JP2007229759A - 継手靭性に優れた高張力溶接継手およびその製造方法 - Google Patents

継手靭性に優れた高張力溶接継手およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高価な合金元素を添加せずに、HAZ部において高い破壊安全性を有する高張力溶接継手とその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.1〜2.0%、P:0.015%以下、S:0.01%以下及びAl:0.005〜0.1%を含有し、残部Feおよび不純物からなる鋼を母材としてアーク溶接した溶接継手であって、板厚方向平均層密度が0.22pass/mm以上であるとともに、溶接部を断面からみた時の各層の溶け込み深さdの平均値daveと各層の幅wの平均値waveが(1)式を満足することを特徴とする、780MPa以上の引張強さを有する高張力溶接継手。
ave<wave・・・・・・・・・・・・・・・・(1)式
ここで、板厚方向平均層密度とは、靭性の評価対象としている溶融線に関して、溶接接合されている板厚方向の領域の長さ(mm)に対する溶接層数の比の平均値をいう。
【選択図】なし

Description

本発明は、構造物に用いることが可能な継手靭性に優れた高張力溶接継手およびその製造方法に関する。
高張力鋼は鋼構造物の様々な分野で用いられてきており、特に780MPa級以上の高張力鋼は、従来から用いられている水圧鉄管分野に加えて、産業機械・建設機械分野、建築鉄骨分野でも徐々に用いられてきている。鋼の高強度化は薄肉化を可能にし、特に搬送・溶接施工コストを顕著に低減することが可能となるからである。
しかしながら、高張力鋼からなる溶接継手を構造物に用いる際の問題点として、HAZ(熱影響部:Heat Affected Zone)の靭性の確保が困難であることが挙げられている。
この問題点を解決すべく、従来から様々な検討が進められてきた。
特許文献1には、780MPa級の高張力鋼の大入熱HAZ靭性を向上させる目的で焼き入れ性に関する指数を実質的に高めに調整する思想が開示されている。ここでは、高焼入れ性成分を添加することによって焼入れ性を高め、もってHAZ(熱影響部)における島状マルテンサイトの生成を回避できるとしている。しかしながら、この方法を採用するためには、合金元素の投入量を増加させる必要があり、経済性を著しく損なう結果となる。
また、特許文献2には、高焼入れ性成分を添加するとともにC含有量を低減することによって、HAZ靭性を向上させることが開示されている。ここでは、C含有量を低減させることによって、島状マルテンサイトの絶対量を低減させ、もって破壊特性を向上させるとしている。しかしながら、この方法も、合金元素の投入量を増加させる必要があり、経済性を損なう結果となる。
特開2000−160281号公報 特開2001−335883号公報
このように、従来の高張力溶接継手のHAZ特性を向上させ得るためには、高価な合金元素を添加せざるを得ず、経済性に問題があった。
本発明の目的は、高価な合金元素を添加せずに、すなわち、通常の高張力鋼を用いて、HAZ部において高い破壊安全性を有する高張力溶接継手とその製造方法を提供することを目的とする。
なお、破壊安全性の指標としては、フュージョンライン部に切欠きを設けたVノッチシャルピー試験を0℃で3体実施した際の平均値(以下、vE0ave@FLと記す。)がある。その値が100J以上である場合に破壊安全性を満足する。なお、フュージョンラインは直線ではないため、通例に従い溶接金属とHAZを線分比で等しくなるよう切欠き位置を決定している。また、高張力鋼の定義は継手引張強度が780MPa以上であることとした。そして、継手引張特性に関しては、JIS Z 3121の1A号試験片による評価を用いた。
本発明者らは、高張力鋼にGMAW(ガスメタルアーク溶接)やSAW(サブマージアーク溶接)の溶接を多数行い、HAZの破壊安全性を向上させることのできる溶接方法を種々検討した結果、次の(a)〜(d)の知見を得た。
(a) 母材は、高い温度でオーステナイト化され、その後冷却されることで、粗粒のオーステナイト組織が形成される。しかしながら、その後の熱処理やTMCP(Thermo Mechanical Control Process:熱加工制御)等で組織の微細化を実現することができる。
