JP2005144782A - インクジェット記録ヘッドの製造方法。 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インクの供給径路の流抵抗を小さくしてリフィルを速く、各吐出口について均一でかつ安定なリフィルが行われるインクジェット記録ヘッドを提供する。
【解決手段】 外部から液体が供給される供給口と、該液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通し、前記供給口から供給された前記液体を前記吐出口へと導く液流路と、該液流路の一部に設けられた、前記液体を吐出するための圧力を発生する吐出圧力発生部とを有し、前記供給口が、前記吐出圧力発生部を構成する吐出圧力発生素子が形成された基板に貫通口として形成されるインクジェット記録ヘッドの製造方法であって、前記基板の、前記吐出圧力発生素子が形成された面の前記吐出圧力発生素子の近傍手前までの部分に多孔質シリコンあるいは酸化膜を形成し、この多孔質シリコンあるいは酸化膜を除去することによりこの部分に掘り込み部を形成する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、インクなどの液体を液滴として吐出し、それを紙などの被記録材に付着させて記録を行うインクジェット記録ヘッド、およびその製造方法に関する。
インクジェット記録方式(液体噴射記録方式)に適用されるインクジェット記録ヘッドは、一般に、微細な吐出口(オリフィス)、それに通じる液流路、および該液流路の一部に設けられた、吐出圧力発生素子を備える吐出圧力発生部を複数備えている。吐出圧力発生素子としては、例えば、電気熱変換素子が用いられ、このインクジェット記録ヘッドにおいては、電気熱変換素子に駆動信号が印加され、それによって、電気熱変換素子はインクの核沸騰を越える急激な温度上昇を生じてインク内に気泡を生じさせ、この際に生じる圧力によって、インクの液滴が吐出される。各電気熱変換素子には、記録情報に応じて駆動信号が印加され、それによってインクは各吐出口から選択に吐出される。
このようなインクジェット記録ヘッドにおいては、高精細で高品位の画像を得られるようにすることが望まれている。このためには、吐出口から小さな液滴を吐出できるようにし、また、液滴をそれぞれの吐出口から常に同じ体積、吐出速度で吐出できるようにすることが望ましい。
これを達成する方法として、特開平4−10940号〜特開平4−10942号公報には、電気熱変換素子によって生成された気泡を外気と連通させて液滴を吐出させる方法が開示されている。この方法によれば、吐出される液滴の大きさは、吐出口の大きさ、および電気熱変換素子とオリフィス面との距離(以下、「OH距離」と称す。)によって決まり、常にほぼ一定の大きさの小さな液滴を吐出させることができる。
このような方法によって液滴を吐出するインクジェット記録ヘッドにおいて、より小さな液滴を吐出させて、より高精彩な画像を形成できるようにするためには、OH距離を短くすることが好ましい。また、吐出される液滴の大きさを所望の大きさにするために、OH距離を正確に、また再現性良く設定できることが必要である。
このようにOH距離を正確に再現性良く所定の距離に設定することができる、インクジェット記録ヘッドの製造方法としては、特開平6−286149号公報に開示された方法がある。この製造方法では、吐出圧力発生素子が形成された基板上に溶解可能な樹脂にて液流路の型を形成する。その後、常温にて固体状のエポキシ樹脂を含む被覆樹脂を溶媒に溶解して、これを溶解可能な樹脂層上にソルベントコートして、各液流路間を仕切る流路壁などを構成する被覆樹脂層を形成する。その後、被覆樹脂層に吐出口を開口する。最後に、溶解可能な樹脂層を溶出させて除去する。
図9に、このようにして作られたインクジェット記録ヘッドの模式図を示す。図9(a)は、このインクジェット記録ヘッドの、被覆樹脂層によって形成されたオリフィスプレート203を取り外した状態で示す斜視図、図9(b)は図9(a)のA−A線に沿って切断した拡大断面図である。
