JP2007225983A - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置本体に対し着脱可能に構成された現像器内のトナーを使用してトナー像を形成する画像形成装置およびその制御方法において、特性差の大きいトナーであっても使用することができ、しかも、安定かつ良好な画像品質を得ることのできる技術を提供する。
【解決手段】トナーの特性に応じて、パッチ画像の濃度目標値およびパッチ画像濃度の適正範囲を示すエラー閾値を設定し、現像器に設けられたメモリに記憶しておく。装置本体では、装置の画像形成条件を調整する濃度制御動作を実行するに際して、これらの情報を現像器のメモリから読み出して適用する。現像器内のトナー特性に応じた濃度目標値およびエラー閾値が設定されるので、種々の特性を有するトナーを使用することができる。
【選択図】図5

Description

この発明は、装置本体に対し着脱可能に構成された現像器内のトナーを使用してトナー像を形成する画像形成装置の濃度制御技術に関するものである。
複写機、プリンタおよびファクシミリ装置などトナーを使用して画像を形成する画像形成装置においては、トナーを使用して所定のパッチ画像を形成してその濃度を検出し、濃度検出結果に基づいて画像形成条件を制御する濃度制御動作を実行することによって、安定した画像品質が得られるように構成される。例えば、特許文献1に記載の技術では、トナーを貯留する現像器を装置本体に装着して使用するように構成された装置において、次のようにして現像器ごとのトナーの特性ばらつきに対応している。すなわち、トナー特性を予め数段階のランクに分類しておき、現像器内のトナーがどのランクに属するかを現像器メモリに記憶しておくとともに、装置本体側では、各ランクに対応して用意された複数組の制御パラメータの中から当該トナーのランクに対応した値を適用して濃度制御動作を実行する。
特開2004−78062号公報(図13)
上記従来技術では、装置に使用されるトナーについては、予め想定された範囲内での特性ばらつきのみが許容される。しかしながら、トナーの製造コストや装置のランニングコストを低減するためには、トナー特性の許容範囲をより拡大させることが望まれている。上記従来技術には、この点において改善の余地が残されている。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、装置本体に対し着脱可能に構成された現像器内のトナーを使用してトナー像を形成する画像形成装置およびその制御方法において、特性差の大きいトナーであっても使用することができ、しかも、安定かつ良好な画像品質を得ることのできる技術を提供することを目的とする。
この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するため、装置本体に対し着脱可能に構成されてトナーを貯留する現像器と、前記現像器内のトナーを使用してトナー像を形成する像形成手段と、前記現像器内のトナーを使用してパッチ画像を形成し、その濃度検出結果に基づき前記像形成手段の画像形成条件を制御する濃度制御動作を実行する制御手段とを備え、前記現像器は、前記濃度制御動作に必要な制御パラメータのうち、当該現像器および内蔵トナーの属性に応じて設定すべき現像器固有制御パラメータを記憶する記憶手段を有しており、前記制御手段は、前記記憶手段から読み出した前記現像器固有制御パラメータを適用して前記濃度制御動作を実行することを特徴としている。
また、この発明にかかる画像形成装置の制御方法は、装置本体に対し着脱可能に構成された現像器内のトナーを使用してトナー像を形成する画像形成装置の制御方法であって、上記目的を達成するため、前記現像器に設けられた記憶手段に、当該現像器および内蔵トナーの属性に応じた現像器固有制御パラメータを記憶しておくとともに、前記現像器内のトナーを使用してパッチ画像を形成しその濃度検出結果に基づき前記像形成手段の画像形成条件を制御する濃度制御動作を実行し、しかも、該濃度制御動作には、前記記憶手段から読み出した前記現像器固有制御パラメータを適用することを特徴としている。
このように構成された発明では、濃度制御動作に必要な制御パラメータのうち、現像器やトナーの属性に関わるパラメータは現像器の記憶手段に記憶されているので、様々に異なる特性を有する現像器やトナーを使用して、いずれの場合においても画像の濃度を適切に制御して、安定かつ良好な画像品質で画像を形成することが可能となる。
特に、装置本体側で予め用意されている制御パラメータの中から適宜選択して使用する従来技術では事前に想定された範囲内の特性を持つトナーしか使用できないのに対し、本発明によれば、全く新しい特性を持つトナーであっても使用することが可能となる。
例えば、前記現像器固有制御パラメータに、前記濃度制御動作において目標とする画像形成条件である制御目標条件に対応する値を含めておき、前記画像形成条件が前記制御目標条件となるように、前記濃度制御動作を実行することができる。このように、装置の画像形成条件を、現像器に記憶されている制御目標条件に制御することによって、現像器やその内蔵トナーの特性に応じた画像形成条件で画像を形成することができるので、画質を安定にかつ良好に維持することができる。
より具体的には、例えば、パッチ画像の目標濃度に対応する値を現像器固有制御パラメータの1つとすることができる。そして、形成されたパッチ画像の濃度がその目標濃度となるように、画像形成条件を制御すればよい。こうすることで、次のような作用効果が得られる。
