JP2007225160A - 点火器組立体とその製造方法 - Google Patents

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万濫 加藤
Atsushi Mitsunabe
篤 三鍋
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Abstract

【課題】 防湿性が高く、シール部材が不要となる点火器組立体の提供。
【解決手段】 点火器本体2の樹脂部7に点火器カラー20の内側上傾斜面部22が埋設され、点火器カラー20と点火器本体2が密着一体化されている。このため、点火器本体2と点火器カラー20との境界面を通って湿気が侵入することが防止され、点火器カラー20から点火器本体2が脱落することが防止される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エアバッグ用ガス発生器を初め、車両の人員拘束装置に適した点火器組立体と、その製造方法に関する。
点火器は、エアバッグ用ガス発生器、シートベルトリトラクタ用ガス発生器やアクチュエータ等の起動装置として用いられ、主に着火電流によって作動する電気式点火器が広く知られている。各ガス発生器やアクチュエータに取り付ける場合、点火器本体を金属製カラーに取り付けた後に、ガス発生器やアクチュエータへ配設するが、ガス発生器やアクチュエータの性能を維持する上で防湿性が重要であることから、金属製カラーと点火器本体との間はシールがされていることが必要になる。
特許文献1には、シートベルトリトラクタに使用される小型ガス発生器(FIG.1)が開示されている。ポリマーヘッダ2に、電極1、1’が貫通され、金属ベース5に対してかしめで固定されている。そして、金属ベース5とポリマーヘッダ2との間にOリング6が配置されている。
Oリングに限らず、別体のシール部材を配置する方法は、そのシール部材だけ部品点数が増え、工数が増え、製造コストにも影響する。さらに、FIG.1のような位置にOリング6を配置する場合、配置後、かしめて固定した後にOリング6が正しく配置されているかどうかを目視で確認し難い。
USP 6,796,245 B2
本発明は、部品点数が少なく、工数を削減でき、組立が容易で、確実にシールできる点火器組立体とその組立方法を提供することを課題とする。
(請求項1)
本発明は、課題の解決手段として、
点火部、前記点火部から延ばされた導電性ピン、前記点火部の周囲を覆う樹脂部を有する点火器本体と、軸方向に対向する2つの開口部を有する金属製の点火器カラーを有し、前記点火器カラー内に前記点火器本体が嵌め込まれて固定された点火器組立体であり、
前記環状段差面を有する前記樹脂部の表面に、前記点火器カラーの一端側周壁部の少なくとも一部が埋設されている点火器組立体を提供する。
本発明で用いる点火器カラーと点火器本体の基本的な構造及び形状は周知のものであるが、点火器本体の樹脂部に、点火器カラーの一端側周壁部の少なくとも一部が埋設されている(即ち、めり込んでいる)ことにより、前記樹脂部と前記周壁部が、第1接触面(樹脂部表面と周壁部の内表面が接触する面)と第2接触面(樹脂部表面と周壁部の開口部周縁が接触する面)という2つの異なる方向の面にて密着されることになる。このため、点火器カラーと点火器組立体との密着部分を湿気が通りにくくなり、湿気の侵入が防止される(即ち、シールされる)と共に、点火器作動時の圧力により、点火器カラーから点火器本体が脱落することも防止される。
点火器カラーの一端側周壁部は、樹脂部に対して一部が埋設された状態でもよいし、全部が埋設された状態でもよい。前記周壁部の一部が埋設された状態の場合、外観上は樹脂部表面に前記周壁部による段差が生じていることになり、前記周壁部の全部が埋設された状態の場合、外観上は面一になっている。或いは、前記周壁部の肉厚以上に埋設された場合には凹状の段差が生じる。
本発明の点火器組立体では、目視により、前記樹脂部と前記周壁部との接触状態の確認が容易にできるため、シール不良が生じることがない。