このインクジェット記録ヘッドは、表側の面に複数の吐出圧力発生素子202が形成された基板201を有している。基板201には、裏面マスク層205をマスクとするエッチングによって、基板201を貫通するスルーホールとして形成された供給口206が設けられている。吐出圧力発生素子202は、供給口206の、基板201の表側の面の開口の長手方向に沿ってその両側に一列ずつ所定のピッチで並んで形成されている。このインクジェット記録ヘッドは、いわゆるサイドシュータ型の記録ヘッドであり、基板201上に形成されたオリフィスプレート203には、各吐出圧力発生素子202の表面に対向する位置に吐出口204が開口されている。
また、このようなインクジェット記録ヘッドでは、画像の高精細化、高品位化が求められる一方で、高速化も望まれている。このためには、吐出周波数(駆動周波数)を高くできるようにするために、液滴吐出後に流路内にインクを再充填する、すなわちリフィルするのを速くする必要がある。リフィルを速くするには、供給口から吐出口までの間のインクの供給経路の流抵抗を小さくすることが望まれる。
このように、インクの供給経路の流抵抗を小さくする構成として、特開平10−095119号公報および特開平10−034928号公報には、供給口近傍の流路高さが吐出圧力発生素子近傍の流路高さより高いことを特徴とするインクジェット記録ヘッドとその製造方法が提案されている。これらの公報に記載された製造方法では、基板の、供給口近傍から吐出圧力発生素子近傍までの間に相当する部分を掘り込むことによって、供給口近傍の流路高さを高くしている。これによって、インクの供給経路の断面積が大きくなり、したがって、その流抵抗が低減される。このように、これらの公報に記載された製造方法は、高速化を実現する上で有効な手法である。
特開平4−10940号公報 特開平4−10941号公報 特開平4−10942号公報 特開平6−286149号公報 特開平10−095119号公報 特開平10−034928号公報
上述の特開平10−095119号公報および特開平10−034928号公報に記載されたような記録ヘッドの製造方法としては、流路と吐出口からなる吐出口を構成するオリフィスプレートを基板上に形成する前に、掘り込みやスルーホールである供給口を基板に形成する方法がある。この場合、オリフィスプレートの形成工程では、少なくとも最下層に形成する膜はドライフィルムにより形成することとしている。ドライフィルムによる成膜では、所望の膜厚のフィルムを予め作成しておかなければならない。したがって、通常、単一の製造ラインで複数種の記録ヘッドが作成されることを考えると、この製造方法では、複数種のフィルムをストックしておかなければならずコストの面で不利である。
一方、吐出口形成後に掘り込みと、スルーホールである供給口を基板に形成する場合、これらの加工は基板の裏面から行うことになる。この場合、基板に裏面から表側の面まで穴を開けた後、掘り込み部を形成するために、基板の表側の面に、それに平行な方向に加工を行う必要がある。しかも、基板の表側の面の、それに平行な方向のこの加工は、先に形成したオリフィスプレートにダメージを与えることなく行う必要があり、これは極めて困難である。
また、ドライエッチング等により掘り込み部を形成し、引き続いて前記した特登録第3143307号公報に開示された方法で液流路を形成した場合、液流路の型を形成する溶解可能な樹脂のソルベントコートの際に、掘り込み部の影響によりコートされた溶解可能な樹脂表面の平面性が乱され、その結果最終的に得られた流路の上面の平面性が乱される問題がある。この場合、結果として掘り込み部が形成された部分の流路の高さが変化してしまうことになり、流路設計の最適化が困難になる。
そこで、本発明の目的は、インクを迅速にリフィルできるように、供給口近傍の流路高さが吐出圧力発生素子近傍の流路高さより高くなっており、かつ、流路の高さの均一なインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法は、外部から液体が供給される供給口と、該液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通し、前記供給口から供給された前記液体を前記吐出口へと導く液流路と、該液流路の一部に設けられた、前記液体を吐出するための圧力を発生する吐出圧力発生部とを有し、前記供給口が、前記吐出圧力発生部を構成する吐出圧力発生素子が形成された基板に貫通口として形成されるインクジェット記録ヘッドにおいて、前記基板は、前記吐出圧力発生素子が形成された面の、前記吐出圧力発生素子の近傍手前までの部分が掘り込まれ、該掘り込み部が多孔質シリコンを除去することにより形成されることを特徴とする。
