JP2007219050A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、プロジェクタ及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、プロジェクタ及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2007219050A
JP2007219050A JP2006037577A JP2006037577A JP2007219050A JP 2007219050 A JP2007219050 A JP 2007219050A JP 2006037577 A JP2006037577 A JP 2006037577A JP 2006037577 A JP2006037577 A JP 2006037577A JP 2007219050 A JP2007219050 A JP 2007219050A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
light
electro
optical device
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006037577A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4876613B2 (ja
Inventor
Shunji Uejima
俊司 上島
Makoto Inoguchi
誠 伊野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2006037577A priority Critical patent/JP4876613B2/ja
Publication of JP2007219050A publication Critical patent/JP2007219050A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4876613B2 publication Critical patent/JP4876613B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

【課題】光利用効率に優れ、コストが安い薄型の電気光学装置、電気光学装置の製造方法、プロジェクタ及び電子機器を提供すること。
【解決手段】プリズム素子211を構成する溝63を埋めるように充填物212が設けられているので、プリズム素子211が設けられた対向基板200の表面上に遮光部203aを配置したときに、充填物212が土台のように遮光部203aを保持することになる。充填物212が遮光部203aを保持するため、対向基板200の表面にカバーガラスを貼り付けない構成にすることができる。これにより、光利用効率に優れ、コストが低い薄型の液晶パネル120Rを得ることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、プロジェクタ及び電子機器に関するものである。
プロジェクタのライトバルブとして用いられる電気光学装置の画像表示領域には、光を射出する画素部と、当該画素部に電気信号を供給する配線が形成された画素間領域とが設けられている。例えば液晶装置においては、当該画素間領域は通常遮光部によって覆われており、この部分において光が透過しないようになっている。
このような電気光学装置においては、画素部から射出される光の光量はできるだけ多く、明るい光であることが望まれており、高い光利用効率を実現することが求められている。例えば特許文献1には、画素間領域に楔形の溝を有する光学素子を用いた液晶装置が開示されている。当該光学素子は、液晶装置の対向する一対の基板のうち一方の基板側に設けられており、画素間領域を通過する光が当該溝によって画素部内に反射される、すなわち、当該溝はプリズムの役割を果たすようになっている。これにより、光の利用効率を高めることが可能になっている。
一方、この溝は基板表面の画素間領域に設けられるため、遮光部を形成する領域と重なることになる。基板表面に溝が形成されていると、遮光部がこの溝に陥没し、変形したり破損したりしてしまう虞がある。このため、溝が形成された基板表面にカバーガラスを貼り付けて、当該カバーガラス上に遮光部を形成するようにしている。
特開平3−170911号公報
しかしながら、カバーガラスを貼り付けると当該カバーガラスの厚さの分液晶装置が厚くなってしまう上、特許文献1の図5に示す構成では、反射光線は、カバーガラス中を進行し遮光部に照射され光利用効率の低下を招く。また、カバーガラスを貼り付けによるコスト増大が見込まれる。
このような事情に鑑みて、本発明の目的は、光利用効率に優れ、コストが安い薄型の電気光学装置、電気光学装置の製造方法、プロジェクタ及び電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る電気光学装置は、一対の基板を有し、該一対の基板間に電気光学物質を保持してなる電気光学装置であって、前記一対の基板の一方の基板は、該基板の前記電気光学物質側の表面に、該基板の入射光を集光するプリズム素子が形成されてなり、該プリズム素子は、前記表面に溝を形成してなり、前記溝内には、該溝内を埋めるようにして充填された充填物が配設され、少なくとも前記充填物の表面に平面視で重なるように設けられた前記電気光学装置を構成する機能層を具備し、前記溝の側面が、断面形状において前記溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも外側に設けられていることを特徴とする。
ここで、「電気光学装置」とは、電界により物質の屈折率が変化して光の透過率を変化させる電気光学効果を有するものの他、電気エネルギーを光学エネルギーに変換するもの等も含んで総称している。具体的には、電気光学物質として液晶を用いる液晶表示装置、有機EL(Electro-Luminescence)を用いる有機EL装置、無機ELを用いる無機EL装置、電気光学物質としてプラズマ用ガスを用いるプラズマディスプレイ装置等がある。さらには、電気泳動ディスプレイ装置(EPD:Electrophoretic Display)、フィールドエミッションディスプレイ装置(FED:電界放出表示装置:Field Emission Display)等がある。また、「機能層」とは、電気光学装置を構成する基板上などに設けられた遮光層や電極層など、電気光学装置を機能させるために設けられた層をいうものとする。
本発明によれば、プリズム素子を構成する溝を埋めるように流動性材料である、樹脂材料あるいはゾルゲルガラス、微小固形(粉末)材料、等の充填物が設けられているので、充填物上に電気光学装置に用いられる機能層を配置したときに、当該充填物が土台のように機能層を保持することになる。充填物が機能層を保持するため、基板表面にカバーガラスを貼り付けない構成にすることができる。これにより、光利用効率に優れ、コストが低い薄型の電気光学装置を得ることができる。
また、前記のとおり、プリズム素子を構成する基板上に前記の電気光学装置を構成する基板上などに設けられた遮光層や電極層など、電気光学装置を機能させるために設けられた層が直接、接する様、構成することで遮光部への光線入射や、構成部材の簡素化による低コスト化、小型化、高効率化を実現できる。
また、本発明では、溝の側面の一部が、断面形状において溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも外側に設けられているので、溝内に充填物を充填する際に、充填物の材料を流動化させて充填させる場合には、当該材料が溝の先端まで行き渡りやすくなる。また、CVD法や、スパッタ法、鍍金法、あるいは、粉末材料を充填する方法に於いても、これにより、充填物を容易に充填させることができる。
本発明に係る電気光学装置は、一対の基板を有し、該一対の基板間に電気光学物質を保持してなる電気光学装置であって、前記一対の基板の一方の基板は、該基板の前記電気光学物質側の表面に、該基板の入射光を集光するプリズム素子が形成されてなり、該プリズム素子は、前記表面に溝を形成してなり、前記溝内には、該溝内を埋めるようにして充填された充填物が配設され、少なくとも前記充填物の表面に平面視で重なるように設けられた前記電気光学装置を構成する機能層を具備し、前記溝の側面の少なくとも一部が、断面形状において前記溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも内側に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、溝の側面の一部が、断面形状において溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも内側に設けられているので、溝内に充填物を充填する際に、充填物の材料を流動化させて充填させる場合には、当該材料が溝の先端まで行き渡りやすくなる。また、CVD法や、スパッタ法、鍍金法、あるいは、粉末材料を充填する方法に於いても、これにより、充填物を容易に充填させることができる。また、溝の側面の一部が断面形状において溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも内側に設けられた構成は、容易に溝を形成することができるという利点がある。
また、前記溝の側面が、断面形状において前記開口部端を通って前記基板面に垂直な仮想直線よりも内側に設けられていることが好ましい。
本発明によれば、溝の側面が、断面形状において開口部端を通って基板面に垂直な仮想直線よりも内側に設けられているので、当該溝の側面が、開口部端よりも内側に位置することになる。このため、基板を透過した光を確実に全反射させることができ、当該光を集光しやすくすることができる。
また、前記機能層が遮光部であることが好ましい。
本発明によれば、例えばプリズム素子が電気光学装置の画素領域間に設けられる場合、プリズム素子に重なるように遮光部を設けることができる。従来のようにカバーガラスを設けてカバーガラス上に遮光部を設けた構成ではプリズムと遮光部とが基板面からの高さ方向に離れていたため、プリズム素子の設けられた基板を透過した光が、当該カバーガラス上の遮光部によって吸収される場合があった。これに対して、本発明では、遮光部を充填物上に直接形成することによって、遮光部によって吸収される光の光量を減少させることができる。
また、前記充填物は流動性材料であることが好ましい。
本発明によれば、充填物を構成する材料として流動性材料を用いることで溝内への充填を容易に出来ると共に、充填材料表面を平坦化することが容易となる。また、充填物の表面が前記基板の表面と面一状態になっていることが好ましい。充填物の表面が基板の表面と面一状態になっているので、例えば当該充填物上と基板表面上とに跨って機能層を設ける場合には、平坦な面上に設けることが可能となる。
また、前記充填物の光屈折率が、前記基板の光屈折率と異なることが好ましい。
本発明によれば、充填物の光屈折率が、基板の光屈折率と異なる場合、基板の内側から溝に入射した光を全反射させることができる。これにより、光を効率的に利用することができる。
更に好ましくは、前記充填物が、前記基板の光屈折率よりも低い光屈折率を有する材料からなることが好ましい。
本発明によれば、充填物が、基板の光屈折率よりも低い光屈折率を有する材料からなるので、基板の内側から溝に入射した光を全反射させることがより広い入射角度に於いて容易にすることができる。これにより、光を一層効率的に利用することができる。
また、前記充填物が、金属材料または、金属材料以外の不透明材料を含んでいることが好ましい。
本発明によれば、充填物が金属材料を含んでいるので、基板の内側から溝に入射した光を反射させることができる。また、金属材料を含んだ充填物または、不透明材料であるセラミック、カーボン、鉱物等の不透明材料を含んだ充填物は、電気光学装置を構成する遮光部の機能を兼ね備えることになる。これにより、別途遮光部を設ける必要が無く、コストの低減を図ることができる。
また、前記充填物の熱膨張率が、前記基板の熱膨張率にほぼ等しいことが好ましい。