第1に、装置内部で形成され濃度検出されるパッチ画像の濃度は、最終的に紙などの記録材上に定着された状態での画像濃度とは必ずしも一致しないことがあり、しかもその乖離の程度はトナーの種類、つまりトナーに含まれる顔料の種類や製造方法等によっても異なっている。したがって、パッチ画像の目標濃度をトナーの種類に応じて設定し、それを現像器に記憶させておくことで、互いに種類の異なるトナーを内蔵した現像器を相互に入れ換えて使用しても、最終的に記録材上に形成される画像の濃度を同じにすることができる。そのため、所定の画像品質を得るためにトナーに要求される品質の許容範囲が広くなり、画像品質を維持しながら、トナーの製造コストおよび装置のランニングコストを低減することができる。
第2に、同一の装置において異なるトナーの使い分けをすることができる。例えば、画像品質を重視する現像器には比較的高濃度の目標濃度を設定する一方、ランニングコストを重視する現像器には比較的低濃度の目標濃度を設定しておけば、前者においては十分な画像濃度で高画質の画像を形成することができる一方、後者においては画像濃度を低くすることでトナーの消費を抑えることができる。これにより、同一構造の現像器でありながら、例えば、高品質のトナーを内蔵する画質重視タイプと、より低廉なトナーを内蔵する経済性重視タイプのような使用目的の異なる現像器を提供することができ、より広範なユーザのニーズに応えることが可能となる。
また、例えば、前記現像器固有制御パラメータに前記パッチ画像の濃度の適正範囲を示すパラメータを含めておき、前記パッチ画像の濃度検出結果が前記適正範囲内になかったときには所定のエラー処理を実行するようにしてもよい。トナーの種類により、また使用目的により、パッチ画像の濃度が適正と判断される判断基準を異ならせることが望ましい。例えば、画像品質が重視される場合にはパッチ画像の濃度は比較的厳しい基準を満たす必要があるが、経済性が重視される場合には、より緩やかな判断基準を適用することができる。そこで、パッチ画像濃度の適正範囲を現像器ごとに設定し記憶させておくことで、現像器の使い分けをより適切に行うことができる。
また、前記濃度制御処理が、画像濃度に影響を与える濃度調整因子を多段階に変更設定しながら前記パッチ画像を形成するように構成されている場合には、前記現像器固有制御パラメータとして、前記濃度制御処理における前記濃度調整因子の設定の態様を示す情報を含むようにしてもよい。例えば濃度調整因子の可変範囲や刻みの細かさなどを現像器ごとに設定することによって、各現像器に応じて濃度制御動作をより効率よくあるいはより精度よく行うことが可能となる。
現像器の記憶手段から現像器固有制御パラメータが読み出されるべきタイミングとしては、例えば装置の電源が投入されたとき、装置本体に現像器が装着されたときなどとすることができる。現像器に固有の制御パラメータについては、装置に装着されている現像器が変更されなければ何度も読み出す必要はない。ただし、装置の電源オフ状態で現像器が取り外されたり新たに装着されたりしている可能性があるので、電源が投入されたときに現像器固有制御パラメータを読み出すようにすれば、このような状況にも適切に対応することができる。その他に、現像器が新たに装着されたことが明らかな場合にも、その現像器が持つ現像器固有制御パラメータを読み出すことが望ましい。
また、前記記憶手段に、前記制御手段が前記濃度制御動作を実行すべきタイミングに関するタイミング情報をさらに記憶しておき、前記制御手段は、前記記憶手段から読み出した前記タイミング情報に基づいて設定したタイミングで前記濃度制御動作を実行するようにしてもよい。現像器やトナーの種類によって、濃度制御動作を実行すべき時期が異なることがある。例えば、粒径のばらつきの少ないトナーを使用する場合には、よりばらつきの大きなトナーを使用する場合に比べて画像濃度の経時変化が少ないと考えられるので、濃度制御動作の実行頻度をより低くしてトナー消費量を抑えることができる。逆に、粒径ばらつきの大きいトナーであっても、濃度制御動作の頻度を高くすることで画像品質の変動を抑えることができる。このように、タイミング情報を記憶しておきそれぞれの現像器ごとに濃度制御動作の実行タイミングを定めるようにすることで、種々の現像器を適切に使用することができる。
図1はこの発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。また、図2は図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナー(現像剤)を重ね合わせてフルカラー画像を形成したり、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する画像形成装置である。この画像形成装置では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号がメインコントローラ11に与えられると、このメインコントローラ11からの指令に応じてエンジンコントローラ10に設けられたCPU101がエンジン部EG各部を制御して所定の画像形成動作を実行し、シートSに画像信号に対応する画像を形成する。
このエンジン部EGでは、感光体22が図1の矢印方向D1に回転自在に設けられている。また、この感光体22の周りにその回転方向D1に沿って、帯電ユニット23、ロータリー現像ユニット4およびクリーニング部25がそれぞれ配置されている。帯電ユニット23は所定の帯電バイアスを印加されており、感光体22の外周面を所定の表面電位に均一に帯電させる。クリーニング部25は一次転写後に感光体22の表面に残留付着したトナーを除去し、内部に設けられた廃トナータンクに回収する。これらの感光体22、帯電ユニット23およびクリーニング部25は一体的に感光体カートリッジ2を構成しており、この感光体カートリッジ2は一体として装置本体に対し着脱自在となっている。
