JP2007219222A - プロジェクタ - Google Patents

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JP2007219222A
JP2007219222A JP2006040481A JP2006040481A JP2007219222A JP 2007219222 A JP2007219222 A JP 2007219222A JP 2006040481 A JP2006040481 A JP 2006040481A JP 2006040481 A JP2006040481 A JP 2006040481A JP 2007219222 A JP2007219222 A JP 2007219222A
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Koichi Akiyama
光一 秋山
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Abstract

【課題】複数段に配置した液晶パネル等の光変調装置で形成した画像を投射する場合にも
、投射画像を高輝度とすることができるプロジェクタを提供すること。
【解決手段】第1光変調装置50に入射させる照明光として、光源ユニット20の照明光
結合部24において、第1光源装置21Aからの照明光と第2光源装置21Bからの照明
光とを無駄なく合成した単一の光束として均一照明光学系30に導くので、高輝度の照明
光によって第1光変調装置50ひいては第2光変調装置80を照明することができ、結果
的に明るい画像を投射することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶パネル等の光変調装置を用いてカラー画像を投射するプロジェクタに関
する。
従来のプロジェクタとして、RGBの三色の光路上に配置された各色用液晶パネルの透
過率をそれぞれ変調するとともに、各色用液晶パネルを経た光を合成した後の光路上に設
けられている高精細液晶パネルの透過率を変調し、カラー画像表示時には、高精度液晶パ
ネルから射出させる各成分の光の透過率をR,G,Bの逆γ補正値に比例させるものが存
在する(特許文献1参照)。このプロジェクタでは、第1段の各色用液晶パネルの像を結
像レンズを介して第2段の高精度液晶パネル上に結像させる。
特開平6−167690号公報
上記のようなプロジェクタでは、2段に配置された各色用液晶パネル及び高精細液晶パ
ネルに照明光を通すことによって画像を形成するので、各色用液晶パネルのみで画像を形
成する場合に比較して投射像が暗くなる。
そこで、本発明は、複数段に配置した液晶パネル等の光変調装置で形成した画像を投射
する場合にも、投射画像を高輝度とすることができるプロジェクタを提供することを目的
とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るプロジェクタは、(a)照明用の光を放射する
発光部を有する第1発光管と、第1発光管から放射された光を反射する第1反射鏡とを有
する第1光源装置と、(b)第1光源装置から射出された照明光を第1方向の偏光に揃え
る第1偏光変換部と、(c)照明用の光を放射する発光部を有する第2発光管と、第2発
光管から放射された光を反射する第2反射鏡とを有する第2光源装置と、(d)第2光源
装置から射出された照明光を第1方向と異なる第2方向の偏光に揃える第2偏光変換部と
、(e)第1光源装置に対向して配置され第1方向の偏光を入射させる第1入射面と、第
2光源装置に対向して配置され第2方向の偏光を入射させる第2入射面とを有し、第1入
射面を介して入射した第1方向の偏光と、第2入射面を介して入射した第2方向の偏光と
を結合して射出する偏光合成部と、(f)偏光合成部で結合された照明光を画像情報に応
じて変調する第1光変調装置と、(g)第1光変調装置で変調された変調光を一旦結像さ
せるリレー光学系と、(h)リレー光学系によって結像された像光を画像情報に応じて変
調する第2光変調装置と、(i)第2光変調装置で変調された変調光を像光として投射す
る投射光学系とを備える。
上記プロジェクタでは、第1光変調装置と第2光変調装置とをリレー光学系を介して2
段で設置することによって、高いコントラストの画像を投射することができる。この際、
第1発光管からの光を反射して集める第1光源装置からの照明光と、第2発光管からの光
を反射して集める第2光源装置からの照明光とを、第1及び第2偏光変換部によって偏光
方向を揃えつつ偏光合成部で重畳するように結合するので、高輝度の照明光によって第1
光変調装置を照明することができ、結果的に明るい画像を投射することができる。
本発明の具体的な態様では、上記プロジェクタにおいて、第1及び第2光源装置が、第
1及び第2発光管から第1及び第2反射鏡の外側に向けて放射された光をそれぞれ第1及
び第2発光管の発光部に戻す副反射部をそれぞれ備える。この場合、副反射部によって第
1及び第2反射鏡の外側に向けて放射された光をそれぞれ第1及び第2発光管の発光部に
戻すので、第1及び第2反射鏡をあまり大きくすることなく第1及び第2光源装置から無
駄なく光を取り出すことがができる。
本発明の別の態様では、第1及び第2光源装置が、楕円面の反射面を有する第1及び第
2反射鏡からの収束光を平行化する平行化レンズをさらに備える。この場合、第1及び第
2反射鏡の口径よりもサイズの小さな平行光束を射出させることができ、第1及び第2光
源装置ひいてはプロジェクタの小型化を図ることができる。
本発明の別の態様では、第1偏光変換部が、第1光源装置からの光束のうち第1偏光成
分に係る光束を透過し第2偏光成分に係る光束を反射する第1偏光分離面と、当該第1偏
光分離面からの第2偏光成分に係る光束を第1偏光成分に係る光束に平行な方向に向けて
反射する第1反射面と、第1及び第2偏光成分に係る光束のいずれか一方である第2方向
の偏光を他方である第1方向の偏光に変換して射出する第1位相素子とを有する。さらに
、第2偏光変換部が、第2光源装置からの光束のうち第1偏光成分に係る光束を透過し第
2偏光成分に係る光束を反射する第2偏光分離面と、当該第2偏光分離面からの第2偏光
成分に係る光束を第1偏光成分に係る光束に平行な方向に向けて反射する第2反射面と、
第1及び第2偏光成分に係る光束のいずれか一方である第1方向の偏光を他方である第2
方向の偏光に変換して射出する第2位相素子とを有する。この場合、偏光分離面、反射面
、及び位相素子等を組み合わせた簡単な構造の小型で効率の良い偏光変換部によって偏光
変換を行うことができ、効率的な照明が可能になる。
本発明のさらに別の態様では、偏光合成部と第1光変調装置との間に、偏光合成部から
射出された照明光を均一化する光均一化手段と、偏光合成部から射出された照明光の偏光
方向を一種類の直線偏光に揃える偏光変換光学系とをさらに備える。この場合、光均一化
手段によって、偏光合成部から射出された照明光をより均一化した状態で第1光変調装置
に入射させることができる。また、偏光変換光学系によって、偏光合成部から射出された
照明光を特定方向の直線偏光に揃えることができ、第1光変調装置や第2光変調装置が液
晶装置のように偏光を変調するタイプの電気光学変調装置に適合するものとなる。
本発明のさらに別の態様では、第1光変調装置が、透過変調型の液晶装置、反射偏光型
の液晶装置、及びデジタル・マイクロミラー・デバイスのいずれか1つである。ここで、
透過変調型の液晶装置や反射偏光型の液晶装置は、比較的安価で高精度で動作し、デジタ
ル・マイクロミラー・デバイスは、コントラスト比を大きくすることができる。
本発明のさらに別の態様では、第2光変調装置が、第1光変調装置が透過変調型の液晶
装置及び反射偏光型の液晶装置のいずれか1つである場合、透過変調型の液晶装置、反射
偏光型の液晶装置、及びデジタル・マイクロミラー・デバイスのいずれか1つであり、第
1光変調装置がデジタル・マイクロミラー・デバイスである場合、透過変調型の液晶装置
、及び反射偏光型の液晶装置のいずれか1つである。第2光変調装置は、第1光変調装置
と同様に、透過変調型の液晶装置、反射偏光型の液晶装置、及びデジタル・マイクロミラ
ー・デバイスのいずれかとできるが、第1光変調装置がデジタル・マイクロミラー・デバ
イスである場合、画質確保のためデジタル・マイクロミラー・デバイス以外の液晶装置と
する。
本発明のさらに別の態様では、第1及び第2光変調装置のいずれか一方が、カラー画像
を形成する画像情報変調を行い、第1及び第2光変調装置のいずれか他方が、輝度分布を
有する画像を形成する輝度変調を行う。この場合、画像情報変調と輝度変調とによって高
コントラスト比で高画質の画像を投射することができる。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係るプロジェクタ10の光学系を示す模式図である。
