JP2007223895A - 埋め込み基板結晶製造方法および埋め込み基板結晶 - Google Patents

埋め込み基板結晶製造方法および埋め込み基板結晶 Download PDF

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Abstract


【課題】結晶方位に関し反対向きの構造を取る異なる極性を混在させた結晶において少なくとも表面において極性の単結晶としてデバイスをその上に製造するに適した単結晶基板を製造する方法を提供する。
【解決手段】結晶方位に関し反対向きの構造を取る異なる極性A、Bを持つ部分が混在する結晶において、一方の極性Bの部分をエッチングして表面部分を除去し、あるいは除去せずそのままに極性Bの上を異種物質Mで被覆し、さらに同じ結晶の成長を行い極性Aの結晶A’によって表面を覆うようにする。
【選択図】図23

Description

この発明は、二つの極性が混在する基板上に、結晶成長を行う製造方法、並びにその製造方法で得られた結晶に関する。ここで極性というのは電気的な双極子や磁気的な南北の極というのではない。この明細書だけに使われる特別の用語である。ある平面に関し反平行に異なる結晶構造の方向という意味で使っている。表面に対して結晶方位が平行な部分と反平行な部分が共存する結晶のことを極性が共存する結晶という。だから当然に単結晶の場合に、その表面に関して反転対称性がある結晶にはそのようなものは存在しない。その表面に関して反転対称性(Inversion Symmetry)がない結晶の場合だけそのような状態がありうる。この用語と語義自体が新規であり、わかりにくいので極性と極性が共存する結晶について初めに説明する。
結晶には単結晶と多結晶がある。極性が混在する結晶というのは単結晶でない。
しかし、かといって多結晶といってしまうのは問題がある。いずれでもない中間的な結晶といえるであろう。そのような概念はこれまで存在しなかった。そのような実体がこれまで存在しなかったからである。
単結晶というのはいたるところ同じ結晶方位をもち並進対称性、回転対称性を全体としてもっている結晶である。単結晶の種結晶を使いチョクラルスキー法やブリッジマン法で結晶を成長させると種結晶と同じ方位の単結晶が成長する。その他の方法でも単結晶の種を使うと、それに倣った方位の単結晶ができる。単結晶の種を使った結晶成長の場合は、極性が共存するような結晶はできない。
多結晶は結晶方位がランダムであり並進対称性も回転対称性もないような規則性のない結晶である。しかし短い距離では同じ結晶方位をもつので単結晶の粒子の集まりということもできる。
多結晶の場合は方位がランダムだから、それをどのようにしても極性が共存するような結晶を得る事はできない。両極性が共存する結晶というのはそのように従来の結晶製造方法ではできないものなのである。特別な結晶の製造をしたときだけに出現する新規な結晶形態である。
しかも極性共存結晶はそれ自体に価値があるのではない。そうではなくて単結晶を作りたいのであるが極性共存結晶がやむをえずできてしまう、という事情がある。
本発明は極性共存結晶から単結晶を作る方法を提案するのである。初めから単結晶ができればもとより問題がない。ある種の結晶製造方法によると極性共存型の結晶ができてしまう。それを一様な極性の単結晶にしたいというのが本発明の意図である。
それではどうして極性の共存する結晶ができるのか?ということを述べる。窒化ガリウム(GaN)はバンドギャップが広いので青色発光素子として有用である。大型のGaN単結晶が製造できないので現在はサファイヤ単結晶を基板としてInGaN系のLEDが作られている。サファイヤ基板は三方晶系であり正六角形の格子構造をもっている。c軸まわりに三回対称性や三回反転対称性はない。サファイヤと窒化ガリウムは格子定数も大きく異なり格子不整合でありサファイヤ基板の上にエピタキシャル成長させたGaNやInGaNは欠陥を大量に含む。
しかし、それにも拘らずサファイヤ基板上のGaN、InGaN、AlGaNなどの窒化物は安定でありpn接合を作り順方向に電流を流すことによって発光させることができる。だからGaN系の薄膜は専らサファイヤ基板の上に形成される。現在でも、InGaN発光素子として実績のあるのはサファイヤ基板上に作ったものだけである。
ところがサファイヤ基板には劈開がない。素子分離には機械的にダイシングするしかない。それは手間がかかり歩留まりの悪い方法である。それにレーザとする場合は自然劈開面を共振器面として利用できないので研磨によって平行な平滑面を仕上げたいものであるがサファイヤではそれができない。さらにまたサファイヤは絶縁体であるから底面からn電極を取るというようなことはできない。n電極もp電極も上面から取る必要がある。それは有効な面積を減らすことになるからチップ面積を余分に必要とするということである。
そのような難点はあるが依然としてサファイヤ基板のInGaN系発光素子が青色発光素子として大量に製造されており使用されている。サファイヤ基板は製造容易であるし、その上に作ったGaN系薄膜は安定し発光素子としての性能も優れているからである。
サファイヤにはそのような実績の積み重ねがあるのであるが、なおそれでも窒化ガリウム単結晶を基板として採用したいという根強い要望がある。大面積で高品質の窒化ガリウム単結晶を製造することは依然としてできないのであるが、もしも窒化ガリウムの単結晶基板を使用できるならば、サファイヤ基板の欠点を全て克服できるわけである。
それはつまり自然劈開があるからウエハを素子分離するのに便利であるしレーザの場合の共振器を劈開で容易に作製できるということである。さらにまたドーピングによって窒化ガリウムを低抵抗率のものにできるからn電極を底面に設け電流を縦に流すことができ面積を節減できる、という利点もある。そういうわけで実績あるInGaN/サファイヤ基板の青色発光素子の流れとは別に、大型GaN単結晶を製造するという試みが続いている。
GaNは加熱しただけでは溶融しないから融液を作製できない。だから液体原料から固体を作り出して単結晶を作るという通常のチョクラルスキー法、ブリッジマン法などを使って単結晶を製造することはできない。
サファイヤ基板の上に薄いGaN、InGaN、AlGaNなどの薄膜を製造するのは有機金属CVD(MOCVD)法が専ら使われている。それはトリメチルガリウムのようなガリウムの有機原料、トリメチルインジウムのようなインジウム原料と窒素原料のアンモニアを水素などのキャリヤガスにまぜ気体にしてコールドウオールの反応炉に送給し加熱したサファイヤ基板の上にGaN、InGaNなどの薄膜を成長させるものである。成長速度が遅いが、ごく薄い薄膜を作製するのだから遅くても差し支えない。
