスリッピングクラッチ12の出力軸(受動側)に伝達する。この場合には、出力側のプロペラの回転数Npは、エンジンの回転数Neと同じになる。また、スリッピングクラッチ12で嵌合を外しスリップ制御する場合には、スリッピングクラッチ12においてスリップ比を変化させることにより、入力軸側の回転数Ne、伝達トルクに対して、出力軸側の回転数Np、伝達トルクを変化させる。
このアジマス機構付きのポッド推進器20では、上部装置21により、下方の旋回部22を旋回できるように構成される。この旋回部22は、支柱(ストラット)22a、円筒部22b、補助翼22c、回転軸22d等で構成され、プロペラ30が回転軸22dに固定されている。
この旋回部22を旋回することにより、船体に対するプロペラ30の方向を変化して、このプロペラ推力の方向を船体に対して変化させることにより、舵無しでも、船舶1の方向転換を図ることができる。この場合に、支柱22aや下部の補助翼22cが舵の機能を発揮するので、旋回部22の旋回に必要な旋回トルクを発生させる装置との兼ね合いになるが、これらの形状を適切な形状にすることにより、船舶1の旋回性能を増加することができ、離着桟や位置保持制御に適した構成となる。
また、ポッド推進器20では、上部装置21で入力軸21aである回転軸の方向を90度変換し、支柱(ストラット)22の回転軸に回転を伝達し、更に、回転軸の方向を90度変換し、筒部23内のプロペラ30が固定されている推進軸である回転軸22dに回転を伝達するように構成されている。即ち、Z型推進方式で構成する。
プロペラ30は、固定ピッチプロペラ(FPP)(実線で示す)、又は、反転プロペラ(CRP)(実線と点線で示す)等のプロペラで、即ち、可変ピッチプロペラ(CPP)では無いプロペラとする。このプロペラ30は、プロペラ回転数Npの変化によりプロペラ推力を変化させる。
そして、本発明では、このプロペラ30の回転数Npの変化をエンジン11の回転数Neの変化で制御する第1回転数制御と、スリッピングクラッチ12のスリップによりプロペラ回転数Npを制御する第2回転数制御とを併用する。
第1回転数制御は、航行時のプロペラ負荷がエンジン11の連続運転範囲を越えないような範囲、言い換えれば、プロペラ回転数Np及びプロペラ負荷が大きい範囲で使用され、スリッピングクラッチ12の嵌合により、エンジン11の出力を直接そのままプロペラ回転に伝達する。この第1回転数制御では、効率よくプロペラを回転できる。この第1回転数制御では、航行速度を変更する時は、エンジン11の回転数Neを変化して、プロペラ回転数Npを変化させ、プロペラ推力を変化させる。なお、この第1回転数制御を用いる航行時においては、ポッド推進器20の方向を変える角度範囲が小さく、ポッド推進器20を急激に方向の変化させることや、プロペラ回転数Npを急激に変化させることは少ないので、プロペラ負荷が急変動することは殆ど無い。従って、エンジン11の回転数Neの変化により、プロペラの回転数変動、及び、負荷変動に十分に対応できる。
一方、第2回転数制御は、プロペラ負荷がエンジン11の連続運転範囲を越えるような範囲となる離着桟時や位置保持制御時等の特殊制御時に使用され、図2に示すように、エンジン回転数Neを所定の回転数Neaに固定して、一定回転数で運転すると共に、スリッピングクラッチ12のスリップ量、あるいは、スリップ比を変化させることにより、プロペラ回転数Npを変化させる。なお、図2の曲線Aは、エンジン11の連続運転出力(CSR)を、曲線Bは、エンジン11の最大出力(MSR)を、曲線Cは、エンジン11の許容負荷を示す。また、曲線Dは、ボラード状態(船舶が停止している状態)でのプロペラ最大負荷を示す。
この所定の回転数Neaは、エンジン11のアイドル回転数(例えば、400rpm)Neiよりも大きく、この所定の回転数Neaの運転で得られるエンジン11の最大出力Paを、エンジン11の最大回転数(例えば、1000rpm)Nemaxで得られる最大出力Pmaxの20%以上60%以下の場合に効果が大きく、更に、30%以上50%以下の範囲内ではより効果が大きい。あるいは、この所定の回転数Neaの運転で得られるエンジン11の最大出力Paを、エンジン11のアイドル回転数Neiで得られる最大出力Piの1.5倍以上4.0倍以下の場合に効果が大きく、更に、2.0倍以上3.5倍以下の範囲内ではより効果が大きい。
あるいは、所定の回転数Neaをエンジン11の定格最大回転数Nemaxの20%以上60%以下の場合に効果が大きく、更に、30%以上50%以下の範囲ではより効果が大きい。また、アイドル回転数Neiの1.5倍以上4.0倍以下の場合に効果が大きく、更に、2.0倍以上3.5以下の範囲内ではより効果が大きい。図2では、最大回転数(例えば、1000rpm)Nemaxの60%の回転数(例えば、600rpm)にしている。
