JP2007222752A - コンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャ - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリート廃材のモルタル分を優先的に剥離することによって、再生骨材製品の歩留まりと品質の向上を図り、低コストで再生骨材を連続的に製造し得るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャを提供する。
【解決手段】固定歯6と動歯4との間に投入されたコンクリート廃材を圧縮破砕してコンクリート再生骨材を製造するジョークラッシャ1において、前記固定歯6または/および動歯4に作用する圧縮荷重が負荷される部材に、一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収させる破砕エネルギー吸収手段20を設けて、前記コンクリート廃材のモルタル分を優先的に破砕するよう構成されたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート廃材を破砕処理してコンクリート再生骨材を製造するためのジョークラッシャに関し、更には、前記コンクリート廃材のモルタル分を選択的に効率良く破砕できるコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャに関する。
コンクリート廃材を破砕処理してコンクリート再生骨材を製造する一次処理用設備として、従来からジョークラッシャが一般的に広く用いられている。しかしながら、この従来例に係るジョークラッシャを用いて再生された再生骨材は、再生された骨材からモルタル分が十分除去されていない等品質レベルが低く、JIS A5021−2005に規定される再生骨材の最終製品(再生粗骨材および再生細骨材)の製造に使用されることはなかった。
前記従来例に係るジョークラッシャは、上述した品質問題もさることながら、コンクリート廃材破砕における破砕荷重の調整が困難で、コンクリート廃材のモルタル分とこれに含有された骨材の剥離のみを生じさせることが難しく、再生すべき骨材まで粉砕させてしまうという問題点を有していた。現時点では、前記JIS規格に合致するコンクリート再生骨材を製造する目的に使用できる従来技術として、一般的に、次に述べるもみ摺り方式や偏心ロータ方式が使用されている。
そこで、上記従来例に係るコンクリート再生骨材製造技術について、以下図4,5を参照しながら説明する。図4は従来例に係るコンクリート再生骨材製造方法に使用する装置(もみ摺り方式)を示す斜視図、図6は他の従来例に係るコンクリート再生骨材製造方法に使用する再生処理装置(偏心ロータ方式)の概略図である。
先ず、図4において、従来例に係るコンクリート再生骨材の製造方法は、コンクリート廃材を先ず40mm角以下に粗砕し、この粗砕したコンクリート廃材を、以下に説明する装置30に投入して摩擦粉砕させるものである。
即ち、この装置30は、円筒状容器32の中心に片持支持のスクリューフィーダ33が配設され、このスクリューフィーダ33の自由端側となる前記円筒状容器32の開口端に、前記スクリューフィーダ33とは逆方向に回転し、かつ前記円筒形状容器32の開口端を塞ぐ方向に弾性部材36により付勢された片持支持のコーン状破砕体34が嵌合されている。
同時に、前記スクリューフィーダ33によって破砕原料が前記コーン状破砕体34に圧接されるとともに、前記破砕原料の圧接により生じる押圧力によりコーン状破砕体34が前記弾性部材36の付勢力に抗して移動し、円筒状容器32の開口端とコーン状破砕体34との間に破砕物の排出口35が形成された装置30である。
そして、この装置30によって、前記40mm角以下に粗砕されたコンクリート廃材同士、および前記40mm角以下に粗砕されたコンクリート廃材と前記コーン状破砕体34との粗面とを所定の圧力下で擦り合わせ、骨材表面に付着したモルタル分を摩擦粉砕させるのである(特許文献1参照)。
ところが、上記従来例に係るコンクリート再生骨材の製造方法は、スクリューフィーダ33とコーン状破砕体34が圧接され、破砕原料との接触面となる円筒状容器32内面とスクリューフィーダ33の破砕歯の摩耗進行速度が速く、またこの摩耗の進行に伴う円筒状容器32内面とスクリューフィーダ33の破砕歯外周とのギャップの補正が困難であり、安定した再生骨材製品の品質維持が難しい。
次に、図5において、他の従来例に係るコンクリート再生骨材の製造方法は、コンクリート廃材を所定の大きさのコンクリート塊に破砕する第1ステップと、ケーシング41の鉛直筒部内に、筒状ロータ42を偏心回転可能に設けておき、前記ロータ42と鉛直筒部との間隙Sに、コンクリート塊49および所定の圧縮強度と硬度とを有する圧縮力増大用の媒体40を装入して、ロータ42の偏心回転によりコンクリート塊相互を摩擦接触させて骨材からセメントモルタル分を除去するに際しての圧縮力を前記媒体で増強させる第2ステップとを有する。
そして同時に、前記ケーシング41から排出された再生骨材を、再生粗骨材と再生細骨材とに篩分けする第3ステップを有している(特許文献2参照)。しかしながら、上記従来例に係るコンクリート再生骨材の製造方法は、設備構造が複雑で高価なため、初期の設備設置コストが多大なものとなる。また、前述したもみ摺り方式と同様に、摩耗の進行に伴う前記ロータ42と鉛直筒部との間隙Sの補正が困難であり、安定した再生骨材製品の品質を維持するのが難しい。
