JP2007230127A - インクジェット記録ヘッド用基体の製造方法 - Google Patents

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照夫 尾崎
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Abstract

【課題】高耐久性等の保護機能膜として期待されるIrのエッチングを行い、インクジェット記録ヘッド用基体を作製する。
【解決手段】基板上の一対の電極間に設けられた発熱抵抗体と、該発熱抵抗体上に絶縁層を介して設けられたインクとの接触面を有するIrからなる保護機能膜の下に、電解液中で溶出しない補助層を設け、補助層を電解液中で保護機能層を電解エッチングする時の導電層として使用する。ここで補助層は不動態膜が形成されることにより溶出することはなく、保護機能層が溶出することによりパターニングすることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、紙、プラスチックシート、布、物品等を包含する記録保持体に対して、例えばインク等の機能性液体を吐出することにより文字、記号、画像等の記録、印刷等を行うインクジェットヘッド(以下、単に「ヘッド」と略称する場合がある。)を構成するための基体、この基体を用いて構成されるインクジェットヘッド、このインクジェットヘッドに対して供給されるインクを貯留する為のインク貯留部を含むインクジェットペン等の記録ユニット、及びインクジェットヘッドが装着されるインクジェット装置等に係るインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法に関する。
なお、本発明におけるインクジェットペン等の記録用ユニット形態には、インクジェットヘッドとインク貯留部とを一体としたカートリッジ形態のものや、それらを互いに別体として着脱可能に組み合わせた形態のものなど種々の形態が包含される。このインクジェット記録用ユニットは、例えば、装置本体側のキャリッジ等の搭載手段に対して着脱自在に構成される。
また、本発明におけるインクジェット装置には、ワードプロセッサー、コンピューター等の情報処理機器の出力端末として一体的に、または別体として設けられるものの他、情報読み取り機器等と組み合わされた複写装置、情報送受信機能を有するファクシミリ装置、布への捺染を行う機械等の種々の形態のものが包含される。
特許文献1あるいは特許文献2等に開示されているインクジェット記録方式は、高速、高密度で高精度、高画質の記録が可能で、かつカラー化、コンパクト化に適している。このインクジェット記録方式を用いる、熱エネルギーを利用してインクを発泡させて記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドは、インクを発泡させるための発熱抵抗体と、これに電気的接続を行う配線とを同一の基板上に作製して、インクジェット記録ヘッド用基板とし、さらにその上にインクを吐出させるためのノズルを形成した構成が一般的である。
一方、このノズルの形成方法及び材料については様々な方法が提案されており、代表的なものは、液室や吐出口及び供給口をあらかじめ樹脂モールドによって形成し、上記基板に直接貼り付ける方法、もう一方は上記基板に貫通穴を形成し、供給口とし、それと連通するように、基板上に樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によって、液室、液室壁及び吐出口を形成する方法である。後者は前者に比べて、吐出口の高密度配置が可能であり、現在、もっとも一般的な方法である。
この後者のような構成のインクジェット記録ヘッドのインク吐出口と流路とを形成する方法として、例えば、熱エネルギーの発生手段である電気変換体の配置された基板上に、エッチング等によりインクを供給するための開口部と、フォトリソグラフィ工程を用いてインク吐出口を形成する方法が用いられている。このインク供給口は、Si基板の<100>面をTMAH(テトラメチルアンモニュウムハイドロオキサイド)液などの強アルカリ溶液を用いたウェットエッチング、あるいはサンドブラスト等により機械的に形成する方法が用いられている。
ここで、インクジェット記録ヘッドに用いられるノズル及びインクを供給する部分の製造方法について説明する。図9は製造完了後のインクジェット記録ヘッドの模式的な斜視図であり、以下順を追って説明する。
このインクジェット記録ヘッド(液体吐出ヘッド)は、インク吐出エネルギー発生素子(液体吐出エネルギー発生素子)902が所定のピッチで2列並んで形成されたSi基板901を有している。Si基板901には、後述するように、SiO2膜をマスクとしてSiの異方性エッチングによって形成されたインク供給口(液体供給口)903が、インク吐出エネルギー発生素子902の2つの列の間に開口されている。Si基板901上には、オリフィスプレート材904によって、各インク吐出エネルギー発生素子902の上方に開口するインク吐出口(液体吐出口)905と、インク供給口903から各インク吐出口905に連通するインク流路(液体流路)が形成されている。
なお、図9では、分かりやすくするために、インク吐出エネルギー発生素子902およびインク吐出口905が、インク供給口903を挟んで対称に配置されているように記載しているが、通常、インク供給口903を挟んだ2列のインク吐出エネルギー発生素子902およびインク吐出口905は、半ピッチずれて配置されている。