GaN薄膜を生成するために用いられるもう一つの手法はHVPE法(Hydride Vapor Phase Epitaxy)である。それは有機原料を使わずガリウム金属を使うホットウオール型の反応炉の上方にGaボートを置いて加熱してGaの融液としHClを吹き付けてGaClとする。GaClガスが下方に落下してゆくのでアンモニアガスを与えるとGaClとアンモニアが反応してGaNができ、それがサファイヤ基板の上に堆積するというものである。
GaN薄膜を作る第3の方法はMOC法(Metallorganic Chloride Method)といわれるものである。トリメチルガリウムを原料とするがHClガスと一旦反応させてGaClとし、それをアンモニアと反応させてGaNとする。有機金属を材料として直接にアンモニアと反応させると炭素が混入しやすく、それがGaNの電気的特性を劣化させるので一旦GaClを作り炭素が入りにくくしている。
そのように気相反応によってGaN薄膜をサファイヤ基板の上に生成してInGaN系の発光素子を製造するということが行われている。実際にはサファイヤとGaNでは格子定数が違いすぎるし応力が大きくなるのでGaN薄膜を作るにも特別の工夫が必要である。
気相成長法によってGaNの厚い膜を作るには内部応力を減らす工夫が必要である。その問題を解決したのがエピタキシャルラテラルオーバーグロース法(ELO;Epitaxial Lateral Overgrowth)である。それはサファイヤ基板を薄いSiO膜で覆い六回対称性を有するように1μm〜2μm直径の小さい窓を規則正しく開けて基板が窓から露呈するようにし、その上からMOCVD法、MOC法、HVPE法などでGaNの薄膜を成長させる。図8にELOマスクで下地基板を被覆した状態の平面図を示す。図9はその縦断面図である。図10〜図12はELO成長を説明するためのものである。
下地基板2(例えばサファイヤ)を覆ってELOマスク3がある。それはSiO、SiNなどである。窓4には下地基板2が露呈している。その上に窒化ガリウムを気相成長させると下地基板2の上にはGaN核ができるがSiOマスク(ELOマスク)の上にはGaN核ができないので初めは窓4の内部にGaN結晶核が生成しそれが成長する(図10)。マスクの厚みを超えるとGaN結晶5はELOマスク3の上を横方向に成長し始める(図11)。横方向なのでlateralというのである。横方向に延びる傾斜面は低面指数のファセット6となっている。台形結晶の上面はC面8である。隣接する窓4から横方向へ延びた結晶面(ファセット)6が2等分線上で接触するとGaN結晶5は以後縦方向に結晶成長するようになる。縦方向の成長が続くと表面(C面8)が平坦になり、平坦なC面8を保持しながら成長が続くようになる(図12)。
GaN結晶は多くの転位7を含む。転位7は成長とともに成長方向へ延びてゆく。初めは縦に転位7が延びる。ELOを用いるとマスク3の縁を越える時と隣接窓4、4から進出した結晶5が接触した時と2度成長方向が変わる。
それとともに転位7の延びる方向も変化し転位が不連続になり減少する。そのために転位密度が10cm−2〜10cm−2程度に減る。
ELOについては数多くの論文が書かれ様々の改良案が提案されている。例えば特許文献1、非特許文献1である。
ELOはサファイヤ基板の上にGaN、InGaNの低転位薄膜を成長させるためにも用いることができる。
堅牢で頑健なサファイヤ基板の場合はサファイヤ基板を剥したり研磨で除去したりすることができないので、たとえ厚くGaNを成長させても単独のGaN結晶を作ることはできない。あくまでサファイヤ基板が付いたままとなる。
ELO法によってGaAs基板にGaN薄膜を成長させる手法は本出願人によってなされている。GaAs基板は除去することができる。
もしも厚いGaN結晶をGaAs基板の上に成長させることができればGaAs基板を除去してGaNの自立した膜を製作できる可能性がある。
本出願人になる特許文献2、3は基板をGaAs(111)単結晶として、その上に六回対称性をもつ蜂の巣状に分布した窓をもつSiO、SiNマスクを付けて窓からGaN結晶を成長させ初期転位を減少させ厚くGaN結晶を作りGaAs基板を除去してGaNの自立結晶を作製する手法を提案した。
ELOはGaN系薄膜成長について開発された方法である。ELOは成長の初期だけに関する工夫であり薄膜の低転位化には有用である。
しかしELOだけでは充分に低転位にならずGaNを厚く成長させて得られたGaN結晶は転位が多すぎ歪みも大きく使いものにはならない。そこで本出願人が次に創案したのは平坦なC面を保つ成長法ではなくてわざとたくさんのファセットを作ってそれを消滅させないように維持しながら結晶成長させるという巧妙な手法である。GaNは六方晶系の結晶であり、よく似た結晶系の他種単結晶基板のC面の上にc軸方向にヘテロエピタキシャル成長させることができる。対称性が合致しないので、それ以外の面(非C面)の上にGaNを成長させることはできない。
サファイヤ単結晶が最も頻用される。サファイヤはAl:O=2:3でAlの位置が偏っており六方晶系でない。三方晶系でありC面の上にGaNをC面成長させることができる。
従来は鏡面(C面)を保持しながら成長させていたが本発明者はそれをやめてファセットを維持しながらGaNを成長させるようにした。ここでファセットというのは、この場合C面以外の低指数の結晶面を指している。{11−22}とか{10−11}とかいう低指数面がファセット面である。GaNは3回対称性があってファセットは6つ集まって6角錐の穴となるか、12個集まって12角錐の穴となる。
c軸方向に関しての反転対称性(Inversion Symmetry)はGaNにはない。反転対称性がないということが極性の発生にとって重要である。極性という概念は本発明者が説明のためにここで作ったものである。誘電体の分極や、磁性体の極性など物性物理学一般で使われる概念ではない。混同してはならない。反転対称性がある結晶には極性という概念はなく常に無極性である。極性が問題になるのはその結晶に反転対称性がないからである。
本出願人は新たにファセット成長法という巧妙な手法によって結晶成長の全期間にわたって転位を減らすことができるようになった。