充填物の熱膨張率と基板の熱膨張率の差が大きいと、基板が変形し、電気光学装置に設けられる各機能素子の機能が阻害されることになる。これに対して、本発明によれば、充填物の熱膨張率と基板の熱膨張率とがほぼ等しいので、かかる機能の阻害を回避することができる。例えば、本発明に係る電気光学装置がプロジェクタ等の高温下で使用される機器に搭載される場合には、基板と充填物との間に熱膨張による歪みが発生することが無い。
また、前記溝の側面上に、光を反射する反射膜が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、溝の側面上に、光を反射する反射膜が設けられているので、基板を透過した光を当該溝の側面において確実に反射させることができる。これにより、光の利用効率を向上させることができる。
本発明に係る電気光学装置の製造方法は、一対の基板を有し、該一対の基板間に電気光学物質を保持してなる電気光学装置の製造方法であって、前記一対の基板の一方の基板の前記電気光学物質側の表面に、該基板の入射光を集光するプリズム素子となる溝を形成する工程と、前記溝の内部に流動性材料を流し込む工程と、前記溝の内部に流し込まれた前記流動性材料を硬化させる工程と、少なくとも硬化させられた前記流動性材料に重なるように、前記電気光学装置を構成する機能層を配置する工程とを具備し、前記溝を形成する工程では、前記溝の側面が、断面形状において前記溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも外側に設けられるように前記溝を形成することを特徴とする。
本発明では、一対の基板の一方の基板の前記電気光学物質側の表面に、該基板の入射光を集光するプリズム素子となる溝を形成する工程において、溝の側面が、断面形状において溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも外側に設けられるように溝を形成することとしたので、溝内に充填物を充填する際に、充填物の材料を流動化させて充填させる場合には、当該材料が溝の先端まで行き渡りやすくなる。これにより、充填物を容易に充填させることができる。
また、本発明に係る電気光学装置の製造方法は、一対の基板を有し、該一対の基板間に電気光学物質を保持してなる電気光学装置の製造方法であって、前記一対の基板の一方の基板の前記電気光学物質側の表面に、該基板の入射光を集光するプリズム素子となる溝を形成する工程と、前記溝の内部に流動性材料を流し込む工程と、前記溝の内部に流し込まれた前記流動性材料を硬化させる工程と、少なくとも硬化させられた前記流動性材料に重なるように、前記電気光学装置を構成する機能層を配置する工程とを具備し、前記溝を形成する工程では、前記溝の側面の少なくとも一部が、断面形状において前記溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも内側に設けられるように前記溝を形成することを特徴とする。
本発明では、一対の基板の一方の基板の前記電気光学物質側の表面に、該基板の入射光を集光するプリズム素子となる溝を形成する工程において、溝の側面が、断面形状において溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも内側に設けられるように溝を形成することとしたので、溝内に充填物を充填する際に、充填物の材料を流動化させて充填させる場合には、当該材料が溝の先端まで行き渡りやすくなる。これにより、充填物を容易に充填させることができる。また、本発明では、溝の側面の少なくとも一部が、断面形状において溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも内側に設けられるように溝を形成するので、容易に溝を形成することができるという利点がある。
本発明に係るプロジェクタは、上記の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、明るい表示が可能であり薄型で安価な電気光学装置を備えているので、コントラスト・表示特性の高い良質のプロジェクタを得ることができる。
本発明に係る電子機器は、上記の電気光学装置を供えたことを特徴とする。
本発明によれば、明るい表示が可能であり、薄型で安価な電気光学装置を備えているので、コントラスト・表示特性の高い良質の表示部を有する電子機器を得ることができる。
[第1実施形態]
(プロジェクタ)
まず、本発明の第1実施形態に係るプロジェクタの概略構成を説明する。
図1に示すように、光源部である超高圧水銀ランプ101は、第1色光である赤色光(以下、「R光」という。)、第2色光である緑色光(以下、「G光」という。)、及び第3色光である青色光(以下、「B光」という。)を含む光を供給する。インテグレータ104は、超高圧水銀ランプ101からの光の照度分布を均一化する。照度分布を均一化された光は、偏光変換素子105にて特定の振動方向を有する偏光光、例えばs偏光光に変換される。s偏光光に変換された光は、色分離光学系を構成するR光透過ダイクロイックミラー106Rに入射する。以下、R光について説明する。R光透過ダイクロイックミラー106Rは、R光を透過し、G光、B光を反射する。R光透過ダイクロイックミラー106Rを透過したR光は、反射ミラー107に入射する。反射ミラー107は、R光の光路を90度折り曲げる。光路を折り曲げられたR光は、第1色光であるR光を画像信号に応じて変調する第1色光用空間光変調装置110Rに入射する。第1色光用空間光変調装置110Rは、R光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶表示装置である。なお、ダイクロイックミラーを透過しても、光の偏光方向は変化しないため、第1色光用空間光変調装置110Rに入射するR光は、s偏光光のままの状態である。
第1色光用空間光変調装置110Rは、λ/2位相差板123R、ガラス板124R、第1偏光板121R、液晶パネル120R、及び第2偏光板122Rを有する。液晶パネル120Rの詳細な構成については後述する。λ/2位相差板123R及び第1偏光板121Rは、偏光方向を変換させない透光性のガラス板124Rに接する状態で配置される。これにより、第1偏光板121R及びλ/2位相差板123Rが、発熱により歪んでしまうという問題を回避できる。なお、図1において、第2偏光板122Rは独立して設けられているが、液晶パネル120Rの射出面や、クロスダイクロイックプリズム112の入射面に接する状態で配置しても良い。
第1色光用空間光変調装置110Rに入射したs偏光光は、λ/2位相差板123Rによりp偏光光に変換される。p偏光光に変換されたR光は、ガラス板124R及び第1偏光板121Rをそのまま透過し、液晶パネル120Rに入射する。液晶パネル120Rに入射したp偏光光は、画像信号に応じた変調により、R光がs偏光光に変換される。液晶パネル120Rの変調により、s偏光光に変換されたR光が、第2偏光板122Rから射出される。このようにして、第1色光用空間光変調装置110Rで変調されたR光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム112に入射する。
次に、G光について説明する。R光透過ダイクロイックミラー106Rで反射された、G光とB光とは光路を90度折り曲げられる。光路を折り曲げられたG光とB光とは、B光透過ダイクロイックミラー106Gに入射する。B光透過ダイクロイックミラー106Gは、G光を反射し、B光を透過する。B光透過ダイクロイックミラー106Gで反射されたG光は、第2色光であるG光を画像信号に応じて変調する第2色光用空間光変調装置110Gに入射する。第2色光用空間光変調装置110GはG光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶表示装置である。第2色光用空間光変調装置110Gは、液晶パネル120G、第1偏光板121G及び第2偏光板122Gを有する。液晶パネル120Gの詳細に関しては後述する。
第2色光用空間光変調装置110Gに入射するG光は、s偏光光に変換されている。第2色光用空間光変調装置110Gに入射したs偏光光は、第1偏光板121Gをそのまま透過し、液晶パネル120Gに入射する。液晶パネル120Gに入射したs偏光光は、画像信号に応じた変調により、G光がp偏光光に変換される。液晶パネル120Gの変調により、p偏光光に変換されたG光が、第2偏光板122Gから射出される。このようにして、第2色光用空間光変調装置110Gで変調されたG光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム112に入射する。
次に、B光について説明する。B光透過ダイクロイックミラー106Gを透過したB光は、2枚のリレーレンズ108と、2枚の反射ミラー107とを経由して、第3色光であるB光を画像信号に応じて変調する第3色光用空間光変調装置110Bに入射する。第3色光用空間光変調装置110Bは、B光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶表示装置である。
なお、B光にリレーレンズ108を経由させるのは、B光の光路の長さがR光及びG光の光路の長さよりも長いためである。リレーレンズ108を用いることにより、B光透過ダイクロイックミラー106Gを透過したB光を、そのまま第3色光用空間光変調装置110Bに導くことができる。第3色光用空間光変調装置110Bは、λ/2位相差板123B、ガラス板124B、第1偏光板121B、液晶パネル120B、及び第2偏光板122Bを有する。なお、第3色光用空間光変調装置110Bの構成は、上述した第1色光用空間光変調装置110Rの構成と同様なので、詳細な説明は省略する。
第3色光用空間光変調装置110Bに入射するB光は、s偏光光に変換されている。第3色光用空間光変調装置110Bに入射したs偏光光は、λ/2位相差板123Bによりp偏光光に変換される。p偏光光に変換されたB光は、ガラス板124B及び第1偏光板121Bをそのまま透過し、液晶パネル120Bに入射する。液晶パネル120Bに入射したp偏光光は、画像信号に応じた変調により、B光がs偏光光に変換される。液晶パネル120Bの変調により、s偏光光に変換されたB光が、第2偏光板122Bから射出される。第3色光用空間光変調装置110Bで変調されたB光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム112に入射する。このように、色分離光学系を構成するR光透過ダイクロイックミラー106RとB光透過ダイクロイックミラー106Gとは、超高圧水銀ランプ101から供給される光を、第1色光であるR光と、第2色光であるG光と、第3色光であるB光とに分離する。
色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム112は、2つのダイクロイック膜112a、112bをX字型に直交して配置して構成されている。ダイクロイック膜112aは、B光を反射し、G光を透過する。ダイクロイック膜112bは、R光を反射し、G光を透過する。このように、クロスダイクロイックプリズム112は、第1色光用空間光変調装置110R、第2色光用空間光変調装置110G、及び第3色光用空間光変調装置110Bでそれぞれ変調されたR光、G光及びB光を合成する。
投射レンズ114は、クロスダイクロイックプリズム112で合成された光をスクリーン116に投射する。これにより、スクリーン116上でフルカラー画像を得ることができる。
上述のように、第1色光用空間光変調装置110R及び第3色光用空間光変調装置110Bからクロスダイクロイックプリズム112に入射される光は、s偏光光となるように設定される。また、第2色光用空間光変調装置110Gからクロスダイクロイックプリズム112に入射される光は、p偏光光となるように設定される。このようにクロスダイクロイックプリズム112に入射される光の偏光方向を異ならせることで、クロスダイクロイックプリズム112において各色光用空間光変調装置から射出される光を有効に合成できる。ダイクロイック膜112a、112bは、通常、s偏光光の反射特性に優れる。このため、ダイクロイック膜112a、112bで反射されるR光及びB光をs偏光光とし、ダイクロイック膜112a、112bを透過するG光をp偏光光としている。