また、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法は、外部から液体が供給される供給口と、該液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通し、前記供給口から供給された前記液体を前記吐出口へと導く液流路と、該液流路の一部に設けられた、前記液体を吐出するための圧力を発生する吐出圧力発生部とを有し、前記供給口が、前記吐出圧力発生部を構成する吐出圧力発生素子が形成された基板に貫通口として形成されるインクジェット記録ヘッドにおいて、前記基板は、前記吐出圧力発生素子が形成された面の、前記吐出圧力発生素子の近傍手前までの部分が掘り込まれ、該掘り込み部が酸化膜を除去することにより形成されることを特徴とする。
前記酸化膜は、多孔質シリコンを酸化することによって作成されても良い。
前記基板の、前記吐出圧力発生素子が形成される面とは反対側の面から行うエッチングは、KOHまたはTMAH水溶液による結晶異方性エッチングによって行っても良い。
前記基板の、前記吐出圧力発生素子が形成される面上に、前記吐出口と前記液流路を構成するオリフィスプレートを形成する工程を有し、該オリフィスプレートは、感光性の樹脂をソルベントコートし、フォトリソグラフィー技術によりパターニングして形成しても良い。
前記オリフィスプレートは、前記液流路の形成パターンに相当するパターンで、溶出可能な樹脂から流路型材を形成し、該流路型材に、前記オリフィスプレートとなる樹脂を被覆し、その後、前記流路型材を溶出させることによって形成しても良い。
以上説明したように、本発明によれば、吐出圧力発生素子が形成された基板に、供給口近傍の流路高さが吐出圧力発生素子近傍の流路高さより高くなるように掘り込み部が設けられており、しかも、掘り込み部および流路構造は、設計通りのほぼ理想的な構造の、インクジェット記録ヘッドを製造することができる。
したがって、本発明によって製造したインクジェット記録ヘッドは、インクの供給径路の流抵抗を小さくしてリフィルを速くし、また、各吐出口について均一でかつ安定なリフィルが行われるようにすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1〜6を参照して、本発明の第1の実施形態の、インクジェット記録ヘッドの製造方法について説明する。図2〜5は、製造工程を時系列に示す模式図である。図6は、各工程での平面図である。
図1(a)は、この基体の平面図、図1(b)は図1(a)のA−A線に沿って切断した断面図である。図2に示した各断面図は、図1(b)と同様の切断線に沿って切断した断面図である。
本実施形態において製造するインクジェット記録ヘッドは、図1(a)に示すように、インク(液体)を吐出させる圧力を発生する複数の吐出圧力発生素子(ヒータ)106が形成された基板101を有している。基板101の、吐出圧力発生素子106が形成された表側の面には、供給口114が開口する部分と、そこから、吐出圧力発生素子106が形成された部分の手前までの部分とに亘って掘り込み部115が形成されている。吐出圧力発生素子106は、掘り込み部115の長手方向に沿ってその両側にそれぞれ一列に並んで所定のピッチで配置されており、両側の列における吐出圧力発生素子102の並びは、半ピッチだけずれている。基板101には、吐出圧力発生素子106を駆動するためのトランジスタなどを含む半導体回路や、記録ヘッドを記録装置本体側と電気的に接続するのための電極パッドが形成されているが、図面を分かりやすくするため、各図においては図示を省略している。また図1(a)では、流路の116側壁のみを示し、吐出口111やオリフィスプレート110の表面は図示していない。
掘り込み部115は、吐出圧力発生素子106が形成された、基板101の表面にほぼ平行な底面を有しており、図1(b)に示すように、基板101の裏面からエッチングによって形成される供給口114が掘り込み部115の底面に接続される。
また、基板101上には、供給口113側から吐出圧力発生素子106上へと延びる流路と、各吐出圧力発生素子106の表面に対面する位置に開口した吐出口111とからなる吐出口を形成するオリフィスプレート110が形成されている。
