JP2003217479A - 電子線装置 - Google Patents

電子線装置

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JP2003217479A
JP2003217479A JP2002017454A JP2002017454A JP2003217479A JP 2003217479 A JP2003217479 A JP 2003217479A JP 2002017454 A JP2002017454 A JP 2002017454A JP 2002017454 A JP2002017454 A JP 2002017454A JP 2003217479 A JP2003217479 A JP 2003217479A
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Japan
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electron beam
electron
spacer
potential
plate
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JP2002017454A
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English (en)
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Tamayo Hiroki
珠代 廣木
Hisafumi Azuma
尚史 東
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Canon Inc
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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子放出素子から放出される電子ビームの軌
道のずれを抑えて、高品位画像を形成できる電子線装置
を提供すること。 【解決手段】 複数の冷陰極素子を有する電子源と、前
記電子源から放出される電子を加速するための電極を有
する電子線被照射部と、前記電子源と前記電子線被照射
部との間に設けられたスペーサを有する電子線装置にお
いて、前記電子源と前記電子線被照射部との間に設けら
れ、前記スペーサと電気的に接続され、前記電子源から
放出される電子が通過する電子通過口が形成された電位
規定板を備え、前記スペーサは、電位規定板と電子線被
照射部に挟まれた領域に電位が規定された規定領域を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線装置に関
し、特に、スペーサを用いた電子線装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子としては熱電子源と
冷陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源に
は電界放出型素子(以下FE型素子と略す)、金属/絶
縁層/金属型素子(以下MIM素子と略す)、表面伝導
型電子放出素子(以下SCE素子と略す)等がある。
【0003】これら技術について本出願人による先行技
術の一部を紹介すると、インクジェット形成方式による
素子作成に関しては、特開平09−102271号公報
や特開2000−251665号公報に詳述され、これ
らの素子をXYマトリクス形状に配置した例について
は、特開昭64−031332号公報および特開平07
−326311号公報に詳述されている。配線形成方法
に関しては特開平08−185818号公報および特開
平09−050757号公報に詳述され、駆動方法につ
いては特開平06−342636号公報等に詳述されて
いる。
【0004】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な素子構成として前述のM.ハートウェルの素子構成
を、図11に示した模式図をもとに説明する。
【0005】図11において111はガラス等からなる
基板であり、その大きさおよびその厚みは、その上に設
置される電子放出素子の個数、および個々の素子の設計
形状、および電子源の使用時に容器の一部を構成する場
合には、その容器を真空に保持するための耐大気圧構造
等の力学的条件等に依存して適宜設定される。
【0006】ガラスの材質としては、廉価な青板ガラス
を使う事が一般的であるが、この上にナトリウムブロッ
ク層として、厚さ0.5μmのシリコン酸化膜をスパッ
タ法で形成した基板等を用いる必要がある。この他にナ
トリウムが少ないガラスや、石英基板でも作成可能であ
る。
【0007】また素子電極112、113の材料として
は、一般的な導体材料が用いられ、例えばNi、Cr、
Au、Mo、Pt、Ti等の金属やPd−Ag等の金属
が好適であり、あるいは金属酸化物とガラス等から構成
される印刷導体や、ITO等の透明導電体等から適宜選
択され、その膜厚は、好ましくは数百Åから数μmの範
囲が適当である。
【0008】この時の素子電極間隔L、素子電極長さ
W、素子電極112、113の形状等は、実素子が応用
される形態等に応じて適宜設計されるが、間隔Lは好ま
しくは数千Åから1mmであり、より好ましくは素子電
極間に印加する電圧等を考慮して1μmから100μm
の範囲である。また、素子電極長さWは、好ましくは電
極の抵抗値、電子放出特性を考慮して、数μmから数百
μmの範囲である。
【0009】さらにこの素子電極には、市販の白金(P