このインクジェット記録ヘッドは、インク供給口903が形成された面が被記録媒体の記録面に対面するように配置される。そしてこのインクジェット記録ヘッドは、インク供給口903を介してインク流路内に充填されたインク(液体)に、インク吐出エネルギー発生素子902によって発生する圧力を加えることによって、インク吐出口905からインク液滴906を吐出させ、被記録媒体に付着させることによって記録を行う。
従来のインクジェット記録ヘッドにおいてSi基板901としては、インク吐出エネルギー発生素子902を形成する面のSi結晶方位が<100>のものを用いることを上述した。ここでインク吐出部及び供給口の製造法を図10を用いて説明する。まず、Si基板1001の、インク吐出エネルギー発生素子すなわち発熱部1002が形成された面上に型材1003を形成する。この型材1003は、後の工程で溶解して、それが設けられた部分をインク流路とするために形成するものであり、所望の高さおよび平面パターンのインク流路を形成するために、相応の高さ、平面パターンに形成する。このような型材1003の形成は、例えば以下のようにして行うことができる。
まず、型材1003の材料として例えば、ポジ型フォトレジストODUR1010(東京応化工業(株)製、商品名)を用い、これをドライフィルムのラミネート、スピンコートなどによってSi基板1001上に所定の厚みで塗布する。次に、紫外線、Deep UV光などによって露光、現像を行うフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングする。これによって、所望の厚み、平面パターンを有する型材1003が得られる。
次に、Si基板1001上に、前の工程で形成した型材1003を被覆するように、オリフィスプレート材1004をスピンコートなどによって塗布し、フォトリソグラフィ技術によって、所定の形状にパターニングする。そして、インク吐出エネルギー発生素子1002上の所定の位置にインク吐出口1005をフォトリソグラフィ技術によって開口する。また、オリフィスプレート材1004の、インク吐出口1005が開口する面には、ドライフィルムのラミネートなどによって撥水層1006を形成する。
オリフィスプレート材1004の材料としては、感光性エポキシ樹脂、感光性アクリル樹脂などを用いることができる。オリフィスプレート材1004は、インク流路を構成するものであり、インクジェット記録ヘッドを使用している時には常にインクと接触することになるので、その材料としては、特に、光反応によるカチオン重合性化合物が適している。また、オリフィスプレート材1004の材料としては、使用するインクの種類、特性によって耐久性などが大きく左右されるので、使用するインクによっては、上記の材料以外の相応の化合物を選択してもよい。
次に、Si基板1001の裏面のSiO膜1007上に、耐アルカリ性を有するマスク剤であるSiO膜パターニングマスク1008を形成する。SiO膜パターニングマスク1008は、例えば以下のようにして形成する。
まず、SiO膜パターニングマスク1008となるマスク剤をスピンコートなどによってSi基板1001の裏面に全面塗布し、熱硬化させる。そして、さらにその上にポジ型レジストをスピンコートなどによって塗布し、乾燥させる。次に、このポジ型レジストを、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングし、このポジ型レジストをマスクとして、SiO膜パターニングマスク1008となるマスク剤の露出された部分をドライエッチングなどによって除去する。最後にポジ型レジストを剥離して、所定のパターンのSiO膜パターニングマスク1008が得られる。
そして次に、SiO膜パターニングマスク1008をマスクとして、SiO膜1007をウェットエッチングなどによってパターニングし、Si基板1001の裏面を露出するエッチング開始開口部1009を開口する。
次に、Si基板1001を貫通する貫通口であるインク供給口1010を、SiO膜1007をマスクとした異方性エッチングによって開口する。この際、インクジェット記録ヘッドの機能素子が形成された面やSi基板1001の側面にエッチング液が触れないように、これらの部分を覆う、樹脂からなる保護材1011をスピンコートなどによって塗布して予め形成しておく。保護材1011としては、異方性エッチングを行う際に使用する強アルカリ溶液に対して十分な耐性を有する材料を用いる。このような保護材1011によってオリフィスプレート材1004をも覆っておくことによって、前述した撥水層の劣化も防ぐことが可能である。
異方性エッチングに用いるエッチング液としては、例えば、上述したTMAH溶液などの強アルカリ溶液を用いる。そして、例えば、TMAH22wt%溶液を、その温度を80℃にして、所定の時間(十数時間)、エッチング開始開口部1009からSi基板1001に付与することによって貫通口を開口する。
最後に、SiO膜パターニングマスク1008と保護材1011を除去する。そしてさらに、型材1003を溶解させ、インク吐出口1005とインク供給口1010から溶出させて除去し、乾燥させる。型材1003の溶出は、Deep UV光によって全面露光を行った後、現像を行うことによって実施でき、必要に応じて現像の際、超音波浸漬すれば、実質的に完全に型材1003を除去することができる。
以上で、インクジェット記録ヘッドの主要な製造工程が完了する。このようにして形成されたチップには、吐出エネルギー発生素子1002を駆動するための接続部や、インク供給のためのチップタンクなどを必要に応じて取り付けられる。
