JP2007225587A - 蛍光体パネルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蛍光体パネルから読み取った放射線画像の濃度ムラや、鮮鋭度の低下の無い、高画質な放射線画像の読み取りを安定して行うことが可能な蛍光体パネルの製造方法を提供することにある。
【解決手段】基板の表面に気相堆積法によって蛍光体層を形成して、蛍光体パネルを製造するに際し、前記蛍光体層の形成装置に保持した際における前記基板の平面度を、±50μm以下とすることにより、前記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明は、蛍光体パネルの製造方法の技術分野に属し、詳しくは、蛍光体層を形成する形成装置に保持される基板の平面度を規定する蛍光体パネルの製造方法に関する。
放射線(X線、α線、β線、γ線、電子線、紫外線等)の照射を受けると、この放射線エネルギーの一部を蓄積し、その後、可視光等の励起光の照射を受けると、蓄積されたエネルギーに応じた輝尽発光を示す蛍光体が知られている。この蛍光体は、輝尽性蛍光体(蓄積性蛍光体)と呼ばれ、医療用途などの各種の用途に利用されている。
一例として、この輝尽性蛍光体の膜(以下、単に蛍光体層とする)を有する輝尽性蛍光体パネル(以下、単に蛍光体パネルとする(放射線像変換シートとも呼ばれている))を利用する、放射線画像情報記録再生システムが知られており、例えば、富士写真フイルム社製のFCR(Fuji Computed Radiography)等として実用化されている。
このシステムでは、人体などの被写体を介してX線等を照射することにより、蛍光体パネル(蛍光体層)に被写体の放射線画像情報を記録する。記録後に、蛍光体パネルをレーザ光等の励起光で2次元的に走査して輝尽発光を生ぜしめ、この輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得る。そして、この画像信号に基づいて再生した画像を、CRTなどの表示装置や、写真感光材料などの記録材料等に、被写体の放射線画像として出力する。
蛍光体パネルは、通常、輝尽性蛍光体の粉末をバインダ等を含む溶媒に分散してなる塗料を調製して、この塗料をガラスや樹脂製のパネル状の支持体に塗布し、乾燥することによって、作成される。
これに対し、真空蒸着やスパッタリング等の真空成膜法(気相堆積法)によって、基板(支持体)に蛍光体層を形成してなる蛍光体パネルも知られている(特許文献1、特許文献2参照)。真空成膜法によって形成される蛍光体層は、真空中で形成されるので不純物が少なく、また、輝尽性蛍光体以外のバインダなどの成分が殆ど含まれないので、性能のバラツキが少なく、しかも発光効率が非常に良好であるという、優れた特性を有している。
ただし、塗料をガラスや樹脂製のパネル状の支持体に塗布して作成される塗布型の蛍光体パネルにおいても、気相堆積法によって、基板に蛍光体層を形成してなる蛍光体パネルにおいても、蛍光体パネルに撓みがあると、後に詳述するが、蛍光体パネルから読み取った放射線画像に、濃度ムラや鮮鋭度の低下等の画質低下が生じてしまう。すなわち、一般的に、撓みを有さない蛍光体パネルが、高画質な放射線画像の読取を安定して行うことができることが知られている。
そこで、例えば、支持体トレー(支持体)の反りの範囲を規定した塗布型の放射線画像変換パネル(蛍光体パネル)として、特許文献3には、支持体トレー上に、支持体と輝尽性蛍光体層とをこの順で有する輝尽性蛍光体シートと該輝尽性蛍光体シート全体を封止する封止フィルムとからなる輝尽性蛍光体プレートを有する蛍光体パネルにおいて、該支持体トレーの反りが0.5mm以下であることを特徴とする蛍光体パネルが開示されている。
特許第2789194号公報 特開平5−249299号公報 特開2003−207599号公報
しかしながら、上述の特許文献3に開示される蛍光体パネルは、支持体の反りの範囲を規定しているものの、蛍光体パネルの製造方法に関しては、塗布法によって蛍光体層を形成する塗布型の蛍光体パネルを製造する方法しか記載されておらず、気相体積法によって蛍光体層を形成し、撓みの無い蛍光体パネルを製造することについては一切言及されていない。
実際、気相堆積法によって蛍光体層を形成し、撓みの無い蛍光体パネルを製造するのは、後に詳述するように容易ではない。
例えば、気相堆積法の一つである真空蒸着によって蛍光体パネルを製造する際には、蛍光体層が形成される基板は、蛍光体層の形成面(以下、単に被蒸着面とする)を下方に向けて、真空蒸着装置のチャンバ内の上方に保持される。
基板の保持方法としては、基板ホルダと呼ばれる専用の取付部材を用いて、所定の基板取付部に固定するのが通常である。
ここで、基板取付部の形状や、基板ホルダによる固定方法によっては、基板を所定の位置に保持した際に、基板ホルダによる締め付けのため、無負荷状態に対して基板が撓んだ状態で保持されてしまう場合がある。
また、蛍光体層の形成部は、下方から支持することができないので、例えば胸部撮影用のような大型の蛍光体パネルを製造する場合には、基板が自重で撓んでしまい、同様に、基板が撓んだ状態で保持されてしまう場合がある。
また、真空蒸着等の気相堆積法による蛍光体層の成膜では、成膜中の基板の温度は、例えば、250℃程度の温度まで達する。基板の種類は、アルミニウム合金等の金属製である場合が多いため、蛍光体層を形成する際に、基板の温度がある程度以上に達すると、金属性の基板が焼き鈍し(アニーリング)されたのと同様の状態となってしまう。
そのため、蛍光体層の形成中に基板が撓んでおり、かつ、基板の温度が有る程度以上に達してしまうと、基板の形状すなわち蛍光体パネルの形状が、撓んだ状態で固定されてしまい、元に戻らなくなってしまう場合がある。すなわち、基板の平面度が、蒸着前の状態から変化してしまう可能性がある。
このような蛍光体パネルの撓みが大きいと、蛍光体パネルに撮影した放射線画像の読み取り時に、部分的に、蛍光体パネルと輝尽発光光の読取光学系との距離が不適正になってしまい、励起光の照射によって発生した輝尽発光光が、適正に、輝尽発光光の読取センサに結像しなくなってしまう。
その結果、蛍光体パネルから読み取った放射線画像に、濃度ムラや鮮鋭度の低下等の画質低下が生じてしまう。医療用の用途においては、このような放射線画像の画質低下は、誤診の原因に成る可能性もあり、問題となる。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、蛍光体パネルから読み取った放射線画像の濃度ムラや、鮮鋭度の低下の無い、高画質な放射線画像の読み取りを安定して行うことが可能な蛍光体パネルの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、基板の表面に気相堆積法によって蛍光体層を形成して、蛍光体パネルを製造するに際し、前記蛍光体層の形成装置に保持した際における前記基板の平面度を、±50μm以下とすることを特徴とする蛍光体パネルの製造方法を提供するものである。