t)等の金属粒子を含有したペーストを、オフセット印
刷等の印刷法によって塗布形成する事も可能である。
【0010】また、より精密なパターンを得ることを目
的として、白金(Pt)等を含有する感光性ペースト
を、スクリーン印刷等の印刷法で塗布し、フォトマスク
を用いて露光、現像するという工程でも形成可能であ
る。
【0011】この後、素子電極112、113を跨ぐ形
で、電子源となる導電性薄膜114を作製する。
【0012】導電性薄膜としては、良好な電子放出特性
を得るために、微粒子で構成された微粒子膜が特に好ま
しい。またその膜厚は、素子電極112、113へのス
テップカバレージ、素子電極間の抵抗値、および後述す
るフォーミング処理条件等を考慮して適宜設定される
が、好ましくは数Åから数千Åであり、特に好ましくは
10Åから500Åの範囲とするのが良い。
【0013】本出願人らの研究によると、導電性膜材料
には、一般にはパラジウム(Pd)が適しているが、こ
れに限ったものではない。また成膜形成方法も、スパッ
タ法、溶液塗布後に焼成する方法などが適宜用いられ
る。
【0014】ここでは有機パラジウム溶液を塗付後、焼
成して酸化パラジウム(PdO)膜を形成する方法を選
んだ。その後、水素が共存する還元雰囲気下で通電加熱
し、パラジウム(Pd)膜とし、同時に亀裂部を形成し
た。これが電子放出部115を形成することになる。
【0015】なお、図示するうえでの便宜上から、電子
放出部115は導電性薄膜114の中央に矩形の形状で
示したが、これは模式的なものであり、実際の電子放出
部の位置や形状を忠実に表現しているわけではない。
【0016】発明者らは前述のように、多数の電子放出
素子を配列した画像表示装置(電子線装置)についての
研究を行ってきた。このような薄型の外囲器を用いる画
像表示装置においては、耐大気圧支持構造体としてスペ
ーサを用いる場合がある。スペーサは外囲器の板厚を薄
くでき、特に大型の装置においては、装置重量低減や原
材料費低減に有効である。これらのスペーサとしては、
電子放出素子の駆動電位と加速電極を電気的に分離する
ために絶縁部材が用いられている。
【0017】これらのスペーサの製造方法の一例として
は、特開2000−31608号公報に開示されている
ように、ヒーターによる加熱延伸法を挙げることができ
る。この場合、スペーサ表面にストライプ状に所望の形
状を設けることが可能となる。
【0018】また、これらのスペーサの固定方法の一例
としては、特開2000−31633号公報に開示され
ているように、電子源の存在する画像表示領域外でブロ
ック状の支持部材を用いて固定する方法が挙げられる。
この場合、画像領域内にスペーサを固定するためのフリ
ットなどの接着剤が存在しないため、電子源近傍の電場
が乱されることがない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スペー
サを有する電子放出素子を配列した画像表示装置では、
絶縁部材で構成されるスペーサが帯電して、スペーサ近
傍の電子軌道に影響を及ぼして発光位置ずれが生じると
いう問題を生じていた。これは、例えば画像表示装置の
場合、スペーサ近傍画素の発光輝度低下や色滲みなどの
画像劣化原因となる。
【0020】帯電の原因として考えられるのは、電子線
被照射部であるフェースプレートで反射された電子であ
る。絶縁性のスペーサでは、2次電子放出により、スペ
ーサの電子源側が大きく正帯電することが電子軌道計算
や実験結果から推測されている。電子源近傍では、電子
の運動エネルギーが小さいため、電場により、その軌道
が大きく歪められる。電子を蛍光体の所望の位置に到達
させるためには、スペーサの帯電、特に、電子源近傍で
の帯電を防ぐ必要がある。
【0021】帯電を緩和するため、スペーサ表面に高抵
抗膜を設けたり(特開平8−180821号公報)、前
記加熱延伸法を用いてスペーサの表面を凹凸形状とする
(特開2000−311632号公報)等の提案がなさ
れているが、効果が十分でない場合もあった。
【0022】また、電子源と電子線被照射部との間に、
電位規定板を設ける提案がなされている(特開平9−1
06753号公報、特開平9−190762号公報、特
開平9−190763号公報等参照)。
【0023】上記各公報に開示されている技術では、比
較的電子源に近い位置に電位規定板が設けられているた
め、反射電子がスペーサの電位規定板と電子源に挟まれ
た領域にほとんど入射しない。その一方で、電位規定位
置が低いため、電位規定板よりも電子線被照射部側で帯
電を生じ、電子軌道が歪められてしまい、効果が十分で
ない場合があった。
【0024】本発明は、上述したような従来技術が有す
る問題点に鑑みてなされたものであり、電子放出素子か
ら放出される電子ビームの軌道のずれを抑えて、高品位
画像を形成できる電子線装置を提供することを目的とす
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の電子線装置は、
以下のような構成を備える。
【0026】複数の冷陰極素子を有する電子源と、前記
電子源から放出される電子を加速するための電極を有す
る電子線被照射部と、前記電子源と前記電子線被照射部
との間に設けられたスペーサを有する電子線装置におい
て、前記電子源と前記電子線被照射部との間に設けら
れ、前記スペーサと電気的に接続され、前記電子源から
放出される電子が通過する電子通過口が形成された電位
規定板を備え、前記スペーサは、電位規定板と電子線被
照射部に挟まれた領域に電位が規定された規定領域を有
する。
【0027】さらに、前記電位規定板の電子源からの距
離hが電子源と電子線被照射部の間隔dの1/4〜1/
2であるもの、電子源と電子線被照射部との間の電圧を