(b) これに対して、HAZは溶接時に溶融直前の温度まで加熱され、高い温度でオーステナイト化され、その後冷却されて、粗粒のオーステナイト組織が形成される。しかしながら、母材とは異なり、再熱が付与されないため、オーステナイト変態ままの組織が残ってしまう。高張力鋼のHAZの組織は一般的にベイナイトが主体の組織で構成されるが、多層溶接を行う場合、後続パスにより焼戻しされないので、粗粒のオーステナイト組織が形成されたままとなり、CGHAZ(Coarse Grain HAZ)と呼ばれる粗粒組織が溶融線上に散在することになる。このようなCGHAZの組織は、オーステナイト粒径が大きく、転位密度も高く、さらにベイナイトラス間に生成される島状マルテンサイト量も多い傾向にある。
これらはいずれも脆性破壊を促進する要素であるから、溶融線上に散在するCGHAZの領域を小さくすることができれば、脆性破壊抵抗を減少させることができる。
ここで、図1と表1を用いて、多層溶接を行う際の溶融線(Fusion Line)部における組織の変化を説明する。
図1は、母材に第一層溶接金属を1350℃で溶接し、その後に、さらに第二層溶接金属を1350℃で溶接する際に母材及び第一層溶接金属層(固相)が、A〜Fの各点において、それぞれ、図に示す温度で熱の影響を受けることを模式的に示したものである。
そして、表1は、図中のA〜Fの各点において、第一層溶接金属の溶接(1回目)及び第二層溶接金属の溶接(2回目)でそれぞれ加熱される温度と、これらの2回の溶接によって形成される組織と得られた靱性レベルを示すものである。
Figure 2007229759
まず、母材に第一層溶接金属を1350℃で溶接すると、第一層の溶接金属が形成される。このとき、母材と第一層溶接金属層の溶融線(FL I)は一様に1350℃まで加熱され、その後冷却される。高い温度でオーステナイト化され、オーステナイト変態ままの組織が残ってしまうので、A〜Fのいずれの点においても、粗粒となる。
そして、この上に第二層溶接金属を1350℃で溶接すると、第二層の溶接金属が形成される。このとき、母材と第二層溶接金属の溶融線(以下、FL IIと記す)は一様に1350℃まで加熱され、その後冷却される。第二層溶接金属は高い温度でオーステナイト化され、オーステナイト変態ままの組織が残ってしまうので、第二層溶接金属はすべて粗粒となる。
これに対して、FL Iは第二層形成時の熱影響を受け、再加熱され組織が変化する。このとき、FL IIの近傍のA点は1350℃近くまで再加熱されてその熱影響を強く受けるが、FL IIから遠く離れたF点はほとんど熱影響を受けない。以下、図1中のA〜Fの各点について順に説明する(表1参照)。
A点(粗粒域):第二層形成時に1250℃を超えて1350℃近くまで温度が上昇することから粗粒となる。すなわち、A点はCGHAZである。なお、第二層形成による熱影響を受けるが、第一層形成時と同じ程度まで温度が上昇するだけであるから、見かけ上の変化はない。粗粒域であるから靭性レベルは低い。
B点(混粒域):第二層形成時、1100〜1250℃に温度が上昇することから、上記A点(粗粒域)と下記C点(細粒域)の中間の状態の粒となる。したがって、靭性レベルは中間となる。
C点(細粒域):第二層形成時、900〜1100℃に温度が上昇することから、細粒となる。したがって、靭性レベルは高くなる。
D点(部分変態域):基本的には粗粒のままであるが、第二層形成時に温度がAc1点を超えるため、粗粒であるオーステナイト粒の粒界から微細なオーステナイト粒が発現し、混粒状態となる。したがって、靭性レベルは中間となる。
E点(テンパー領域):第二層形成時、400〜Ac1点に温度が上昇する。この程度の温度上昇では、粗粒のままで組織に変化はないが、焼戻しを受ける。したがって、靭性が上昇し、靭性レベルは高くなる。
F点(粗粒域):第二層形成時には、ほとんど温度上昇はせず、粗粒組織のままである。すなわち、F点はCGHAZのままであり、第一層形成時のオーステナイト変態ままの粗粒組織がそのまま維持されるから、靭性レベルは低い。
このように、一層目の溶接を実施したとき、溶融線近傍のHAZ組織はすべてCGHAZとなるが、このCGHAZ領域を最小化するために、2層目以降の溶接を実施したときの熱影響により、CGHAZを解消させることができればよい。そして、後続パスの溶融をCGHAZに近い位置で起こすためには、各パスにおける溶着形状を薄くすればよい。換言すれば、靭性の評価対象としている溶融線に関して、溶接接合されている板厚方向の領域の長さ(mm)に対する溶接層数の比の平均値で定義される「板厚方向平均層密度」を大きくすればよい。ここで、平均値は着目すべき溶融線に対し、数か所について板厚方向の領域の長さに対する溶接層数の比を測定し、それらの平均値を採用すればよい。具体的には、溶融線20mmごとに測定し、それらの平均値を求めれば十分である。。