このように、本実施形態のインクジェット記録ヘッドにおけるインクの供給経路には、掘り込み部114によって、最終的に、基板1の吐出圧力発生素子106が設けられた面よりも段をなすように低くなった底面を有する掘り込みが形成されている。したがって、この構成によれば、微小な液滴を吐出できるようにOH距離を短くしても、インクの供給経路の流抵抗を小さくすることが可能であり、それによって記録速度を高くすることが可能である。
以下、図2〜5および図6を用いて、本実施形態の製造工程について順を追って説明する。
本実施形態では、基板101として表面の結晶方位面が(100)面である単結晶シリコンウエハを用いている。(図2(a))
基板101の表面にLP−CVD等により窒化膜102を3000Å堆積し、続いて所望の部分の窒化膜102をパターニングしてエッチング除去した。(図2(b))
この時、除去した窒化膜の領域は、最終的には掘り込み部となる平面形状にパターニングした。(図6(a))
また、裏面の窒化膜は全てエッチング除去した。
次に、陽極化成法により、開口部から深さ約5μmの多孔質シリコンを、形成した。陽極化成の条件は、印加電圧2.5V、電流密度30mA/cm2、溶液組成HF:H2O:C2H2OH=1:1:1、反応時間30分とした。
ここで、多孔質シリコンは、図2(c)および図6(b)に示した様に最終的には掘り込み部115となる形状で作成される。
次に、LP−CVDを用いて窒化膜104を2000Å堆積し、形成された多孔質シリコン103の表面を覆うように、不要な窒化膜104をエッチング除去した。この窒化膜104は、後の、ヒータやヒータを駆動する素子を形成する工程で多孔質シリコン103が酸化されるのを防止するために設けられた物であり、インクジェット記録ヘッドの構成によっては、必ずしも必要な物ではない。(図2(d))
次に、この基板101の表面に、酸化膜、窒化膜、等からなる蓄熱層105、吐出圧力発生素子106としての発熱抵抗体(ヒータ)、酸化膜、窒化膜、等からなる保護膜107、裏面の酸化膜108、その駆動回路(不図示)、および記録装置本体と信号の授受を行うための電極パッド(不図示)を通常の半導体工程により形成した。(図3(a))蓄熱層105の厚さは0.5ないし3μm、保護膜107の厚さは0.1ないし1μmである。また、保護膜の表面はほぼ平坦になっている。
次に、基板101の表側の面上に、後の工程で溶出させることができるUVレジストであるポリメチルイソプロペニルケトンをスピンコート法によりソルベントコートする。このレジストをUV光によって露光し、現像して流路型材109を形成する。(図3(b))この時、最終的に流路となる形状が、流路型材109によって形成される。(図6(c))
次に、さらにこの上に、ネガレジストであるカチオン重合型エポキシ樹脂を塗布して、インクの流路の天井と各流路間を仕切る流路壁を構成するオリフィスプレート110を形成した。(図3(c))
このネガレジストに対して、所定のパターンのフォトマスクを用いて露光、現像を行い、吐出口111と電極パットの部分のネガレジストを除去する(図4(a))。
次に、基板101の表面を保護するように環化ゴムを含む吐出口保護用樹脂112をコーティングした。
そして、基板101の裏面の酸化膜108上にレジストを形成し、基板1の表面の掘り込み部115が形成される領域の中央部に対応する領域に、所望の形状にパターニングした。そして、このレジストをマスクとして、ドライエッチングにより基板101の裏面の酸化膜108を除去し、その後、レジストを除去した。これによって、供給口114の形成開始位置に、裏面酸化膜除去部113が形成された。(図4(b))
次に、基板1の裏面を21%のTMAH水溶液に浸漬して裏面マスク層108の開口部から結晶異方性エッチングを行った。そして、結晶異方性エッチングを多孔質シリコン103まで進行させて供給口114を形成した。(図4(c))
21%のTMAH水溶液が多孔質シリコン領域に達すると、多孔質シリコンのエッチングレートが、基板のエッチングレートと比較して極めて高いため、多孔質シリコンは速やかに除去され、掘り込み部115が形成される。(図5(a))