そして、この帯電ユニット23によって帯電された感光体22の外周面に向けて露光ユニット6から光ビームLが照射される。この露光ユニット6は、外部装置から与えられた画像信号に応じて光ビームLを感光体22上に露光して画像信号に対応する静電潜像を形成する。
こうして形成された静電潜像は現像ユニット4によってトナー現像される。すなわち、この実施形態では、現像ユニット4は、図1紙面に直交する回転軸中心に回転自在に設けられた支持フレーム40、支持フレーム40に対して着脱自在のカートリッジとして構成されてそれぞれの色のトナーを内蔵するイエロー用の現像器4Y、シアン用の現像器4C、マゼンタ用の現像器4M、およびブラック用の現像器4Kを備えている。この現像ユニット4は、エンジンコントローラ10により制御されている。そして、このエンジンコントローラ10からの制御指令に基づいて、現像ユニット4が回転駆動されるとともにこれらの現像器4Y、4C、4M、4Kが選択的に感光体22と当接してまたは所定のギャップを隔てて対向する所定位置に位置決めされると、当該現像器に設けられて選択された色のトナーを担持する現像ローラ44が感光体22に対し対向配置され、その対向位置において現像ローラ44から感光体22の表面にトナーを付与する。これによって、感光体22上の静電潜像が選択トナー色で顕像化される。
上記のようにして現像ユニット4で現像されたトナー像は、一次転写領域TR1で転写ユニット7の中間転写ベルト71上に一次転写される。転写ユニット7は、複数のローラ72〜75に掛け渡された中間転写ベルト71と、ローラ73を回転駆動することで中間転写ベルト71を所定の回転方向D2に回転させる駆動部(図示省略)とを備えている。そして、カラー画像をシートSに転写する場合には、感光体22上に形成される各色のトナー像を中間転写ベルト71上に重ね合わせてカラー画像を形成するとともに、カセット8から1枚ずつ取り出され搬送経路Fに沿って二次転写領域TR2まで搬送されてくるシートS上にカラー画像を二次転写する。
このとき、中間転写ベルト71上の画像をシートS上の所定位置に正しく転写するため、二次転写領域TR2にシートSを送り込むタイミングが管理されている。具体的には、搬送経路F上において二次転写領域TR2の手前側にゲートローラ81が設けられており、中間転写ベルト71の周回移動のタイミングに合わせてゲートローラ81が回転することにより、シートSが所定のタイミングで二次転写領域TR2に送り込まれる。
また、こうしてカラー画像が形成されたシートSは定着ユニット9によりトナー像を定着され、排出前ローラ82および排出ローラ83を経由して装置本体の上面部に設けられた排出トレイ部89に搬送される。また、シートSの両面に画像を形成する場合には、上記のようにして片面に画像を形成されたシートSの後端部が排出前ローラ82後方の反転位置PRまで搬送されてきた時点で排出ローラ83の回転方向を反転し、これによりシートSは反転搬送経路FRに沿って矢印D3方向に搬送される。そして、ゲートローラ81の手前で再び搬送経路Fに乗せられるが、このとき、二次転写領域TR2において中間転写ベルト71と当接し画像を転写されるシートSの面は、先に画像が転写された面とは反対の面である。このようにして、シートSの両面に画像を形成することができる。
また、ローラ75の近傍には、クリーナ76が配置されている。このクリーナ76は図示を省略する電磁クラッチによってローラ75に対して近接・離間移動可能となっている。そして、ローラ75側に移動した状態でクリーナ76のブレードがローラ75に掛け渡された中間転写ベルト71の表面に当接し、二次転写後に中間転写ベルト71の外周面に残留付着しているトナーを除去する。
このクリーナ76は、二次転写領域TR2においてシートSへの画像の転写が行われるときに、それと同じ周回において中間転写ベルト71上に残留付着するトナーを除去するように、離当接制御される。したがって、例えば装置がモノクロ画像を連続的に形成する場合には、一次転写領域TR1において中間転写ベルト71に転写された画像が直ちに二次転写領域TR2でシートSに転写されるので、クリーナ76は当接状態に保持される。一方、カラー画像を形成する場合には、各色のトナー像が互いに重ね合わされる間、クリーナ76を中間転写ベルト71から離間させておく必要がある。そして、各色のトナー像が互いに重ね合わされてフルカラー画像が完成し、シートSに二次転写されるのと同一の周回において、残留トナーを除去すべくクリーナ76が中間転写ベルト71に当接されることとなる。
また、ローラ75の近傍には濃度センサ60および垂直同期センサ77が配置されている。この濃度センサ60は、中間転写ベルト71の表面に対向して設けられており、必要に応じ、中間転写ベルト71の外周面に形成されるトナー像の画像濃度を測定する。そして、その測定結果に基づき、この装置では、画像品質に影響を与える装置各部の動作条件、例えば各現像器に与える現像バイアスや、光ビームLの強度などの調整を行っている。この濃度センサ60は、例えば反射型フォトセンサを用いて、中間転写ベルト71上の所定面積の領域の画像濃度に対応した信号を出力するように構成されている。そして、CPU101は、中間転写ベルト71を周回移動させながらこの濃度センサ60からの出力信号を定期的にサンプリングすることで、中間転写ベルト71上のトナー像各部の画像濃度を検出することができる。
また、垂直同期センサ77は、中間転写ベルト71の基準位置を検出するためのセンサであり、中間転写ベルト71の回転駆動に関連して出力される同期信号、つまり垂直同期信号Vsyncを得るためのセンサとして機能する。そして、この装置では、各部の動作タイミングを揃えるとともに各色で形成されるトナー像を正確に重ね合わせるために、装置各部の動作はこの垂直同期信号Vsyncに基づいて制御される。この垂直同期信号Vsyncは、CPU101により積算カウントされている。