インクジェット記録に使用されるヘッドの一般的な構成としては、複数の吐出口とこの吐出口に連通するインク流路と、インクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生する複数の電気熱変換素子とを有する構成をあげることができる。そして、電気熱変換素子は発熱抵抗体及びこれに電力を供給するための電極を有して構成され、この電気熱変換素子が絶縁膜により被覆されることで、各電気熱変換素子間での絶縁性が確保される。各インク流路は、その吐出口と反対側の端部が共通液室と連通しており、この共通液室にはインク貯留部としてのインクタンクから供給されるインクが貯留される。そして、共通液室に供給されたインクは、ここから各インク流路に導かれ、吐出口近傍でメニスカスを形成して保持される。この状態で、電気熱変換素子を選択的に駆動させることにより発生する熱エネルギーを利用して熱作用面上のインクを急激に加熱発泡させ、この状態変化に伴う圧力によってインクを吐出させる。
このインク吐出時におけるインクジェットヘッドの熱作用部は、発熱抵抗体の加熱により高温にさらされるとともに、インクの発泡、収縮に伴いキャビテーション衝撃やインクによる化学的作用を複合的に受けることになる。
よって、通常、熱作用部にはこのキャビテーション衝撃や、インクによる化学的作用から電気熱変換素子を保護するために上部保護層が設けられる。
以下に、熱作用部におけるインクの発泡、消泡に伴う様子について図11を用いて詳細に説明する。
図11における曲線(a)は、駆動電圧Vop=1.3xVth(Vthはインクの発泡閾値電圧を示す)、駆動周波数:6KHz、パルス幅:5μs.とした時の、発熱抵抗体に、電圧を印加した瞬間からの上部保護層での表面温度の経時変化を示したものである。また、曲線(b)は、同様に発熱抵抗体に電圧を印加した瞬間からの発泡した泡の成長状態を示す。
曲線(a)のように、電圧を印加してから昇温が始まり、設定された所定のパルス時間よりやや遅れて昇温ピーク(発熱抵抗体からの熱が上部保護層に達するのがやや遅れるため)となり、それ以降は主として熱拡散により温度が降下する。
一方、曲線(b)のように泡の成長は、上部保護層温度が300℃付近から発泡成長が始まり、最大発泡に達した後、消泡する。実際のヘッドでは、これが繰り返し行われる。このように、インクの発泡に伴い上部保護層表面は、例えば600℃付近まで昇温しており、いかにインクジェット記録が高温の熱作用を伴って行われているかがわかる。
従って、インクに接する上部保護層は、耐熱性、機械的特性、化学安定性、耐酸化性、耐アルカリ性等に優れた膜特性が要求される。上部保護層に用いられる材料としては、従来より貴金属、高融点遷移金属、これらの合金、あるいはこれらの金属の窒化物、ホウ化物、ケイ化物、炭化物または非晶質シリコン等が知られている。
例えば、特許文献3に見られるように、発熱抵抗体上に絶縁層を介して上部保護層を形成し、上部保護層を組成式TaαFeβNiγCrδ(但し、10原子%≦α≦30原子%、α+β>80原子%、且つα<β、且つδ>γ、且つα+β+γ+δ=100原子%である。)で表されるアモルファス合金により形成され、そのインクとの接触面がその構成成分の酸化物を含むことにより、長寿命の信頼性の高い記録ヘッドが提案されている。
また、特許文献4のように、導電性基板の上に形成された被エッチング物質のエッチングについて提案されている。
しかしながら、導電性基板としては、ガラス基板の上に透明電極を構成したものが一般的に用いられているが、本発明の技術分野のようにインクを吐出させる基体においては、インクに対する耐蝕性等の保護性能が要求されており、上記公報に開示されている材料以外に、インクに対する耐性を要する材料や構成が望まれている。
米国特許第4723129号公報 米国特許第4740796号公報 特開2001−105596号公報 特開昭61−56418号公報
近年、インクジェット記録装置による記録画像の高画質化、高速記録等の高機能化に対する要求が高まっており、これらの要求を満足したインクジェット記録装置を達成するために、ヘッドの構成やインクなどについて種々の改良が多方面から試みられている。
インクジェットヘッドの一部を構成する基体の構造としては、例えば図14に示す構造を挙げることができる。
図14に示された基体は、発熱抵抗体層1404と電極層1405とから構成される電気熱変換素子上に、保護層1406及び上部保護層1407を設けた構成を有するもので、図15に示された基体は、図14の保護層の構成を改良したもので、熱作用部1408における発熱抵抗体層1404からの熱エネルギーをインクに有効に作用するように、保護層を2層構成とし、かつ熱作用部1408下方領域での保護層の膜厚を薄くしたものである。
図15の基体は、例えば、SiO膜、SiN膜等からなる第1保護層1506を形成した後、パターニング等により熱作用部1508の下方領域のみ第1保護層1506が形成されないようにし、次に、同様にしてSiO膜、SiN膜等からなる第2保護層1506’を形成することにより熱作用部1508下方領域での保護層部分の膜厚を薄くし、最後の上部保護層1507を保護層の膜厚を薄くした分厚く形成したものである。