それは特許文献4に詳しく記載しておいた。
図13〜15にそのファセット成長法を説明する。図13はGaN結晶の表面のファセットを囲む一部の斜視図である。6角錐または12角錐のピット(穴)が結晶表面にランダムに発生するのであるが、それはファセット9の集合体のピット22でありファセット9はその面の法線の方向に向けて成長するのでファセット9面に存在する転位はファセットの境界稜線23へと押しやられる(矢印25)。ここでは下向きに矢印を描いているがピットは成長とともに上に動くから実際には横向きの動きとなる。
稜線23に集まった転位は稜線23をたどって下方へ(矢印26)推移するので6角錐、12角錐穴のピット底24に集まる。線状に延びてきた転位が稜線23へ、稜線23からピット底24へと移っていき底部に集結する。つまりファセット角錐22の底部24中心に転位が集められるので、その他の部位の転位が大幅に減少する。転位の総数は変わらないとしても転位を角錐穴の底24へ局在させているので、その他の部分の転位を減らす。他の部分だけを見れば低転位化できたということになる。
ファセット成長を維持するというのが、その発明の重要な着想であるがそのために成長温度を少し低くするとかガス濃度を高めるとかいうようにC面成長とは異なる条件によっている。
ファセット成長法によって転位を1000個とか10000個のオーダーでファセットピットの底へ集結させることができ、その他の部分の転位密度は10cm−2〜10cm−2程度に減らすことができる。優れた着想に基づく発明である。しかしこの発明はファセットピットが出現するのはランダムで確率的であって位置が決まらない、という欠点がある。GaN結晶を厚く作って下地基板を取り除きGaNの自立膜としてGaN系発光素子の基板とするのが目的である。
その場合発光素子の活性層など重要な部位に転位の集結点が掛からないようにしなければならない。転位集結点(角錐の底24)がランダム分布するとウエハ上にどのようにチップを配置させてもチップの活性層に転位集結点が掛かってしまう。それは歩留まりを致命的に押し下げる。
ファセットピットのできる場所を予め定めることができれば好都合である。そのために本出願人はELOマスクの他に、より周期の大きい被覆部をもつマスク(SiO、SiN)を下地基板の上に形成して、その上にGaNを気相成長させるという手法を新たに編み出した。
特許文献5は下地基板の上にある大きい二次元周期でSiO、SiNのマスク被覆部を(ELOマスクの他に)ドット状に形成しておき、その上にGaNをファセット成長させるものである。図16〜図18によってそれを説明する。ELOマスクは被覆部がより広く小さい窓が開いているようなネガ型のマスクであるが、このファセット用マスク30は被覆部が狭く露呈部が広いポジ型のマスクである。
周期はELOの周期の数十倍〜数百倍である。下地基板2の上に数十μm〜数百μmの直径をもつ被覆部30を周期的にもつファセット用マスクを形成する。広い開口部32が描いてあるが実際にはそこには細かいELOマスクが設けられる。つまり二重マスク構造となっている。複雑になるのでここではELOマスクのことは述べない。被覆部30の上にはGaNが成長しにくいので、その部分が角錐状にくぼんで成長することになる。その窪みがファセットピット22になる。つまりマスク被覆部30の上が全てファセット9として成長し続ける。
角錐ピット22の底部24、つまり被覆部30の中心鉛直線上に転位が集結(欠陥集合領域H)することになる。集結転位は粒界Kによって囲まれる(図17)。粒界Kによって包摂されるので底に集結した転位が再び解けるということはない。ファセット用マスクの被覆部30にファセットピット22ができ、そこに転位集結部(欠陥集合領域H)ができ、その他の部分は低転位になる。低転位部分も2種類に分けられ欠陥集合領域Hの周りでファセット直下にできた単結晶低転位随伴領域Zと、隣接ファセットの中間にできる単結晶低転位余領域Yとが区別される。そのようなファセット結晶を厚く成長させ下地基板を取り除き表面に平行に薄く切り出すと平面のウエハとなる(図18)。
大量の転位が狭い領域に高密度に押し込められるから、より使いやすいGaN基板を製造できる可能性がある。この発明はドット状に被覆部を有するファセット用マスク30を付けて結晶成長させる。転位集結部Hは予め形成した被覆部30を中心に合致しドット状に二次元分布する。レーザ素子を作製する場合は、活性層など重要な部位が転位集結部Hに重ならないようにすれば歩留まりが高揚するはずである。転位集結部のことを本出願人は閉鎖欠陥集合領域Hと名付けている。数多くの転位が集結しておりそれが粒界によって閉鎖され再び広がらないからそのように命名したのである。これは欠陥集合領域Hの位置を予め指定できるという長所がある。それを避けて発光素子チップの設計をすれば良いということである。
特許文献6はマスク被覆部を孤立し、規則正しく分布するドット状でなく一定間隔で平行に設けた線状の被覆部を下地基板へ形成するものである。線状の欠陥集合領域Hが平行に生成される。レーザチップをGaN基板の上に作る場合は、ある方位(劈開)にチップ端面がくるようにすると自然劈開によってチップ切り出し、共振器形成を行うことができて便利である。それで被覆部を平行線状に設けたマスクを使ったファセット成長法を提案している。それはレーザチップ、LEDチップを切り出す場合に便利である。欠陥集合領域Hを素子の重要でない部分に当てるか切断部に該当させることができる。
特許文献4、5、6はいずれもファセット成長法によってファセットピットの底へ転位を高密度に局在させることによって、その他の部位の転位を減少させるものである。局在した欠陥集合領域Hがいったい何か?ということについて本出願人は様々に探求した。ある欠陥集合領域Hは多結晶であるようである。また、ある欠陥集合領域Hは単結晶であるが周囲の単結晶とは方位が少しずれているということもある。あるいは単結晶で周囲の単結晶とは方位が逆転している場合もある。そのように欠陥集合領域Hの正体については様々のものがあって一概にこれこれとは断定できなかった。
下地基板を除いたGaNの自立膜は透明であって一様な光学的特性をもち肉眼では欠陥集合領域Hとその他の区別がつかない。カソードルミネセンス(CL)によって欠陥集合領域Hと周囲の単結晶部分を区別できることがわかった。CL観察によれば周囲の単結晶部分も一様なのでなく、電気抵抗が大きい部分と電気抵抗の小さい部分が明白に区別できた。それは逆角錐状のピットの斜壁の直下に続いて成長した部分が抵抗の低い部分となり、ピットの外の隣接ピット間でC面成長した部分が抵抗の高い部分となる、ということもわかってきた。ファセットピットに続いて成長した部分を単結晶低転位随伴領域Zと呼ぶ。ピット間のC面成長部分を単結晶低転位余領域Yと呼ぶ。両者はCLによって明白に区別することができる。