そして、CGHAZを解消させることができる「板厚方向平均層密度」の具体的な数値については、多数の実験を行った結果、0.22pass/mm以上であれば、破壊安全性を満足することが判明した。
図2は、実験結果に基づいて、板厚方向平均層密度とvE0ave@FLの相関関係を示す図である。ここに示すとおり、すなわち、板厚方向平均層密度が0.22pass/mm以上であれば、CGHAZを解消することができる程度に薄いビードが形成されるので、vE0ave@FLを100J以上とすることができる。
図3に、レ形開先継手のマクロ組織の解析の一例を示す。同図では板厚36mmの鋼板に板厚方向に8層の溶接がされている。
(c) CGHAZを解消するためには、板厚方向平均層密度を0.22pass/mmにすることに加えて、溶接ビードを大きく形成し、溶接の入熱量を大きくすることが必要であることが判った。溶接ビード自体が小さい場合には、小さな入熱量で溶接が可能であるが、この場合、入熱量不足となり、後続パスによって前パスのCGHAZを解消することはできない。
ただし、溶接ビードを大きく形成するといっても、上述のように、板厚方向平均層密度を0.22pass/mm以上に保持することの制約があるため、厚い形状をとすることはできない。よって、溶接断面からみた時、横長である形状(平べったい形状)のビードとすれば、板厚方向平均層密度も0.22pass/mm以上であることを保持しつつ、入熱量を確保することができる。
図3の左図にみるごとく、横長である形状(平べったい形状)のビードの各層の溶け込み深さdと、各層の幅wを測定することができる。このとき、各層の溶け込み深さの平均値daveと各層の幅wの平均値waveが式(1)を満足するようにすると、入熱量を確保することができる。
ave<wave・・・・・・・・・・・・・・・・(1)式
ここで、各層の溶け込み深さと幅の平均値は、着目すべき溶接部に対し、その溶接部の任意の断面におけるビード各層の溶け込み深さdと、各層の幅wを測定し、それらの平均値を採用すればよい。溶接部の長さが短い場合には、測定位置による誤差は小さいため、1ヶ所での測定でもよいが、溶接部の長さが長い場合には、複数の位置で測定を行ない、さらにそれらの平均値を取ることが好ましい。具体的には、溶接部の溶接方向20mmごとに測定し、それらの平均値をdave、waveとすることが好ましい。。
(d) 溶接部の断面形状は、一般に溶接時の電流−電圧バランス、溶接材料の供給量などの溶接条件により制御が可能であるが、板厚方向平均層密度を0.22pass/mm以上かつdave<waveとするには、トーチを幅方向に振動させながら溶接するウィービング法を用いるとよい。ウィービング法については手動で行う場合とプログラミングが可能な自動溶接機で行う場合があるが、これはどちらでも良い。
また、一般に母材組織は真空脱ガス装置などを用い、極めて不純物の少ない鋼として製造することが可能となってきた。実際に現在供給される鋼の清浄度は極めて高い。しかしながら、溶接金属部については、溶接時の諸条件によっては極めて多量の酸素が供給され、それらの大半が酸化物を形成し、清浄度を下げる場合がある。マトリックス中の介在物は応力集中減となり、局所的な応力・歪集中から脆性破壊・延性破壊性能を減じることとなるのは言うまでもない。今、フュージョンラインの破壊特性に特に着目しているが、溶融線が実際に直線ではないことを考慮すると、溶接金属部の清浄度を向上させる、つまり、介在物はできるだけ減少させることが重要である。溶接金属中に存在する介在物は主に周囲の環境から混入する酸素が鋼中の元素と反応し酸化物となる場合が殆どである。つまり周囲の環境から酸素を排除することが重要である。
例えば一般的なガスシールドア−クではシールドガスとして100%CO2を用いるが、これは溶金中に混入する酸素源となる。つまり、シールドガス中の酸素(O2)はもちろんのこと、シールドガス中の炭酸ガス(CO2)もできるだけ減らし、残りを不活性ガスなどで置換し、溶接施工性を確保する必要がある。
これらの方策をもって溶接金属部の介在物量を減らすことが出来れば、破壊特性を向上させることができる。具体的には、シールドガス中の炭酸ガス及び酸素の一方又は両方の含有率を、容積%にて15%以下とすることで、vE0ave@FLが100J以上に確実に制御することが可能になる。
