JP2007227276A - 燃料電池装置 - Google Patents

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利彦 野々部
Chikayuki Takada
慎之 高田
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Abstract

【課題】燃料電池スタックにおけるセパレータの燃料極側の下部に水流路を形成するようにして、燃料ガス流路内に溜(た)まった水分を適切に排出することができ、燃料電池の性能低下及び燃料極の劣化を確実に防止することができるようにする。
【解決手段】電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料ガス流路が形成されたセパレータ22を挟んで積層されているセルモジュールを有し、前記燃料ガス流路内において燃料ガスが重力方向に対してほぼ直交する方向に流通する燃料電池装置であって、前記セパレータ22は、燃料極側における下部に形成された前記燃料ガス流路と平行な水流路27を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池装置に関するものである。
従来、燃料電池は発電効率が高く、有害物質を排出しないので、産業用、家庭用の発電装置として、又は、人工衛星や宇宙船などの動力源として実用化されてきたが、近年は、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として開発が進んでいる。そして、前記燃料電池は、アルカリ水溶液型(AFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、固体酸化物型(SOFC)、直接型メタノール(DMFC)等のものであってもよいが、固体高分子型燃料電池(PEMFC)が一般的である。
この場合、固体高分子電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟み、一体化させて接合する。そして、該ガス拡散電極の一方を燃料極(アノード極)とし、その表面に燃料としての水素ガスを供給すると、水素が水素イオン(プロトン)と電子とに分解され、水素イオンが固体高分子電解質膜を透過する。また、前記ガス拡散電極の他方を酸素極(カソード極)とし、その表面に酸化剤としての空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子とが結合して、水が生成される。このような電気化学反応によって起電力が生じるようになっている。
そして、固体高分子型燃料電池においては、固体高分子電解質膜の両側を湿潤な状態に維持する必要があるので、燃料極側及び酸素極側のそれぞれに水を供給するようになっている。この場合、水分は、燃料極側から酸素極側に向けてプロトン同伴水として移動し、酸素極側から燃料極側に向けて逆拡散水として移動する。
ところで、逆拡散水の量が多くなると、燃料極側において局所的に水素ガス流路が水分によって塞(ふさ)がれてしまい、燃料電池の性能が低下したり、燃料極が劣化したりしてしまうことが知られている。そこで、網目が形成された導電体をセパレータと燃料極との間の水素ガス流路内に配設して、水分が適切に拡散されるようにする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−209470号公報
しかしながら、前記従来の燃料電池装置においては、水素ガス流路内に溜(た)まった水分を排出する手段を有していないので、水素ガス流路内に溜まった水分の量が増加すると、燃料極の一部が水分によって覆われてしまい、燃料電池の性能が低下したり、燃料極が劣化したりしてしまうことがあった。
本発明は、前記従来の燃料電池装置の問題点を解決して、燃料電池スタックにおけるセパレータの燃料極側の下部に水流路を形成するようにして、燃料ガス流路内に溜まった水分を適切に排出することができ、燃料電池の性能低下及び燃料極の劣化を確実に防止することができる燃料電池装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の燃料電池装置においては、電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料ガス流路が形成されたセパレータを挟んで積層されているセルモジュールを有し、前記燃料ガス流路内において燃料ガスが重力方向に対してほぼ直交する方向に流通する燃料電池装置であって、前記セパレータは、燃料極側における下部に形成された前記燃料ガス流路と平行な水流路を備える。