本発明の点火器組立体では、従来品のようにOリング等のシール部材を使用する必要がないため、部品点数が削減でき、工数も削減できる。
(請求項2)
本発明は、課題の解決手段として、
前記樹脂部が、周方向に連続した厚さ方向への環状段差面を有しており、
前記環状段差面を有する前記樹脂部の表面に、前記点火器カラーの一端側周壁部の少なくとも一部が埋設されている、請求項1記載の点火器組立体を提供する。
樹脂部表面に予め上記した環状段差面を形成しておき、そこに点火器カラーの一端側周壁部が埋設されるようにすると、埋設作業時に前記周壁部に加えられる力が小さくてすむため、埋設作業が容易になり、樹脂部全体に加えられる力が抑制される。
(請求項3)
本発明は、課題の解決手段として、
前記点火部の周囲を覆う樹脂部が、円柱状周壁部と、前記円柱状周壁部の両端側に形成された、いずれも先細り状の傾斜面部を有しており、前記傾斜面部の一方に前記点火器カラーの一端側周壁部の少なくとも一部が埋設されている、請求項1又は2記載の点火器組立体を提供する。
このように傾斜面部の一方に点火器カラーの周壁部が埋設されているようにすることで、埋設作業が容易になる。また埋設深さを一端側周壁部の厚さ以下とすることでも埋設作業が容易となる。埋設深さは、周方向に均一でもよいし、部分的に異なっていてもよい。
(請求項4)
本発明は、他の課題の解決手段として、
請求項1〜3のいずれかに記載の点火器組立体の組立方法であり、
軸方向に対向する2つの開口部を有する金属製の点火器カラー内に点火器本体を嵌め込む工程と、
前記点火器カラーの一端側周壁部を、その少なくとも一部を前記点火器本体の樹脂部に埋設されるように変形させる工程
を有している点火器組立体の組立方法を提供する。
本発明では、点火器カラー内に点火器組立体を嵌め込んだ後、点火器カラーの一端側周壁部を変形させ、前記点火器本体の樹脂部表面(必要応じて環状段差面を有している)に埋設させる(即ち、めり込ませる)ことで、前記周壁部と前記樹脂部とを密着一体化させる。前記周壁部の変形方法としては、前記周壁部をかしめることで変形させる方法を適用できる。
埋設させる前に環状段差面を形成しておくと埋設作業が容易になるが、シール性を向上させる目的で、樹脂部の表面に対して強くかしめ、結果的に環状段差面が形成されてもよい。
(請求項5)
本発明は、課題の他の解決手段として、
点火部、前記点火部から延ばされた導電性ピン、前記点火部の周囲を覆う樹脂部を有する点火器本体と、軸方向に対向する2つの開口部を有する金属製の点火器カラーを有し、前記点火器カラー内に前記点火器本体が嵌め込まれて固定された点火器組立体であり、
前記点火器カラーが、内表面に複数の独立した突起を有しており、
前記複数の独立した突起が前記樹脂部に食い込んでいる点火器組立体を提供する。
点火器本体の樹脂部に、点火器カラー内表面の独立した複数の突起を食い込ませることにより、前記樹脂部表面と前記点火器カラー内表面が密着一体化されることになるため、湿気の侵入が防止される(即ち、シールされる)と共に、点火器作動時の圧力により、点火器カラーから点火器本体が脱落することも防止される。
樹脂部に突起が食い込んでいる場合は、樹脂部が突起で押圧されて窪んだ状態、樹脂部が突起で押圧されることで削り取られて、削り取られた後に突起が入り込んだ状態、前記2つの状態が組み合わされた状態を含む。以下においても同様である。
さらに、従来品のようにOリング等のシール部材を使用する必要がないため、部品点数が削減でき、工数も削減できる。
(請求項6)
本発明は、課題の他の解決手段として、
点火部、前記点火部から延ばされた導電性ピン、前記点火部の周囲を覆う樹脂部を有する点火器本体と、軸方向に対向する2つの開口部を有する金属製の点火器カラーを有し、前記点火器カラー内に前記点火器本体が嵌め込まれて固定された点火器組立体であり、
前記点火器カラーが、内表面に周方向に連続した環状突起を有しており、
前記周方向に連続した環状突起が前記樹脂部に食い込んでいる点火器組立体を提供する。