本発明は、このような知見に基づいて完成したものである。本発明の要旨とするところは、次の(1)及び(2)の溶接継手及び(3)〜(5)の溶接継手の製造方法である。以下、それぞれ、本発明(1)〜本発明(5)という。なお、本発明(1)〜本発明(5)を総称して、本発明ということがある。
(1) 質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.1〜2.0%、P:0.015%以下、S:0.01%以下及びAl:0.005〜0.1%を含有し、残部Feおよび不純物からなる鋼を母材としてアーク溶接した溶接継手であって、板厚方向平均層密度(pass/mm)が0.22以上であるとともに、溶接部を断面からみた時の各層の溶け込み深さdの平均値daveと各層の幅wの平均値waveが(1)式を満足することを特徴とする、780MPa以上の引張強さを有する高張力溶接継手。
ave<wave・・・・・・・・・・・・・・・・(1)式
ここで、板厚方向平均層密度とは、靭性の評価対象としている溶融線に関して、溶接接合されている板厚方向の領域の長さ(mm)に対する溶接層数の比(pass/mm)の平均値をいう。
(2) Feの一部に代えて、質量%で、Cu:1.0%以下、Ni:10.0%以下、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、V:0.1%以下、Nb:0.1%以下、Ti:0.1%以下、Ca:0.005%以下、B:0.005%以下、Zr:0.05%以下及びREM:0.03%以下、から選択される1種又は2種以上を含有する鋼を母材とすることを特徴とする、上記(1)の溶接継手。
(3) 炭酸ガス及び酸素の合計量が容積%にて15%以下であり、残部が不活性ガスからなるシールドガス中でアーク溶接することを特徴とする、上記(1)又は(2)の溶接継手の製造方法。
(4) 溶接法としてウィービング法を用いることを特徴とする、上記(1)又は(2)の溶接継手の製造方法。
(5) 炭酸ガス及び酸素の合計量が容積%にて15%以下であり、残部が不活性ガスからなるシールドガス中でウィービング法を用いてアーク溶接することを特徴とする、上記(1)又は(2)の溶接継手の製造方法。
本発明によれば、高価な合金元素を添加せずに、すなわち、通常の高張力鋼を用いて、HAZ部において高い破壊安全性を有する高張力溶接継手とその製造方法を提供することができる。
以下に、本発明に係る溶接継手及びその製造方法について説明する。以下、各化学成分の含有量の「%」表示は、「質量%」を意味する。
(A)母材の鋼の化学組成について
C:
Cは、靱性を確保するために上限を0.15%以下、好ましくは0.10%以下とする。一方、強度確保の観点から0.03%以上、好ましくは0.05%以上とする。
Si:
Siは、脱酸のためと強度確保の点から、0.01%以上含有させることが必要である。好ましくは0.10%以上である。一方、多すぎると溶接継手靱性などを劣化させるため、上限を1.0%とする。好ましくは0.50%以下が望ましい。
Mn:
Mnは、強度および靱性向上のため、0.1%以上含有させる必要がある。好ましくは0.5%以上、より好ましくは0.8%以上である。しかし、多すぎると溶接性を劣化させ、また、母材および溶接継手部の特性上の不均一性を助長することにもつながるため、上限を2.0%とする。好ましくは1.5%以下である。
P:
Pは、鋼中に混入してくる不純物であり、多量に含有するとHAZにおける粒界破壊を助長するため、0.015%以下とする。
S:
Sは、鋼中に混入してくる不純物であり、多量に含有するとMnS系介在物を形成し、それが、熱間圧延により進展されて割れ発生の起点となるため、0.01%を上限とする。
Al:
Alは、脱酸元素として鋼の清浄性を確保するために0.005%以上含有させる必要がある。しかし、多すぎると粗大なAl23を生成することから0.1%以下とする。また、多すぎると溶接継手部が劣化することからも0.1%以下とする。Al含有量が低いほど継手靱性がよくなるので、Alの上限は0.05%とするのが好ましい。また、このようにAlの添加量を低く抑えることによってAlN起因の連続鋳造時のスラブ表面品質劣化を防止することができる。
本願発明に係る溶接継手は、必要に応じて、さらにCu、Ni、Cr、Mo、V、Nb、Ti、Ca、B、Zr及びREMから選択される1種又は2種以上を含有させることができる。以下、これらの任意含有元素について説明する。