このような基板上に設けられる電気変換素子上の上部保護層には、インクに対する耐性、インク吐出時における耐キャビテーション性等が要求される。図14、15の構成において、上部保護層の膜厚を実質的に厚くした構成では、上部保護層の材質に対する要求性能が多少緩和され、インク吐出時におけるキャビテーション衝撃やインクの作用による欠陥部や腐食部の発生を完全に防止できない材質のものからなる場合でも、上部保護層が厚いためにこれらの欠陥部や腐食部の発熱抵抗体層への到達時間を長くすることができ、結果的にヘッドの更なる長寿命化を図ることができる。
しかしながら、上部保護層の膜厚を厚くした構成では発熱抵抗層で発生した熱エネルギーの熱作用面への伝達における効率はかえって低下することになる。
そこで、発熱抵抗体層1504からの熱エネルギーは第2保護層1506’、上部保護層1507を介してインクに伝達されるため、可能な限り上部保護層の膜厚は薄くする方が熱エネルギーを有効に利用して熱効率を向上させることができる。
ところが、このように上部保護層を薄くすると、上部保護層の構成材料によっては熱作用部におけるキャビテーション衝撃や、インクの作用による欠陥部や腐食部が発生した場合に、これらの部分が発熱抵抗体層に達する時間が上部保護層の膜厚が厚い場合よりも早くなり、長寿命化の障害となる。特に、上述したように、Ca、Mgなどの二価金属塩やキレート錯体を形成する成分が含有されたインクを用いた場合は、この現象が顕著になる。そこで、上部保護層の構成材料に対する要求性はより厳格となってくる。
また、インクジェット記録の高速化を更に進めるためには、従来よりも一層短パルスによる駆動が、つまり駆動周波数を上げる必要がある。このような短パルス駆動においては、ヘッドの熱作用部において短時間に加熱→発泡→消泡→冷却が繰り返され、従来に比べて短い時間に、より多くの熱ストレスを受け易いものとなっている。
また、短パルス駆動により、インクの発泡、収縮に伴うキャビテーション衝撃も従来になく短時間に上部保護層に集中するため、機械的な衝撃特性に特に優れた上部保護層が必要となる。
上部保護層を薄くした構成は短パルス駆動により好適なものであるが、上部保護層には、先に挙げた薄膜化する際に要求される耐キャビテーション性と種々の機能性を持たせたインクに対する耐インク性に加えて、短パルス駆動に特有の熱ストレスやキャビテーション衝撃にも十分な耐性を有する必要がある。
しかしながら、上部保護層を薄く形成した場合でも、多種のインクが適用でき、かつ記録の更なる高速化にも対応可能で、長寿命化が達成できる上部保護層の構成は、まだ知られていないのが現状である。すなわち、上部保護層の構成を設計する上では、上述したような種々の特性等を考慮して、その構成材料や層構造を選択する必要があるが、従来技術においては、主にインクに対する耐腐食性に関して上部保護層を厚くすることで対応しており、更なる熱利用効率の改善や記録の高速化に対応するには限界がある場合が多い。
一方、インクに対する耐腐食性を改善した上部保護層を形成した場合には、長期にわたり高耐久性を維持することが可能となるが、上記上部保護層を形成したインクジェット用基体を製造する上では、逆にエッチング等により所望のパターンを形成したりする加工が困難となることが予想される。図16はそれを説明するためのものである。
図16のように、上部保護層1604をパターン形成する際に、一般的に多用化されているドライエッチングにより加工を行うと、上部保護層1604に接する絶縁保護層1603をもエッチングしてしまうことが発生する。従来のように、絶縁保護層1603と上部保護層1604とのエッチング選択比が十分取ることができれば、絶縁保護層1603を残して上部保護層1604をエッチングすることが可能となるが、現実的にはCl系のエッチング性の高いガスを用いるために、絶縁保護層1603もエッチングされてしまうために、上部保護層1604との境界部でオーバーエッチングされてしまい段差部が生じてしまう(図16のA−B間)。これは、その境界部の絶縁保護層1603が設計膜厚bよりもエッチングにより膜厚aのように薄くなってしまい、保護機能を十分発揮できなくなることにつながる。
そこで、エッチングガスによる上部保護層1604のエッチング速度を鑑み、エッチング時間によるコントロールを行い上部保護層1604のみエッチングされる条件を出して、パターン形成することが必要となる。しかしながら、装置やエッチング条件に起因するばらつきによって上部保護層1604がエッチングされずに残ってしまったり、逆に絶縁保護層1603がエッチングされてしまったりすることが発生するため、安定した上部保護層1604のパターン形成ができないという問題があった。
本発明の目的は、記録画像の高精細化に対応した小ドット化や高速記録に対応した高速駆動、あるいは多様なインクを用いても長寿命である保護機能層を備えたインクジェットヘッド用基体の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上述した保護機能層の製造方法に関する種々の課題に鑑みなされたものであり、その主たる目的は、従来のインクジェットヘッド用のインクに接する部分を有する保護機能層とその下層の補助層を用いて電解エッチングを行うことにより上述した問題を解決し、保護機能層のパターニングを可能とするインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法を提供することにある。
本発明にかかるインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法は、
基板と、該基板上の一対の電極間に設けられた発熱抵抗体と、該発熱抵抗体上に絶縁層を介して設けられたインクとの接触面を有する保護機能層とその下層の補助層とを有するインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法において、
