JP2007221172A - 偏波無依存型半導体光増幅器 - Google Patents

偏波無依存型半導体光増幅器 Download PDF

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Abstract

【課題】 偏波無依存型半導体光増幅器に関し、偏波間の利得差をなくすことと、飽和光出力を増大させることを両立する。
【解決手段】 偏波無依存型半導体光増幅器を構成する伸張歪を導入したバルク結晶からなる歪バルク活性層3の層厚を20nm〜90nmとし、歪量を−0.10%〜−0.60%とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、偏波無依存型半導体光増幅器に関するものであり、特に、波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)通信方式に用いる小型且つ低消費電力でファイバ結合飽和光出力の大きな偏波無依存型半導体光増幅器に関する。
近年、通信需要の飛躍的な増大に対して波長の異なる複数の信号光を多重化して一本の光ファイバで同時に伝達させる波長多重通信システムの開発が進んでいる。この波長多重通信システムにおいては、合波、分波のために数多くの光部品が使用されるため、各光部品の損失によって光信号が減衰することになる。
このような減衰を補償するために光増幅器が使用されるが、従来の光ファイバシステムの場合と比較して非常に数多くの光増幅器が必要とされるため、光増幅器には小型で低消費電力動作が可能であることが要求される。
また、このようなインラインで使用される光増幅器には、入力信号光の偏波状態がランダムなため利得の偏波依存性が小さいこと、入力信号光のパワーレベルの変動が大きいため広い入力ダイナミックレンジをもつようにファイバ結合飽和光出力が大きいこと、等が要求される。
このような各種の光増幅器のうち、半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)は、小型且つ低消費電力であり、また、偏波無依存となるように設計できるので、波長多重通信システムに用いる損失補償用光増幅器として期待されている。
従来より、このような光ファイバ通信で用いられる波長帯の1.55μm帯に対応した偏波無依存型半導体光増幅器が開発されているので、以下において説明する。
なお、内部利得とは光増幅器自体の利得であり、ファイバ間利得とは、入力側光ファイバと出力側光ファイバとの間にレンズ等の光結合用光学系を介して光増幅器を設けたシステムにおける、入力側光ファイバの出射端面と出力側光ファイバの入射端面間における光学系による損失を考慮したシステム全体としての利得である。
また、素子端面飽和光出力とは、内部利得が3dB低下するときの素子端面光出力であり、また、ファイバ結合飽和光出力とは、ファイバ間利得が3dB低下するときのファイバ結合光出力である。
まず、無歪バルク活性層を用いたものとしては、AlcatelのP.Dussiere等によって、厚さ430nm、幅500nmのバルク活性層を用い、素子長800μm、注入電流200mAで、偏波間利得差0.5dB以下、ファイバ間利得29dB、ファイバ結合飽和光出力+9dBmの素子を実現している(例えば、P.Doussiere et al., IEEE Photon. Technol. Lett., vol.6, pp.170-172, 1994、及び、P.Doussiere et al., OAA'95, pp.119-122を参照)。
また、無歪井戸層と伸張歪障壁層とからなる歪多重量子井戸(MQW:Multiple Quantum Well)活性層を用いたものとしては、NTTの曲等によって、厚さが5nmで歪量が0%の10層の井戸層と、厚さが5nmで歪量が−1.7%の11層の障壁層とからなる歪MQW層を、厚さ50nm及び100nmの光閉じ込め(SCH:Separate Confinement Heterostructure)層で挟んだものを用い、素子長660μm、注入電流200mAで、偏波間利得差1.0dB以下、内部利得27dB(ファイバ間利得13dB)、素子端面飽和光出力+14.0dBm(ファイバ結合飽和光出力+7.0dBm)の素子を実現している(例えば、K.Magari et al., IEEE Photon. Technol. Lett., vol.2, pp.556-558, 1990、K.Magari et al., IEEE Photon. Technol. Lett., vol 3, pp.998-1000, 1991、及び、K.Magari et al., IEEE J. Quantum Electron., vol.30, pp.695-702, 1994を参照)。