Vaとすると、前記電位規定板の電位が、Va×h/d
/2〜3Va×h/d/2の範囲であるもの、前記電位
規定板の電子通過口は矩形とされ、その短辺は、ビーム
の最大強度の99%の強度の間隔をビーム直径とする
と、電位規定板の位置でのビーム直径以上、ビーム直径
の1.5倍以下の幅を有するもの、前記スペーサの一部
または全部の領域に帯電防止膜が形成されているもの、
前記スペーサの電位規定板との接触部には低抵抗膜が形
成されているもの、前記電位規定領域がスペーサ上に設
けられた平面電極により形成されるもの、前記電位規定
領域が第2の電位規定板により形成されるもの、前記第
2の電位規定板の電位が電子線被照射部と同じであるも
の、前記電位規定領域が電位規定板と電気的に接続され
ているもの、前記スペーサの電位規定板とフェースプレ
ートに挟まれた電位規定領域は、凹凸部と該凹凸部より
も低い抵抗値の平坦部が設けられているもの、前記スペ
ーサの電位規定板とリアプレートに挟まれた領域には、
電位規定板とフェースプレートに挟まれた領域に設けら
れたスペーサよりも短い複数のスペーサが間隔を空けて
配置されているもの、前記スペーサの電位規定板とリア
プレートに挟まれた領域に設けられるスペーサが円柱形
状であるもの、前記フェースプレートと電位規定板間の
スペーサは画像領域幅よりも長い幅を有し、画像領域外
にて固定されるものも本発明に含まれる。
【0028】また、本発明の電子線装置は、以下のよう
な形態を有するものであってもよい。
【0029】前記電極が前記電子源より放出された電子
を加速する加速電極であり、入力信号に応じて前記冷陰
極素子から放出された電子を前記電子線被照射部に照射
して画像を形成する画像形成装置をなし、特に、前記タ
ーゲットが蛍光体である画像表示装置をなす。
【0030】前記冷陰極素子は、電子放出部を含む導電
性膜を一対の電極間に有する冷陰極素子であり、特に好
ましくは表面伝導型放出素子である。
【0031】本発明は上記スペーサの課題を解決するも
のであり、電子放出素子から放出される電子ビームの軌
道のずれを抑えて、高品位画像を形成できる画像形成装
置を提供することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。
【0033】以下に述べる各実施例においては、マルチ
電子ビーム源として図10に示すものを用いた。図10
に示すマルチ電子ビーム源は、前述した、電極間の導電
性微粒子膜に電子放出部を有するタイプであり、特開昭
64−031332号公報や特開平07−326311
号公報に開示されるような、NxM個(N=3072、
M=1024)の表面伝導型の電子放出素子164を、
M本の行方向のX配線73とN本の列方向のY配線72
とによりマトリクス配線したものである。
【0034】図10において、100は上述のようにし
て電子放出素子を作製した電子源基板、101は電子源
基板100を固定したガラス基板、102はガラス基板
103の内面に蛍光膜104とメタルバック105等が
形成されたフェースプレート、106は支持枠であり、
ガラス基板101及びフェースプレート102をフリッ
トガラス等で封着して、外囲器110を構成する。
【0035】次に、本発明による実施例について詳述す
る。
【0036】(実施例1)本発明の第1の実施例のYZ
断面を図1に示し、電位規定板(以下、グリッドと記
述)を図2に示す。図1および図2において、11は素
子がマトリクス上に配置されたリアプレート、12は電
子放出部、13,14はスペーサの端部電極、15はグ
リッド、16はスペーサ、17は不図示の蛍光体が設け
られたフェースプレート、18は電位規定電極(領
域)、19は帯電防止膜、20は電子ビーム、21は電
子通過口である。
【0037】スペーサ16上の帯電防止膜19とフェー
スプレート17上のメタルバックとは接続部(ともに不
図示)を通して電気的に接続されており、また、帯電防
止膜19とグリッド15、帯電防止膜19と電位規定電
極18、帯電防止膜19とリアプレート11上に設けら
れた配線も同様に電気的に接続されている。
【0038】グリッド15および電位規定電極18に対
しては、不図示の外部電源よりそれぞれ適切な電圧を印
加した。電圧印加法としては、この他に、リアプレート
と電位規定板、電位規定板と電位規定領域、電位規定領
域とフェースプレート間のそれぞれに適切な抵抗を設け
ることにより、加速電圧Vaのみで各部に適切な電圧を
印加することもできる。
【0039】フェースプレート17とリアプレート11
の間隔d=1.6mmに対して、グリッド15の厚さ中
心がリアプレート11から0.65mmの位置に、電位
規定電極18の幅の中央が1.2mmの位置になるよう
に設けた。グリッド15の厚さは0.1mmとした。
【0040】電子放出部12から電子を放出させ、メタ
ルバックに加速電圧Vaを印加すると、電子は上方に引
き出され、蛍光体(不図示)に衝突し、蛍光体を発光さ
せる。このとき、フェースプレート17に衝突した電子
の一部は反射され、スペーサ16に衝突する。そのた
め、スペーサ16は表面の抵抗に応じて帯電する。グリ
ッド15は、スペーサ16の電位を規定する効果ととも
に、スペーサ16のグリッド15下部(リアプレート1
1側)への反射電子の入射を防止し、帯電を抑制して、
スペーサ16近傍の電子放出部12における電子軌道の
ずれを減少させる効果がある。これらの効果について、
図12を参照して説明する。
【0041】グリッド15下部の領域への反射電子入射
量はグリッド15の位置がリアプレート11に近いほど
少ない。一方、電位規定の効果はグリッド15の位置が
フェースプレートに近いほど大きい。相反する2つの要