前記保護機能層がIrからなり、補助層が電解溶液中で溶出しない材料から構成され、保護機能層を電解溶液中で電解エッチングにより溶出させることによりをパターニングすることを特徴とする。
また本発明にかかるインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法は、
基板と、該基板上の一対の電極間に設けられた発熱抵抗体と、該発熱抵抗体上に絶縁層を介して設けられたインクとの接触面を有する保護機能層とその下層の補助層とを有するインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法において、
前記保護機能層がIrからなり、補助層がTa、Nbからなる材料から構成され、電解溶液中で電解エッチングにより保護機能層を溶出させることによりをパターニングすることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、基板と、該基板上の一対の電極間に設けられた発熱抵抗体と、該発熱抵抗体上に絶縁層を介して設けられたインクとの接触面を有する保護機能層とその下層の補助層とを有するインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法において、
前記保護機能層がIrからなり、補助層が電解溶液中で溶出しない材料から構成され、電解溶液中における電解エッチングにおいて、補助層は不動態膜が形成されることにより溶出することはなく、保護機能層が溶出することによりパターニングすることが可能となる。
また、これまでドライエッチング法によりパターニングが難しかった保護機能層のパターニングが可能となり、長寿命の保護機能層を備えたインクジェット記録ヘッド用基体の提供が可能となった。
図1は、本発明の構成を適用し得るインクジェットヘッドにおけるインクを発泡させるための発熱抵抗素子の配置を説明するための液流路(インク流路)の流路壁より基板側を部分的に示す展開平面図である。図2は、図1で示されたX−X’一点鎖線に沿って基板面に垂直に切断した時の基体の模式的な切断面部分図であり、それぞれ別の態様を示す。
図1に示すインクジェットヘッドは、1対の電極層101間にインクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生する発熱抵抗素子からなる熱作用部102が設けられ、インクから発熱抵抗素子を保護するための保護機能層103が設けられている。
図2において、201はシリコン基板、202は熱酸化膜やSiO膜、SiN膜等からなる蓄熱層、203は発熱抵抗層、204はAl、Al−Si、Al−Cu等の金属材料からなる配線としての電極層、205はSiO膜、SiN膜等からなる絶縁層としても機能する保護層を示す。206は、保護層205の上に設けられ、電解液中において溶出せずに不動態膜を形成する補助層である。207は、発熱抵抗体の発熱に伴う化学的、物理的衝撃から電気熱変換素子を守るための保護機能層である。また、208は発熱抵抗層203の発熱抵抗体で発生した熱がインクに作用する熱作用部である。
図2の構成における補助層206は、保護機能層207を保護層205の上にパターン形成するために必要な層である。上述したようにインクに対する耐腐食性を改善した保護機能層207は、一般的に多用されているドライエッチングにより加工するのが難しい材料であり、補助層206や保護層205とのエッチング選択比が小さい。従って、保護機能層207のドライエッチングを行うと、補助層206や保護層205をもエッチングしてしまうことが発生する。そこで補助層206は、保護層205と保護機能層207との間に形成され、電解液中においては電解エッチングの際に不動態膜を形成し、溶出することがなく、保護機能層207のみをエッチングするために必要な導電層となる層であり、保護機能層207のパターン形成が可能となる。
図3(a)〜(e)は、本発明のインクジェット用基体の製造方法を示すプロセスフローである。すなわち、図3(a)は前述したようにシリコン基板上301に、熱酸化膜やSiO膜、SiN膜等からなる蓄熱層302、発熱抵抗層303、Al、Al−Cu、Al−Si等の金属材料からなる電極層304、SiO膜、SiN膜等からなる保護層305が形成されている。この上に、本発明の補助層306をスパッタリング法を用いて形成する。続いて、図3(b)ように保護機能層307をスパッタリング法を用いて形成する。続いて、図3(c)ように保護機能層307上にレジスト309を形成する。続いて、図3(d)のように保護機能層307をパターニングするためのレジスト309の、露光、現像により所望の形状にレジストのパターニングを行う。
図3(d)のように形成されたウエハを用いて、電解エッチングを行う。電解エッチングは図4のように電解液中に陰極を、保護機能層307/補助層306を陽極として電界を印加し、電解反応を行う。その結果、電解液に接している保護機能層307は、エッチングが行われ所望のパターンが形成される。
図4は電解エッチングの説明を模式的に示したものであるが、ウエハ形態の電解エッチングは図5のように、電解液中に陰極を、上記工程で形成されたウエハの保護機能層307/補助層306を陽極として電界を印加し、電解反応を行う。また、陽極側に参照電極を設け、陽極の電位が常に一定になるようにすることにより、陽極での電解反応を安定して行うことができる。