また、同じく無歪井戸層と伸張歪障壁層とからなる歪MQW活性層を用いたものとしては、BTのA.E.Kelly等によって、歪量が0%の10層の井戸層と、歪量が−0.67%の11層の障壁層とからなる歪MQW層を、厚さ25nmの光閉じ込め層で挟んだものを用い、素子長2000μm、注入電流200mAで、偏波間利得差0.5dB以下、ファイバ間利得27dB、ファイバ結合飽和光出力+7.5dBmの素子を実現している(例えば、A.E.Kelly et al., Electron Lett., vol.32, pp.1835-1836, 1996、及び、A.E.Kelly et al., Electron Lett., vol.33, pp.536-538, 1997を参照)。
また、圧縮歪井戸層及び伸張歪井戸層と無歪障壁層とからなる歪MQW活性層を用いたものとしては、ATTのM.A.Newkirk等によって、厚さが3.5nmで歪量が+1.0%の3層の圧縮歪井戸層、厚さが16.0nmで歪量が−1.0%の3層の伸張歪井戸層と、厚さが10nmで歪量が0%の7層の障壁層とからなる歪MQW層を用い、素子長625μm、注入電流150mAで、偏波間利得差1.0dB以下、内部利得13dB(ファイバ間利得4.4dB)、素子端面飽和光出力+11.1dBm(ファイバ結合飽和光出力+6.8dBm)の素子を実現している(例えば、M.A.Newkirk et al., IEEE Photon. Technol. Lett., vol.4, pp.406-408, 1993を参照)。
また、圧縮歪井戸層と伸張歪障壁層とからなる歪MQW活性層を用いたものとしては、CNETのD.Sigogne等によって、厚さが8nmで歪量が+1.1%の16層の圧縮歪井戸層、厚さが7nmで、歪量が−0.9%の16層の伸張歪障壁層とからなる歪MQW層を用い、素子長940μm、注入電流150mAで、偏波間利得差1.0dB以下、ファイバ間利得23dB、素子端面飽和光出力+7.0dBm(ファイバ結合飽和光出力+3.5dBm)の素子を実現している(例えば、A.Ougazzaden et al., Electron. Lett., vol.31, pp.1242-1244, 1995、D.Sigogne et al., ECOC95, pp.267-270、及び、D.Sigogne et al., Electron. Lett., vol.32, pp.1403-1405, 1996を参照)。
さらに、伸張歪バルク活性層を用いたものとしては、AlcatelのJ.Y.Emery等によって、厚さ200nmのバルク活性層の両端を厚さ100nmの光閉じ込め層で挟み、活性層幅1.2μmのときに、−0.15%の伸張歪を活性層に導入したものを用い、素子長1000μm、注入電流200mAで、偏波間利得差0.3dB以下、ファイバ間利得29dB、ファイバ結合飽和光出力+9.5dBmの素子を実現している(例えば、J.Y.Emery et al., ECOC96, vol.3. pp.165-168、及び、J.Y.Emery et al., Electron. Lett., vol.33, pp.1083-1084, 1997を参照)。
上述のように、各種の活性層構造を有する偏波無依存型半導体光増幅器が研究されているが、このような半導体光増幅器において大きな入力ダイナミックレンジを得るためには、そのレンジの上限を与えるファイバ結合飽和光出力をできるだけ大きくする必要があり、例えば、1.55μm帯の偏波依存性を有する半導体光増幅器の場合には、多重量子井戸(MQW)活性層構造によって素子端面飽和光出力として+19.5dBmが得られている。
しかし、1.55μm帯の偏波無依存型半導体光増幅器の場合には、ファイバ結合飽和光出力は最大でも上記のAlcatelのJ.Y.Emery等による伸張歪バルク活性層を用いた場合の+9.5dBmに止まっており、ファイバとの結合損失の2.5dBを考慮すると、偏波依存型に比べて7.5dBも劣っている。
このように、偏波無依存型半導体光増幅器において、ファイバ結合飽和光出力が小さかった原因は、偏波無依存とするために課せられている活性層の構造上の制約が、大きな飽和光出力を得ることを阻んでいるためである。
また、AlcatelのP.Dussiere等のように、無歪バルク活性層を用いた場合には、活性層における光閉じ込めの偏波無依存化のために活性層断面を矩形としているが、活性層断面のサイズは、下限は作成技術の限界により300nm角となり、一方、上限は基本モードを維持する条件から600nm角に限られ、素子の設計自由度が小さいものとなる。
また、歪多重量子井戸活性層を用いた場合には、活性層におけるTE偏光に対する材料利得の増大と扁平活性層によるTE偏光に対する光閉じ込めの増大を打ち消すために、大きな伸張歪を用いてTM偏光に対する材料利得を増大させなければならない。