円状(詳しくは6角、12角)のピットの中心には欠陥集合領域Hが、それと同心に単結晶低転位随伴領域Zがあり、隣接する単結晶低転位随伴領域Zの間に星型の単結晶低転位余領域Yができる。
単結晶低転位随伴領域Zも単結晶低転位余領域Yも単結晶であり方位は連続している。その部分を発光素子の活性層を含む領域として利用すればよい。
ところがZの中心にあるHの正体がようやく、結晶方位の反転した単結晶であるということがわかってきた。つまりZとYは上向きにc軸をもつC面結晶であるとして、Hは下向きにc軸をもつ−C面結晶であったのである。
そのように結晶成長させたGaNから下地基板を除去しGaNの自立膜としてウエハとし、それを下地基板としてGaNを再び気相成長させると、ZとYの上には上向きにc軸をもつC面結晶が成長するが、Hの上には下向きにc軸をもつ−C面結晶が成長する。つまり基板が種となってGaNを成長させる場合一様なC面結晶が得られず、一部に−C面の結晶ができる。つまり極性の異なる領域を含む基板を用いて薄膜結晶を成長させると種と同じ方位の結晶を生成するからやはり極性の異なる領域を同じ比率で含むようなものしかできない。
Z、Yを含むC面結晶は面積も広く主要部をなし有用な部分である。Hを含む−C面結晶は面積は狭くて発光素子を製造するには無用の部分であり邪魔といってもよい。そのように2種類の区別できる領域が共存するものであることがわかった。
そこにいたるまでに長い道のりがある。そのあらましをここに説明した。だから初めに述べた極性というのはGaNの場合簡単にいえばc軸方向ということである。GaNは3回対称性をもちM面{−1100}とA面{2−1−10}がC面と直交する重要な面である。しかしこれらの法線方向に関して2回反転対称性があるからM面を表面とするGaNには極性A、極性Bの区別はない。同様にA面を表面とするGaNには極性A、極性Bの区別はないのである。
極性というのは結晶系対称性だけで決まるのではなくて表面が何かということにもよる。GaNの場合はC面を表面とする場合だけ極性A、極性Bの区別が発生する。それはC面に関してそのままの反転対称性も2回反転対称性も3回、4回、6回反転対称性も何もないからである。
つまり下地基板にファセット用マスクを付けてGaNをファセット成長させたときに初めて極性の反対である二つの区別可能な部分ができる。それはだから単結晶でないし、多結晶ともいえない。双晶(Twin)ともいえない。新たな固体物性の状態という他はない。
自立したGaN単結晶基板を製造したとして、その上にInGaN系のLED、LDを多数製作するわけであるが、一様な単結晶基板と比べて欠陥集合領域Hが大量に存在するということはいかにも不便である。欠陥集合領域HをさけてLED、LDを作製するといっても欠陥集合領域Hが一部でもLD、LEDチップの重要部分にかかったりすると、そのLD、LEDは不良品となってしまう。
だから欠陥集合領域Hが存在しないような一様な窒化ガリウム単結晶が望まれる。これまでの説明において繰り返し述べているように下地基板上に成長させたGaNは歪みが大きくて転位も多く剥離してしまうのでELOとかファセット成長という手法によらなければ低転位の厚い膜ができない。となると欠陥集合領域Hの存在は不可避ということになってしまう。
碓井彰「ハイドライドVPEによる厚膜GaN結晶の成長」電子情報通信学会論文誌C−II、vol.J81,No.1,p58−64(1998年1月) 酒井朗、碓井彰「GaN選択横方向成長による転位密度の低減」応用物理第68巻第7号、p774−779、1999 特願平9−298300号公報 特願平10−9008号公報 特願平11−273882号(ファセット成長法) 特願2001−284323号(ドット状の閉鎖欠陥集合領域H) 特願2001−311018号(ストライプ状の欠陥集合領域H) 特願2002−219059号(骸骨基板)
単結晶ウエハというものは極性の異なる部位を含むことなく一様な極性であることが切実に望まれる。本発明はそのような目的を追求したものである。そのような目的に沿うものとして、本出願人はすでに特許文献7を提案している。これは塩化水素ガスによってドライエッチングすると、欠陥集合領域Hの部分だけが選択的に除去されるという新規な発見によるものである。Z、Y、Hが共存するGaN自立膜を作った時に、Z+YとHは結晶の方位が違うということが分かった。その当時には欠陥集合領域Hが結晶方位の反転した部分だということが明確にわかっていなかった。しかし、それでも塩化水素によるドライエッチングに対するふるまいが異なるという重要なことが分かった。それで塩化水素エッチングによって欠陥集合領域Hを除去してしまう。同一方位を有する単結晶であるYとZだけの結晶基板となる。縦方向の穴がたくさん空いているからそれを骸骨基板と呼ぶ。骸骨基板に再び気相成長法によってGaNを成長させると、それは初めから欠陥集合領域Hを含まないから同じ方位の単結晶膜が成長する。それによって一様な構造をもつGaNの単結晶が得られる。
本発明はそのような発明の延長線上にあるものである。欠陥集合領域Hを選択除去できれば良いのである。本発明は欠陥集合領域Hが存在する基板から一様な方位、特性をもつ基板を製造することを目的とする。極性を区別するために、一方の結晶方位(Y、Z)を極性Aと呼び、他方の反転している結晶方位(H)を極性Bと呼ぶことにする。図1はそのように極性Aと極性Bが共存している結晶の一部を示している。そのようなものは通常の単結晶成長方法ではできない。これまで述べたマスクを使った複雑な方法でやっとできるものである。図1の結晶において、極性Bの部分のない極性Aの部分だけを含む単結晶を製造することが本発明の目的だということができる。
本発明では、二つの異なる極性A、Bを持つ部分が混在する結晶において、極性の異なる部位の化学的特性が異なるので、一方の極性Bの部分をエッチングして全部あるいは一部を除去し、その上に再び結晶を成長させて極性Aの結晶によって表面を覆うか全体を極性Aの単結晶にする。
または極性Bの一部を除去しあるいは除去せず、その上を異種物質で被覆しさらに同じ結晶の成長を行う。そして極性Aの結晶によって表面を覆うようにする。