また、図示はしないが、更に他の従来例に係るコンクリート骨材再生方法によれば、コンクリート塊を粉砕して得られたコンクリート破砕材に対して熱風を用いた加熱処理を行った後、そのコンクリート破砕材から骨材を分離し再生する骨材再生方法であって、最大寸法で5mm以上のコンクリート破砕材に対して前記加熱処理を行うものである(特許文献3参照)。
上記従来例に係るコンクリート骨材再生方法によれば、コンクリート塊中のモルタル分が脆化されるので、骨材とモルタル分の剥離効果が非常に高く、高品質の骨材製品が回収可能である。しかし、前記コンクリート破砕材の加熱処理において、温度300℃前後で30分程度の加熱が必要であり、多大な熱量を要する。
その結果、製品処理時のエネルギーコストが高く、ランニングコストの高い設備となってしまう。また、加熱時の二酸化炭素の排出量も非常に大きく、環境保護を目的としてコンクリート廃材をリサイクルしようとする本来の意思に反し、環境破壊を促進してしまうという矛盾した技術と言っても過言ではない。
特許第3200387号公報 特開2001−239250号公報 特開2003−26459号公報
また、従来例に係るジョークラッシャでは、機械構造が簡単で初期の設備設置コストが安価で、摩耗時のギャップ補正が容易であるものの、機械構造上強制的にコンクリート廃材に圧縮荷重を作用させるため、前記廃材中に混入された骨材まで破砕してしまうという欠点が上述した他の従来例方式より顕著なため、再生骨材製品の歩留まりと品質の低下を招く結果となり、上述した通り再生骨材の最終製品(再生粗骨材および再生細骨材)の製造には適さないものであった。
従って、本発明の目的は、コンクリート廃材のモルタル分を優先的に破砕することによって、再生骨材製品の歩留まりと品質の向上を図り、低コストで再生骨材を連続製造し得るジョークラッシャを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャが採用した手段は、固定歯と動歯との間に投入されたコンクリート廃材を圧縮破砕してコンクリート再生骨材を製造するジョークラッシャにおいて、前記固定歯または/および動歯に作用する圧縮荷重が負荷される部材に、一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収させる破砕エネルギー吸収手段を設けて、前記コンクリート廃材のモルタル分を優先的に破砕するよう構成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャが採用した手段は、請求項1記載のコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャにおいて、前記破砕エネルギー吸収手段が、前記動歯を固定したスイングジョーとトグルブロックとの間にあって、前記スイングジョーの下端に揺動運動を与えるため介設されたトグルプレートに設けられ、このトグルプレートに負荷される一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収させるよう構成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャが採用した手段は、請求項1記載のコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャにおいて、前記破砕エネルギー吸収手段が、前記トグルプレートが介設されたスイングジョーまたはトグルブロックに設けられ、これらスイングジョーまたはトグルブロックに負荷される一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収させるよう構成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャが採用した手段は、請求項1記載のコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャにおいて、前記破砕エネルギー吸収手段が、前記固定歯と固定歯側フレームとの間または/および前記動歯とスイングジョーとの間に介設され、これら固定歯側フレームまたは/およびスイングジョーに負荷される一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収させるよう構成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャが採用した手段は、請求項1乃至4のうちの何れか一つの項に記載のコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャにおいて、前記破砕エネルギー吸収手段が、ばね、ゴム、エアスプリングまたは流体シリンダーから構成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャによれば、前記固定歯または/および動歯に作用する圧縮荷重が負荷される部材に、一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収させる破砕エネルギー吸収手段を設けて、前記コンクリート廃材のモルタル分を優先的に破砕するよう構成されたので、設備構造上、前記コンクリート廃材中の骨材まで破砕してしまうという従来の欠点を解消し、再生骨材製品の歩留まりと品質の向上を図ることが可能となった。
