JP2007222376A - 温浴装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 温水と空気との接触が少ない浴槽間オーバーフロー機構を備える温浴装置を提供すること。
【解決手段】 温浴装置の手腕用浴槽11と脚用浴槽12との間は、浴槽間オーバーフロー機構50と側壁オーバーフロー機構60とにより接続される。浴槽間オーバーフロー機構50は、温水を流出させる流出口51を有するオーバーフロー管部54と、前記オーバーフロー管部54の上端を覆う下向きカップ状の形状であって、その側壁が前記流出口51からの温水の流出高さよりも下側に至る蓋部52とから構成される。この浴槽間オーバーフロー機構により、温水を、大気開放させることなく手腕用浴槽11から脚用浴槽12に流出させることが可能となる。
【選択図】 図2
【解決手段】 温浴装置の手腕用浴槽11と脚用浴槽12との間は、浴槽間オーバーフロー機構50と側壁オーバーフロー機構60とにより接続される。浴槽間オーバーフロー機構50は、温水を流出させる流出口51を有するオーバーフロー管部54と、前記オーバーフロー管部54の上端を覆う下向きカップ状の形状であって、その側壁が前記流出口51からの温水の流出高さよりも下側に至る蓋部52とから構成される。この浴槽間オーバーフロー機構により、温水を、大気開放させることなく手腕用浴槽11から脚用浴槽12に流出させることが可能となる。
【選択図】 図2
Description
この発明は、浴槽間オーバーフロー機構を備えた温浴装置に関する。
手腕および脚の血行を局所的に促進させることが可能な温浴装置は、手腕用の浴槽と脚用の浴槽を各々備えており、使用者は、各々の浴槽に、手腕および脚を浸漬させて温浴を行っている。このような手腕用および脚用に分離した浴槽間において、手腕用浴槽からオーバーフローした温水を、手腕用浴槽よりも低い位置に配置された脚用浴槽に流出させる流路を備える温浴装置(例えば特許文献1)が知られている。
特開2006−006642
しかしながら、特許文献1に記載のオーバーフロー機構によれば、温浴効果を高める成分として炭酸ガス等を溶解した温水の場合、温水が流出時に空気と混合し、脚用浴槽の温水中の炭酸ガス等の濃度が低下するという問題があった。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、手腕用浴槽のオーバーフローを、手腕用浴槽よりも低い位置に配置された脚用浴槽に流出させるときに、温水と空気との接触が少ない温浴装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、手腕用浴槽と、前記手腕用浴槽より低い位置に配置された脚用浴槽と、温水に気体を混合させるための混合装置と、前記混合装置から温水を前記手腕用浴槽に供給する供給路と、前記脚用浴槽から前記混合装置に温水を回収する循環路と、前記手用浴槽に貯留された温水を前記脚用浴槽に流出させる浴槽間オーバーフロー機構とを備えた温浴装置であって、前記浴槽間オーバーフロー機構は、温水を流出させる流出口を有するオーバーフロー管部と、前記オーバーフロー管部の上端を覆う下向きカップ状の形状であって、その側壁が前記流出口からの温水の流出高さよりも下側に至る蓋部とから構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の温浴装置において、前記手腕用浴槽の側壁に、その流出口の下端が前記浴槽間オーバーフロー機構の流出口よりも高い位置に配置された側壁オーバーフロー機構を備える。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の温浴装置において、前記浴槽間オーバーフロー機構は、前記脚用浴槽に貯留された温水の水面より下方に配置された流入口より、前記脚用浴槽内に温水を流入させる。
