JP2007220664A - 画像表示装置および映像受信表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 陽極電極よりも低い電位が供給される電極付近で生じる放電を抑制する画像表示装置を構成する。
【解決手段】 外囲器と、該外囲器内に配置された第1の導電性部材、第2の導電性部材および第3の導電性部材と、前記第1の導電性部材および前記第2の導電性部材と、前記第3の導電性部材と、の間に挟まれた板状のスペーサと、を備えた画像表示装置であって、前記第1の導電性部材から電位が供給される前記板状のスペーサの第1の部分と、前記第2の導電性部材から電位が供給される前記板状のスペーサの第2の部分と、の間のシート抵抗をρf、前記第1の部分と前記第2の部分との間の部分と、前記第3の導電性部材から電位が供給される前記板状のスペーサの第3の部分と、の間のシート抵抗をρr、としたとき、ρrとρfが、1/100<ρr/ρf≦40の関係式を満たすことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明はテレビ受像機、コンピュータの表示装置等に用いる画像表示装置および映像受信表示装置に関するものである。
従来、平板型の画像表示装置(フラットパネルディスプレイ)として、電界放出型ディスプレイ(Field Emission Display)が知られている。
この電界放出型ディスプレイでは、電子放出素子と蛍光体等の発光体を備えた陽極電極との間に高電圧を印加して、電子放出素子から放出された電子を陽極電極に向けて加速させる必要がある。従って、陽極電極が配置されるフェースプレートと電子放出素子が配置されるリアプレートとの間の電界強度を高く維持する必要がある。
また、リアプレートとフェースプレートとの間隔を維持するためのスペーサが配置される。しかし、スペーサの長手方向の端部などの角部やスペーサを固定するための固定部材などの構造物には、その形状効果により電界が集中し易い部分がある。このような、スペーサの角部や構造物への電界集中を緩和させる手段として、陽極電極よりも低い電位が供給される電極を、陽極電極と間隔を空けてフェースプレート上に配置することが知られている。
特許文献1には、陽極電極よりも低い電位が供給される電極とスペーサとの接続部付近で発生する放電を抑制するために、スペーサの表面に、陽極電極よりも低い電位が供給される電極と接続するための電極を設けることが開示されている。
特許文献2には、スペーサの電位分布が乱されることを抑制するために、陽極電極と陽極電極よりも低い電位が供給される電極との間でのスペーサの表面抵抗値を、陽極電極に対応する部分でのスペーサの表面抵抗値よりも大きくすることが開示されている。
特開2002−237268 特開2002−367540
しかしながら、陽極電極よりも低い電位が供給される電極を設けることにより、陽極電極よりも低い電位が供給される電極と陽極電極との間に放電が発生する場合があった。
一方で、画像表示装置には、省スペースのため、画像表示部(典型的には陽極電極が配置されている領域に相当する)以外の領域である非画像表示領域を小さくすることが望まれている。従って、非画像表示領域に位置する陽極電極よりも低い電位が供給される電極と、陽極電極との間隔を、狭くすることが好ましい。また、表示される画像は、コントラストが高く、高精細であることが好ましい。表示画像のコントラストを向上させる方法としては、電子放出素子と陽極電極との間に印加される電圧を大きくすることなどを挙げることができる。また、高精細な画像を表示する方法としては、電子放出素子と陽極電極との間の距離を狭くすることなどを挙げることができる。
しかしながら、特許文献1の、陽極電極よりも低い電位が供給される電極と接続するための電極をスペーサの表面に設ける構成では、陽極電極よりも低い電位が供給される電極と接続するための電極付近の電界強度が高くなり、放電が発生する場合がある。
同様に、特許文献2の構成でも、スペーサと陽極電極よりも低い電位が供給される電極との接続部近辺に電界が集中し、接続部近辺から放電が生じる場合がある。
従って、このような放電を抑制するために、陽極電極よりも低い電位が供給される電極への電界集中をより一層緩和することが望まれている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、陽極電極よりも低い電位が供給される電極への電界集中をより一層緩和し、放電の発生を抑制することにある。
上記目的を達成するための本発明は、(A)外囲器と、(B)該外囲器内に配置された第1の導電性部材、第2の導電性部材および第3の導電性部材と、(C)、前記第1の導電性部材および前記第2の導電性部材と、前記第3の導電性部材と、の間に挟まれた板状のスペーサと、(D)前記第1の導電性部材に電位を供給し、かつ、前記第1の導電性部材の電位よりも低い電位を前記第2の導電性部材および前記第3の導電性部材に供給するための回路と、を備えた画像表示装置であって、前記第1の導電性部材から電位が供給される前記板状のスペーサの第1の部分と、前記第2の導電性部材から電位が供給される前記板状のスペーサの第2の部分と、の間のシート抵抗をρf[Ω/□]、前記第1の部分と前記第2の部分との間の部分と、前記第3の導電性部材から電位が供給される前記板状のスペーサの第3の部分と、の間のシート抵抗をρr[Ω/□]、としたとき、ρrとρfが、下記の関係式を満たすことを特徴とする。
1/100<ρr/ρf≦40
本発明によれば、陽極電極よりも低い電位が供給される電極への電界集中を緩和し、放電を抑制可能な画像表示装置を実現することができる。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
(第1の実施形態)
本発明の画像表示装置の代表的な構造を図1および図2を用いて説明する。
図1は、本発明の画像表示装置の一例の陽極電極の端部付近の模式的な断面図である。図1において、1はリアプレート、2はフェースプレート、3は板状のスペーサ、4はx方向配線(第3の導電性部材)、5は陽極電極(第1の導電性部材)、6は第1の電位規定電極(第2の導電性部材)、7は蛍光体(発光体)、8は回路、9は側壁、10は外囲器である。外囲器10は、リアプレート1、フェースプレート2および側壁9から構成される。x方向は、x方向配線4が延在する方向である。また、x方向は、陽極電極5と第1の電位規定電極6とが対向する方向ともいうことができる。z方向は、フェースプレート2のリアプレート1側の面またはリアプレート1のフェースプレート2側の面に対して実質的に垂直な方向である。また、z方向は、フェースプレート2とリアプレート1とが対向する方向ともいうことができる。x方向は、z方向と直交するように構成される。
リアプレート1のフェースプレート2側の面上にx方向配線4が配置される。フェースプレート2のリアプレート1側の面上に陽極電極5が配置される。また、板状のスペーサ3の表面であって、フェースプレート2と対向する部分に第1の電位規定電極6を配置する。そして、板状のスペーサ3が、x方向配線4と、陽極電極5および第1の電位規定電極6と、の間に挟まれるように配置される。x方向配線4、陽極電極5および第1の電位規定電極6には、回路8から電位が供給される。陽極電極5には、x方向配線4および第1の電位規定電極6の電位よりも高い電位(アノード電位)を供給する。x方向配線4および第1の電位規定電極6に供給する電位としては、互いに異なっていてもよいが、簡素化するために、全て同一の電位に設定することが好ましい。陽極電極5に供給する電位は、電界放出型ディスプレイで実用的な輝度を得るために、5kV以上、好ましくは10kV以上とする。また、陽極電極5に供給する電位は、リアプレート1とフェースプレート2との距離にもよるが、高すぎると放電が発生しやすくなるため、実用的には30kV以下とする。x方向配線4および第1の電位規定電極6に供給する電位の実用的な範囲は、―100V以上100V以下であり、典型的にはグランド電位に設定される。尚、回路8は、x方向配線4、陽極電極5および第1の電位規定電極6にそれぞれ電位を供給するものであればよく、1つの回路であることに限られない。すなわち、回路8が、x方向配線4に電位を供給する回路、第1の電位規定電極6に電位を供給する回路、および陽極電極5に電位を供給する回路を含むように構成してもよい。