(液晶パネル)
次に、図2及び図3を参照して液晶パネル(電気光学装置)の詳細について説明する。図1で説明したプロジェクタ100は、3枚の液晶パネル120R、120G、120Bを備えている。これら3枚の液晶パネル120R、120G、120Bは変調する光の波長領域が異なるだけであり、基本構成は同一である。このため、液晶パネル120Rを例に挙げて以下に説明する。図2は、液晶パネル120Rの構成を示す平面図であり、図3は、液晶パネル120Rの斜視断面図である。
図2に示すように、液晶パネル120Rは、TFTアレイ基板208と対向基板200とを重ね合わせるとともに、両者の間に設けられたシール材52により貼り合わせた構成を有する。シール材52によって区画された領域内には液晶層205が封入されている。シール材52の形成領域の内側には、遮光性材料からなる周辺見切り53が形成されている。
シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路41および外部回路実装端子42がTFTアレイ基板208の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路54が形成されている。TFTアレイ基板208の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路54の間を接続するための複数の配線55が設けられている。また、対向基板200の角部においては、TFTアレイ基板208と対向基板200との間で電気的導通をとるための基板間導通材56が配設されている。
なお、データ線駆動回路41および走査線駆動回路54をTFTアレイ基板208の上に形成する代わりに、例えば、駆動用LSIが実装されたTAB(Tape Automated Bonding)基板とTFTアレイ基板208の周辺部に形成された端子群とを異方性導電膜を介して電気的および機械的に接続するようにしてもよい。
図3に示すように、対向基板200の内側表面から内部にかけて、溝状に形成されたプリズム素子211が設けられている。対向基板200の内側表面には、遮光のための遮光部203aと共通電極204とが形成されており、共通電極204の表面上には配向膜204cが形成されている。
遮光部203aはプリズム素子211上に格子状に形成されており、当該遮光部203aに囲まれている矩形状の領域が開口部203bになっている。開口部203bは、超高圧水銀ランプ101からのR光が通過する画素部である。また、対向基板200の内部には、複数のプリズム素子211からなるプリズム群210が形成されている。
TFTアレイ基板208の内側表面には、透明な接着層207を介してTFT基板206が固着されている。TFT基板206上には、画素電極206aと、当該画素電極206aを駆動するTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ、図4参照)206bと、配向膜206cとが形成されている。
画素電極206aは、上述の開口部203bに平面視で重なる領域に設けられている。TFT206bや当該TFTに電気信号を供給する配線(図示しない)などは、遮光部203aに平面視で重なる領域に設けられている。また、配向膜206cは、画素電極206a、TFT206bの表面上に形成されている(図4参照)。
この配向膜206cと上述の配向膜204cとの間には、画像表示のための液晶層205が封入されている。超高圧水銀ランプ101からのR光は、図3の上側から液晶パネル120Rに入射し、開口部203b、共通電極204、配向膜204c、液晶層205、配向膜206c、画素電極206a、TFT基板206と順に透過して、TFTアレイ基板208側からスクリーン116の方向へ射出されるようになっている。このとき、R光は液晶層205において偏光成分が変調されるようになっている(光変調素子)。
なお、図1で示した構成では、第1偏光板121R、第2偏光板122Rを、液晶パネル120Rに対して別体に設けている。しかし、これに代えて、対向基板200と共通電極204との間、TFTアレイ基板208とTFT基板206との間などにも偏光板を設けることもできる。さらに、プリズム群210は、第1偏光板121Rに形成してもよい。
(プリズム素子)
図4(a)は、液晶パネル120Rの断面構成図である。
プリズム素子211は、対向基板200の内側表面から内部にかけて形成された溝63を有する光路偏向部であり、当該溝63内を埋めるように例えばアクリル系樹脂を原料とする充填物212が設けられている。プリズム素子211の断面は二等辺三角形になっている。
充填物212を構成するアクリル系樹脂材料の屈折率(1.40)は、対向基板200の屈折率(1.46)よりも低くなっている。したがって、当該二等辺三角形の斜辺を構成する斜面211aでは、対向基板200内を通過してきた光を全反射することができるようになっている。
充填物212については、アクリル系樹脂の他に、例えばエポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリイミド系樹脂などの透明な樹脂材料から構成されていても良い。アクリル系樹脂は、前駆体や感光剤(光重合開始剤)を利用することで、光の照射によって短時間に容易に硬化するため、好適に用いられる。また、紫外線硬化系樹脂は硬化収縮が少なく、プリズム素子211の信頼性確保、形状安定性確保に有効である。アクリル系樹脂の基本構成の具体例としては、プレポリマー又はオリゴマー、モノマー、光重合開始剤を挙げることができる。
プレポリマー又はオリゴマーとしては、例えば、エポキシアクリレート類、ウレタンアクリレート類、ポリエステルアクリレート類、ポリエーテルアクリレート類、スピロアセタール系アクリレート類などのアクリレート類、エポキシメタクリレート類、ウレタンメタクリレート類、ポリエステルメタクリレート類、ポリエーテルメタクリレート類などのメタクリレート類などを利用することができる。
モノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシメチルメタクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、カルピトールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、1,3−ブタンジオールアクリレートなどの単官能性モノマー、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートなどの二官能性モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどの多官能性モノマーなどを利用することができる。
光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどのアセトフェノン類、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノンなどのブチルフェノン類、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、α,α−ジクロル−4−フェノキシアセトフェノンなどのハロゲン化アセトフェノン類、ベンゾフェノン、N,N−テトラエチル−4,4−ジアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、ベンジル、ベンジルメチルメチルケタールなどのベンジル類、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテルなどのベンゾイン類、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシムなどのオキシム類、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントンなどのキサントン類、ミヒラーケトン、ベンジルメチルケタールなどのラジカル発生化合物などを利用することができる。また、流動性材料としてゾルゲルガラス材料を用いる方法や、微小樹脂粉末、微小金属粉末、微小ガラス材料粉末、微小セラミック粉末や、微小鉱物、これらの粉末材料を樹脂材料に添加したものが同様の作成方法の中で使用可能である。
なお、必要に応じて、酸素による硬化阻害を防止する目的でアミン類などの化合物を添加したり、塗布を容易にする目的で溶剤成分を添加しても良い。溶剤成分としては、特に限定されるものではなく、種々の有機溶剤、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシメチルプロピオネート、エトキシエチルプロピオネート、エチルラクテート、エチルピルピネート、メチルアミルケトンなどを利用することができる。また、流動性材料としてゾルゲルガラス材料を用いる方法や、微小樹脂粉末、微小金属粉末、微小ガラス材料粉末、微小セラミック粉末や、微小鉱物、これらの粉末材料を樹脂材料に添加したものが同様の作成方法の中で使用可能である。
プリズム素子211の充填物212上には、遮光部203aが設けられている。すなわち、遮光部203aは、充填物212に保持された構成になっている。当該遮光部203aは、充填物212に平面視で重なるように設けられている。具体的には、二等辺三角形の頂点C1は、遮光部203aの中心位置C2に略対応しており、二等辺三角形の底辺の長さW1(2次元的には底面積)と、少なくとも遮光部203aの長さW2(2次元的には面積)とは略同じ長さ(大きさ)であるため、入射光が開口部203bの方向へと全反射されるようになっている。また、入射光の変調に寄与しない遮光部203a近傍の領域を有効に使用することができるようになっている。
なお、例えば図4(b)に示すように、この二等辺三角形の底辺の長さW1(面積)を遮光部203aの長さW2(面積)よりも大きくすることで、液晶パネル120Rに斜め方向から入射する光線が遮光部203aに入射することを防止するためのマージン領域を確保できるような構成にしても良い。また、斜面211aの方向又は角度を適宜設定してもよい。
次に、図5を参照してプリズム素子211の作用について説明する。図5は、液晶パネル120Rへ入射する光線L1、L2の概略光路図である。光線は、屈折率差のある界面で反射又は屈折する。図5の説明においては、説明の簡単のため、屈折率差が微小な界面では光線を直進させて光路を示している。
まず、プリズム素子211を経由しないで、開口部203bへ直接入射する光線L1について説明する。空気中を進行してきた光線L1は、例えば石英ガラスからなる対向基板200へ入射面200から入射する。そして、光線L1は、対向基板200を透過し、開口部203bから共通電極204、液晶層205、TFT基板206を透過する。画像信号に応じて変調された光線L1は、接着層207を透過してTFTアレイ基板208から射出する。光線L1の射出角度θ3は、投射レンズ114のNAで定まる最大角度θ4よりも小さいため、光線L1は不図示のスクリーン116へ投射される。
次に、光線L1とは異なる位置に入射する光線L2について説明する。光線L2は、対向基板200へ入射面200において入射する。対向基板200内を進行する光線L2は、プリズム素子211の斜面211aの位置P1に入射する。プリズム素子211は、対向基板200よりも屈折率が小さい部材で構成されている。反射における光量損失を低減するために、プリズム素子211は、入射する光線L2が画素部に対応する開口部203bの方向へ全反射するような屈折率を有することが望ましい。なお、プリズム素子211における反射作用、及びその構成部材の詳細に関しては、図6を用いて後述する。
光線L2は、プリズム素子211で全反射されることにより、開口部203bの方向へ光路を偏向される。斜面211aで反射された光線L2は、開口部203bへ入射する。開口部203bへ入射した光線L2は、上述の光線L1と同様に進行してTFTアレイ基板208から射出する。
(反射角度、射出角度)