点火器本体の樹脂部に、点火器カラー内表面の環状突起を食い込ませることにより、前記樹脂部表面と前記点火器カラー内表面が密着一体化されることになり、かつ環状突起が周方向に連続しているため、湿気の侵入が防止される(即ち、シールされる)と共に、点火器作動時の圧力により、点火器カラーから点火器本体が脱落することも防止される。
さらに、従来品のようにOリング等のシール部材を使用する必要がないため、部品点数が削減でき、工数も削減できる。
(請求項7)
本発明は、課題の他の解決手段として、
前記点火器カラーの内表面が、筒状内周壁部と、前記筒状内周壁部の両端側に形成された、先細り状の内側傾斜面部を有しており、前記筒状内周壁部又は前記内側傾斜面部に前記複数の独立した突起又は前記環状突起が形成されている、請求項5又は6記載の点火器組立体を提供する。
このように傾斜面部の一方に前記突起が形成されていると、樹脂部と点火器カラーの周壁部との密着一体化作業が容易になり、点火器の固定(点火器カラーのかしめによる変形)とシール作業を一度に行うことができる。なお、環状突起は、単一でもよいし、複数でもよい。
(請求項8)
本発明は、他の課題の他の解決手段として、
請求項5〜7のいずれかに記載の点火器組立体の組立方法であり、
軸方向に対向する2つの開口部を有する金属製の点火器カラー内に点火器本体を嵌め込み、前記点火器本体の樹脂部表面と前記点火器カラーに形成された前記複数の独立した突起又は前記環状突起を対向した状態で接触させる工程と、
前記点火器カラーを変形させることで、前記樹脂部に前記複数の独立した突起又は環状突起を食い込ませる工程
を有している点火器組立体の組立方法を提供する。
点火器カラーの一端側周壁部を、前記周壁部が前記点火器本体の樹脂部表面に当接されるように変形させる(例えば、かしめる)と、変形時の力により、点火器カラーに対して内側方向(樹脂部方向)への力が生じる。この内側方向の力により、樹脂部と当接状態にある複数の独立した突起又は環状突起が樹脂部に食い込み、点火器カラーと点火器組立体が密着一体化される。
突起の幅方向の断面形状は、三角形(正三角形、二等辺三角形等であり、頂角の角度は適宜設定できる。)が好ましいが、これらに限定されるものではなく、樹脂部に食い込ませることができる形状であればよい。
複数の独立した突起又は環状突起が樹脂部に食い込んでいるかどうかは外側からは確認できないが、点火器カラーの変形させた部分(かしめた部分)が点火器本体の樹脂部表面に密着されていれば、複数の独立した突起又は環状突起が樹脂部に食い込んでいることになるから、事実上、目視で確認できることになる。
本発明の点火器組立体は、防湿性が高く、点火器カラーと点火器本体との結合力も高いので、製品としての信頼性が高い。また、Oリングのようなシール部材が不要になるため、部品点数が削減できる。
本発明の点火器組立体の組立方法によれば、シールが確実になされたかどうかを目視により確認できる。また、Oリングのようなシール部材が不要になるため、組立工程時における工数が削減できる。
(1)図1の点火器組立体及びその組立方法
<点火器組立体>
図1(a)は、組立途中の点火器組立体の縦断面図、図1(b)は、点火器組立体の縦断面図の縦断面図、図1(c)は、樹脂部に環状段差面を有するものの部分断面図である。
点火器組立体1は、着火電流で作動する電気式点火器であり、点火器本体2と、点火器本体2を保持する点火器カラー20からなっている。
点火器本体2は、一対の導電性ピン5と点火部6と、周囲を覆う樹脂部7で形成されている。導電性ピン5同士は、電気的絶縁状態が保たれた上で、点火部内においてブリッジワイヤ(図示せず)が架け渡されている。ブリッジワイヤには、点火部6の内側に存在する点火薬が接触しており、この点火薬は、ブリッジワイヤーの発熱によって着火され燃焼し、ガス発生器の作動を開始する上で必要な火炎、高温ガスを生じさせる。
図1(a)、(b)に示すとおり、樹脂部7は、点火部6よりも外径の大きい円柱状周壁部9と、円柱状周壁部9の両端側に形成された、いずれも先細り状の上傾斜面部10と下傾斜面部11を有している。