請求項1に記載の発明によれば、浴槽間オーバーフロー機構は、オーバーフロー管部の上端を覆う下向きカップ状の形状であって、その側壁が流出口からの温水の流出高さよりも下側に至る蓋部を備えることから、流出する温水と空気との混合による、気体の濃度低下を軽減することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、手腕用浴槽の側壁に、その流出口の下端が浴槽間オーバーフロー機構の流出口よりも高い位置である側壁オーバーフロー機構を備えることから、急激な手腕用浴槽内の温水水位の変化に対しても、温水が温浴装置の外に溢れることなく、効率よく脚用浴槽に温水を流出させることが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、浴槽間オーバーフロー機構の脚用浴槽への流入口が水面下にあるため、より一層、温水と空気との混合による、炭酸ガス等の濃度低下を軽減することが可能となる。
以下、この発明の第1実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、この発明の第1実施形態に係る温浴装置を示す斜視図である。
この温浴装置は、多人数が同時に使用できる温浴装置であって、長椅子21と長椅子21の前方に並設される腕用浴槽11および脚用浴槽12と、温水に気体を混合させるための混合装置1と、温水を手腕用浴槽11に供給する供給路31と、脚用浴槽12からオーバーフローした温水を混合装置1に回収するための循環路32とを備える。
この温浴装置は、このように手腕用浴槽11と脚用浴槽12を備えることから、局所的に体内の血行を促進させることが可能となる。腕用浴槽11と脚用浴槽12とは、柱22により上下方向に接続される。これにより、省スペースでありながら、複数人が同時に温浴装置を利用することが可能となる。
図2は、この発明の第1実施形態に係る温浴装置の構成を模式的に示す図である。
この温浴装置は、手腕用浴槽11から脚用浴槽12に温水を供給させる浴槽間オーバーフロー機構50および側壁オーバーフロー機構60と、手腕用浴槽11および脚用浴槽12の温水を排出する排水路33および排水路34と、排水の開閉を行う開閉弁41および開閉弁42とを備える。
手腕用浴槽11と脚用浴槽12との間は、浴槽間オーバーフロー機構50と側壁オーバーフロー機構60により接続される。混合装置1から供給路31により供給された温水は、手腕用浴槽11から脚用浴槽12へと流れ、脚用浴槽12からオーバーフローした温水は循環路32を介して混合装置1へ回収され、混合装置1によって再度気体が混合された温水が手腕用浴槽11に供給される。このような構成を備えることにより、オーバーフローした温水を効率よく循環させ、手腕用浴槽11には常に気体を豊富に含有する温水を供給させることが可能となる。
また、温浴装置の手腕用浴槽11から脚用浴槽12への温水の流路が、浴槽間オーバーフロー機構50を介する流路のみであった場合、一度に多人数が浴槽に手腕を入れることによる急激な手腕用浴槽11の水位変化により、温水が温浴装置外に流出するという問題が発生する。しかし、この温浴装置において、側壁オーバーフロー機構60を備えることから、この側壁オーバーフロー機構60を介して手腕用浴槽11からオーバフローした温水を脚用浴槽12に効率的に流入させることが可能となる。
手腕用浴槽11と脚用浴槽12との底部に接続された排水路33および排水路34は、開閉弁41および開閉弁42を備える。これにより、温浴装置の使用後は、開閉弁41および開閉弁42を開放することにより温水をドレイン等にスムーズに排出することが可能となる。
なお、循環路32は混合装置1のみではなく、その他のろ過装置等に接続されてもよい。
また、排水路34を循環路32に連結させ、排水路33および排水路34に設置された開閉弁41および開閉弁42を開放させた状態にし、脚用浴槽12からオーバーフローした温水と、排水路を介して浴槽から排出される温水を同時に混合装置1に循環させる構成としてもよい。
側壁オーバーフロー機構60の手腕用浴槽11側壁に設けられた流出口61は、手腕用浴槽11内の急激な水位変化に対応するため、浴槽管オーバーフロ機構50の流出口51よりも高い位置に配置される。側壁の流出口61からオーバーフローした温水は、手腕用浴槽11の外側に設けられた溝部62の底部から側壁オーバーフロー管部64へと導かれ、脚用浴槽12の温水水面下に配置された流入口63より脚用浴槽12に流入する。脚用浴槽12への流入口63が水面下に配置されることにより、温水と空気との混合を抑制することができる。