本発明においては、前記基板が、厚さ1〜20mmの金属製であるのが好ましい。
また、本発明においては、前記基板がアルミニウム合金製であるのが好ましい。
また、本発明においては、前記蛍光体層の形成装置の内部に配置された、前記基板平面の基準となる部材を用いることにより、前記基板の平面度を±50μm以下とするのが好ましい。
また、本発明においては、前記基板平面の基準となる部材が、前記蛍光体層の形成時に基板の四辺を下方から支持する支持部材であるのが好ましい。
また、本発明においては、前記基板を支持した際における前記支持部材の撓み量が、80μm以下であるのが好ましい。
また、本発明においては、前記基板平面の基準となる部材が、前記蛍光体層の形成時に前記基板の裏面が押圧される支持面を有する基板の保持部材であるのが好ましい。
また、本発明においては、前記支持面の平面度が±40μm以下であるのが好ましい。
また、本発明においては、前記気相堆積法が、0.1〜5Paの真空度で行う蒸着であるのが好ましい。
また、本発明においては、前記基板が、焼き鈍し処理を施した金属製の基板であるのが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明は、基板の表面に気相堆積法によって蛍光体層を形成して、蛍光体パネルを製造するに際し、前記基板として、焼き鈍し処理を施した金属製の基板を用いることを特徴とする蛍光体パネルの製造方法を提供するものである。
また、本発明においては、前記基板が、アルミニウム製、または、アルミニウム合金製であるのが好ましい。
また、本発明においては、前記焼き鈍し処理の温度が、T℃〜T2℃であるのが好ましい。なお、Tは、基板の形成材料の溶解温度範囲の中心温度(絶対温度)に0.5を掛けた値を示し、Tは、基板の形成材料の溶解温度範囲の下限値を示す。
このような本発明の蛍光体パネルの製造方法によれば、真空蒸着等の気相堆積法によって蛍光体層を形成する蛍光体パネルの製造において、蛍光体層を形成する形成装置に取り付けた際の基板の平面度を規定することにより、蛍光体パネルの撓みを、蛍光体パネルの性能すなわち画像ムラや部分的な画質低下を生じることのない範囲に抑えることができ、安定して高品質な蛍光体パネルを製造することができる。
以下、添付の図面に基づいて、本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態を実施する真空蒸着装置の概略構成を示す模式側面図である。本発明の第1の実施形態を実施する真空蒸着装置10(以下、単に装置10という)は、基板Sの表面に輝尽性蛍光体層(以下、単に蛍光体層という)を二元の真空蒸着によって形成し、輝尽性蛍光体パネル(以下、単に蛍光体パネルという)を製造するものである。
図示例の装置10は、真空チャンバ12と、蛍光体層を形成する側の基板表面(以下、単に蒸着面とする)を図中下向きにして基板Sを保持し、直線的に搬送(好ましくは往復搬送)する基板保持搬送機構14と、蒸発部としての加熱蒸発部16とを有して構成される、直線搬送型の真空蒸着装置である。
また、図示例の装置10は、これ以外にも、真空チャンバ12内を排気して所定の真空度にするための図示されていない真空ポンプ(真空引きする手段)等を有しており、さらに、真空チャンバ12内に後述するようなガスを導入するためのガス導入手段が接続されている。
さらに、図示例の装置10は、真空チャンバ12内に、加熱蒸発部16からの基板方向への輻射熱を遮蔽するための熱遮蔽板(図示省略)を備えていてもよい。
真空チャンバ12は、鉄,ステンレス,アルミニウム等で形成される、真空蒸着装置で利用される公知の真空チャンバ(ベルジャー、真空槽)である。図示例において、真空チャンバ12内には、上方に基板保持搬送機構14が、また、下方に加熱蒸発部16がそれぞれ配設されている。
基板保持搬送機構14は、図1に示すように、真空チャンバ12の上方に配置され、蒸着面を図中下向きにして基板Sを保持する基板保持手段20と、基板保持手段20を図中矢印方向(以下、搬送方向とする)に直線的に移動させるための直線搬送手段22とで構成されている。
直線搬送手段22は、図1においては、ネジ軸84aおよびナット部84bで成るボールネジ84とモータ86とを用いて構成されている。
ボールネジ84のネジ軸84aをモータ86によって回転させることにより、ボールネジ84のナット部84bが固定された基板保持手段20(基板固定部24)がガイドレールによって案内されつつ直線的に搬送される。
なお、ここでは、直線搬送手段としてボールネジ84を用いたが、本発明においては、これに限定されず、リニアモータを利用したリニア搬送装置や、シリンダを利用する搬送装置、ラックアンドピニオン式の搬送装置、モータによって回転されるリング状のチェーンを利用した搬送装置を利用することができる。
図示例の装置10において、基板保持手段20は、基板Sを保持するものである。
本発明は、蛍光体層の形成のために基板Sを装置10に取り付ける際に、基板Sの平面度を±50μm以下とするものであり、基板保持手段20は、これを実現するために、図1および図2に示すように、基板固定部24と、基板載置部26aを有し、基板固定部24に固定される基板ホルダ26と、基板ホルダ26を基板固定部24に固定するネジ28とで構成されている。なお、図2(a)は、図1に示す基板保持手段20を拡大して示した図であり、図2(b)は、(a)に示す基板保持手段20を下方から見た図である。
この、基板保持手段20による基板保持時の平面度、および、基板保持手段20については、後に述べる。
加熱蒸発部16は、真空チャンバ12内の下方に配置され、抵抗加熱によって成膜材料の加熱/蒸発を行うものである。
図示例の装置10は、母体成分(蛍光体)と付活剤成分(賦活剤(activator)とを別々に加熱蒸発させる、2元の真空蒸着によって蛍光体層を形成する。そのため、加熱蒸発部16は、母体成分の成膜材料を収容/加熱するための母体成分用ルツボ34と、付活剤成分の成膜材料を収容/加熱するための付活剤成分用ルツボ36とを有する。また、図示は省略するが、各ルツボには、抵抗加熱電源が接続され、さらに、この抵抗加熱電源には、加熱制御手段が接続される。