図1(c)は、別実施形態のもので、樹脂部7の上傾斜面部10が、周方向に連続した厚さ方向への環状段差面12を有している。環状段差面12は、下方(円柱状周壁部9側)の第1上傾斜面部13と、上方(点火部6側)の第2上傾斜面部14とからなっており、環状段差面12は、第1上傾斜面部13に対してほぼ垂直面を形成している。
樹脂部7は、プラスチック材料等の絶縁材料を用いて形成されている。このようなプラスチック材料としては、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン6−12等のナイロンや、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル等を挙げることができ、その他、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー等を挙げることができる。
樹脂部7を形成するプラスチック材料は、23℃で24時間浸水後における吸水率(以下同様)が望ましくは0.005〜0.5%、さらに望ましくは0.005〜0.3%であって、引張強度が望ましくは70〜250MPa、さらに望ましくは100〜250MPaのものである。また、線膨張率が8×10−5/℃以下、引張強度が100MPa以上、絶縁破壊電圧が10MV/m以上のものが好ましい。
プラスチック材料は、機械的強度を高める目的から、ガラス繊維やガラスフィラー或いはミネラル等の無機充填物を含有するものでもよく、特にポリブチレンテレフタレートを用いる場合は20〜80質量%のガラス繊維を含み、ポリフェニレンサルファイドの場合は20〜80質量%のガラス繊維を含み、液晶ポリマーの場合は20〜80質量%のミネラルを含むものが好ましい。
点火器カラー20は、ステンレスやアルミニウム等からなる金属製のもので、軸方向に対向する2つの開口部31、32を有している。外部形状は、ガス発生器に取り付けるのに適した形状となっており、内部形状は、点火器本体2を取り付けるのに適した形状となっている。
点火器カラー20の内部は、円柱状周壁部9に対応する筒状内周壁部21、上傾斜面部10に対応する内側上傾斜面部22、下傾斜面部11に対応する内側下傾斜面部23を有し、これらが一端側の周壁部を形成している。
図1(b)に示すとおり、内側上傾斜面部22は、上傾斜面部10に対して変形され、その一部が上傾斜面部10に埋設されており、外観上は段差が生じているが、全部が埋設されて、外観上、面一になるようにされていてもよいし、更に凹状の段差が生じるくらいに深く埋設されていてもよい。
点火器組立体1をガス発生器に取り付けたとき、点火器カラー20の内表面と樹脂部7の境界面を通って湿気が侵入し、ガス発生器の内部に入り込む場合がある。しかし、図1の点火器組立体1では、内側上傾斜面部22(開口部周縁22aを含む)が上傾斜面部10に埋設されており、点火器カラー20の内表面と樹脂部7の外表面との境界面が複雑となるため、湿気の侵入・移動が防止される。
また、内側上傾斜面部22(開口部周縁22aを含む)と上傾斜面部10の埋設状態が、目視により容易に確認できるため、シール不良が生じることがなく、点火器組立体1の作動時、点火器カラー20から点火器本体2が脱落することが防止される。さらに、Oリングのようなシール部材が不要になる。
<点火器組立体の組立方法>
図1(a)、(b)により、点火器組立体1の組立方法を説明する。
点火器カラー20の開口部31側から点火器本体2を嵌め込む。このとき、図1(a)に示すように、点火器カラー20の内側上傾斜面部22と点火器本体2の樹脂部7の上傾斜面部10、開口部32側の導電性ピン5が突き出された面7aを除いて、点火器カラー20の内表面と樹脂部7の外表面は当接状態にある。
次に、図1(b)に示すように、点火器カラー20の内側上傾斜部22を内側方向にかしめることで変形させ、内側上傾斜部22(開口部周縁22aを含む)を上傾斜面部10に埋設させる(即ち、めり込ませる)。また、この過程にて、点火器カラー20が樹脂部7を押圧するような力が加えられるため、点火器カラー20と樹脂部7の接触面全体における密着強度が高められる。