図2は、本発明に係る板状のスペーサ3と、板状のスペーサ3に電位を供給する部材との配置関係を示す模式図である。図2において、21は陽極電極5から電位が供給される第1の部分、22は第2の導電性部材6から電位が供給される第2の部分、23はx方向配線4から電位が供給される第3の部分、24は第1の部分と第2の部分との間の部分、25は第1の部分と第2の部分との間の部分と第3の部分との間の部分である。y方向は、x方向およびz方向に対して直交する方向である。
本発明の画像表示装置において、x方向配線4、陽極電極5および第1の電位規定電極6は、典型的には、電位を供給するために板状のスペーサ3に接触させて電位を供給する構成とすることができる。このとき、第1の部分21、第2の部分22、第3の部分23は、それぞれ、板状のスペーサ3の陽極電極5との接続部、板状のスペーサ3の第1の電位規定電極6との接続部、板状のスペーサ3のx方向配線4との接続部となる。また、陽極電極5、第1の電位規定電極6およびx方向配線4から板状のスペーサ3に電位が供給される構成であれば、陽極電極5、第1の電位規定電極6およびx方向配線4と、板状のスペーサ3と、の間に、他の部材を設ける構成とすることもできる。このとき、第1の部分21、第2の部分22、第3の部分23は、それぞれ、陽極電極5と他の部材との接続部、第1の電位規定電極6と他の部材との接続部、x方向配線4と他の部材との接続部となる。
また、板状のスペーサ3は、長手方向がx方向にほぼ平行になるように配置される。ここで、x方向配線4の幅(y方向の幅)をW、板状のスペーサ3の幅(y方向の幅)をWspとすると、板状のスペーサ3の幅Wspはx方向配線の幅W以下に設定されることが好ましい。そして、板状のスペーサ3が、x方向配線4とフェースプレート2とで挟まれる領域内に配置されることが好ましい。x方向配線4の幅Wの実用的な範囲は、50μm以上500μm以下である。
本発明の板状のスペーサ3としては、実用的には、以下の寸法を適用することができる。板状のスペーサ3のy方向の幅Wspは、50μm以上200μm以下である。板状のスペーサ3のz方向の高さHは、0.5mm以上5mm以下である。また、第1の部分と第2の部分との距離L12は、陽極電極5と第1の電位規定電極6との電位差にもよるが、放電抑制のため1mm以上であることが好ましい。また、第1の電位規定電極6よりも陽極電極5に対して外側の領域を小さくするため5mm以下であることが好ましい。
ここで、第1の部分21と第2の部分22との間(即ち板状のスペーサ3の端面)のシート抵抗をρf[Ω/□]とする。即ち、図2において、x方向の白色の矢印の部分のシート抵抗をρfとする。また、第1の部分21と第2の部分22との間の部分24と、第3の部分23と、の間(即ち板状のスペーサ3の側面)のシート抵抗をρr[Ω/□]とする。即ち、図2において、z方向の白色の矢印の部分のシート抵抗をρrとする。
本発明では、ρrとρfの関係を、1/100<ρr/ρf≦40とする。この条件を満たすことで、第1の電位規定電極6の陽極電極5側の端部に印加される電界強度を十分に緩和することができる。また、陽極電極5の第1の電位規定電極6側の端部に印加される電界強度も抑えることができる。これにより、放電が発生するのを著しく抑制できる。
図3は、図1に示す画像表示装置の断面図における等電位線の様子を模式的に表した図である。図中の破線は等電位線である。
図3(a)は、板状のスペーサ3のシート抵抗の比がρr/ρf>40である場合、すなわち本発明で規定するシート抵抗の関係を満たさない場合の電位分布の様子を示す。図3(b)は、板状のスペーサ3のシート抵抗の比が1/100<ρr/ρf≦40を満たす場合の電位分布の様子を示す。
板状のスペーサ3のシート抵抗の比がρr/ρf>40であるとき、図3(a)に示すように、第1の電位規定電極6と陽極電極5との間における等電位線は、概ね等間隔になる。一方、板状のスペーサ3のシート抵抗の比が1/100<ρr/ρf≦40を満たすと、図3(b)に示すように、第1の電位規定電極6と陽極電極5との間で、第1の電位規定電極6に近いほど等電位線の間隔が広くなる。即ち、図3(a)に比べ、図3(b)では、第1の電位規定電極6付近の電界強度が弱くなっている。この理由としては、以下のように考えられる。
ここで、図3(b)に示すように、第1の部分21と第2の部分22との間の部分24と、第3の部分23と、の間であって、第1の部分21付近に点Aをとる。点Aの電位は、点Aから第1の部分21、第2の部分22および第3の部分の各々までの、最短距離と板状のスペーサ3のシート抵抗により決定される。
ρrがρfに対して相対的に非常に大きい場合には、点Aの電位は、第3の部分の電位の影響が小さく、ほぼ第1の部分21と第2の部分22のそれぞれの電位によって決定される。
一方、ρrがρfとほぼ同じまたはρrがρfより小さい場合には、第1の部分21と第2の部分22のそれぞれの電位の影響に加え、第3の部分23の電位の影響も強く受けるため、ρrがρfに対して相対的に非常に大きい場合に比べて、点Aの電位は低くなる。
従って、上述の関係から、板状のスペーサ3のシート抵抗の比であるρr/ρfが小さくなるほど、第1の電位規定電極6付近の板状のスペーサ3上の電位は低くなる。これにより、第1の電位規定電極6付近の等電位線の間隔が広くなり、第1の電位規定電極6に集中する電界を緩和することができる。
図4は、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfと、第1の電位規定電極6の陽極電極5側の端部の電界強度と、の関係を示す図である。陽極電極5の電位を10kV、x方向配線4および第1の電位規定電極6の電位を0Vとした。また、第1の部分21と第2の部分22との距離L12を2mm、板状のスペーサ3のx方向の幅Wspを100μm、板状のスペーサ3のz方向の高さHを1.6mm、x方向配線4のx方向の幅Wを200μmとした。
板状のスペーサ3のシート抵抗ρfを1.0×1011[Ω/□]、シート抵抗ρrを1.0×1011[Ω/□]以上6.0×1012[Ω/□]以下の範囲となるように複数の板状のスペーサ3を作成した。板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを40以下とすると、第1の電位規定電極6の電界強度は低くなる。これにより、第1の電位規定電極6付近で放電が生じるのを著しく抑えることができる。従って、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfは、40以下とすることが好ましい。
図5は、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfと、陽極電極5の第1の電位規定電極6側の端部に印加される電界強度と、の関係を示す図である。部材の位置や大きさ、印加する電圧等の条件は、図4の条件と同じにした。板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfが小さくなるにつれ、第1の電位規定電極6と陽極電極5との間の電位分布は歪み、等電位線の間隔が第1の電位規定電極6付近で狭く、陽極電極5付近で広くなる。従って、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfが小さくなると、第1の電位規定電極6付近の電界強度は弱くなる一方、陽極電極5の第1の電位規定電極6側の端部に印加される電界強度が強くなる。これにより、陽極電極5を構成する部材に強いクーロン力が働き、該部材の脱落が生じる場合がある。脱落した部材が画像表示装置内を浮遊すると、陽極電極5と他の部材(陽極電極5と電位差が生じている第1の電位規定電極6やx方向配線4など)との間で放電が生じやすくなる。従って、陽極電極5の第1の電位規定電極6側の端部に集中する電界強度を抑制するために、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを1/100より大とすることが好ましい。
以上から、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfは、1/100より大であり40以下が好ましい。更に、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを、3以上10以下とすることで、蛍光体の発光により表示される画像の縁部が歪まず、良好な画像を得ることができる。