しかし、このように大きな伸張歪を用いた場合には、量子効果と伸張歪効果が共に利得ピーク波長を短波長化し、さらに、注入電流の増加によるバンドフィリング効果により利得ピーク波長が短波長化するために、波長1.55μm付近で必要な利得を得るためには、障壁層に伸張歪を加えて障壁層での電子−ライトホール遷移を利用したり、井戸層の層厚を厚くして量子効果による短波長化を抑える等の制限が加わるため、大きなファイバ結合飽和光出力を得るための構造設計に対して自由度がずっと小さくなるという問題がある。
ここで、図14を参照して、Alcatel(アルカテール)による従来の伸張歪バルク活性層を用いた偏波無依存型半導体光増幅器を説明する。
図14は、偏波無依存型半導体光増幅器の概略的斜視図であり、前半分においては活性層の状態を表すように、p型InP埋込層37、プロトン注入領域38,39、p型InGaAsコンタクト層40、及び、p型電極42の図示を省略している。また、この図では、スポットサイズ変換領域や窓領域などを省略した概略図として表している。
この偏波無依存型半導体光増幅器においては、厚さ200nmのInGaAsP歪バルク活性層34の上下に厚さ100nmのInGaAsP光閉じ込め層(SCH層)33,35を設けた構造にするとともに、ストライプ幅を1.2μmとした構造になっている。
なお、ストライプ状のInGaAsP歪バルク活性層34の光軸は光入出力端面の法線と7°の傾き角で交わっている。
このように200nmと厚い活性層を用いて、TE偏光とTM偏光の光閉じ込め係数比を小さくすることで、必要な伸張歪を−0.15%と小さく抑えるように意図して設計されており、それによって、偏波間利得差が低減されるので、一方の端面から出射した信号入力光46は偏波に依存することなく増幅されて増幅出力光47として出力される。
なお、両方の端面には無反射コート膜(AR膜)44,45が設けられているので、信号入力光46の共振は抑制される。
しかし、上述のように、この伸張歪バルク活性層を用いた偏波無依存型半導体光増幅器の場合にも、ファイバ結合飽和光出力は+9.5dBmであり、偏波依存型の場合の素子端面飽和光出力の+19.5dBmと比べて、ファイバとの結合損失2.5dBを考慮してもいまだ大幅に小さな値であった。
この伸張歪バルク活性層を用いた偏波無依存型半導体光増幅器の場合には、まだ臨界膜厚に達していないためより大きな歪を加えることが可能であり、したがって、活性層構造を変えることによって素子端面の飽和光出力を増大し、その結果、ファイバ結合飽和光出力を増大することが可能である。
本発明の目的は、偏波間の利得差をなくすことと、飽和光出力を増大させることを両立して、構造設計に対する自由度を小さくすることなくファイバ結合飽和光出力を増大することにある。
ここで、図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
なお、図1(a)は上面図であり、また、図1(b)は光軸の垂直方向に沿った概略的断面図である。
また、図において、符号1,6はクラッド層であり、符号4はストライプ状メサであり、符号5は埋込層である。
本発明は、伸張歪を導入したバルク結晶からなる歪バルク活性層3を有し、光入射端面7と光出射端面8との間における反射による光の共振を抑制し、歪バルク活性層3のバンド・ギャップ波長とほぼ等しい波長の信号光9を光入射端面7から入射し、歪バルク活性層3に電流注入して誘導放出効果により信号光9を増幅し、光出射端面8から増幅した信号光10を出射し、その単一透過利得が入射信号光9の偏波状態によらずほぼ一定である偏波無依存型半導体光増幅器であって、歪バルク活性層3の層厚が20nm〜100nmであり、歪量が−0.09%〜−0.60%であることを特徴とする。
このように、偏波無依存型半導体光増幅器を構成する歪バルク活性層3の層厚dを20nm〜100nmとし、歪量を−0.09%〜−0.60%とすることによって、偏波無依存性を保ちながら、飽和光出力を大きくすることができる。
すなわち、一般に、半導体光増幅器の飽和光出力Psは、活性層3の幅をw、活性層3の層厚をd、光閉じ込め係数をΓ、光子エネルギーをhν、キャリア寿命をτ、及び、微分利得をaとした場合、
s=(w・d/Γ)×hν/(τ・a)
で表されるので、歪バルク活性層3の層厚dを薄くすることによって光閉じ込め係数Γを小さくし、それによってモード断面積(w・d/Γ)を増大させるとともに、キャリア密度の増大によるキャリア寿命τの減少効果が加わり、飽和光出力が増大する。
一方、歪バルク活性層3の薄膜化により断面形状の扁平度が高くなると、偏波間の光閉じ込め比が大きくなり、必要な歪量が増大するが、20nm〜100nmの場合には、歪量を−0.09%〜−0.60%とすることによって、偏波無依存性を保つことができる。
厚い活性層を厚い光閉じ込め層で挟んだとき、偏波間の光閉じ込め比が小さくなり、偏波無依存化のために要する歪量が小さくなる。厚さ100nmの歪バルク活性層3の場合、ストライプ幅を1μm以上とした場合の基本モード導波条件を考慮すると、厚さ300nm、組成1.2μmの光閉じ込め層で挟むことが可能であり、偏波無依存化のために要する歪量−0.09%となる。