電解液としては、一般的に硫酸、硝酸、塩酸、アンモニア等の酸や塩基、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アルミニウム、塩化第二鉄等の塩を溶媒に溶解したものが用いられる。また、必要に応じて表面張力を低下させる添加物を含有させても良い。例えば、アルコール系、脂肪酸エステル系、シリコン系等の消泡剤が用いられる。
図6のように、電解エッチングにおいては、補助層がなくても保護機能層607のエッチングは可能となるが、選択的にエッチングが進行する部分があり、導電層を兼ねている保護機能層607の導通部分が分断されると、島状のエッチングが形成され、部分的に膜の残る箇所が生じる。従って、保護機能層全体に電界がかかるように導電性の補助層が必要である。
また、保護機能層がエッチングされて補助層が露出した部分から補助層がエッチングされると、同様にして島状のエッチングが形成されてしまうため、補助層としては電解中で不動態膜が形成される材料が必要である。
従って、補助層206としては、溶液中で不動態膜を形成するTaやNbが用いられる。
補助層206の膜厚は、50nm〜200nm、好ましくは100〜200nmから選択される。
インクジェットヘッドにおける熱作用部は、発熱抵抗体での熱発生により高温にさらされると共に、インクの発泡、収縮に伴い、キャビテーション衝撃やインクによる化学的作用を主に受ける部分である。よって、熱作用部には、このキャビテーション衝撃や、インクによる化学的作用から電気熱変換素子を保護するために保護機能層が設けられる。このインクに接する保護機能層は、耐熱性、機械的特性、化学的安定性、耐酸化性、耐アルカリ性等に優れた膜特性が要求され、Irを少なくとも含有する材料により形成される。
保護機能層207の膜厚は、50nm〜300nm、好ましくは100〜200nmから選択される。
図8のように保護機能層807の下には、補助層806との密着性を高めるために、必要に応じて密着層808を設けても良い。密着層808としてはTi、Cr、Ta、W等が用いられる。密着層808の膜厚は、10nm〜50nm程度から選択される。

上記構成における各部分は、定法に従って形成できる。なお、補助層および保護機能層は、各種成膜法で作製可能であるが一般的には電源として高周波(RF)電源、または直流(DC)電源を用いたマグネトロンスパッタリング法により形成することができる。
図12は、補助層206および保護機能層207を成膜するスパッタリング装置の概要を示すものである。図12において、4001はあらかじめ所定の組成に作製されたターゲット、4002は平板マグネット、4011は基板への成膜を制御するシャッター、4003は基板ホルダー、4004は基板、4006はターゲット4001と基板ホルダー4003に接続された電源である。
さらに、図12において、4008は成膜室4009の外周壁を囲んで設けられた外部ヒーターである。外部ヒーター4008は、成膜室4009の雰囲気温度を調節するのに使用される。基板ホルダー4003の裏面には、基板の温度制御を行う内部ヒーター4005が設けられている。基板4004の温度制御は、外部ヒーター4008を併用して行うことが好ましい。
図12の装置を用いた成膜は、以下のように行われる。まず、排気ポンプ4007を用いて成膜室4009を1x10−5〜1x10−6Paまで排気する。次いで、アルゴンガスを、マスフローコントローラー(不図示)を介してガス導入口4010から成膜室4009に導入される。この時、基板温度及び雰囲気温度が所定の温度になるように内部ヒーター4005、外部ヒーター4008を調節する。次に、電源4006からターゲット4001にパワーを印加してスパッタリング放電を行い、シャッター4011を調節して、基板4004の上に薄膜を形成させる。
また、上述したように、補助層406および保護機能層407の形成の際には、基板の温度を100〜300℃に加熱することにより強い膜密着力を得ることができる。また、上述したような比較的運動エネルギーの大きな粒子を形成できるスパッタリング法により成膜することにより、強い膜密着力を得ることができる。
図13は、本発明にかかる製造法を用いて作製したインクジェットヘッドが適応された、インクジェット記録装置の一構成例を示す縦断面図である。図13において、インクタンク(不図示)から供給された各種インクは、熱作用部において加熱、発泡し、インクの吐出が行われる。この時、発熱抵抗体層には、制御された所定のパルス信号が、駆動手段により印加される。
また、図13また本発明を適用しうるインクジェット装置の一例の外観図で、駆動モータ2101の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア2102、2103を介して回転するリードスクリュー2104の螺旋溝2121に対して係合するキャリッジ2120上に搭載されており、前駆動モータ2101の動力によってキャリッジ2120とともにガイド2119に沿って矢印a、b方向に往復移動される。不図示の記録媒体供給装置によってプラテン2106上に搬送される記録用紙P用の紙押え板2105は、キャリッジ2120移動方向にわたって記録用紙をプラテン2106に対して押圧する。