また、シート抵抗ρfを1.0×10[Ω/□]以上1.0×1014[Ω/□]以下としたとき、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfが1/100より大で40以下のときに放電を抑制できることを確認した。また、シート抵抗ρrを1.0×10[Ω/□]以上1.0×1014[Ω/□]以下としたとき、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfが1/100より大で40以下のときに放電を抑制できることを確認した。
また、シート抵抗ρfあるいはシート抵抗ρrが1.0×10[Ω/□]よりも小さいとき、画像表示装置の消費電力が増大した。一方、シート抵抗ρfあるいはρrが1.0×1014[Ω/□]より大きいとき、画像表示装置を駆動させると、経時的な放電が発生しやすくなった。
次に本発明の板状のスペーサ3について詳述する。
本発明の板状のスペーサ3は様々な形態を採用することができる。図6に板状のスペーサ3をy−z平面で切断したときの断面形状の形態例を示す。本発明の板状のスペーサ3としては、図6(a)に示すような、導電性部材からなり、その断面形状が矩形のものを典型的に用いることができる。しかし、板状のスペーサ3は、その断面形状が矩形であるものに限られず、図6(b)に示すように、断面形状がリアプレート1側やフェースプレート2側で丸い形状(楕円形状)であってもよい。また、図6(c)に示すように、板状のスペーサ3の側面が複数の凹凸を有してもよい。
また、導電性部材を用いた図6(a)〜図6(c)に示す構成の板状のスペーサ3において、板状のスペーサ3のシート抵抗ρrとシート抵抗ρfとを異ならせるためには、以下の方法を適用できる。例えば、板状のスペーサ3のシート抵抗を低くしたい部分や高くしたい部分に対してのみ不純物イオンを注入する方法や、板状のスペーサ3のシート抵抗を高くしたい部分に対してのみ表面が粗くなるように削る方法などを適用することができる。
図6(a)〜図6(c)に示す、導電性部材からなる板状のスペーサ3のシート抵抗ρf及びシート抵抗ρrの算出方法について、図7を用いて説明する。図7は、板状のスペーサ3の抵抗値の測定方法の一例を示す。
まず、第1の部分21と第2の部分22との間の部分24と、該部分24と第3の部分23との間の部分25と、で囲まれる部分を残し、他の部分を切除する。即ち、図7(a)の斜線部でない部分を取り除く。
次に、第1の部分21と第2の部分22との間の部分24と、第3の部分23と、の間の部分25(図7(a)の抵抗膜44に該当する部分)の、フェースプレート2側の一端に、電極41を接続させる。また、同様にリアプレート1側の他端に電極42を接続させる。そして、電極41と電極42との間の板状のスペーサ3の抵抗値Rrを、測定器43で測定する。ここで、切除して残った板状のスペーサ3のz方向の長さをL、x方向の長さをWとする。以上から、第1の部分21と第2の部分22との間の部分24と、第3の部分23と、の間のシート抵抗ρrは、Rr×W/Lにより算出することができる。
同様に、第1の部分21と第2の部分との間の部分24(図7(a)の抵抗膜45に該当する部分)の第1の電位規定電極6側の一端と陽極電極5側の他端とに、電極41と電極42とをそれぞれ接続させる。電極41と電極42との間の板状のスペーサ3の抵抗値Rfを、測定器43で測定する。ここで、切除して残った板状のスペーサ3のy方向の長さをTとする。以上から、第1の部分21と第2の部分22との間のシート抵抗ρfは、Rf×T/Wにより算出することができる。
尚、図6(b)や図6(c)に示す構造の板状のスペーサ3における、そのシート抵抗ρfとシート抵抗ρrも、上記の方法と同様に算出することができる。
本発明の板状のスペーサ3としては、更に、図6(d)に示すように、絶縁性の材料からなる基材31の表面に抵抗膜32が被覆される構造とすることもできる。尚、抵抗膜32を基材31に被覆する形態は、図6(b)や図6(c)の構造にも適用することができる。また、図6(d)では抵抗膜32で基材31の外周を全て被覆した例を示したが、抵抗膜32は少なくとも基材31の、板状のスペーサ3の側面となる部分の基材31上に配置されていれば良い。
図6(d)に示す構造の板状のスペーサ3について説明する。
基材31には、画像表示装置のリアプレート1とフェースプレート2とにかかる大気圧を支持するための十分な機械的な強度を有する材料を用いることが好ましい。このような基材31の材料としては、例えば、石英ガラス、Naなどの不純物含有量を減少したガラス、青板ガラス、アルミナなどのセラミックス部材などが挙げられる。
抵抗膜32は、主として板状のスペーサ3の側面に電子が衝突することにより発生する帯電を抑制するために、電荷を十分に除去可能なシート抵抗を有することが好ましい。このような板状のスペーサ3の表面の抵抗膜32のシート抵抗としては、実用的に、1.0×1014[Ω/□]以下であることが好ましく、1.0×1012[Ω/□]以下であることがより好ましい。一方、基材31を被覆する抵抗膜32のシート抵抗が低いと、抵抗膜32を流れる電流に起因して、画像表示装置の消費電力が増加する。従って、板状のスペーサ3の表面の抵抗膜32のシート抵抗は、1.0×10[Ω/□]以上が好ましい。抵抗膜32の材料としては、例えば、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化銅などの金属酸化物、アルミニウムと遷移金属との窒化物、ゲルマニウムと遷移金属との窒化物、非晶質カーボン等の炭素等が挙げられる。遷移金属元素としては、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zr、Nb、Mo、W、Hf、Taなどが挙げられる。窒化物を構成する遷移金属は、上述の元素のうちいずれか1つに限られず、2つ以上含んでもよい。
基材31上に抵抗膜32を形成する方法としては、スパッタ、電子ビーム蒸着、イオンプレーティング、イオンアシスト蒸着法、CVD法、プラズマCVD法などの気相形成手法や、スプレー法、ディッピング法などの液相形成手法を挙げることができる。
板状のスペーサ3のシート抵抗ρfとシート抵抗ρrとが異なる構成とする場合には、例えば、以下のように板状のスペーサ3を形成することができる。
まず、上記のいずれかの方法により、抵抗膜32を基材31上に堆積する時間を調整して、基材31の表面全体に、板状のスペーサ3の表面のうちシート抵抗を高くしたい部分のシート抵抗となるように抵抗膜32の材料を被覆する。そして更に、板状のスペーサ3の表面のうちシート抵抗を低くしたい部分のみに、該シート抵抗となるように堆積する時間を調整して抵抗膜32を堆積させる。即ち、上記方法によれば、抵抗膜32の材料を堆積する時間をかえることで、形成する抵抗膜32の厚さを調整し、抵抗膜32のシート抵抗を調整することができる。上述した方法の他にも、シート抵抗を高くしたい部分と、シート抵抗を低くしたい部分と、に異なる材料の抵抗膜32を堆積することで、シート抵抗を調整することも可能である。
図6(d)のように、基材31が抵抗膜32に被覆された形態の板状のスペーサ3のシート抵抗ρf及びシート抵抗ρrの算出方法について、図7を用いて説明する。
まず、板状のスペーサ3の所定の部分の抵抗膜を残し、その他の抵抗膜をエッチングにより除去する。抵抗膜を残す部分は、第1の部分21と第2の部分22との間の部分24である。この抵抗膜を45とする。また、第1の部分21と第2の部分22との間の部分24と、第3の部分23と、の間の部分25の抵抗膜も残す。この抵抗膜を44とする。板状のスペーサ3の抵抗膜を除去した部分の表面には、絶縁性の基材31が露出する。
次に、図7(a)に示すように、抵抗膜44のフェースプレート2側の一端とリアプレート1側の他端とに、電極41と電極42とをそれぞれ接続させる。そして、電極41と電極42との間の抵抗膜44の抵抗値Rrを、測定器43で測定する。ここで、抵抗膜44のz方向の長さをL、x方向の長さをWとする。以上から、第1の部分21と第2の部分との間の部分24と、第3の部分23と、の間のシート抵抗ρrは、Rr×W/Lにより算出することができる。
同様に、図7(b)に示すように抵抗膜45の第1の電位規定電極6側の一端と陽極電極5側の他端とに、電極41と電極42とをそれぞれ接続させる。そして、電極41と電極42との間の抵抗膜45の抵抗値Rfを、測定器43で測定する。ここで、抵抗膜45のy方向の長さをTとする。以上から、第1の部分21と第2の部分22の間のシート抵抗ρfは、Rf×T/Wにより算出することができる。
