JP2007223027A - 砥粒付回転ホイール、研削装置及びドレッサー - Google Patents
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Abstract
【課題】板材の端面の面取り研削加工を行う場合の研削の精度及び効率を高めることが可能な砥粒付回転ホイール、研削装置及びドレッサーを提供する。
【解決手段】第一砥粒付回転ホイール100は、回転されるホイール部110と、ホイール部110の周面に設けられた砥粒部120と、を備え、板材Pの端面の面取り研削加工を行う砥粒付回転ホイールであって、砥粒部120は、粒度の異なる2層以上の砥粒層121,124,122,125,123が、ホイール部110の周面の第一回転軸A1方向に順に設けられてなる。第一砥粒付回転ホイール100を用いることにより、板材Pの端面の面取り研削加工を行う場合の研削の精度及び効率を高めることができる。
【選択図】図5
【解決手段】第一砥粒付回転ホイール100は、回転されるホイール部110と、ホイール部110の周面に設けられた砥粒部120と、を備え、板材Pの端面の面取り研削加工を行う砥粒付回転ホイールであって、砥粒部120は、粒度の異なる2層以上の砥粒層121,124,122,125,123が、ホイール部110の周面の第一回転軸A1方向に順に設けられてなる。第一砥粒付回転ホイール100を用いることにより、板材Pの端面の面取り研削加工を行う場合の研削の精度及び効率を高めることができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、板材の端面の面取り研削加工を行う砥粒付回転ホイール、研削装置及びドレッサーに関するものである。
脆性材料や樹脂材料からなる板材は、任意の形状に切断されて使用される。切断されたこの板材の端面は、通常、角張ったエッジ状を有していることが多い。このため、従来から、端面の面取り研削加工や、角張ったコーナー部の研削加工が行われている。下記特許文献1に記載の研削装置や、下記特許文献2に記載の両糸面取加工装置においては、複数枚の砥石単板やホイール状研削体といったホイール砥石が所定の間隔を設けて平行に配置されたマルチ砥石が構成されており、このマルチ砥石により粗、中、仕上げの研削加工が効率的に行われている。
特開2003−266304号公報
特開昭62−176746号公報
しかしながら、上記のホイール砥石を薄くした装置を用いて、端面の面取り研削加工を行う場合、このホイール砥石が薄いためにたわみ易くなり、研削の精度及び効率が低くなってしまうという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、板材の端面の面取り研削加工を行う場合の研削の精度及び効率を高めることが可能な砥粒付回転ホイール、研削装置及びドレッサーを提供することを目的とする。
本発明に係る砥粒付回転ホイールは、回転されるホイール部と、ホイール部の周面に設けられた砥粒部と、を備え、板材の端面の面取り研削加工を行う砥粒付回転ホイールであって、砥粒部は、粒度の異なる2層以上の砥粒層が、ホイール部の周面の回転軸方向に順に設けられてなることを特徴とする。
この砥粒付回転ホイールにおいて、砥粒部は、粒度の異なる2層以上の砥粒層が、ホイール部の周面の回転軸方向に順に設けられてなる。ここで、2層以上の砥粒層が同じホイール部の周面に設けられることによって、1層に比べてホイール部を厚くすることができ、この結果、剛性が高められ、砥粒付回転ホイールはたわみにくくなる。このため、砥粒付回転ホイールを回転させた状態で板材を研削することで、粒度の異なる2層以上の砥粒層による、板材の端面の面取り研削加工を行う場合の、研削の精度及び効率を高めることができる。
また、ホイール部は、2層以上のホイール層が、ホイール部の回転軸方向に順に貼り合わされてなるのも好ましい。これにより、ホイール部は、2層以上のホイール層が貼り合わされてなるため、このホイール層が1層の場合と比べて、ホイール部はたわみにくくなる。この結果、2層以上のホイール層を貼り合わせるだけで、このホイール層が1層からなるホイール部を備える砥粒付のホイールよりも、たわみにくい砥粒付回転ホイールを容易に得ることができる。
また、砥粒部は、第一砥粒層と、第二砥粒層と、第三砥粒層とを含む3層以上の砥粒層が、ホイール部の回転軸方向に順に設けられてなり、第一砥粒層は、軸方向の並びにおける最外層の一方の層に位置し、第三砥粒層は、最外層の他方の層に位置し、砥粒部が有する砥粒層のそれぞれの粒度は、最外層の一方の層に位置する第一砥粒層から第二砥粒層に向かうに従って小さくなるとともに、最外層の他方の層に位置する第三砥粒層から第二砥粒層に向かうに従って小さくなるのも好ましい。
これにより、砥粒部が有する砥粒層のそれぞれの粒度は、最外層の一方の層に位置する第一砥粒層から第二砥粒層に向かうに従って小さくなるとともに、最外層の他方の層に位置する第三砥粒層から第二砥粒層に向かうに従って小さくなっている。このため、砥粒付回転ホイールを回転させた状態で板材を研削する際に、ホイール部の回転軸方向に沿って、第一砥粒層から第三砥粒層に向かう方向に、板材を移動させた後に、第三砥粒層から第一砥粒層に向かう方向に、板材を移動させながら研削することにより、板材を往復移動させながらの研削を行うことができる。この結果、研削の効率をより高めることができる。
また、砥粒部は、第一砥粒層と、第二砥粒層とを含む2層以上の砥粒層が、ホイール部の回転軸方向に順に設けられてなり、第一砥粒層は、軸方向の並びにおける最外層の一方の層に位置し、第二砥粒層は、最外層の他方の層に位置し、砥粒部が有する砥粒層のそれぞれの粒度は、第一砥粒層から第二砥粒層に向かうに従って小さくなるのも好ましい。
砥粒部が有する砥粒層のそれぞれの粒度は、最外層の一方の層に位置する第一砥粒層から最外層の他方の層に位置する第二砥粒層に向かうに従って小さくなっている。第一砥粒層から第二砥粒層に向かう方向にのみ板材を移動させながら研削する場合、小さな砥粒によって研削された研削箇所が、再度大きな砥粒に接触することなく回転ホイールを離れるので、深い筋状の研削痕を表面に残すことなく板材が研削加工される。それによって、研削痕による板材の割れが防止され研削される板材の歩留まりが向上するので、研削の効率が高められる。また、研削された板材の表面粗さが低減されるので、研削の精度を高めることができる。
また、第一砥粒層は、第二砥粒層側に向かって外径が大きく傾斜した第一斜面を有し、第三砥粒層は、第二砥粒層側に向かって外径が大きく傾斜した第二斜面を有するのも好ましい。
これにより、第一砥粒層は第一斜面を有し、第三砥粒層は第二斜面を有している。このため、板材の角張ったコーナー部と第一又は第二斜面とを当接させて板材を研削する際に、ホイール部の回転軸方向に沿って板材を砥粒付回転ホイールに向けて移動させることで、板材の角張ったコーナー部の研削加工を行うことができる。
また、砥粒部が有する砥粒層のそれぞれが有する砥粒は、超砥粒であるのも好ましい。これにより、超砥粒を用いた研削を行うことができるので、研削の効率をより高めることができる。また、砥粒部の形状持ちが良くなる。
本発明に係る研削装置は、接近及び乖離するとともに、基準軸線に対して互いに平行かつ逆の回転方向に回転する互いに平行な第一回転軸及び第二回転軸と、第一回転軸に取り付けられた上記いずれかの砥粒付回転ホイールと、第二回転軸に取り付けられた上記いずれかの第二の砥粒付回転ホイールと、砥粒が設けられるとともに第二回転軸に取り付けられて回転される回転研削工具と、を備え、基準軸線方向の取り付け位置に関し、第一の砥粒付回転ホイールの取り付け位置は、第二の砥粒付回転ホイールの取り付け位置と回転研削工具の取り付け位置との間にあることを特徴とする。