次に、バッファードフッ酸により裏面の酸化膜108の除去し、さらに、キシレンにより基板の表面に形成された吐出口保護用樹脂102を除去した。さらに、ドライエッチングにより、供給口114によって露出された部分の、窒化膜104、保護層107を除去した。(図5(b))
次に、基体を乳酸メチルに浸漬し、超音波を付与することによって流路型材109を構成するUVレジストを溶出、除去し図1(a)、(b)に示したインクジェットヘッドを得た。
図には示していないが、このような基体は、基板1を構成するシリコンウエハ上に複数同時に形成することができ、最後に、ダイシングによりウエハから切り分けて、インクジェット記録ヘッドが完成する。
以上説明した本実施形態の、インクジェット記録ヘッドの製造方法によって作成したインクジェット記録ヘッドでは、インクの供給径路の底面に掘り込み部が設けられているため、OH距離を短くしたとしても、インクの供給径路の流抵抗を低減して、迅速なリフィルを行うことが可能である。また、ほぼ平坦な表面にスピンコート法によりソルベントコートしたレジストをパターニングして流路を形成するため、流路構造はほぼ理想的な構造となり、安定してリフィルが行われるようにすることができる。
(第2の実施形態)
次に、図7を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施例では、多孔質シリコンをエッチング除去することにより、掘り込み部を形成したが、第2の実施例では、多孔質シリコン酸化し、一旦酸化膜に変化させてから除去して掘り込み部を形成する。
第1の実施例の図2(c)で示した工程が終了した後、引き続き多孔質シリコンを酸化し、酸化膜117を形成した。(図7(a))
次に、LP−CVDを用いて窒化膜104を2000Å堆積し、形成された酸化膜117の表面を覆うように、不要な窒化膜104をエッチング除去した。この窒化膜104は、後の、ヒータやヒータを駆動する素子を形成する工程で酸化膜117が酸化されるのを防止するために設けられた物であり、インクジェット記録ヘッドの構成によっては、必ずしも必要な物ではない。(図7(b))
次に、第1の実施例と同様な工程を経て、図7(c)に示した構造を得た。
次に、基板1の裏面を21%のTMAH水溶液に浸漬して裏面マスク層108の開口部から結晶異方性エッチングを行った。そして、結晶異方性エッチングを酸化膜117まで進行させて供給口114を形成した。(図7(c))
次に、バッファードフッ酸を用い基板1の裏面を21%のTMAH水溶液に浸漬して裏面マスク層108の開口部から結晶異方性エッチングを行った。そして、結晶異方性エッチングを酸化膜117まで進行させて供給口114を形成した。(図8(a))
次に、バッファードフッ酸により裏面の酸化膜108および、掘り込み部となる酸化膜117の除去し、さらに、キシレンにより基板の表面に形成された吐出口保護用樹脂102を除去した。(図8(b))
その後は、第1の実施例と同様な工程を経て、図1(a)、(b)に示した構造を得た。
第1の実施例では、供給口114を形成する領域のシリコン基板101と掘り込み部115の形状を決定する多孔質シリコンを同一の溶液でエッチングを行うため、オーバーエッチング量を適切に制御しなかった場合、供給口や掘り込み部の形状が所望の形状と異なってしまう問題がある。第2の実施例では、供給口114を形成する領域のシリコン基板101のエッチングと、掘り込み部114の形状を決定する酸化膜117のエッチングを異なる溶液で行うため、掘り込み部の形状をより正確に制御することができる。
本発明の第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドの模式図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のA−A線に沿って切断した断面図である。 本発明の第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドの製造工程を、時系列に示す模式的断面図である。 図2に引き続き、本発明の第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドの製造工程を、時系列に示す模式的断面図である。 