次に、光線L2の入射角度、反射角度、射出角度の関係について、図5を続けて参照して説明する。対向基板200は、入射面200と射出面200bとからなる平行平板である。位置P1を通り、かつ入射面220a又は射出面200bに垂直な法線N1と、光線L2とのなす角度を入射角度θ1とする。また、プリズム素子211の斜面211aは、対向基板200の射出面200bと傾斜角度αをなすように形成されている。さらに、液晶パネル120R内を進行し、TFTアレイ基板208から射出する光線L2の角度を射出角度θ2とする。
ここで、図5において光線L2は、液晶層205上の位置P2、及び画素電極206a上の位置P3で界面における屈折率差のために屈折するように記載されている。光線L2の入射角度θ1、及び射出角度θ2を説明するに際して、簡単のために、これら位置P2、P3においては、光線L2は殆ど屈折せずに、そのまま直進するものとして扱う。この扱いの下では、以下の式(1)が成立する。
α=(1/2)・(θ2−θ1)・・・・(1)
上式(2)から、明らかなように、斜面211aの傾斜角度αを適宜設定することにより、光線L2の入射角度θ1を、射出角度θ2へ変換して射出することができる。そして、光線L2の射出角度θ2を、投射レンズ114のNAで定まる最大角度θ4よりも小さくすることにより、光線L2は不図示のスクリーン116へ投射される。
上述したように、開口部203bに対しては、例えば光源部である超高圧水銀ランプ101から様々な入射角度の光線L1、L2が進行してくる。開口部203bへプリズム素子211を介さずに入射する光線L1は、そのまま画像信号に応じて変調されてTFTアレイ基板208から射出する。
これに対して、開口部203bの周辺の非変調領域である遮光部203aの方向へ入射する光線L2は、開口部203bの周辺に設けられている光路偏向部であるプリズム素子211に入射する。プリズム素子211に入射した光線L2は、開口部203bの方向へ反射される。これにより、本来は開口部203bへ入射しない光線L2の光路を反射により偏向させることで、効率良く開口部203bへ導くことができる。
さらに、光線L1は、光路を大きく変換されることなく液晶パネル120Rから射出する。加えて、プリズム素子211は、マイクロレンズとは異なり集光機能を有していない。このため、プリズム素子211で反射した光線L2も、その射出角度θ2は入射角度θ1に比較して著しく異なることはない。このため、例えば、略平行光が液晶パネル120Rへ入射する場合、変調された光も略平行光で射出する。
そして、略平行光で射出した光は、投射レンズ114でけられること無くスクリーン116に投射される。このように、本実施形態では、開口部203bへ効率良く光線L1、L2を導くことができることに加えて、第1色光用空間光変調装置110Rを射出する光線L1、L2の光軸に対する光線角度を大きくすることを低減できる。従って、液晶パネル120Rを射出した光は投射レンズ114でけられることがないので、明るい投射像を得ることができるという効果を奏する。
また、液晶層205へ入射光が集光すると、エネルギー集中により液晶分子が劣化してしまうおそれがある。本実施形態は、マイクロレンズのようなレンズ成分を有していない。このため、配向膜206cへ入射する光を集光させることがない。従って、光変調素子を構成する配向膜206cの一部部分へ入射光が集光されないで略均一なため、上述のようなエネルギー集中を避けることができる。この結果、配向膜206cの長寿命化を図ることができ、さらには液晶パネル120Rの長寿命化を図れる。
次に、図6を参照して、プリズム素子211の構成及び反射作用についてさらに説明する。上述したように、斜面211aでは屈折率対向基板200の屈折率、n2はプリズム素子211の屈折率間に屈折率差が有ることでフレネル反射による反射によりL2の方向に反射光線を進めることが出来る。更に、反射による光量損失を低減するために、光線L2を全反射させることが望ましい。全反射するためには、次式(2)の条件を満足することが必要である。
更に、入射角θinとθ1との関係について説明すると、斜面211aと射出面200bに垂直な法線N1間の角度αの場合次式の関係があり、θin=90°−θ1−α、夫々のパラメータに、入射角度θ1=12°、斜面角度α=0.5°の場合θin=77.5°となる。以上のパラメータを(2)式に代入すると
sinθin=n2/n1 (n1>n2)・・・・(2)
ここで、θinは位置P1における法線N2に対する入射角度、n1は対向基板200の屈折率、n2はプリズム素子211の屈折率をそれぞれ示す。例えば図4で定義する入射角度θin=12°すなわちθ1=77.5°の場合、全反射させるための屈折率n1=1.46(石英)、n2=1.42となる。
(製造方法)
次に、上記のように構成された液晶パネル120Rのうち、対向基板200にプリズム素子211を形成し、遮光部203aを形成する手順について説明する。図7(a)〜図7(c)はプリズム素子211の溝を形成する手順、図8〜図11はプリズム素子211の溝に充填物212を充填する手順をそれぞれ示している。
このプリズム素子211は、レーザアプリケーションによる方法や、ドライエッチングプロセスを用いた方法によって形成することができる。レーザアプリケーションによる方法では、予め設定したデータに基づいて透明基板にCOレーザを照射することによりプリズム素子を形成することができる。図7(a)〜図7(c)に示す手順は、厚膜レジストを用いるドライエッチングプロセスにより、上記のプリズム素子211を形成するものである。
まず、図7(a)に示すように、基板61に樹脂レジスト層62を形成する。基板61は、ガラス基板や透明樹脂基板を用いることができる。樹脂レジスト層62はマスク層であって、例えば50μm〜200μmの厚さで塗布する。樹脂レジスト層62には、例えばSU−8、KMPR(いずれもマイクロケム社の登録商標)を用いることができる。次に、図7(b)に示すように、プリズム素子211を形成する箇所の樹脂レジスト層62を取り除くように、パターニングを行う。パターニング後、約60分間、約100℃の温度でベークを行う。
次に、パターニングされた樹脂レジスト層62をハードマスクとして、ドライエッチングを行う。ドライエッチングには、例えば高密度プラズマを形成可能なICPドライエッチング装置を用いる。ドライエッチングにより、図7(c)に示すように、基板61に断面二等辺三角形の溝63が形成される。エッチングエリアに高密度プラズマを均一に形成できるエッチングガスとして、例えばCやCHFなどのフッ化物系ガスを用いることが好ましい。また、例えばエッチング時に対向基板200の温度を設定することによって溝63の傾斜角を所望の角度に設定することができる。
基板61の材料と樹脂レジスト層62の材料とのエッチング選択比を例えば4対1とすることにより、樹脂レジスト層62の厚みに対して略4倍の深さを有する溝63を基板61に形成することができる。エッチング環境によるレジストの炭化を防止するために、チラーによって基板61を冷却するほか、エッチングサイクル間に冷却時間を設けることとしても良い。SU−8を用いるドライエッチングプロセスは、例えば、Takayuki Fukasawaらの「Deep Dry Etching of Quartz Plate Over 100μm in Depth Employing Ultra-Thick Photoresist(SU-8)」(Japanese Journal of Applied Physics.Vol.42(2003)pp3702-3706、The Japan Society of Applied Physics)に掲載されている。このようにして形成された溝63の壁面が、プリズム素子211の斜面211aである。
次に、図8〜図11を参照して、プリズム素子211の溝63内に充填物212を充填する手順を説明する。本実施形態では、紫外線によって硬化する樹脂材料(例えばアクリル系樹脂など)を用いた場合の充填手順について説明する。
まず、図8に示すように、溝63が設けられた対向基板200を真空チャンバ70の基台71上に載置し、当該対向基板200上に充填型72を載置する。この状態で、真空チャンバ70の通気口73に設けられたポンプ74を駆動させ、バルブ75を開いて、真空チャンバ70内の圧力をおよそ18Pa以下に減圧する。このとき、バルブ76は閉じたままにしておく。
次に、図9に示すように、ヒータ77を作動させて真空チャンバ70内を約60℃程度に加熱し、予め軟化点温度まで加熱して軟化させておいたアクリル系樹脂などの樹脂材料78を充填型72に注ぎ込む。同時に、基台71内に設けられた電熱線などの加熱機構71aを作動させ、基台71を介して対向基板200をチャンバ70内の温度とほぼ等しくなるように約60℃に加熱する。
次に、図10に示すように、バルブ76を開き、真空チャンバ70内の圧力を600Pa程度にまで加圧して、真空チャンバ70内を大気開放する。この大気開放によって、樹脂材料78の図中上側の表面に大気圧が加わり、この圧力によって対向基板200上に形成された溝63内に流れ込む。溝63に流れ込んだ後は、毛細管現象により溝63に沿って樹脂材料78が広がっていく。このように流動性材料を用いることで、容易に溝部への充填が可能となる。
次に、図11に示すように、例えば石英などの透明な材料で形成された加圧板79を充填型72上に載せ、充填型72が対向基板200を押圧させる。充填型72が対向基板200を押圧することにより、樹脂材料78の表面が表面張力によって溝63からはみ出すのを防止することができる。この状態で紫外線ランプ80を点灯し、樹脂材料78を硬化させる。樹脂材料78が硬化することによって、充填物212が形成される。その後、充填型72を対向基板200から剥離する。
対向基板200の溝63に充填物212を充填した後、当該充填物212上に例えばCr、Al等の金属材料や黒色樹脂等からなる遮光部203aを形成する。遮光部203aの形成方法としては、スパッタ法やCVD法等、公知の成膜方法を用いることができる。
その後、共通電極204や配向膜204cなどを形成することで、対向基板200を作製することができる。そして、別途作製したTFTアレイ基板208Aと貼り合わせ、基板間に液晶層205を封止することによって、液晶パネル120Rを製造することができる。
このように、本実施形態によれば、プリズム素子211を構成する溝63を埋めるように充填物212が設けられているので、プリズム素子211が設けられた対向基板200の表面上に遮光部203aを配置したときに、充填物212が土台のように遮光部203aを保持することになる。充填物212が遮光部203aを保持するため、対向基板200の表面にカバーガラスを貼り付けない構成にすることができる。これにより、光利用効率に優れ、コストが低い薄型の液晶パネル120Rを得ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態を説明する。本実施形態では、プリズム素子の溝に形成される充填物の材料及び構成、製造方法が第1実施形態と異なるので、これらの点を中心に説明する。
(プリズム素子)
図12は、液晶パネル320Rの断面構成図である。
プリズム素子311は、対向基板300の内側表面から内部にかけて形成された溝363を有する光路偏向部であり、当該溝363内には、例えばゾルゲルガラスなど、シリコンを原料とする無機材料からなる充填物312が設けられている。プリズム素子311の断面は二等辺三角形になっている。溝内にはゾルゲルガラスなど、シリコンを原料とする無機材料による充填物312が形成されている。この充填物312は、プリズム素子311の溝363内に形成されていると共に、対向基板300の内側表面を覆っている。
充填物312を構成するゾルゲルガラスの屈折率は、対向基板300の屈折率よりも低くなっている。したがって、当該二等辺三角形の斜辺を構成する斜面311aでは、対向基板300内を通過してきた光を全反射することができるようになっている。他の構成は第1実施形態と同様である。
(製造方法)
次に、上記のように構成された液晶パネル320Rのうち、対向基板300にプリズム素子311を形成する手順について、図13〜図15をもとにして説明する。図13〜図15はプリズム素子311の溝に充填物312を充填する手順をそれぞれ示している。プリズム素子311の溝を形成する手順については第1実施形態と同様であるため省略する。