この研削装置においては、接近及び乖離するとともに互いに逆の回転方向に回転する互いに平行な第一回転軸及び第二回転軸のそれぞれに、第一及び第二の砥粒付回転ホイールのそれぞれが取り付けられている。更に、砥粒が設けられる回転研削工具が第二回転軸に取り付けられている。ここで、第一の砥粒付回転ホイールの取り付け位置は、第二の砥粒付回転ホイールの取り付け位置と回転研削工具の取り付け位置との間にある。このため、第一及び第二の砥粒付回転ホイールと、回転研削工具とのそれぞれを回転させた状態で、第一回転軸及び第二回転軸のそれぞれを接近及び乖離させ、第一回転軸に取り付けられた第一の砥粒付回転ホイールと、第二回転軸に取り付けられた第二の砥粒付回転ホイール及び回転研削工具の間で板材を研削する際に、板材を支えながら板材の第一回転軸側及び第二回転軸側を同時に研削することができる。この結果、板材の端面の面取り研削加工を行う場合の、研削の効率をより高めることができる。
本発明に係る研削装置は、接近及び乖離するとともに、互いに逆の回転方向に回転する互いに平行な第一回転軸及び第二回転軸と、第一回転軸に取り付けられた上記いずれかの第一の砥粒付回転ホイールと、第二回転軸に取り付けられた上記いずれかの第二の砥粒付回転ホイールと、を備え、第一の砥粒付回転ホイールと、第二の砥粒付回転ホイールとは、互いに対向する位置に取り付けられていることを特徴とする。
この研削装置においては、接近及び乖離するとともに互いに逆の回転方向に回転する互いに平行な第一回転軸及び第二回転軸のそれぞれに、第一及び第二の砥粒付回転ホイールのそれぞれが取り付けられている。そして、第一の砥粒付回転ホイールと、第二の砥粒付回転ホイールとは、互いに並ぶ位置に取り付けられている。このため、第一及び第二の砥粒付回転ホイールを回転させた状態で、第一回転軸及び第二回転軸のそれぞれを接近及び乖離させ、互いに並ぶ位置に取り付けられた第一の砥粒付回転ホイール及び第二の砥粒付回転ホイールの間で板材を研削する際に、板材を支えながら板材の第一回転軸側及び第二回転軸側を同時に研削することができる。この結果、板材の端面の面取り研削加工を行う場合の、研削の効率をより高めることができる。
本発明に係るドレッサーは、砥粒付回転ホイールの砥粒部をドレッシングするドレッサーであって、粒度の異なる2以上のドレス面が連続するように、粒度の異なる2以上のドレッシング部材を連設したことを特徴とする。
このドレッサーにおいては、粒度の異なる2以上のドレス面が連続する。粒度の並びがこのドレス面と同様な層構成の砥粒部を有する砥粒付回転ホイールに対してドレス面を接触させてドレッシングすれば、砥粒層の砥粒の大きさに応じてドレッシング部材を交換することなく、一度にドレッシングすることができる。そのため、2層以上の砥粒層を有する砥粒付き回転ホイールのドレッシング時間が短縮されるので、ドレッシングを挟んで板材の研削加工を行う場合においても、その研削加工効率を高めることができる。
また、上記ドレッサーは、第一ドレッシング部材と、第二ドレッシング部材と、第三ドレッシング部材とを含む3以上のドレッシング部材が連設されてなり、第一ドレッシング部材は、連設されたドレッシング部材の並びにおける最外部の一方に位置し、第三ドレッシング部材は、最外部の他方に位置し、ドレッシング部材のそれぞれの粒度は、第一ドレッシング部材から第二ドレッシング部材に向かうに従って小さくなるとともに、第三ドレッシング部材から第二ドレッシング部材に向かうに従って小さくなるのも好ましい。
これにより、ドレッサーが有するドレッシング部材のそれぞれの粒度は、最外部の一方に位置する第一ドレッシング部材から第二ドレッシング部材に向かうに従って小さくなるとともに、最外部の他方に位置する第三ドレッシング部材から第二ドレッシング部材に向かうに従って小さくなっている。粒度の並びが上記のような「疎−密−疎」構成を有する砥粒付回転ホイールの砥粒部に対しても、ドレッシングを挟んで板材の研削加工を行う場合の、研削加工効率を高めることができる。
また、上記ドレッサーは、第一ドレッシング部材と、第二ドレッシング部材とを含む2以上のドレッシング部材が連設されてなり、第一ドレッシング部材は、連設されたドレッシング部材の並びにおける最外部の一方に位置し、第二ドレッシング部材は、最外部の他方に位置し、ドレッシング部材のそれぞれの粒度は、第一ドレッシング部材から第二ドレッシング部材に向かうに従って小さくなるのも好ましい。
これにより、ドレッサーが有するドレッシング部材のそれぞれの粒度は、最外部の一方に位置する第一ドレッシング部材から最外部の他方に位置する第二ドレッシング部材に向かうに従って小さくなっている。粒度の並びが上記のような「疎−密」構成を有する砥粒付回転ホイールの砥粒部に対しても、ドレッシングを挟んで板材の研削加工を行う場合の、研削加工効率を高めることができる。
本発明によれば、板材の端面の面取り研削加工を行う場合の研削の精度及び効率を高めることが可能な砥粒付回転ホイール、研削装置及びドレッサーが提供される。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る砥粒付回転ホイール及び研削装置の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、同一要素には同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
[第1実施形態]
図1は、板材Pの端面の面取り研削加工と、板材Pの角張ったコーナー部の研削加工とを行う、第1実施形態に係る研削装置10,20の斜視図である。また、図2は、図1のII−II線で矢視した研削装置10の端面図である。また、図3は、図1のIII−III線で矢視した研削装置10,20の端面図である。また、図4は、図1のIV−IV線で矢視した研削装置10,20の端面図である。なお、図4は、後述するように、研削装置を用いて研削加工を行う方法を説明する説明図も兼ねている。研削装置10,20のそれぞれは、板材Pを挟んで線対称な配置構造を有している。以下では、両装置のうち研削装置10の方を代表させて、この構造等について図1〜4を参照しながら説明する。
図1は、板材Pの端面の面取り研削加工と、板材Pの角張ったコーナー部の研削加工とを行う、第1実施形態に係る研削装置10,20の斜視図である。また、図2は、図1のII−II線で矢視した研削装置10の端面図である。また、図3は、図1のIII−III線で矢視した研削装置10,20の端面図である。また、図4は、図1のIV−IV線で矢視した研削装置10,20の端面図である。なお、図4は、後述するように、研削装置を用いて研削加工を行う方法を説明する説明図も兼ねている。研削装置10,20のそれぞれは、板材Pを挟んで線対称な配置構造を有している。以下では、両装置のうち研削装置10の方を代表させて、この構造等について図1〜4を参照しながら説明する。
研削装置10は、砥粒付回転ホイールを備えており、この砥粒付回転ホイールによって板材Pに対して上記の研削加工を行う装置である。板材Pは、例えば、ガラス材料、セラミック材料、シリコン材料等といった脆性材料や樹脂材料からなる板形状の部材である。研削装置10は、第一回転軸A1及び第二回転軸A2と、第一砥粒付回転ホイール100、第二砥粒付回転ホイール200、及び回転研削工具300とを備えている。第一砥粒付回転ホイール100は第一回転軸A1に取り付けられており、第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具300は第二回転軸A2に取り付けられている。
まず、第一回転軸A1及び第二回転軸A2について説明する。第一回転軸A1及び第二回転軸A2は、それぞれの回転軸の位置を移動させながら回転させることが可能な回転駆動装置(図示せず)に取り付けられている。第一回転軸A1及び第二回転軸A2は、この回転駆動装置によって、基準軸線Xに対して互いに平行な位置関係を有しながら、互いに接近及び乖離することができる。ここで、第一砥粒付回転ホイール100、第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具300の基準軸線X方向の取り付け位置において、第一の砥粒付回転ホイールの取り付け位置Q1(図2参照)は、第二の砥粒付回転ホイールの取り付け位置Q2と回転研削工具の取り付け位置Q3との間に位置する。更に、第一回転軸A1及び第二回転軸A2は、この回転駆動装置によって、回転することができる。なお、第一回転軸A1が回転方向C1(例えば、図3に示すように時計回り)の方向に回転する場合は、第二回転軸A2は回転方向C2(図3に示すように反時計回り)の方向に回転する。即ち、第一回転軸A1及び第二回転軸A2は、互いに逆の回転方向に内側へ向けて回転する。板材Pは、第一回転軸A1側の第一砥粒付回転ホイール100と、第二回転軸A2側の第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具300に挟まれた状態で、研削加工される。