極性Aと極性Bはある種のエッチングに対する化学的な性質が異なりある物質を用いるドライエッチングや、あるエチャントを用いるウエットエッチングによって何れかの極性のものだけを選択的にエッチングできるということがわかった。本発明はそのような発見に基づき、極性が混在する基板の片方の極性領域のみを一部あるいは全部を除去して空洞部を作り、もう一度結晶成長して空洞部を埋め込み全体あるいは少なくとも表面は全て同一の極性をもつ単結晶とする。
もう一つの方法は極性Bをマスクしてしまい、その上から結晶成長させて極性Bの部分を埋めてしまい極性Aだけにする手法である。
それら全体が単結晶であるか、少なくとも表面については単結晶であるから、その上にデバイスを形成するためのウエハとして利用することができる。表面に極性が異なる領域が混在しないので半導体レーザ、発光ダイオードをその上に作製したときに活性層やストライプの位置配分について考慮する必要がない。
転位を減らすために特別な方法で結晶成長させると結晶方位が表面に関して反転対称性がない場合、極性の異なる二つの領域が共存する場合がある。二つの極性の異なる領域が共存する場合において、本発明は選択エッチングによって一方の極性の全部を除去し空洞として骸骨基板に、あるいは一方の極性の一部分を除去し穴とした骨格基板に、または一方の極性の部分をマスクによって覆って被覆基板とする。骸骨基板、骨格基板、被覆基板を種結晶として再び結晶成長させると、少なくとも表面だけに関しては一つの極性だけの単結晶が得られる。それはデバイスを作製するための基板ウエハとして用いることができる。デバイスチップと極性の関係を気にしなくて良いのでデバイスの設計がより容易になる。
本発明を実施するための出発基板の模式図を図1に示す。これは例えば規則正しく被覆部が並ぶドット型のマスクを使ってファセット成長したことによって得られた結晶である。Aと記した部分が極性Aの部分である。Bと記した部分が極性Bの部分である。本発明の出発基板はそのように規則正しく極性Bの部分が並んでいるということは必須でない。ランダムに並んでいても良い。ドット状である必要もなく線状に極性Aと極性Bの部分が混在していてもよい。それはどのような形状であってもよい。
しかし、その比率は半々というのではあまり良くない。何れかの極性の領域が50%を大きく超えているということが望ましい。本発明は不要な方の極性の領域を除去し空洞Vを作り必要な極性の結晶を再度成長させて空洞Vを埋め込むのであるから空洞部分の比率が小さい方が良い。
だから不要な方の極性が30%以下が望ましい。20%以下ならさらによい。特に10%以下ならより好都合である。しかし基板を反転すれば極性A、極性Bが入れ替わるのであるから不要、必要な方の極性といってもそれは相対的なものであり、いずれかの極性の領域が30%以下または20%以下、好ましくは10%以下にするということである。
[1.出発基板]
極性A、極性Bが混在する出発基板はこれまでに述べたように特殊な成長方法を採用したためにできたものであり自然界には存在しない。融液から単結晶成長するチョクラルスキー法、ブリッジマン法ではそのような基板はできない。様々の手段によって転位を押さえつつ気相成長させたものであって初めて極性混在という現象が現れる。
だから極性混在という現象は窒化ガリウム(GaN)の結晶の場合に初めて出現したものである。だから窒化ガリウムの場合に最も重要である。
しかしながら極性が混在すれば本発明が適用できる。だから極性がある結晶であれば本発明は全て適用できるということである。反転対称性がある結晶なら極性はないから極性混在という状態はありえない。例えばシリコン(Si)やダイヤモンド(C)は立方晶系であり4回反転対称性、3回対称性、鏡影対称性がある。単一の元素からなるので、どの面で切っても反転対称があるから極性という概念はない。
GaAs、GaP、InPなどの3−5族はシリコンと同じ結晶構造をもち4回反転対称性、3回対称性、鏡影対称性(−43mと記す)がある。−4というのは4回反転対称ということである。4回反転対称性があるから4回軸方向には極性はない。だから(100)面基板には極性が存在しない。
しかし異なる2元素を含み3回軸まわりの反転対称性がないから、3回軸<111>に関して極性の区別が発生する。つまり<111>方向と<−1−1−1>方向は違う。(111)面と(−1−1−1)面は等価でない。ここで<klm>方向に直交する面方位を(klm)と表現する。つまり結晶面とそれに直交する結晶方位は同じ面指数を用いる。GaAsの場合は(111)Ga面とか(111)As面とかいって区別する。前者は表面にGa原子が露呈しているという意味、後者はAs原子が露呈しているという意味である。表面が(111)Ga面の単結晶GaAsはその裏面が必ず(111)As面となる。
そのような事情は閃亜鉛鉱(ZnS;Zincblende)構造をもつ3−5族GaAs、InP、GaPに共通のことである。InPの場合は3回対称軸に直交する面で切った結晶は(111)In面と(111)P面の区別がある。GaPでも同様である。これらの場合は、P、Asの出ている面がエッチングしやすい。だから極性Bが(111)P、As面であり、極性Aが(111)Ga、In面である。
GaAs、InP、GaPなどの閃亜鉛鉱型の3−5族は高圧、高温で融液とすることができる。液体封止チョクラルスキー(LEC;Liquid Encapsulated Czochralski)法、ブリッジマン法(水平ブリッジマンHB、垂直ブリッジマンVB)によって種結晶を使って融液から液相成長できるから単結晶が比較的簡単に製造できる。これまで述べたような両極性が混在するような結晶は通常は発生しない。しかし、もしもそのような極性混在のものができれば本発明が適用できる、ということである。
これまで専ら説明してきたGaNの場合は3−5族であるが閃亜鉛鉱型でないから事情は異なる。GaNやあるAlNはウルツ鉱型(ZnS;Wurtzite)の結晶構造を持つ。それは六方晶系であって3回対称性があるが3回軸(c軸)に関して反転対称性がない。だから(0001)面(C面)と(000−1)面(−C面)とは異なる。その場合も表面にGaだけが出る面とNだけが出る面ができる。前者を(0001)Ga面、後者を(0001)N面と書いて区別する。後者は(000−1)面であるが、代わりにNを付けて(0001)N面というように書くのである。その場合も窒素が露出している面がエッチング容易面であり、これまで述べてきた極性Bにあたる。Gaが出ている面が極性Aとなる。
[2.エッチングの手段]
極性A、極性Bに対して選択性をもつドライエッチング法として本発明者は、塩化水素(HCl)あるいは塩素(Cl)を用いるドライエッチングを発見した。それはGaNやGaAsの極性の違いによってエッチング速度が著しく違う。そのためにいずれかの極性領域だけを選択エッチングできる。その他にも極性選択性をもつドライエッチングの材料が存在するかもしれないが、今のところ本発明者にわかっているのはそれだけである。
極性A、極性Bに対しウエットエッチング法でも極性選択性のあるエッチャントを見出した。それは燐酸+硫酸(HPO+HSO)または水酸化カリウム(KOH)からなるエッチャントである。出発基板において表面、裏面で極性は反転しているのだからウエットエッチングの場合は注意を要する。表面の一部だけ除去する場合は表面だけにエッチャントを付けてエッチングするという工夫が必要である。
[3.骸骨基板]
図2は出発基板の一部の断面図である。極性Bを一つ含む狭い部分だけを示す。マスクを使って気相成長させたものだから極性Bの部分は表面に垂直方向に一様に存在する。それをエッチングすると図3のような基板となる。それは極性Aのみが残留し極性Bが全て除去され空洞Vとなったものである。極性Bが完全にないのでそれを出発基板と区別するために「骸骨基板」と名付ける。
[4.骨格基板]
極性Bを全部除去するのでなくて、一部が残留しているもの、つまり極性Aと一部の極性Bを含む基板は「骨格基板」と呼ぶ。図19、図22は骨格基板である。
[5.エッチングの程度]
図3のように極性Bを底まで全部除去するということは有用である(骸骨基板)。その上に気相成長すると骸骨基板の結晶方位をなぞって極性Aだけが成長し、極性Aの単結晶となる。
しかし上方だけの一部を除去するのでも良い(骨格基板)。空洞Vが狭いと空洞壁から横向きに極性Aが成長するようになるからである。その場合表面は全部極性Aとなる。表面だけを見れば極性Aの単結晶である。
横向き成長するためには空洞の直径Dが50μm以下(D≦50μm)でありアスペクト比(高さ/直径=H/D)が2以上というような条件が必要である。
[6.埋め込み基板]
骸骨基板、骨格基板、あるいは出発基板の上に、同じ材料を再成長させて(少なくとも表面は)空洞のない単結晶を作る。本発明の目的であるその結晶を埋め込み基板と呼ぶことにする。
マスクを使う場合は僅かに窪みになる程度に極性Bをエッチング除去するようにしてもよい。マスクを使う場合は全くエッチングしないでも良い場合もある。以下の7〜10は可能な成長の手順を列挙したものである。
[7.骸骨基板の上に再成長(図3、4、5)]
図3のように極性Bを全て除去した骸骨基板の上に同じ物質を結晶成長させる。図4のように空洞Vの内壁が種となり種から極性Aの結晶が横向きに成長する。表面からは極性Aの結晶A’が上向きに成長する。やがて図5のように空洞が極性Aで埋め込まれる。表面にはさらに極性Aの結晶A’が堆積する。図5のように全てが極性Aの結晶方位のものとなる。その後は所望の厚みになるまで成長を持続して層を積み上げれば良い。
[8.骨格基板の上に再成長(図19、20、21)]
極性Bの全部でなく一部だけを選択エッチングによって除去するとエッチングに要する時間、薬剤、費用を削減できる。コストを下げることができて好都合である。その場合極性Bを除去した後に空いた穴の直径が50μm以下で、穴のアスペクト比(高さH/直径D)が2より大きければ壁の側面から壁の極性Aを引き継いで横方向に結晶成長する。だから図20、21に示すように極性Aが成長してゆく。
[9.骨格基板の上にマスクを付けて再成長(図22、23)]
極性Bの全部でなくて一部だけを選択エッチングした骨格基板上に結晶成長するときには上記のような穴の直径、高さに対する制限が邪魔だということもある。そのような場合には極性Bを除いた後の穴にSiN、SiOなどのマスクMを付ける。マスクによって極性Bを塞ぐようにする。そうすると穴の側壁や表面は極性Aなのであるから極性Aの結晶が成長してゆく。マスクの上を極性Aが覆い、やがて全体を極性Aの結晶が覆うようになる。
[10.出発基板の上にマスクを付けて再成長(図6、7)]
極性Bを全くエッチング除去せず出発基板に初めからマスクMを付けて極性Bを覆うという手法を用いることができる。マスクの上に極性Aが成長するのか、極性Bが成長するのか?問題のあるところである。ファセット成長によって欠陥集合領域Hを作り出したのは、まさにそのようなマスクなのだから同じようなマスクを付けておいて再成長すると極性Bが成長する可能性があるようにも思われる。
しかしファセット成長の下地基板は異種の材料を使っており同種材料のような種結晶としての力が弱い。しかし本発明の場合は同じ材料からなる出発基板の上に再成長させるのでマスクの上にも所望の極性Aが成長する。内部には極性Bの部分も一部残留するが表面については極性Aの単結晶であるものができる。マスクを付けたものを被覆基板と呼ぶ。図6は被覆基板を示す。
[実施例1(GaN;KOH)]
極性が異なる領域が混在する、GaN結晶基板を準備した。これは先述のようにGaAs(111)下地基板上にELOマスク+ファセット成長マスクを形成しておきHVPE法でGaN結晶をc軸方向に厚く成長させ、GaAs下地基板を除去したものである。GaNの単独自立膜であり(0001)面をもつ結晶である。単結晶ではなくて図1のように極性Aの中に極性Bが点在して存在する。
GaN出発基板を700℃まで昇温し、HClガス雰囲気中に4時間放置し片方の極性領域のみエッチングを行った。図3のように極性Bが完全に除去された骸骨基板となる。
その後HVPE法を使用して、GaN骸骨基板上にGaN結晶の再成長を行った。空洞が埋め込まれた埋め込み基板が得られた。
得られた基板をKOH0.02M溶液中にて1時間エッチングを行った。水酸化カリウムは極性B、極性Aでエッチングレートが異なる。だから両方の極性の部分が混在すると極性Bの部分が窪みになるから混在しているかどうかということがわかる。この実験では局所的な窪みなどは観察できなかった。すなわち基板表面は均一の極性からなる基板であることがわかった。
[実施例2(GaN;燐酸:硫酸=1:1)]
極性A、極性Bが共存するGaN結晶基板を準備した。実施例1におけるHClガスによるエッチングの代わりに、燐酸と硫酸の1:1の混合溶液によって、250℃、5時間エッチングを行った。極性Bが全部除かれた骸骨基板が得られた。骸骨基板の上に、実施例1と同様にHVPE法によって、GaN結晶成長を行った。得られたGaN埋め込み基板は、実施例1と同様、一つの極性のみからなる基板であった。
[実施例3(GaN;水酸化カリウム(KOH)]
実施例1におけるHClガスによるエッチングの代わりに、水酸化カリウム溶液を使用して10時間エッチングを行った。KOHに極性A、極性Bに対して選択性のあることは実施例1で述べた。今度はそれを骸骨基板を作るために用いている。
その後、実施例1と同様に、HVPE法によって、GaN結晶成長を行った。得られた基板は実施例と同様、一つの極性のみからなる基板であった。
[実施例4(SiOマスク)]
極性が異なる領域が混在するGaN結晶基板を準備した。今度はエッチングを全く行わない。図6、図7に示すようなマスク被覆による手法である。極性Bの部分の上だけにSiO膜を成膜した。極性Aの部分は被覆されないで残っている。全体をSiOで被覆し、フォトリソグラフィによって極性Aの上のマスクを除去した。極性Aのみが外部に露出しているような状態とした(図6)。
その後HVPE法を使用してGaN結晶成長を行った。得られた基板(図7)は実施例1と同様、一つの極性のみからなる基板であった。
[実施例5]
実施例1〜4で得られたGaN基板の転位密度をカソードルミネセンスを使用して評価した。CLによると転位は黒く細い線として見えるので表面に出ている転位の数を数えることができる。その結果、基板全面にわたって転位密度は10cm−2以下であった。それは出発基板の極性Aにおける転位密度とほぼ同じ程度である。
[実施例6]
実施例1〜4で使用したGaN基板の代わりにジンクセレン(ZnSe)を使用した。ZnSeは3−5族ではなくて2−6族である。バンドギャップが広いから青色発光素子の基板として利用できる。立方晶系であり閃亜鉛鉱(ZnS;Zinc Blende型;−43m)である。それは4回反転対称性があり4回軸廻りには極性A、極性Bの別はない。3回軸に関して反転対称でないから極性A、極性Bの区別が発生する。ZnSeも高温に加熱しても融液にならないからチョクラルスキー法、ブリッジマン法で単結晶を製造することができない。ヨウ素輸送法や昇華法によって単結晶が得られるが、あまり大きいものはできない。
ここでは2インチ径のZnSe基板を用いた。ヨウ素輸送法、昇華法は種結晶を使い気相でZnSeの材料を輸送して種の上に付ける手法だから種に極性Aと極性Bが共存するものを使えば両極性の存在するようなZnSe基板(出発基板)を作ることができる。そのような種結晶はGaAs(111)基板を下地基板としてマスクを付け分子線エピタキシャル成長法(MBE)か有機金属CVD法(MOCVD)によってファセット成長させることによって製造できる。
極性Aと極性Bの共存するZnSe基板を出発原料として塩化水素ガスで選択エッチングすると前例と同じように極性Bだけを除去できた。そうしてできた骸骨基板に再びヨウ素輸送法によって再成長させると極性AだけのZnSe単結晶が得られた。
[実施例7]
実施例1〜4で使用したGaN基板の代わりにGaAsを使用した。GaAsは立方晶系であり閃亜鉛鉱型である。だから(111)Ga面と、(111)As面は化学的性質が異なり、塩化水素ドライエッチングによるエッチング速度も違う。GaAsはLEC法、VB法、HB法によって大型の単結晶インゴットを容易に製造でき、それを薄く切って単結晶ウエハにすることができる。だから極性A、極性Bが共存する結晶というものは普通にはできない。しかし、そのようなものを製造することはできる。
極性Aと極性Bの共存するGaAs基板を出発原料として塩化水素ガスで選択エッチングすると前例と同じように極性Bだけを除去できた。そうしてできた骸骨基板に分子線エピタキシャル成長法(MBE)または有機金属CVD法(MOCVD)によって再成長すると極性AだけのZnSe単結晶が得られた。
[実施例8]
実施例1〜4で使用したGaN基板の代わりにAlNを使用した。AlNもウルツ鉱型でありAlN融液ができないので大型のものはできない。15mmφ、1mm厚み程度のものしかできない。これも異なる極性が共存するということは普通にはないが工夫すれば作ることができる。そして塩化水素ガスで選択エッチングして極性Aだけからなる骸骨基板を作ることができる。その上に気相成長によってAlNを再成長させると極性Aだけの結晶が得られた。
結晶構造が互いに反対方向を向いている極性Aと極性Bが共存するような結晶(出発基板)の一部分の斜視図。 同じく極性Aと極性Bが共存する出発基板の一つの極性Bを含む一部だけの縦断面図。 出発基板を選択エッチングして極性Bの部分を除き、極性Bのあった部分に空洞Vを形成し、残りは全部極性Aになった骸骨基板の一つの空洞を含む一部だけの縦断面図。 骸骨基板の上に同じ材料によって気相成長して空洞Vを極性Aで埋め込む過程を示す成長途上の基板の一つの空洞を含む一部だけの縦断面図。 骸骨基板の上に気相成長によって同じ極性Aの結晶を成長させ空洞を埋め一様な極性Aの単結晶とした埋め込み基板の一つの埋め込み部だけを含む縦断面図。 極性Aと極性Bが共存する出発基板の極性Bの上を被覆するマスクMを形成したものの一つの極性Bを含む一部だけの縦断面図。 極性BをマスクMで覆ったものに再度結晶成長させて少なくとも表面は極性Aだけとしたものの縦断面図。 下地基板の上に6回対称性をもつように孤立した窓を有するELOマスクを設けたものの一部の平面図。 下地基板の上に6回対称性をもつように孤立した窓を有するELOマスクを設けたものの一部の縦断面図。 6回対称性をもつように窓を有するELOマスクを設けた下地基板の上にGaNを気相成長させ窓の上にGaN結晶が孤立して角錐状に成長した状態を示す一部の縦断面図。 6回対称性をもつように窓を有するELOマスクを設けた下地基板の上にGaNを気相成長させ窓の上にGaN結晶が孤立して角錐状に成長した後マスクの上に横方向に成長している状態を示す一部の縦断面図。 6回対称性をもつように窓を有するELOマスクを設けた下地基板の上にGaNを気相成長させ窓の上にGaN結晶が孤立して角錐状に成長した後マスクの上に横方向に成長し接触すると縦方向に成長していく状態を示す一部の縦断面図。 C面を表面とするGaNの成長において表面にファセットからなる角錐状のファセットピットを作り出しファセット成長を維持して転位をピットの底へ集めることによって他の部分を低転位にする手法を示すためのGaN結晶の表面近傍一部の斜視図。 