まず、図13に示すように、溝363が設けられた対向基板300を真空チャンバ370の基台371上に載置し、当該対向基板300上に例えばインクジェット法等によって流動体のゾルゲルガラス378を滴下する。このとき、真空チャンバ370の通気口373に設けられたポンプ374を駆動させ、バルブ375を開いて、真空チャンバ370内の圧力をおよそ60Pa以下に減圧しておく。また、バルブ376は閉じたままにしておく。
次に、図14に示すように、ヒータ377を作動させて真空チャンバ370内を約60℃程度に加熱すると同時に、基台371内に設けられた電熱線などの加熱機構371aを作動させ、基台371を介して対向基板300を加熱する。この状態で、プレス板372を対向基板300の近傍まで下降させ、流動体のゾルゲルガラス378をプレスして当該対向基板300の全面に広げる。このとき、溝363は広がってきた流動体のゾルゲルガラス378によって埋められる。
次に、図15に示すように、プレス板372を上昇させる。この状態でバルブ376を開き、真空チャンバ70内の圧力を600Pa程度にまで加圧して、真空チャンバ370内を大気開放する。この大気開放によって、流動体のゾルゲルガラス378の図中上側の表面に大気圧が加わり、この圧力によって対向基板300上に形成された溝363内の先端まで行き渡ることになる。
次に、対向基板300上に形成された溝363内に行き渡った流動体のゾルゲルガラス378を焼成して固化させる。当該固化されたゾルゲルガラス378が充填物312となる。その後、当該充填物312上に例えばCr、Al等の金属材料や黒色樹脂等からなる遮光部303aを形成する。
遮光部を形成した後は、第1実施形態と同様に、共通電極304や配向膜304cなどを形成することで、対向基板300を作製することができる。そして、別途作製したTFTアレイ基板308Aと貼り合わせ、基板間に液晶層を封止することによって、液晶パネル320Rを製造することができる。
本実施形態によれば、流動体のゾルゲルガラスを加熱して固化することで充填物312を充填することができるので、大掛かりな装置を用いることなく、容易に液晶パネル320を製造することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明に係る第3実施形態を説明する。本実施形態では、プリズム素子の溝に形成される充填物及び遮光部の構成が第1実施形態と異なるので、この点を中心に説明する。
図16は、液晶パネル420Rの断面構成図である。
プリズム素子411は、対向基板400の内側表面から内部にかけて形成された溝463を有する光路偏向部であり、当該溝463内には、第1実施形態と同様、例えばアクリル系樹脂を原料とする充填物412が設けられている。プリズム素子411の断面は二等辺三角形になっている。この充填物412は、プリズム素子411の溝463内を埋めるように形成されており、充填物412の表面412aが対向基板400の内側表面よりも深さ方向に深い位置に形成されている。
遮光部403aは、充填物412の面412a上に溝463の残りを埋めるように形成されている。すなわち、溝463内には、充填物412と遮光部403aとが形成されることになる。加えて、遮光部403aの表面403dと対向基板400とが面一状態になっている。この遮光部403aは、充填物412の形成された対向基板400の全面にCVD法などによって形成し、フォトリソグラフィ法によってパターニングすることで形成されている。他の構成は第1実施形態と同様である。
このように、本実施形態によれば、遮光部403aの表面403dと対向基板400の内側表面とが面一状態になっているので、遮光部403aが対向基板400の内側表面に張り出していることは無い。したがって、当該遮光部403aが対向基板400の内側表面上に形成されている場合に比べて、当該遮光部403aに吸収される光の光量が少なくて済む。これにより、光を有効に利用することができる。
[第4実施形態]
次に、図17〜図19をもとにして、本発明の第4実施形態を説明する。本実施形態では、プリズム素子の溝に充填物をスピンコート法によって形成する点が第1実施形態と異なるので、この点を中心に説明する。図17〜図19は、プリズム素子の溝に充填物を充填する工程を示す図である。
まず、図17に示すように、溝563が形成された対向基板500を基台501上に載置し、対向基板500の表面上に流動体のアクリル樹脂材料578を配置させる。この状態で、回転軸502を回転させることで、基台501が回転し、当該回転の遠心力によって、対向基板500上のアクリル樹脂材料578が対向基板500の全面に広がっていく。
次に、図18に示すように、紫外線ランプ503などによって対向基板500の溝563内及び表面に形成されたアクリル樹脂材料578に紫外線を照射する。この工程により、アクリル樹脂材料578が硬化する。当該硬化したアクリル樹脂材料578が充填物512である。
次に、図19に示すように、例えばCuなどの金属材料504をCVD法やスパッタリング法によって充填物512上の全面に成膜し、フォトリソグラフィ法によってパターニングして、遮光部503aを形成する。具体的には、当該Cu膜504のうち溝563に沿ってレジスト層505を形成し、この状態で露光し、現像液を塗布して現像することで、遮光部503aが形成される。
本実施形態によれば、スピンコート法によっても、プリズム素子511を構成する充填物512を充填することができる。なお、本実施形態ではスピンコート法によって充填物512を充填する方法を説明したが、これに限られることは無く、例えば、スプレーコート法、熱プレス法によって当該充填物512を充填することも可能である。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態を説明する。本実施形態では、プリズム素子内に形成される充填物の構成が第1実施形態とは異なっているので、かかる点を中心に説明する。
(プリズム素子)
図20は、液晶パネル620Rの断面構成図である。
プリズム素子611は、対向基板600の内側表面から内部にかけて形成された溝663を有する光路偏向部であり、当該溝663内には、第1実施形態と同様、例えばアクリル系樹脂を原料とする充填物612が設けられている。本実施形態では、充填物612が、対向基板600に形成されたプリズム素子611の先端側に中空部分612aを有するように形成されている。中空部分612aは、溝663と充填物612とによって密閉された状態になっている。この中空部分612aは、真空であってもよいし、空気が封入されていても良い。また、窒素ガスなどが封入されていても良い。充填物612の表面612bと対向基板600の内側表面とは面一状態になっている。
遮光部603aは、充填物612上に当該充填物612に沿って格子状に設けられている、すなわち、平面視で重なるように設けられている。具体的には、第1実施形態と同様、二等辺三角形の頂点C1が、遮光部603aの中心位置C2に略対応しており、二等辺三角形の底辺の長さW1(2次元的には底面積)と、少なくとも遮光部603aの長さW2(2次元的には面積)とは略同じ長さ(大きさ)であるため、入射光が開口部603bの方向へと反射されるようになっている。また、入射光の変調に寄与しない遮光部603a近傍の領域を有効に使用することができるようになっている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
(製造方法)
次に、上記のように構成された液晶パネル620Rのうち、対向基板600にプリズム素子611を形成する手順について説明する。プリズム素子611の溝を形成する手順については、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。図21〜図24はプリズム素子611の溝に充填物612を充填する手順をそれぞれ示している。
本実施形態では、紫外線によって硬化する樹脂材料(例えばアクリル系樹脂など)を用いた場合の充填手順について説明する。
まず、図21に示すように、溝663が設けられた対向基板600を真空チャンバ670の基台671上に載置し、当該対向基板600上に充填型672を載置する。この状態で、真空チャンバ670の通気口673に設けられたポンプ674を駆動させ、バルブ675を開いて、真空チャンバ670内の圧力をおよそ60Pa以下に減圧する。このとき、バルブ676は閉じたままにしておく。
次に、図22に示すように、ヒータ677を作動させて真空チャンバ670内を約50℃程度に加熱し、予め軟化点温度まで加熱して軟化させておいたアクリル系樹脂などの樹脂材料678を充填型672に注ぎ込む。充填型672に注ぎ込む樹脂材料678の量は、第1実施形態の場合と比べて少量にする。同時に、基台671内に設けられた電熱線などの加熱機構671aを作動させ、基台671を介して対向基板600を約50℃程度に加熱する。
次に、図23に示すように、バルブ676を開き、真空チャンバ670内の圧力を600Pa程度にまで加圧して、真空チャンバ670内を大気開放する。この大気開放によって、樹脂材料678の図中上側の表面に大気圧が加わり、この圧力によって対向基板600上に形成された溝663内に流れ込む。溝663に流れ込んだ後は、毛細管現象により溝663に沿って樹脂材料678が広がっていく。第1実施形態と比べて、減圧時の真空チャンバ内の圧力が大きく、大気開放時の圧力との差が小さいため、樹脂材料678は溝663の先端までには広がらず、開口部のみに充填される。結果として、溝663の先端が中空部分612aになるように樹脂材料678によって封止されることになる。
なお、液晶パネル620Rの使用時には温度が約40℃〜70になることから、70℃(最大温度)−20℃(常温)=50℃、すなわち、常温に対して最大で50℃の温度差が生じる。この温度差により中空部分612aが高圧にならないためには、当該中空部分612aの圧力が、101.325(kPa)−(50/273)×101.325(kPa)=82.757(kPa)、すなわち、82.757kPa程度の圧力で封止すればよい。
次に、図24示すように、例えば石英などの透明な材料で形成された加圧板679を充填型672上に載せ、充填型672が対向基板600を押圧させる。充填型672が対向基板600を押圧することにより、樹脂材料678の表面が表面張力によって溝663からはみ出すのを防止することができる。この状態で紫外線ランプ680を点灯し、樹脂材料678を硬化させる。樹脂材料678が硬化することによって、溝663の先端部に中空部分を有するように充填物612が形成される。その後、充填型672を対向基板600から剥離する。
プリズム素子611の溝663に充填物612を充填した後、当該充填物612上に例えばCr、Al等の金属材料や黒色樹脂等からなる遮光部603aを形成する。遮光部603aの形成方法としては、スパッタ法やCVD法等、公知の成膜方法を用いることができる。
その後、共通電極604や配向膜604cなどを形成することで、対向基板を作製することができる。そして、別途作製したTFTアレイ基板と貼り合わせ、基板間に液晶層を封止することによって、液晶パネル620Rを製造することができる。
本実施形態によれば、溝663内を全て充填物612で埋め尽くすことは無く、中空部分612aを設けることとしたので、効率的に機能層を保持することができる。また、本実施形態では、溝663の斜面側に中空部分612aを設けることとしたことによって、中空部分612aの屈折率が対向基板600内の屈折率に比べて非常に小さくなる。このため、当該中空部分612aが設けられた斜面611aにおいて、対向基板600内を通過してきた光を確実に全反射させることができる。このように、光を確実に全反射させることのできる領域を確保することによって、光の利用効率を向上させることができる。
また、充填物612を充填する工程において、上述した真空チャンバ670内を約60Paに減圧した状態で溝に樹脂材料678を注入して硬化させるため、溝の中空部分612aの圧力が減圧状態のままプリズム素子611が形成されることになる。液晶パネル620Rをライトバルブとして使用する際には周囲の温度が約40℃〜70℃になり、中空部分612aの温度も上昇するため、当該中空部分612aを大気圧にした状態だと温度上昇による熱膨張を起こし、プリズム素子611の機能を損ねてしまう虞がある。これに対して、本実施形態では、当該中空部分612aが減圧状態にあるため、かかる熱膨張を防ぐことができ、これによりプリズム素子611の機能低下を回避することが可能となる。