本発明の他の燃料電池装置においては、さらに、前記水流路は、前記燃料極に対向する範囲より下方に形成されている。
本発明の更に他の燃料電池装置においては、さらに、前記セパレータは、前記燃料ガスの流通する方向に延在し、前記燃料ガス流路と水流路とを仕切る仕切部材を備え、該仕切部材は、前記燃料ガス流路から水流路への水分の通過を許容する通過孔(こう)を備える。
本発明の更に他の燃料電池装置においては、さらに、前記セパレータは、前記燃料極に供給される燃料ガスと前記酸素極に供給される酸化ガスとを遮断する機能及び集電体としての機能を備える板状の本体部、並びに、該本体部を支持するフレーム部を備え、前記仕切部材は、前記フレーム部に形成されている。
本発明の更に他の燃料電池装置においては、さらに、前記セパレータは、前記燃料極に供給される燃料ガスと前記酸素極に供給される酸化剤とを遮断する機能及び集電体としての機能を備える板状の本体部、該本体部を支持するフレーム部、並びに、前記本体部の周囲に貼(てん)付された外周補強板を備え、前記仕切部材は、前記外周補強板に形成されている。
本発明の更に他の燃料電池装置においては、さらに、前記水流路は、その内部に水を保持する吸水材を備える。
本発明によれば、燃料電池装置においては、電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料ガス流路が形成されたセパレータを挟んで積層されているセルモジュールを有し、前記燃料ガス流路内において燃料ガスが重力方向に対してほぼ直交する方向に流通する燃料電池装置であって、前記セパレータは、燃料極側における下部に形成された前記燃料ガス流路と平行な水流路を備える。
この場合、燃料ガス流路内に溜まった水分は、水流路内に流入し、燃料ガスの一部によって燃料極の外に押し出されるので、燃料ガス流路から水分を適切に排出することができ、燃料電池の性能低下及び燃料極の劣化を確実に防止することができる。
他の燃料電池装置においては、さらに、前記水流路は、前記燃料極に対向する範囲より下方に形成されている。
この場合、逆拡散水の量が増加して燃料ガス流路内の水分の量が増加しても、余分な水分が燃料極に対向する範囲外の水流路にスムーズに排出されるので、燃料極が局部的にも全体的にも水分によって覆われてしまうことがない。
更に他の燃料電池装置においては、さらに、前記セパレータは、前記燃料ガスの流通する方向に延在し、前記燃料ガス流路と水流路とを仕切る仕切部材を備え、該仕切部材は、前記燃料ガス流路から水流路への水分の通過を許容する通過孔を備える。
この場合、水分は、自重によって通過孔を通って落下して水流路内に流入し、該水流路内を流通してスムーズに排出される。
更に他の燃料電池装置においては、さらに、前記セパレータは、前記燃料極に供給される燃料ガスと前記酸素極に供給される酸化ガスとを遮断する機能及び集電体としての機能を備える板状の本体部、並びに、該本体部を支持するフレーム部を備え、前記仕切部材は、前記フレーム部に形成されている。
この場合、本体部外に水流路を容易に形成することができる。
更に他の燃料電池装置においては、さらに、前記セパレータは、前記燃料極に供給される燃料ガスと前記酸素極に供給される酸化剤とを遮断する機能及び集電体としての機能を備える板状の本体部、該本体部を支持するフレーム部、並びに、前記本体部の周囲に貼付された外周補強板を備え、前記仕切部材は、前記外周補強板に形成されている。
この場合、本体部外に水流路を容易に形成することができる。
更に他の燃料電池装置においては、さらに、前記水流路は、その内部に水を保持する吸水材を備える。
この場合、水流路内の通気抵抗を増加させることができ、燃料ガス流路外へ流出する燃料ガスの量が抑制されるので、燃料ガス流路内において、燃料極と接触して電気化学反応を発生させるための燃料ガスの量が減少してしまうことがない。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は本発明の実施の形態における車両に搭載された燃料電池装置の燃料電池スタック及び空気供給ファンを示す図である。なお、図2(a)は斜視図であり、図2(b)は模式側面図である。
図において、11は燃料電池(FC)装置としての燃料電池スタックであり、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として使用される。ここで、前記車両は、照明装置、ラジオ、パワーウィンドウ等の車両の停車中にも使用される電気を消費する補機類を多数備えており、また、走行パターンが多様であり動力源に要求される出力範囲が極めて広いので、動力源としての燃料電池スタック11と図示されない蓄電手段としての二次電池やキャパシタを併用して使用することが望ましい。