一方、薄い活性層を光閉じ込め層で挟まないとき、偏波間の光閉じ込め比が大きくなり、偏波無依存化のために要する歪量が大きくなる。厚さ20nmの歪バルク活性層3の場合、光閉じ込め層がないと偏波無依存化のために要する歪量は−0.60%となる。
また、後述のように、歪バルク活性層3の層厚の上限を約90nm或いは約80nmとすることにより、より良好な飽和光出力を得ることができる。なお、活性層厚が90nmのとき歪量の下限は約−0.10%となり、活性層厚が80nmのとき歪量の下限は約−0.11%となる。
なお、歪バルク活性層3の層厚が薄くなり量子効果が顕在化すると、TE偏光に対する材料利得が大きくなり、より大きな歪量が必要になるので、活性層厚20nmが下限の目安であると考えられる。また、後述のように、活性層厚が25nm或いは30nmとすることにより、量子効果を抑制できる。なお、活性層厚25nmのとき歪量の上限は−0.45%となり、活性層厚が30nmのとき歪量の上限は−0.44%となる。
また、本発明は、上記の偏波無依存型半導体光増幅器において、歪バルク活性層3が、歪バルク活性層3の層厚方向に歪バルク活性層3に接するように設けた光閉じ込め層2によって挟まれていることを特徴とする。
このように、歪バルク活性層3を光閉じ込め層(SCH層)2で挟むことによって、偏波間の光閉じ込め比を小さくし、モード断面積(w・d/Γ)をより大きくすることができる。
また、この場合、歪バルク活性層3の軸方向を光出射端面8の法線に対して7〜10°傾けることによって、光入射端面7と光出射端面8との間における反射による光の共振を抑制することができ、出力にリップルが発生しない半導体光増幅器を構成することができる。
また、この場合、歪バルク活性層3の幅を、素子中央から光出射端面8の方向に向かって、平均で単位長さ当たり1/1000以上の割合で徐々に狭くなるようにテーパ状にすることによって、光ファイバ等の光学系との光結合効率を高めることが望ましい。
なお、400μmの長さにおいて、幅1.0μmから幅0.6μmに低減した場合には、(1.0−0.6)/400=1/1000となる。
或いは、歪バルク活性層3の層厚を、素子中央から光出射端面8の方向に向かって、光出射端面8側の端部における層厚が素子中央における層厚の1/2以下になる割合で徐々に薄くなるようにテーパ状にしてもよく、光ファイバ等の光学系との光結合効率を高めることができる。
また、光出射端面8の側において、光出射端面8から20〜50μmの領域が活性層3の存在しないクラッド層からなるいわゆる窓構造にすることが望ましく、それによって、光出射端面8における信号光9の反射を防止することができるので、増幅された信号光10におけるリップルの発生をより確実に防止することができる。
以上の通り、本発明によれば、活性層の層厚を20〜90nmにすることによって、偏波無依存性を保ったままでファイバ結合飽和光出力を大幅に増大することができ、それによって、入力ダイナミックレンジを広くすることができるので、入力信号光のパワーレベルの大きな変動に対応できる高性能の偏波無依存型半導体光増幅器を実現することができ、ひいては、波長多重光通信システムの実用化に寄与するところが大きい。
本発明の実施の形態による偏波無依存型半導体光増幅器を図2乃至図13を用いて説明する。
まず、図2乃至図6を参照して、半導体光増幅器における活性層厚と飽和光出力の相関、及び、活性層厚と偏波無依存性を保持するための歪量の相関を説明する。
一般に、半導体光増幅器の飽和光出力Psは、活性層幅をw、活性層厚をd、光閉じ込め係数をΓ、光子エネルギーをhν、キャリア寿命をτ、及び、微分利得をaとした場合、
s=(w・d/Γ)×hν/(τ・a)
で表される。
したがって、飽和光出力を増大する方針としては、(1) モード断面積(w・d/Γ)を増大させる、(2) キャリア寿命τを減少させる、(3) 微分利得aを減少させる、の3つの方法が考えられる。そこで、活性層の厚さを薄くしたときに、飽和光出力に影響を与える上記3つのパラメータがどのように変化するかについて考察する。
まず、上記(1)のモード断面積の活性層厚依存性を考える。モード断面積は(w・d/Γ)で表されるが、分母にある光閉じ込め係数Γは活性層の層厚dによって変化することから、d/Γの活性層厚依存性を考える必要がある。活性層が薄くなると光のフィールドの広がり方が大きくなり、活性層の層厚dの減少よりも光閉じ込め係数Γの減少の割合が顕著になる。その結果、層厚dの減少に伴い、d/Γが増大し、モード断面積は増大する。
図2は、組成1.2μm、層厚100nmの光閉じ込め層を用い、活性層幅wが1.0μmで一定の場合の結果を示すものである。図から明らかなように、活性層厚をできるだけ薄くすることによってモード断面積を大きくすることが理解される。特に、活性層厚dが100nm以下の場合に、モード断面積の増大が顕著になる。