母体成分用ルツボ34および付活剤成分用ルツボ36は、共に、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)などの高融点金属で形成され、電極(図示省略)から通電されることにより自身が発熱し、充填された成膜材料を過熱/溶融して蒸発させる、抵抗加熱による真空蒸着に用いられる抵抗加熱用のルツボである。
図示例においては、加熱蒸発部16には、母体成分用ルツボ34および付活剤成分用ルツボ36が、共に、前記基板Sの搬送方向と直交する方向(以下、直交方向とする)に、複数、(例えば、6個)のルツボが配列される。また、この直交方向のルツボの列は、この直交方向の基板S全域を包含するように、形成される。
このように、基板Sを直線搬送(好ましくは直線状の往復搬送)とし、直交方向の基板Sを越える領域で直交方向に複数のルツボを配列して、真空蒸着を行うことにより、ルツボ上方における基板Sの蒸着面の搬送速度(移動速度)を全面的に均一とし、かつ、直交方向における基板Sへの成膜材料蒸気の曝露量を均一にでき、その結果、より膜厚が均一な蛍光体層を形成することができる。
また、前述のように、真空チャンバ12には、真空引きする手段として、図示されていない真空ポンプが接続されている。
真空ポンプにも特に制限はなく、必要な到達真空度を達成できるものであれば、真空蒸着装置で利用されている各種のものが利用可能である。一例として、油拡散ポンプ,クライオポンプ,ターボモレキュラーポンプ等を利用すればよく、また、補助として、クライオコイル等を併用してもよい。なお、前述の蛍光体層を成膜する装置10においては、真空チャンバ12内の到達真空度は、8.0×10-4Pa以下であるのが好ましい。
次に、上述の装置10の作用を説明することにより、本発明の蛍光体パネルの製造方法をより詳細に説明する。
まず、装置10の加熱蒸発部16の各ルツボに所定量の成膜材料を収容し、さらに、基板保持手段20に基板Sを保持する。
前述のように、図示例の装置10は母体成分と付活剤成分とを別々に加熱蒸発させる、2元の真空蒸着によって蛍光体層を形成する。従って、例えば、CsBr:Euからなる蛍光体層を形成する場合には、母体成分となる臭化セシウム(CsBr)を母体成分用ルツボ34に、付活剤成分となる臭化ユーロピウム(EuBr(Xは、通常、2〜3であり、特に2が好ましい))を付活剤成分用ルツボ36に、それぞれ収容する。
なお、本発明の第1の実施形態において、基板Sには特に限定はなく、蛍光体パネルの製造で用いられる各種の基板が利用可能であるが、本発明の効果が好適に得られる等の点で、鉄、銅、クロム、アルミニウム、これらの合金等の金属製の基板が好適に利用される。中でも特に、アルミニウム合金製の基板は、好適である。
また、本発明の第1の実施形態においては、焼き鈍し処理を施された金属製の基板Sも好適に利用される。中でも、特に、焼き鈍し処理を施されたアルミニウム製の基板Sまたはアルミニウム合金製の基板Sが、好適である。
ここで、基板Sの焼き鈍し処理の温度は、T℃〜T℃であるのが好ましい。なお、Tは、基板Sの形成材料の溶解温度範囲の中心温度(絶対温度)に0.5を掛けた値を示し、Tは基板Sの形成材料の溶解温度範囲の下限値を示す。
また、基板Sの表面粗さが、0.1μm以下であることが好ましい。基板Sの表面粗さを0.1μm以下とすることにより、基板面の光学反射率の微細なムラが低減でき、蛍光体パネルとして良好な画像の粒状性が得られる点で好ましい。
また、基板Sの表面を少なくとも1層の無機酸化物層または耐熱性樹脂層で被覆するのが、耐食性の点で好ましい。無機酸化物層としては、特に、SiO層または陽極酸化処理されたアルミニウム層が好適に例示される。
また、蛍光体層を形成する蛍光体には、特に限定はなく、各種のものが利用可能である。好ましくは、波長が400nm〜900nmの範囲の励起光により、300nm〜500nmの波長範囲に輝尽発光を示す輝尽性蛍光体が利用される。
好ましい一例として、特開昭61−72087号公報に開示される、一般式「MI X・aMIIX’2 ・bMIII3’’ :cA」で示されるアルカリハライド系蓄積性蛍光体が例示される。
(上記式において、MIは、Li,Na,K,RbおよびCsからなる群より選択される少なくとも一種であり、MIIは、Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,CuおよびNiからなる群より選択される少なくとも一種の二価の金属であり、MIIIは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,GaおよびInからなる群より選択される少なくとも一種の三価の金属であり、X、X’およびX''は、F,Cl,BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、Eu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,Gd,Lu,Sm,Y,Tl,Na,Ag,Cu,BiおよびMgからなる群より選択される少なくとも一種である。また、0≦a<0.5であり、0≦b<0.5であり、0≦c<0.2である。)
特に、優れた輝尽発光特性を有し、且つ、本発明の効果が良好に得られる等の点で、MIが、少なくともCsを含み、Xが、少なくともBrを含み、さらに、Aが、EuまたはBiであるアルカリハライド系蓄積性蛍光体は好ましく、中でも特に、一般式「CsBr:Eu」で示される蓄積性蛍光体が好ましい。
また、これ以外にも、米国特許3,859,527号明細書や、特開昭55−12142号、同55−12144号、同55−12145号、同57−148285号、同56−116777号、同58−69281号、同59−75200号、同59−38278号等の各公報に開示される蓄積性蛍光体も、好ましく例示される。
ここで、本発明の第1の実施形態においては、前述のように、平面度が±50μm以下になるように、基板Sを装置10(基板保持手段20)に取り付ける。
従来技術でも述べたように、気相堆積法、特に、真空蒸着による成膜では、基板Sが自重等で撓んだ状態のまま装置10に保持されてしまうことがある。また、気相堆積法による成膜では、基板Sが非常に高温になり、基板Sをアニーリングしたのと同様の状態となってしまう場合が有る。そのため、基板Sが撓んだままで蛍光体層の成膜を実施すると、基板Sの温度がある程度以上に達すると、基板Sが撓んだままアニーリングされたのと同様の状態になり、その結果、基板Sの形状すなわち蛍光体パネルの形状が、撓んだ状態で固定されてしまい、基に戻らなくなってしまう場合がある。すなわち、基板Sの平面度が、蒸着前の状態から変化してしまう場合がある。