素が働いているため、電子軌道のずれ(図12中の太線
で表示)に関してグリッドの位置は最適値を持つ。リア
プレート11とグリッド15の最適な間隔hは、スペー
サ16の帯電量にもよるが、大体フェースプレート17
とリアプレート11の間隔dの1/2〜1/4である。
本実施例では、これを考慮し、グリッドの位置を決め
た。
【0042】また、グリッド15の開口の大きさも、帯
電量に影響を与える。グリッド15の開口が電子ビーム
20の直径より小さい場合、電子源12から放出された
電子がグリッド15で反射し、スペーサ16に入射して
帯電の原因となる。一方、グリッド15の開口が大きす
ぎると、フェースプレート17からの反射電子を遮蔽す
る効果が小さくなり、帯電の原因となる。この関係を図
13に示す。ビーム直径は、次の関数で表される。
【0043】R=4(dhV0/Va)+L ここで、d:フェースプレート17とリアプレート11
の間隔 h:グリッド15の位置 Va:加速電圧、V0:電子源の初速度、L:電子源の電
子放出領域長 本実施例では、電子源として前述の表面伝導型電子放出
素子を用いているので、V0=14V、L=0.08m
mである。更に、各種精度による電子ビーム20の位置
ずれを電子ビーム20のl直径の50%と見込んで、グ
リッドの開口を考慮すると、 4(dhV0/Va0.5+L≦グリッド開口≦6(dh
0/Va0.5+1.5L が適している。本実施例では、これらを考慮してグリッ
ドの開口を決めた。
【0044】リアプレ−ト11からグリッド15厚さ中
央までの高さをh、フェースプレート17とリアプレー
ト11の間隔をdとすると、空間とほぼ同電位のVa×
h/dの電圧をグリッド15に印加する。
【0045】グリッド15よりリアプレート11側の領
域に関しては、反射電子はかなり遮蔽されるが、フェー
スプレート17側では帯電する。
【0046】電子の運動エネルギーが小さいリアプレー
ト11近傍での帯電が減少することにより、電子軌道の
ずれは大幅に減少するが、フェースプレート17側の帯
電により、僅かながら電子軌道にずれが生じる。これを
緩和するために、グリッド15とフェースプレート17
の間に電位規定電極18を設け、リアプレ−ト11から
電位規定電極18の幅中央までの高さをh’とすると、
Va×h’/d以下の電圧を電位規定電極18に印加す
る。これにより、スペーサ近傍の電子軌道が補正され、
所望の位置にビームを形成することができた。
【0047】グリッド15としては、真空中で安定に存
在し、電気抵抗が低く、線膨張係数が外囲器を構成する
材料とほぼ等しいこと、電子照射に対して比較的安定で
あることが望まれる。グリッド15の材料としては、
銅、Niなどの金属材料及び合金などが望ましい。ま
た、絶縁体表面を良導体でコーティングした部材を用い
ることも可能である。本実施例では、グリッド材料とし
て厚さ0.1mmのSUS板を用いた。
【0048】また、電子通過口21の形状及びサイズ
は、電子放出素子および画像形成装置の形態に合わせて
最適な形状を用いることができるが、本実施例では図2
に示したように、スペーサ16の長手方向に平行な方向
に0.4mm幅のスリットを設けた。
【0049】次に、本実施例で用いるスペーサ16およ
びグリッド15および電位規定電極18を用いた電子線
装置の製造方法を示す。
【0050】スペーサ16の材料として、青板ガラス製
の板状基板の外形寸法は長手方向を画像領域幅に一致さ
せ、高さ方向0.6mm、板厚0.2mmのものと、高
さ方向0.9mm、板厚0.2mmのものを用意した。
【0051】帯電防止膜として板状基板にTiおよびA
lのターゲットを高周波電源で同時にスパッタリングす
ることにより、Ti−Al合金窒化膜を形成し、スペー
サを作成した。このとき、スペーサの高抵抗膜19の表
面抵抗値はほぼ2×10の9乗[Ω/□]であった。さ
らに、スペーサ16にマスクをし、電位規定電極18お
よび端部13、14に真空蒸着によりAl薄膜を作製し
た。電位規定電極18は幅0.1mmとした。上下端の
低抵抗膜13、14はスペーサ16とフェースプレート
18、リアプレート11、およびグリッド15との長手
方向の電気的接続確保のために設けてある。
【0052】次に、グリッド15として画像表示領域と
一致する大きさのSUS板に、素子ピッチと同じピッチ
で0.3mm幅のスリットを通常のパターニングとエッ
チングにて形成する。スリット形成後のグリッド15の
上下に図1に示すようにスペーサ16を固定する。
【0053】スペーサ16の固定は、特開2000−3
11633号公報に開示されているように、画像領域外
にてブロック状の支持部材を用いて行った。これによ
り、電子の運動エネルギーが小さく、電子軌道が電場の
影響を受けやすい電子源近傍の電場の乱れを小さくする
ことができた。
【0054】上述したように、本実施例では、特開昭6
4−031332号公報、特開平07−326311号
公報と同様の方法で作製した図10に示される表示パネ
ルにスペーサ16を配置した。
【0055】まず、あらかじめ基板上に行方向のX配線
108、列方向のY配線109、電極間絶縁層(不図
示)、および表面伝導型放出素子の素子電極と導電性薄
膜を形成した電子源基板100を、リアプレートである
ガラス基板101に固定した。次に、前述のように作製
したスペーサを電子源基板100のX配線108上に等
間隔であり、X配線108と平行となるように固定し、
グリッドを接着した。その後、内面に蛍光膜104とメ
タルバック105が付設されたフェースプレート102
にスペーサを接着し、電子源基板100の1.6mm上
方に、フェースプレート102を支持枠106を介して
配置し、リアプレ一卜であるガラス基板101、フェー