そして、燃料電池スタック11は、アルカリ水溶液型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、直接型メタノール等のものであってもよいが、固体高分子型燃料電池であることが望ましい。
なお、更に望ましくは、水素ガスを燃料ガス、すなわち、アノードガスとし、酸素又は空気を酸化剤、すなわち、カソードガスとするPEMFC(Proton Exchange Membrane Fuel Cell)型燃料電池、又は、PEM(Proton Exchange Membrane)型燃料電池と呼ばれるものである。ここで、該PEM型燃料電池は、一般的に、プロトン等のイオンを透過する電解質層としての固体高分子電解質膜の両側に触媒、電極及びセパレータを結合した燃料電池としてのセル(Cell)を複数及び直列に結合したスタック(Stack)から成る。
本実施の形態において、燃料電池スタック11は、後述される複数のセルモジュール21を有する。該セルモジュール21は、燃料電池としての単位セル(MEA:Membrane Electrode Assembly)と、該単位セル同士を電気的に接続するとともに、単位セルに導入される、アノードガスとしての水素ガスの流路とカソードガスとしての空気の流路とを分離する後述されるセパレータ22とを1セットとして、板厚方向に複数のセットを重ねて構成されている。なお、セルモジュール21は、単位セル同士が所定の間隙(げき)を隔てて配置されるように、単位セルとセパレータ22とが、多段に重ねられて積層されている。この場合、セルモジュール21は、導電可能に、かつ、燃料ガス流路、すなわち、水素ガス流路が連続するように相互に接続されている。
そして、単位セルは、電解質層としての固体高分子電解質膜の一側に設けられた酸素極としての空気極及び他側に設けられた燃料極とで構成されている。前記空気極及び燃料極は、反応ガスを拡散しながら透過する導電性材料から成る電極拡散層と、該電極拡散層上に形成され、固体高分子電解質膜と接触させて支持される触媒層とから成る。また、単位セルの空気極側の電極拡散層に接触して集電するとともに、空気と水との混合流が透過する多数の開口が形成された網状の集電体としての空気極側コレクタと、単位セルの燃料極側の電極拡散層に接触集電するとともに、水素ガスが透過する多数の開口が形成された網状の集電体としての燃料極側コレクタとを有する。
前記単位セルにおいては、水が移動する。この場合、セパレータ22の燃料極側に形成された水素ガス流路としての燃料室内に燃料ガス、すなわち、アノードガスとしての水素ガスを供給すると、水素が水素イオンと電子とに分解され、水素イオンがプロトン同伴水を伴って、固体高分子電解質膜を透過する。また、前記空気極をカソード極とし、セパレータ22の空気極側に形成された空気流路としての酸素室内に酸化剤、すなわち、カソードガスとしての空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子とが結合して、水が生成される。なお、水分が逆拡散水として固体高分子電解質膜を透過し、燃料室内に移動する。ここで、逆拡散水とは、空気流路としての酸素室において生成される水が固体高分子電解質膜内に拡散し、該固体高分子電解質膜内を前記水素イオンと逆方向に透過して燃料室にまで浸透したものである。
図には、燃料電池スタック11に酸化剤としての空気を供給する装置が示されている。この場合、空気は、図示されないエアフィルタを通って、酸化剤供給源としての空気供給ファン13に吸引され、該空気供給ファン13から、空気供給管路14及び吸気マニホールド12を通って、燃料電池スタック11の酸素室、すなわち、空気流路に供給される。この場合、供給される空気の圧力は大気圧程度の常圧である。なお、前記空気供給ファン13は、空気を吸引して吐出することができるものであれば、いかなる種類のものであってもよい。また、前記エアフィルタは、空気に含まれる塵埃(じんあい)、不純物等を除去することができるものであれば、いかなる種類のものであってもよい。なお、酸化剤として、空気に代えて酸素を使用することもできる。そして、空気流路から排出される空気は、図示されない排気マニホールドを通って大気中へ排出される。図示される例において、空気は燃料電池スタック11内を図2(b)における上から下へ流通する。