次に、上記(2)のキャリア寿命の活性層厚依存性を考える。キャリア寿命τは、Nをキャリア密度、Aを非発光再結合係数、Bを発光再結合係数、Cをオージェ再結合係数として、
τ=1/(A+BN+CN2
で表される。したがって、キャリア密度Nを増大するほどにキャリア寿命τが減少することが判る。
注入電流を一定として素子を駆動した場合、活性層が薄くなるほどキャリア密度Nは増大するため、キャリア寿命τが減少する。活性層厚が1.0μm、素子長が900μm、注入電流が400mAで一定の場合の、キャリア寿命の逆数の活性層厚依存性の計算結果を図3に示す。図から明らかなように、活性層を薄くすることでキャリア寿命τを小さくできることが判る。
次に、上記(3)の微分利得の活性層厚依存性を考える。半導体光増幅器では、飽和光出力の増大と雑音指数の低減のために、信号光波長λsは利得ピーク波長λpよりも長波側になるように使用される。一般に、微分利得aはλs−λpが大きいほど小さくなる。このため、微分利得aを低減するには所望の利得が取れる範囲においてλpはできるだけ短波化することが望ましい。上述のように活性層の層厚厚dが薄くなるほどにキャリア密度Nが増大するが、キャリア密度Nが増大するとバンドフィリング効果によって利得ピーク波長λpが短波側へシフトする。この結果、λs−λpが大きくなり、微分利得aを低減することができる。したがって、活性層を薄くすることで微分利得を小さくできることが判る。
以上より、活性層を薄層化することにより、モード断面積の増大、キャリア寿命の減少、微分利得の減少が相乗的に作用し、飽和光出力の大幅な増大が期待できる。そこで、以上の結果をすべて考慮し、素子端飽和光出力Psの活性層厚依存性を計算した結果を図4に示す。図から明らかなように、活性層厚dが約100nm以下の場合に、飽和光出力Psの増大が顕著になり、従来の活性層厚dが200nmの場合の飽和光出力Psの2倍以上を得るためには、活性層厚dを90nm以下にすることが望ましい。
光ファイバに結合する出力光としては、約10dBm(約10mW)以上の光出力が好ましい。未飽和の状態で約10dBmの光出力を得るには、約13dBm(約20mW)程度の飽和光出力が要求される。ファイバとの結合損失3dBを考慮すると、素子端飽和光出力としては約16dBm(約40mW)を確保することが必要である。約16dBm以上の素子端飽和光出力を得るためには、図4に示すように、活性層を約80nm以上とすることが望ましい。
一方、歪バルク活性層3の薄層化により断面形状の扁平度が強くなると、偏波間の光閉じ込め比が大きくなり、偏波無依存に必要な歪量が増大する。そこで、偏波間の光閉じ込め比の活性層厚依存性と、この比を相殺するために必要な伸張歪量を計算した。その結果を図5に示す。なお、光閉じ込め層は組成1.2μm、層厚100nmを仮定した。
図から明らかなように、活性層の層厚dが薄くなるにしたがって偏波間の光閉じ込め比が増大し、その結果、この比を相殺するために必要な伸張歪量も増大することが理解される。また、活性層厚dが10nm付近までは、歪量−0.3%程度で偏波間の光閉じ込め比を相殺することができると考えられる。
しかし、活性層厚dが薄くなり量子効果が顕在化する領域では、TE偏光に対する材料利得が大きくなり、より大きな歪量が必要になる。そこで、量子効果が強くならない範囲で薄層化する活性層の厚さの下限をとどめる必要がある。一般的には、量子効果は活性層厚dが約20nm程度以下で顕在化すると考えられるので、活性層厚dは20nm以上に設定することが望ましい。
また、量子効果の強さの一つの尺度として、伝導帯側の量子井戸の基底準位のエネルギーEc0と第一準位のエネルギーEc1との間のエネルギー準位差ΔEc01を考えれば、これが熱励起エネルギーkTと同程度以下になれば量子効果が弱まりバルク的であると判断できる。
InGaAsP/InP系においてこのエネルギー準位差ΔEc01の活性層厚依存性を計算した結果を図6に示す。図示するように、活性層が薄くなるにつれてエネルギー準位差ΔEc01は小さくなり、やがてkT以下となる。エネルギー準位差ΔEc01がkTと同程度となる活性層の厚さは障壁層の組成に依存するが、活性層がInGaAsで障壁層が1.2μm組成のInGaAsPの場合には、図示するように約25nmである。
活性層厚の下限値は、上記エネルギー準位差と活性層厚との関係に基づき、材料系や層構造に応じて適宜求めることができる。量子効果による影響を確実に防止して、伸張歪量に関する条件を緩和するためには、活性層厚dを30nm以上にすることが望ましい。
なお、InGaAsP/InP系の場合、活性層厚dが25nmの場合には歪量の上限は約−0.45%となり、活性層厚dが30nmの場合には歪量の上限は約−0.44%となる。
次に、図7及び図8を参照して、このような前提を基に作製した本発明の実施の形態の偏波無依存型半導体光増幅器の概略的構成を説明する。