図3に引き続き、本発明の第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドの製造工程を、時系列に示す模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す模式図(平面図)である。 本発明の第2の実施形態のインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す模式的断面図である。 図7に引き続き、本発明の第2の実施形態のインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す模式的断面図である。 従来のインクジェット記録ヘッドの模式図であり、図7(a)は、オリフィスプレートを取り除いた状態で示す斜視図、図7(b)は図7(a)のA−A線に沿って切断した断面図である。
符号の説明
101 シリコン基板
102 窒化膜
103 多孔質シリコン
104 窒化膜
105 蓄熱層
106 吐出圧力発生素子(ヒータ)
107 保護膜
108 酸化膜
109 流路型材
110 オリフィスプレート
111 吐出口
112 吐出口保護用樹脂
113 裏面酸化膜除去部
114 供給口
115 掘り込み部
116 流路
117 酸化膜
201 基板
202 吐出圧力発生素子
203 オリフィスプレート
204 吐出口
205 裏面マスク層
206 供給口

Claims (6)

  1. 外部から液体が供給される供給口と、該液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通し、前記供給口から供給された前記液体を前記吐出口へと導く液流路と、該液流路の一部に設けられた、前記液体を吐出するための圧力を発生する吐出圧力発生部とを有し、前記供給口が、前記吐出圧力発生部を構成する吐出圧力発生素子が形成された基板に貫通口として形成されるインクジェット記録ヘッドの製造方法であって、
    前記基板は、前記吐出圧力発生素子が形成された面の、前記吐出圧力発生素子の近傍手前までの部分が掘り込まれ、該掘り込み部が多孔質シリコンを除去することにより形成されることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  2. 外部から液体が供給される供給口と、該液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通し、前記供給口から供給された前記液体を前記吐出口へと導く液流路と、該液流路の一部に設けられた、前記液体を吐出するための圧力を発生する吐出圧力発生部とを有し、前記供給口が、前記吐出圧力発生部を構成する吐出圧力発生素子が形成された基板に貫通口として形成されるインクジェット記録ヘッドの製造方法であって、
    前記基板は、前記吐出圧力発生素子が形成された面の、前記吐出圧力発生素子の近傍手前までの部分が掘り込まれ、該掘り込み部が酸化膜を除去することにより形成されることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  3. 前記掘り込み部を形成するために除去される酸化膜が、多孔質シリコンを酸化することによって作成されることを特徴とする、請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  4. 前記基板の、前記吐出圧力発生素子が形成される面とは反対側の面から行うエッチングは、KOHまたはTMAH水溶液による結晶異方性エッチングによって行う、請求項1または2に記載の、インクジェット記録ヘッドの製造方法。
  5. 前記基板の、前記吐出圧力発生素子が形成される面上に、前記吐出口と前記液流路を構成するオリフィスプレートを形成する工程を有し、該オリフィスプレートは、感光性の樹脂をソルベントコートし、フォトリソグラフィー技術によりパターニングして形成する、請求項1または2に記載の、インクジェット記録ヘッドの製造方法。
  6. 前記オリフィスプレートは、前記液流路の形成パターンに相当するパターンで、溶出可能な樹脂から流路型材を形成し、該流路型材に、前記オリフィスプレートとなる樹脂を被覆し、その後、前記流路型材を溶出させることによって形成する、請求項6に記載の、インクジェット記録ヘッドの製造方法。
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