次に、第一砥粒付回転ホイール100について説明する。第一砥粒付回転ホイール100は、ホイール部110と、砥粒部120とを備えている。
図5(a)は、第一砥粒付回転ホイール100を含む研削体190の一例の構造断面図である。また、図5(b)は、砥粒部120の構造断面図である。
まず、ホイール部110について、図5(a)を参照しながら説明する。ホイール部110は、フランジ部141を有する軸受140に貫通され、軸受140が支える第一回転軸A1の周りに回転可能なステンレス(SUS)製の円輪盤である。軸受140は、アルマイト処理されたAl合金からなり、略円筒形状を有しており、第一回転軸A1を支える。また、ホイール部110とフランジ部141との間にはスペーサ130が位置している。ホイール部110、スペーサ130、及びフランジ部141に順に六角穴付皿小ネジ150が螺入することによって、ホイール部110及びフランジ部141が固定されている。ここで、研削体190の寸法について、一例を以下に示す。軸受140が第一回転軸A1を支える部分の直径は42mmである。また、軸受140の高さは71mmである。また、フランジ部141の直径は80mmである。また、第一砥粒付回転ホイール100の直径は130mmである。また、砥粒部120の軸方向の長さは24mmである。また、砥粒部120の厚さ(即ちホイール部110の半径方向の長さ)は6mmである。
次に、砥粒部120について、図5(b)を参照しながら説明する。砥粒部120は、粒度の異なる5層の砥粒層121,124,122,125,123が、第一回転軸A1方向に順に設けられてなる部分である。ここで、「粒度」とは、砥粒の大きさの範囲を規定する単位である(例えば、JISB4130、JISR6001を参照)。本明細書では、粒度が小さくなるほど砥粒が通過しなくてはいけない試験用ふるいの目開き寸法が小さくなることを示す。なお、砥粒部120は、2層以上の砥粒層から構成されていれば特に限定されない。より詳しくは、砥粒部120は、第一砥粒層121、中間砥粒層124、第二砥粒層122、中間砥粒層125、及び第三砥粒層123を含む5層の砥粒層が、第一回転軸A1方向に順に設けられて(例えば、電着によって貼りあわされて)なる。なお、砥粒部120は、中間砥粒層124,125を有していなくてもよい。ここで、砥粒層121,124,122,125,123のそれぞれに含まれる砥粒としては、超砥粒であることが好ましく、例えば、ダイヤモンドやCBN(立方晶窒化ホウ素)等が挙げられる。
ここで、第一砥粒層121は、第一回転軸A1の並びにおける最外層の一方の層126(即ち、砥粒部120の一方の面を有する層)に位置している。また、第三砥粒層123は、この最外層の他方の層127(即ち、砥粒部120の他方の面を有する層)に位置している。なお、第一砥粒層121、中間砥粒層124、第二砥粒層122、中間砥粒層125、及び第三砥粒層123のそれぞれの砥粒の番手は、♯400、♯500、♯600、♯500、及び♯400である。即ち、砥粒部120が有する砥粒層のそれぞれの粒度は、上記の最外層の一方の層126に位置する第一砥粒層121から第二砥粒層122に向かうに従って小さくなっている。同様に、上記の最外層の他方の層127に位置する第三砥粒層123から第二砥粒層122に向かうに従って小さくなっている。
なお、第一砥粒層121は、砥粒部120の一方の面側に、第一斜面121Fを有している。同様に、第三砥粒層123は、砥粒部120の他方の面側に、第二斜面123Fを有している。第一斜面121F及び第二斜面123Fのそれぞれは、第二砥粒層122側に向かって外径が大きくなるように傾斜しており、ホイール部110の第一回転軸A1に対して45度の角度を有している斜面である。なお、これらの斜面の角度は、1〜89度であれば特に限定されておらず、例えば30度でもよく、85度でもよい。
ここで、砥粒部120の寸法について、一例を以下に示す。第一砥粒層121、中間砥粒層124、第二砥粒層122、中間砥粒層125、及び第三砥粒層123のそれぞれの軸方向の最長長さは、6mm、3mm、6mm、3mm、及び6mmである。また、第一斜面121F及び第二斜面123Fのそれぞれの軸方向の長さは、3mmである。また、第二砥粒層122は第一回転軸A1方向において中間に位置する層である中間層122Cを有しており、この中間層122Cの軸方向の長さは2mmである。また、中間層122Cから砥粒部120の一方の層126までの最短距離と、中間層122Cから砥粒部120の他方の層127までの最短距離とは、それぞれ11mmである。また、中間層122Cの角張ったコーナー部から砥粒部120の一方の層126及び他方の層127に向けて、1度30分の第三斜面125Fが設けられている。なお、第三斜面125Fが設けられることにより、第三斜面125Fと最初に当接する板材Pの一端からの研削加工の開始が容易になっている。また、第一砥粒層121において、第三斜面125Fと第一斜面121Fとは、円弧を回転させて形成される曲面によって接続されており、この円弧の曲率半径は、3mmである。
次に、第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具300について説明する。第二砥粒付回転ホイール200は、ホイール部210と、砥粒部220とを備えている。また、回転研削工具300は、ホイール部310と、砥粒が設けられている砥粒部320とを備えている。
図6(a)は、第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具300を含む研削体290の一例の構造断面図である。また、図6(b)は、砥粒部220及び砥粒部320の構造断面図である。
まず、ホイール部210及びホイール部310について、図6(a)を参照しながら説明する。ホイール部210及びホイール部310のそれぞれは、フランジ部241を有する軸受240に貫通され、軸受240が支える第二回転軸A2の周りに回転可能な円輪盤である。軸受240は、略円筒形状を有しており、第二回転軸A2を支える。また、ホイール部210とホイール部310との間にはスペーサ230が位置している。ホイール部310、スペーサ230、ホイール部210、及びフランジ部241に順に六角穴付皿小ネジ250が螺入することによって、ホイール部210及びホイール部310と、フランジ部241とが固定されている。
ここで、研削体290の寸法について、一例を以下に示す。軸受240が第二回転軸A2を支える部分の直径は42mmである。また、軸受240の高さは71mmである。また、フランジ部241の直径は80mmである。また、第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具300のそれぞれの直径は130mmである。また、砥粒部220及び砥粒部320のそれぞれの軸方向の長さは14mmである。また、砥粒部220と砥粒部320との間の距離は26mmである。また、砥粒部220及び砥粒部320のそれぞれの厚さ(即ちホイール部210の半径方向の長さ)は3mmである。
次に、砥粒部220及び砥粒部320について、図6(b)を参照しながら説明する。砥粒部220及び砥粒部320は、上記のスペーサ230を挟んで線対称な配置構造を有している。以下では、両砥粒部のうち砥粒部220の方を代表させて、この構造等について説明する。砥粒部220は、粒度の異なる3層の砥粒層221,222,223が、第二回転軸A2方向に順に設けられてなる部分である。砥粒層221,222,223のそれぞれの砥粒の番手は、♯400、♯500、及び♯600である。