次に、本実施形態の画像表示装置の全体の構造について図8を用いて説明する。
図8は、図1に示す画像表示装置の全体を表す模式的な斜視図である。なお、図8では内部構造を表わすため画像表示装置の一部を切り欠いて示している。図8において、51はy方向配線、52は電子放出素子である。図7の画像表示装置において、電子放出素子52、x方向配線4、y方向配線51および板状のスペーサ3のそれぞれの一部が、図面の簡略化のため省略されている。また、図8のAA’断面の、陽極電極5の端部付近を拡大した模式図が、図1である。
リアプレート1上に配置するy方向配線51は、x方向配線4と垂直な方向に延在して配置される。x方向配線4は、y方向配線51と交差して配置することができる。この場合、x方向配線4は、y方向配線51との交差部において、絶縁層(不図示)を介してy方向配線51上に配置する。
y方向配線51は、リアプレート1の表面に設けた溝内に配置する形態であってもよい。また、y方向配線51と、y方向配線51とx方向配線4との交差部に挟まれる絶縁層(不図示)とがリアプレート1の表面に設けた溝内に配置する形態であってもよい。この場合、リアプレート1の表面に設けた溝内にy方向配線51と絶縁層とを配置し、x方向配線4をy方向配線51と交差して配置する。この様にすれば、x方向配線4は実質的に平坦な表面上に配置されたものと等価となる。そのため、板状のスペーサ3とx方向配線4とをより良好に接続させることができる。
回路8は、画像表示装置の外部にある、家庭のコンセントやバッテリーなどの電源から供給される電位を、増幅または低減し、所定の電位に変換するための回路である。回路を構成する部材としては、トランス、コイル、抵抗体もしくは配線等を挙げることができる。
回路8からx方向配線4およびy方向配線51に、陽極電極5の電位よりも低い電位が供給される。x方向配線4およびy方向配線51に印加される電位としては、実用的には、−100V以上100V以下とする。
図8は、板状のスペーサ3が、全てのx方向配線4上にそれぞれ配置される構成を示している。
画像表示装置内に複数配置される複数の板状のスペーサ3は、それぞれが、互いに異なるx方向配線4上に載置される。そして、板状のスペーサ3の各々の長手方向がx方向にほぼ平行になるように配置される。尚、板状のスペーサ3は、1本または複数本おきにx方向配線4上に配置してもよい。すなわち、例えば、奇数番号(偶数番号)のx方向配線4のそれぞれの上に板状のスペーサ3を配置する形態であってもよい。あるいは、所定数n(n≧2)のx方向配線4が、板状のスペーサ3が配置された隣り合う2つのx方向配線4間に配置される形態であってもよい。
板状のスペーサ3に設けられる第1の電位規定電極6の材料としては、導電性であればよく、AlやCu等の金属を用いることが好ましい。
第1の電位規定電極6の電位は、回路8から供給される。また、第1の電位規定電極6とx方向配線4との間をつなぐように、配線(不図示)を板状のスペーサ3上に設けることもできる。この配線は、例えば板状のスペーサ3のx方向の端部に配置することができる。また、この配線を、第2の部分22と第3の部分23との間の部分にも配置することもできる。このように配線を配置することで、x方向配線4の電位を第1の電位規定電極6に供給することができる。また、第1の電位規定電極6と上記の配線とを一体に形成してもよい。
電子放出素子52の各々は、x方向配線4のうちのいずれか1つとy方向配線51のうちのいずれか1つとに接続されている。
尚、本発明に適用できる代表的な電子放出素子52としては表面伝導型電子放出素子を挙げることができるが、これに限定されない。この他にも、電子放出素子52として、MIM型電子放出素子、MIS型電子放出素子または電界放出型電子放出素子を用いることができる。電界放出型電子放出素子としては、金属や半導体を微細加工して円錐や四角錘状の電子放出体として備えた電子放出素子(いわゆるスピント型の電子放出素子)を代表的な構成として挙げることができる。また、電界放出型電子放出素子には、カーボンナノチューブやグラファイトナノファイバーなどのナノサイズの直径を備えるカーボンファイバーを電子放出体として用いることができる。
本発明の画像表示装置では、x方向配線4およびy方向配線51に、回路8から電位を供給し、x方向配線4およびy方向配線51に接続される電子放出素子52から電子を放出する。放出された電子は、回路8からx方向配線4およびy方向配線51の電位よりも高い電位が供給された陽極電極5に向かって加速する。
本実施形態の画像表示装置におけるフェースプレート2について図9を用いて説明する。図9は、画像表示装置のフェースプレート2のリアプレート1側の面の平面図である。尚、図9には、フェースプレート2と板状のスペーサ3との配置の関係を説明するために、板状のスペーサ3も示している。図中の破線は、第2の部分の端部を示す。
板状のスペーサ3としては、その長手方向の長さが、同じ方向における陽極電極5の長さよりも長いものを用いることができる。尚、図9に示す画像表示装置においては、板状のスペーサ3の長手方向とは、x方向に相当する。そして、第1の電位規定電極6の陽極電極5側の端部を通る面であって、陽極電極5と第1の電位規定電極6とが対向する方向がその法線方向となる面よりも、陽極電極5に対して外側に、前記長手方向における前記板状のスペーサ3の両端部が配置されることが好ましい。これにより、板状のスペーサ3の長手方向の端部に集中する電界を緩和することができ、放電の発生を抑制することができる。
フェースプレート2としては、ガラスが好適に用いられる。フェースプレート2のリアプレート1側に、蛍光体7と陽極電極5が配置される。
陽極電極5には、電子放出素子52から放出された電子を加速させるためのアノード電位(Va)が印加される。
蛍光体7の材料としては、電子線照射により発光する材料であればどのような材料でもよく、典型的にはCRT等に用いることのできる蛍光体を使用することができる。
本発明の画像表示装置では、陽極電極5を、フェースプレート2の表面に配置される蛍光体7を覆うように配置することができる。
この場合、陽極電極5の材料としては金属膜(典型的にはアルミニウム)を好適に使用することができる。
また、リアプレート1、側壁9およびフェースプレート2からなる外囲器の内部の圧力を維持するために、BaやTiなどのゲッタ材からなる膜(ゲッタ膜)を上記の金属膜上に設けることが好ましい。この場合、陽極電極5は、金属膜とゲッタ膜とから構成される。
また、表示する画像のコントラストの向上のために、複数の開口を備える導電性の黒色部材(ブラックマトリクス)をフェースプレート2上に配置する場合もある(不図示)。その場合には、各絵素(RGB)に相当する各々の開口ごとに、対応する発光体を開口内に配置する。黒色部材の材料としては、カーボンブラックや黒色顔料を含有した低融点ガラスなどが好適に用いられる。このとき、陽極電極5は、ゲッタ膜を設けない場合には黒色部材および金属膜、ゲッタ部材を設ける場合には黒色部材、金属膜およびゲッタ膜から構成される。
一方、複数の開口を備える導電性の黒色部材をフェースプレート2上に配置する場合、上述の金属膜に替えて、黒色部材とフェースプレート2との間に、光透過性を有する導電性の膜を用いることもできる。光透過性を有する導電性の膜としては、ITOや酸化スズなどを好適に利用することができる。この場合、陽極電極5は、黒色部材と光透過性の導電性の膜とから構成される。
また、図8などを用いて説明した本発明の画像表示装置を用いて、映像受信表示装置を構成することができる。
図10は、本発明の画像表示装置を用いた映像受信表示装置の概略構成を示す図である。図10において、61は映像情報受信装置、62は画像信号生成回路、63は駆動回路、64は本発明の画像表示装置を示す。まず、映像情報受信装置61で選局して受信された映像信号を画像信号生成回路62に入力し、画像信号を生成する。映像情報受信装置61としては、例えば、無線放送、有線放送、インターネットを介した映像放送等を選局し受信できるチューナーのような受信機を挙げることが出来る。また、映像情報受信装置61に音響装置等を接続し、更に画像信号生成回路62、駆動回路63、および画像表示装置64を含めてテレビセットを構成することが出来る。画像信号生成回路62では、映像情報から画像表示装置64の各画素に対応した画像信号を生成し、駆動回路63に入力する。そして、入力された画像信号に基づいて駆動回路63で画像表示装置64に印加する電圧を制御し、画像表示装置64に画像を表示させる。