また、前記空気供給管路14には、空気流路に供給される空気中に水をスプレーして供給し、燃料電池スタック11の酸素極としての空気極を湿潤な状態に維持するための水供給ノズルを配設することもできる。さらに、前記排気マニホールドの端部に、前記燃料電池スタック11から排出される空気中の水分を凝縮して除去するための凝縮器を配設することもできる。この場合、該凝縮器によって凝縮された水は図示されない水タンクに回収されることが望ましい。そして、該水タンク内の水を前記水供給ノズルに供給することによって水を無駄に廃棄することなく、循環させて再利用することができる。
一方、燃料ガスとしての水素ガスは、水素吸蔵合金を収納した容器、デカリンのような水素吸蔵液体を収納した容器、水素ガスボンベ等から成る図示されない燃料貯蔵手段から燃料供給管路を通って、燃料電池スタック11の燃料ガス流路の入口に供給される。そして、燃料電池スタック11の燃料ガス流路の出口から未反応成分として排出される水素ガスは、図示されない燃料排出管路を通って燃料電池スタック11外に排出される。なお、前記燃料排出管路には、排出された水素ガスが含まれる水分を分離して回収するための水回収ドレインタンクが配設されていることが望ましい。これにより、水分が分離されて水回収ドレインタンクから排出された水素ガスを回収し、燃料電池スタック11の燃料ガス流路に供給して再利用することができる。
次に、前記燃料電池スタック11の構成を詳細に説明する。
図3は本発明の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す模式斜視図、図4は本発明の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す模式上面図、図5は本発明の実施の形態におけるセルモジュールの構成を示す模式斜視図、図6は本発明の実施の形態におけるセルモジュール内の水素ガスの流れを示す模式斜視図である。なお、図5(a)は通常のセルモジュールを示す図、図5(b)はセパレータを分離させたセルモジュールを示す図燃料電池スタックの側面図、図6(a)は奇数番目のセルモジュール内の水素ガスの流れを示す図、図6(b)は偶数番目のセルモジュール内の水素ガスの流れを示す図である。
ここでは、単位セル及びセパレータ22のセットを10個積層して、さらに、単位セルの両側には必ずセパレータ22が配設されるようセパレータ22をもう一枚積層して1つのセルモジュール21を形成し、該セルモジュール21を10個積層して1つの燃料電池スタック11を形成した例について説明する。
この場合、燃料電池スタック11は、全体として扁(へん)平な直方体状の形状を有し、内部における空気の流れは、図3において矢印Aで示されるように、重力方向、すなわち、上から下に直線状になっている。また、水素ガスの流れは、図3及び4において矢印Bで示されるように、重力方向、すなわち、前記矢印Aの方向とほぼ直交する水平面内において、セルモジュール21毎に折り返すサーペンタイン状に、すなわち、蛇行状になっている。なお、図4において、15aは水素ガスの入口側(図4における下側)に配設されたエンドプレートであり、15bは出口側(図4における上側)に配設されたエンドプレートである。そして、前記エンドプレート15a及びエンドプレート15bは、図示されない締め付け用シャフトによって、セルモジュール21を締め付ける力を付与された状態で、相互に接続されている。
また、各セルモジュール21は、図5(a)に示されるように、全体として直方体状の形状を有し、前述のように、11枚のセパレータ22を備える。なお、該セパレータ22は、長方形状の開口の周囲を取り囲む枠状のフレーム部23、及び、長手方向両端近傍に形成された長孔(あな)23aを有する。各セパレータ22は、図5(a)に示されるように、相互に密着し、かつ、長孔23a同士が相互に整列するように積層され、これにより、長孔23aはセパレータ22の積層方向に貫通する水素ガス流路を形成する。なお、図5(b)は、説明のために、セパレータ22同士の間隔を開けた状態、すなわち、分解した状態のセルモジュール21を示している。
ここで、図4において上から数えて奇数番目のセルモジュール21内における水素ガスの流れは、図6(a)における矢印Cで示されるようになっている。この場合、左右両側において整列する長孔23aによって形成された2本の通路と、セパレータ22の燃料極側において左右の長孔23aを接続するように形成された10本の水素ガス流路とを水素ガスが流れることが分かる。また、図4において上から数えて偶数番目のセルモジュール21内における水素ガスの流れは、図6(b)における矢印Dで示されるようになっている。この場合、奇数番目のセルモジュール21内と同様に、左右両側において整列する長孔23aによって形成された2本の通路と、セパレータ22の燃料極側において左右の長孔23aを接続するように形成された10本の水素ガス流路とを水素ガスが流れることが分かる。