また、図1(c)に示すような樹脂部7に予め環状段差面12を形成した点火器本体2を用いた場合、内側上傾斜部22の開口部周縁22aが環状段差面12に当接するように変形させた後、さらに変形を継続することにより、内側上傾斜部22(開口部周縁22aを含む)を上傾斜面部10(第1上傾斜面部13)に埋設させる(即ち、めり込ませる)。
なお、この実施形態では、内側上傾斜部22が上傾斜面部10(第1上傾斜面部13)に圧接され、開口部周縁22aが環状段差面12に圧接された状態になっており、埋設されていなくてもよい。
(2)図2の点火器組立体及びその組立方法
<点火器組立体>
図2は、図1で示されるものとは別実施形態の点火器組立体の縦断面図である。図2で示される点火器組立体100は、基本的構造は図1の点火器組立体1と同じで一部構成要素が異なるのみであり、図1と同じ番号は同じものであることを意味する。
点火器カラー20は、点火器本体2の樹脂部7の下傾斜面部11に対応する内側下傾斜面部23を有しているが、内側下傾斜面部23には、周方向に連続した2つの環状突起24、25が形成されている。2つの環状突起24、25は、幅方向(周方向に直交する方向)に間隔をおいて形成されており、樹脂部7の下傾斜面部11に食い込んだ状態になっている。
環状突起24、25の高さは、樹脂部7の厚さに応じて適宜設定することができる。環状突起24、25の幅方向の断面形状は三角形になっている。環状突起は、1つでも、3つ以上でもよい。複数の環状突起を形成する場合は、図2に示すとおり、2つの環状突起24、25が幅方向(周方向に直交する方向)に間隔をおいて配置されていてもよいし、幅方向の断面が階段状になるように連続的に配置されていてもよい。
図2の点火器組立体100では、内側下傾斜面部23が下傾斜面部11に密着されていると共に、2つの環状突起24、25が下傾斜面部11に食い込んだ状態になっている。このように、点火器カラー20の内表面と樹脂部7の外表面との境界面が方向の異なる複雑な面を形成しているため、Oリングのようなシール部材を使用しなくても、湿気の侵入・移動が防止される。また、点火器組立体100の作動時、点火器カラー20から点火器本体2が脱落することが防止される。
なお、図2では、周方向に連続した環状突起24、25が形成されているが、このような環状突起24、25に代えて、周方向に間隔をおいて均等配置された、或いはランダムに配置された複数の独立した突起を利用してもよい。また、複数の独立した突起の場合は、全体として隙間のある環を形成するようにして配置されているものが好ましく、その場合には、2重以上の環が、互いの隙間に対向する位置に突起が位置するようにして形成されているものがよい。
このような複数の独立した突起を利用することにより、内側下傾斜面部23と下傾斜面部11の密着強度が高められるため、上記した湿気の侵入防止効果や脱落防止効果が高められる。
図2の点火器組立体100では、さらに図1の点火器組立体1と同様のシール方法を併用することもできる。
<点火器組立体の組立方法>
図2、図1(a)により、点火器組立体100の組立方法を説明する。
点火器カラー20の開口部31側から点火器本体2を嵌め込む。このとき、点火器本体2の樹脂部7の下傾斜面部11は、内側下傾斜面部23の環状突起24、25の頂点に当接した状態になっており、内側下傾斜面部23には接触していない。そして、図1(a)に示す状態とほぼ同じように、樹脂部7の円柱状周壁部9は筒状内周壁部21に当接され、樹脂部7の上傾斜面部10と点火器カラー20の内側上傾斜面部22は接触していない。
次に、点火器カラー20の内側上傾斜面部22を内側方向にかしめることで変形させ、内側上傾斜面部22を上傾斜面部10に密着させる。このとき、点火器本体2(樹脂部7)には下方向への強い力が加えられるから、内側下傾斜面部23の環状突起24、25が樹脂部7の下傾斜面部11を押圧することになり、環状突起24、25が下傾斜面部11に食い込んで、密着一体化される。