本発明の画像表示装置によれば、第1の電位規定電極6に集中する電界を緩和し、放電の発生を抑制可能な画像表示装置を実現することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態に係る画像表示装置を図11および図12を用いて説明する。図11は、本実施形態に係る画像表示装置の模式的な断面図であり、図1に示した図に相当する図である。図中の71は第2の電位規定電極(第3の導電性部材)である。また、図中の破線は等電位線である。本実施形態の画像表示装置は、板状のスペーサ3に電位を供給するx方向配線4にかえて第2の電位規定電極71を設けることを除いて第1の実施形態の画像表示装置と同じ構成である。以下、図1に示す画像表示装置の構造と異なる点について説明する。尚、図1に示す画像表示装置と同じ部材については、同じ符号を用いる。
第2の電位規定電極71には、回路8から陽極電極5の電位よりも低い電位が供給される。第2の電位規定電極71に供給する電位は、好ましくは、第1の電位規定電極6に供給する電位と同じ電位とする。そして、第2の電位規定電極71から板状のスペーサ3に電位を供給する。第2の電位規定電極71は、例えば、図8に示すy方向配線51、あるいはy方向配線51を挟み、y方向配線51と平行に延在するように設ける配線(不図示)であってもよい。また、第2の電位規定電極71を、第1の実施形態の画像表示装置のx方向配線4上に絶縁層を介して設けることもできる。
図12は、本発明に係る板状のスペーサ3と、板状のスペーサ3に電位を供給する部材との配置関係を示す模式図である。図12において、81は第2の電位規定電極71から電位が供給される板状のスペーサ3の第3の部分である。
ここで、陽極電極5の第1の電位規定電極6側の端部を通る面であって、陽極電極5と第1の電位規定電極6とが対向する方向がその法線方向となる面を第1の面、第1の電位規定電極6の陽極電極5側の端部を通る面であって、陽極電極5と第1の電位規定電極6とが対向する方向がその法線方向となる面を第2の面とする。本実施形態では、第3の部分81の少なくとも一部が第1の面と第2の面との間に位置し、かつ、第1の面と第2の面とが第3の部分81を通るように、第2の電位規定電極71を配置する。第3の部分81のx方向の長さWは、第1の部分21と第2の部分22との距離L12以上とする。また第3の部分81のy方向の長さは、板状のスペーサ3のy方向の長さ以上とする。
そして、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを、1/100<ρr/ρf≦40とすることで、第1の電位規定電極6に印加される電界強度を弱めることができる。また、陽極電極5の第1の電位規定電極6側の端部に集中する電界も緩和することができる。これにより放電の発生を抑制することが可能となる。
本実施形態によれば、第1の電位規定電極6に集中する電界を緩和し、放電の発生を抑制可能な画像表示装置を実現することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態に係る画像表示装置を、図13を用いて説明する。図13は、本実施形態に係る画像表示装置の模式的な断面図であり、図1に示した図に相当する図である。図中の91は第3の電位規定電極(第4の導電性部材)である。また、図中の破線は等電位線である。本実施形態の画像表示装置は、第3の電位規定電極91をフェースプレート2上に設けることを除いて第1の実施形態の画像表示装置と同じ構成である。以下、第1の実施形態の画像表示装置と異なる点について説明する。尚、第1の実施形態と同じ部材については、同じ符号を用いる。
第1の実施形態の画像表示装置では、板状のスペーサ3上に、陽極電極5の電位よりも低い電位が供給される第1の電位規定電極6が配置される。しかしながら、陽極電極5に印加するアノード電位を大きくすると、板状のスペーサ3の長手方向(x方向)の端部などの角部や、板状のスペーサ3を固定するための固定部材などの構造物に印加される電界強度が大きくなる。これにより、更なる放電の抑制が必要となる場合がある。
本実施形態では、第3の電位規定電極91が、フェースプレート2と第1の電位規定電極6との間に配置され、回路8から第3の電位規定電極91に陽極電極5の電位よりも低い電位が供給される。これにより、板状のスペーサ3の角部や構造物などへの電界集中を、より一層抑制することができる。第3の電位規定電極91は、第1の電位規定電極6と接触せずに間隔を有して配置されてもよいが、第1の電位規定電極6と接触させることで、板状のスペーサ3の角部や構造物などへの電界集中を更に緩和することができる。また、第3の電位規定電極91が第1の電位規定電極6と接触するように構成すると、第3の電位規定電極91の電位を第1の電位規定電極6から供給することもできる。
第3の電位規定電極91に供給される電位は、好ましくは、第1の電位規定電極6およびx方向配線4に供給する電位と同じ電位とする。第3の電位規定電極91に印加する電位としては、実用的な範囲として−100V以上100V以下とする。
本実施形態の画像表示装置におけるフェースプレート2について図14を用いて説明する。図14は、第3の電位規定電極91を用いる場合のフェースプレート2のリアプレート1側の面の平面図である。尚、図14には、フェースプレート2と板状のスペーサ3との配置の関係を説明するために、板状のスペーサ3も示している。第3の電位規定電極91は、陽極電極5と間隔を置いて配置されており、且つ、陽極電極5を囲む様に配置される。第3の電位規定電極91と陽極電極5は重なる部分を持たず、また、互いに直接接続しない。また、陽極電極5は、概ね四角形状の外周を備える。そのため、第3の電位規定電極91は、陽極電極5の概ね四角形状の外周に含まれる辺の各々に沿って配置されることが好ましい。また、典型的には、第3の電位規定電極91は、環状の導電性膜であり、環状の導電性膜の内側に陽極電極5が配置される。板状のスペーサ3としては、その長手方向の長さが、該長手方向における陽極電極5の長さよりも長いものを用いることが好ましい。更に、板状のスペーサ3の長手方向における板状のスペーサ3の両端部が、第1の電位規定電極6の陽極電極5側の端部を通る面であって、陽極電極5と第1の電位規定電極6とが対向する方向がその法線方向となる面よりも、陽極電極5に対して外側に、配置されることが好ましい。これにより、板状のスペーサ3の角部に集中する電界を緩和することができ、放電の発生を抑制することができる。
陽極電極5には、図14の平面図における陽極電極5の少なくとも一部に、不図示の配線を介して回路8から電位が供給される。また、このとき、第3の電位規定電極91は、図14の平面図における第3の電位規定電極91の少なくとも一部に、不図示の配線を介して回路8から電位が供給される。
陽極電極5と第3の電位規定電極91との間隔の実用的な範囲は、放電抑制のため1mm以上であり、陽極電極5よりも外側の空間を小さくするため5mm以下である。第3の電位規定電極91を形成する方法としては、感光性材料を用いたフォトリソグラフィー技術や、導電性材料を含有するペーストを用いたスクリーン印刷法などで形成することができる。
第3の電位規定電極91の材料としては、銀や銅などの金属、金属粒子と低融点ガラスとからなる導電性部材や、導電性のカーボンブラックなどを用いることもできる。
本実施形態の画像表示装置において、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを、1/100<ρr/ρf≦40とすることで、第1の電位規定電極に印加される電界強度を弱くすることができる。また、陽極電極5の第1の電位規定電極6側の端部に集中する電界も緩和することができる。これにより放電の発生を抑制することが可能となる。
本実施形態によれば、第1の電位規定電極6および第3の電位規定電極91に集中する電界を緩和し、放電の発生を抑制可能な画像表示装置を実現することができる。
(第4の実施形態)
本実施形態に係る画像表示装置を、図15を用いて説明する。図15は、本実施形態に係る画像表示装置の模式的な断面図であり、図1に示した図に相当する図である。図中の破線は等電位線である。本実施形態の画像表示装置は、第1の電位規定電極6を板状のスペーサ3に接するようにフェースプレート2上に設けることを除いて第1の実施形態の画像表示装置と同じ構成である。以下、第1の実施形態の画像表示装置と異なる点について説明する。尚、第1の実施形態と同じ部材については、同じ符号を用いる。