スプレート102、支持枠106およびスペーサの各接
合部を固定した。電子源基板100とリアプレートであ
るガラス基板101の接合部、リアプレートであるガラ
ス基板101と支持枠106の接合部、およびフェース
プレート102と支持枠106の接合部は、フリットガ
ラス(不図示)を塗布し、大気中で400℃乃至500
℃で10分以上焼成することで封着した。
【0056】以上のようにして完成した気密容器を用い
て、特開昭64−031332号公報、特開平07−3
26311号公報と同様の方法で画像表示装置を製造し
た。
【0057】完成した画像表示装置において、各冷陰極
素子(表面伝導型放出素子)107には、容器外端子を
通じ、走査信号及び変調信号を不図示の信号発生手段よ
りそれぞれ印加することにより電子を放出させ、メタル
バック105には、高圧端子Hvを通じて高圧を印加す
ることにより放出電子ビームを加速し、蛍光膜104に
電子を衝突させ、各色蛍光体を励起・発光させることで
画像を表示した。なお、高圧端子Hvへの印加電圧Va
は10[kV]、X配線108、Y配線109間への印
加電圧Vfは14[V]とした。また、グリッドには4
[kV]、電位規定電極には7.5[kV]を印加し
た。
【0058】このとき、スペーサに近い位置にある冷陰
極素子107からの放出電子による発光スポットも含
め、2次元状に等間隔の発光スポット列が形成され、鮮
明で色再現性のよいカラー画像表示ができた。このこと
は、スペーサを設置しても電子軌道に影響を及ぼすよう
な電界の乱れは発生しなかったことを示している。
【0059】(実施例2)本発明の第2の実施例のYZ
断面を図3に示し、グリッドを図2に示す。本実施例は
第1の実施例と同様の方法で製造することができるもの
であり、第1の実施例との違いは、電位規定電極18が
グリッド15と電気的に接続されている点である。その
他の構成は第1の実施例と同じであり、構成部材につい
ては図1と同じ番号を付している。
【0060】スペーサ16上の帯電防止膜19とフェー
スプレート17上のメタルバックとは接続部を通して電
気的に接続されており、また、端部電極13、14によ
り帯電防止膜19とグリッド15、帯電防止膜19と電
位規定電極18、帯電防止膜19とリアプレート11上
に設けられた配線も同様に電気的に接続されている。
【0061】グリッド15に、不図示の外部電源より適
切な電圧を印加した。電位規定電極18はグリッド15
と電気的に接続されているので、グリッド15と同電位
に保持される。実施例1と同様に、他の電圧印加法でも
よい。
【0062】フェースプレート17とリアプレート11
の間隔1.6mmに対して、グリッド15はリアプレー
ト11から0.6mmの位置に、電位規定電極18はグ
リッド11と連続した位置に0.1mmの幅で設けた。
ただし、電位規定電極18の幅はスペーサ16本体の除
電性能により、最適値が異なる。除電効果の高いスペー
サの場合には電位規定電極幅は小さくてよいが、除電効
果の低いスペーサの場合、本実施例よりも電位規定電極
18の幅を大きくする必要がある。
【0063】電子を電子放出部12から放出させ、メタ
ルバックに加速電圧Vaを印加すると電子は上方に引き
出され、蛍光体に衝突し、蛍光体を発光させる。このと
き、フェースプレートに衝突した電子の一部は反射さ
れ、スペーサ16に衝突する。そのため、スペーサ16
は表面の抵抗に応じて帯電する。グリッド15は、スペ
ーサ16の電位を規定する効果と共に、スペーサ16の
グリッド15下部(リアプレート11側)への反射電子
入射を防止、帯電を抑制して、スペーサ16近傍の素子
からの電子軌道のずれを減少させる効果がある。本実施
例においては、第1の実施例と同様に、これらの効果を
考慮して、グリッドの位置および開口を決めた。
【0064】リアプレ−ト11から電位規定板の厚さ中
央までの高さをh、フェースプレート17とリアプレー
ト11の間隔をdとすると、Va×h/dの電圧を電位
規定板に印加する。
【0065】グリッド15よりリアプレート11側の領
域に関しては、反射電子はかなり遮蔽されるが、フェー
スプレート17側では帯電する。電子の運動エネルギー
が小さいリアプレート近傍での帯電が減少することによ
り、電子軌道のずれは大幅に減少するが、フェースプレ
ート17側の帯電により、僅かながら電子軌道にずれが
生じる。これを緩和するために、グリッド15のフェー
スプレート17側にグリッド15に隣接してグリッド1
5と電気的に接続された電位規定電極18を設ける。従
って、電位規定電極18の電位はグリッド15と等し
い。これにより、スペーサ16近傍では帯電によりスペ
ーサ16側にひきつけられた電子の軌道がスペーサ16
と反対側に曲げられ、図3に示すように、所望の位置に
電子ビームを形成することができた。
【0066】(実施例3)本発明の第3の実施例のYZ
断面を図4に示し、グリッドを図2に示す。本実施例と
第1の実施例との違いは、グリッド15とフェースプレ
ート17に挟まれた領域のスペーサ16の表面が凹凸部
と平坦部で構成され、このうち平坦部が電位規定の働き
をすることである。この他の構成は第1の実施例と同様
であり、構成部材については図1と同じ番号を付してい
る。
【0067】スペーサ16の凹凸部を切削加工で形成す
る以外は、実施例1と同様の方法で製造できた。凹凸の
ピッチと深さは100μmと25μm、平坦部の幅は1
00μmとした。
【0068】グリッド15とフェースプレート17に挟
まれた領域のスペーサ16は図4に示すように、凹凸部
42と平坦部41で構成されている。また、スペーサ1
6の表面には帯電防止膜19が成膜されている。形状効
果により、凹凸部42の表面抵抗は平坦部41の表面抵
抗より大きい。従って、平坦部41の電位を規定するこ