図7及び図8は本発明の偏波無依存型半導体光増幅器の概略的斜視図であり、前半分においては活性層の状態を表すように、p型InP電流ブロック層17、n型InP電流ブロック層18、p型InPクラッド層16,19、p型InGaAsコンタクト層20、SiO2膜21、及び、p型電極22の図示を省略している。
まず、n型InP基板11上に、MOCVD(有機金属気相成長)法を用いて、厚さが、例えば、300nmのn型InPバッファ層12、厚さが、例えば、100nmで、1.2μm組成のInGaAsP光閉じ込め層13、歪量が−0.19〜−0.30%で、厚さdが20〜100nmで、PL波長組成が1.60μmのInGaAsP歪バルク活性層14、厚さが、例えば、100nmで、1.2μm組成のInGaAsP光閉じ込め層15、及び、p型InPクラッド層16を順次堆積させる。
なお、この場合、InGaAsP歪バルク活性層14の具体的な厚さとしては、100nm、75nm、及び、50nmの素子を作製し、その場合の歪量は、それぞれ、−0.19%、−0.21%、及び、−0.24%の伸張歪とした。
次いで、SiO2膜を全面に堆積させたのち、ダイレクトコンタクト露光方式を用いて、劈開面となる面に対して長軸が7〜10°、例えば、7°傾き、且つ、幅が0.6〜1.4μm、例えば、1.0μmのストライプ状の形状にパターニングし、このストライプ状のSiO2マスク(図示せず)を用いて、C26+H2+O2を用いた反応性イオンエッチング(RIE)によって、n型InPバッファ層12に達するまでメサエッチングを行い、活性層幅wが0.6〜1.4μm、例えば、1.0μmのストライプ状メサを形成する。
この際、図8に示すように、最終的な素子構造において光出射端面側の200μmにおける活性層幅wが光出射端面側に向かって1.0μmから0.4μmに徐々に狭くなるテーパ状にして、光結合効率の増大を図った。
次いで、SiO2マスクをそのまま選択成長マスクとして用い、ストライプ状メサの側壁にp型InP電流ブロック層17及びn型InP電流ブロック層18を選択成長させる。
次いで、SiO2マスクを除去したのち、全面にp型InPクラッド層19及びp型InGaAsコンタクト層20を順次堆積させる。
次いで、全面にSiO2膜21を堆積させたのち、ストライプ状メサに投影的に重なる開口部を形成したのち、p型電極22を形成するとともに、n型InP基板11の裏面にはn型電極23を形成する。
次いで、劈開面に沿って劈開したのち、劈開面に無反射コート膜24,25を堆積することによって、偏波無依存型半導体光増幅器の基本構成が完成する。
この偏波無依存型半導体光増幅器においては、劈開面、すなわち、光入射端面と光出射端面には無反射コート膜24,25が設けられているので、光入射端面と光出射端面との間における反射による光の共振は抑制され、1.55μm近傍の信号入力光26をInGaAsP歪バルク活性層14において誘導放出効果により増幅し、光出射端面から増幅した増幅出力光27として出射する。
次に、図9乃至図13を参照して、本発明の実施の形態の作用効果を説明する。
なお、図9乃至図10に示す評価では、活性層厚を変えた3種類の素子について、各素子でのファイバ間利得がそれぞれ19〜21dBとなるように素子長を調整し、電流密度をほぼ一定としている。すなわち、活性層厚100nmの場合には、素子長を600μm、電流を250mAとし、活性層厚75nmの場合には、素子長を900μm、電流を400mAとし、活性層厚50nmの場合には、素子長を1200μm、電流を500mAとした。また、活性層幅は1.1〜1.4μmとした。
図9は、InGaAsP歪バルク活性層14の層厚dを100nmとした場合の、ファイバ間利得対ファイバ結合光出力特性を示す図である。図中、○印はTM偏光に対するファイバ結合光出力を表し、Ps TMはTM偏光に対するファイバ結合飽和光出力である。また、●印はTE偏光に対するファイバ結合光出力を表し、Ps TEはTE偏光に対するファイバ結合飽和光出力である。なお、ファイバ間利得が3dB低下するときのファイバ結合光出力を、ファイバ結合飽和光出力とする。
図から明らかなように、ファイバ結合光出力の増大とともにファイバ間利得は低下し、ファイバ間利得の最大値である約21dBに対し、3dB低下したファイバ結合飽和光出力は、TE偏光に対して+12.5dBm、TM偏光に対して+12.7dBmであった。
なお、この場合の偏波間利得差は0.5dB以内である。
図10は、InGaAsP歪バルク活性層14の層厚dを75nmとした場合の、ファイバ間利得対ファイバ結合光出力特性を示す図である。図中、○印はTM偏光に対するファイバ結合光出力を表し、Ps TMはTM偏光に対するファイバ結合飽和光出力である。また、●印はTE偏光に対するファイバ結合光出力を表し、Ps TEはTE偏光に対するファイバ結合飽和光出力である。
図から明らかなように、ファイバ結合光出力の増大とともにファイバ間利得は低下し、ファイバ間利得の最大値である約20dBに対し、3dB低下したファイバ結合飽和光出力は、TE偏光に対して+14.5dBm、TM偏光に対して+14.6dBmであった。