Cu:
Cuは、添加すれば強度向上に有効であるので、必要に応じて含有させてもよい。ただし、多すぎると溶接性を損なうことから上限を1.0%とする。より好ましくは0.85%以下である。強度を確実に向上させるためには、0.2%以上含有させるのが好ましい。
Ni:
Niは、添加すれば靭性と強度を向上させることができるので、必要に応じて含有させてもよい。ただし、多量の添加はコストアップにつながるため上限を10.0%とする。好ましくは7.0%以下、より好ましくは5.0%以下である。靭性と強度を確実に向上させるためには、0.3%以上含有させるのが好ましい。
Cr:
Crは、強度向上に有効であるので、必要に応じて含有させてもよい。ただし、多すぎると溶接性を損なうことから上限を1.0%とする。より好ましくは0.85%以下である。強度を確実に向上させるためには、0.2%以上含有させるのが好ましい。
Mo:
Moは、強度向上に有効であるので、必要に応じて含有させてもよい。ただし、多すぎると溶接性を損なうことから上限を1.0%とする。より好ましくは0.85%以下である。強度を確実に向上させるためには、0.2%以上含有させるのが好ましい。
Nb:
Nbは、細粒化元素として作用するので、必要に応じて含有させてもよい。特に、オンライン加速冷却を活用する際には有効である。ただし、多すぎると継手靱性を劣化させることから上限を0.1%とする。細粒化元素として確実に作用させるためには、0.01%以上含有させるのが好ましい。
V:
Vは、細粒化元素として作用するので、必要に応じて含有させてもよい。特に、オンライン加速冷却を活用する際には有効である。ただし、多すぎると継手靱性を劣化させることから上限を0.1%とする。細粒化元素として確実に作用させるためには、0.01%以上含有させるのが好ましい。
Ti:
Tiは、細粒化元素として作用するので、必要に応じて含有させてもよい。特に、オンライン加速冷却を活用する際には有効である。ただし、多すぎると継手靱性を劣化させることから上限を0.1%とする。細粒化元素として確実に作用させるためには、0.01%以上含有させるのが好ましい。
B:
Bは、粒界に偏析して強度向上に効果的であるので、必要に応じて含有させてもよい。ただし、過剰な添加は靭性を損ねるため、0.005%を上限とする。強度を確実向上させるには、0.0003%以上含有させるのが好ましい。
Ca:
Caは、MnSの生成を防止して母材の板厚方向特性を向上させ、さらに、シャルピー吸収エネルギーを増大させるので、必要に応じて含有させてもよい。ただし、多すぎると清浄性を損なうため0.005%以下とする。母材の板厚方向特性を確実に向上させ、そして、シャルピー吸収エネルギーを確実に増大させるには、0.001%以上含有させるのが好ましい。
Zr:
Zrは、NbやTiと同様に、細粒化元素として作用するので、必要に応じて含有させてもよい。ただし、多すぎると母材および継手の靱性を劣化させることから上限を0.05%とする。細粒化元素として確実に作用させるためには、0.005%以上含有させるのが好ましい。
希土類元素(REM):
希土類元素(REM)は、溶接熱影響部の高靭性化の作用を有するので、必要に応じて含有させてもよい。ただし、過剰に添加すると母材および継手の靭性低下が顕著となるため、上限を0.03%とする。溶接熱影響部の高靭性化の作用を確実にするためには、0.0003%以上含有させるのが好ましい。REMを含有させる場合は、LaやCeを主成分とするミッシュメタルを用いてもよい。なお、本発明でいう希土類元素とは、Sc、Y及びランタノイドの合計17元素の総称であり、希土類元素の含有量はこれらの元素の合計含有量を指す。
(B)母材鋼板の製造条件について
成分調整を終えた溶鋼を一般的な条件の連続鋳造にてスラブとし、厚板工場へ搬送する。厚板工場へ到着したスラブは1120℃の加熱条件にて再加熱される。加熱炉から抽出されたスラブを熱間圧延機でリバース圧延を行いながら、所望の板厚まで圧延を実施する。圧延を終えた鋼板は、成品サイズにシャー切断された後、熱処理される。熱処理条件はまず焼き入れ温度として900℃、焼き戻し温度として600℃を設定する。
以下、実施例により、本発明を更に詳しく説明する。
表2に試験に用いた母材の組成を、そして、表3に溶着形状を示す。ここで、母材の板厚は全て36mmとした。
Figure 2007229759
Figure 2007229759