とにより、電位規定領域を形成する電位規定電極と同じ
役割を果たすものとすることができる。
【0069】スペーサ16上の帯電防止膜19とフェー
スプレート17上のメタルバックとは接続部を通して電
気的に接続されており、また、帯電防止膜19とグリッ
ド15、帯電防止膜19とグリッド15およびフェース
プレート17に挟まれた領域のスペーサ16と、帯電防
止膜19とリアプレート11上に設けられた配線も同様
に電気的に接続されている。
【0070】グリッド15に、不図示の外部電源より適
切な電圧を印加した。図4に示すように、スペーサ16
の平坦部41はグリッド15と隣接していて電気的に接
続されているので、グリッド15と同電位に保持され
る。
【0071】フェースプレート17とリアプレート11
の間隔1.6mmに対して、グリッド15はリアプレー
ト11から0.6mmの位置に、スペーサ16の平坦部
41はグリッド15と連続した位置に0.1mmの幅で
設けた。ただし、平坦部41の幅はスペーサ16本体の
除電性能により、最適値が異なるが、20μm〜300
μmが適している。スペーサ16の除電効果が高い場合
には平坦部41の幅は小さくてよいが、スペーサ16の
除電効果が低い場合には、本実施例よりも平坦部41の
幅を大きくする必要がある。
【0072】電子を電子放出部12から放出させ、メタ
ルバックに加速電圧Vaを印加すると電子は上方に引き
出され、蛍光体に衝突し、蛍光体を発光させる。このと
き、フェースプレートに衝突した電子の一部は反射さ
れ、スペーサ16に衝突する。そのため、スペーサ16
は表面の抵抗に応じて帯電する。グリッド15は、スペ
ーサ16の電位を規定する効果と共に、スペーサ16の
グリッド15下部(リアプレート11側)への反射電子
入射を防止し、帯電を抑制して、スペーサ16近傍の素
子からの電子軌道のずれを減少させる効果がある。リア
プレ−ト11からグリッド15厚さ中央までの高さを
h、フェースプレート18とリアプレート11の間隔を
dとすると、Va×h/dの電圧を電位規定板に印加す
る。
【0073】グリッド15よりリアプレート11側の領
域に関しては、反射電子はかなり遮蔽されるが、フェー
スプレート17側では帯電する。電子の運動エネルギー
が小さいリアプレート11近傍での帯電が減少すること
により、電子の軌道のずれは大幅に減少するが、フェー
スプレート17側の帯電により、僅かながら電子軌道の
ずれが生じる。これを緩和するために、グリッド15の
フェースプレート17側スペーサに凹凸を設け、更にグ
リッド15のフェースプレート17側にグリッド15に
隣接してグリッド15と電気的に接続されたスペーサ1
6に平坦部41を設ける。従って、電位規定領域の働き
をするスペーサ16の平坦部41の電位はグリッド15
と等しい。これにより、スペーサ16近傍では帯電によ
りスペーサ16側にひきつけられた電子の軌道がスペー
サ16と反対側に曲げられ、図4に示すように、所望の
位置に電子ビーム20を形成することができた。
【0074】本実施例は、グリッド15でスペーサ16
が分割される構造であるが、図5に示すようにスペーサ
16がグリッド15を貫通する構造でも同様な効果が得
られ、このような構成も本発明は含む。
【0075】(実施例4)本発明の第4の実施例のYZ
断面を図6に、グリッドを図2に示す。本実施例と第1
の実施例との違いは、グリッドがグリッド15,61と
2つ設けられ、第2のグリッド61を用いて電位規定領
域が形成されていることである。この他の構成は第1の
実施例と同様であり構成部材については図1と同じ番号
を付している。
【0076】本実施例の電位規定領域は図6に示すよう
に、第2のグリッド61で構成されている。従って、本
実施例の1つのスペーサはグリッド2枚とスペーサ3枚
とで構成される。
【0077】スペーサ16上の帯電防止膜19とフェー
スプレート17上のメタルバックとは接続部を通して電
気的に接続されており、また、帯電防止膜19とグリッ
ド15、帯電防止膜19と第2のグリッド61、帯電防
止膜19とリアプレート11上に設けられた配線も同様
に電気的に接続されている。
【0078】グリッド2枚に、不図示の外部電源よりそ
れぞれ適切な電圧を印加した。
【0079】フェースプレート17とリアプレート11
の間隔1.6mmに対して、第1のグリッド15はリア
プレートから0.6mmの位置に、第2のグリッド61
はリアプレートから1.1mmの位置に設けた。
【0080】電子を電子放出部12から放出させ、メタ
ルバックに加速電圧Vaを印加すると電子は上方に引き
出され、蛍光体に衝突し、蛍光体を発光させる。このと
き、フェースプレート17に衝突した電子の一部は反射
され、スペーサ16に衝突する。そのため、スペーサ1
6は表面の抵抗に応じて帯電する。グリッド15は、ス
ペーサ16の電位を規定する効果と共に、スペーサ16
のグリッド15下部(リアプレート11側)への反射電
子入射を防止し、帯電を抑制して、スペーサ16近傍の
素子からの電子軌道のずれを減少させる効果がある。リ
アプレ−ト11からグリッド15までの高さをh、フェ
ースプレート17とリアプレート11の間隔をdとする
と、Va×h/dの電圧をグリッド15に印加する。
【0081】グリッド15よりリアプレート11側の領
域に関しては、反射電子はかなり遮蔽されるが、フェー
スプレート17側では帯電する。電子の運動エネルギー
が小さいリアプレート11近傍での帯電が減少すること
により、電子の軌道のずれは大幅に減少するが、フェー
スプレート17側の帯電により、僅かながら電子の軌道
にずれが生じる。これを緩和するために、第1のグリッ
ド15のフェースプレート17側に第2のグリッド61