このプロジェクタ10は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を
形成し、この光学像をスクリーン上に拡大投射するための光学機器であり、輝度を向上さ
せた複合光源装置としての光源ユニット20と、光均一化手段及び偏光変換光学系を兼ね
る均一照明光学系30と、色分離光学系40と、第1光変調装置50と、クロスダイクロ
イックプリズム60と、リレー光学系70と、第2光変調装置80と、投射光学系90と
を備えて構成される。
光源ユニット20は、均一照明光学系30や色分離光学系40を介して第1光変調装置
50を照明するための照明光を発生する。光源ユニット20は、ランプ光源を備え平行化
された照明光L01を射出する第1光源装置21Aと、同様にランプ光源を備え平行化さ
れた照明光L02を射出する第2光源装置21Bと、第1及び第2光源装置21A,21
Bからの照明光を無駄なく重ね合わせて射出する照明光結合部24とを備える。
図2は、主に光源ユニット20の詳細な構造を説明する図である。第1光源装置21A
は、光源ランプ21aから周囲に放射された光束を集めて射出し、次段の照明光結合部2
4に供給するための装置である。第1光源装置21Aは、発光管である光源ランプ21a
と、光源ランプ21aから射出された光源光を楕円反射面によって反射する反射鏡からな
る主反射鏡21bと、光源ランプ21aから主反射鏡21の外側に放射された光束を球面
反射面によって光源ランプ21aの発光部に戻す副反射部である副反射鏡21cと、主反
射鏡21bで反射された光源光を平行化する平行化レンズとしての凹レンズ21eとを備
える。この第1光源装置21Aにおいて、光源ランプ21aから射出された光源光は、主
反射鏡21b、或いは副反射鏡21c及び主反射鏡21bを介して、装置前方側に収束さ
れる収束光として反射・射出され、凹レンズ21eを通過し平行光束として照明光結合部
24側に射出される。なお、上述した楕円の主反射鏡21bに代えて球面、放物面等の各
種凹面鏡を用いることができ、球面鏡等を用いた場合、上述の凹レンズ21eを凹面鏡の
収差を補正するものとする。さらに、放物面若しくは球面に対して凹面を組み合わせるだ
けでなく凸レンズを加えることによって、楕円に対して凹面を組み合わせたものと等価に
できる。
第2光源装置21Bは、第1光源装置21Aと同様の構造を有する。すなわち、第2光
源装置21Bは、発光管である光源ランプ21aと、反射鏡からなる主反射鏡21bと、
副反射部である副反射鏡21cと、平行化レンズである凹レンズ21eとを備える。この
第2光源装置21Bにおいて、光源ランプ21aから射出された光源光は、主反射鏡21
b、或いは副反射鏡21c及び主反射鏡21bを介して、装置前方側に収束される収束光
として反射・射出され、凹レンズ21eを通過し平行光束として照明光結合部24側に射
出される。
照明光結合部24は、第1光源装置21Aからの照明光と第2光源装置21Bからの照
明光とを無駄なく合成した単一の光束として均一照明光学系30に導く。照明光結合部2
4は、偏光分離膜、位相差板等を備え第1光源装置21Aからの平行光束を第1方向の偏
光に揃える第1偏光変換部25Aと、偏光分離膜、位相差板等を同様に備え第2光源装置
21Bからの平行光束を第2方向の偏光に揃える第2偏光変換部25Bと、第1及び第2
偏光変換部25A,25Bからの偏光を異なる方向から入射させることにより、これら偏
光を重畳するように結合させる偏光合成部(偏光ビームコンバイナー)26とを備える。
第1偏光変換部25Aは、第1光源装置21Aの出口となっている凹レンズ21eを入
口とし、凹レンズ21eからの照明光の偏光方向を揃えて、偏光合成部26の第1入射面
PIAに対して第1方向の直線偏光である照明光を射出する。第1偏光変換部25Aは、
2つの直角三角形プリズムP1,P2と平行四辺形プリズムP3とを貼り合わせることに
より形成されており、一方の直角三角形プリズムP1と平行四辺形プリズムP3との間に
挟まれた第1偏光分離面としての偏光分離膜25aと、他方の直角三角形プリズムP2と
平行四辺形プリズムP3との間に挟まれた第1反射面としての反射膜25bと、例えば平
行四辺形プリズムP3の射出側に配置された第1位相素子としての波長板25dとを備え
る。偏光分離膜25aと反射膜25bとは、各プリズムの斜面上に蒸着によって形成され
た誘電体多層膜であり、光源光軸OA1に対して45°傾斜した状態で配置されている。
これらのうち、前者の偏光分離膜25aは、第1光源装置21Aからのランダム偏光のう
ち特定方向の直線偏光成分(図示の例ではP偏光)を透過させるとともにこれに直交する
方向の直線偏光成分(図示の例ではS偏光)を反射させ、結果的に直交する2つの直線偏
光成分を効率よく分離する。また、後者の反射膜25bは、偏光分離膜25aで反射され
た一方の直線偏光成分(図示の場合、S偏光)を略完全に反射して光路を折り曲げる。こ
の反射膜25bは、金属膜の蒸着ミラーに置き換えることもできる。波長板25dは、1
/2波長板で形成された偏光方向変換素子であり、例えば反射膜25bで反射され平行四
辺形プリズムP3からシステム光軸OAに平行な方向に射出された直線偏光成分(図示の
場合、S偏光)を、これに直交する成分の直線偏光成分(図示の場合、P偏光)に変換す
る。このような第1偏光変換部25Aを用いることにより、第1光源装置21Aから射出
される光束を、第1方向の偏光(図示の場合、P偏光)に揃えるように変換して偏光合成
部26の第1入射面PIAに入射させることができる。
なお、以上の第1偏光変換部25Aにおいて、偏光分離膜25aでS偏光を透過させP
偏光を反射させることもできるが、この場合、波長板25dは、直角三角形プリズムP1
の射出側に配置される。
第2偏光変換部25Bは、第2光源装置21Bの出口となっている凹レンズ21eを入
口とし、凹レンズ21eからの照明光の偏光方向を揃えて、偏光合成部26の第2入射面
PIBに対して上記第1方向と直交する第2方向の直線偏光である照明光を射出する。第
2偏光変換部25Bは、第1偏光変換部25Aと同様の構造を有する。すなわち、第2偏
光変換部25Bは、2つの直角三角形プリズムP1,P2と平行四辺形プリズムP3とを
貼り合わせることにより形成されており、第2偏光分離面としての偏光分離膜25aと、
第2反射面としての反射膜25bと、第2位相素子としての波長板25dとを備える。な
お、第2偏光変換部25Bにおいて、波長板25dは、例えば直角三角形プリズムP1の
射出側に配置される。偏光分離膜25aは、第2光源装置21Bからのランダム偏光を直
交する2つの直線偏光成分を効率よく分離する。波長板25dは、偏光分離膜25aを透
過し直角三角形プリズムP1からシステム光軸OAに平行な方向に射出された直線偏光成
分(図示の場合、P偏光)を、これに直交する成分の直線偏光成分(図示の場合、S偏光
)に変換する。一方、反射膜25bは、偏光分離膜25aで反射された他方の直線偏光成
分(図示の場合、S偏光)を略完全に反射して光路を折り曲げる。このような第2偏光変
換部25Bを用いることにより、第2光源装置21Bから射出される光束を、第2方向の
偏光(図示の場合、S偏光)に揃えるように変換して偏光合成部26の第2入射面PIB
に入射させることができる。
なお、以上の第2偏光変換部25Bにおいて、偏光分離膜25aでS偏光を透過させP
偏光を反射させることもできるが、この場合、波長板25dは、平行四辺形プリズムP3
の射出側に配置される。
偏光合成部26は、2つの直角プリズムの底面同士を張り合わせた構造の立方体状の光
学素子であり、両直角プリズムの斜面間に挟まれた偏光合成膜26aを備える。偏光合成
膜26aは、いずれかのプリズムの斜面上に蒸着によって形成された誘電体多層膜であり
、光源光軸OA1,OA2に対して45°傾斜した状態で配置されている。偏光合成膜2
6aは、第1偏光変換部25Aから第1入射面PIAを介して入射した第1方向の偏光(
図示の場合、P偏光)を透過させ、第2偏光変換部25Bから第2入射面PIBを介して
入射した第2方向の偏光(図示の場合、S偏光)を反射する。結果的に、第1偏光変換部
25Aを経た第1光源装置21Aからの第1方向の偏光と、第2偏光変換部25Bを経た
第2光源装置21Bからの第2方向の偏光とを完全に重ね合わせて、共通の射出面POか
らシステム光軸OAの方向に沿って均一照明光学系30側に射出させることができる。
均一照明光学系30は、光源ユニット20から射出された光束を複数の部分光束に分割
し、これら複数の光束を対象とする照明領域に重畳して入射させ、この照明領域の面内照
度を均一化するための光学系であり、光源ユニット20と協働して均一で特定偏光方向の
照明光を発生するための照明装置として機能する。均一照明光学系30は、オプティカル