また、図2に示すように、各現像器4Y,4C,4Mおよび4Kには該現像器の製造ロットや使用履歴、内蔵トナーの残量などに関するデータを記憶するメモリ91〜94がそれぞれ設けられている。さらに、各現像器4Y,4C,4M、4Kには無線通信器49Y、49C、49M、49Kがそれぞれ設けられている。そして、必要に応じて、これらが選択的に本体側に設けられた無線通信器109と非接触にてデータ通信を行い、インターフェース105を介してCPU101と各メモリ91〜94との間でデータの送受を行って該現像器に関する消耗品管理等の各種情報の管理を行っている。なお、この実施形態では、無線通信等の電磁的手段を用いて非接触にてデータ送受を行っているが、本体側および各現像器側にコネクタ等を設け、コネクタ等を機械的に嵌合させることで相互にデータ送受を行うようにしてもよい。
また、この装置では、図2に示すように、メインコントローラ11のCPU111により制御される表示部12を備えている。この表示部12は、例えば液晶ディスプレイにより構成され、CPU111からの制御指令に応じて、ユーザへの操作案内や画像形成動作の進行状況、さらに装置の異常発生やいずれかのユニットの交換時期などを知らせるための所定のメッセージを表示する。
なお、図2において、符号113はホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介して与えられた画像を記憶するためにメインコントローラ11に設けられた画像メモリである。また、符号106はCPU101が実行する演算プログラムやエンジン部EGを制御するための制御データなどを記憶するためのROM、また符号107はCPU101における演算結果やその他のデータを一時的に記憶するRAMである。
図3はこの装置における制御動作の概要を示すフローチャートである。この装置では、装置の電源が投入されると、エンジンコントローラ10に設けられたCPU101がROM106に予め記憶された制御プログラムに従い図3に示す処理を実行する。なお、この装置では、画像形成動作が可能な状態にあるときに外部装置から画像信号が与えられると画像形成動作を実行するが、この画像形成動作は割り込み処理により実行されるものとして図3のフローからは省かれている。
この処理では、最初に装置各部の初期化処理が行われる(ステップS101)。この初期化処理には、画像メモリ113のクリア、感光体ユニット2の装着確認、現像ユニット4への現像器の装着確認、中間転写ベルト71を回転させてその回転周期を測定する動作などが含まれる。
次いで、現像ユニット4を回転させて各現像器4Y、4C、4M、4Kのぞれぞれに設けられたメモリ91〜94に記憶された情報を順番に読み出し、RAM107に記憶しておく(ステップS102)。ここで読み出される情報は、(1)濃度制御動作の実行タイミングに関する情報、(2)濃度制御動作における濃度目標値に関する情報、(3)パッチ画像濃度に対するエラー閾値、を含んでいる。
この装置では、現像器4Y等の使用履歴を管理するための情報として、各現像器ごとのトナー消費量および各現像器に設けられた現像ローラ44の駆動時間の積算値をRAM107に随時更新記憶している。トナー消費量からは当該現像器にどれだけのトナーが残存しているかがわかる。また、現像ローラ44の回転時間は、現像器内のトナーの劣化の程度を表している。これらの情報は当該現像器に設けられたメモリ91等にも記憶されており、画像形成動作の実行によりこれらの値が変化したときには随時更新される。これにより、現像器が取り外された場合でも当該現像器の使用履歴情報は現像器に随伴することとなり、現像器の寿命管理を適切に行うことが可能となる。
現像器内のトナー残量の低下および劣化の進行に伴って、同じ画像形成条件で形成される画像の濃度が変化してゆく。これは、いわゆる選択現像によって、現像器内におけるトナーの粒径および帯電量の分布が次第に変化するためである。したがって、画像濃度を一定に維持するためには、所定のタイミングで画像形成条件の再調整を行う必要がある。そこで、この装置では、各現像器のトナー消費量(あるいはトナー残量)または現像ローラ44の駆動時間が所定の閾値に達したときに、画像形成条件を調整するための濃度制御動作(後述)を実行する。なお、以下では、各現像器におけるトナー消費量および現像ローラ駆動時間を総称して当該現像器の「使用履歴情報」というとともに、それらに対応して設けられた濃度制御動作のきっかけとなる上記閾値を「制御閾値」という。
図4は濃度制御動作の実行タイミングを説明するためのチャートである。図4に示すように、トナー消費量(トナー残量)を横軸(X軸)、現像ローラ駆動時間を縦軸(Y軸)に取って現像器の使用履歴を表すと、例えばトナー消費量が0%(トナー残量100%)、現像ローラ駆動時間が0秒の原点Oは、新品の現像器を表すことになる。現像器の使用が進むにつれてトナー消費量および現像ローラ駆動時間が増加するので、当該現像器を表す点P(x,y)はチャート上において右上方向に移動してゆく。この装置では、点P(x,y)の軌跡が、トナー消費量に対して設けられた制御閾値(破線で示す)または現像ローラ駆動時間に対して設けられた制御閾値(一点鎖線で示す)を横切ったときに、濃度制御動作を行うものとする。これらの制御閾値は各現像器4Y等のメモリ91等に記憶されており、CPU101は、これらの制御閾値を読み出してRAM107に記憶している。なお、図4に示す符号Tmaxは現像ローラの設計寿命を表している。
図3に戻って、制御動作の説明を続ける。CPU101は、使用につれて変化する各現像器ごとの使用履歴情報についても管理しており、その値と上記制御閾値とを随時比較することで、濃度制御動作を行うか否かを判断している(ステップS103)。より詳しくは、各現像器のトナー消費量および現像ローラ駆動時間のうち少なくとも一方が、当該現像器のメモリから読み出された上記制御閾値に達したときには、濃度制御動作を実行すると判断する。