本実施形態の画像表示装置では、図15に示すように、第1の電位規定電極6がフェースプレート2と接するように構成する。これにより、板状のスペーサ3の角部や構造物などへの電界集中を緩和することができる。
本実施形態の画像表示装置のフェースプレート2としては、リアプレート1側の平面図が図14に示す構造のものを用いることが好ましい。ただし、図14において、第3の電位規定電極91を第1の電位規定電極6に置き換えたものとする。
更に、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを、1/100<ρr/ρf≦40とすることで、第1の電位規定電極6に印加される電界強度を弱めることができる。また、陽極電極5の第1の電位規定電極6側の端部に集中する電界も緩和することができる。これにより放電の発生を抑制することが可能となる。
また、第1の電位規定電極6をスクリーン印刷法などで形成する場合には、形成する条件によって、塗布したペーストが自重により垂れ、その後焼成して形成する第1の電位規定電極6のリアプレート1側の表面が丸みを帯びる場合がある。
図16に、リアプレート1側の表面が丸みを帯びた第1の電位規定電極6が形成された場合の画像表示装置の断面図を示す。第1の電位規定電極6のリアプレート1側の表面が丸い場合には、第1の電位規定電極6の陽極電極5側の端部に印加される電界が、図15に示す形態に比べて強くなる場合がある。
また、低抵抗である第1の電位規定電極6は、第1の電位規定電極6の全体にわたって等電位となるが、第2の部分22から離れた部分の板状のスペーサ3上の電位(例えば図16の点Bの電位)は、第2の部分22の電位に比べて高くなる。従って、第2の部分22から離れた部分と第1の電位規定電極6との間に電位差が生じる。更に、第2の部分22から離れた部分と第1の電位規定電極6との間に僅かな間隙があると、これらの間に高電界が生じ、放電が発生する場合がある。
このような場合にも、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを、1/100<ρr/ρf≦40とすることで、第2の部分22付近の電界強度を弱めることができる。更に、第1の部分21と第2の部分22の間において、第2の部分22付近の等電位線の間隔が広がることによって、第1の電位規定電極6の陽極電極5側の端部に印加される電界強度も弱くなる。また、陽極電極5の第1の電位規定電極6側の端部に集中する電界も緩和することができる。これにより放電の発生を抑制することが可能となる。
本実施形態によれば、第1の電位規定電極6に集中する電界を緩和し、放電の発生を抑制可能な画像表示装置を実現することができる。
上記の実施形態において、電極および配線は導電性を有する材料であればよい。従って、電極が配線としての機能を兼ねてもよい。
また、上述したように、本発明に用いることができる画像表示装置として、リアプレート1、フェースプレート2および側壁9からなる外囲器10を備える例を示したが、本発明の構成はこれに限られない。外囲器10は、例えば、器状のリアプレート1と、フェースプレート2と、から構成され、あるいはリアプレート1と、器状のフェースプレート2と、から構成されてもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、本発明の目的を達成するものであれば各構成要素が代用物や均等物に置換されたものであってもよい。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳しく説明する。
(実施例1)
本実施例では、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfをかえて、図1に示す構成の画像表示装置を15個作成し、これを試料1乃至15とした。
以下に本実施例における画像表示装置の構成を説明する。
(1)フェースプレート2上に陽極電極5および蛍光体7を形成した。
フェースプレート2として、ガラスからなる透明基板を用いた。蛍光体が配置される開口を有する導電性の黒色部材を、フォトリソグラフィー法でガラス上に形成した。導電性の黒色部材の材料としては、導電性の感光性カーボンブラックを使用し、10μmの厚さとした。
導電性の黒色部材の開口部分に、蛍光体7としてR、G、B各色の蛍光体を充填した。スクリーン印刷法により、R・G・Bの三色の蛍光体のそれぞれを導電性の黒色部材の開口内に厚さ10μmになるように作製した。
Alの膜を蒸着法により導電性の黒色部材および蛍光体の全面に100nm堆積させた。
以上のように、導電性の黒色部材とAl膜とからなる陽極電極5を形成した。
(2)板状のスペーサ3を形成した。
本実施例では、その断面形状が図5(d)となる板状のスペーサ3を形成した。
まず、板状のスペーサ3の基材となる、絶縁性のガラスを用意し、その表面の全体にスパッタ法によりWGeNを成膜した。次に、第1の部分21と第2の部分22との間となる部分のみに、スパッタ法によりWGeNを成膜した。更に、第1の部分21と第2の部分22の間の部分と、第3の部分23と、の間となる部分のみに、スパッタ法によりWGeNを成膜した。このとき、WGeNの厚さを調整し、それぞれ形態が異なる試料1乃至15を作成した。
試料1乃至15における板状のスペーサ3のシート抵抗ρfおよびρrを測定した結果を表1に示す。
以上のように形成した板状のスペーサ3は、高さ(H)が1.6mm、幅(Wsp)が200μmであった。
(3)板状のスペーサ3上に、第1の電位規定電極6を形成した。
板状のスペーサ3上であって、第1の部分21と離れてフェースプレート2に対向する位置に、スパッタ法によりAlを堆積させて、第1の電位規定電極6を形成した。尚、第1の部分21と第2の部分22との距離L12が2mmとなるように、第1の電位規定電極6を形成した。また、第1の電位規定電極6のz方向の厚さは2μmとした。
(4)リアプレート1上に配線と電子放出素子を形成した。
リアプレート1としてガラス基板を用意した。Agからなるy方向配線51を、ガラス基板上に印刷法で、それぞれを500μm離して100本形成した。y方向配線51は、幅を100μm、厚さを10μmとした。次に、x方向配線4とy方向配線51とが交差する部分に、酸化シリコンとPbOからなる絶縁層(不図示)を印刷法により形成した。絶縁層の厚さを10μmとした。そして、x方向配線4を、y方向配線51と交差して印刷法で、それぞれ200μm離して300本形成した。x方向配線4は、幅(Wxw)を300μm、厚さを10μmとした。
x方向配線4のうちいずれかとy方向配線51のうちいずれかとに接続するように、公知の製造方法により複数の表面伝導型電子放出素子52を形成した。
(5)リアプレート1上に形成されたx方向配線4それぞれの上に、前述した板状のスペーサ3を配置した。
(6)フェースプレート1およびリアプレート2の各々と、側壁9とを接合した。
上記のようにして用意したフェ−スプレート1とリアプレート2との間に側壁10を挟み、側壁10とフェースプレート1との間、および側壁10とリアプレート1との間を接着材で接合した。これにより、図1に示す画像表示装置を形成した。尚、側壁10と、フェースプレート2およびリアプレート1との接着(封着)は、真空雰囲気中で行った。
以上のようにして形成した画像表示装置における放電の評価を行った。放電の評価は以下のように行った。
x方向配線4、y方向配線51および第1の電位規定電極6をGND電位に規定した状態で、陽極電極5に印加するアノード電位を徐々に高く印加した。同時に、陽極電極5と第1の電位規定電極6との間を流れる電流および陽極電極5とx方向配線4との間を流れる電流を計測した。アノード電位を1kVステップで上昇させていき、陽極電極5と第1の電位規定電極6との間に流れる電流と、陽極電極5とx方向配線4との間に流れる電流と、の和が1mA以上となったときのアノード電位の値を記録した。このときのアノード電位が、放電が生じたときの電位とした。
表1に、上記の方法で、放電が生じたときのアノード電位を示す。
本実施例においては、試料1、2、8および9に比べ試料3乃至7の方が、放電の発生をより抑制できた。また、試料10乃至15においても放電の発生を抑制できた。即ち、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを1/100より大で40以下とすることで、放電の発生を抑制できた。また、シート抵抗の比ρr/ρfを1より大で40以下にした試料では、放電の発生が一層抑制された。更に、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを、3以上10以下とすることで、放電の発生を効果的に抑えることができ、縁部が歪まない良好な画像を得ることができた。