蛍光体パネルが撓んでいると、放射線画像読取装置において、輝尽発光光を読み取る光学系と蛍光体パネルとの間隔が部分的に不適正になる。
その結果、輝尽発光光が、輝尽発光光の読取用センサの受光面に適正に結像せず、濃度ムラや鮮鋭度の低下等、診断上問題とも成り得るとなる画質劣化を生じる可能性が有る。
本発明者は、このような不都合を解消するために鋭意検討を重ねた結果、気相堆積法、中でも特に真空蒸着によって蛍光体層を形成するにおいて、基板Sを蛍光体層の形成装置(成膜装置)に保持した際の平面度を±50μm以下という厳しい範囲に設定することにより、気相堆積法、中でも特に真空蒸着によって蛍光体層を形成する蛍光体パネルの撓みに起因する画質劣化を防止できることを見いだした。
すなわち、平面度を±50μm以下とした状態で蛍光体層の形成装置に基板を保持して、蛍光体層を形成することにより、基板Sの温度が上がってアニーリングされたのと同様の状態となり、基板(すなわち蛍光体パネル)がその状態で固定されてしまっても、読取光学系との間隔が不適正になるほどの撓みが生じてしまうことを防止できる。その結果、この撓みに起因する画質劣化の無い、高品位な蛍光体パネルを安定して製造することができる。
なお、本発明において、平面度とは、基板表面(蒸着領域)などの対象となる平面の最高位置(最も高い位置)と同平面の最小自乗平面との高さの差(最大値)、および、同平面の最低位置(最も低い位置)と同平面の最小自乗平面との高さの差(最小値)を求め、この最大値と最小値の差を半分にした値である。すなわち、
平面度=(最大値−最小値)/2
例えば、装置10の基板保持手段20に基板Sを保持した状態で、基板表面の高さ(表面に対して垂直方向の位置)を、例えばレーザ変位計や触針計等で計測して、得られた高さデータから基板Sの最小自乗平面を求め、また、この最小自乗平面に対する基板Sの最大高さ(最大値)および最小高さ(最小値)を求めて、さらに、最大高さと最小高さの差を求め、この差を半分にすることにより、装置10に基板を保持した状態の基板Sの平面度を求めればよい。
この平面度の測定において、高さの測定点数には、特に限定はなく、蛍光体パネルに要求される画質、基板のサイズ、基板の撓みの状態等に応じて、基板の撓みの状態を適正に把握できる点数を、適宜、決定すればよい。また、高さの測定は点に限定はされず、例えば、装置10における基板Sの直線での搬送方向と直交する方向の複数点において、搬送方向に連続的に高さを測定して、その測定結果を用いて平面度を測定してもよい。
本発明の第1の実施形態において、蛍光体層の形成のために装置10に保持した状態における基板Sの平面度は、小さい(すなわち平面性が高い)ほど好適であるが、好ましくは、基板Sの平面度が±50μm以下、さらに好ましくは、基板Sの平面度が±30μm以下になるように、基板Sを装置10に取り付ける。
基板Sの平面度を上記範囲とすることにより、より撓みの小さい平面性の良好な蛍光体パネルを、より安定して確実に製造することが可能になる。
本発明の第1の実施形態において、蛍光体層の形成のために基板Sを装置10に保持した際に、基板Sの平面度を±50μmとする方法には、特に限定はなく、上記平面度を達成できる方法が、全て利用可能である。
好ましい方法として、装置10内に基板平面の基準となる部材を設け、この基準となる部材によって基板を保持することにより、基板Sの平面度を±50μmとする方法が例示され、その一例として、図示例の装置10においては、基板保持手段20を用いて、基板Sの4辺を下方から支持する方法を利用している。
上述の通り、基板保持手段20は、基板固定部24と、基板載置部26aを有する基板ホルダ26と、基板ホルダ26を基板固定部24に固定するネジ28とで構成される。
基板ホルダ26は、中央に基板Sに応じた貫通部を有する枠体(図示例では正方形状の枠体)であり、枠の内側には、全周にわたって内方に向けて突出するように、基板Sの端部近傍の全周を載置する基板載置部26aが形成される。一方、基板固定部24は、この基板ホルダ26を取り付けるための直方体状の部材であり、この基板固定部24が、前述の直線搬送手段22(ナット部84等)に係合することにより、この基板保持手段20が直線搬送手段22によって直線状に搬送(往復搬送)される。
また、基板ホルダ26の4隅には、ネジ28を挿通するための貫通孔が形成され、基板固定部24には、この貫通孔に対応してネジ28が螺合するネジ孔が形成される。
この基板保持手段20で基板Sを保持する際には、基板Sの4辺を基板ホルダ26の載置部26aに載置した状態で、下方から基板固定部24の所定位置に基板ホルダ26を当接し、4本のネジ28によって、基板ホルダ26を基板固定部24に固定する。すなわち、本例においては、この載置部26aが、基板平面の基準となる。
このように、基板Sの4辺(端部近傍の全周)を基板平面の基準となる部材で下方から支持することにより、基板Sが撓むことを好適に防止して、保持した基板Sの平面度を±50μm以下にできる。
このような基板Sの4辺を下方から支持する基板ホルダ26を用いる基板保持手段20においては、基板Sを保持した状態で、基板Sを載置する載置部26aの撓み量が80μm以下であるのが好ましい。
このような構成とすることにより、より安定して、平面度を±50μm以下として基板Sを保持することができる。
前述のように、気相堆積法による蛍光体層の形成では、成膜中に基板Sの温度が非常に高くなる。そのため、成膜中に、基板Sが膨張する。
ここで、基板Sの周辺端部と基板ホルダ26の内面(枠体の内面)とが密着していると、膨張によって基板Sが撓んでしまい、成膜中に、基板の平面度が±50μmよりも大きくなってしまい、基板が撓んだ状態で固定されてしまう可能性がある。
そのため、図示例の基板保持手段20においては、図2(a)に示すように、基板Sを基板保持手段20に保持した状態で、基板Sと基板ホルダ26の内面との間に、基板Sの膨張を逃がすための間隙bを有するように、基板ホルダ26を形成するのが好ましい。すなわち、基板保持手段20は、基板ホルダ26と基板Sとの間で、基板Sの平面方向に間隙を有する状態で、基板Sを保持するのが好ましい。
この間隙bの大きさには、特に限定はなく、基板Sの熱膨張の大きさ等に応じて、適宜、決定すればよい。
また、この間隙に変えて、基板ホルダ26を、基板Sよりも熱膨張係数の大きな材料で形成することにより、基板Sの熱膨張を逃がす方法も利用可能である。