2107、2108はフォトカプラでキャリッジ2120のレバー2109のこの域での存在を確認して、駆動モータ2101の回転方向切り替え等を行うためのホームポジション検知手段である。2110は記録ヘッド2200の全面をキャップするキャップ部材2111を支持する部材で、2112は前記キャップ部材2111内を吸引する吸引手段で、キャップ内開口2113を介して記録ヘッド2200の吸引回復を行う。2114はクリーニングブレードで、2115はこのブレードを前後方向に移動可能にする移動部材であり、本体支持板2116にこれらは支持されている。クリーニングブレード2114は、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本体に適用できることは言うまでもない。
また、2117は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジ2120と係合するカム2118の移動に伴って移動し、駆動モータ2101からの駆動力がクラッチ切り替え等の公知の伝達手段で移動制御される。前記記録ヘッド2200に設けられて発熱部2110に信号を付与したり、上述した各機構の駆動制御を司ったりする記録制御部は、記録装置本体側に設けられている(不図示)。
上述したような構成のインクジェット記録装置2100は、前記記録媒体供給装置によってプラテン2106上に搬送される記録用紙Pに対し、記録ヘッド2200が前記記録用紙Pの全幅にわたって往復運動しながら記録を行うものであり、記録ヘッド2200は上述したような方法で製造したものを用いているため、高精度で高速な記録が可能である。
以下、本発明の製造方法について実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明はかかる実施例等により限定されるものではない。
[実施例1]
上述したように、図2は本発明の製造方法により形成されたインクジェット記録ヘッド用基体の模式的断面図である。
この構造を有するインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法を図3(a)〜(e)、図5を用いて説明する。
図3(a)に示すように、あらかじめ蓄熱層302、発熱抵抗層303、電極層304、保護層305が作り込まれているSi基板上301を、図12の成膜室内の基板ホルダーにセットした。
続いて、排気ポンプにより成膜室内を7x10−6 Paまで排気した。その後、Arガスを成膜室に導入し、補助層306としてTa膜をスパッタリング法を用いて、約100nmの厚さに形成した。この時の成膜圧力は約0.5Paで、基板温度を200℃の条件で行った。
続いて、同様にして排気ポンプにより成膜室内を7x10−6 Paまで排気した後、Arガスを成膜室に導入し、図3(b)ように保護機能層307としてIr膜をスパッタリング法を用いて、約150nmの厚さに形成した。この時の成膜圧力は約0.4Paで、基板温度を400℃の条件で行った。続いて、図3(c)ように保護機能層307上にポジ型レジスト309を形成した。続いて、図3(d)のようにポジ型レジスト309をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングを行い、所望の形状に加工した。
図3(d)のように形成されたウエハを用いて、電解エッチングを行った。電解エッチングは図5のように電解液中に陰極を設け、上記工程で形成されたウエハの保護機能層307/補助層306を陽極として電界を印加し、電解反応を行った。電解液としては、1Nの硫酸(HSO)を用い、参照電極に対して陽極の電圧を2.1Vに設定して行い、Irのエッチングを行った。
最後に、レジストの除去を行い、図3(e)に示すようにインクジェット記録ヘッド用基体が完成した。
その結果、保護機能層としてのIrは所望の形状にパターン形成され、補助層としてのTaにおいては電解液に接している表面部分に不動態膜が形成されている。
このようにして形成された基体に、インクを供給するためのチップタンクを取り付け、インクジェット記録用ヘッドを作製し、インクを吐出させることにより、吐出特性を調べた。
インク吐出は、駆動周波数15KHz、パルス幅1μs、駆動電圧Vop=1.15*Vth(Vth:発泡電圧)で駆動させ、7.5%dutyの標準画像で約10000枚の印字を行ったが、吐出速度、吐出量などの吐出特性に変化はなく、安定した吐出が可能であり、良好な印字を行うことができた。
[実施例2]
補助層をNbとする以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録ヘッド用基体を完成させた。さらに、インクを吐出させるためにインクジェット記録用ヘッドを作製した。
実施例1と同様にしてインクの吐出を行い、吐出特性の評価を行ったが、安定した吐出や良好な印字が可能であった。
[実施例3]
実施例1においては保護機能層であるIrのエッチングのみを行い基体を完成させたが、実施例3においては保護機能層を電解中におけるエッチングにより所望の形状にパターン形成した後、補助層をエッチングし、図7に示すようなインクジェット記録ヘッド用基体を完成させた。補助層としてのTa膜のエッチングは、通常のドライエッチングを用いて行うことができる。Ta膜のエッチングは、BCl3ガスとCl2ガスの混合ガスを用いたドライエッチングにより行うことにより、保護層であるSiNと十分にエッチング選択比を取ることができ、図7の構成の基体の製造が可能である。
さらに、インクを吐出させるためにインクジェット記録用ヘッドを作製した。
実施例1と同様にしてインクの吐出を行い、吐出特性の評価を行ったが、安定した吐出や良好な印字が可能であった。
[実施例4]