また、放電の発生を抑制できた試料の耐圧は、電界放出型ディスプレイで実用的な輝度を得るために必要とされる10kV以上のアノード電位(Va)の条件を満たすものであった。
また、板状のスペーサ3のシート抵抗ρfとシート抵抗ρrが、1.0×10[Ω/□]以上1.0×1014[Ω/□]以下であれば、シート抵抗の比ρr/ρfを一定にしたとき、放電発生時のアノード電位が、ほぼ同じであった。
また、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを試料3乃至7および試料10乃至15と同じとし、板状のスペーサ3のシート抵抗ρfまたはシート抵抗ρrの少なくとも一方を1.0×10[Ω/□]よりも小さい試料を作成した。これらの試料に画像を表示させたとき、試料3乃至7および試料10乃至15に比べて消費電力が増大した。一方、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを試料3乃至7および試料10乃至15と同じとし、板状のスペーサ3のシート抵抗ρfまたはシート抵抗ρrの少なくとも一方を1.0×1014[Ω/□]よりも大きい試料を作成した。これらの試料の放電の評価を行った際、同じアノード電位を印加し続けたとき、試料3乃至7および試料10乃至15に比べて短い時間で放電が発生した。
Figure 2007220664
(実施例2)
本実施例では、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfをかえて、図11に示す構成の画像表示装置を7個作成し、これを試料1乃至7とした。
本実施例における画像表示装置の基本的な構成は、実施例1と同様であるので、実施例1と異なる部分のみ説明する。
本実施例では、第3の部分81のx方向の長さを2mm、y方向の長さを200μmとした。
続いて、実施例1と同様にして、本実施例の画像表示装置における放電の評価を行った。表2に、放電が生じたときのアノード電位を示す。
本実施例においては、試料1および7に比べ試料2乃至6の方が、放電の発生をより抑制できた。即ち、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを1/100より大で40以下とすることで、放電の発生を抑制できた。また、シート抵抗の比ρr/ρfを1より大で40以下にした試料では、放電の発生が一層抑制された。更に、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを、3以上10以下とすることで、放電の発生を効果的に抑えることができ、縁部が歪まない良好な画像を得ることができた。
また、実施例1と同様に、板状のスペーサ3のシート抵抗ρfとシート抵抗ρrが、1.0×10[Ω/□]以上1.0×1014[Ω/□]以下であれば、シート抵抗の比ρr/ρfを一定にしたとき、放電発生時のアノード電位が、ほぼ同じであった。
また、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを試料2乃至6と同じとし、板状のスペーサ3のシート抵抗ρfまたはシート抵抗ρrの少なくとも一方を1.0×10[Ω/□]よりも小さい試料を作成した。これらの試料に画像を表示させたとき、試料2乃至6に比べて消費電力が増大した。一方、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを試料2乃至6と同じとし、板状のスペーサ3のシート抵抗ρfまたはシート抵抗ρrの少なくとも一方を1.0×1014[Ω/□]よりも大きい試料を作成した。これらの試料の放電の評価を行った際、同じアノード電位を印加し続けたとき、試料2乃至6に比べて短い時間で放電が発生した。
Figure 2007220664
(実施例3)
本実施例では、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfをかえて、図13に示す構成の画像表示装置を7個作成し、これを試料1乃至7とした。
本実施例における画像表示装置の基本的な構成は、実施例1と同様であるので、実施例1と異なる部分のみ説明する。
本実施例では、第1の電位規定電極6に対向し、陽極電極5と離してフェースプレート2上に第3の電位規定電極91を形成した。
フェースプレート2上に、カーボンブラックで第3の電位規定電極91を形成した。第3の電位規定電極91と陽極電極5との間の距離は2mmとした。第3の電位規定電極91のz方向の厚さは5μmとした。板状のスペーサ3が第3の電位規定電極91を跨ぐ部分における、第3の電位規定電極91のx方向の幅は500μmとした。
続いて、実施例1と同様にして、本実施例の画像表示装置における放電の評価を行った。ただし、第3の電位規定電極91をGND電位とし、第1の電位規定電極6と陽極電極5との間に流れる電流の測定にかえて第1の電位規定電極6および第3の電位規定電極91と陽極電極5との間に流れる電流を測定した。表3に、放電が生じたときのアノード電位を示す。
本実施例においては、試料1および7に比べ試料2乃至6の方が、放電の発生をより抑制できた。即ち、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを1/100より大で40以下とすることで、放電の発生を抑制できた。また、シート抵抗の比ρr/ρfを1より大で40以下にした試料では、放電の発生が一層抑制された。更に、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを、3以上10以下とすることで、放電の発生を効果的に抑えることができ、縁部が歪まない良好な画像を得ることができた。
また、実施例1と同様に、板状のスペーサ3のシート抵抗ρfとシート抵抗ρrが、1.0×10[Ω/□]以上1.0×1014[Ω/□]以下であれば、シート抵抗の比ρr/ρfを一定にしたとき、放電発生時のアノード電位が、ほぼ同じであった。
また、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを試料2乃至6と同じとし、板状のスペーサ3のシート抵抗ρfまたはシート抵抗ρrの少なくとも一方を1.0×10[Ω/□]よりも小さい試料を作成した。これらの試料に画像を表示させたとき、試料2乃至6に比べて消費電力が増大した。一方、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを試料2乃至6と同じとし、板状のスペーサ3のシート抵抗ρfまたはシート抵抗ρrの少なくとも一方を1.0×1014[Ω/□]よりも大きい試料を作成した。これらの試料の放電の評価を行った際、同じアノード電位を印加し続けたとき、試料2乃至6に比べて短い時間で放電が発生した。
Figure 2007220664
(実施例4)
本実施例では、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfをかえて、図15に示す構成の画像表示装置を7個作成し、これを試料1乃至7とした。
本実施例における画像表示装置の構成は、第1の電位規定電極6をフェースプレート2と接触するように設けた点を除いて、実施例1と同様である。従って、本実施例における画像表示装置の構成のうち、実施例1と異なる部分のみ説明する。
本実施例では、第1の電位規定電極6がフェースプレート2と接触するように形成した。
フェースプレート2上に、カーボンブラックからなる第1の電位規定電極6を形成した。第1の部分21と第2の部分22との距離を2mmとした。第1の電位規定電極6のz方向の厚さを10.1μmとした。耐圧の評価後、フェースプレート2を取り出したところ、フェースプレート2のリアプレート1側の面であって、第1の電位規定電極6と接触する部分がわずかに陥没していることが確認できた。これにより、フェースプレート2のリアプレート1側の面と第1の電位規定電極6とが接触していることが確認できた。
続いて、本実施例の画像表示装置における放電の評価を行った。放電の評価は実施例1と同様に行った。表4に、放電が生じたときのアノード電位を示す。