本発明の第1の実施形態において、基板固定部24が成膜中に基板を加熱するためのヒータ等を内蔵する場合には、図3に示すように、基板固定部24と基板Sとの間に、基板Sの熱伝導性を高めるための熱電導性シートTを挿入して、基板Sを基板保持手段20で保持してもよい。この点に関しては、後述する図4に示す例でも、同様である。
但し、この際には、基板固定部24と基板Sとで熱電導性シートTを強く挟むようにしてしまうと、この力で基板Sが撓んで、平面度が±50μmを超えてしまう場合があるので、注意が必要である。
また、基板Sの取り付け時の平面度が±50μm以下になるように、装置10に基板Sを取り付ける別の方法として、図4に示すような基板保持手段40を用いて、基板Sを保持する方法も好適に利用可能である。
図4(a)は、基板保持手段の一実施形態を示し、図4(b)は、図4(a)に示す基板保持手段に保持される基板の一例を示した図である。なお、図4(a)は、図4(b)におけるa−a線断面で示す。
図4に示す基板保持手段40は、基板固定部42と、基板固定部42に基板Sを固定するネジ46とで構成される。また、この保持方法では、基板Sに図4(b)に示すようなネジ孔46bを形成する。
基板固定部42は、基板Sが固定される平面板状の部材であり、基板Sを保持した際における基板Sの四隅および中央に対応する位置に、ネジ46を挿通するための貫通孔46aが形成される。他方、基板Sにも、この貫通孔46aに対応する位置に、ネジ46が螺合するネジ孔46bが形成される。
この基板保持手段40は、基板固定部42に基板Sを当接した状態で、ネジ46を貫通孔46aに挿通して基板Sのネジ孔46bに螺合し、ネジ46を締めることにより、平面状の基板固定部42に基板Sを全面的に押圧して、基板Sを保持する。従って、基板保持手段40においては、基板固定部42の基板Sとの当接面(基板固定部42の下面)が、基板平面の基準となる。
このように、平面状の基板固定部40に基板Sを全面的に押圧することにより、先の例と同様に、基板Sの平面度を50μm以下として、基板Sを蛍光体層の形成装置に保持することができる。
図4に示す基板保持手段40において、基板平面の基準となる、基板固定部42の基板Sとの当接面は平面状であればよいが、平面度を±40μm以下とするのが好ましい。
このような構成とすることにより、より安定して、平面度を±50μm以下として基板Sを保持することができる。
また、先の基板保持手段20と同様に、基板固定部42に形成する貫通孔46aは、蒸着時の加熱により基板Sが膨張した場合に、基板Sが変形または破損することがないように、ネジ46の外径よりも大きな径を有し、基板Sを保持した際に、ネジ46と貫通孔46aとの間に間隙を有するようにするのが好ましい。なお、この間隙の大きさに関しては、先の例と同様、基板Sの膨張率等に応じて、適宜、決定すればよい。
なお、上記ネジ孔46bの深さは、基板固定部42に基板Sを強固に固定することができ、且つ、ネジ46が蒸着面まで貫通しない深さであれば、特に限定は無い。
このようにして、蛍光体用ルツボ34および付活剤用ルツボ36に成膜材料を充填し、平面度が±50μm以下になるように、基板Sを装置10に取り付けたら、真空チャンバ12を閉塞して、真空チャンバ12内を排気する。
真空チャンバ12内が所定の圧力となった時点で、直線搬送手段22のモータ86を駆動して基板Sの搬送(直線での往復搬送)を開始すると共に、抵抗加熱電源を駆動して、各ルツボに充填した成膜材料を加熱/溶融して、基板Sの表面に、真空蒸着によって蛍光体層を形成する。
ここで、本発明の製造方法では、排気を開始した後、一度、真空チャンバ12内を高真空度(例えば8×10-4Pa程度)とし、その後、排気を維持した状態で真空チャンバ12内にアルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガスを導入して0.1〜5Pa程度(好ましくは、0.1〜3Pa程度)の真空度(以下、中真空とする)とし、この中真空下で真空蒸着を行なって、蛍光体層を形成するのが好ましい。
このような、ガス導入を行った中真空下で蛍光体層を形成することにより、蛍光体層が良好な柱状結晶構造を有する、画像鮮鋭性や輝尽発光特性に優れた蛍光体パネルを製造することができる。
また、このような中真空での真空蒸着では、通常の高真空での真空蒸着に比して、基板Sと蒸発源(ルツボ)とを近接する必要がある。そのため、中真空での真空蒸着では、基板Sが蒸発源からの輻射熱を受け易く、アニーリングされた状態に成り易い。しかしながら、本発明の製造方法によれば、平面度を±50μm以下として装置10(基板保持手段20)に基板Sを保持して、真空蒸着を行なうので、基板Sがアニーリングされた状態となって、固定してしまっても、画質に影響が出るような撓みを生じることが無い。すなわち、本発明の製造方法は、このような中真空での真空蒸着による蛍光体パネルの製造には、特に好適である。
形成する蛍光体層の膜厚等に応じて設定された所定回数の直線搬送の往復動が終了したら、基板Sの直線搬送および真空チャンバ12内の排気を停止し、抵抗加熱用の電源を切り、不活性ガスを導入して真空チャンバ12内を大気圧とし、次いで真空チャンバ12を開放して、蛍光体層を形成した基板Sすなわち作製した蛍光体パネルを取り出す。
なお、この蛍光体パネルは、平面度を±50μm以下として装置10に基板Sを保持して、真空蒸着を行なって蛍光体層を形成したものであるので、画質に悪影響を与える撓みの無い、高品質な蛍光体パネルである。
以上の本発明の蛍光体パネルの第1の実施形態では、上述の通り、真空蒸着装置10に保持した際における基板Sの平面度を、±50μm以下とすることにより、画質に悪影響を与える撓みの無い、高品質な蛍光体パネルを得るものであるが、本発明の蛍光体パネルの第2の実施形態では、焼き鈍し処理を施した金属製の基板Sを用いることにより、従来公知の製造装置を用い、従来公知の方法で蛍光体層を形成しても、完成した蛍光体パネルの基板Sの平面度を撓み無く保つことができる。
なお、本発明の蛍光体パネルの第2の実施形態は、焼き鈍し処理を施した基板Sを用い、かつ、ホルダに保持した際の基板Sの平面度に規定が無い以外は、本発明の蛍光体パネルの第1の実施形態と同様のものである。
本発明の第2の実施形態においては、上述のように、焼き鈍し処理を施した金属製の基板Sを用いることにより、気相堆積法、特に、真空蒸着によって蛍光体層を形成する際に、の蒸着によって、例えば、基板Sの温度が250℃以上に加熱されて撓みが生じても、基板Sは、一度熱履歴を受けているため、冷却されると元にもどるので、この金属製の基板Sの平面度の変化を50μm以下とすることができる。すなわち、本発明の第2の実施形態においては、気相堆積法、特に、真空蒸着によって蛍光体層を形成する際に、この基板Sの温度が上昇したとしても、この基板Sの平面度の変化を50μm以下という厳しい範囲に設定することができる。これにより、第2の実施形態においても、画質に悪影響を与える撓みの無い、高品質な蛍光体パネルを得ることができる。