補助層と保護機能層の間にTiからなる密着層を膜厚20nm形成する以外は実施例1と同様にしてエッチングを行い、図8の構成のインクジェット記録ヘッド用基体を完成させた。
さらに、インクを吐出させるためにインクジェット記録用ヘッドを作製した。
実施例1と同様にしてインクの吐出を行い、吐出特性の評価を行ったが、安定した吐出や良好な印字が可能であった。
本発明のインクジェット記録ヘッド用基体を示す概略平面図である。 本発明の図1におけるX−X’の一点鎖線で基体部分を垂直に切断した時の基板の部分断面図である。 本発明のインクジェット記録ヘッド用基体を作製する工程フローを示す。 本発明のインクジェット記録ヘッド用基体を製造するための電解エッチングを説明するための模式図である。 本発明のインクジェット記録ヘッド用基体を製造するための別方式の電解エッチングを説明するための模式図である。 本発明のインクジェット記録ヘッド用基体の補助層を説明する断面図である。 本発明の別形態のインクジェット記録ヘッド用基体を示す断面図である。 本発明の別形態のインクジェット記録ヘッド用基体を示す断面図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの模式的斜視図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドのインク吐出部及び供給口の製造方法を示す図である。 電圧を印加してからの上部保護層の温度変化と発泡状態を説明する図である。 本発明のインクジェット記録ヘッド用基体を成膜する成膜装置を示す図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドが適用されたインクジェット記録装置の一構成例を示す縦断面図である。 従来のインクジェット記録ヘッド用基体の断面図である。 従来のインクジェット記録ヘッド用基体の断面図である。 従来のインクジェット記録ヘッド用基体を作製する工程フローを示す。
符号の説明
101 電極層
102 熱作用部
103 保護機能層
201、301、401、601、701、801 Si基板
202、302、402、602、702、802 蓄熱層
203、303、403、603、703、803 発熱抵抗層
204、304、404、604、704、804 電極層
205、305、405、605、705、805 保護層
206、306、406、706、806 補助層
207、307、407、607、707、807 保護機能層
208、308 熱作用部
309、409、609 レジスト
808 密着層
901 Si基板
902 インク吐出エネルギー発生素子
903 インク供給口
904 オリフィスプレート材
905 インク吐出口
906 インク液滴
1001 Si基板
1002 インク吐出エネルギー発生素子
1003 型材
1004 オリフィスプレート材
1005 インク吐出口
1006 撥水層
1007 SiO2膜
1008 SiO2膜パターニングマスク
1009 開口部
1010 インク供給口
1011 保護材
4001 ターゲット
4002 平板マグネット
4003 基板ホルダー
4004 基板
4005 内部ヒーター
4006 電源
4007 排気ポンプ
4008 外部ヒーター
4009 成膜室
4010 ガス導入口
4011 シャッター
1400、1500 インクジェットヘッド用基体
1401、1501 シリコン基板
1402、1502 蓄熱層
1403、1503 層間膜
1404、1504 発熱抵抗体層
1405、1505 電極層(金属配線)
1406、1506 第1保護層
1506’ 第2保護層
1407、1507 上部保護層(上部保護膜)
1408、1508 熱作用部
1601 基板〜ヒーター
1602 ヒーター
1603 絶縁保護層
1604 上部保護層
1605 レジスト

Claims (6)

  1. 基板と、該基板上の一対の電極間に設けられた発熱抵抗体と、該発熱抵抗体上に絶縁層を介して設けられたインクとの接触面を有する保護機能層とその下層の補助層とを有するインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法において、
    前記保護機能層がIrからなり、補助層が電解溶液中で溶出しない材料から構成され、保護機能層を電解溶液中で電解エッチングにより溶出させることによりパターニングすること特徴とするインクジェットヘッド用基体の製造方法。
  2. 前記補助層がTa、Nbからなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法。
  3. 前記補助層の膜厚は50nm以上200nm以下からなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法。
  4. 前記保護機能層の膜厚は50nm以上300nm以下からなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法。
  5. 前記補助層と保護機能層の間に密着層を形成したことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法。
  6. 前記密着層がTi、Cr、Ta、Wから選ばれた金属からなる請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド用基体の製造方法。
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