本実施例においては、試料1および7に比べ試料2乃至6の方が、放電の発生をより抑制できた。即ち、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを1/100より大で40以下とすることで、放電の発生を抑制できた。また、シート抵抗の比ρr/ρfを1より大で40以下にした試料では、放電の発生が一層抑制された。更に、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを、3以上10以下とすることで、放電の発生を効果的に抑えることができ、縁部が歪まない良好な画像を得ることができた。
また、実施例1と同様に、板状のスペーサ3のシート抵抗ρfとシート抵抗ρrが、1.0×10[Ω/□]以上1.0×1014[Ω/□]以下であれば、シート抵抗の比ρr/ρfを一定にしたとき、放電発生時のアノード電位が、ほぼ同じであった。
また、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを試料2乃至6と同じとし、板状のスペーサ3のシート抵抗ρfまたはシート抵抗ρrの少なくとも一方を1.0×10[Ω/□]よりも小さい試料を作成した。これらの試料に画像を表示させたとき、試料2乃至6に比べて消費電力が増大した。一方、板状のスペーサ3のシート抵抗の比ρr/ρfを試料2乃至6と同じとし、板状のスペーサ3のシート抵抗ρfまたはシート抵抗ρrの少なくとも一方を1.0×1014[Ω/□]よりも大きい試料を作成した。これらの試料の放電の評価を行った際、同じアノード電位を印加し続けたとき、試料2乃至6に比べて短い時間で放電が発生した。
Figure 2007220664
本発明に関わる画像表示装置の構成を示す模式図である。 本発明に関わる画像表示装置の構成を示す模式図である。 本発明に関わる画像表示装置の構成を示す模式図である。 本発明に関わる画像表示装置の電気的特性を示す図である。 本発明に関わる画像表示装置の電気的特性を示す図である。 本発明に関わる画像表示装置の構成を示す模式図である。 本発明に関わる画像表示装置におけるシート抵抗の算出方法を説明する図である。 本発明に関わる画像表示装置の構成を示す模式図である。 本発明に関わる画像表示装置の構成を示す模式図である。 本発明に関わる映像受信表示装置の構成を示すブロック図である。 本発明に関わる別の画像表示装置の構成を示す模式図である。 本発明に関わる別の画像表示装置の構成を示す模式図である。 本発明に関わる更に別の画像表示装置の構成を示す模式図である。 本発明に関わる更に別の画像表示装置の構成を示す模式図である。 本発明に関わる更に別の画像表示装置の構成を示す模式図である。 本発明に関わる更に別の画像表示装置の構成を示す模式図である。
符号の説明
1 リアプレート
2 フェースプレート
3 板状のスペーサ
4 x方向配線
5 陽極電極
6 第1の電位規定電極
7 発光体
8 回路
9 側壁
10 外囲器
21 第1の部分
22 第2の部分
23、81 第3の部分
24 第1の部分と第2の部分との間の部分
25 第1の部分と第2の部分との間の部分と、第3の部分と、の間の部分
31 基材
32、44、45 抵抗膜
41、42 電極
43 測定器
51 y方向配線
52 電子放出素子
61 映像情報受信装置
62 画像信号生成回路
63 駆動回路
64 画像表示装置
71 第2の電位規定電極
91 第3の電位規定電極

Claims (13)

  1. (A)外囲器と、
    (B)該外囲器内に配置された第1の導電性部材、第2の導電性部材および第3の導電性部材と、
    (C)、前記第1の導電性部材および前記第2の導電性部材と、前記第3の導電性部材と、の間に挟まれた板状のスペーサと、
    (D)前記第1の導電性部材に電位を供給し、かつ、前記第1の導電性部材の電位よりも低い電位を前記第2の導電性部材および前記第3の導電性部材に供給するための回路と、
    を備えた画像表示装置であって、
    前記第1の導電性部材から電位が供給される前記板状のスペーサの第1の部分と、前記第2の導電性部材から電位が供給される前記板状のスペーサの第2の部分と、の間のシート抵抗をρf[Ω/□]、
    前記第1の部分と前記第2の部分との間の部分と、前記第3の導電性部材から電位が供給される前記板状のスペーサの第3の部分と、の間のシート抵抗をρr[Ω/□]、
    としたとき、
    ρrとρfが、下記の関係式を満たすことを特徴とする画像表示装置。
    1/100<ρr/ρf≦40
  2. 前記外囲器と前記第2の導電性部材との間に第4の導電性部材を備え、
    前記回路が、更に、前記第1の導電性部材に印加される電位よりも低い電位を前記第4の導電性部材に供給することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記第2の導電性部材が、前記外囲器と接することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 前記第2の導電性部材が、前記第1の導電性部材と間隔をおいて前記第1の導電性部材を囲むように配置され、
    前記板状のスペーサの長手方向の長さは、前記長手方向における前記第1の導電性部材の長さよりも長く、
    前記第2の導電性部材の前記第1の導電性部材側の端部を通る面であって、前記第1の導電性部材と前記第2の導電性部材とが対向する方向がその法線となる面よりも、前記第1の導電性部材に対して外側に、前記長手方向における前記板状のスペーサの両端部が配置されることを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
  5. 前記第3の導電性部材が、前記外囲器内に配置された電子放出素子に電位を供給する配線であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  6. 前記第3の部分の少なくとも一部が、前記第1の導電性部材の前記第2の導電性部材側の端部を通る面であって、前記第1の導電性部材と前記第2の導電性部材とが対向する方向がその法線方向となる第1の面と、前記第2の導電性部材の前記第1の導電性部材側の端部を通る面であって、前記第1の導電性部材と前記第2の導電性部材とが対向する方向がその法線方向となる第2の面と、の間に位置し、かつ、前記第1の面と前記第2の面とが前記第3の部分を通る、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  7. 前記第1の部分と前記第2の部分との距離が、1mm以上5mm以下、かつ、前記板状のスペーサの長手方向の長さが、0.5mm以上5mm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  8. 前記ρfが、1.0×10[Ω/□]以上、1.0×1014[Ω/□]以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  9. 前記ρrが、1.0×10[Ω/□]以上、1.0×1014[Ω/□]以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  10. 前記外囲器内に、更に、発光体が配置され、
    前記第1の導電性部材が、前記発光体を覆うように配置されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  11. 前記外囲器内に、更に、発光体が配置され、
    前記第1の導電性部材が、開口を備え、該開口内に前記発光体が配置されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  12. ρrとρfが、下記の関係式を満たすことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像表示装置。
    3≦ρr/ρf≦10
  13. 映像受信表示装置において、
    請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像表示装置と、
    映像信号を選択して受信する受信回路と、
    該受信回路で受信する映像信号から、前記画像表示装置に出力する画像信号を生成する出力回路と、
    を有することを特徴とする映像受信表示装置。
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