なお、電源投入直後のステップS103における判断では、使用履歴情報が制御閾値に達したか否かに関わらず「YES」つまり濃度制御動作を実行すると判断するものとする。電源が切られている間に装置の周囲環境が変化したり、また装置を構成するいずれかのユニットが交換されるなどにより、装置の最適動作条件が大きく変動している可能性があるからである。したがって、ここでの処理はステップS105の濃度制御動作へ進む。濃度制御動作については後に詳述する。
一方、ステップS103において「NO」と判定された場合、つまり使用履歴情報が制御閾値に達していない場合には、続いて、通電中に現像器が新たに装着されたか否かを判断する(ステップS104)。新たな現像器が装着されたか否かについては、例えば、次のようにして判断することができる。まず、現像ユニット4のうち現像器が装着されていなかった位置に現像器が装着されている場合、その現像器は新たに装着されたものである。また、現像器に設けられたメモリからステップS102において読み出された現像器固有の情報(例えば現像器のシリアル番号)をRAM107に保存されている情報と照合することにより、現像器が交換されたかどうかを判断することができる。また、ユーザによる装置カバーの開閉やボタン操作等により現像器装着の事実が確認できる場合には、それらの操作の有無により判断することもできる。
現像器が新たに装着されていた場合には、ステップS101に戻って初期化処理からやり直す。この場合のステップS103における判断は、電源投入直後と同様に「YES」とする。一方、現像器の新たな装着がなかった場合にはステップS103に戻る。
これにより、装置の動作は概略次のようになる。まず、装置の電源が投入された直後には、各現像器のメモリに記憶された情報がCPU101によって読み出され、続いて次に説明する濃度制御動作が実行される。また、装置の通電中に新たな現像器の装着(交換を含む)があったときにも同様である。さらに、画像形成動作の実行の結果として、いずれかの現像器の使用履歴情報が当該現像器のメモリから読み出された制御閾値に達したときにも、濃度制御動作が実行される。
図5は濃度制御動作を示すフローチャートである。なお、図5は1つのトナー色についての処理を示しており、実際の動作では各トナー色ごとに図5の処理が順次行われる。濃度制御動作では、まず最初に、パッチ画像の濃度目標値を設定する(ステップS201)。以下に説明するように、この濃度制御動作ではパッチ画像としてのベタ画像の濃度に基づいて、画像濃度に影響を与える濃度調整因子としての現像バイアスを最適化し、続いてパッチ画像としてのライン画像の濃度に基づいて、濃度調整因子としての露光パワーを最適化する。濃度制御動作において使用される制御パラメータのうち、パッチ画像が有するべき目標濃度については、各色ごとに濃度目標値テーブルとして当該現像器のメモリに記憶されており、CPU101はこのテーブルに基づき濃度目標値を設定する。
図6は濃度目標値テーブルの第1の例を示す図である。より詳しくは、図6は、粉砕法により製造された球形度0.92程度のトナー(以下、「粉砕トナー」という)に対応する濃度目標値テーブルである。この濃度目標値テーブルでは、濃度制御動作実行時点での現像器の使用履歴情報、つまり現像ローラ駆動時間およびトナー消費量の値の組み合わせに対応するパッチ画像の濃度目標値が任意単位で示されている。数値が大きいほど目標濃度が高いことを示している。
粉砕トナーは粒径分布の広がりが大きく、選択現像に起因する画像濃度の変動が比較的大きい。これを打ち消して画像濃度を安定に維持するために、トナーの使用履歴を表す現像ローラ駆動時間およびトナー消費量の組み合わせに応じて濃度目標値が変化するように、濃度目標値テーブルが設定されている。また、感光体22の劣化の程度によっても画像濃度の変動が生じることから、感光体22が比較的新しいとき(初期)と劣化が進んだとき(後期)でも濃度目標値が変化するようにしている。このように、各現像器のメモリに記憶されている濃度目標値テーブルを参照して、現時点でのパッチ画像の濃度目標値が定められる。また、使用履歴情報の区切りの数値(例えば、「トナー消費量=5%」)が、前記した濃度制御動作の実行タイミングを決める制御閾値に相当している。
図7は制御目標値テーブルの第2の例を示す図である。より詳しくは、図7は、重合法により製造された球形度0.98程度のトナー(以下、「重合トナー」という)に対応する制御目標値テーブルである。テーブルの基本構成は図6に示す粉砕トナーに対応する制御目標値テーブルと同じである。重合トナーでは粒径のばらつきが小さく選択現像による濃度変化はあまり大きくないが、トナー残量が少なくなると外添剤等の影響による濃度変動が大きくなる。このため、図6に示す粉砕トナーの場合とは異なる使用履歴情報の刻みおよびそれに対応する濃度目標値が定められている。より具体的には、現像器内のトナー残量が初期値の半分以下となったときに集中的に濃度制御動作が実行されるようにしている。
また、粉体トナーを使用して形成された画像は、感光体22あるいは中間転写ベルト71に一時的に担持されている状態と、最終的にシートS上に転写・定着された状態との間で若干の濃度差が生じる。さらに、上記2種類のトナーではトナー粒子の形状の違いに起因して、この濃度差の大きさが異なる。上記濃度目標値はこのことも加味して設定されているので、2種類のトナー間で異なった値となっている。
一般に、粉砕トナーは特性のばらつきが大きいが製造コストが低いのに対し、重合トナーは特性の点で優れているが製造コストが高い。したがって、高い画像品質を必要とする場合には重合トナーを、また画像品質についてはさほど要求が高くない場合には粉砕トナーを使用することができればユーザにとって便宜である。