また、脚用浴槽12においても、その側壁に温水の流出口71を備え、流出口71からオーバーフローした温水は、溝部72の底部より循環路32へ導かれる。
次に、浴槽間オーバーフロー機構50について説明する。図3は浴槽間オーバーフロー機構50の上端部分の部分拡大図であり、図4はその断面図である。
浴槽間オーバーフロー機構50は、手腕用浴槽11側のオーバーフロー管部54の側壁に一対の円形の流出口51と、オーバーフロー管部54の上端を覆う下向きカップ状の蓋部52とを備える。
この実施形態において、浴槽間オーバーフロー機構50の手腕用浴槽11内に突出している部分は、蓋部52とオーバーフロー管部54とが一体成型された可撓性合成樹脂製のものである。よって、手腕用浴槽11に温水を満たした温浴装置使用時には、まず、管部54を曲げる等して蓋部52を上向きにし、蓋部内55の空気を押し出して温水で満たしておく。ただし、図5に示すように、流出口51がオーバーフロー管部54の上端に配置されている場合には、上記操作は不要である。また、脚用浴槽12への流入口53は脚用浴槽12の温水水面下に配置される。
温水が管路を介して手腕用浴槽11から脚用浴槽12に流入するときに大気開放された状態であると、温水に含まれる温浴効果を高める炭酸ガス等の気体の一部が液体から乖離して細かい泡となって流出してしまうという問題が発生する。このとき、脚用浴槽12の気体濃度が著しく低下する。しかし、この発明においては、浴槽間オーバーフロー機構50によって手腕用浴槽11から脚用浴槽12に流入させる温水は、大気開放されることがなく、また、蓋部52は下向きカップ状であるため、蓋部内55の上部は、温水から乖離した気体に満たされることとなる。よって、手腕用浴槽11から脚用浴槽12に流入させる温水中の炭酸ガス等の気体の濃度低下を抑制することが可能となる。
また、蓋部52の側壁の上下方向の長さL1は、流出口51からの温水の流出高さよりも下側に至る長さとなるように設定されている。また、蓋部52の側壁の流出口51の下端位置から下側の長さL2は、温浴装置利用者が手腕用浴槽から手腕を引き上げた時の一時的な水位低下によっても、蓋部内55に空気が入ることがない長さ、すなわち、蓋部52の下端が温水水面下であるのに十分な長さでなければならない。蓋部52の側壁の流出口51の下端位置から下側の長さL2が上記のような長さである場合、温水表面より下層の温水を流出口51へ流出させることが可能となる。このことにより、手腕用浴槽11の温水表層ではなく下層の温水を流出させることとなり、脚用浴槽12の温水中の、温浴効果を高めるために混合されている炭酸ガス等の気体の濃度低下を軽減することができる。
さらに、浴槽間オーバーフロー機構50の脚用浴槽側12の流入口53は水面下にあるため、温水が脚用浴槽12に流入する時に気体の一部が空気との混合により液体から乖離することを抑制できる。
なお、手腕用浴槽11内に突出しているオーバーフロー管部54が金属などの非可撓性素材である場合には、蓋部52の上面に蓋部内55の空気を抜くための空気穴と、その穴を塞ぐための栓とを備え、温浴装置の使用開始時に蓋部内55を温水で満たせるようにしておく必要がある。また、蓋部52は、流出口51を設けないオーバーフロー管部54に、蓋部52をその側壁がオーバーフロー管部54上端部よりも下側になるよう、支柱等で離隔した状態に接続させてもよい。このように、温水の流入口がオーバーフロー管部54の上端にある場合には、上記空気抜きのための空気穴やその穴を塞ぐための栓を設けなくてもよい。
図6は、この発明の第2実施形態に係る温浴装置の斜視図である。図7は、その側面から一部を断面にして示す要部断面図である。
第2実施形態に係る温浴装置は、座部211と背凭れ部212とを有する椅子210と、椅子210における座部211の下方に配置される脚用浴槽312と、椅子210における座部211の各側方に配置される一対の手腕用浴槽311と、手腕用浴槽311に流入する温水に炭酸ガス等を混合する混合装置1とを備える。
第2実施形態に係る温浴装置は、単一人の利用を目的としたもので、脚用浴槽312からみて斜め上方に、手腕用浴槽311を左右の手腕用に一対備える。このように、手腕用浴槽311が複数あり、脚用浴槽312の垂直上方に手腕用浴槽311が設置されない場合であっても、両浴槽間の位置に高低差があれば、流出する温水と空気との接触が少ない浴槽間オーバーフロー機構50を備えることができる。