なお、この場合も、偏波間利得差は0.5dB以内である。
図11は、InGaAsP歪バルク活性層14の層厚dを50nmとした場合の、ファイバ間利得対ファイバ結合光出力特性を示す図である。図中、○印はTM偏光に対するファイバ結合光出力を表し、Ps TMはTM偏光に対するファイバ結合飽和光出力である。また、●印はTE偏光に対するファイバ結合光出力を表し、Ps TEはTE偏光に対するファイバ結合飽和光出力である。
図から明らかなように、ファイバ結合光出力の増大とともにファイバ間利得は低下し、ファイバ間利得の最大値である約19dBに対し、3dB低下したファイバ結合飽和光出力は、TE偏光に対して+17.4dBm、TM偏光に対して+17.0dBmであった。
なお、この場合も、偏波間利得差は0.5dB以内である。
図12は、本発明の素子と、ファイバ結合飽和光出力として従来のベスト記録をもつ、活性層厚200nmの伸張歪バルク活性層を用いたAlcatelの素子との、素子端面飽和光出力の活性層厚依存性を示す図である。なお、素子端面飽和光出力は、測定したファイバ結合飽和光出力を基にしてファイバ結合効率を考慮して見積もった値である。
図から明らかなように、活性層厚を薄くすることによって素子端面飽和光出力を従来より増大できることが確認された。
以上の結果を上述の従来の各偏波無依存型半導体光増幅器の特性とともに纏めたのが以下に示す表1、表2であり、また、そのうちのファイバ結合飽和光出力とファイバ間利得についてプロットしたのが図13である。
なお、表1及び表2は明細書作成の都合上1つの表を分割して表したものである。
Figure 2007221172
Figure 2007221172
図13から明らかなように、本発明の構成によって従来のベスト記録をもつAlcatel2の素子のファイバ結合飽和光出力を3(+12.5[dBm])〜7.5dB(+17.0[dBm])だけ上回っており、ベストレコードを達成することができた。
したがって、伸張歪バルク活性層の薄層化が、飽和光出力に対して非常に大きな効果を有することが理解される。
なお、ファイバ間利得に関しては、Alcatel等の値が勝っているが、このファイバ間利得は、半導体光増幅器の素子長に依存し、素子長を大きくすることによって高ファイバ結合飽和光出力を保ったままファイバ間利得を任意に増大することができるものであり、今回の結果は使用した素子の素子長の差によるものである。
以上、説明してきたように、伸張歪バルク活性層の層厚を20〜100nmにすることによって、素子端面飽和光出力、したがって、ファイバ結合飽和光出力を従来の最高値より3〜7.5dB増大することができ、また、活性層の薄層化に伴う偏波間の光閉じ込め比の増大による偏波無依存性を保つために必要な伸張歪量も十分実用レベルの値に抑えることができ、従来、困難であると考えられていた飽和光出力の増大と偏波無依存性の両立を実現することができた。
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明は実施の形態に記載した構成・条件に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、活性層の幅wを光出射端面側においては、光出射端面に向かってテーパ状に狭めているが、活性層の幅wを素子中央部と同じ幅に保ってもよいものである。
また、上記の実施の形態においては、活性層の層厚dを一定にしているが、活性層の層厚dを光出射端面側においては、光出射端面に向かって端面における層厚が素子中央部の層厚の1/2以下、例えば、1/3になるようにテーパ状に薄層化してもよいものであり、また、このような薄層化を上記の活性層幅wのテーパ状狭幅化と合わせて用いてもよいものである。
また、上記の実施の形態においては、活性層を光出射端面に達するように設けているが、光出射端面側の20〜50μmの範囲において活性層及び光閉じ込め層を除去してクラッド層のみとして窓構造を構成してもよいものであり、それによって、光出射端面における光の反射をより低減することができるので、出力におけるリップルの発生をより確実に防止することができる。
例えば、システムとしての利得が30dB要求される場合、端面における残留反射率は10-5程度以下にしなければ、出力にリップルが発生するので、このような窓構造の採用が効果的になる。
また、上記の実施の形態においては、n型InPバッファ層をn型クラッド層としているが、n型InPバッファ層を設けずに、n型InP基板上にInGaAsP光閉じ込め層及びInGaAsP歪活性層を直接成長させ、n型InP基板をn側クラッド層としてもよいものである。
また、上記の実施の形態においては、ストライプ状メサの側部にp型及びn型の電流ブロック層を設けて電流狭窄を行っているが、他の公知の電流狭窄手段、例えば、FeドープInP高抵抗層等を用いてもよいものである。