次に、セパレータ22の燃料極側に形成された水流路について説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるセパレータの燃料極側に形成された水流路を示す図である。なお、図1(a)はセパレータ全体を示す図、図1(b)はセパレータの要部拡大図であり図1(a)のF部拡大図である。
図に示されるように、セパレータ22は、フレーム部23の開口内に配設されて該フレーム部23に支持される長方形の板状の本体部25、及び、該本体部25の周囲に貼付された長方形状の開口を備える板状の外周補強板24を有する。ここで、水素ガスは、矢印Eで示されるように、重力方向に対してほぼ直交する方向に流通する。そして、前記本体部25は、水素ガス流路と空気流路とを分離して燃料極に供給される水素ガスと酸素極に供給される空気とを遮断する機能とともに集電体としての機能を備えるものであり、カーボン、金属等の電気抵抗の低い材料から成る板状の部材である。なお、空気極側コレクタ及び燃料極側コレクタの図示は省略されている。また、前記外周補強板24は、水素ガスのリークを防止するためのシール部材としても機能するものであり、他の部材で水素ガスのリークを防止することができる場合には省略することもできる。
本実施の形態においては、図1(b)に示されるように、セパレータ22の下部であって、図示されない燃料極に対向する範囲より下方の部分、すなわち、水素ガス流路より下方に位置する部分に、該水素ガス流路と平行な水流路27が形成されている。この場合、セパレータ22の下部には、燃料極に対向する範囲と水流路27とを仕切る仕切部26が、水素ガスの流通方向、すなわち、横方向に延在するように形成される。また、前記仕切部26には、水素ガス流路から水流路27への水分の通過を許容する通過孔26aが複数形成されている。この場合、水分は水滴29となり、自重によって、すなわち、重力の作用によって、前記通過孔26aを通って落下する。なお、前記水流路27は、仕切部26に沿って延在し、水分が矢印Gで示される方向に流通する。そして、前記水流路27の両端が左右の長孔23aに連通しているので、水流路27内を流れる水分は、整列する長孔23aにより形成された通路内をスムーズに流入する。
このように、水素ガス流路より下方に水流路27が形成されているので、水素ガス流路内に溜まった水分は、重力の作用によって、水素ガス流路から排出されて水流路27内に流入し、該水流路27内を流通する。そのため、逆拡散水の量が増加して水素ガス流路内の水分の量が増加しても、余分な水分が水素ガス流路からスムーズに排出されるので、燃料極が局部的にも全体的にも水分によって覆われてしまうことがない。これにより、水素ガスが燃料極と接触して電気化学反応が発生するための面積の減少が防止されるので、燃料電池の性能が低下したり、燃料極が劣化したりしてしまうことを防止することができる。また、水素ガスの流通がスムーズになり、水素ガスが水素ガス流路内に残留してしまうことがないので、燃料電池装置の起動時や停止時に残留した水素ガスと空気とが混合して電位シフトが発生することもなく、燃料極が劣化することがない。
次に、前記仕切部26の具体例について説明する。まず、仕切部26を外周補強板24に形成した例について説明する。
図7は本発明の実施の形態における仕切部を外周補強板に形成した例を示す図である。なお、図7(a)は外周補強板の空気極側を示す図、図7(b)は外周補強板の燃料極側を示す図、図7(c)は外周補強板の要部拡大断面図であり図7(b)のH−H矢視断面図である。
図7(b)に示されるように、外周補強板24の燃料極側における下側部には、長方形状の開口の下縁に沿って並ぶように、複数の突起部24aが所定間隔を空けながら断続的に形成されている。なお、図7(a)に示されるように、外周補強板24の燃料極側には突起部24aが形成されない。また、図7(c)に示されるように、前記突起部24aは燃料極に向かって突出するように形成されている。
そして、図1に示されるように、外周補強板24が本体部25の周囲に貼付されると、一連の突起部24aは、燃料極に対向する範囲より下方の部分に位置し、仕切部26として機能する。その結果、突起部24aの下側に水流路27が形成される。また、各突起部24a間の間隙は、通過孔26aとして機能し、水素ガス流路内の水滴29が重力の作用によって各突起部24a間の間隙を通って落下し、水流路27に流入する。