[第6実施形態]
次に、本発明に係る第6実施形態を説明する。本実施形態では、第5実施形態と同様、プリズム素子の先端が中空部分になっている構成である。充填物の構成及びプリズム素子の製造方法が第5実施形態とは異なっているため、この点を中心に説明する。
図25は、液晶パネル720Rの断面構成図である。
プリズム素子711は、第5実施形態と同様、対向基板700の内側表面から内部にかけて溝状に形成された光路偏向部であり、プリズム素子711の断面は二等辺三角形になっている。溝内には、例えばCrなどの金属材料によって形成された充填物712が形成されている。当該充填物712の材料は、Crの他、例えばCr、Ni、Al、Pt、Au、Ag、Ti、Tw、Moなどの金属材料、あるいはセラミック、鉱物等の無機材料であっても構わない。更に前記無機材料を微粒子化したものを充填、あるいは樹脂に添加し充填することで、容易に平坦化が可能となり、更に、遮光機能を持たせることができる。特に金属材料は、導熱性が良く、パネル内の温度の均一化によるパネル寿命の長期化に有効である。
また、第5実施形態と同様、充填物712が、対向基板700に形成されたプリズム素子711の溝の先端に中空部分712aを有するように形成されている。図25では、溝763の先端が鋭角に示されているが、実際には、当該溝763の先端の幅(図中左右方向の長さ)は約1.0μmになっている。充填物712の面712bと対向基板700の内側表面とは面一状態になっている。充填物712は金属材料によって形成されているため、表面全体で光を反射可能になっている。すなわち、本実施形態では、充填物712が遮光部を兼ねている。その他の構成は第5実施形態と同様になっている。
次に、上記のように構成された液晶パネル720Rのうち、プリズム素子711の溝に充填物712を充填する工程を説明する。
まず、図26に示すように、対向基板700の表面に溝763を形成する。この溝763の形成された対向基板700の表面上には、例えばCr、Ni、Al、Pt、Au、Ag、Ti、Tw、Moなどの金属材料を用いてCVD法又はスパッタリング法によって金属膜701を形成する。溝763の先端の幅は約1.0μmと狭く、CVD法又はスパッタリング法であれば、溝763の先端に金属分子が到達しないため、金属膜701を形成した状態では中空部分712aが形成されることになる。
次に、図27に示すように、対向基板700の表面と金属膜701の表面とを面一状態にするため、金属膜701の表面をエッチングによって除去する。そして、図28に示すように、対向基板700の表面及び充填物712の表面712b上に共通電極704を形成し、当該共通電極704上に配向膜704cを形成する。
このように、本実施形態によれば、充填物712を金属材料からなることとしたので、対向基板700の溝を埋める充填物712が遮光部の機能を兼ねることになる。これにより、遮光部を溝内に設けることができるので、遮光部が対向基板700の表面に出っ張ることは無い。このため、対向基板700を透過する光の光量が減少することは無く、光の有効利用を図ることができる。また、金属材料のように耐光性の高い無機材料を用いているため、材料の破壊、変形が少なく、信頼性が高い液晶パネル720Rを得ることができる。
[第7実施形態]
次に、本発明に係る第7実施形態を説明する。本実施形態では、第5実施形態と同様、プリズム素子の先端が中空部分になっている構成である。プリズム素子の溝の形状が第5実施形態とは異なっているため、かかる点を中心に説明する。
図29は、液晶パネル820Rの断面構成図である。
プリズム素子811は、対向基板800の内側表面から内部にかけて形成された溝863を有する光路偏向部であり、当該溝863内には、第1実施形態と同様、例えばアクリル系樹脂を原料とする充填物812が設けられている。
図29に示すように、本実施形態では、対向基板800に形成されたプリズム素子811の溝863の斜面の傾きが2段階になっている。すなわち、溝863の断面形状において、当該溝863の先端863aから中間部分863bまでの斜面811aの傾き角を、対向基板800の表面の法線方向に対してθtとし、当該中間部分863bから溝863の開口部863cまでの斜面811bの傾き角を、対向基板800の表面の法線方向に対してθbとすると、θt<θbの関係を満たすようになっている。
このように、斜面811bは、中間部分863bを境界として対向基板800の表面の法線方向に対する傾きが斜面811aよりも大きくなっている。したがって、溝863全体で見ると、斜面811aで挟まれた先端863a側は相対的に幅が狭くなっており、斜面811bで囲まれた開口部863c側は相対的に幅が広くなっている。また、充填物812は、溝863の両斜面811bで保持されるように設けられている、すなわち、溝863の幅が相対的に広い部分に設けられている。斜面811b側には充填物812は設けられていない。このような形状とすることで、必要部分への流動性材料の充填を簡便にすると共に、斜面811bに流動性材料が充填されず、低屈折空間を容易に実現でき、広範囲の入射角度の全反射を容易に出来、材料使用量の低減にも寄与する。その他の構成は第5実施形態と同様になっている。
上記のようにプリズム素子の溝863の斜面は、例えばCHFガスを用いてドライエッチングすることによって形成することができる。このとき、例えばエッチング時の対向基板800の温度を変更することによって、斜面の傾きを2段階に形成することができる。例えば、開口部863c側の斜面811bを形成する際には対向基板800の温度を約9℃にしてエッチングし、先端863a側の斜面811aを形成する際には対向基板800の温度を約156℃にしてエッチングする。
(反射角度、射出角度)
次に、図30を参照してプリズム素子811の作用について説明する。図30は、液晶パネル820Rへ入射する光線L3、L4の概略光路図である。図30の説明においては、説明の簡単のため、光線を直進させて光路を示している。
まず、光線L3について説明する。対向基板800へ入射した光線L3は、当該対向基板800内を進行し、プリズム素子811の先端863a側の斜面811aの位置P3に入射し、当該位置P3で全反射される。全反射された光線L3は、開口部803bの方向へ光路を偏向され、開口部803bへ入射する。開口部803bへ入射した光線L3は、液晶層805、画素電極806、TFTアレイ基板808を通過して、当該TFTアレイ基板808から射出される。
次に、光線L4について説明する。対向基板800へ入射した光線L4は、対向基板800内を進行し、プリズム素子811の開口部863c側の斜面811bの位置P4に入射し、当該位置P4で全反射される。全反射された光線L4は、光線L3と同様、開口部803bの方向へ光路を偏向され、開口部803bへ入射し、液晶層805、画素電極806、TFTアレイ基板808を通過して、当該TFTアレイ基板808から射出される。
ここで、斜面811bの傾き角θbが斜面811aの傾き角θtよりも大きいため、光線L3よりも光線L4の方が、全反射されたとき開口部803b側(図中右方向)への移動が大きくなる。このため、斜面811bで反射された光線L4は、光線L3よりも画素領域の中央部側へ進行することになる。このように光線L3、L4が全反射されることによって、反射光が液晶層805の不配向領域805aを回避するように進行する。
本実施形態によれば、斜面811aよりも斜面811bの方が、対向基板800の表面の法線方向に対する傾きが大きくなっているので、溝863のうち開口部863c側の幅が広くなり、先端863a側の幅が狭くなる。したがって、例えば流動性の高い材料によって充填物812を充填する場合、当該材料が先端863a側に到達しにくくなる。これにより、先端863a側を中空を形成しやすくすることができる。また、対向基板800の表面の法線に対する傾きの大きい斜面811b上に充填物812が配置されることとしたので、斜面811aに充填物812を配置させる場合よりも安定して充填物812を配置させることができる。
また、対向基板800に入射した光が斜面811a、811bによって全反射されることによって、反射光が画素領域の中央部に集まりやすくなる。これにより、反射光が液晶層805の不配向領域805aを回避することとなるため、光のロスを減少することができ、光の有効利用が可能となる。
なお、本実施形態では、溝863の先端863aから開口部863cまでを2段階の斜面811a、811bによって形成したが、これに限られることは無く、例えば中間部分863bを設けずに、溝863の中央部へ向けて湾曲する曲面によって形成しても勿論構わない。
[第8実施形態]
次に、図31をもとにして、本発明に係る第8実施形態を説明する。本実施形態では、プリズム素子の斜面の構成が第1実施形態とは異なっているので、かかる点を中心に説明する。
図31は、液晶パネル920Rの断面構成図である。
プリズム素子911は、対向基板900の内側表面から内部にかけて形成された溝963を有する光路偏向部であり、当該溝963内には、例えばアクリル系樹脂を原料とする充填物912が設けられている。
図31に示されるように、溝963の側面が曲面911aになっている。断面形状としては、当該曲面911aが、溝963の先端963aと開口部963bの端部とを結んだ直線(図中破線)よりも外側(図中、溝963の開口部の中心から端部へ向かう方向)に設けられており、本実施形態では、溝963の幅方向の図中外側に湾曲して形成されている。すなわち、溝963の側部に曲面911aが形成されており、当該曲面911aが先端963aと開口部963bの両端部とを結んだ仮想線(図中破線)よりも幅方向に広く湾曲するように形成されている。ここでは、先端963aについては、図31に示される開口部963bの両端部の中線上に設けられた溝963上の点であるとしている。
また、同時に、溝963の曲面911aが、断面形状において開口部963bの端部を通って対向基板900の基板面に垂直な仮想線(図中一点鎖線)よりも内側(図中、溝963の開口部の端部から中心へ向かう方向)に設けられている。本実施形態では、当該仮想線(一点鎖線)よりも幅方向の内側に湾曲するように形成されている。また、本実施形態では、曲面911aの曲率が一定になるように湾曲している。溝963内には、第1実施形態と同様、例えばアクリル系樹脂からなる充填物912が先端963aから開口部963bまで形成されている。
また、曲面911aは、開口部963bの端部において対向基板900の基板面の法線をはみ出ないように形成されており、溝963の先端963a側が膨らんだ形状に形成されている。充填物912の面912bと対向基板900の内面とは、面一状態になっている。また、ブラックマトリックス903aは、充填物912上に溝963に平面視で重なる位置に配置されている。
上記のように構成されたプリズム素子911の溝963の曲面911aは、例えばCHFガスを用いてドライエッチングすることによって形成することができる。このとき、例えばエッチング時の対向基板900の温度を段階的に変更していくことによって、湾曲を形成することができる。例えば、開口部963cを形成する際には対向基板800の温度を約156℃にしてエッチングし、溝963の深さが深くなるにつれて対向基板800の温度を徐々に下げていき、先端963aを形成する際には対向基板800の温度を約9℃まで下げてエッチングする。
また、例えば溝963内に充填物912を充填する場合、例えば充填物912の材料であるアクリル系樹脂を流動化させて充填させる場合では、溝963の先端963a側が膨らんだ形状になっているため、流動化された樹脂材料が溝963の先端963aまで短時間で行き渡る。