本発明の原理的構成の説明図である。 モード断面積の活性層厚依存性の説明図である。 キャリア寿命の活性層厚依存性の説明図である。 素子端面飽和光出力の活性層厚依存性の説明図である。 偏波間の光閉じ込め比及びそれを相殺するのに必要な歪量の活性層厚依存性の説明図である。 InGaAsP/InP系におけるエネルギー準位差ΔEc01の活性層厚依存性の説明図である。 本発明の実施の形態の偏波無依存型半導体光増幅器の概略的斜視図(その1)である。 本発明の実施の形態の偏波無依存型半導体光増幅器の概略的斜視図(その2)である。 本発明の実施の形態における活性層厚dが100nmの場合のファイバ間利得対ファイバ結合光出力特性図である。 本発明の実施の形態における活性層厚dが75nmの場合のファイバ間利得対ファイバ結合光出力特性図である。 本発明の実施の形態における活性層厚dが50nmの場合のファイバ間利得対ファイバ結合光出力特性図である。 本発明の実施の形態における素子端面飽和光出力の活性層厚依存性の説明図である。 1.55μm帯偏波無依存型半導体光増幅器のファイバ結合飽和光出力とファイバ間利得の説明図である。 従来の偏波無依存型半導体光増幅器の概略的斜視図である。
符号の説明
1…クラッド層
2…光閉じ込め層
3…歪バルク活性層
4…ストライプ状メサ
5…埋込層
6…クラッド層
7…光入射端面
8…光出射端面
9…信号光
10…増幅した信号光
11…n型InP基板
12…n型InPバッファ層
13…InGaAsP光閉じ込め層
14…InGaAsP歪バルク活性層
15…InGaAsP光閉じ込め層
16…p型InPクラッド層
17…p型InP電流ブロック層
18…n型InP電流ブロック層
19…p型InPクラッド層
20…p型InGaAsコンタクト層
21…SiO2
22…p側電極
23…n側電極
24…無反射コート膜
25…無反射コート膜
26…信号入力光
27…増幅出力光
31…n型InP基板
32…n型InPバッファ層
33…InGaAsP光閉じ込め層
34…InGaAsP歪バルク活性層
35…InGaAsP光閉じ込め層
36…p型InPクラッド層
37…p型InP埋込層
38…プロトン注入領域
39…プロトン注入領域
40…p型InGaAsコンタクト層
41…SiO2
42…p側電極
43…n側電極
44…無反射コート膜
45…無反射コート膜
46…信号入力光
47…増幅出力光

Claims (7)

  1. 膜厚が20nm〜90nmであり、伸張歪が導入された歪バルク活性層と、
    前記歪バルク活性層を挟むように設けられたクラッド層と、
    前記歪バルク活性層の光入射端面及び光出射端面での反射による光の共振を抑制する共振抑制手段とを有し、
    前記入射端面から入射した入射信号光を増幅して前記光出射端面から出射信号光として出射し、前記出射信号光が受ける利得が前記入射信号光の偏波状態によらずにほぼ一定である
    ことを特徴とする偏波無依存型半導体光増幅器。
  2. 請求項1記載の偏波無依存型半導体光増幅器において、
    前記歪バルク活性層は、歪量が−0.10%〜−0.60%である
    ことを特徴とする偏波無依存型半導体光増幅器。
  3. 請求項1又は2記載の偏波無依存型半導体光増幅器において、
    前記歪バルク活性層と前記クラッド層との間に形成された光閉じ込め層を更に有する
    ことを特徴とする偏波無依存型半導体光増幅器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の偏波無依存型半導体光増幅器において、
    前記歪バルク活性層の幅が、前記光入射端面及び/又は前記光出射端面の方向に向けて徐々に狭まっている
    ことを特徴とする偏波無依存型半導体光増幅器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の偏波無依存型半導体光増幅器において、
    前記歪バルク活性層の厚さが、前記光入射端面及び/又は前記光出射端面の方向に向けて徐々に薄くなっている
    ことを特徴とする偏波無依存型半導体光増幅器。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の偏波無依存型半導体光増幅器において、
    前記歪バルク活性層の軸方向が、前記光出射端面の法線方向に対して傾いている
    ことを特徴とする偏波無依存型半導体光増幅器。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の偏波無依存型半導体光増幅器において、
    前記歪バルク活性層は、前記前記光入射端面及び/又は前記光出射端面の近傍には形成されておらず、前記歪バルク活性層の端面が前記クラッド層により覆われている
    ことを特徴とする偏波無依存型半導体光増幅器。
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