次に、仕切部26をフレーム部23に形成した例について説明する。
図8は本発明の実施の形態における仕切部をフレーム部に形成した例を示す図である。なお、図8(a)はフレーム部の空気極側を示す図、図8(b)はフレーム部の側面を示す図、図8(c)はフレーム部の燃料極側を示す図、図8(d)はフレーム部の要部拡大断面図であり図8(c)のI−I矢視断面図である。
図8(c)に示されるように、フレーム部23の下側部には、上方に突出し横方向に延在する帯状部23cが形成され、該帯状部23cの燃料極側には上縁を残すように形成された凹条部23dが形成されている。図8(d)に示されるように、該凹条部23dは横方向に延在する凹溝であり、これにより、帯状部23cの燃料極側には、燃料極に向かって凹条部23dよりも相対的に突出する残留凸部23eが形成される。そのため、図8(b)に示されるように、残留凸部23eはフレーム部23の他の部分よりも突出することがない。そして、前記残留凸部23eは、帯状部23cの上端に沿って並ぶように、所定間隔を空けながら断続的に形成されている。なお、図8(a)に示されるように、帯状部23cの燃料極側には凹条部23dが形成されないので、残留凸部23eも存在しない。
そして、図1に示されるように、フレーム部23の開口内に本体部25が配設されると、一連の残留凸部23eは、燃料極に対向する範囲より下方の部分に位置し、仕切部26として機能する。その結果、残留凸部23eの下側の凹条部23dは、水流路27として機能する。また、各残留凸部23e間の間隙は、通過孔26aとして機能し、水素ガス流路内の水滴29が重力の作用によって各残留凸部23e間の間隙を通って落下し、凹条部23dに流入する。
次に、仕切部26をフレーム部23に形成した他の例について説明する。
図9は本発明の実施の形態における仕切部をフレーム部に形成した他の例を示す図である。なお、図9(a)はフレーム部の燃料極側を示す図、図9(b)はフレーム部の要部拡大断面図であり図9(a)のJ部拡大図である。
図9(a)に示されるように、フレーム部23の下側部には、図8に示される例と同様に、上方に突出し横方向に延在する帯状部23cが形成され、該帯状部23cの燃料極側には上縁を残すように形成された凹条部23dが形成され、該凹条部23dが形成されたことによって、残留凸部23eが所定間隔を空けながら断続的に形成される。
ここで、該残留凸部23eは、図9(b)に示されるように、上下方向に関する寸法が順次変化するように、横方向に並べられている。より具体的には、残留凸部23eの下端には、1つおきに下方突出部23fが連結されている。なお、該下方突出部23fは、実際には、前記残留凸部23eと一体化されたものである。また、その他の点の構成については、図8に示される例と同様であるので、説明を省略する。
そして、図1に示されるように、フレーム部23の開口内に本体部25が配設されると、前記下方突出部23fは、水流路27の天井面から下方に突出する邪魔板(バッファ板)として機能する。これにより、水素ガス流路内を横方向に流通する水素ガスが水流路27内に流入しても、水素ガスは、前記下方突出部23fによって邪魔されるので、スムーズに横方向に流通することができない。すなわち、前記下方突出部23fによって水流路27内の通気抵抗が増加する。そのため、該水流路27内における通気抵抗が水素ガス流路内における通気抵抗よりも高くなり、水素ガス流路から水流路27への水素ガスの流入が抑制される。したがって、水素ガス流路外へ流出する水素ガスの量が抑制されるので、水素ガス流路内において、燃料極と接触して電気化学反応を発生させるための水素ガスの量が減少してしまうことがない。
なお、下方突出部23fは、必ずしも1つおきに残留凸部23eに連結させる必要はなく、2つおきに残留凸部23eに連結させてもよいし、ランダムに選択された残留凸部23eに連結させてもよい。また、下方突出部23fの上下方向の寸法は、必ずしも均一である必要はなく、ランダムであってもよく、任意に設定することができる。もっとも、水流路27の下部は、主として水分の流路となり、水素ガスが流通する可能性が低いので、前記下方突出部23fの上下方向の寸法を大きくして、水流路27の下部にまで延長させる必要性は低いと考えられる。