インテグレータ32、偏光変換部材34、及び、コンデンサレンズ35を備えている。こ
こで、オプティカルインテグレータ32は、第1レンズアレイ32aと第2レンズアレイ
32bとを備えてなり、コンデンサレンズ35と協働して照明光を均一化するための光均
一化手段として機能する。また、偏光変換部材34は、オプティカルインテグレータ32
と協働して照明光の偏光方向を一種類の直線偏光に揃える偏光変換光学系として機能する
以上の均一照明光学系30において、第1レンズアレイ32aは、光源ユニット20か
らの光束を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子であり、システム光軸OAと直交
する面内にマトリックス状に配列される複数の小レンズを備えて構成される。各小レンズ
の輪郭形状は、後述する第1光変調装置50を構成する液晶パネル52r,52g,52
bの画像形成領域(有効領域)の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。第2レ
ンズアレイ32bは、前述した第1レンズアレイ32aにより分割された複数の部分光束
を集光する光学素子であり、第1レンズアレイ32aと同様にシステム光軸OAに直交す
る面内にマトリックス状に配列される複数の小レンズを備えているが、集光を目的として
いるため、各小レンズの輪郭形状が上記液晶パネル52r,52g,52bの画像形成領
域の形状と対応している必要はない。
偏光変換部材34は、PBSアレイで形成されており、第1レンズアレイ32aにより
分割された各部分光束の偏光方向を一方向の直線偏光に揃える役割を有する。この偏光変
換部材34は、詳細な図示を省略しているが、システム光軸OAに対して傾斜配置される
偏光分離膜及び反射ミラーを交互に配列した構成を具備する。前者の偏光分離膜は、各部
分光束に含まれるP偏光光束及びS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方の偏
光光束を反射する。反射された他方の偏光光束は、後者の反射ミラーによって光路を折り
曲げられ、一方の偏光光束の射出方向、すなわちシステム光軸OAに沿った方向に射出さ
れる。射出された偏光光束のいずれかは、偏光変換部材34の光束射出面にストライプ状
に設けられる位相素子としての波長板によって偏光変換され、すべての偏光光束の偏光方
向が揃えられる。このような偏光変換部材34を用いることにより、光源ユニット20に
設けた偏光合成部26の射出面POから射出される光束を、一方向の偏光光束に揃えるこ
とができるため、第1光変調装置50で利用する光源光の利用率を向上させることができ
る。
コンデンサレンズ35は、オプティカルインテグレータ32及び偏光変換部材34を経
た複数の部分光束を集光して第1光変調装置50に設けた液晶パネル52r,52g,5
2bの画像形成領域(有効領域)上に重畳させつつ入射させるための重畳光学素子である
。つまり、コンデンサレンズ35によって、第1レンズアレイ32aによって分割された
各部分光束を、各液晶パネル52r,52g,52b上にずれなく重ね合わせて入射させ
ることができ、各液晶パネル52r,52g,52bの均一な照明が可能になる。
図1に戻って、色分離光学系40は、ダイクロイックミラー41a,41b、反射ミラ
ー43a,43b,43c、フィールドレンズ45r,45g,45b、及びリレー系4
6a,46bを備える。これらのうち、ダイクロイックミラー41a,41bを含んで構
成される色分離光学系は、照明光を青(B)色光、緑(G)色光、及び赤(R)色光の3
つの光束に分離する。一方のダイクロイックミラー41aは、赤・青・緑の3色のうち赤
色光LR及び緑色光LGを透過させ、青色光LBを反射する。また、他方のダイクロイッ
クミラー41bは、入射した赤色光LR及び緑色光LGのうち緑色光LGを反射し、赤色
光LRを透過させる。
この色分離光学系40において、均一照明光学系30からの照明光は、まず前段のダイ
クロイックミラー41aに入射する。ダイクロイックミラー41aで反射された青色光L
Bは、反射ミラー43cを経てフィールドレンズ45bに入射する(光路OP3)。また
、前段のダイクロイックミラー41aを透過して後段のダイクロイックミラー41bで反
射された緑色光LGは、そのままフィールドレンズ45gに入射する(光路OP2)。さ
らに、後段のダイクロイックミラー41bを通過した赤色光LRは、反射ミラー43a,
43bを介してレンズ46a,46b,45rを通過する。これらのレンズ46a,46
b,45rからなる光学系は、均一照明光学系30から各色の液晶パネル52r,52g
,52bまでの光路の距離が最も長い赤色の光路OP1に配置されている。これらのレン
ズ46a,46b,45rは、第1のレンズ46aの像を、第2のレンズ46bを介して
、ほぼそのまま第3のレンズ45rに伝達することにより、光の拡散等による光の利用効
率の低下を防止している。以上の色分離光学系40により、各色の液晶パネル52r,5
2g,52bが等価かつ均一に照明される。
第1光変調装置50は、3色の像光LR,LG,LBがそれぞれ入射する3つの液晶パ
ネル(液晶表示パネル)52r,52g,52bと、各液晶パネル52r,52g,52
bを挟むように配置される3組の偏光フィルタ53r,53g,53bとを備える。ここ
で、赤色光LR用の液晶パネル52rと、これを挟む一対の偏光フィルタ53r,53r
とは、照明光のうち赤色光LRを画像情報に基づいて2次元的に画像情報変調するための
液晶ライトバルブを構成する。同様に、緑色光LG用の液晶パネル52gと、対応する偏
光フィルタ53g,53gも、緑色用の液晶ライトバルブを構成し、青色光LB用の液晶
パネル52bと、偏光フィルタ53b,53bも、青色用の液晶ライトバルブを構成する
各液晶パネル52r,52g,52bは、一対の透明なガラス基板間に電気光学物質で
ある液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子と
して、与えられた画像信号に従って、それぞれに入射した偏光光束の偏光方向を変調する
。つまり、各液晶パネル52r,52g,52bは、入射した光束の偏光方向の空間的分
布を変化させるための非発光で透過型の光変調装置であり、各液晶パネル52r,52g
,52bにそれぞれ入射した各色光LR,LG,LBは、各液晶パネル52r,52g,
52bに電気的信号として入力された駆動信号或いは制御信号に応じて、画素単位で偏光
状態が調整される。その際、偏光フィルタ53r,53g,53bによって、各液晶パネ
ル52r,52g,52bに入射する輝度変調後の像光の偏光方向が調整されるとともに
、各液晶パネル52r,52g,52bから射出される光から所定の偏光方向の変調光が
取り出される。なお、各液晶パネル52r,52g,52bは、画素ごとに集光を調節す
るためのマイクロレンズアレイを設けていない単純透過型の液晶表示素子からなる。
クロスダイクロイックプリズム60は、偏光フィルタ53r,53g,53bから射出
された各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光合成光学系である
。このクロスダイクロイックプリズム60は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視
略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、X字状に交差する一対の
誘電体多層膜61,62が形成されている。一方の第1誘電体多層膜61は青色光を反射
し、他方の第2誘電体多層膜62は赤色光を反射する。このクロスダイクロイックプリズ
ム60は、液晶パネル52rからの赤色光LRを第2誘電体多層膜62で反射して進行方
向右側に射出させ、液晶パネル52gからの緑色光LGを第1及び第2誘電体多層膜61
,62を介して直進・射出させ、液晶パネル52bからの青色光LBを第1誘電体多層膜
61で反射して進行方向左側に射出させる。
クロスダイクロイックプリズム60で合成されたカラーの像光は、リレー光学系70に
よって輝度変調用の第2光変調装置80において再結像される。リレー光学系70は、等
倍の結像レンズ71と、光路折り曲げ用の反射プリズム72とを備える。結像レンズ71
は、結像レンズ71によって、第1光変調装置50で画像情報変調された各色の像光を、
第2光変調装置80に設けた輝度変調用の液晶パネル82aにともに等倍率で投影する。
第2光変調装置80は、入射レンズ81、液晶パネル(液晶表示パネル)82a、及び
偏光フィルタ83b,83bを備える。ここで、液晶パネル82aと、これを挟む一対の
偏光フィルタ83b,83bとは、画像情報変調後のカラーの像光に対して画像情報に基
づいて2次元的な輝度変調を施すための液晶ライトバルブを構成する。ここで、液晶パネ
ル82aは、第1光変調装置50を構成する各液晶パネル52r,52g,52bと同様
のものである。つまり、液晶パネル82aに入射した照明光は、この液晶パネル82aに
電気的信号として入力された駆動信号或いは制御信号に応じて、画素単位で偏光状態が調
整される。その際、偏光フィルタ83b,83bによって、液晶パネル82aに入射する
照明光の偏光方向が調整されるとともに、液晶パネル82aから射出される光から所定の
偏光方向の変調光が取り出される。つまり、第2光変調装置80によって、第1光変調装
置50で形成されクロスダイクロイックプリズム60で合成されたカラーの像光が画素単
位で適宜減光され、画像情報に対応する所定の2次元的分布でカラー像のコントラストを
高めるための輝度変調が達成される。
なお、入射レンズ81は、リレー光学系70からの像光が液晶パネル82aに入射する
角度を調整するためのものである。
また、第2光変調装置80において、液晶パネル82aは、第1光変調装置50に設け
た液晶パネル52r,52g,52bと同一の形状及びサイズを有する。つまり、前段の
各液晶パネル52r,52g,52bの画像形成領域に形成された画像が、結像レンズ7
1によって液晶パネル82aの画像形成領域に等倍で投影される。
以上の第2光変調装置80で輝度変調された像光は、投射光学系90によってプロジェ
クタ10の前方に配置されたスクリーン(不図示)に投射される。
本実施形態のプロジェクタ10では、第1光変調装置50で各色の照明光に対して画像
を生成する画像情報変調が施され、クロスダイクロイックプリズム60で合成されてカラ
ーの像光となる。このカラーの像光は、リレー光学系70によって第2光変調装置80に
等倍率で投影される。さらに、第2光変調装置80を経たカラーの像光は、画素単位で透
過率を調整する輝度変調が施され、投射光学系90によって高コントラストのカラー画像
としてスクリーン上に投射される。この際、第1光変調装置50に入射させる照明光とし
て、光源ユニット20の照明光結合部24において、第1光源装置21Aからの照明光と
第2光源装置21Bからの照明光とを無駄なく合成した単一の光束として均一照明光学系
30に導くので、高輝度の照明光によって第1光変調装置50ひいては第2光変調装置8
0を照明することができ、結果的に明るい画像を投射することができる。
なお、リレー光学系70は、第1光変調装置50の像を第2光変調装置80に対して等
倍で投影するものに限らず、第1光変調装置50の像を第2光変調装置80に対して拡大
投影したり縮小投影したりするものとできる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態に係るプロジェクタについて説明する。図3は、第2実施
形態のプロジェクタの全体構造を説明する図である。このプロジェクタ110は、光源ユ
ニット20と、均一照明光学系30と、第1光変調装置180と、色分離投射装置140
と、第2光変調装置150と、クロスダイクロイックプリズム60と、投射光学系90と
を、システム光軸OAに沿って順に配置して構成されている。
光源ユニット20や均一照明光学系30については、第1実施形態と同様のものである
ので説明を省略する。第1光変調装置180は、第1実施形態の第2光変調装置80と同
様の機能を有し、入射レンズ81、液晶パネル82a、偏光フィルタ83b,83b、及
び射出レンズ184を備える。ここで、液晶パネル82aと、これを挟む一対の偏光フィ
ルタ83b,83bとは、照明光を画像情報に基づいて2次元的に輝度変調するための液
晶ライトバルブを構成する。
なお、液晶パネル82aは、画素ごとに集光を調節するためのマイクロレンズアレイを
設けていない単純透過型の液晶表示素子からなり、入射した光束が略そのままの角度で射
出される。
また、入射レンズ81は、均一照明光学系30からの部分光束が液晶パネル82aに入
射する角度を調整するためのものであり、射出レンズ184は、液晶パネル82a等から
の変調光の射出角度を調整するためのものである。入射レンズ81と射出レンズ84は、
どちらか一方または両方とも省略することも可能である。
色分離投射装置140は、第1光変調装置180を経て輝度変調された像光を各色光に
分離して第2光変調装置150に投影するためのものであり、第1及び第2ダイクロイッ
クミラー41a,41b、反射ミラー143a,143b,143c,143d、両面ミ
ラー144,フィールドレンズ45r,45g,45b、第1リレーレンズ171a,1
71b,171c、及び第2リレーレンズ172a,172bを備える。
これらのうち、第1及び第2ダイクロイックミラー41a,41bを含んで構成される
色分離光学系は、第1光変調装置180によって輝度変調された像光を、RGBの3色の
像光に分離する。第1ダイクロイックミラー41aは、モノクロの像光から青色成分であ
る青色光LBを反射分岐し、残った緑色光LGと赤色光LRとを透過させる。また、第2
ダイクロイックミラー41bは、第1ダイクロイックミラー41aを通過して反射ミラー
143a及びリレーレンズ171aを経た像光のうち緑色成分である緑色光LGを反射し
、赤色成分である赤色光LRを透過させる。
この色分離投射装置140において、均一照明光学系30から第1光変調装置180を
経て入射した輝度変調後の像光は、まず第1ダイクロイックミラー41aに入射する。像
光のうち赤色光LRは、第1光路OP1に導かれるべきものであり、第1ダイクロイック
ミラー41aを透過し、リレーレンズ171a及び反射ミラー143aを経て第2ダイク
ロイックミラー41bを透過し、リレーレンズ171b及び反射ミラー143bを経て最
終段のフィールドレンズ45rに入射する。また、輝度変調後の像光のうち緑色光LGは
、第2光路OP2に導かれるべきものであり、第1ダイクロイックミラー41aを透過し
、リレーレンズ171b及び反射ミラー143bを経て第2ダイクロイックミラー41b
で反射され、リレーレンズ171c及び両面ミラー144を経て最終段のフィールドレン
ズ45gに入射する。さらに、輝度変調後の像光のうち青色光LBは、第3光路OP3に
導かれるべきものであり、第1ダイクロイックミラー41aで反射され、リレーレンズ1
72a、両面ミラー144、反射ミラー143c、リレーレンズ172b、及び反射ミラ
ー143dを経て最終段のフィールドレンズ45bに入射する。
ここで、赤色用の第1光路OP1と、緑色用の第2光路OP2と、青色用の第3光路O
P3とは、互いに光路の実効長さが等しい等価系となっている。具体的に説明すると、第
1光変調装置180で輝度変調された像光のうち赤色成分は、第1光路OP1において、
リレー光学系である第1リレーレンズ171a,171bによって等倍率で第2光変調装
置150に設けた画像情報変調用の液晶パネル52r内の画像形成領域に投影される。同
様に、第1光変調装置180で輝度変調された像光のうち緑色成分は、第2光路OP2に
おいて、第1リレーレンズ171a,171cによって赤色と同じ倍率で、上記第2光変
調装置150に設けた画像情報変調用の液晶パネル52g内の画像形成領域に投影される
。また、第1光変調装置180で輝度変調された像光のうち青色成分は、第3光路OP3
において、リレー光学系である第2リレーレンズ172a,172bによって赤色及び緑
色と同じ倍率で、上記第2光変調装置150に設けた画像情報変調用の液晶パネル52b
内の画像形成領域に投影される。
なお、第2光変調装置150は、第1光変調装置180の後段に配置されて輝度変調後
の像光に対して画像情報変調を行うが、第1実施形態の第1光変調装置50と同様の構造
を有するものであるので説明を省略する。
また、クロスダイクロイックプリズム60や投射光学系90については、第1実施形態
と同様のものであるので説明を省略する。
本実施形態のプロジェクタ110では、第1光変調装置180で照明光に対して輝度変
調が施され、リレー光学系である第1リレーレンズ171a〜171c及び第2リレーレ
ンズ172a,172bを経て第2光変調装置150で輝度変調像に対して画像情報変調
が施され、投射光学系90によって高コントラストのカラー画像がスクリーン上に投射さ
れる。この際、第1光変調装置180に入射させる照明光として、光源ユニット20によ
って第1光源装置21Aからの照明光と第2光源装置21Bからの照明光とを無駄なく合
成した単一の光束として均一照明光学系30に導くので、高輝度の照明光によって第1光
変調装置180を照明することができ、結果的に明るい画像を投射することができる。
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態に係るプロジェクタについて説明する。なお、第3実施形
態のプロジェクタは、第2実施形態のプロジェクタを一部変更したものであり、同一部分
には同一の符号を付して重複説明を省略する。また、特に説明しない部分については、第
2実施形態等と同様であるものとする。
図4は、第3実施形態のプロジェクタの全体構造を説明する図である。このプロジェク
タ210は、光源ユニット20と、均一照明光学系30と、第1光変調装置180と、色
分離投射装置240と、第2光変調装置150と、クロスダイクロイックプリズム60と
、投射光学系90とを、システム光軸OAに沿って順に配置して構成されている。
本実施形態のプロジェクタ210に組み込んだ色分離投射装置240は、第2及び第3
ダイクロイックミラー41b,241b、反射ミラー143a,143b,243e,2
43f、フィールドレンズ45r,45g,45b、リレーレンズ171a,171b,
171c、転写レンズ系246a〜246c,246jを備える。これらのうち、第2及
び第3ダイクロイックミラー41b,241bを含んで構成される色分離光学系は、強度
変調された像光をB光、G光、及びR光の3つの光束に分離する。第2ダイクロイックミ
ラー41bは、赤・青・緑のうち赤色光LRの像光成分を透過させ、緑色光LGと青色光
LBとの像光成分を反射する。また、第3ダイクロイックミラー241bは、入射した緑
色光LG及び青色光LBのうち緑色光LGの像光成分を反射し、青色光LBを透過させる
この色分離投射装置240において、均一照明光学系30から第1光変調装置180を
経て入射した輝度変調後の像光は、リレーレンズ171a、反射ミラー143a、及び第
2ダイクロイックミラー41bに入射する。像光のうち赤色成分は、第2ダイクロイック
ミラー41bを透過し、リレーレンズ171b及び反射ミラー143bを経て最終段のフ
ィールドレンズ45rに入射する(第1光路OP1)。また、像光のうち緑色成分は、第
2ダイクロイックミラー41bで反射され、リレーレンズ171cを通過した後、第3ダ
イクロイックミラー241bで反射され、最終段のフィールドレンズ45gに入射する(
第2光路OP2)。さらに、像光のうち青色成分は、第3ダイクロイックミラー241b
を透過して、反射ミラー143e,143fや転写レンズ系246a〜246c,246
jを経て最終段のフィールドレンズ45bに入射する。転写レンズ系246a〜246c
,246jは、第1光路OP1と第2光路OP2の光路の長さが等しく第3光路OP3の
光路の長さは他の光路よりも長いために、リレーレンズ171a,171cによって第3
ダイクロイックミラー241bの後方に一旦形成される液晶パネル82aの青色の投影像
IMを、液晶パネル52b上に等倍かつ正立像として再結像するためのものである。
本実施形態のプロジェクタ210でも、第1光変調装置180で照明光に対して輝度変
調が施され、リレー光学系であるリレーレンズ171a〜171cを経て第2光変調装置
150で輝度変調像に対して画像情報変調が施され、投射光学系90によって高コントラ
ストのカラー画像がスクリーン上に投射される。この際、第1光変調装置180に入射さ
せる照明光として、光源ユニット20によって第1光源装置21Aからの照明光と第2光
源装置21Bからの照明光とを無駄なく合成した単一の光束として均一照明光学系30に
導くので、高輝度の照明光によって第1光変調装置180を照明することができ、結果的
に明るい画像を投射することができる。
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態に係るプロジェクタについて説明する。なお、第4実施形
態のプロジェクタは、第1実施形態のプロジェクタを一部変更したものであり、同一部分
には同一の符号を付して重複説明を省略する。また、特に説明しない部分については、第
1実施形態と同様であるものとする。
図5は、第4実施形態のプロジェクタの全体構造を説明する図である。このプロジェク
タ310は、光源ユニット20と、均一照明光学系30と、色分離光学系40と、第1光
変調装置50と、クロスダイクロイックプリズム60と、リレー光学系70と、第2光変
調装置380と、投射光学系90とをシステム光軸OAに沿って順に配置して構成されて
いる。
本実施形態では、第2光変調装置380として、透過変調型の液晶装置でなく反射偏光
型の液晶装置を組み込んでいる。
第2光変調装置380は、入射レンズ381、液晶パネル382、波長板385、及び
偏光ビームスプリッタ386を備える。このうち、液晶パネル382、波長板385、及
び偏光ビームスプリッタ386は、第1光変調装置50による画像情報変調後のカラーの
像光に対して画像情報に基づいて2次元的な輝度変調を施すための液晶ライトバルブを構
成する。なお、偏光ビームスプリッタ386は、偏光分離膜386aを内蔵しており、リ
レー光学系70を経たカラーの像光を液晶パネル382に導き、液晶パネル382からの
反射光を投射光学系90に導く役割を有する。
液晶パネル382は、一対の透明なガラス基板間に電気光学物質である液晶を密閉封入
したものである。液晶パネル382は、例えばポリシリコンTFTをスイッチング素子と
して、与えられた画像信号に従って、それぞれに入射した偏光光束を裏面に形成したミラ
ー382aで反射する際に偏光方向を変化させる。つまり、液晶パネル382は、反射し
た光束の偏光方向の空間的分布を変化させるための非発光で反射型の光変調装置であり、
液晶パネル382に入射したカラーの像光は、ミラー382aで反射されて液晶パネル3
82を往復する際に、液晶パネル382に電気的信号として入力された駆動信号或いは制
御信号に応じて、画素単位で偏光状態が調整される。その際、偏光ビームスプリッタ38
6及び波長板385によって、液晶パネル382に入射する輝度変調後の像光の偏光方向
が調整されるとともに、液晶パネル382から射出される光から所定の偏光方向の変調光
が取り出される。
なお、入射レンズ381は、リレー光学系70からの像光が液晶パネル82aに入射す
る角度を調整するためのものであるが、省略することも可能である。
本実施形態のプロジェクタ310では、第1光変調装置50で照明光に対して画像情報
変調が施され、リレー光学系70を経て第2光変調装置380で輝度変調像に対して輝度
変調が施され、投射光学系90によって高コントラストのカラー画像がスクリーン上に投
射される。この際、第1光変調装置50に入射させる照明光として、光源ユニット20に
よって第1光源装置21Aからの照明光と第2光源装置21Bからの照明光とを無駄なく
合成した単一の光束として均一照明光学系30に導くので、高輝度の照明光によって第1
光変調装置50を照明することができ、結果的に明るい画像を投射することができる。
〔第5実施形態〕
以下、本発明の第5実施形態に係るプロジェクタについて説明する。なお、第5実施形
態のプロジェクタは、第4実施形態のプロジェクタを一部変更したものであり、特に説明
しない部分については、第4実施形態と同様であるものとする。
図6は、第5実施形態のプロジェクタの全体構造を説明する図である。このプロジェク
タ410は、光源ユニット20と、均一照明光学系30と、第1光変調装置480と、リ
レー光学系70と、色分離光学系440と、第2光変調装置450と、クロスダイクロイ
ックプリズム60と、投射光学系90とを、システム光軸OAに沿って順に配置して構成
されている。ここで、光源ユニット20、均一照明光学系30、クロスダイクロイックプ
リズム60、及び投射光学系90については、第4実施形態と同様のものであるので説明
を省略する。また、第1光変調装置480と、第2光変調装置450とは、リレー光学系
70等を介して配置が入れ替わっているだけであり、それぞれ第4実施形態で説明した第
2光変調装置380と、第1光変調装置50と同様の構造を有する。
ただし、色分離光学系440において、反射ミラー443e,443fや転写レンズ系
446a〜446c,446jは、図4に示す第3実施形態のプロジェクタ210に設け
た反射ミラー243e,243fや転写レンズ系246a〜246c,246jに相当す
るものとなっており、リレー光学系70によって第2ダイクロイックミラー41bの後方
に一旦形成される液晶パネル382の赤色の投影像を、液晶パネル52r上に等倍かつ正
立像として再結像する役割を有する。
なお、リレー光学系70及び色分離光学系40は、図3に示す第2実施形態の色分離投
射装置140等のように、一体的に組み立てることができる。
本実施形態のプロジェクタ410では、第1光変調装置480で照明光に対して輝度変
調が施され、リレー光学系70を経て第2光変調装置450で輝度変調像に対して画像情
報変調が施され、投射光学系90によって高コントラストのカラー画像がスクリーン上に
投射される。この際、第1光変調装置480に入射させる照明光として、光源ユニット2
0によって第1光源装置21Aからの照明光と第2光源装置21Bからの照明光とを無駄
なく合成した単一の光束として均一照明光学系30に導くので、高輝度の照明光によって
第1光変調装置480を照明することができ、結果的に明るい画像を投射することができ
る。
〔第6実施形態〕
以下、本発明の第6実施形態に係るプロジェクタについて説明する。なお、第6実施形
態のプロジェクタは、図5に示す第4実施形態のプロジェクタを一部変更したものであり
、特に説明しない部分については、第4実施形態と同様であるものとする。
図7は、第6実施形態のプロジェクタの全体構造を説明する図である。このプロジェク
タ510は、光源ユニット20と、均一照明光学系30と、色分離合成光学系540と、
第1光変調装置550と、リレー光学系70と、第2光変調装置380と、投射光学系9
0と、システム光軸OAに沿って順に配置して構成されている。
本実施形態では、第1光変調装置550として、透過変調型の液晶装置でなく反射偏光
型の液晶装置を組み込んでいる。第1光変調装置550は、3色の照明光LR,LG,L
Bがそれぞれ入射する3つの液晶パネル552r,552g,552bと、各液晶パネル
552r,552g,552bに対向して配置される波長板553r,553g,553
bとを備える。ここで、各色の液晶パネル552r,552g,552bと、波長板55
3r,553g,553bとは、色分離合成光学系540の一部機能を含んで、照明光L
R,LG,LBを画像情報に基づいて2次元的に画像情報変調するための液晶ライトバル
ブを構成する。
色分離合成光学系540は、入射側波長選択位相差板541cと、偏光ビームスプリッ
タ541dと、ダイクロイックプリズム541eと、光路補償プリズム541fと、射出
側波長選択位相差板541gとを備える。このうち、偏光ビームスプリッタ541dと、
ダイクロイックプリズム541eと、光路補償プリズム541fとは、射出端PO1〜P
O3が各液晶パネル552r,552g,552bに向くようにL字状に接合されている
入射側波長選択位相差板541cは、照明光LR,LG,LBのうち例えば緑色光Gの
みをP偏光に変換し、赤色光LR及び青色光LBをS偏光のままとする。入射側波長選択
位相差板541cを介して射出端PI1に入射した照明光のうち緑色光LGは、偏光ビー
ムスプリッタ541dを透過して光路補償プリズム541fを直進し、波長板553gを
介して緑色用の液晶パネル552gに入射する。一方、射出端PI1に入射した照明光の
うち青色光LBは、偏光ビームスプリッタ541d内の偏光分離膜で反射されてダイクロ
イックプリズム541eを直進し、波長板553bを介して青色用の液晶パネル552b
に入射する。また、射出端PI1に入射した照明光のうち赤色光LRは、偏光ビームスプ
リッタ541d内の偏光分離膜で反射され、さらにダイクロイックプリズム541e内の
誘電体多層膜で反射され、波長板553rを介して赤色用の液晶パネル552rに入射す
る。
以下、各液晶パネル552r,552g,552bで変調されて反射・出力される各色
光LR,LG,LBについて説明する。緑色用の液晶パネル552gで反射された変調光
LGは、光路補償プリズム541fを直進し、偏光ビームスプリッタ541d内の偏光分
離膜で反射され、射出側波長選択位相差板541gを例えばS偏光のまま通過する。また
、青色用の液晶パネル552bで反射された変調光LBは、ダイクロイックプリズム54
1eを直進し、偏光ビームスプリッタ541dを例えばP偏光のまま透過して、射出側波
長選択位相差板541gを例えばP偏光からS偏光に変換されつつ通過する。さらに、赤
色用の液晶パネル552rで反射された変調光LRは、ダイクロイックプリズム541e
内の誘電体多層膜で反射され、偏光ビームスプリッタ541dを例えばP偏光のまま透過
して、射出側波長選択位相差板541gを例えばP偏光からS偏光に変換されつつ通過す
る。
本実施形態のプロジェクタ510では、第1光変調装置550で照明光に対して画像情
報変調が施され、リレー光学系70を経て第2光変調装置380で画像情報変調像に対し
て輝度変調が施され、投射光学系90によって高コントラストのカラー画像がスクリーン
上に投射される。この際、第1光変調装置550に入射させる照明光として、光源ユニッ
ト20によって第1光源装置21Aからの照明光と第2光源装置21Bからの照明光とを
無駄なく合成した単一の光束として均一照明光学系30に導くので、高輝度の照明光によ
って第1光変調装置550を照明することができ、結果的に明るい画像を投射することが
できる。
〔第7実施形態〕
以下、本発明の第7実施形態に係るプロジェクタについて説明する。なお、第7実施形
態のプロジェクタは、第6実施形態のプロジェクタを一部変更したものであり、特に説明
しない部分については、第6実施形態と同様であるものとする。
図8は、第7実施形態のプロジェクタの要部を説明する図である。本実施形態のプロジ
ェクタは、図7に示す色分離合成光学系540と第1光変調装置550とを、それぞれに
対応する色分離合成光学系640と第1光変調装置650とに置き換えたものである。
色分離合成光学系640は、偏光ビームスプリッタ647aと、第1プリズム647b
と、第2プリズム647cと、第3プリズム647dとを備える。このうち、偏光ビーム
スプリッタ647aは、例えばP偏光の照明光LR,LG,LBを透過させて、入射面S
1を介して第1プリズム647b内に照明光LR,LG,LBを入射させる。第1プリズ
ム647b内に入射した照明光LR,LG,LBのうち青色光LBは、第1及び第2プリ
ズム647b,647cの境界面S2に設けた誘電体多層膜で反射されて第1プリズム6
47bを逆行し、入射面S1で全反射されて第1プリズム647b外に射出され、第2光
変調装置650の緑色用の波長板553g及び液晶パネル552gに入射する。また、第
1プリズム647b内に入射した照明光LR,LG,LBのうち赤色光LRは、第1プリ
ズム647bを直進して第2プリズム647cに入射した後、第2及び第3プリズム64
7c,647dの境界面S3に設けた誘電体多層膜で反射されて第2プリズム647cを
逆行し、境界面S2で全反射されて第2プリズム647c外に射出され、第2光変調装置
650の赤色用の波長板553r及び液晶パネル552rに入射する。さらに、第1プリ
ズム647b内に入射した照明光LR,LG,LBのうち緑色光LGは、第1及び第2プ
リズム647b,647cを直進し、第3プリズム647dに入射してこれを直進して第
3プリズム647d外に射出され、第2光変調装置650の緑色用の波長板553g及び
液晶パネル552gに入射する。
以下、各液晶パネル552r,552g,552bで変調されて反射・出力される各色
光LR,LG,LBについて説明する。各液晶パネル552r,552g,552bで反
射され射出された各色光LR,LG,LBは、入射経路を逆行する。結果的に、変調後の
各色光LR,LG,LBは、入射面S1を介して第1プリズム647bから偏光ビームス
プリッタ647aに入射する。これらの変調光LR,LG,LBは、例えばS偏光として
偏光ビームスプリッタ647a内の偏光分離膜で反射され、例えば偏光ビームスプリッタ
647a外に射出される。
本実施形態でも、第1光変調装置650に入射させる照明光として、図7に示す光源ユ
ニット20によって第1光源装置21Aからの照明光と第2光源装置21Bからの照明光
とを無駄なく合成した単一の光束として均一照明光学系30に導くので、高輝度の照明光
によって第1光変調装置650を照明することができ、結果的に明るい画像を投射するこ
とができる。
〔第8実施形態〕
以下、本発明の第8実施形態に係るプロジェクタについて説明する。なお、第8実施形
態のプロジェクタは、図7に示す第6実施形態のプロジェクタを一部変更したものであり
、特に説明しない部分については、第6実施形態と同様であるものとする。
図9は、第8実施形態のプロジェクタの全体構造を説明する図である。このプロジェク
タ710は、光源ユニット20と、均一照明光学系30と、第1光変調装置780と、リ
レー光学系70と、色分離合成光学系740と、第2光変調装置750と、投射光学系9
0とを、システム光軸OAに沿って順に配置して構成されている。
ここで、光源ユニット20、均一照明光学系30、リレー光学系70、及び投射光学系
90については、第6実施形態と同様のものであるので説明を省略する。また、第1光変
調装置780と、色分離合成光学系740及び第2光変調装置750とは、リレー光学系
70を介して配置が入れ替わっているだけであり、それぞれ第6実施形態で説明した第2
光変調装置380と、色分離合成光学系540及び第1光変調装置550と同様の構造を
有する。
なお、色分離合成光学系740及び第2光変調装置750については、第6実施形態の
プロジェクタ510同様に図8の色分離合成光学系640及び第1光変調装置650に置
き換えることができる。
本実施形態のプロジェクタ710では、第1光変調装置780で照明光に対して輝度変