図5は、溶接継手の開先形状の一例である。図5に示すとおりの開先形状となるよう機械加工と裏当て材を溶接し市販の溶接材料(神戸製鋼製MGS-100J(1.2φ))を用いて、表4に示す溶接条件で溶接施工を実施した際の試験結果を表3に併せて示す。
Figure 2007229759
なお、引張試験は、JIS Z 3121-1A号試験片を用い、JIS Z2241に従い引張試験を実施した。シャルピー衝撃試験は、JIS Z2202に記載の試験方法に準じて1/4tより試片を採取した。形状はVノッチシャルピー試験片とし、0℃における吸収エネルギーを測定し、繰返し数3で実施した際の平均値で評価した。評価基準は100Jとした。溶接は圧延方向と平行に行った。いずれの溶接継手もウィービング法を用い溶接を行った。
板厚方向平均層密度は、いずれも、0.22pass/mm以上であり、そして、(1)式のdave<waveを満足させることができた。このうち、本願発明で規定する母材を用いた溶接継手は、靭性の平均値(vE0ave@FL)が100J以上であったが、本願発明の規定外の母材を用いた溶接継手は、靭性の平均値が100Jを下回った。
表2中のmark6の材料を用い、同じ開先形状かつ同じ溶接材料を用いて、溶接施工を実施した。その際の溶接条件を表5に、そして、溶着形状実績とシャルピー試験結果を表6に、それぞれ示す。
Figure 2007229759
Figure 2007229759
このうち、本願発明で規定する母材を用いた溶接継手は、靭性の平均値(vE0_ave@FL)が100J以上であったが、本願発明の規定外の母材を用いた溶接継手は、靭性の平均値が100Jを下回った。
以上のように、本発明によれば、高張力鋼を溶接施工する際のHAZ靭性向上策を安価にそして確実に与えることが出来るものと考えられ、産業上極めて有益な効果が得られる。
母材に第一層溶接金属を1350℃で溶接し、その後に、さらに第二層溶接金属を1350℃で溶接する際に母材及び第一層溶接金属層(固相)が、A〜Fの各点において、それぞれ、図に示す温度で熱の影響を受けることを模式的に示す。 実験結果に基づいて、板厚方向平均層密度とvE0ave@FLの相関関係を示す図である。 レ形開先継手のマクロ組織の解析の一例を示す。(a)はそのうちのビードの1つについて、溶け込み深さdと幅wの測定方法を示しており、そして、(b)は板厚36mmのところに板厚方向に8層の溶接が層されていることを示している。 溶接継手の開先形状の一例である。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.1〜2.0%、P:0.015%以下、S:0.01%以下及びAl:0.005〜0.1%を含有し、残部Feおよび不純物からなる鋼を母材としてアーク溶接した溶接継手であって、板厚方向平均層密度(pass/mm)が0.22以上であるとともに、溶接部を断面からみた時の各層の溶け込み深さdの平均値daveと各層の幅wの平均値waveが(1)式を満足することを特徴とする、780MPa以上の引張強さを有する高張力溶接継手。
    ave<wave・・・・・・・・・・・・・・・・(1)式
    ここで、板厚方向平均層密度とは、靭性の評価対象としている溶融線に関して、溶接接合されている板厚方向の領域の長さ(mm)に対する溶接層数の比(pass/mm)の平均値をいう。
  2. Feの一部に代えて、質量%で、Cu:1.0%以下、Ni:10.0%以下、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、V:0.1%以下、Nb:0.1%以下、Ti:0.1%以下、Ca:0.005%以下、B:0.005%以下、Zr:0.05%以下及びREM:0.03%以下、から選択される1種又は2種以上を含有する鋼を母材とすることを特徴とする、請求項1に記載の溶接継手。
  3. 炭酸ガス及び酸素の合計量が容積%にて15%以下であり、残部が不活性ガスからなるシールドガス中でアーク溶接することを特徴とする、請求項1又は2に記載の溶接継手の製造方法。
  4. 溶接法としてウィービング法を用いることを特徴とする、請求項1又は2に記載の溶接継手の製造方法。
  5. 炭酸ガス及び酸素の合計量が容積%にて15%以下であり、残部が不活性ガスからなるシールドガス中でウィービング法を用いてアーク溶接することを特徴とする、請求項1又は2に記載の溶接継手の製造方法。
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