本実施形態では、溝963の曲面911aが、開口部963bの端部と先端963aとを結んだ仮想線の外側に形成されているため、溝963内に充填物912を充填する場合、充填物912の材料であるアクリル系樹脂を流動化させて充填させる際などに、樹脂材料が溝963の先端963aまで行き渡りやすくなる。これにより、充填物912を容易に充填することができる。なお、本実施形態において、充填物912の材料が金属その他の材料であっても、当該材料が溝963の先端963aまで行き渡りやすくなるという同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、溝963の曲面911aが、開口部963bの端部を通って対向基板900の基板面に垂直な仮想線よりも内側に形成されているため、対向基板900を透過した光を曲面911aで確実に開口部903b側に反射させることができ、当該光を集光しやすくすることができる。
[第9実施形態]
本発明に係る電気光学装置を電子機器に搭載した第9実施形態ついて、図32を参照して説明する。本実施形態では、電子機器として、上述のプリズム素子211〜911を搭載した映像受光素子について説明する。
映像受光素子1000は、例えばCCDやC−MOSセンサーである。外部から進行してくる光線L5は、平行平板からなる防塵ガラス1001を透過して、半導体受光素子1003に入射する。半導体受光素子1003は、ラインセンサの場合は、ライン状に設けられている。
また、2次元的なセンサの場合は、半導体受光素子1003は、例えば矩形等の所定の領域内に設けられている。また、防塵ガラス1001内には上述と同様の構成を有するプリズム素子1002が形成されている。プリズム素子1002の斜面1002aに入射する光線L6は、斜面1002aで半導体受光素子1003の方向へ全反射される。これにより、入射する光線L5、L6を効率良く半導体受光素子1003へ導くことができる。この結果、高感度な映像受光素子1000を得ることができる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、プリズム素子の溝の断面形状を図33(a)〜図33(g)に示すように目的に応じてさまざまな形状にすることができる。
例えば、断面形状において、溝150の曲面151の曲率が一定ではないように形成しても良い(図33(a))。また、溝150の先端152を水平にする、すなわち先端152が底面になるように形成しても良い(図33(b))。また、溝150の先端152から開口部153までを2段階、あるいは3段階以上の斜面で形成しても良い(図33(c)、図33(d))。
また、溝150の先端152から開口部153までの側面を、斜面と曲面とを組み合わせた構成にしても良く、例えば、溝150の先端152が曲面になるように形成しても良い(図33(e))。このように形成することで、溝150の先端152まで充填物を行き渡らせることが容易になる。
また、溝150の曲面151の一部が内側にくびれるように構成しても良い(図33(f))。また、溝150の先端152が開口部153側に突出している構成であっても良い(図33(g))。このように形成することで、対向基板に溝150を容易に形成することができる。
また、溝150の先端152から開口部153までを2段階に形成し、先端152から中間部分154までを傾斜角一定の斜面に形成し、中間部分154から開口部153までを開口部153側に広くなるような曲面に形成しても良い(図33(h))。なお、図33(h)では、曲面のうち中間部分154側が膨らんだ形状になっている。このように形成することで、当該膨らんだ中間部分154側に充填物を容易に保持させることができる。
なお、例えば、図33(b)、図33(e)、図33(g)、図33(h)においては、光の入射角によっては溝150の先端152で全反射せずに透過する場合があるため、溝150の内面に反射膜を形成することが好ましい。これにより、光の利用効率を向上させることができる。
また、上記各実施形態において、充填物212〜912の材料としてCr、Ni、Al、Pt、Au、Ag、Ti、Tw、Moなどの金属材料を用いても良い。これにより、充填物212〜912において直接光を反射させることができる。また、樹脂材料に上記の金属粒子を混入させた材料を用いても勿論構わない。これにより、樹脂材料を流動化させることでインクジェット法等の簡易な方法で溝内に充填物212〜912を充填することができる。
また、樹脂材料にシリカの微粒子を添加しても構わない。この場合、シラノール基の疎水化率とアルキル基の総炭素数との積で示される改質係数が0.45〜8となるように、シリカが改質されていることが好ましい。このように改質されたシリカを樹脂材料に添加することで、透明性と剛性に優れた組成物を得ることができる。
また、この組成物を用いた場合、充填物の熱膨張率と基板の熱膨張率の差が大きいと、基板が変形し、液晶装置に設けられる各機能素子の機能が阻害されることになるため、組成物の熱膨張率を対向基板の熱膨張率にほぼ等しくなるように合わせることが好ましい。当該材料を用いて充填物を充填する場合、チャンバ内で所定温度に加熱することによって樹脂材料を硬化させることになるが、組成物と対向基板との熱膨張率がほぼ等しいため、充填物の形状が歪んだりすることはない。
本発明の第1実施形態に係るプロジェクタの全体構成を示す図。 本実施形態に係る液晶パネルの全体構成図。 本実施形態に係る液晶パネルの斜視構成図。 本実施形態に係る液晶パネルの部分断面構成図。 プリズム素子の作用説明図。 プリズム素子の作用説明図。 液晶パネルの製造方法を説明するための断面工程図。 液晶パネルの製造方法を説明するための断面工程図。 液晶パネルの製造方法を説明するための断面工程図。 液晶パネルの製造方法を説明するための断面工程図。 液晶パネルの製造方法を説明するための断面工程図。 本発明の第2実施形態に係る液晶パネルの部分断面構成図。 液晶パネルの製造方法を説明するための断面工程図。 液晶パネルの製造方法を説明するための断面工程図。 液晶パネルの製造方法を説明するための断面工程図。 本発明の第3実施形態に係る液晶パネルの部分断面構成図。 本発明の第4実施形態に係る液晶パネルの断面工程図。 本実施形態に係る液晶パネルの断面工程図。 本実施形態に係る液晶パネルの断面工程図。 本発明の第5実施形態に係る液晶パネルの部分断面構成図。 本実施形態に係る液晶パネルの断面工程図。 本実施形態に係る液晶パネルの断面工程図。 本実施形態に係る液晶パネルの断面工程図。 本実施形態に係る液晶パネルの断面工程図。 本発明の第6実施形態に係る液晶パネルの部分断面構成図。 本実施形態に係る液晶パネルの断面工程図。 本実施形態に係る液晶パネルの断面工程図。 本実施形態に係る液晶パネルの断面工程図。 本発明の第7実施形態に係る液晶パネルの部分断面構成図。 プリズム素子の作用説明図。 本発明の第8実施形態に係る液晶パネルの部分断面構成図。 本発明の第9実施形態に係る電子機器の部分断面構成図。 本発明に係るプリズム素子の他の構成を示す部分断面構成図。
符号の説明
100…プロジェクタ 110R,110G,110B…空間光変調装置(液晶装置) 120R,120G,120B…液晶パネル(電気光学装置) 200…対向基板(基板)203a…遮光部(機能層) 205…液晶層 211…プリズム素子、211a…斜面

Claims (13)

  1. 一対の基板を有し、該一対の基板間に電気光学物質を保持してなる電気光学装置であって、
    前記一対の基板の一方の基板は、該基板の前記電気光学物質側の表面に、該基板の入射光を集光するプリズム素子が形成されてなり、
    該プリズム素子は、前記表面に溝を形成してなり、
    前記溝内には、該溝内を埋めるようにして充填された充填物が配設され、
    少なくとも前記充填物の表面に平面視で重なるように設けられた前記電気光学装置を構成する機能層を具備し、
    前記溝の側面の少なくとも一部が、断面形状において前記溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも外側に設けられている
    ことを特徴とする電気光学装置。
  2. 一対の基板を有し、該一対の基板間に電気光学物質を保持してなる電気光学装置であって、
    前記一対の基板の一方の基板は、該基板の前記電気光学物質側の表面に、該基板の入射光を集光するプリズム素子が形成されてなり、
    該プリズム素子は、前記表面に溝を形成してなり、
    前記溝内には、該溝内を埋めるようにして充填された充填物が配設され、
    少なくとも前記充填物の表面に平面視で重なるように設けられた前記電気光学装置を構成する機能層を具備し、
    前記溝の側面の少なくとも一部が、断面形状において前記溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも内側に設けられている
    ことを特徴とする電気光学装置。
  3. 前記機能層が遮光部である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記充填物は流動性材料である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の電気光学装置。
  5. 前記充填物の光屈折率と前記基板の光屈折率が異なる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項に記載の電気光学装置。
  6. 前記充填物が、前記基板の光屈折率よりも低い光屈折率を有する材料からなる
    ことを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置。
  7. 前記充填物が、金属材料または、金属材料以外の不透明材料を含んでいる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちいずれか1項に記載の電気光学装置。
  8. 前記充填物の熱膨張率が、前記基板の熱膨張率にほぼ等しい
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちいずれか1項に記載の電気光学装置。
  9. 前記溝の側面上に、光を反射する反射膜が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちいずれか1項に記載の電気光学装置。
  10. 一対の基板を有し、該一対の基板間に電気光学物質を保持してなる電気光学装置の製造方法であって、
    前記一対の基板の一方の基板の前記電気光学物質側の表面に、該基板の入射光を集光するプリズム素子となる溝を形成する工程と、
    前記溝の内部に流動性材料を流し込む工程と、
    前記溝の内部に流し込まれた前記流動性材料を硬化させる工程と、
    少なくとも硬化させられた前記流動性材料に重なるように、前記電気光学装置を構成する機能層を配置する工程と
    を具備し、
    前記溝を形成する工程では、前記溝の側面の少なくとも一部が、断面形状において前記溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも外側に設けられるように前記溝を形成する
    ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  11. 一対の基板を有し、該一対の基板間に電気光学物質を保持してなる電気光学装置の製造方法であって、
    前記一対の基板の一方の基板の前記電気光学物質側の表面に、該基板の入射光を集光するプリズム素子となる溝を形成する工程と、
    前記溝の内部に流動性材料を流し込む工程と、
    前記溝の内部に流し込まれた前記流動性材料を硬化させる工程と、
    少なくとも硬化させられた前記流動性材料に重なるように、前記電気光学装置を構成する機能層を配置する工程と
    を具備し、
    前記溝を形成する工程では、前記溝の側面の少なくとも一部が、断面形状において前記溝の先端と開口部端とを結んだ仮想直線よりも内側に設けられるように前記溝を形成する
    ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  12. 請求項1乃至請求項9のうちいずれか1項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とするプロジェクタ。