調が施され、リレー光学系70を経て第2光変調装置750で輝度変調像に対して画像情
報変調が施され、投射光学系90によって高コントラストのカラー画像がスクリーン上に
投射される。この際、第1光変調装置780に入射させる照明光として、光源ユニット2
0によって第1光源装置21Aからの照明光と第2光源装置21Bからの照明光とを無駄
なく合成した単一の光束として均一照明光学系30に導くので、高輝度の照明光によって
第1光変調装置780を照明することができ、結果的に明るい画像を投射することができ
る。
〔第9実施形態〕
以下、本発明の第9実施形態に係るプロジェクタについて説明する。なお、第9実施形
態のプロジェクタは、図6に示す第5実施形態のプロジェクタを一部変更したものであり
、特に説明しない部分については、第5実施形態と同様であるものとする。
図10は、第9実施形態のプロジェクタの全体構造を説明する図である。このプロジェ
クタ810は、光源ユニット20と、均一照明光学系30と、第1光変調装置880と、
リレー光学系70と、色分離光学系440と、第2光変調装置450と、クロスダイクロ
イックプリズム60と、投射光学系90とを、システム光軸OAに沿って順に配置して構
成されている。ここで、光源ユニット20、均一照明光学系30、リレー光学系70、色
分離光学系440、第2光変調装置450、クロスダイクロイックプリズム60、及び投
射光学系90については、図6の第5実施形態と同様のものであるので説明を省略する。
第1光変調装置880は、デジタル・マイクロミラー・デバイス882のほか、光路折
曲ミラー886とレンズ887とを備える。デジタル・マイクロミラー・デバイス882
は、これに入射する照明光を、与えられた画像信号に応じて各画素に対応するマイクロミ
ラー単位で反射することにより、輝度変調画像の像光をリレー光学系70の方向に射出す
る機能を有する反射方向制御型の光変調装置である。デジタル・マイクロミラー・デバイ
ス882から射出される像光は、リレー光学系70及び色分離光学系440を介して、輝
度変調用の第2光変調部450において再結像され、第2光変調部450で画像情報変調
された像光は、投射光学系90によってプロジェクタ810の前方に配置されたスクリー
ン(不図示)に投射される。
本実施形態のプロジェクタ810では、第1光変調装置880で照明光に対して輝度変
調が施され、リレー光学系70を経て第2光変調装置450で輝度変調像に対して画像情
報変調が施され、投射光学系90によって高コントラストのカラー画像がスクリーン上に
投射される。この際、第1光変調装置880に入射させる照明光として、光源ユニット2
0によって第1光源装置21Aからの照明光と第2光源装置21Bからの照明光とを無駄
なく合成した単一の光束として均一照明光学系30に導くので、高輝度の照明光によって
第1光変調装置880を照明することができ、結果的に明るい画像を投射することができ
る。
〔第10実施形態〕
以下、本発明の第10実施形態に係るプロジェクタについて説明する。なお、第10実
施形態のプロジェクタは、図10に示す第9実施形態のプロジェクタを一部変更したもの
であり、特に説明しない部分については、第9実施形態と同様であるものとする。
図11は、第10実施形態のプロジェクタの要部を説明する図である。本実施形態のプ
ロジェクタは、均一照明光学系30を、異なるタイプの均一照明光学系830に置き換え
たものである。
均一照明光学系830は、集光レンズ831xと、偏光変換装置831と、ロッドイン
テグレータ833と、結像レンズ835とを備える。このうち、ロッドインテグレータ8
33及び結像レンズ835は、均一化光学系を構成する。
均一照明光学系830のうち、偏光変換装置831は、光源ユニット20の射出側に配
置された集光レンズ831xに対向した状態で、ロッドインテグレータ833の入射端に
取り付けられており、入射した照明光の偏光方向を揃える。この偏光変換装置831は、
2つの直角三角形プリズムP1,P2と平行四辺形プリズムP3とを貼り合わせることに
より形成されており、一方の直角三角形プリズムP1と平行四辺形プリズムP3との間に
挟まれた偏光分離膜831aと、他方の直角三角形プリズムP2と平行四辺形プリズムP
3との間に挟まれた反射膜831bと、プリズムP1,P3のいずれか一方の射出側に配
置された波長板831dとを備える。偏光分離膜831aと反射膜831bとは、各プリ
ズムの斜面上に蒸着によって形成された誘電体多層膜であり、システム光軸OAに対して
45°傾斜した状態で配置されている。これらのうち、偏光分離膜831aは、光源ユニ
ット20からの光束偏光のうち特定方向の直線偏光成分(例えばP偏光)を透過させると
ともにこれに直交する方向の直線偏光成分(例えばS偏光)を反射させ、結果的に直交す
る2つの直線偏光成分を効率よく分離する。また、反射膜831bは、偏光分離膜831
aで反射された一方の直線偏光成分(例えばS偏光)を略完全に反射して光路を折り曲げ
る。この反射膜831bは、金属膜の蒸着ミラーに置き換えることもできる。波長板83
1dは、1/2波長板で形成された位相素子であり、例えば反射膜831bで反射され平
行四辺形プリズムP3からシステム光軸OA方向に射出された直線偏光成分(例えばS偏
光)を、これに直交する成分の直線偏光成分(例えばP偏光)に変換する。
ロッドインテグレータ833は、システム光軸OAに沿って延びる四角柱状の透明部材
からなる光学系であり、システム光軸OAに垂直な矩形断面を有し、偏光変換装置831
に対向する入射ポートIPから入射した光源ユニット20からの光束は、ロッドインテグ
レータ833を経てその射出側の射出ポートOPから射出される。ロッドインテグレータ
833は、入射ポートIPからの光束を複数の部分光束に分割するとともに、かかる部分
光束を重畳して射出ポートOPに入射させる均一化機能を有する。
結像レンズ835は、ロッドインテグレータ833の射出ポートOPの像を第1光変調
装置880のデジタル・マイクロミラー・デバイス882の被照射領域(画像情報が形成
される有効画素領域)に投影する。
本実施形態でも、第1光変調装置880に入射させる照明光として、光源ユニット20
によって第1光源装置21Aからの照明光と第2光源装置21Bからの照明光とを無駄な
く合成した単一の光束として均一照明光学系830に導くので、高輝度の照明光によって
第1光変調装置880を照明することができ、結果的に明るい画像を投射することができ
る。
図12は、図11に示す均一照明光学系830の変形例を説明する図である。この均一
照明光学系830’の場合、光源ユニット20から射出される光源光は、集光されて光入
射孔839aを介してロッドインテグレータ833内部に導入される。ロッドインテグレ
ータ833の入射端には、戻り光を反射するミラー839が設けられており、ロッドイン
テグレータ833の射出端には、(λ/4)板838aと偏光板838bとが順次設けら
れている。ミラー839に設けた開口である光入射孔839aから入射した光源光は、内
部で反射を繰り返すことによって分割され(λ/4)板838a及び偏光板838bを経
て射出ポートOPから均一化された照明光として射出される。偏光板838bは、反射型
の偏光板であり、例えばP偏光を透過させるがS偏光を反射する。よって、偏光板838
bで反射されたS偏光は、(λ/4)板838aを逆行する際に円偏光に変換され、ミラ
ー839で反射されて再度(λ/4)板838aを通過する際にP偏光になる。よって、
戻り光がロッドインテグレータ833及び(λ/4)板838aを往復することによって
偏光板838bを通過し、ロッドインテグレータ833に取り込まれた光源光が効率よく
特定方向の偏光に変換されて射出ポートOPから射出される。
〔第11実施形態〕
以下、本発明の第10実施形態に係るプロジェクタについて説明する。なお、第10実
施形態のプロジェクタは、図11に示す第9、或いは第10実施形態のプロジェクタを一
部変更したものであり、特に説明しない部分については、第9、10実施形態と同様であ
るものとする。
図13は、第10実施形態のプロジェクタの全体構造を説明する図である。このプロジ
ェクタ910は、光源ユニット20と、均一照明光学系930と、第1光変調装置880
と、リレー光学系70と、色分離光学系440と、第2光変調装置380と、投射光学系
90とを、システム光軸OAに沿って順に配置して構成されている。ここで、光源ユニッ
ト20、第1光変調装置880、リレー光学系70、第2光変調装置380、及び投射光
学系90については、第9、或いは第10実施形態と同様のものであるので説明を省略す
る。
均一照明光学系930については、図12で説明した均一照明光学系830と同様のも
のであるが、ロッドインテグレータ833の射出ポートOPと結像レンズ835との間に