図5に戻って、濃度制御動作の説明を続ける。濃度目標値の設定に続いて、エラー閾値の設定を行う(ステップS202)。このエラー閾値とは、パッチ画像の濃度が装置構成からみて適正な値となっているか否かを判断するための閾値である。すなわち、パッチ画像の濃度検出結果がこのエラー閾値により表される適正範囲から外れていれば、装置あるいはトナーに何らかの異常が発生している可能性がある。上記のように、現像器内のトナーに応じて濃度目標値を設定するようにしているので、エラー閾値についても同様に、トナーに応じて設定する必要がある。図6および図7には記載していないが、このエラー閾値についてもテーブル化しておくことができる。
また、高い画像品質を求められる現像器については画像濃度の誤差は大きな問題となり得るが、画像品質に対する要求がそれほど高くなければ、より大きな誤差であっても許容される場合がある。また、このような誤差を許容する、つまり適正範囲が広くなるようにエラー閾値を設定することで、現像器やトナーに要求される品質基準が緩やかになり、現像器およびトナーの製造コストを低減することができる。例えば、粉砕トナーに対しては重合トナーの場合よりも適正範囲が広くなるようにすればよい。この観点からも、エラー閾値を現像器ごとに設定することが望ましい。
こうして濃度目標値およびエラー閾値を現像器のメモリから読み出した情報に基づき設定した後、濃度調整因子としての現像バイアスの最適化処理(ステップS203〜S206)を行う。すなわち、現像バイアスを多段階に変更設定しながら各現像バイアスでパッチ画像としてのベタ画像を形成し(ステップS203)、中間転写ベルト71に転写する。中間転写ベルト71上の各パッチ画像については、濃度センサ60によってその濃度を検出する(ステップS204)。これらの濃度検出結果を上記エラー閾値と比較することにより、各パッチ画像の濃度が適正であるか否かを判断する(ステップS205)。
各パッチ画像の濃度が適正であるか否かについては、例えば次のようにして判断することができる。所定の現像バイアス条件で形成されたパッチ画像が、当該条件について想定される濃度よりも極端に高濃度あるいは低濃度であるときには、何らかの異常があると考えられる。このような異常については、当該パッチ画像濃度についてのエラー閾値を設定しておくことで検知することができる。また、互いに異なる複数の現像バイアス条件で形成したパッチ画像の濃度差(または濃度比)についてエラー閾値を設定しておき、当該濃度差(または濃度比)とエラー閾値との比較によって異常を検知するようにしてもよい。また、単に複数の現像バイアス条件で形成したパッチ画像濃度の大小関係から異常を検知するようにしてもよく、これらの検知方法を組み合わせて適用してもよい。
判断の結果、パッチ画像濃度が適正であったときには、各パッチ画像の濃度検出結果から現像バイアスの最適値を算出する(ステップS206)。すなわち、各パッチ画像の濃度検出結果とそれらを形成した現像バイアスの設定値との関係から、ベタ画像が上記した濃度目標値と一致するような現像バイアスの値を求めて最適現像バイアスとする。
続いて露光パワーの最適化を行う(ステップS207〜S210)。この処理は、濃度調整因子として露光ユニット6の露光パワーを用いる点、パッチ画像として例えば1オン10オフ画像などのライン画像(あるいは適宜のハーフトーン画像)を用いる点(ステップS207)、濃度目標値およびエラー閾値としてライン画像に対応して設定された値を用いる点を除けば上記した現像バイアスの最適化処理と基本的に同じである。
一方、ステップS205またはS209において、パッチ画像濃度が適正でないと判断されたときの動作は以下のようになる。この場合には、装置の故障やトナーの異常、濃度センサ60の汚れ等が発生している可能性があり、いずれにしても画像形成条件の最適化や以後の画像形成動作を正常に行えない状態である。そこで、表示部12に所定のエラーメッセージを表示したりアラーム音を鳴らす等により、異常が発生した旨をユーザに報知した上で(ステップS220)、処理を停止して以後の動作を禁止する。こうすることで、異常な状態のまま使用を継続して装置を損傷させたり、劣悪な画像品質で画像を形成してしまいトナーやシートなどの消耗品を無駄に消費することが防止される。
以上のように、この実施形態では、装置本体に対し着脱可能に構成された現像器4Y等の使用履歴を表す使用履歴情報(現像ローラ駆動時間、トナー消費量)を、装置本体に設けられたCPU101が管理している。そして、これらの使用履歴情報の値が、当該現像器のメモリに記憶されている濃度目標値テーブルから導き出した制御閾値に達したときに、所定の画像濃度を得るために画像形成条件を調整する濃度制御動作を実行する。つまり、濃度制御動作の実行タイミングは予め決められているのではなく、現像器に記憶された情報に基づいて決定されるので、現像器の属性、特に内蔵トナーの特性に合わせた適切なタイミングで濃度制御を行うことができ、画像濃度を安定に維持することができる。その結果、この実施形態では、特性の異なる種々のトナーを使用して、画像品質の良好な画像を安定して形成することができる。
また、濃度制御動作時に使用するパッチ画像の濃度目標値についても、現像器のメモリに記憶されている濃度目標値テーブルから読み出して制御に適用している。この濃度目標値はトナーの特性に応じて設定されるので、この実施形態では、トナーの特性に関係なく、シートS上において所定の画像濃度を得ることができる。また、制御目標値は現像器の使用履歴に応じて多段階に設定されているので、トナーの劣化や残量低下によって画像濃度が大きく変動することはなく画像品質を安定に維持することができる。
また、パッチ画像濃度に対して設定するエラー閾値についても、現像器側に保存しておく構成としているので、濃度ばらつきの許容範囲を現像器ごとに設定することができ、現像器あるいはトナーを目的に応じて使い分けることができる。
このように濃度制御動作の実行タイミングや濃度目標値に関する情報を現像器側で保存しておき、装置本体ではこの情報を読み出して制御に供することにより、この装置では、特性の異なる種々のトナーを使用可能となっているので、適合するトナーの特性の範囲が広くなっており、トナーの製造コストの低減を図ることが可能である。また、同一の装置において種類の異なるトナーを使用することも可能となるので、ユーザにとってはトナーの選択の自由度が高くなるというメリットが生まれる。
また、濃度制御動作の実行タイミングや濃度目標値に関する情報とともに、当該現像器の使用履歴に関する情報についても随時現像器側で保存しておくことにより、現像器が取り外されたり、他の装置本体に装着された場合であっても、現像器およびトナーの使用履歴管理を適切に行うことが可能となる。
また、装置本体側では、想定されるトナーの特性に応じた制御パラメータを予め記憶しておく必要がなくメモリ資源を節約することができるばかりでなく、装置の供用開始後に開発・製造された新たな特性を有するトナーについても、それに応じた制御パラメータを現像器に保存しておくことにより、事前に想定されたトナーと何ら変わることなく使用して画像を形成することが可能となる。
以上説明したように、この実施形態においては、エンジン部EGが本発明の「像形成手段」として機能しており、またエンジンコントローラ10に設けられたCPU101が本発明の「制御手段」として機能している。また、各現像器4Y等に設けられたメモリ91等が本発明の「記憶手段」として機能している。
また、この実施形態においては、濃度目標値テーブルとして各現像器のメモリ91等に記憶されている情報のうち、濃度制御動作の実行タイミングに関する制御閾値(現像ローラ駆動時間、トナー消費量)が本発明の「タイミング情報」に相当し、濃度目標値およびエラー閾値が本発明の「現像器固有制御パラメータ」に相当している。
なお、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、1つの現像器についてその使用履歴情報が制御閾値に達したときには、全ての現像器について濃度制御動作を行うようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば当該現像器についてのみ濃度制御動作を行うようにしたり、所定数の現像器について使用履歴情報が制御閾値を越えたときに濃度制御動作を行うようにしてもよい。また例えば、1つの現像器について使用履歴情報が制御閾値に達したときに、他の現像器について使用履歴情報と制御閾値とを照合し、その結果に基づいて濃度制御動作を実行するか否かを判断するようにしてもよい。また例えば、ある現像器について使用履歴情報が制御閾値に達したときであっても、電源投入直後や現像器装着直後、あるいは他の現像器に起因する濃度制御動作を行ってからあまり時間が経過していなければ、そのときの濃度制御動作を省略するようにしてもよい。
また例えば、上記実施形態では、装置の電源投入直後および現像器装着の直後に各現像器4Y等のメモリ91等の濃度目標値テーブルに格納された情報を読み出すようにしているが(図3)、CPU101はこれらの情報の全てを常に把握しておく必要はい。そこで、次のようにしてもよい。濃度制御動作の初期の段階で現像器に設けられたメモリの情報を読み出すことが可能であるならば、CPU101は、少なくとも次の濃度制御動作をどのタイミングで開始するかだけを把握していればよい。そして、濃度制御開始時に、当該制御動作において使用する濃度目標値等の制御パラメータの値と、次に濃度制御動作実行すべきタイミングを決めるための制御閾値を現像器のメモリから読み出して記憶しておくようにすればよい。また、濃度制御動作の実行時に、次の濃度制御動作に関する制御閾値と、その制御動作で使用する制御パラメータの値とを読み出して記憶しておくようにしてもよい。このようにすれば、CPU101はテーブルの数値全てを記憶しておく必要がなくなるので、メモリ資源を節約することができる。
また、上記実施形態においては、濃度制御動作の実行タイミングを決めるタイミング情報と、濃度制御動作に適用する制御パラメータのうち当該現像器に固有の、つまり当該現像器の属性に関わる制御パラメータとを現像器のメモリに記憶しておき、必要に応じてCPU101がこれらの情報を読み出すようにしているが、本発明の趣旨からは、濃度制御動作の実行タイミングについては必ずしも現像器のタイミング情報由来とする必要はなく、従来技術のように固定されたタイミングで濃度制御動作を実行するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、濃度制御動作において使用する制御パラメータのうち、パッチ画像の濃度目標値およびそのエラー閾値を現像器に固有の値として現像器のメモリに記憶するようにしている。しかしながら、これ以外にも、例えばパッチ画像を形成するときの濃度調整因子たる現像バイアスや露光パワーなどの可変範囲やその刻みのピッチ、パッチ画像の形成個数なども、現像器やトナーの特性に応じて変更する方が好ましい場合がある。そこで、これらの条件を現像器固有の制御パラメータとして現像器のメモリに記憶しておき、濃度制御動作の実行時にはメモリから読み出されたパラメータを使用するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、現像器内のトナー特性の経時変化に起因する画像濃度の変動を抑えるため、現像器の使用履歴情報の変化に対応してパッチ画像の濃度目標値を次第に変化させるようにしているが、画像濃度の経時変化があまり大きくない、あるいは徐々に起こる濃度変化を許容してもよい場合などには、1つの現像器に対し濃度目標値を一義的に設定するようにしてもよい。