この第2回転数制御では、エンジン11の最大出力は、図2のPaで示す出力となるので、ボラード状態におけるプロペラ最大負荷曲線Dの一点鎖線Eよりも下のDdの部分よりも下においては、それぞれのプロペラ回転数Npで必要とする出力を出すことができる。
また、プロペラ30に伝達できるエンジン11の最大出力は、伝達損失などを無視するとPaであるので、曲線Dの一点鎖線Eよりも上のDuの部分とPaで示す出力との差の部分(Du−Pa)では、エンジン出力が不足することになるが、Paまでは出力可能な上に、特殊操船時では船速が発生する場合が多く、ボラード状態よりもプロペラの負荷は軽くなるので、殆ど問題なくプロペラ制御ができる。
そして、ポッド推進器20の旋回などにより、万一、曲線DuとPaとの間のプロペラ負荷が生じた場合でも、スリッピングクラッチ12でスリップを発生させることにより、エンジン11へ過負荷が加わるのを回避でき、エンジン11を保護できる。これにより、過負荷によるエンジン11のストールやエンジンダメージを防止できる。
その上、スリップ制御によるプロペラ30の回転数Npの制御は、エンジンの回転数Neの制御よりも迅速に行うことができるので、より細やかな推力制御が必要となる特殊制御時に適した制御を行うことができる。なお、スリッピングクラッチ12のスリップで生じるエネルギーのロス分は熱エネルギーに変換されるため、この熱エネルギーを処理するために、冷却装置(図示しない)を設ける。
上記の構成の船舶1によれば、航行時には、スリッピングクラッチ12を嵌合してエンジン回転数Neの制御でプロペラ回転数Npを制御するので、通常の船舶と同様に推進効率を良好に維持しながら制御できる。また、航行時よりは小さいが、比較的大きな推力を必要とする特殊操船時には、エンジン11は、回転数一定で、負荷のみが上下する運転を行い、スリッピングクラッチ12のスリップ比の変更により、プロペラ回転数を制御するため、エンジン11は調速機や過給機の性能等の影響をあまり受けずに運転でき、また、スリッピングクラッチ12のスリップ比の変更はエンジン11の回転数Neの変更よりも迅速に行うことができるので、プロペラの回転数Np及び推力の変化を迅速に行うことができるようになる。また、そのプロペラ回転数Npにおける負荷を監視し、負荷量に応じてスリップ量を調整することにより、エンジン11を過負荷から保護することもできる。
従って、本発明の船舶1は、通常の航行時には効率が良く、かつ、離着桟時や位置保持制御時等の特殊操船時には十分な推力と十分な推力の変化速度を得ることができるので、幅広い操船を行うのに適した推進システムを備えた船舶とすることができる。
また、航行時には固定プロペラと電気推進の組み合わせに対して高効率となり、また、特殊操船時には固定プロペラと電気推進の組み合わせ並のフレキシビリティや迅速な推力の制御を行うことができる。
特に、システム制御を採用している場合では、ジョイステックなど簡易な操縦装置により、複数の推進器を制御し、その推力に合力によって、船の複雑な操船をすることができるが、その複数の推進器の中で最も出力を発生できる後部の主推進器をスリッピングクラッチのスリップ率を変化させるという簡易な信号でコントロールできるようになる。そのため、横移動などの推力を迅速に、かつ、大きい推力で取り出せる。
本発明の実施の形態の船舶を示す船体後部の模式的な側面断面図である。 エンジン回転数とエンジン出力等との関係、及び、プロペラ回転数とプロペラ最大負荷との関係を示す図である。
符号の説明
1 船舶
11 エンジン
12 スリッピングクラッチ
13 中間軸
20 ポッド推進器
21 上部装置
21a 入力軸
22 旋回部
22a 支柱
22b 円筒部
22c 補助翼
22d 回転軸
30 プロペラ
Ne エンジン回転数
Nea 所定の回転数
Nei アイドル回転数
Nemax 最大回転数
Np プロペラ回転数
Pa 所定の回転数時の最大出力
Pi アイドル回転時の最大出力
Pmax 最大出力

Claims (2)

  1. 船舶のエンジンの出力を固定ピッチプロペラに伝達する回転軸に、スリッピングクラッチを設けて、航行時には、前記スリッピングクラッチを嵌合してエンジンの回転数の制御によりプロペラ回転数を制御し、特殊操船時には、エンジンのアイドル回転数よりも大きな回転数で、かつ、前記特殊操船時に必要な出力以上の最大出力が得られる所定の回転数にエンジンの回転数を固定して、前記スリッピングクラッチのスリップ量を制御することにより、プロペラ回転数を制御することを特徴とする船舶。
  2. 前記プロペラをアジマス機構付きポッド推進器のプロペラとすることを特徴とする請求項1に記載の船舶。
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