ここで、砥粒部220の寸法について、一例を以下に示す。砥粒層221,222,223のそれぞれの軸方向の最長長さは、6mm、3mm、及び5mmである。また、砥粒層223のスペーサ230側のコーナー部は、円弧を回転させて形成される曲面となっており、この円弧の曲率半径は0.5mmである。また、砥粒層223のスペーサ230側の面から3mmの位置から、砥粒部220の一方の面に向けて、1度30分の第四斜面221Fが設けられている。なお、第四斜面221Fが設けられることにより、第四斜面221Fと最初に当接する板材Pの一端からの研削加工の開始が容易になっている。また、砥粒部220のこの一方の面側のコーナー部は、円弧を回転させて形成される曲面となっており、この円弧の曲率半径は0.5mmである。
次に、研削装置10,20を用いて板材Pの端面の面取り研削加工と、板材Pの角張ったコーナー部の研削加工とを行う方法について図4、7、及び8を参照しながら説明する。ここでは、板材Pは長方形であるとして説明するが、板材Pの形状は特に限定されず、例えば正方形であってもよい。板材Pの長い方の辺を有する端面を端面P1,P2とし、短い方の辺を有する端面を端面P3,P4とする。また、板材Pの研削加工は、研削装置10,20を用いて行うこととする。
図4は、端面P1,P2を研削する方法を説明する説明図であり、図7は、端面P3,P4の面取り研削加工をする方法を説明する説明図であり、図8は、板材Pの角張ったコーナー部の研削加工をする方法を説明する説明図である。
まず、端面P1,P2を研削する方法について、図4を参照しながら説明する。研削装置10,20のそれぞれは、板材Pを挟んで線対称な配置構造を有している。即ち、研削装置10の第一回転軸A1と、研削装置20の第一回転軸B1とが、平行になるように設置されている。そして、板材Pが研削装置10,20によって挟まれた状態で、端面P1,P2の研削を行う。より詳しくは、端面P1は研削装置10によって研削され、端面P2は研削装置20によって研削される。研削装置10においては、第一砥粒付回転ホイール100、第二砥粒付回転ホイール200、及び回転研削工具300のそれぞれを回転させた状態で、第一回転軸A1及び第二回転軸A2のそれぞれを接近及び乖離させ、第一砥粒付回転ホイール100と、第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具300との間で板材Pを挟みながら、板材Pの端面P1側の面取り研削加工が行われる。
同様に、研削装置20においては、第一砥粒付回転ホイール400、第二砥粒付回転ホイール500、及び回転研削工具600のそれぞれを回転させた状態で、第一回転軸B1及び第二回転軸B2のそれぞれを接近及び乖離させ、第一砥粒付回転ホイール400と、第二砥粒付回転ホイール500及び回転研削工具600との間で板材Pを挟みながら、板材Pの端面P2側の面取り研削加工が行われる。このような研削加工が行われている状態で、更に、板材Pを保持して移動を行わせる保持移動装置(図示せず)を用いて、板材Pを第一回転軸A1,B1の軸方向(即ち白矢印の方向)に移動させる。このようにすることで、板材Pの端面P1,P2のそれぞれの一端から他端までを同時に効率よく研削することができる。
次に、端面P3,P4を研削する方法について、図7を参照しながら説明する。上記の端面P1,P2の研削加工の終了後、第一回転軸A1,B1を、端面P3と端面P4との間の距離以上に互いに乖離させる。そして、上記の保持移動装置を用いて、図7に示すように、板材Pを、例えば図7における時計回りの方向に90度の角度に回転させる。更に、第一回転軸A1,B1を互いに接近させ、端面P3を研削装置10によって研削し、端面P4を研削装置20によって研削する。これにより、第一砥粒付回転ホイール100と、第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具300との間で板材Pを挟みながら、板材Pの端面P3側の面取り研削加工が行われる。同様に、第一砥粒付回転ホイール400と、第二砥粒付回転ホイール500及び回転研削工具600との間で板材Pを挟みながら、板材Pの端面P4側の面取り研削加工が行われる。このような研削加工が行われている状態で、更に、板材Pを第一回転軸A1,B1の軸方向(即ち黒矢印の方向)に移動させる。このようにすることで、板材Pの端面P3,P4のそれぞれの一端から他端までを同時に効率よく研削することができる。
次に、板材Pの角張ったコーナー部を研削する方法について、図8を参照しながら説明する。上記の端面P3,P4の研削加工が終了した状態で、第一回転軸A1,B1を、端面P3と端面P4との間の距離よりもやや短い距離まで、互いに接近させる。この接近距離は、コーナー部の所望の加工寸法に基づいて決定される。これにより、砥粒付回転ホイール100,200,400,500と、回転研削工具300,600とを板材P側に更に近接させることができる。そして、上記の保持移動装置を用いて、図8に示すように、板材Pを、第一回転軸A1,B1の軸方向(即ち白矢印の方向)に沿って移動させる。このようにして、板材Pの2つのコーナー部のそれぞれに第一斜面121F又は第二斜面123Fを当接させて板材Pを研削する際に、ホイール部110の回転軸方向(即ち第一回転軸A1,B1の軸方向)に沿って板材Pを第一砥粒付回転ホイール100,400に向けて移動させることで、板材Pの角張った2つのコーナー部のそれぞれを同時に効率よく研削加工することができる。
[第2実施形態]
図9(a)は、第2実施形態に係る研削装置が備える、第一砥粒付回転ホイール700を含む研削体790の一例の構造断面図である。第一砥粒付回転ホイール700は、ホイール部710と、砥粒部720とを備えている。また、図9(b)は、砥粒部720の構造断面図である。なお、第2実施形態に係る研削装置は、第一回転軸A1及び第二回転軸A2と、第一砥粒付回転ホイール700、第二砥粒付回転ホイール200、及び回転研削工具900とを備えている。第一砥粒付回転ホイール700は第一回転軸A1に取り付けられており、第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具900は第二回転軸A2に取り付けられている。
図9(a)は、第2実施形態に係る研削装置が備える、第一砥粒付回転ホイール700を含む研削体790の一例の構造断面図である。第一砥粒付回転ホイール700は、ホイール部710と、砥粒部720とを備えている。また、図9(b)は、砥粒部720の構造断面図である。なお、第2実施形態に係る研削装置は、第一回転軸A1及び第二回転軸A2と、第一砥粒付回転ホイール700、第二砥粒付回転ホイール200、及び回転研削工具900とを備えている。第一砥粒付回転ホイール700は第一回転軸A1に取り付けられており、第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具900は第二回転軸A2に取り付けられている。
まず、ホイール部710について、図9(a)を参照しながら説明する。ホイール部710は、フランジ部141を有する軸受140に貫通され、軸受140が支える第一回転軸A1の周りに回転可能な円輪盤である。ここで、研削体790の寸法について、一例を以下に示す。砥粒部720の軸方向の長さは20mmである。また、砥粒部720の厚さ(即ちホイール部710の半径方向の長さ)は6mmである。
次に、砥粒部720について、図9(b)を参照しながら説明する。砥粒部720は、粒度の異なる4層の砥粒層721,724,722,723が、第一回転軸A1方向に順に設けられてなる部分である。より詳しくは、砥粒部720は、第一砥粒層721、中間砥粒層724、第二砥粒層722、及び第三砥粒層723からなる4層の砥粒層が、第一回転軸A1方向に順に設けられて(例えば貼り合わされて)なる。
ここで、第一砥粒層721は、第一回転軸A1の並びにおける最外層の一方の層726(即ち、砥粒部120の一方の面を有する層)に位置している。また、第三砥粒層723は、この最外層の他方の層727(即ち、砥粒部120の他方の面を有する層)に位置している。また、第一砥粒層721、中間砥粒層724、第二砥粒層722、及び第三砥粒層723のそれぞれの砥粒の番手は、♯400、♯500、♯600、及び♯500である。
なお、第一砥粒層721は、砥粒部720の一方の面側に、第一斜面721Fを有している。同様に、第三砥粒層723は、砥粒部720の他方の面側に、第二斜面723Fを有している。第一斜面721F及び第二斜面723Fのそれぞれは、第二砥粒層722側に向かって外径が大きくなるように傾斜しており、ホイール部710の第一回転軸A1に対して45度の角度を有している斜面である。
ここで、砥粒部720の寸法について、一例を以下に示す。第一砥粒層721、中間砥粒層724、第二砥粒層722、及び第三砥粒層723のそれぞれの軸方向の最長長さは、6mm、3mm、6mm、及び5mmである。また、第一斜面121F及び第二斜面123Fのそれぞれの軸方向の長さは、3mmである。また、第二砥粒層722は第一回転軸A1方向において中間に位置する層である中間層722Cを有しており、この中間層722Cの軸方向の長さは2mmである。また、中間層722Cから砥粒部720の他方の面までの最短距離は、7mmである。また、中間層722Cの角張ったコーナー部から砥粒部720の一方の層726及び他方の層727に向けて、1度30分の第三斜面725Fが設けられている。また、第一砥粒層721において、第三斜面725Fと第一斜面721Fとは、円弧を回転させて形成される曲面によって接続されており、この円弧の曲率半径は、3mmである。
次に、回転研削工具900について説明する。回転研削工具900は、ホイール部910と、砥粒が設けられている砥粒部920とを備えている。
図10(a)は、第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具900を含む研削体890の一例の構造断面図である。また、図10(b)は、砥粒部220及び砥粒部920の構造断面図である。
まず、ホイール部910について、図10(a)を参照しながら説明する。ホイール部910は、フランジ部241を有する軸受240に貫通され、軸受240が支える第二回転軸A2の周りに回転可能な円輪盤である。ホイール部910とホイール部210との間にはスペーサ230が位置している。ホイール部910、スペーサ230、ホイール部210、及びフランジ部241に順に六角穴付皿小ネジ250が螺入することによって、ホイール部910及びホイール部210と、フランジ部241とが固定されている。
ここで、研削体890の砥粒部920の寸法について、一例を以下に示す。砥粒部920の軸方向の長さは、3mmである。また、砥粒部920と砥粒部220との間の距離は22mmである。また、砥粒部920の厚さ(即ちホイール部910の半径方向の長さ)は3mmである。
次に、砥粒部920について、図10(b)を参照しながら説明する。砥粒部920は、1層の砥粒層からなる部分である。砥粒部920の番手は、♯600である。ここで、砥粒部920の寸法について、一例を以下に示す。砥粒部920における2つのコーナー部のそれぞれは、円弧を回転させて形成される曲面によって形成されており、この円弧の曲率半径は、0.5mmである。
[第3実施形態]
図11は、第3実施形態に係る研削装置が備える、第一砥粒付回転ホイール970を含む研削体999の一例の構造断面図である。第3実施形態に係る研削装置は、第1実施形態に係る研削装置10の第一砥粒付回転ホイール100の代わりに、第一砥粒付回転ホイール970を備えている装置である。第一砥粒付回転ホイール970は、ホイール部990と、砥粒部120とを備えている。
図11は、第3実施形態に係る研削装置が備える、第一砥粒付回転ホイール970を含む研削体999の一例の構造断面図である。第3実施形態に係る研削装置は、第1実施形態に係る研削装置10の第一砥粒付回転ホイール100の代わりに、第一砥粒付回転ホイール970を備えている装置である。第一砥粒付回転ホイール970は、ホイール部990と、砥粒部120とを備えている。
ホイール部990は、3層のホイール層991,992,993が、ホイール部990の第一回転軸A1方向に順に貼り合わされて一体化されてなる部分である。ホイール部990が備えるホイール層は、2層以上であれば特に限定されておらず、例えば2層でもよく、4層でもよい。
[第4実施形態]
図12は、第4実施形態に係る研削装置を、この研削装置が備える第一回転軸A1及び第二回転軸A2に垂直な方向から矢視した端面図である。第4実施形態に係る研削装置は、第一回転軸A1及び第二回転軸A2と、第一砥粒付回転ホイール100及び第二砥粒付回転ホイール200とを備えている。第一砥粒付回転ホイール100は第一回転軸A1に取り付けられており、第二砥粒付回転ホイール200は第二回転軸A2に取り付けられている。第一砥粒付回転ホイール100と、第二砥粒付回転ホイール200とは、図12に示すように、互いに並ぶ位置に取り付けられている。即ち、第一砥粒付回転ホイール100と、第二砥粒付回転ホイール200とは、互いに対向する位置に取り付けられている。
図12は、第4実施形態に係る研削装置を、この研削装置が備える第一回転軸A1及び第二回転軸A2に垂直な方向から矢視した端面図である。第4実施形態に係る研削装置は、第一回転軸A1及び第二回転軸A2と、第一砥粒付回転ホイール100及び第二砥粒付回転ホイール200とを備えている。第一砥粒付回転ホイール100は第一回転軸A1に取り付けられており、第二砥粒付回転ホイール200は第二回転軸A2に取り付けられている。第一砥粒付回転ホイール100と、第二砥粒付回転ホイール200とは、図12に示すように、互いに並ぶ位置に取り付けられている。即ち、第一砥粒付回転ホイール100と、第二砥粒付回転ホイール200とは、互いに対向する位置に取り付けられている。
[第5実施形態]
図13は、第5実施形態に係る研削装置を、この研削装置が備える第一回転軸A1及び第二回転軸A2に垂直な方向から矢視した端面図である。第5実施形態に係る研削装置は、第一回転軸A1及び第二回転軸A2と、第一砥粒付回転ホイール1000及び第二砥粒付回転ホイール1000とを備えている。本実施形態の構成と、第4実施形態の構成との相違点は、砥粒付回転ホイール100および200の代わりに砥粒付回転ホイール1000が用いられている点である。
図13は、第5実施形態に係る研削装置を、この研削装置が備える第一回転軸A1及び第二回転軸A2に垂直な方向から矢視した端面図である。第5実施形態に係る研削装置は、第一回転軸A1及び第二回転軸A2と、第一砥粒付回転ホイール1000及び第二砥粒付回転ホイール1000とを備えている。本実施形態の構成と、第4実施形態の構成との相違点は、砥粒付回転ホイール100および200の代わりに砥粒付回転ホイール1000が用いられている点である。
次に、図14を参照して、砥粒付回転ホイール1000について説明する。ここで、図14(a)は、第5実施形態に係る研削装置が備える、第一砥粒付回転ホイール1000を含む研削体1090の一例を示す構造断面図である。図14(b)は、砥粒部1020の構造断面図である。
第4実施形態に示された第一砥粒付回転ホイール100と第5実施形態の砥粒付回転ホイール1000との相違点は、砥粒部1020の構造断面にある。図14(b)を参照すると、砥粒部1020は、粒度の異なる3層の砥粒層1021,1022,1023が、第一回転軸A1方向に順に設けられて(例えば貼り合わされて)なる部分である。
ここで、第一砥粒層1021は、第一回転軸A1の並びにおける最外層の一方の層1026(即ち、砥粒部1020の一方の面を有する層)に位置している。また、第二砥粒層1023は、この最外層の他方の層1027(即ち、砥粒部1020の他方の面を有する層)に位置している。砥粒部1020が有する砥粒層のそれぞれの粒度は、最外層の一方の層1026に位置する第一砥粒層1021から最外層の他方の層1027に位置する第二砥粒層1023に向かうに従って小さくなる。第一砥粒層1021、中間砥粒層1022、及び第二砥粒層1023のそれぞれの砥粒の大きさの範囲は、例えば、#400、#500、#600である。
砥粒部1020の寸法については、一例を以下に示す。第一砥粒層1021、中間砥粒層1022、及び第三砥粒層1023のそれぞれの軸方向の最長長さは、5mm、3mm、及び6mmである。また、砥粒層1023のスペーサ1030側のコーナー部は、円弧を回転させて形成される曲面となっており、この円弧の曲率半径は0.5mmである。
また、第二砥粒層1023のスペーサ1030側に位置する面より3mmの位置から、砥粒部1020の他方の面に向けて、1度30分の第五斜面1021Fが設けられている。なお、第五斜面1021Fが設けられることにより、第五斜面1021Fと最初に当接する板材Pの一端からの研削加工の開始が容易になっている。また、砥粒部1020のこの一方の面側のコーナー部は、円弧を回転させて形成される曲面となっており、この円弧の曲率半径は0.5mmである。
次に、図13を参照して、第5実施形態に係る研削装置を用いた板材Pの端面の面取り研削加工方法およびその利点について説明する。第一実施形態に示した面取り研削加工方法と本実施形態における研削加工方法との相違点は、板材Pの送り方にある。第一実施形態に示した面取り研削加工方法(図4)においては、板材Pの送り方向は第一回転軸A1の軸方向であればよく、第一砥粒層121および第三砥粒層123のうちいずれの側から板材Pを送ってもよい。第5実施形態においては、第一回転軸A1の軸方向でかつ、第一砥粒層1021側から第二砥粒層1023側への一方向に板材Pを送ることによって、板材Pの面取り研削加工を行う。
このようにすれば、小さな粒度を有する第二砥粒層1023によって研削された研削箇所が、再度大きな砥粒を有する砥粒層に接触することなく砥粒付回転ホイール1000を離れるので、深い筋状の研削痕を表面に残すことなく板材Pが研削加工される。それによって、研削痕による板材Pの割れが防止され研削される板材の歩留まりが向上するので、研削の効率が高められる。また、研削された板材の表面粗さが低減されるので、研削の精度を高めることができる。
[第6実施形態]
次に、図15を参照して、第6実施形態に係るスティックタイプのドレッサーの構成について説明する。ここで、図15(a)は、第6実施形態に係るドレッサーの構造断面および使用方法を示す図である。図15(b)は、ドレッサーの構造断面を詳細に示す拡大図である。
次に、図15を参照して、第6実施形態に係るスティックタイプのドレッサーの構成について説明する。ここで、図15(a)は、第6実施形態に係るドレッサーの構造断面および使用方法を示す図である。図15(b)は、ドレッサーの構造断面を詳細に示す拡大図である。
まず、図15(b)を参照して、ドレッサー1100の構成について説明する。ドレッサー1100は、第一ドレッシング部材1121と、第二ドレッシング部材1122と、第三ドレッシング部材1123とを含む3以上のドレッシング部材が連設された、棒状部材である。例えば、第一ドレッシング部材1121〜第三ドレッシング部材1123および中間ドレッシング部材1124,1125が連設される。ドレッシング部材1121〜1125は、それぞれドレッシングする対象に接触するドレス面1121A〜1125Aを有する。このドレス面1121A〜1125Aは連続するように設けられており、接触面1100Aを形成する。各ドレッシング部材1121〜1125は、例えば、ダイヤモンド等の超砥粒を結着材と共に固めて形成され、例えば、焼結時に一体焼結により貼り合わされている。なお、各ドレッシング部材を別々に形成し、後から接着等の方法で貼り合わされてもよい。
ここで、第一ドレッシング部材1121は、連設されたドレッシング部材の並びにおける最外部の一方1126に位置し、第三ドレッシング部材1123は、最外部の他方1127に位置する。ドレッシング部材のそれぞれの粒度は、最外部の一方1126に位置する第一ドレッシング部材1121から第二ドレッシング部材1122に向かうに従って小さくなるとともに、最外部の他方1127に位置する第三ドレッシング部材1123から第二ドレッシング部材1122に向かうに従って小さくなるように構成されている。例えば、第一ドレッシング部材1121、中間ドレッシング部材1124、第二ドレッシング部材1122、中間ドレッシング部材1125、及び第三ドレッシング部材1123のそれぞれの砥粒の番手は、♯400、♯500、♯600、♯500、及び♯400である。
次に、図15(a)を参照して、ドレッサー1100の使用方法および利点について説明する。
砥粒付回転ホイール100の砥粒部120をドレッシングする場合、まず、ドレス面1121A〜1125Aが露出するようにドレッサー1100を固定用治具等に(不図示)に固定する。次に、第一回転軸A1を軸として砥粒付回転ホイール100を回転させながら、ドレッサー1100の接触面1100Aを砥粒部120に密接させる。より詳しくは、図15(b)に示すように、ドレッサー1100のドレス面1121A〜1125Aの並びと砥粒部120の砥粒層121〜125の並びとが対面するように接触面1100Aを砥粒部120に密接させる。このようにすれば、砥粒層121〜125の粒度とドレス面1121A〜1125Aの粒度とが整合するので、砥粒部120の砥粒層121〜125に対してドレッシングに使用するドレッサーを交換することなくドレッシングすることができる。例えば、粒度の並びが「疎−密−疎」構成を有する砥粒部120の砥粒層121〜125に対しても、異なる5層の砥粒層に応じてドレッサーを交換することなくドレッシングすることができる。
[第7実施形態]
次に、図16を参照して、第7実施形態に係るドレッサーの構成について説明する。ここで、図16(a)は、第7実施形態に係るドレッサーの構造断面および使用方法を示す図である。図17(b)は、ドレッサーの構造断面を詳細に示す拡大図である。
次に、図16を参照して、第7実施形態に係るドレッサーの構成について説明する。ここで、図16(a)は、第7実施形態に係るドレッサーの構造断面および使用方法を示す図である。図17(b)は、ドレッサーの構造断面を詳細に示す拡大図である。
第7実施形態に係るドレッサー1200と、第6実施形態のドレッサー1100との相違点は、その層構成にある。図16(b)を参照すると、ドレッサー1200は、第一ドレッシング部材1221と、第二ドレッシング部材1223とを含む2以上のドレッシング部材が連設された、棒状部材である。例えば、第一ドレッシング部材1221、第二ドレッシング部材1223および中間ドレッシング部材1222が連設される。ドレッシング部材1221〜1223は、それぞれドレッシングする対象に接触するドレス面1221A〜1223Aを有する。このドレス面1221A〜1223Aは、連続するように設けられており、接触面1200Aを形成する。
ここで、第一ドレッシング部材1221は、連設されたドレッシング部材の並びにおける最外部の一方1226に位置し、第二ドレッシング部材1223は、最外部の他方1227に位置する。ドレッシング部材のそれぞれの粒度は、最外部の一方の層1226に位置する第一ドレッシング部材1221から最外部の他方の層1227に位置する第二ドレッシング部材1223に向かうに従って小さくなるように構成されている。例えば、第一ドレッシング部材1221、中間ドレッシング部材1222及び第二ドレッシング部材1223の砥粒の大きさの範囲は、それぞれ#400、#500、#600である。
次に、図16(a)を参照して、ドレッサー1200の使用方法および利点について説明する。
