JP2007218503A - 調湿装置 - Google Patents

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康令 岡本
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Abstract

【課題】調湿装置の能力を適切に制御し、室内の快適性を確実に得る。
【解決手段】調湿装置(10)には、吸着素子(81,82)、顕熱交換器(61)、温水熱交換器(11)、及び加湿冷却器(13)が設けられる。調湿装置(10)は、2つの吸着素子(81,82)を交互に用いて第1空気を除湿する。除湿された第1空気は、加湿冷却器(13)で冷却された第3空気により冷却されてから室内へ供給される。第1空気が導入されない方の吸着素子(81,82)には、温水熱交換器(11)で加熱された第2空気が導入され、その吸着素子(81,82)が再生される。コントローラ(90)は、温水熱交換器(11)へ供給される温水の量を調節し、吸着素子(81,82)へ供給される第2空気の温度を調節する。その結果、吸着素子(81,82)に残存する水分量が変化し、吸着素子(81,82)における第1空気の除湿量が変化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸着素子を備えて空気の湿度調節を行う調湿装置に関するものである。
従来より、吸着素子を備えて空気の湿度調節を行う調湿装置が知られている。例えば、特許文献1には、2つの吸着素子を備えてバッチ式の動作を行う調湿装置が開示されている。
特許文献1の調湿装置は、再生用の空気を加熱するための温水熱交換器を備えている。この温水熱交換器は、燃料電池等の排熱源から供給された温水を再生用の空気と熱交換させている。この調湿装置は、温水熱交換器で加熱された空気を吸着素子へ導入し、吸着素子の吸着剤から水分を脱離させている。また、特許文献1の調湿装置は、空気を加湿することによって冷却する加湿冷却器を備えている。この調湿装置は、吸着素子を通過する際に除湿された空気を、加湿冷却器で冷却された空気と熱交換させることによって冷却してから室内へ供給している。
特開2005−172272号公報
上記特許文献1の調湿装置は、温度と湿度を調節した空気を室内へ供給することによって、室内の顕熱負荷や潜熱負荷を処理している。
ここで、室内の顕熱負荷や潜熱負荷は、室内の在室者数や室内で使用される機器、あるいは外気の状態によって変化する。また、室内の顕熱負荷や潜熱負荷が一定であっても、調湿装置が取り込む空気の温度や湿度が変化すれば、調湿装置に要求される能力が変化する。
ところが、上記特許文献1の調湿装置では、その能力の調節について考慮されていなかった。このため、調湿装置の能力を適切に制御することができず、室内の快適性が充分に得られなくなるおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、調湿装置の能力を適切に制御し、室内の快適性を確実に得ることにある。
第1の発明は、空気を吸着剤と接触させるための吸着素子(81,82)を備え、該吸着素子(81,82)で除湿された第1空気を室内へ供給して該吸着素子(81,82)で加湿された第2空気を室外へ排出する除湿運転を実行可能な調湿装置を対象とする。そして、上記吸着素子(81,82)へ送られる第2空気を排熱源(20)から供給された熱媒体と熱交換させて加熱する加熱用熱交換器(11,12)と、第3空気を加湿することによって冷却する加湿冷却器(13)と、上記吸着素子(81,82)で除湿された第1空気を上記加湿冷却器(13)で冷却された第3空気と熱交換させる顕熱交換器(61)と、上記加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の状態を変化させることによって上記除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度及び湿度を調節する制御動作を行う制御手段(90)とを備えるものである。
第1の発明では、調湿装置(10)において少なくとも除湿運転が行われる。除湿運転中において、調湿装置(10)に取り込まれた第1空気は、吸着素子(81,82)を通過する際に除湿されてから顕熱交換器(61)へ導入される。また、調湿装置(10)に取り込まれた第3空気は、加湿冷却器(13)で冷却されてから顕熱交換器(61)へ導入され、第1空気と熱交換する。そして、調湿装置(10)は、吸着素子(81,82)で除湿されて顕熱交換器(61)で冷却された第1空気を、室内へ供給する。一方、調湿装置(10)に取り込まれた第2空気は、加熱用熱交換器(11,12)で加熱されてから吸着素子(81,82)へ導入される。吸着素子(81,82)では、第2空気によって吸着剤が加熱され、吸着剤から脱離した水分が第2空気に付与される。
この第1の発明では、調湿装置(10)に制御手段(90)が設けられる。この制御手段(90)は、排熱源(20)から加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の状態を変化させることによって、除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度及び湿度を調節する。加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の状態を変化させると、加熱用熱交換器(11,12)から吸着素子(81,82)へ供給される第2空気の温度が変化する。この第2空気の温度が変化すると、吸着素子(81,82)から脱離する水分量が変化し、それに伴って第1空気から吸着素子(81,82)が吸着する水分の量が変化する。即ち、吸着素子(81,82)における第1空気の除湿量が変化する。また、この第2空気の温度が変化すると、再生が終了した時点での吸着素子(81,82)の温度が変化し、吸着素子(81,82)を通過した第1空気の温度も変化する。また、吸着素子(81,82)における第1空気の除湿量が変化するため、吸着素子(81,82)で発生する吸着熱の量も変化し、それによっても吸着素子(81,82)を通過した第1空気の温度も変化する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記制御手段(90)は、上記加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の流量を変化させることによって上記除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度及び湿度を調節するものである。
第2の発明では、上記加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の流量を、制御手段(90)が変化させる。加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の流量が変化すると、仮に熱媒体の温度が一定であっても、加熱用熱交換器(11,12)おける第2空気への加熱量が変化し、それに伴って加熱用熱交換器(11,12)から吸着素子(81,82)へ供給される第2空気の温度が変化する。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記制御手段(90)は、上記加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の温度を変化させることによって上記除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度及び湿度を調節するものである。