を設ける。リアプレ−ト11から第2のグリッド61ま
での高さをh’とすると、Va×h’/d以下の電圧を
第2のグリッド61に印加する。これにより、スペーサ
16近傍の電場が帯電による電子軌道の乱れを補正し、
所望の位置にビームを形成することができた。
【0082】また、第2のグリッド61にVaを印加す
ることにより、所望の位置に電子ビーム20を形成する
と共に、フェースプレート17近傍が無電界領域にな
り、メタルバックのはがれがなくなり、放電が減少し
た。
【0083】(実施例5)本発明の第5の実施例のXZ
断面を図7、グリッドを図2に示す。本実施例は第3の
実施例におけるリアプレート11とグリッド15に挟ま
れた領域に設けるスペーサを、フェースプレート17側
に設けられるグリッド15、スペーサ16の長手方向に
対して複数設けられた短尺スペーサ71とした点以外は
第3の実施例と同じである。この他の構成は第3の実施
例と同様であり構成部材については図4と同じ番号を付
している。
【0084】第3の実施例と同様に、フェースプレート
17に凹凸部42と平坦部41で構成されるスペーサ1
6を固定し、グリッド15に、グリッド15およびスペ
ーサ16の長手方向に対して40mmの間隔でスペーサ
71を複数固定し、このユニットをリアプレート11に
固定した。
【0085】本実施例においては、上記の構成とするこ
とにより、第3の実施例と同様にスペーサ16が帯電し
てスペーサ16近傍の電場の乱れによる電子の軌道の乱
れが補正され、所望の位置に電子ビームを形成すること
ができた。
【0086】(実施例6)本発明の第6の実施例のXZ
断面を図8、グリッドを図2に示す。本実施例は、リア
プレート11とグリッド15に挟まれた領域のスペーサ
81が円柱状のスペーサである以外は第5の実施例と同
じである。この他の構成は第5の実施例と同様であり構
成部材については図7と同じ番号を付している。
【0087】第5の実施例と同様に、グリッド15のフ
ェースプレート17側の面には凹凸部42と平坦部41
で構成されるスペーサ16を固定し、リアプレート11
側の面にはφ0.2mmのスペーサ81を複数固定し
た。
【0088】本実施例においては、上記の構成とするこ
とにより、第3の実施例と同様にスペーサ16が帯電し
てスペーサ16近傍の電場の乱れによる電子の軌道の乱
れが補正され、所望の位置に電子ビームを形成すること
ができた。
【0089】(実施例7)本発明の第7の実施例のXZ
断面を図9、グリッドを図2に示す。本実施例は、フェ
ースプレート17とグリッド15に挟まれた領域に第2
のグリッド61が設けられている以外は実施例5と同じ
である。この他の構成は第5の実施例と同様であり構成
部材については図7と同じ番号を付している。
【0090】第5の実施例と同様にフェースプレート1
7にスペーサ91を固定した後、第2グリッド61を固
定し、更に凹凸部42と平坦部41で構成されるスペー
サ16を固定し、一方、グリッド15に長手方向に40
mmのスペーサ71を複数固定し、このユニットをリア
プレート11に固定し、フェースプレート17とリアプ
レートを前記部材および枠部材を介して封着した。第2
グリッド61の位置は、リアプレート11から1.4m
m、電位はフェースプレート17と同じVaとした。
【0091】これにより、実施例5と同様にスペーサ近
傍の電場が帯電による電子軌道の乱れを補正し、所望の
位置にビームを形成することができたとともに、放電が
減少した。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法に従
い電位規定板および電位規定領域を備えたスペーサを用
いることにより、電子放出素子から放出される電子ビー
ムの軌道のずれを抑えて高品位の画像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子線装置の実施例1を示す断面
図である。
【図2】本発明によるグリッドの一例を示す図である。
【図3】本発明による電子線装置の第2の実施例を示す
断面図である。
【図4】本発明による電子線装置の第3の実施例を示す
断面図である。
【図5】本発明による電子線装置の第3の実施例の応用
形態を示す断面図である。
【図6】本発明による電子線装置の第4の実施例を示す
断面図である。
【図7】本発明による電子線装置の第5の実施例を示す
断面図である。
【図8】本発明による電子線装置の第6の実施例を示す
断面図である。
【図9】本発明による電子線装置の第7の実施例を示す
断面図である。
【図10】本発明に用いる画像形成装置の一例を示す断
面図である。
【図11】本発明に用いる電子放出素子の一例を示す図
である。
【図12】本発明の電位規定板の位置とビームずれの関
係の一例を示す図である。
【図13】本発明の電位規定板の開口とビームずれの関
係の一例を示す図である。
【符号の説明】
11 リアプレート、 12 電子放出部、 13、14 スペーサの端部電極、 15 電位規定板、 16 スペーサ、 17 フェースプレート、 18 電位規定板、 19 帯電防止膜、 20 電子ビーム、 21 電子通過口、 41 凹凸スペーサの平坦部、 42 凹凸スペーサの凹凸部、 61 第2のグリッド、 71 短尺スペーサ、 81 円柱スペーサ 100 電子源基板、 101 ガラス基板、 102 フェースプレート、 103 ガラス基板、 104 蛍光膜、 105 メタルバック、 106 支持枠、 107 電子放出素子、 108 X配線、 109 Y配線、 110 外囲器 111 基板、 112 素子電極、 113 素子電極、 114 導電性薄膜、 115 電子放出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C032 AA01 CC10 5C036 EE04 EE09 EF01 EF06 EF07 EG02 EG17 EH01 EH02