なお、本発明の第2の実施形態においても、平面度は、先に述べた第1の実施形態と同様に定義される。
また、本発明の第2の実施形態においては、この焼き鈍し処理を施した金属製の基板Sが、アルミニウム製の基板、または、アルミニウム合金製の基板であることが好ましい。
さらに、本発明の第2の実施形態においては、焼き鈍し処理を施した金属製の基板Sの焼き鈍し処理の温度が、T℃〜T2℃であるのが好ましい。なお、Tは、基板Sの形成材料の溶解温度範囲の中心温度(絶対温度)に0.5を掛けた値を示し、Tは、基板Sの形成材料の溶解温度範囲の下限値を示す。
また、本発明の第2の実施形態においては、焼き鈍し処理を施した金属製の基板Sの表面粗さが0.1μm以下であることが好ましい。焼き鈍し処理を施した金属製の基板Sの表面粗さを0.1μm以下とすることにより、基板面の光学反射率の微細なムラが低減でき、蛍光体パネルとして良好な画像の粒状性が得られる点で好ましい。
さらに、本発明の第2の実施形態においては、焼き鈍し処理を施した金属製の基板Sの表面を少なくとも1層の無機酸化物層または耐熱性樹脂層で被覆するのが、耐食性の点で好ましい。無機酸化物層としては、特に、SiO2層または陽極酸化処理された酸化アルミニウム層が好適に例示される。
なお、本発明の蛍光体パネルの製造方法においては、基板の加熱等によって、成膜中に、成膜された蛍光体層を50℃〜400℃で加熱してもよい。また、形成する蛍光体層の厚さにも、限定はないが、10μm〜1000μm、特に、20μm〜800μmが好ましい。
以上の例では、抵抗加熱による真空蒸着を行なっているが、本発明は、これに限定はされず、電子線加熱や誘導加熱等の、真空蒸着で利用される各種の加熱方法が、全て利用可能である。
また、装置10では、基板Sを直線搬送しながら蛍光体層を形成しているが、本発明は、これに限定はされず、基板を自転、あるいは公転、あるいは自公転させながら真空蒸着によって蛍光体層を形成してもよい。
さらに、本発明において、蛍光体層の形成方法は、真空蒸着に限定はされず、スパッタリング、CVD等の公知の成膜手段が利用可能であるが、成膜速度等の点で、真空蒸着が好適に利用され、特に、前記中真空の真空蒸着は、好適である。
以上、本発明の蛍光体パネルの製造方法ついて説明したが、本発明は上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
例えば、上述の例は、本発明を輝尽性蛍光体からなる蛍光体層を有する蛍光体パネルの製造に利用した例であるが、本発明は、これに限定はされず、例えば、沃化セシウムなどの蛍光体の柱状結晶からなる蛍光体層を有する放射線シンチレータパネル等、蛍光体の柱状結晶からなる蛍光体層を有する蛍光体パネルにも、好適に利用可能である。
中でも、前述のように、高精度な膜厚均一性が要求され、しかも、成膜材料も高価であることが多い等の点で、図示例のように、輝尽性蛍光体からなる蛍光体層を有する蛍光体パネルの製造には、好適である。
以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されないのは言うまでもない。
[実施例1−1]
Z7075‐T6(JIS規格)のアルミニウム合金で形成された縦450mm×横450mm、厚み10mmの平面板に、250℃で2時間の熱処理を行った後、表面研磨を行い、基板Sとした。
三次元測定器を用いて、蒸着領域(中央の430×430mm)において等間隔の10×10点で高さを測定し、この基板Sの蒸着面の平面度(以下、初期平面度とする)を算出した。その結果、この基板Sの平面度は、±13μmであった。
この基板Sに、図1に示す装置10を用いて蛍光体層を形成した。なお、基板Sの蒸着領域以外には、耐熱性カプトン粘着テープによってマスキングを施した。
基板ホルダ26は、SUS430で作製した。なお、基板ホルダ26の基板載置部26aの自重による撓み量を測定した結果、4辺共に約20μmであった。
この基板ホルダ26の基板載置部26aに、準備した基板Sを載置し、上記実施形態と同様、基板ホルダ26を基板固定部24にネジ28を用いて固定した。なお、上記のようにして基板載置部26aに基板Sを載置した際に、基板Sが熱膨張し、基板Sの平面度が基板Sの側面と基板ホルダ26とが接触することにより変化または破損することがないように、基板Sの側面と基板ホルダ26との間に、全辺2mmのすき間を設けた。
真空チャンバ12内の基板S(蒸着領域)の搬送領域の下部に、幅方向に等間隔で5箇所、高さを揃えてレーザ変位計を配置して、基板面までの距離を測定し、その状態で基板Sを直線搬送して、基板Sの全体の高さを測定して、この5ラインの高さの測定結果から、基板Sを装置10に保持した状態における、基板Sの平面度を算出した。その結果、平面度は±14μmであった。
また、蛍光体用ルツボ34に臭化セシウム(CsBr)を、付活剤用ルツボ36に臭化ユーロピウム(EuBr2)を、それぞれ所定量、充填して、真空チャンバ12を閉塞して、排気を開始した。真空度が1×10-3Paとなった時点で、排気を継続しつつ真空チャンバ12内にArガスを導入して、1Paの真空度とした。
次いで、抵抗加熱電源を駆動して成膜材料の加熱/溶融を開始し、モータ86を駆動して基板Sの搬送を開始して、蛍光体層(CsBr:Eu)の蒸着を実施し、蒸着領域に約700μmの蛍光体層を形成した。
なお、蛍光体層形成中の基板Sの到達温度は、240℃であった。
上記のようにして、基板Sに蛍光体層を形成した後、200℃の温度条件下で50分間熱処理を実施し、蛍光体パネルを得た。
[実施例1−2]
前記実施例1−1と同様の基板Sを準備した。なお、実施例1と同様に平面度を測定した所、±15μmであった。
基板保持手段20に変えて、図4に示す基板保持手段40を用いて前記基板Sを保持した以外は、実施例1−1と全く同様にして、装置10によって基板Sに蛍光体層を形成して、蛍光体パネルを作製した。
なお、基板保持手段40の基板固定部42の基板Sの当接面の平面度は、±20μmであった。また、基板Sのネジ孔46bは、中心に1つと、基板Sの対角線上に、夫々、基板Sの中心から280mm離れた基板S角部の4箇所に形成した。また、基板Sが熱膨張した際に、基板Sが撓むことがないように、基板Sが加熱によって貫通孔46aの直径を、基板Sのネジ孔46bの直径より3mm大きく形成した。