砥粒付回転ホイール1000の砥粒部1020をドレッシングする場合、まず、ドレス面1221A〜1223Aが露出するようにドレッサー1200を固定用治具等に(不図示)に固定する。次に、第6実施形態と同様に、図16(b)に示すように、ドレッサー1200のドレス面1221A〜1223Aの並びと砥粒部1020の砥粒層1021〜1023の並びとが対面するように接触面1100Aを砥粒部120に密接させる。このようにすれば、粒度の並びが「疎−密」構成を有する砥粒部1200の砥粒層1021〜1023に対しても、異なる3層の砥粒層に応じてドレッサーを交換することなく、砥粒部1020をドレッシングすることができる。
引き続いて、本実施形態に係る砥粒付回転ホイールおよびドレッサーの作用及び効果について説明する。
例えば第一砥粒付回転ホイール100において、図5に示すように、砥粒部120は、粒度の異なる2層以上の砥粒層121,124,122,125,123が、ホイール部110の周面の第一回転軸A1方向に順に設けられてなる。ここで、2層以上の砥粒層121,124,122,125,123が同じホイール部110の周面に設けられることによって、砥粒部を1層とした場合に比べて、台金としてのホイール部110を厚くすることができ、この結果、剛性が高められ、第一砥粒付回転ホイール100はたわみにくくなり、研削加工の際に板材Pから受ける衝撃に耐えることができる。更に、1層の砥粒層を用いた研削加工においては、板材Pの送り速度(移動速度)を高速にすると、剛性がないために上こすり状態となってチッピングの原因となるため、筋(送り条痕)が残ってしまうが、第一砥粒付回転ホイール100を用いる研削では筋を残さずに加工できる。このため、第一砥粒付回転ホイール100を回転させた状態で板材Pを研削することで、粒度の異なる2層以上の砥粒層121,124,122,125,123による、板材Pの端面の面取り研削加工や、角張ったコーナー部の研削加工を行う場合の、研削の精度及び効率を高めることができる。
また、ホイール部990は、図11に示すように、2層以上のホイール層991,992,993が貼り合わされてなるため、ホイール層が1層の場合(例えばホイール層991のみの場合)と比べて、ホイール部990はたわみにくくなる。この結果、2層以上のホイール層991,992,993を貼り合わせるだけで、ホイール層が1層からなるホイール部を備える砥粒付のホイールよりもたわみにくい第一砥粒付回転ホイール970を容易に得ることができる。この結果、第一砥粒付回転ホイール970を回転させた状態で板材Pを研削する際に、砥粒部120に加えてホイール部990もたわみにくくなるため、研削の精度及び効率をより高めることができる。
また、例えば砥粒部120が有する砥粒層121,124,122,125,123のそれぞれの粒度は、図5(b)に示すように、第一回転軸A1方向の並びにおける最外層の一方の層126に位置する第一砥粒層121から第二砥粒層122に向かうに従って小さくなるとともに、最外層の他方の層127に位置する第三砥粒層123から第二砥粒層122に向かうに従って小さくなっている。このため、第一砥粒付回転ホイール100を回転させた状態で板材Pを研削する際に、図4に示すように、ホイール部110の第一回転軸A1方向に沿って、第一砥粒層121から第三砥粒層123に向かう方向(即ち図4に示す白矢印の方向)に、板材Pを移動させた後に、第三砥粒層123から第一砥粒層121に向かう方向(即ち図4に示す白矢印とは反対の方向)に、板材Pを移動させながら研削することにより、板材を往復移動させながらの研削を行うことができる。この結果、板材Pを1回往復移動させるだけで、板材の端面の面取り研削加工を2回行うことができ、研削の効率をより高めることができる。
また、例えば第5実施形態に係る研削装置においては、図13および図14に示すように、板材Pの面取り研削加工は、第一回転軸A1の軸方向でかつ、第一砥粒層1021側から第二砥粒層1023側への一方向に板材Pを送ることによって、行われる。
砥粒部1020は、粒度の異なる3層の砥粒層1021,1022,1023が、第一回転軸A1方向に順に設けられてなる。ここで、第一砥粒層1021は、第一回転軸A1の並びにおける最外層の一方の層1026に位置している。また、第二砥粒層1023は、この最外層の他方の層1027に位置している。砥粒部1020が有する砥粒層のそれぞれの粒度は、最外層の一方の層1026に位置する第一砥粒層1021から最外層の他方の層1027に位置する第二砥粒層1023に向かうに従って小さくなる。
これにより、小さな粒度を有する第二砥粒層1023によって研削された研削箇所が、再度大きな砥粒を有する砥粒層に接触することなく砥粒付回転ホイール1000を離れるので、深い筋状の研削痕を表面に残すことなく板材Pが研削加工される。そのため、研削痕による板材Pの割れが防止され研削される板材の歩留まりが向上するので、研削の効率が高められる。また、研削された板材の表面粗さが低減されるので、研削の精度を高めることができる。
また、図5(b)に示すように、砥粒部120の第一砥粒層121は第一斜面121Fを有し、第三砥粒層123は第二斜面123Fを有している。このため、第一砥粒付回転ホイール100を回転させた状態で板材Pの端面P3,P4と第二砥粒層122とを当接させて板材Pを研削する際に、図7に示すように、ホイール部110の第一回転軸A1方向に沿って板材Pを移動させることで、板材Pの端面の面取り研削加工を行うことができ、更に、板材Pの一端から他端までの移動が終了した状態で、図8に示すように、第一砥粒付回転ホイール100を板材P側に更に近接させ、板材Pの角張ったコーナー部と第一斜面121F又は第二斜面123Fとを当接させて板材Pを研削する際に、ホイール部110の第一回転軸A1方向に沿って板材Pを第一砥粒付回転ホイール100に向けて移動させることで、板材Pの角張ったコーナー部の研削加工を行うことができる。
また、砥粒部120が有する砥粒層121,124,122,125,123のそれぞれが有する砥粒が超砥粒であることにより、超砥粒を用いた研削を行うことができるので、研削の効率をより高めることができる。また、砥粒部120の形状持ちが良くなり、砥粒部120の使用に係る寿命を長くすることができる。
また、例えば研削装置10においては、図1〜4に示すように、第一砥粒付回転ホイール100及び第二砥粒付回転ホイール200と、回転研削工具300とのそれぞれを回転させた状態で、第一回転軸A1及び第二回転軸A2のそれぞれを接近及び乖離させる。ここで、第一砥粒付回転ホイール100、第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具300の基準軸線X方向の取り付け位置において、第一の砥粒付回転ホイールの取り付け位置Q1(図2参照)は、第二の砥粒付回転ホイールの取り付け位置Q2と回転研削工具の取り付け位置Q3との間に位置する。これにより、第一砥粒付回転ホイール100と、第二砥粒付回転ホイール200及び回転研削工具300との間で板材Pを挟んだ状態にした上で、板材Pを支えながら板材Pの第一回転軸A1側及び第二回転軸A2側を同時に研削することができる。この結果、板材Pの端面の面取り研削加工や、角張ったコーナー部の研削加工を行う場合の、研削の効率をより高めることができる。
また、例えば第4実施形態に係る研削装置においては、図12に示すように、第一砥粒付回転ホイール100及び第二砥粒付回転ホイール200を回転させた状態で、第一回転軸A1及び第二回転軸A2のそれぞれを接近及び乖離させる。これにより、互いに並ぶ位置に取り付けられた第一砥粒付回転ホイール100及び第二砥粒付回転ホイール200の間で板材Pを挟んだ状態にした上で、板材Pを支えながら板材Pの第一回転軸A1側及び第二回転軸A2側を同時に研削することができる。この結果、板材Pの端面の面取り研削加工や、角張ったコーナー部の研削加工を行う場合の、研削の効率をより高めることができる。