カラーホイール936を設けた構造となっている。
ロッドインテグレータ833を通過して射出ポートOPから射出された照明光は、カラ
ーホイール936に入射する。カラーホイール936は、図示を省略するモータによって
回転可能になっており、ロッドインテグレータ833の射出ポートOPに対向配置される
フィルタ面936aには、R、G、及びBの3色の円形フィルタが3等分されて扇状に形
成されている。フィルタ面936aは、ロッドインテグレータ833から射出された照明
光をRGBの3色に時系列的に色分割して射出する。カラーホイール936の後段に設け
た結像レンズ835は、ロッドインテグレータ833の射出ポートOPの像を第1光変調
装置880上に形成し、第1光変調装置880の均一な照明が達成される。第1光変調装
置880は、デジタル・マイクロミラー・デバイス882を備え、デジタル・マイクロミ
ラー・デバイス882は、カラーホイール936からの照明光の入射に同期して、これに
入射する照明光を与えられた画像信号に応じて各画素に対応するマイクロミラーで反射す
る。デジタル・マイクロミラー・デバイス882から射出される像光は、リレー光学系7
0を介して、輝度変調用の第2光変調部380において再結像され、第2光変調部380
で輝度変調された像光は、投射光学系90によってプロジェクタ910の前方に配置され
たスクリーン(不図示)に投射される。
本実施形態でも、第1光変調装置880に入射させる照明光として、光源ユニット20
によって第1光源装置21Aからの照明光と第2光源装置21Bからの照明光とを無駄な
く合成した単一の光束として均一照明光学系30に導くので、高輝度の照明光によって第
1光変調装置880を照明することができ、結果的に明るい画像を投射することができる
なお、この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能
である。
すなわち、上記第1〜第11実施形態において、照明光や像光としての各色光RGBの
光路は、誘電体多層膜の設計変更等により互いに入れ替えることができる。
また、プロジェクタとしては、投射面を観察する方向から画像投射を行う前面プロジェ
クタと、投射面を観察する方向とは反対側から画像投射を行う背面プロジェクタ(リアプ
ロジェクタ)とがあるが、図1、4等に示すプロジェクタ10,110,210,310
,410,510,710,810,910の構成は、いずれにも適用可能である。
第1実施形態に係るプロジェクタの光学系を説明する図である。 図1のプロジェクタに組み込まれる光源ユニット等を説明する拡大図である。 第2実施形態に係るプロジェクタの光学系を説明する図である。 第3実施形態に係るプロジェクタの光学系を説明する図である。 第4実施形態に係るプロジェクタの光学系を説明する図である。 第5実施形態に係るプロジェクタの光学系を説明する図である。 第6実施形態に係るプロジェクタの光学系を説明する図である。 第7実施形態に係るプロジェクタの要部を説明する図である。 第8実施形態に係るプロジェクタの光学系を説明する図である。 第9実施形態に係るプロジェクタの光学系を説明する図である。 第10実施形態に係るプロジェクタの要部を説明する図である。 図11のプロジェクタの変形例を説明する図である。 第11実施形態に係るプロジェクタの光学系を説明する図である。
符号の説明
10…プロジェクタ、 20…光源ユニット、 21…主反射鏡、 21A…第1光源
装置、 21B…第2光源装置、 21a…光源ランプ、 21b…主反射鏡、 21c
…副反射鏡、 24…照明光結合部、 25A…第1偏光変換部、 25B…第2偏光変
換部、 25a…偏光分離膜、 25b…反射膜、 25d…波長板、 26…偏光ビー
ムスプリッタ、 26a…偏光分離膜、 30…均一照明光学系、 32…オプティカル
インテグレータ、 34…偏光変換部材、 40…色分離光学系、 50…第1光変調装
置、 52r,52g,52b…液晶パネル、 60…クロスダイクロイックプリズム、
60、…クロスダイクロイックプリズム、 70…リレー光学系、 71…結像レンズ
、 80…第2光変調装置、 82a…液晶パネル、 90…投射光学系、 LR,LG
,LB…各色光、 OA…システム光軸、 OA1,OA2…光源光軸

Claims (8)

  1. 照明用の光を放射する発光部を有する第1発光管と、前記第1発光管から放射された光
    を反射する第1反射鏡とを有する第1光源装置と、
    前記第1光源装置から射出された照明光を第1方向の偏光に揃える第1偏光変換部と、
    照明用の光を放射する発光部を有する第2発光管と、前記第2発光管から放射された光
    を反射する第2反射鏡とを有する第2光源装置と、
    前記第2光源装置から射出された照明光を前記第1方向と異なる第2方向の偏光に揃え
    る第2偏光変換部と、
    前記第1光源装置に対向して配置され前記第1方向の偏光を入射させる第1入射面と、
    前記第2光源装置に対向して配置され前記第2方向の偏光を入射させる第2入射面とを有
    し、前記第1入射面を介して入射した前記第1方向の偏光と、前記第2入射面を介して入
    射した前記第2方向の偏光とを結合して射出する偏光合成部と、
    前記偏光合成部で結合された照明光を画像情報に応じて変調する第1光変調装置と、
    前記第1光変調装置で変調された変調光を一旦結像させるリレー光学系と、
    前記リレー光学系によって結像された像光を画像情報に応じて変調する第2光変調装置
    と、
    前記第2光変調装置で変調された変調光を像光として投射する投射光学系と
    を備えるプロジェクタ。
  2. 前記第1及び第2光源装置は、前記第1及び第2発光管から前記第1及び第2反射鏡の
    外側に向けて放射された光をそれぞれ前記第1及び第2発光管の前記発光部に戻す副反射
    部をそれぞれ備える請求項1記載のプロジェクタ。
  3. 前記第1及び第2光源装置は、楕円面の反射面を有する前記第1及び第2反射鏡からの
    収束光を平行化する平行化レンズをさらに備える請求項1及び請求項2のいずれか一項記
    載のプロジェクタ。
  4. 前記第1偏光変換部は、前記第1光源装置からの光束のうち第1偏光成分に係る光束を
    透過し第2偏光成分に係る光束を反射する第1偏光分離面と、当該第1偏光分離面からの
    前記第2偏光成分に係る光束を前記第1偏光成分に係る光束に平行な方向に向けて反射す
    る第1反射面と、前記第1及び第2偏光成分に係る光束のいずれか一方である前記第2方
    向の偏光を他方である前記第1方向の偏光に変換して射出する第1位相素子とを有し、
    前記第2偏光変換部は、前記第2光源装置からの光束のうち第1偏光成分に係る光束を
    透過し第2偏光成分に係る光束を反射する第2偏光分離面と、当該第2偏光分離面からの
    前記第2偏光成分に係る光束を前記第1偏光成分に係る光束に平行な方向に向けて反射す
    る第2反射面と、前記第1及び第2偏光成分に係る光束のいずれか一方である前記第1方
    向の偏光を他方である前記第2方向の偏光に変換して射出する第2位相素子とを有する請
    求項1から請求項3のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  5. 前記偏光合成部と前記第1光変調装置との間に、前記偏光合成部から射出された照明光
    を均一化する光均一化手段と、前記偏光合成部から射出された照明光の偏光方向を一種類
    の直線偏光に揃える偏光変換光学系とをさらに備える請求項1から請求項4のいずれか一
    項記載のプロジェクタ。
  6. 前記第1光変調装置は、透過変調型の液晶装置、反射偏光型の液晶装置、及びデジタル
    ・マイクロミラー・デバイスのいずれか1つである請求項1から請求項5のいずれか一項
    記載のプロジェクタ。
  7. 前記第2光変調装置は、前記第1光変調装置が透過変調型の液晶装置及び反射偏光型の
    液晶装置のいずれか1つである場合、透過変調型の液晶装置、反射偏光型の液晶装置、及
    びデジタル・マイクロミラー・デバイスのいずれか1つであり、前記第1光変調装置がデ
    ジタル・マイクロミラー・デバイスである場合、透過変調型の液晶装置、及び反射偏光型
    の液晶装置のいずれか1つである請求項1から請求項6のいずれか一項記載のプロジェク
    タ。
  8. 前記第1及び第2光変調装置のいずれか一方は、カラー画像を形成する画像情報変調を
    行い、前記第1及び第2光変調装置のいずれか他方は、輝度分布を有する画像を形成する
    輝度変調を行う請求項1から請求項7のいずれか一項記載のプロジェクタ。
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