装置10の基板保持手段40に基板Sを保持した状態の平面度を、実施例1と同様に測定した結果、±45μmであった。また、蛍光体層形成中の基板到達温度は、250℃であった。
[実施例1−3]
前記実施例1−1と同様の基板Sを準備した。なお、実施例1と同様に平面度を測定した所、±15μmであった。
この基板Sを用い、図3に示すように、基板Sと基板固定部24との間に、熱伝導性シートTを設けた以外は、実施例1と全く同様にして、蛍光体パネルを作製した。
基板Sを装置10の基板保持手段20に保持した状態の平面度を、実施例1−1と同様に測定した結果、±32μmであった。また、成膜中は、基板固定部24内に設けたヒータによって、基板Sを230℃に加熱した。さらに、蛍光体層形成中の基板到達温度は、245℃であった。
[比較例1−1]
前記実施例1と同様の基板Sを準備した。なお、実施例1−1と同様に平面度を測定した所、±13μmであった。
この基板Sを用い、基板保持手段20における基板の保持を4辺全周を保持する基板ホルダ26から、搬送方向両端の2辺全域のみを載置する基板ホルダに変更した以外は、実施例1−1と全く同様にして、蛍光体パネルを作製した。なお、基板ホルダの載置部の自重撓み量は、±25μmであった。
また、基板Sを装置10の基板保持手段20に保持した状態の平面度を、実施例1と同様に測定した結果、±63μmであった。さらに、蛍光体層形成中の基板到達温度は、255℃であった。
[比較例1−2]
前記実施例1−1と同様の基板Sを準備した。なお、実施例1−1と同様に平面度を測定した所、±16μmであった。
この基板Sを用い、基板保持手段40における基板の保持を、中央のネジ46を用いず、基板角部の4箇所のみとした以外は、実施例2と全く同様にして、蛍光体パネルを作製した。
基板Sを装置10の基板保持手段40に保持した状態の平面度を、実施例1−1と同様に測定した結果、±70μmであった。また、蛍光体層形成中の基板到達温度は、260℃であった。
このような実施例1−1〜1−3、ならびに比較例1−1および1−2で作製した蛍光体パネルについて、画像評価および蛍光体層形成後の基板Sの平面度を測定した。測定方法は、以下のとおりである。
[画像評価]
作製した蛍光体パネルにX線(80kvp、10mR)照射し、画像読取装置(富士写真フイルム(株)製:velocity-u)で読み取って、画像をフィルム上に再生して、画像を目視で評価した。
[蛍光体層形成後の基板の平面度]
上記画像評価を行った後、基板Sに蒸着によって形成されたCsBr:Eu蛍光体層を水洗いによって除去し、基板Sの平面度を初期平面度と同様に測定した。
結果を下記表に示す。また、表1には、基板の初期平面度、装置10に保持した際の平面度も併記する。
Figure 2007225587
表1に示される結果より明らかなように、装置10に基板を取り付けた際の平面度が±50μm以下の本発明によれば、蛍光体層を形成した後の基板の平面度も良好であり、撓みに起因する画質劣化も生じていない。
これに対し、装置10に基板を取り付けた際の平面度が±50μmを超える比較例では、蛍光体層を形成した後に基板が撓んでしまい、この撓みに起因する減感等による画質劣化を生じている。
[実施例2−1]
A5083−0(JIS規格)(予め345℃で約1時間時間焼き鈍し処理されている)のアルミニウム合金で形成された縦450mm×横450mm、厚み10mmの平面板の表面を機械研削および砥石研磨により加工し、平面度は、±16μmとして、基板Sとした。
次いで、この基板Sの表面を、アルミニウム洗浄剤(日本パーカライジング社製:ファインクリーナ2%溶液)中で超音波洗浄した後、流水にて洗浄した。
洗浄した基板Sの表面に、幅5mm、外サイズの縦430mm×横430mm、深さ1.3mmの溝を形成し、次いで、基板Sの表面をラッピングにより研磨し、基板Sの表面粗さRaを0.05とした。
次いで、基板Sの表面から上記の研磨の際に使用した研磨剤を取り除くために、基板Sの表面を流水で洗浄した後、アルミニウム洗浄剤(日本パーカライジング社製:ファインクリーナ2%溶液)中で超音波洗浄した。
研磨処理を施した基板Sの表面に、イオンアシスト蒸着により約3μmのSiO層を形成した。
次いで、基板Sの表面に形成した溝に、予め用意していたA5052(JIS規格)のアルミニウムで形成された厚さ2mm、外形429.9m×429.9mm、幅4.8mmの枠を、耐熱エポキシ接着剤(アレムコプロダクツ社製:アレムコボンド526N)を用いて接着した。
三次元測定器を用いて、蒸着領域(中央の425×425mm)において等間隔の10×10点で高さを測定し、この基板Sの蒸着面の平面度(以下、初期平面度とする)を算出した。その結果、この基板Sの平面度は、±18μmであった。
基板Sの表面に固定された枠の上面に耐熱アルミニウムテープを貼付け、枠の内辺から0.2mmの位置で余剰部分を切除し、マスクとした。
実施例1−1と同様の基板ホルダ26の基板載置部26aに、準備した基板Sを載置し、上記実施形態と同様、図5に示すように、基板ホルダ26を基板固定部24にネジ28を用いて固定した。
また、蛍光体用ルツボ34に臭化セシウム(CsBr)を、付活剤用ルツボ36に臭化ユーロピウム(EuBr2)を、それぞれ所定量、充填して、真空チャンバ12を閉塞して、排気を開始した。真空度が1×10-3Paとなった時点で、排気を継続しつつ真空チャンバ12内にArガスを導入して、1Paの真空度とした。
次いで、抵抗加熱電源を駆動して成膜材料の加熱/溶融を開始し、モータ86を駆動して基板Sの搬送を開始して、蛍光体層(CsBr:Eu)の蒸着を実施し、蒸着領域に約710μmの蛍光体層を形成した。
なお、蛍光体層形成中の基板Sの到達温度は、250℃であった。
基板Sに蛍光体層を形成した後、枠16の耐熱アルミテープを除去し、約200℃の温度条件下で2時間熱処理を実施した。
他方、6μm厚みのPETフィルム上に、スパッタリング法を用いて、SiO膜をl00nm形成し、その上に、PVAとSiOとの比率が1:1となるように、ゾル・ゲル法を用いてPVAとSiOとのハイブリット層を600nm形成し、ハイブリット層上に、スパッタリング法を用いてSiO膜を100nm形成し、このSiO膜の全面に、ポリエステル系樹脂(東洋防:バイロン300)を塗布し、乾燥させて、厚み1.2μmの防湿保護層18を形成した。
蛍光体層を形成した基板Sを100℃に予熱し、429.9mm×429.9mmサイズに裁断した防湿保護層18を、ポリエステル系樹脂を塗布した側が蛍光体層と対向するように、蛍光体層に被せ、熱ラミネーションにより、防湿保護層と、枠の上面及び蛍光体層の表面を封止接着した。
蛍光体層を防湿保護層で封止接着した後、厚さ0.6mm、外形429.9mm×429.9mm、幅6mmの基板12とA5052(JIS規格)のアルミニウム製の補強枠を準備し、この補強枠の片面に薄層両面テープ(日東電工製:CS9621)を貼り付け、防湿保護層を介して、枠と補強枠とが一致して重なるように、防湿保護層の表面に貼り付け、蛍光体パネルを得た。
完成した蛍光体パネルの蛍光体層面(防湿保護層表面)の平面度(以下、完成品平面度とする)を、初期平面度を算出したのと同様にして算出した。その結果、この基板Sの平面度は、±24μmであった。
[実施例2−2]
基板Sとして、A7075(JIS規格)のアルミニウム合金で形成された平面板に、320℃で8時間焼き鈍し処理を施した物を用いた以外は、実施例2−1と全く同様にして、蛍光体パネルを得た。
なお、実施例2−1と全く同様にして、基板Sの初期平面度を測定したところ、±20μmであり、完成品平面度を測定したところ、±25μmであった。
[実施例2−3]
基板Sの表面にイオンアシスト蒸着により約3μmのSiO層を形成する代わりに、ラッピングにより研磨した基板Sの表面にアルマイト処理(陽極酸化処理)により約5μmの酸化アルミニウム層を形成した以外は、実施例2−1と全く同様にして、蛍光体パネルを得た。
なお、実施例2−1と全く同様にして、基板Sの初期平面度を測定したところ、±16μmであり、完成品平面度を測定したところ、±32μmであった。
[実施例2−4]
基板Sの表面にイオンアシスト蒸着により約3μmのSiO層を形成する代わりに、基板Sの表面に50μmのポリイミドフィルムを貼り付けた以外は、実施例2−1と全く同様にして、蛍光体パネルを得た。
なお、実施例2−1と全く同様にして、基板Sの初期平面度を測定したところ、±22μmであり、完成品平面度を測定したところ、±32μmであった。
[実施例2−5]
基板Sの表面にイオンアシスト蒸着により約3μmのSiO層を形成する前に、基板Sの表面に約50μmのポリイミドフィルムを貼り付けた以外は、実施例2−1と全く同様にして、蛍光体パネルを得た。
なお、実施例2−1と全く同様にして、基板Sの初期平面度を測定したところ、±18μmであり、完成品平面度を測定したところ、±22μmであった。
このような実施例2−1〜2−5において作製した蛍光体パネルについて、画像評価を行った。なお、評価方法は、上述の実施例1と全く同様の評価方法である。
結果を下記表に示す。また、表2には、各々の基板の初期平面度、完成品平面度も併記する。
Figure 2007225587
表2に示される結果より明らかなように、焼き鈍し処理を施した基板Sを用いた本発明によれば、蛍光体層を形成した後の基板の平面度も良好であり、撓みに起因する画質劣化も生じていない。
以上の結果より、本発明の効果は、明らかである。
本発明を実施する真空蒸着装置の一実施形態の構成概略図である。 (a)および(b)は、本発明における基板の保持方法の一例を説明するための模式図である。 本発明における基板の保持方法の別の例を説明するための模式図である。本発明に係る真空蒸着装置の基板保持機の別の一実施形態の概略構成図である。 (a)および(b)は、本発明における基板の保持方法の一例を説明するための模式図である。 本発明における枠を有する基板を保持した一例を示す模式図である。
符号の説明
10 真空蒸着装置
12 真空チャンバ
14 基板保持搬送機構
16 加熱蒸発部
20,40 基板保持手段
22, 直線搬送手段
24,42 基板固定部
26,基板ホルダ
28,46 ネジ
46a 貫通孔
46b ネジ孔
31 蒸着部
34 蛍光体用ルツボ
36 付活剤用ルツボ
S 基板
T 熱伝導性シート

Claims (13)

  1. 基板の表面に気相堆積法によって蛍光体層を形成して、蛍光体パネルを製造するに際し、
    前記蛍光体層の形成装置に保持した際における前記基板の平面度を、±50μm以下とすることを特徴とする蛍光体パネルの製造方法。
  2. 前記基板が、厚さ1〜20mmの金属製である請求項1に記載の蛍光体パネルの製造方法。
  3. 前記基板がアルミニウム合金製である請求項1または2に記載の蛍光体パネルの製造方法。
  4. 前記蛍光体層の形成装置の内部に配置された、前記基板平面の基準となる部材を用いることにより、前記基板の平面度を±50μm以下とする請求項1〜3のいずれかに記載の蛍光体パネルの製造方法。
  5. 前記基板平面の基準となる部材が、前記蛍光体層の形成時に基板の四辺を下方から支持する支持部材である請求項4に記載の蛍光体パネルの製造方法。
  6. 前記基板を支持した際における前記支持部材の撓み量が、80μm以下である請求項5に記載の蛍光体パネルの製造方法。
  7. 前記基板平面の基準となる部材が、前記蛍光体層の形成時に前記基板の裏面が押圧される支持面を有する基板の保持部材である請求項4に記載の蛍光体パネルの製造方法。
  8. 前記支持面の平面度が±40μm以下である請求項7に記載の蛍光体パネルの製造方法。
  9. 前記気相堆積法が、0.1〜5Paの真空度で行う蒸着である請求項1〜8のいずれかに記載の蛍光体パネルの製造方法。
  10. 前記基板が、焼き鈍し処理を施した金属製の基板である請求項1〜9のいずれかに記載の蛍光体パネルの製造方法。
  11. 基板の表面に気相堆積法によって蛍光体層を形成して、蛍光体パネルを製造するに際し、
    前記基板として、焼き鈍し処理を施した金属製の基板を用いることを特徴とする蛍光体パネルの製造方法。
  12. 前記基板が、アルミニウム製、または、アルミニウム合金製である請求項11に記載の蛍光体パネル。
  13. 前記焼き鈍し処理の温度が、T℃〜T2℃である請求項11または12に記載の蛍光体パネルの製造方法。
    (ただし、Tは、基板の形成材料の溶解温度範囲の中心温度(絶対温度)に0.5を掛けた値を示し、Tは、基板の形成材料の溶解温度範囲の下限値を示す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2015005263A1 (ja) * 2013-07-11 2017-03-02 コニカミノルタ株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法

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