また、上記実施形態は、中間転写ベルト71を備える画像形成装置に本発明を適用したものであるが、このような中間転写体を備えず、感光体から記録材へ直接トナー像を転写するように構成された装置に対しても、本発明を適用することが可能である。また、例えば、中間転写ベルト以外の中間転写体、例えば中間転写ドラムや中間転写シートを備える装置に対しても、本発明を適用することが可能である。また、濃度調整因子についても、本実施形態のような現像バイアス、露光パワーだけに限定されない。
また、上記実施形態の画像形成装置は、互いにトナー色の異なる4個の現像器を備えているが、現像器の個数やトナー色についてはこれに限定されるものではなく任意である。さらに、この発明は、上記各実施形態のような電子写真方式の画像形成装置に限らず、他の方式、例えば転写媒体に対しトナーを飛翔させて画像を形成する方式の装置に対しても適用することが可能である。
この発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図。 図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図。 この装置における制御動作の概要を示すフローチャート。 濃度制御動作の実行タイミングを説明するためのチャート。 濃度制御動作を示すフローチャート。 制御目標値テーブルの第1の例を示す図。 制御目標値テーブルの第2の例を示す図。
符号の説明
4Y,4M,4C,4K…現像器、 91,92,93,94…メモリ(記憶手段)、 101…CPU(制御手段)、 EG…エンジン部(像形成手段)

Claims (9)

  1. 装置本体に対し着脱可能に構成されてトナーを貯留する現像器と、
    前記現像器内のトナーを使用してトナー像を形成する像形成手段と、
    前記現像器内のトナーを使用してパッチ画像を形成し、その濃度検出結果に基づき前記像形成手段の画像形成条件を制御する濃度制御動作を実行する制御手段と
    を備え、
    前記現像器は、前記濃度制御動作に必要な制御パラメータのうち、当該現像器および内蔵トナーの属性に応じて設定すべき現像器固有制御パラメータを記憶する記憶手段を有しており、
    前記制御手段は、前記記憶手段から読み出した前記現像器固有制御パラメータを適用して前記濃度制御動作を実行する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記現像器固有制御パラメータは、前記濃度制御動作において目標とする画像形成条件である制御目標条件に対応する値を含み、
    前記制御手段は、前記画像形成条件が前記制御目標条件となるように、前記濃度制御動作を実行する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記現像器固有制御パラメータは、前記パッチ画像の目標濃度に対応する値を含み、
    前記制御手段は、前記パッチ画像の濃度が前記目標濃度となるように、前記画像形成条件を制御する請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記現像器固有制御パラメータは、前記パッチ画像の濃度の適正範囲を示す値を含み、
    前記制御手段は、前記パッチ画像の濃度検出結果が前記適正範囲内になかったときには所定のエラー処理を実行する請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記濃度制御処理は、画像濃度に影響を与える濃度調整因子を多段階に変更設定しながら前記パッチ画像を形成するように構成されており、
    前記現像器固有制御パラメータは、前記濃度制御処理における前記濃度調整因子の設定の態様を示す情報を含む請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、装置の電源が投入されたときに、前記記憶手段に記憶されている前記現像器固有制御パラメータを読み出す請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、装置本体に現像器が装着されたときに、前記記憶手段に記憶されている前記現像器固有制御パラメータを読み出す請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記記憶手段は、前記制御手段が前記濃度制御動作を実行すべきタイミングに関するタイミング情報をさらに記憶しており、
    前記制御手段は、前記記憶手段から読み出した前記タイミング情報に基づいて設定したタイミングで前記濃度制御動作を実行する請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 装置本体に対し着脱可能に構成された現像器内のトナーを使用してトナー像を形成する画像形成装置の制御方法において、
    前記現像器に設けられた記憶手段に、当該現像器および内蔵トナーの属性に応じた現像器固有制御パラメータを記憶しておき、
    前記現像器内のトナーを使用してパッチ画像を形成し、その濃度検出結果に基づき前記像形成手段の画像形成条件を制御する濃度制御動作を実行し、しかも、該濃度制御動作には、前記記憶手段から読み出した前記現像器固有制御パラメータを適用する
    ことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
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