また、本発明の請求項2に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャによれば、前記破砕エネルギー吸収手段が、前記動歯を固定したスイングジョーとトグルブロックとの間にあって、前記スイングジョーの下端に揺動運動を与えるため介設されたトグルプレートに設けられ、このトグルプレートに負荷される一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収させるよう構成されたので、コンクリート廃材中の骨材を破砕するような破砕エネルギーが負荷されたときは、前記破砕エネルギー吸収手段によって動歯に作用する圧縮荷重が吸収され、再生骨材製品の歩留まりと品質の向上を低コストに実現できる。
更に、本発明の請求項3または4に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャによれば、前記破砕エネルギー吸収手段が、前記トグルプレートが介設されたスイングジョーまたはトグルブロックに、あるいはまた、前記固定歯と固定歯側フレームとの間または/および前記動歯とスイングジョーとの間に設けられたので、上記と同様に、再生骨材製品の歩留まりと品質の向上を低コストに実現できる。
本発明の請求項5に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャによれば、前記破砕エネルギー吸収手段が、ばね、ゴム、エアスプリングまたは流体シリンダーから構成されたので、市販品を利用して従来のジョークラッシャを簡便で低コストに改善することができる。
先ず、本発明の実施の形態1に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャを、図1を参照しながら以下説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャの側断面を示す側断面図である。
図1において、符号1は、本発明の実施の形態1に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャを示す。このコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャ1は、サイドフレーム3の上部に固定され軸受で回転支持された主軸2に、図示しない電動機からVベルトとVプーリを介して回転力を伝達される。
主軸2には、動歯4を固定されたスイングジョー5が軸受を介して回動自在に設けられているが、その回転中心Qは主軸中心(Vプーリ中心)Pと偏心した位置関係に設けられている。このような構成により、スイングジョー5の軸嵌合部の偏心軸中心Qが偏心回転する。
一方、スイングジョー5の下端は、テンションスプリング9によってテンションロッド8を介して引張力を付与され、揺動運動を与えるためのトグルプレート10に押し付けるように固定されている。そして、このトグルプレート10は、前記スイングジョー5と本体フレームに固定されたトグルブロック11との間に介設され、それらの接触部は、滑り運動が可能な自由端であるトグルシート14a,14bに拘束されており、前記テンションロッド8の引張力によって脱落しないように構成されている。
前記スイングジョー5は、上記偏心回転とトグルプレート10の滑り運動が自在な拘束によって、動歯4下端では矢印13で示したように略直線的な揺動運動を行う。その揺動方向13は、トグルプレート10近傍では、このトグルプレート10に対し略直角方向の揺動運動であり、その挙動に従い動歯4が直線的な破砕運動を生じる。
そして、コンクリート廃材は、前記動歯4、前記動歯4と対向してジョークラッシャ7に固定された固定歯6およびサイドプレート3に囲まれて形成された破砕室12に供給される。供給された前記コンクリート廃材は、前記動歯4の直線運動によって破砕室12内で圧縮作用を受け、破砕される。その破砕荷重は、電動機動力と動歯4の直線運動変位(ストローク)、揺動速度によってその荷重が決まるため、機械仕様が決まると前記破砕荷重が自ずと決まって来ることになる。
一般の骨材を破砕する場合、前記動歯4の変位による圧縮荷重によって強制的に破砕処理を行えば良いが、コンクリート廃材から再生骨材を製造する場合には、モルタル内部に含有される骨材をできるだけ破砕せずに回収することが理想的であるため、このような破砕処理は好ましくない。
そこで、前記圧縮荷重の荷重量を加減するため、電動機の動力を制御することも考えられるが、供給されるコンクリート廃材の性状、例えば、圧縮強度等が変化したり、供給量が増減した際に、その変動に追従できず、電動機にトリップを生じさせ安定した連続運転ができなくなるため、現実的な対応策ではない。
従って、本発明の実施の形態1に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャ1は、図1に示す如く、圧縮ばね15からなる破砕エネルギー吸収手段20を、スイングジョー5とトグルブロック11との間に介設されたトグルプレート10に設け、このトグルプレート10に負荷される破砕エネルギーを吸収させるよう構成したのである。