1 混合装置
11 手腕用浴槽
12 脚用浴槽
21 長椅子
22 柱
31 供給路
32 循環路
33 排水路
34 排水路
41 開閉弁
42 開閉弁
50 浴槽間オーバーフロー機構
51 流出口
52 蓋部
53 流入口
54 オーバーフロー管部
55 蓋部内
60 側壁オーバーフロー機構
61 流入口
62 溝部
63 流入口
64 オーバーフロー管部
71 流出口
72 溝部
210 椅子
211 座部
212 背凭れ部
311 手腕用浴槽
312 脚用浴槽
11 手腕用浴槽
12 脚用浴槽
21 長椅子
22 柱
31 供給路
32 循環路
33 排水路
34 排水路
41 開閉弁
42 開閉弁
50 浴槽間オーバーフロー機構
51 流出口
52 蓋部
53 流入口
54 オーバーフロー管部
55 蓋部内
60 側壁オーバーフロー機構
61 流入口
62 溝部
63 流入口
64 オーバーフロー管部
71 流出口
72 溝部
210 椅子
211 座部
212 背凭れ部
311 手腕用浴槽
312 脚用浴槽
Claims (3)
- 手腕用浴槽と、
前記手腕用浴槽より低い位置に配置された脚用浴槽と、
温水に気体を混合させるための混合装置と、
前記混合装置から前記手腕用浴槽に温水を供給する供給路と、
前記脚用浴槽から前記混合装置に温水を回収する循環路と、
前記手腕用浴槽に貯留された温水を前記脚用浴槽に流出させる浴槽間オーバーフロー機構と、を備えた温浴装置であって、
前記浴槽間オーバーフロー機構は、
温水を流出させる流出口を有するオーバーフロー管部と、
前記オーバーフロー管部の上端を覆う下向きカップ状の形状であって、その側壁が前記流出口からの温水の流出高さよりも下側に至る蓋部と、
から構成されることを特徴とする温浴装置。 - 請求項1に記載の温浴装置において、
前記手腕用浴槽の側壁に、その流出口の下端が前記浴槽間オーバーフロー機構の流出口よりも高い位置に配置された側壁オーバーフロー機構を備える温浴装置。 - 請求項1または請求項2に記載の温浴装置において、
前記浴槽間オーバーフロー機構は、前記脚用浴槽に貯留された温水の水面より下方に配置された流入口より、前記脚用浴槽内に温水を流入させる温浴装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006046472A JP2007222376A (ja) | 2006-02-23 | 2006-02-23 | 温浴装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006046472A JP2007222376A (ja) | 2006-02-23 | 2006-02-23 | 温浴装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007222376A true JP2007222376A (ja) | 2007-09-06 |
Family
ID=38544730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006046472A Pending JP2007222376A (ja) | 2006-02-23 | 2006-02-23 | 温浴装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007222376A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103637726A (zh) * | 2013-12-25 | 2014-03-19 | 广西大学 | 一种仿生手足浴盆 |
-
2006
- 2006-02-23 JP JP2006046472A patent/JP2007222376A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103637726A (zh) * | 2013-12-25 | 2014-03-19 | 广西大学 | 一种仿生手足浴盆 |
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