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の冷陰極素子を有する電子源と、前
    記電子源から放出される電子を加速するための電極を有
    する電子線被照射部と、前記電子源と前記電子線被照射
    部との間に設けられたスペーサを有する電子線装置にお
    いて、 前記電子源と前記電子線被照射部との間に設けられ、前
    記スペーサと電気的に接続され、前記電子源から放出さ
    れる電子が通過する電子通過口が形成された電位規定板
    を備え、 前記スペーサは、電位規定板と電子線被照射部に挟まれ
    た領域に電位が規定された規定領域を有することを特徴
    とする電子線装置。
  2. 【請求項2】 前記電位規定板の電子源からの距離hが
    電子源と電子線被照射部の間隔dの1/4〜1/2であ
    ることを特徴とする請求項1記載の電子線装置。
  3. 【請求項3】 電子源と電子線被照射部との間の電圧を
    Vaとすると、前記電位規定板の電位が、Va×h/d
    /2〜3Va×h/d/2の範囲であることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の電子線装置。
  4. 【請求項4】 前記電位規定板の電子通過口は矩形とさ
    れ、その短辺は、ビームの最大強度の99%の強度の間
    隔をビーム直径とすると、電位規定板の位置でのビーム
    直径以上、ビーム直径の1.5倍以下の幅を有すること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の電子線装置。
  5. 【請求項5】 前記スペーサの一部または全部の領域に
    帯電防止膜が形成されていることを特徴とする請求項1
    ないし請求項4のいずれかに記載の電子線装置。
  6. 【請求項6】 前記スペーサの電位規定板との接触部に
    は低抵抗膜が形成されていることを特徴とする請求項1
    ないし請求項6のいずれかに記載の電子線装置。
  7. 【請求項7】 前記電位規定領域がスペーサ上に設けら
    れた平面電極により形成されることを特徴とする請求項
    1ないし請求項6のいずれかに記載の電子線装置。
  8. 【請求項8】 前記電位規定領域が第2の電位規定板に
    より形成されることを特徴とする請求項1記載の電子線
    装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の電位規定板の電位が電子線被
    照射部と同じであることを特徴とする請求項8記載の電
    子線装置。
  10. 【請求項10】 前記電位規定領域が電位規定板と電気
    的に接続されていることを特徴とする請求項1ないし請
    求項9のいずれかに記載の電子線装置。
  11. 【請求項11】 前記スペーサの電位規定板とフェース
    プレートに挟まれた電位規定領域は、凹凸部と該凹凸部
    よりも低い抵抗値の平坦部が設けられていることを特徴
    とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電子
    線装置。
  12. 【請求項12】 前記スペーサの電位規定板とリアプレ
    ートに挟まれた領域には、電位規定板とフェースプレー
    トに挟まれた領域に設けられたスペーサよりも短い複数
    のスペーサが間隔を空けて配置されていることを特徴と
    する請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電子線
    装置。
  13. 【請求項13】 前記スペーサの電位規定板とリアプレ
    ートに挟まれた領域に設けられるスペーサが円柱形状で
    あることを特徴とする請求項12記載の電子線装置。
  14. 【請求項14】 前記フェースプレートと電位規定板間
    のスペーサは画像領域幅よりも長い幅を有し、画像領域
    外にて固定されることを特徴とする請求項1ないし請求
    項13のいずれかに記載の電子線装置。
  15. 【請求項15】 前記電子線装置は、前記電極が前記電
    子源より放出された電子を加速する加速電極であり、入
    力信号に応じて前記冷陰極素子から放出された電子を前
    記電子線被照射部に照射して画像を形成する画像形成装
    置をなし、特に、前記ターゲットが蛍光体である画像表
    示装置をなすことを特徴とする請求項1から請求項14
    のいずれかに記載の電子線装置。
  16. 【請求項16】 前記冷陰極素子は、電子放出部を含む
    導電性膜を一対の電極間に有する冷陰極素子であり、特
    に好ましくは表面伝導型放出素子であることを特徴とす
    る請求項1から請求項15のいずれかに記載の電子線装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005031786A1 (ja) * 2003-09-25 2005-04-07 Kabushiki Kaisha Toshiba 画像表示装置、およびスペーサ構体の製造方法
WO2005066996A1 (ja) * 2004-01-06 2005-07-21 Kabushiki Kaisha Toshiba 画像表示装置およびその製造方法

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