また、水流路27内における通気抵抗を増加させるために、水流路27内に吸水材として、親水性繊維束を配設することもできる。該親水性繊維束は、例えば、凧(たこ)糸のような糸の束、紐(ひも)、縄等であるが、いかなる種類のものであってもよい。そして、親水性繊維束を横方向に延在するように水流路27内に配設すると、水素ガスは、水流路27内に流入しても、前記親水性繊維束によって邪魔されるので、スムーズに横方向に流通することができない。すなわち、前記親水性繊維束によって水流路27内の通気抵抗が増加する。一方、水分は親水性繊維束内の隙(すき)間に染み込むようにして流通するので、水流路27内の通水抵抗は、あまり増加することがない。
このように、本実施の形態において、燃料電池スタック11は、セパレータ22の燃料極側の下部に水流路27を形成するようになっている。これにより、セパレータ22と単位セルの燃料極との間に形成された水素ガス流路内に溜まった水分は、重力の作用によって落下して前記水素ガス流路外の水流路27に流入し、該水流路27内を流通して燃料電池スタック11外に排出される。そのため、逆拡散水の量が増加して前記水素ガス流路内の水分の量が増加しても、余分な水分が前記水素ガス流路からスムーズに排出されるので、燃料極が局部的にも全体的にも水分によって覆われてしまうことがない。したがって、燃料極において水素ガスと接触して電気化学反応が発生するための面積の減少が防止されるので、燃料電池の性能が低下したり、燃料極が劣化したりしてしまうことがない。また、水素ガスが前記水素ガス流路内に残留してしまうことがないので、燃料電池スタック11の起動時や停止時に残留した水素ガスと空気とが混合して電位シフトが発生することもなく、燃料極が劣化することがない。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の実施の形態におけるセパレータの燃料極側に形成された水流路を示す図である。 本発明の実施の形態における車両に搭載された燃料電池装置の燃料電池スタック及び空気供給ファンを示す図である。 本発明の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す模式斜視図である。 本発明の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す模式上面図である。 本発明の実施の形態におけるセルモジュールの構成を示す模式斜視図である。 本発明の実施の形態におけるセルモジュール内の水素ガスの流れを示す模式斜視図である。 本発明の実施の形態における仕切部を外周補強板に形成した例を示す図である。 本発明の実施の形態における仕切部をフレーム部に形成した例を示す図である。 本発明の実施の形態における仕切部をフレーム部に形成した他の例を示す図である。
符号の説明
11 燃料電池スタック
21 セルモジュール
22 セパレータ
23 フレーム部
24 外周補強板
25 本体部
26a 通過孔
27 水流路

Claims (6)

  1. 電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料ガス流路が形成されたセパレータを挟んで積層されているセルモジュールを有し、前記燃料ガス流路内において燃料ガスが重力方向に対してほぼ直交する方向に流通する燃料電池装置であって、
    前記セパレータは、燃料極側における下部に形成された前記燃料ガス流路と平行な水流路を備えることを特徴とする燃料電池装置。
  2. 前記水流路は、前記燃料極に対向する範囲より下方に形成されている請求項1に記載の燃料電池装置。
  3. 前記セパレータは、前記燃料ガスの流通する方向に延在し、前記燃料ガス流路と水流路とを仕切る仕切部材を備え、
    該仕切部材は、前記燃料ガス流路から水流路への水分の通過を許容する通過孔を備える請求項1に記載の燃料電池装置。
  4. 前記セパレータは、前記燃料極に供給される燃料ガスと前記酸素極に供給される酸化ガスとを遮断する機能及び集電体としての機能を備える板状の本体部、並びに、該本体部を支持するフレーム部を備え、
    前記仕切部材は、前記フレーム部に形成されている請求項3に記載の燃料電池装置。
  5. 前記セパレータは、前記燃料極に供給される燃料ガスと前記酸素極に供給される酸化剤とを遮断する機能及び集電体としての機能を備える板状の本体部、該本体部を支持するフレーム部、並びに、前記本体部の周囲に貼付された外周補強板を備え、
    前記仕切部材は、前記外周補強板に形成されている請求項3に記載の燃料電池装置。
  6. 前記水流路は、その内部に水を保持する吸水材を備える請求項3に記載の燃料電池装置。
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