このようなかしめ工程が正常になされた場合、環状突起24、25が下傾斜面部11に正常に食い込んだことを意味するから、事実上、目視により、点火器本体2と点火器カラー20の密着一体化が確認できる。
(3)図3の点火器組立体及びその組立方法
<点火器組立体>
図3(a)は、点火器組立体の組立途中の状態を示す縦断面図、図3(b)は、組立終了後の点火器組立体の縦断面図である。図3で示される点火器組立体200は、基本的構造は図1の点火器組立体1と同じで一部構成要素が異なるのみであり、図1と同じ番号は同じものであることを意味する。
点火器カラー20は、点火器本体2の樹脂部7の円柱状周壁部9に対応する筒状内周壁部21を有しているが、筒状内周壁部21には、周方向に連続した2つの環状突起26、27が形成されている。2つの環状突起26、27は、幅方向(周方向に直交する方向)に間隔をおいて形成されており、樹脂部7の円柱状周壁部9に食い込んだ状態になっている。
環状突起26、27の高さは、樹脂部7の厚さに応じて適宜設定することができる。環状突起26、27の幅方向の断面形状は三角形になっている。環状突起は、1つでも、3つ以上でもよい。複数の環状突起を形成する場合は、図3に示すとおり、2つの環状突起26、27が幅方向(周方向に直交する方向)に間隔をおいて配置されていてもよいし、幅方向の断面が階段状になるように連続的に配置されていてもよい。
図3の点火器組立体200では、筒状内周壁部21が円柱状周壁部9に密着されていると共に、2つの環状突起26、27が円柱状周壁部9に食い込んだ状態になっている。このように、点火器カラー20の内表面と樹脂部7の外表面との境界面が方向の異なる複雑な面を形成しているため、Oリングのようなシール部材を使用しなくても、湿気の侵入・移動が防止される。また、点火器組立体200の作動時、点火器カラー20から点火器本体2が脱落することが防止される。
なお、図3では、周方向に連続した環状突起26、27が形成されているが、このような環状突起26、27に代えて、周方向に間隔をおいて均等配置された、或いはランダムに配置された複数の独立した突起を利用してもよい。また、複数の独立した突起の場合は、全体として隙間のある環を形成するようにして配置されているものが好ましく、その場合には、2重以上の環が、互いの隙間に対向する位置に突起が位置するようにして形成されているものがよい。
このような複数の独立した突起を利用することにより、筒状内周壁部21と円柱状周壁部9の密着強度が高められるため、上記した湿気の侵入防止効果や脱落防止効果が高められる。
図3の点火器組立体200では、さらに図1の点火器組立体1と同様のシール方法、図2の点火器組立体100と同様の環状突起24、25を用いたシール方法を併用することもできる。
<点火器組立体の組立方法>
図3(a)、(b)により、点火器組立体200の組立方法を説明する。
図3(a)に示す状態の点火器カラー20の開口部31側から、点火器本体2を嵌め込む。このとき、下傾斜面部11は、内側下傾斜面部23に当接されているが、筒状内周壁部21は外側に開いた状態になっているため、円柱状周壁部9と筒状内周壁部21の間には隙間が存在している。
次に、点火器カラー20の筒状内周壁部21を内側方向にかしめることで変形させ、筒状内周壁部21を円柱状周壁部9に密着させる。このとき、点火器本体2(樹脂部7)には半径方向への強い力が加えられるから、筒状内周壁部21の環状突起26、27が樹脂部7の円柱状周壁部9を押圧することになり、環状突起26、27が円柱状周壁部9に食い込んで、密着一体化される。
このようなかしめ工程が正常になされた場合、環状突起26、27が円柱状周壁部9に正常に食い込んだことを意味するから、事実上、目視により、点火器本体2と点火器カラー20の密着一体化が確認できる。
なお、点火器本体2の点火器カラー20からの脱落防止効果をより高めるため、図2の点火器組立体100と同様に、点火器カラー20に内側上傾斜部22を設けて、内側上傾斜部22と上傾斜面部10とを密着させることもできる。