また、第6実施形態に係るドレッサーにおいては、図15に示すように、ドレッサー1100は、第一ドレッシング部材1121と、第二ドレッシング部材1122と、第三ドレッシング部材1123とを含む3以上のドレッシング部材が連設された、棒状部材である。ドレッシング部材1121〜1125は、それぞれドレッシングする対象に接触するドレス面1121A〜1125Aを有し、ドレス面1121A〜1125Aが連続するように設けられている。ドレッシング部材1121〜1125のそれぞれの粒度は、最外部の一方1126に位置する第一ドレッシング部材1121から第二ドレッシング部材1122に向かうに従って小さくなるとともに、最外部の他方1127に位置する第三ドレッシング部材1123から第二ドレッシング部材1122に向かうに従って小さくなるように構成されている。これによれば、砥粒部120の砥粒層121〜125に対してドレッサーを交換することなく、一度にドレッシングすることができる。例えば、粒度の並びが「疎−密−疎」構成を有する砥粒部120の砥粒層121〜125に対しても、異なる5層の砥粒層に応じてドレッサーを交換することなく、一度にドレッシングすることができる。
また、第7実施形態に係るドレッサーにおいては、図16に示すように、ドレッサー1200は、第一ドレッシング部材1221と、第二ドレッシング部材1223とを含む2以上のドレッシング部材が連設された、棒状部材である。ドレッシング部材1221〜1223は、それぞれドレッシングする対象に接触するドレス面1221A〜1223Aを有し、ドレス面1221A〜1223Aが連続するように設けられている。ドレッシング部材1221〜1223それぞれの粒度は、最外部の一方1226に位置する第一ドレッシング部材1121から最外部の他方1227に位置する第二ドレッシング部材1223に向かうに従って小さくなるように構成されている。これによれば、粒度の並びが「疎−密」構成を有する砥粒部1000の砥粒層1221〜1223に対しても、異なる3層の砥粒層に応じてドレッサーを交換することなく、砥粒部1020を1度にドレッシングすることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、ホイール層とホイール層に設けられた砥粒層とを備える同一構造の砥粒ホイールを複数用意し、これら複数の砥粒ホイールを、ホイール層同士及び砥粒層同士で順に貼り付け合わせて砥粒付回転ホイールを構成してもよい。
10,20…研削装置、100,200,400,500,700,970,1000…砥粒付回転ホイール、110,210,310,710,910,990,1110…ホイール部、120,220,320,720,920,1020…砥粒部、121〜125,221〜223,721〜724,1021〜1023…砥粒層、121F,123F,125F,221F,721F,723F,725F…斜面、122C,722C…中間層、126,726…一方の層、127,727…他方の面、130,230,1030…スペーサ、140,240,1040…軸受、141,241,1041…フランジ部、150,250…六角穴付皿小ネジ、190,290,790,890,999,1090…研削体、300,600,900…回転研削工具、991,992,993…ホイール層、A1,A2,B1,B2…回転軸、C1,C2…回転方向、P…板材、P1,P2,P3,P4…端面、1100,1200…ドレッサー、1100A,1200A…接触面、1121〜1125,1221〜1223…ドレッシング部材、1121A〜1125A,1221A〜1223A…ドレス面、Q1,Q2,Q3…取り付け位置、X…基準軸線。
Claims (11)
- 回転されるホイール部と、前記ホイール部の周面に設けられた砥粒部と、を備え、板材の端面の面取り研削加工を行う砥粒付回転ホイールであって、
前記砥粒部は、粒度の異なる2層以上の砥粒層が、前記ホイール部の前記周面の回転軸方向に順に設けられてなることを特徴とする砥粒付回転ホイール。 - 前記ホイール部は、2層以上のホイール層が、前記ホイール部の回転軸方向に順に貼り合わされてなることを特徴とする請求項1に記載の砥粒付回転ホイール。
- 前記砥粒部は、第一砥粒層と、第二砥粒層と、第三砥粒層とを含む3層以上の砥粒層が、前記ホイール部の回転軸方向に順に設けられてなり、
前記第一砥粒層は、前記軸方向の並びにおける最外層の一方の層に位置し、
前記第三砥粒層は、前記最外層の他方の層に位置し、
前記砥粒部が有する砥粒層のそれぞれの粒度は、前記最外層の一方の層に位置する前記第一砥粒層から前記第二砥粒層に向かうに従って小さくなるとともに、前記最外層の他方の層に位置する前記第三砥粒層から前記第二砥粒層に向かうに従って小さくなる、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の砥粒付回転ホイール。 - 前記砥粒部は、第一砥粒層と、第二砥粒層とを含む2層以上の砥粒層が、前記ホイール部の回転軸方向に順に設けられてなり、
前記第一砥粒層は、前記軸方向の並びにおける最外層の一方の層に位置し、
前記第二砥粒層は、前記最外層の他方の層に位置し、
前記砥粒部が有する砥粒層のそれぞれの粒度は、前記第一砥粒層から前記第二砥粒層に向かうに従って小さくなる、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の砥粒付回転ホイール。 - 前記第一砥粒層は、前記第二砥粒層側に向かって外径が大きく傾斜した第一斜面を有し、
前記第三砥粒層は、前記第二砥粒層側に向かって外径が大きく傾斜した第二斜面を有する、
ことを特徴とする請求項3に記載の砥粒付回転ホイール。 - 前記砥粒部が有する砥粒層のそれぞれが有する砥粒は、超砥粒であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の砥粒付回転ホイール。
- 接近及び乖離するとともに、基準軸線に対して互いに平行かつ逆の回転方向に回転する互いに平行な第一回転軸及び第二回転軸と、
前記第一回転軸に取り付けられた請求項1〜請求項6のいずれかに記載の第一の砥粒付回転ホイールと、
前記第二回転軸に取り付けられた請求項1〜請求項6のいずれかに記載の第二の砥粒付回転ホイールと、
砥粒が設けられるとともに前記第二回転軸に取り付けられて回転される回転研削工具と、を備え、
前記基準軸線方向の取り付け位置に関し、前記第一の砥粒付回転ホイールの取り付け位置は、前記第二の砥粒付回転ホイールの取り付け位置と前記回転研削工具の取り付け位置との間にある、
ことを特徴とする研削装置。 - 接近及び乖離するとともに、互いに逆の回転方向に回転する互いに平行な第一回転軸及び第二回転軸と、
前記第一回転軸に取り付けられた請求項1〜請求項6のいずれかに記載の第一の砥粒付回転ホイールと、
前記第二回転軸に取り付けられた請求項1〜請求項6のいずれかに記載の第二の砥粒付回転ホイールと、を備え、
前記第一の砥粒付回転ホイールと、前記第二の砥粒付回転ホイールとは、互いに対向する位置に取り付けられている、
ことを特徴とする研削装置。 - 砥粒付回転ホイールの砥粒部をドレッシングするドレッサーであって、粒度の異なる2以上のドレス面が連続するように、粒度の異なる2以上のドレッシング部材を連設したことを特徴とするドレッサー。
- 第一ドレッシング部材と、第二ドレッシング部材と、第三ドレッシング部材とを含む3以上のドレッシング部材が連設されてなり、
前記第一ドレッシング部材は、連設されたドレッシング部材の並びにおける最外部の一方に位置し、
前記第三ドレッシング部材は、前記最外部の他方に位置し、
前記ドレッシング部材のそれぞれの粒度は、前記第一ドレッシング部材から前記第二ドレッシング部材に向かうに従って小さくなるとともに、前記第三ドレッシング部材から前記第二ドレッシング部材に向かうに従って小さくなる、
ことを特徴とする請求項9に記載のドレッサー。 - 第一ドレッシング部材と、第二ドレッシング部材とを含む2以上のドレッシング部材が連設されてなり、
前記第一ドレッシング部材は、連設されたドレッシング部材の並びにおける最外部の一方に位置し、
前記第二ドレッシング部材は、前記最外部の他方に位置し、
前記ドレッシング部材のそれぞれの粒度は、前記第一ドレッシング部材から前記第二ドレッシング部材に向かうに従って小さくなる、
ことを特徴とする請求項9に記載のドレッサー。
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