即ち、前記トグルプレート10は、雌型プレート10aと雄型プレート10bとからなり、前記雌型プレート10aの凹部に嵌入された圧縮ばね15を適宜選択して、雄型プレート10bで押し付けて動歯4に負荷される一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収し、コンクリート廃材中のモルタル分を優先的に破砕させるのである。
前記モルタル分の剥離荷重は、供給されるコンクリート廃材の寸法やコンクリート種類によって差異があるが、40mm角程度のもので100〜300kgf程度であり、同寸法の骨材の破砕荷重は、圧縮強度が低い砂岩を例にした場合でも平均で1600kgf有しているので、より低荷重で剥離を生じる。この荷重差によって、モルタル分の前記剥離荷重以下では前記破砕エネルギー吸収手段20が破砕荷重を負荷し、一定荷重を越える破砕荷重の場合は、前記破砕エネルギー吸収手段20が破砕荷重を吸収することで、コンクリート廃材中に含有する骨材を破砕せずに排出できる。
次に、本発明の実施の形態2に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャを、図2を参照しながら以下説明する。図2は、本発明の実施の形態2に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャの側断面を示す側断面図である。
尚、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、破砕エネルギー吸収手段が、図1に示したような構成でない所に相違があり、その他は同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、その相違する点について以下説明する。
即ち、本発明の実施の形態2に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャ1は、ゴム16からなるエネルギー吸収手段20が、図2に示す如く、前記トグルプレート10が介設されたトグルブロック11に設けられ、トグルプレート10に負荷される一定荷重以上の破砕エネルギーを、トグルシート14bを介して前記ゴム16に吸収させるよう構成されたものである。
また、前記エネルギー吸収手段20は、ゴム16の代わりに圧縮ばねやエアスプリングを用いて構成しても良い。更に、前記エネルギー吸収手段20は、トグルプレート10を介して対極側、即ち、スイングジョー5に設けられたトグルシート14a下部に設けても良い。
更に、本発明の実施の形態3に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャを、図3を参照しながら以下説明する。図3は、本発明の実施の形態3に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャの側断面を示す側断面図である。
尚、本発明の実施の形態3が上記実施の形態1と相違するところは、破砕エネルギー吸収手段が、図1に示したような構成でない所に相違があり、その他は同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、その相違する点について以下説明する。
即ち、本発明の実施の形態3に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャ1は、図3に示す如く、圧縮ばね17からなるエネルギー吸収手段20が、ヒンジ18とともに固定歯6と固定歯側フレーム7との間に介設され、固定歯6に負荷された一定荷重以上の破砕エネルギーを、前記圧縮ばね17に吸収させるよう構成されたものである。
このような構成とすることにより、コンクリート廃材破砕時には、モルタル剥離に必要な低荷重しか作用しないので、前記エネルギー吸収手段20を取り付けた固定歯6の部分は微小変位に留まり、固定歯6が逃げることなく破砕処理を行う。
これに対し、前記コンクリート廃材中の骨材が破砕されようとした場合、荷重量が大きいので、前記エネルギー吸収手段20を取り付けた固定歯6の部分の変位量は大きくなる。しかし、その変位量がスイングジョー5のストローク以上になった場合、骨材は粉砕されずに排出される。この結果、高品質の再生骨材を安定して連続的に製造することが可能となる。
前記エネルギー吸収手段20は、圧縮ばね17の代わりにゴムやエアスプリングを用いて構成しても良い。更に、前記エネルギー吸収手段20は、破砕室12を構成する対極側、即ち、動歯4とスイングジョー5との間に介設することもできる。
更に、前記エネルギー吸収手段20には、例えば図3に示した圧縮ばね17に代えて、テンションスプリング9のように与圧調整可能な圧縮ばねを用いたり、油圧や空圧を作動流体とする流体シリンダーを用いることもできる。このような流体シリンダーの作動流体回路中にリリーフ弁を設け、リリーフ弁の設定圧を可変なものとする。そして、本発明に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャ1が、定常運転時は前記流体シリンダーによって破砕荷重が負荷される。
一方、設定値以上の破砕荷重が作用した場合は、前記リリーフ弁が作動して破砕荷重の負荷を中断し、コンクリート廃材中の骨材の粉砕が免れる。その後、作動流体回路から前記流体シリンダーへの作動圧力を復帰させ、再び一定の破砕荷重で定常運転を継続する。