(a)は、組立途中の点火器組立体の縦断面図、(b)は、点火器組立体の縦断面図の縦断面図、(c)は、樹脂部に環状段差面を有するものの部分断面図。 他実施形態の点火器組立体の縦断面図。 (a)は組立途中の他実施形態の点火器組立体の縦断面図、(b)は組立終了後の他実施形態の点火器組立体の縦断面図。
符号の説明
1、100、200 点火器組立体
2 点火器本体
5 導電性ピン
6 点火部
7 樹脂部
9 円柱状周壁部
10 上傾斜面部
11 下傾斜面部
12 環状段差面
20 点火器カラー
21 筒状内周壁部21
22 内側上傾斜面部
23 内側下傾斜面部
24、25、26、27 環状突起

Claims (8)

  1. 点火部、前記点火部から延ばされた導電性ピン、前記点火部の周囲を覆う樹脂部を有する点火器本体と、軸方向に対向する2つの開口部を有する金属製の点火器カラーを有し、前記点火器カラー内に前記点火器本体が嵌め込まれて固定された点火器組立体であり、
    前記環状段差面を有する前記樹脂部の表面に、前記点火器カラーの一端側周壁部の少なくとも一部が埋設されている点火器組立体。
  2. 前記樹脂部が、周方向に連続した厚さ方向への環状段差面を有しており、
    前記環状段差面を有する前記樹脂部の表面に、前記点火器カラーの一端側周壁部の少なくとも一部が埋設されている、請求項1記載の点火器組立体。
  3. 前記点火部の周囲を覆う樹脂部が、円柱状周壁部と、前記円柱状周壁部の両端側に形成された、いずれも先細り状の傾斜面部を有しており、前記傾斜面部の一方に前記点火器カラーの一端側周壁部の少なくとも一部が埋設されている、請求項1又は2記載の点火器組立体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の点火器組立体の組立方法であり、
    軸方向に対向する2つの開口部を有する金属製の点火器カラー内に点火器本体を嵌め込む工程と、
    前記点火器カラーの一端側周壁部を、その少なくとも一部が前記点火器本体の樹脂部に埋設されるように変形させる工程
    を有している点火器組立体の組立方法。
  5. 点火部、前記点火部から延ばされた導電性ピン、前記点火部の周囲を覆う樹脂部を有する点火器本体と、軸方向に対向する2つの開口部を有する金属製の点火器カラーを有し、前記点火器カラー内に前記点火器本体が嵌め込まれて固定された点火器組立体であり、
    前記点火器カラーが、内表面に複数の独立した突起を有しており、
    前記複数の独立した突起が前記樹脂部に食い込んでいる点火器組立体。
  6. 点火部、前記点火部から延ばされた導電性ピン、前記点火部の周囲を覆う樹脂部を有する点火器本体と、軸方向に対向する2つの開口部を有する金属製の点火器カラーを有し、前記点火器カラー内に前記点火器本体が嵌め込まれて固定された点火器組立体であり、
    前記点火器カラーが、内表面に周方向に連続した環状突起を有しており、
    前記周方向に連続した環状突起が前記樹脂部に食い込んでいる点火器組立体。
  7. 前記点火器カラーの内表面が、筒状内周壁部と、前記筒状内周壁部の両端側に形成された、先細り状の内側傾斜面部を有しており、前記筒状内周壁部又は前記内側傾斜面部に前記複数の独立した突起又は前記環状突起が形成されている、請求項5又は6記載の点火器組立体。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の点火器組立体の組立方法であり、
    軸方向に対向する2つの開口部を有する金属製の点火器カラー内に点火器本体を嵌め込み、前記点火器本体の樹脂部表面と前記点火器カラーに形成された前記複数の独立した突起又は前記環状突起を対向した状態で接触させる工程と、
    前記点火器カラーを変形させることで、前記樹脂部に前記複数の独立した突起又は環状突起を食い込ませる工程
    を有している点火器組立体の組立方法。

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