  13. 請求項1乃至請求項9のうちいずれか1項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。

JP2006037577A 2006-02-15 2006-02-15 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、プロジェクタ及び電子機器 Expired - Fee Related JP4876613B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006037577A JP4876613B2 (ja) 2006-02-15 2006-02-15 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、プロジェクタ及び電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006037577A JP4876613B2 (ja) 2006-02-15 2006-02-15 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、プロジェクタ及び電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007219050A true JP2007219050A (ja) 2007-08-30
JP4876613B2 JP4876613B2 (ja) 2012-02-15

Family

ID=38496447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006037577A Expired - Fee Related JP4876613B2 (ja) 2006-02-15 2006-02-15 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、プロジェクタ及び電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4876613B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007256593A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Seiko Epson Corp 電気光学装置及びプロジェクタ
JP2009047825A (ja) * 2007-08-17 2009-03-05 Seiko Epson Corp 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および投射型表示装置
JP2009080388A (ja) * 2007-09-27 2009-04-16 Seiko Epson Corp 電気光学装置の製造方法、電気光学装置、および投射型表示装置
JP2011128292A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Seiko Epson Corp 電気光学装置及び電子機器
US20190137826A1 (en) * 2017-11-08 2019-05-09 Lg Display Co., Ltd. Optical film and display device comprising the same

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01167729A (ja) * 1987-12-23 1989-07-03 Hitachi Ltd 液晶表示パネル
JPH05100222A (ja) * 1991-10-08 1993-04-23 Sharp Corp 液晶表示装置
JPH09251162A (ja) * 1996-03-15 1997-09-22 Matsushita Electron Corp 集光素子付画像表示装置
JP2000352608A (ja) * 1999-06-11 2000-12-19 Dainippon Printing Co Ltd 光拡散シート
JP2002311419A (ja) * 2001-04-17 2002-10-23 Namco Ltd 液晶表示パネルの透明基板、液晶表示パネル及び立体視映像表示装置
JP2003066206A (ja) * 2001-08-27 2003-03-05 Dainippon Printing Co Ltd 二次元視野角拡大部材および表示装置
JP2004359475A (ja) * 2003-06-02 2004-12-24 Seiko Epson Corp 光学素子の製造方法及び光学装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01167729A (ja) * 1987-12-23 1989-07-03 Hitachi Ltd 液晶表示パネル
JPH05100222A (ja) * 1991-10-08 1993-04-23 Sharp Corp 液晶表示装置
JPH09251162A (ja) * 1996-03-15 1997-09-22 Matsushita Electron Corp 集光素子付画像表示装置
JP2000352608A (ja) * 1999-06-11 2000-12-19 Dainippon Printing Co Ltd 光拡散シート
JP2002311419A (ja) * 2001-04-17 2002-10-23 Namco Ltd 液晶表示パネルの透明基板、液晶表示パネル及び立体視映像表示装置
JP2003066206A (ja) * 2001-08-27 2003-03-05 Dainippon Printing Co Ltd 二次元視野角拡大部材および表示装置
JP2004359475A (ja) * 2003-06-02 2004-12-24 Seiko Epson Corp 光学素子の製造方法及び光学装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007256593A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Seiko Epson Corp 電気光学装置及びプロジェクタ
JP4631769B2 (ja) * 2006-03-23 2011-02-16 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置及びプロジェクタ
JP2009047825A (ja) * 2007-08-17 2009-03-05 Seiko Epson Corp 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および投射型表示装置
JP2009080388A (ja) * 2007-09-27 2009-04-16 Seiko Epson Corp 電気光学装置の製造方法、電気光学装置、および投射型表示装置
JP2011128292A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Seiko Epson Corp 電気光学装置及び電子機器
US8860054B2 (en) 2009-12-16 2014-10-14 Seiko Epson Corporation Electrooptical device and electronic apparatus
US20190137826A1 (en) * 2017-11-08 2019-05-09 Lg Display Co., Ltd. Optical film and display device comprising the same
JP2019086772A (ja) * 2017-11-08 2019-06-06 エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド 光学フィルム及びこれを含む表示装置
US10761370B2 (en) 2017-11-08 2020-09-01 Lg Display Co., Ltd. Optical film and display device comprising the same
JP6990645B2 (ja) 2017-11-08 2022-01-12 エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド 光学フィルム及びこれを含む表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4876613B2 (ja) 2012-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5352956B2 (ja) 液晶装置、液晶装置の製造方法、プロジェクタ及び電子機器
JP4631769B2 (ja) 電気光学装置及びプロジェクタ
TW594129B (en) Microlens array substrate and fabrication method thereof, and projection-type liquid crystal display device using same
JP4230187B2 (ja) マイクロレンズアレイの製造方法およびマイクロレンズアレイの製造装置
US20040008417A1 (en) System and method for providing a substrate having micro-lenses
JP4876613B2 (ja) 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、プロジェクタ及び電子機器
JPH11295683A (ja) 電気光学装置およびその製造方法並びに投射型表示装置
JP2012203203A (ja) 液晶装置及びプロジェクター
JP2002283361A (ja) マイクロレンズアレイ及びその製造方法並びに光学装置
JP3932690B2 (ja) レンズアレイ基板の製造方法
JP2004012941A (ja) マイクロレンズアレイの製造方法、液晶表示素子及び投射装置
JP2006327178A (ja) マイクロレンズ基板の製造方法、マイクロレンズ基板、液晶パネル用対向基板、液晶パネルおよび投射型表示装置
JP2004347692A (ja) 空間光変調装置及びプロジェクタ
JP2008209860A (ja) マイクロレンズアレイ基板の製造方法、光変調装置の製造方法及び光変調装置
JP2000019307A (ja) マイクロレンズアレイ基板の製造方法、マイクロレンズアレイ基板、液晶パネル用対向基板、液晶パネル、投射型表示装置および柱付きマイクロレンズ基板
JP2009175599A (ja) マイクロレンズ基板、マイクロレンズ基板の製造方法、液晶パネル及び液晶装置
JP4315084B2 (ja) マイクロレンズアレイ板及びその製造方法、並びにこれを備えた電気光学装置及び電子機器
JP4333373B2 (ja) マイクロレンズの製造方法及びマイクロレンズ、並びにこれを備えた電気光学装置及び電子機器
JP2015060156A (ja) レジスト厚膜の形成方法と使用方法及び固体撮像素子の製造方法
JP2011141482A (ja) 液晶表示素子
JP5003053B2 (ja) 偏光素子の製造方法
JP2007256460A (ja) 電気光学装置及びプロジェクタ
JP4196150B2 (ja) マイクロレンズアレイの製造方法
JP2002283362A (ja) マイクロレンズアレイ及びその製造方法並びに光学装置
JP2007199547A (ja) 電気光学装置、電子機器及びプロジェクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111101

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141209

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees