JP2007220419A - 画像表示装置及び画像表示装置用スペーサ - Google Patents

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広幸 赤田
Mitsuo Hayashibara
光男 林原
Hiroyuki Ito
博之 伊藤
Nobuhiko Hosoya
信彦 細谷
Masaji Shirai
正司 白井
Keiichi Kanazawa
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Abstract

【課題】スペーサの帯電による電子流の曲がりを矯正して当該スペーサの影が表示されるのを防止し、高品質の画像表示を得る。
【解決手段】
薄膜型電子源からなる複数のカソードを形成したカソード基板SUB1と、カソードに対向する複数の蛍光体PHおよびアノードADを形成したアノード基板SUB2と、カソード基板SUB1の薄膜型電子源の形成面とアノード基板SUB2の蛍光体PHおよびアノードAD形成面との対向間隙に介在させて当該カソード基板と当該アノード基板との間の間隙を所定値に保持するスペーサSPCとを有する。このスペーサの二次電子放出係数を、カソードとアノードとの間に印加される電圧VAの半値において1以下とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、カソード基板とアノード基板とを対向させて貼り合わせて成る画像表示装置と前記両基板の間隔を所定距離に保持するスペーサに関する。
ガラスを好適とする平板状の二枚の絶縁基板は背面基板および前面基板と呼ばれる。これらを貼り合わせたフラットパネル型画像表示装置(所謂平板型ディスプレイ)として多様な形式が知られている。例えば、マトリクス状に配置した電子源を有する画像表示パネル(平板型ディスプレイ、フラットパネルディスプレイ:FPD)が注目されており、その一つとして、微少で集積可能な電子放出型カソード、あるいは電界放出型のカソードを利用する画像表示装置が知られている。このカソードには、スピント型電子源、表面伝導型電子源、カーボンナノチューブ型電子源、金属―絶縁体―金属を積層したMIM(Metal−Insulator−Metal)型、金属―絶縁体―半導体を積層したMIS(Metal−Insulator−Semiconductor)型、あるいは金属―絶縁体―半導体−金属型等の薄膜型電子源などがある(特許文献1〜3)。
電子放出型のFPDは、上記のような電子源(カソード)をマトリクス配列した背面基板と、蛍光体層とこの蛍光体層に電子源から放出される電子を射突させるための加速電圧を形成する陽極(アノード)を備えた前面基板とを貼り合わせて両パネルの対向する内部空間を所定の減圧又は真空状態に封止する。
二枚の絶縁基板を間隔をもって貼り合わせ、内部を減圧又は真空状態とした形式のフラットパネル型画像表示装置では、当該絶縁基板間にスペーサ(間隙保持部材)を介在させて両基板の間隔を所定値に保持するのが一般的に行なわれる。
背面基板と前面基板の間隔は、表示領域内に両基板を支えるように配置される間隔保持部材であるスペーサで所定間隔に保持される。このスペーサはガラスやセラミックスなどの絶縁材あるいは幾分かの導電性を有する部材で形成した板状体からなり、通常、複数の画素ごとに画素の動作を妨げない位置に設置される。
壁や蛍光体の周囲で反射・散乱した電子がスペーサに衝突することにより、スペーサに帯電が起こると、カソードからアノードに飛行する電子流がこの帯電により該スペーサに引き寄せられたり、反発されたりして、電子流の飛行工程が曲がり、結果としてスペーサの影が画面に表示される。
また、MIM電子源を用いた画像表示パネルは、電子源(カソード)と陽極(アノード)の間隔が大きいほど、高電圧を印加することができ、パネルの高輝度化と長寿命化を図れるが、両基板間に橋絡して所定の間隔を保持するスペーサの電荷が帯電して沿面放電が起こり、カソードや他の構造部の破壊を招く。これを回避するため、スペーサには、上記の電荷を逃すためにある程度の導電性が付与されている。
このようなスペーサとして、従来は、(1)TiC粒子分散Al23セラミックス、あるいは導電性酸化物粒子を分散したガラスセラミックス等の導電性セラミックス材料、(2)絶縁材料でできたスペーサ表面にゾルゲル法により導電膜をコートしたもの、(3)絶縁材料でできたスペーサ表面にスパッタ法により導電膜をコートしたもの、(4)Nb系ガラス、などが用いられている。
特開平7−65710号公報 特開平10−153979号公報 特開2000−206905号公報
本発明の目的は、スペーサの帯電による電子流の曲がりを矯正して当該スペーサの影が表示されるのを防止して、高品質の画像表示を得ることができるフラットパネル型の画像表示装置と上記スペーサを提供することにある。
スペーサの二次電子放出係数を1に近づけることで、帯電量を少なくし、帯電電荷の電子流の曲がりを低減できるが、完全に1にすることはできない。また、スペーサの帯電を除去するために導電性のよい材料を使用すればよい。しかし、導電性のよいスペーサは電圧の印加を停止した後に速やかに電荷を消滅させることができるが、一方電流が流れすぎ、熱暴走し、パネルが破損する可能性があり、また破損しなくともパネルの消費電力が大きくなる。なお、熱暴走とは、通電による加熱で抵抗値が下がり、さらに通電することによって加熱されて電流が非常に大きくなることをいう。
さらに、上述の従来のスペーサでは、(1)は、セラミックスのホットプレス焼結体やガラスセラミックスのグリーンシートを切断、研磨する必要があり、非常に高価なものとなる。(2)では、ゾルゲル法による導電膜が高電圧信頼性に乏しく、また電気特性を安定させるのが難しい。(3)のスパッタ法によるコートは非常に高価なものとなる。
本発明のフラットパネル型画像表示装置は、薄膜型電子源からなる複数のカソードを形成したカソード基板と、前記カソードに対向する複数の蛍光体およびアノードを形成したアノード基板と、前記カソード基板の前記薄膜型電子源の形成面と前記アノード基板の前記蛍光体およびアノード形成面との対向間隙に介在させて当該カソード基板と当該アノード基板との間の間隙を所定値に保持するスペーサとを有する。
本発明は、前記スペーサの二次電子放出係数を、前記カソードと前記アノードとの間に印加される電圧の半値において1以下としたことを特徴とする。
また、本発明は、前記カソード基板と前記アノード基板間の間隔が2〜5mm、カソードとアノード間の印加電圧が8〜15kVであるとき、前記スペーサの二次電子放出係数の最大値が2.0以下であることを特徴とする。
また、本発明は、前記カソードと前記アノードとの間に電圧を印加したときに、前記スペーサの二次電子放出係数が1以下である範囲の面積積算値を1以上の範囲の面積積算値より大としたことを特徴とする。さらに前記スペーサの二次電子放出係数が1以下となる電圧が3kV以下であることが好ましい。
また、本発明は、前記スペーサが、モリブデン又はタングステンの少なくとも何れかをスペーサの表面部分に含有することを特徴とする。また、さらにその表面部分にバナジウムを含有することを特徴とする。さらに好ましくは前記スペーサがモリブデン、タングステン及びバナジウムを含むガラスから構成されることである。
上記の本発明によれば、スペーサの帯電による電子流の曲がりが矯正され、スペーサの影が表示されるのを防止して、高品質の画像表示を得ることができるフラットパネル型画像表示装置を提供することができる。
二次電子放出係数とは、一の電子がぶつかった場合にいくつの電子が放出されるかを表す。二次電子放出係数が「1」とは、1の電子がぶつかった場合に1の電子が放出され、電荷の帯電は生じない。電圧が高い場合には、スペーサ内部に電子が入り込むために電子は放出されない。また、電圧が低い場合にも、電子は放出されにくい。
カソード基板とアノード基板の間にスペーサを植立させ、カソード基板とアノード基板の間に高電圧を印加したとき、二次電子放出係数が1より大きい部分が正に帯電し、1より小さい部分が負に帯電する。正電荷の静電気により電子流は引き寄せられ、負電荷によって電子流は反発する。負電荷による電子流の反発力は正電荷による吸引力より弱いので、負電荷の範囲を大きくすることで蛍光体へあたりやすくなる。
カソードからスペーサに沿ってアノード方向に飛翔する電子流は、スペーサに沿って正電荷が帯電していればその正電荷によって吸引されて軌道が曲げられる。曲げられた軌道を元に戻すにはスペーサに沿って帯電させる必要がある。負電荷による電子流の反発力は正電荷による吸引力より弱いので、正電荷の帯電量よりも多い負電荷を付与する必要がある。つまり、カソード基板とアノード基板の間に印加される電圧により当該スペーサの下端では1以上の最大値で、アノード方向に漸次1に近づく。そして、半値すなわちカソードとアノード間の中間で1より小さければ、電圧が半値の位置よりもアノード側で二次電子放出係数が1となる位置が存在することとなる。
これにより、カソードからアノードに沿ったスペーサの表面には、その飛翔工程の中間部(電圧値で半値)よりカソード側の位置までで正電荷が帯電し、電圧値で半値の位置を含むアノード側の表面には負電荷が帯電する。電子流に沿ったスペーサの面積は等しいと考えられるから、正電荷の帯電面積より負電荷の帯電面積は大である。したがって、正電荷の帯電で曲げられた電子流を負電荷の帯電で戻すことができる。
また、二次電子放出係数の最大値δmaxが大きすぎると電子流がスペーサにひき寄せられ吸い込まれる可能性があるため、負電荷を調整しても意味がなくなる。従って、二次電子放出係数の最大値は電子がスペーサに衝突しない範囲とする必要がある。
本願の発明者等の研究によれば、スペーサにモリブデン(Mo)を添加することで二次電子放出係数(δ)の最大値(δmax)が小さくなった。また、その後の二次電子放出係数の下がり幅は大きい。結果的に負電荷の帯電範囲は広くなった。
負電荷が大きすぎる場合には、電子線がスペーサと反発しすぎ、蛍光体に当たらずに画像に暗い線として表示されたり、隣の蛍光体に入って強く光る線が表示されることがある。これに対し、タングステン(W)を添加することで負電荷の帯電範囲を抑制することができる。
また、バナジウム(V)を添加することで、導電性を付与することができ、帯電した電荷を効率よく排出することができる。Mo、W、Vを均一に混合するには、リン(P)やバリウム(Ba)等のガラス化成分を添加し、酸化物のガラス状態として使用することができる。また、ガラス状態での使用は、焼結体等に比べるとコストメリットが大きい。なお、バリウムは熱膨張係数の調整に有効である。
以下本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1を説明するフラットパネル型画像表示装置の模式断面図である。このフラットパネル型画像表示装置(以下、単に画像表示装置とも言う)は、背面パネルPNL1と前面パネルPNL2、これら2つのパネルの間隔を高さ2.5〜5.0mmのスペーサSPCで所定値に保持している。
背面パネルPNL1は、ガラスを好適とする背面基板SUB1の主面(内面)にカソードを有する。このカソードは、概略、下部電極であるデータ線DLとの間にトンネル絶縁膜INSを介して交差する上部電極AEDで構成される。上部電極AEDは走査線GLに接続している。そして、走査線GLで選択されて選択電圧が印加される上部電極AEDに対応するデータ線DLに供給される表示データに応じてトンネル絶縁膜INSから上部電極AEDを通して電子e-が放出される。
前面パネルPNL2は、透明なガラスを好適とする前面基板SUB2の主面に蛍光体PHとブラックマトリクスBM、およびアノード電極ADが形成される。なお、スペーサSPCは導電性を有するフリットガラスFGで背面パネルPNL1と前面パネルPNL2の間を橋絡して植立固定される。動作中、カソードとアノードの間にはアノード側を高電圧とするアノード電圧が印加される。このアノード電圧は8〜15kVであり、ここでは高さ3mmのスペーサを用いたので、10kV強まで印加できた。スペーサ高さが2.5mmでは約8kV、5mmでは約15kVまで印加できた。
カソードとアノードの間には、当該カソードからアノードに漸次電位が高くなる電界が形成される。この電界は、背面パネルPNL1と前面パネルPNL2の間に平行な等電位線を形成し、スペーサSPCの表面にこの電界が作用する。
図1において、カソードとアノードの間に印加される電圧をVA(V)とすると、この電圧の半値(VA/2(V))が作用する位置はスペーサSPCのC部分に対応する。スペーサSPCの二次電子放出係数は、前記カソードと前記アノードとの間に印加される電圧の半値において1以下であるので、アノード側からC部分よりもカソード側まで負に帯電(−帯電)し、それよりもカソード側では正に帯電(+帯電)する。図1では、+帯電の領域をAで、−帯電の領域をBで示してある。
このようなスペーサSPCの帯電により、カソードから放出された電子は、アノード電圧によって加速されて電子流となり、アノード方向に飛翔する。このとき、スペーサSPCに近い電子流は、+帯電領域(A領域)で引き寄せられて当該スペーサSPCに近づくように軌道が曲げられ、電子流拡がりがスペーサ側に拡大する。その後、電子流が−帯電領域(B領域)に入ることで反発がなされ、広がった電子流が元の軌道に戻される。このとき、A領域 <B領域であることで、+帯電の電荷による吸引力の作用より弱い反発力の−帯電の電荷量が多くなり、上記した軌道の十分な修正が可能となる。
スペーサSPCのカソード側で二次電子放出係数(δ)が最大値δmaxをとる。前記したように、この最大値δmaxが大きいと、電子流は大きく吸引されてスペーサSPCに吸い込まれてしまう。そこで、スペーサSPCにモリブデン(Mo)を添加して二次電子放出係数(δ)の最大値(δmax)を小さくする。しかし、モリブデン(Mo)の添加はその後の二次電子放出係数の下がり幅が大きく、負電荷の帯電範囲が広くなり過ぎる。この対策として、タングステン(W)を添加する。この添加量の調整で負電荷の帯電範囲を抑制することができる。
また、バナジウム(V)を添加することで、導電性を付与することができ、帯電した電荷を効率よく排出することができる。安定して電子流をコントロールするためには、Mo、W、Vを均一に混合する必要があり、それにはリン(P)やバリウム(Ba)等のガラス化成分をさらに添加し、酸化物のガラス状態としてスペーサに使用することが有効である。またガラスは溶融して成形されるために、所望の形状を作り安く、しかも加工が少なくて済むので、スペーサの低コスト化にも貢献できる。
図2は、アノード電圧に対するスペーサの二次電子放出係数の関係を説明する図である。二次電子放出係数(δ)は、以下の方法により測定した。走査型オージェ電子分光分析装置(PHI製Model4300)で電子線加速電圧は10kVまで、入射角0°(スペーサ表面に垂直に入射)とした。放出二次電子の電流値Isは一次電流値Ipと吸収電流地Iaから、Is=|Ip−Ia|の式により与えられ、これよりδをδ=|Ip−Ia|/|Ip|の式で求めた。一電流測定は、ファラデーカップ内に電子線を落とし、電圧をかけずに電流メータの値を測定した。一次電流は約25pAであった。吸収電流測定は、サンプル上に電子線を落とし、サンプル周辺部に+100Vのバイアス電圧を定電圧電源で印加しながら電流メータの値を読んだ。
図2の曲線aは本実施例のスペーサ、曲線bはアノード電圧の半値(ここでは、5kV)の位置で二次電子放出係数が1であるスペーサ、曲線cは全体が正の二次電子放出係数である従来のセラミックススペーサである。
スペーサaの成分は重量比で、15V25−30WO3−10MoO3−30P25−15BaOである。スペーサbの成分は重量費で12V25−40WO3-30P25−18BaOである。従来スペーサcは、Al23−TiCのセラミクスである。なお、図2では、図1で説明したものと同様にスペーサ高さを3mm、アノード電圧を10kVとした。
曲線cのスペーサでは、1kV未満の低電圧で二次電子放出係数が1以下となっているものの、電子流の軌道に沿ってほとんどが+帯電である。このため、カソードからアノードに飛翔する電子流のスペーサに近い電子はスペーサ側に吸引されて、全体として広がってアノードに到達する。したがって、蛍光体を励起する電子の密度は疎となり、あるいは蛍光体からずれた位置となるため、所定の輝度を得ることができず、あるいは色調が正規の座標からずれてしまう。
また、曲線bに示したように、アノード電圧の半値(5kV)の部分で二次電子放出係数が1で、それよりもアノード側で1未満となるスペーサでは、+帯電の電荷により吸引された軌道の曲がりを−帯電の電荷で十分に戻されず、電子流は広がった状態で蛍光体に到達する。すなわち、アノード電圧の半値において二次電子放出係数を1とする必要があることが分かる。
これに対し、曲線aに示された本実施例のスペーサは、アノード電圧の半値(5kV)の部分からカソード側にΔVAが約2kVだけ寄った部分まで−電荷の帯電があるため、すなわち約3kVで二次電子放出係数が1となるので、+帯電の電荷による軌道の曲がりを−電荷の帯電による反発力で元に戻される。これにより、スペーサの帯電による電子流の曲がりを矯正して当該スペーサの影が表示されるのを防止し、高品質の画像表示を得ることができるフラットパネル型画像表示装置を提供することができる。
なお、図2では、曲線aのスペーサの二次電子放出係数(δ)の最大値δmaxを2.0未満、曲線bのスペーサの二次電子放出係数(δ)の最大値δmaxを1.5、曲線cのスペーサの二次電子放出係数(δ)の最大値δmaxを1.8とした。これら二次電子放出係数(δ)の最大値δmaxはスペーサの組成による。本願の発明者等の研究によれば、カソードとアノード間距離を2.5〜5.0mm、アノード電圧を8〜15kVとしたとき、スペーサの二次電子放出係数(δ)の最大値δmaxが2以下であれば、電子流がスペーサに衝突することを回避できることが分かった。
スペーサ組成の一例を示す。モリブデン、タングステン、バナジウム、リン、バリウムを含有するスペーサの場合、以下の酸化物換算の組成のガラスで、δmaxが2.0以下、δ=1の電圧が3kV以下と調整することができ、電子流の曲がりや広がりを防止することができる。
MoO3:5〜15重量%
WO3:25〜40重量%
25:10〜20重量%
25:25〜35重量%
BaO:10〜20重量%
図3は、本発明によるフラットパネル型画像表示装置の全体構成を説明する透視図である。背面基板SUB1には、走査線GLに接続する走査線駆動回路GDRと、データ線DLと接続するデータ線駆動回路DDRとが配置される。スペーサSPCは走査線GLと平行に配置される。隣り合う走査線GLの間隔は、隣り合うデータ線DLの間隔よりも広いため、走査線GLと平行にスペーサSPCを配置することは、データ線DLと平行にスペーサSPCを配置することより簡単である。また、走査線GLは、データ線DLよりも太くできるので、走査線GL上にスペーサSPCを配置することは、データ線DL上に配置することより簡単である。
本発明の実施例1を説明するフラットパネル型画像表示装置の模式断面図である。 アノード電圧に対するスペーサの二次電子放出係数の関係を説明する図である。 本発明によるフラットパネル型画像表示装置の全体構成を説明する透視図である。
符号の説明
PNL1・・・背面パネル、PNL2・・・前面パネル、SPC・・・スペーサ、SUB1・・・背面基板、SUB2・・・前面基板、DL・・・下部電極であるデータ線、INS・・・トンネル絶縁膜、AED・・・上部電極、GL・・・走査線。

Claims (14)

  1. 複数のカソード電極と複数の電子源とを形成した背面基板と、アノード電極と前記電子源に対向する複数の蛍光体とを形成した前面基板と、前記前面基板と背面基板との間隙を保持する複数のスペーサとを有する画像表示装置であって、
    前記スペーサは、その二次電子放出係数が、前記カソード電極と前記アノード電極との間に印加される電圧の半値において1以下であることを特徴とする画像表示装置。
  2. 複数のカソード電極と複数の電子源とを形成した背面基板と、アノード電極と前記電子源に対向する複数の蛍光体とを形成した前面基板と、前記前面基板と背面基板との間隙を保持する複数のスペーサとを有する画像表示装置であって、
    前記スペーサは、電圧と前記スペーサの二次電子放出係数との曲線の前記カソード電極と前記アノード電極との間に印加される電圧の範囲で、前記スペーサの二次電子放出係数が1以下である電圧までの二次電子放出係数の積算値が、前記スペーサの二次電子放出係数が1以上である電圧から前記最大電圧までの積算値より大きいスペーサであることを特徴とする画像表示装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記カソード基板と前記アノード基板間の間隔が2.5〜5.0mm、カソードとアノード間の印加電圧が8〜15kV、前記スペーサの二次電子放出係数の最大値が2.0以下であることを特徴とする画像表示装置。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、
    前記スペーサの二次電子放出係数が1となる電圧が3kV以下であることを特徴とする画像表示装置。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、
    前記スペーサは、表面部分にモリブデン又はタングステンの少なくとも何れかを含むことを特徴とする画像表示装置。
  6. 請求項5において、
    前記スペーサは、表面部分にバナジウムを含有することを特徴とする画像表示装置。
  7. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記スペーサは、モリブデン、タングステンまたはバナジウムを含むガラスを基材とすることを特徴とする画像表示装置。
  8. 複数のカソード電極と複数の電子源とを形成した背面基板と、アノード電極と前記電子源に対向する複数の蛍光体とを形成した前面基板との間に介在して両基板の間隙を保持するスペーサであって、
    前記スペーサは、その二次電子放出係数が前記カソード電極と前記アノード電極との間に印加される電圧の半値において1以下であることを特徴とするスペーサ。
  9. 複数のカソード電極と複数の電子源とを形成した背面基板と、アノード電極と前記電子源に対向する複数の蛍光体とを形成した前面基板との間に介在して両基板の間隙を保持するスペーサであって、
    前記スペーサは、電圧と前記スペーサの二次電子放出係数との曲線の前記カソード電極と前記アノード電極との間に印加される電圧の範囲で、前記スペーサの二次電子放出係数が1以下である電圧までの二次電子放出係数の積算値が、前記スペーサの二次電子放出係数が1以上である電圧から前記最大電圧までの積算値より大きいことを特徴とするスペーサ。
  10. 請求項8又は9において、
    前記カソード基板と前記アノード基板間の間隔が2.5〜5.0mm、前記カソードと前記アノード間の印加電圧が8〜15kVであるときの二次電子放出係数の最大値が2.0以下であることを特徴とするスペーサ。
  11. 請求項8〜10の何れかにおいて、
    二次電子放出係数が1となる電圧が3kV以下であることを特徴とするスペーサ。
  12. 請求項8〜11の何れかにおいて、
    表面部分にモリブデン又はタングステンの少なくとも何れかを含むことを特徴とするスペーサ。
  13. 請求項12において、
    表面部分にバナジウムを含有することを特徴とするスペーサ。
  14. 請求項8〜11の何れかにおいて、
    モリブデン、タングステンまたはバナジウムを含むガラスを基材とすることを特徴とするスペーサ。

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