C面を表面とするGaNの成長において表面にファセットからなる角錐状のファセットピットを作り出しファセット成長を維持して転位をピットの底へ集めることによって他の部分を低転位にする手法を示すためのGaN結晶の表面近傍ピットの平面図。 C面を表面とするGaNの成長において表面にファセットからなる角錐状のファセットピットを作り出しファセット成長を維持して転位をピットの底へ集め底に欠陥集合領域Hを作り出すことによって他の部分を低転位にする手法を示すためのGaN結晶の表面近傍一部の斜視図。 下地基板の上に孤立した被覆部を周期的に含むマスクを形成したファセット成長法の初期の基板の縦断面図。 マスクを付けた下地基板の上にGaNを気相成長させたときにマスクの上にファセットピットができてファセット面を保持しながら成長するのでピット底部には欠陥集合領域Hができピットの側面の下には単結晶低転位随伴領域Zができ、隣接ピットの間には単結晶低転位余領域Yができ、それが縦方向に成長することを示すための縦断面図。 下地基板を除去して成長方向に垂直な面で切ってGaNウエハとしたものの縦断面図。 極性Aと極性Bが共存する出発基板を選択エッチングして極性Bの上方部分を除き、極性Bの下半を残して空洞を形成して骨格基板とした一つの空洞を含む一部だけの縦断面図。空洞の直径をD、深さをHとする。 アスペクト比(H/D)が大きい空洞を設けた骨格基板にGaNを気相成長させると、空洞の底よりも側壁から結晶成長がおこるので極性Aの方位を受け継いだ部分A’が成長してゆく有り様を示すための縦断面図。 アスペクト比が大きい空洞を有する骨格基板にGaNを気相成長させると側壁の結晶方位を受け継いだ結晶成長がおこり表面は極性Aだけになった結晶が成長することを示すための縦断面図。 極性Aと極性Bが共存する出発基板を選択エッチングして極性Bの上方部分を除き、極性Bの下半を残して空洞を形成して骨格基板とし空洞の底にマスクを設けたものの一つの空洞を含む一部だけの縦断面図。 図22の骨格基板の上にGaNを気相成長させ極性Aだけからなる結晶A’を成長させたことを示すための縦断面図。
符号の説明
2 下地基板
3 ELOマスク
4 窓
5 GaN結晶
6 ファセット
7 転位
8 C面
9 ファセット
22 ファセットピット
23 稜線
24 ピット底
25 ファセットにおいて転位の進む方向
26 稜線において転位の進む方向
28 ピット底部に続く欠陥集合領域
30 ファセット成長用マスク
32 開口部
H 欠陥集合領域
Z 単結晶低転位随伴領域
Y 単結晶低転位余領域
A 極性A
B 極性B
K 粒界
V 空洞
M マスク

Claims (9)

  1. 表面と裏面をもち、表面・裏面に対して反転対称性のない結晶系をもち結晶方位が平行で表裏面に貫通する極性Aの単結晶領域と、結晶方位が極性Aと反平行である極性Bであって表裏面に貫通する単結晶領域を有する出発基板を、極性Bの部分だけを異種材料のマスクで覆った被覆基板とし、被覆基板を種結晶として同じ材料を用いて気相成長または液相成長し、マスクの上もマスクのない極性Aの部分も極性Aの結晶によって覆い表面部分が極性Aの単結晶である埋め込み基板結晶を製造することを特徴とする埋め込み基板結晶製造方法。
  2. 表面と裏面をもち、表面・裏面に対して反転対称性のない結晶系をもち結晶方位が平行で表裏面に貫通する極性Aの単結晶領域と、結晶方位が極性Aと反平行である極性Bであって表裏面に貫通する単結晶領域を有する出発基板を、塩化水素ガス或いは塩素ガスによってドライエッチングするか、燐酸と硫酸の混合液又は水酸化カリウム液をエッチャントとしてウエットエッチングして、極性Bの表面側部分を除去して極性Bの窪みを形成し、窪みの中の極性Bの部分だけを異種材料のマスクで覆った被覆基板とし、被覆基板を種結晶として同じ材料を用いて気相成長または液相成長し、マスクの上もマスクのない極性Aの部分も極性Aの結晶によって覆い表面部分が極性Aの単結晶である埋め込み基板結晶を製造することを特徴とする埋め込み基板結晶製造方法。
  3. 表面と裏面をもち、表面・裏面に対して反転対称性のない結晶系をもち結晶方位が平行で表裏面に貫通する極性Aの単結晶領域と、結晶方位が極性Aと反平行である極性Bであって表裏面に貫通する単結晶領域を有する出発基板を、極性Bの部分だけを異種材料のマスクで覆った被覆基板とし、被覆基板を種結晶として同じ材料を用いて気相成長または液相成長し、マスクの上もマスクのない極性Aの部分も極性Aの結晶によって覆うことによって得られた表面部分が極性Aの単結晶であることを特徴とする埋め込み基板結晶。
  4. 表面と裏面をもち、表面・裏面に対して反転対称性のない結晶系をもち結晶方位が平行で表裏面に貫通する極性Aの単結晶領域と、結晶方位が極性Aと反平行である極性Bであって表裏面に貫通する単結晶領域を有する出発基板を、塩化水素ガス或いは塩素ガスによってドライエッチングするか、燐酸と硫酸の混合液又は水酸化カリウム液をエッチャントとしてウエットエッチングして、極性Bの表面側部分を除去して極性Bの窪みを形成し、極性Bの部分だけを異種材料のマスクで覆った被覆基板とし、被覆基板を種結晶として同じ材料を用いて気相成長または液相成長し、マスクの上もマスクのない極性Aの部分も極性Aの結晶によって覆うことによって得られた表面部分が極性Aの単結晶であることを特徴とする埋め込み基板結晶。
  5. 得られた埋め込み結晶の新たに成長した部分の転位密度が10cm−2以下であることを特徴とする請求項3〜4の何れかに記載の埋め込み基板結晶。
  6. 窒化ガリウムであることを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載の埋め込み基板結晶。
  7. ZnSeであることを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載の埋め込み基板結晶。
  8. GaAsであることを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載の埋め込み基板結晶。
  9. AlNであることを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載の埋め込み基板結晶。
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