このような構成とした場合は、前記リリーフ弁の設定値を変更することで負荷荷重を変化させることが出来るので、供給原料の性状に応じた適切な負荷荷重を選択でき、より安定した高品質の再生骨材を得ることが可能となる。
以上の如く、本発明に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャは、固定歯または/および動歯に作用する圧縮荷重が負荷される部材に、一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収させる破砕エネルギー吸収手段を設けて、コンクリート廃材のモルタル分と骨材と圧縮強度の差を利用し、前記コンクリート廃材のモルタル分を優先的に破砕するよう構成されたので、低コストで高品質の再生骨材製品を歩留まり高く製造することが可能となった。
また、本発明に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャは、前記破砕エネルギー吸収手段が、スイングジョーとトグルブロックとの間にあって、動歯を固定したスイングジョーの下端に揺動運動を与えるため介設されたトグルプレートに設けられ、前記トグルプレートに負荷される破砕エネルギーを吸収させるよう構成されたので、コンクリート廃材中の骨材を破砕するような一定荷重以上の圧縮荷重が負荷されたときは、前記動歯に作用する圧縮荷重が吸収され、再生骨材製品の歩留まりと品質の向上を低コストに実現できる。
本発明の実施の形態1に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャの側断面を示す側断面図である。 本発明の実施の形態2に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャの側断面を示す側断面図である。 本発明の実施の形態3に係るコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャの側断面を示す側断面図である。 従来例に係るコンクリート再生骨材製造方法に使用する装置(もみ摺り方式)を示す斜視図である。 他の従来例に係るコンクリート再生骨材製造方法に使用する再生処理装置(偏心ロータ方式)の概略図である。
符号の説明
P…主軸中心, Q…偏心軸中心,
1…コンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャ, 2…主軸,
3…サイドフレーム,
4…動歯, 5…スイングジョー,
6…固定歯, 7…固定歯側フレーム,
8…テンションロッド, 9…テンションスプリング,
10…トグルプレート,10a…雌型プレート,10b…雄型プレート,
11…トグルブロック, 12…破砕室, 13…揺動方向,
14a,14b…トグルシート,
15,17…圧縮ばね, 16…ゴム, 18…ヒンジ
20…破砕エネルギー吸収手段

Claims (5)

  1. 固定歯と動歯との間に投入されたコンクリート廃材を圧縮破砕してコンクリート再生骨材を製造するジョークラッシャにおいて、前記固定歯または/および動歯に作用する圧縮荷重が負荷される部材に、一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収させる破砕エネルギー吸収手段を設けて、前記コンクリート廃材のモルタル分を優先的に破砕するよう構成された
    ことを特徴とするコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャ。
  2. 前記破砕エネルギー吸収手段が、前記動歯を固定したスイングジョーとトグルブロックとの間にあって、前記スイングジョーの下端に揺動運動を与えるため介設されたトグルプレートに設けられ、このトグルプレートに負荷される一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収させるよう構成されたことを特徴とする請求項1記載のコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャ。
  3. 前記破砕エネルギー吸収手段が、前記トグルプレートが介設されたスイングジョーまたはトグルブロックに設けられ、これらスイングジョーまたはトグルブロックに負荷される一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収させるよう構成されたことを特徴とする請求項1記載のコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャ。
  4. 前記破砕エネルギー吸収手段が、前記固定歯と固定歯側フレームとの間または/および前記動歯とスイングジョーとの間に介設され、これら固定歯側フレームまたは/およびスイングジョーに負荷される一定荷重以上の破砕エネルギーを吸収させるよう構成されたことを特徴とする請求項1記載のコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャ。
  5. 前記破砕エネルギー吸収手段が、ばね、ゴム、エアスプリングまたは流体シリンダーから構成されたことを特徴とする請求項1乃至4のうちの何れか一つの項に記載のコンクリート再生骨材製造用ジョークラッシャ。
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