第3の発明では、上記加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の温度を、制御手段(90)が変化させる。加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の温度が変化すると、仮に熱媒体の流量が一定であっても、加熱用熱交換器(11,12)おける第2空気への加熱量が変化し、それに伴って加熱用熱交換器(11,12)から吸着素子(81,82)へ供給される第2空気の温度が変化する。
第4の発明は、上記第1の発明において、上記制御手段(90)は、上記加湿冷却器(13)での第3空気に対する加湿量を変化させることによって上記除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度を調節する制御動作も実行可能であるものである。
第4の発明において、制御手段(90)は、加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の状態を変化させて第1空気の温度及び湿度を調節する制御動作だけでなく、加湿冷却器(13)での第3空気に対する加湿量を変化させることによって第1空気の温度を調節する制御動作も実行可能に構成されている。加湿冷却器(13)での第3空気に対する加湿量を変化させると、加湿冷却器(13)から顕熱交換器(61)へ供給される第3空気の温度が変化し、顕熱交換器(61)で第3空気が第1空気から奪う熱量も変化する。その結果、顕熱交換器(61)で冷却されて室内へ供給される第1空気の温度が変化する。
第5の発明は、上記第1の発明において、上記制御手段(90)は、上記顕熱交換器(61)へ供給される第3空気の流量を変化させることによって上記除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度を調節する制御動作も実行可能であるものである。
第5の発明において、制御手段(90)は、加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の状態を変化させて第1空気の温度及び湿度を調節する制御動作だけでなく、顕熱交換器(61)へ供給される第3空気の流量を変化させることによって第1空気の温度を調節する制御動作も実行可能に構成されている。加湿冷却器(13)から顕熱交換器(61)へ供給される第3空気の流量を変化させると、顕熱交換器(61)で第3空気が第1空気から奪う熱量も変化する。その結果、顕熱交換器(61)で冷却されて室内へ供給される第1空気の温度が変化する。
第6の発明は、上記第1から第5までの何れか1つの発明において、上記吸着素子(81,82)には、流通する空気を吸着剤と接触させるための調湿用流路(85)と、流通する空気を該調湿用流路(85)の空気と熱交換させるための冷却用流路(86)とが形成され、上記吸着素子(81,82)の冷却用流路(86)を通過した第2空気を上記加熱用熱交換器(11,12)で加熱するように構成されるものである。
第6の発明では、吸着素子(81,82)に調湿用流路(85)と冷却用流路(86)が設けられる。吸着素子(81,82)の調湿用流路(85)へ第1空気を導入すると、第1空気中の水分が吸着剤に吸着される。その際に発生する吸着熱は、冷却用流路(86)を流れる第2空気に吸熱される。吸着素子(81,82)の冷却用流路(86)を流れる間に加熱された第2空気は、加熱用熱交換器(11,12)で更に加熱されてから吸着素子(81,82)の再生に利用される。
本発明では、上記加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の状態を制御手段(90)が変化させることによって、除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度及び湿度が調節される。従って、本発明によれば、室内へ供給される第1空気の温度及び湿度を調節することによって調湿装置(10)の能力を増減させることが可能となり、調湿装置(10)の能力を室内の顕熱負荷や潜熱負荷に応じて調節して室内の快適性を確保することができる。
また、上記第4,第5の発明において、制御手段(90)は、顕熱交換器(61)へ供給される第3空気の状態を変更することによって第1空気の温度を調節する動作を実行できるように構成されている。従って、これらの発明によれば、複数の制御パラメータを利用して第1空気の状態を調節することができ、調湿装置(10)の能力を一層適切に制御することが可能となる。
また、上記第6の発明では、吸着素子(81,82)に調湿用流路(85)と冷却用流路(86)を設け、吸着素子(81,82)で第1空気が除湿される際に発生する吸着熱を第2空気によって奪っている。従って、この発明によれば、吸着素子(81,82)が第1空気から吸着する水分の量を増大させることができ、調湿装置(10)の能力を増大させることが可能となる。また、この発明によれば、吸着素子(81,82)で第1空気が除湿される際に生じる吸着熱を第2空気の加熱に利用することができ、加熱用熱交換器(11,12)での第2空気に対する加熱量を削減することができるため、調湿装置(10)の効率を向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。
図1に示すように、本実施形態の調湿装置(10)は、2つの吸着素子(81,82)を備えている。また、この調湿装置(10)は、加熱用熱交換器としての温水熱交換器(11)と、顕熱交換器(61)と、加湿冷却器(13)とを1つずつ備えている。更に、この調湿装置(10)は、供給側空気通路(51)と、排出側空気通路(52)と、冷却側空気通路(53)とを備えている。
供給側空気通路(51)は、その始端が室外に開口し、その終端が室内に開口している。図示しないが、上記調湿装置(10)にはダンパが設けられている。供給側空気通路(51)は、このダンパを開閉することによって、第1吸着素子(81)の調湿用流路(85)に連通する状態(図1(A)に示す状態)と、第2吸着素子(82)の調湿用流路(85)に連通する状態(図1(B)に示す状態)とに切り換わる。また、供給側空気通路(51)では、吸着素子(81,82)の下流側に供給側ファン(15)が配置され、この供給側ファン(15)の更に下流に顕熱交換器(61)の第1空気流路(64)が配置されている。
排出側空気通路(52)は、その両端が室外に開口している。図示しないが、上記調湿装置(10)にはダンパが設けられている。排出側空気通路(52)は、このダンパを開閉することによって、第2吸着素子(82)の調湿用流路(85)に連通する状態(図1(A)に示す状態)と、第1吸着素子(81)の調湿用流路(85)に連通する状態(図1(B)に示す状態)とに切り換わる。また、排出側空気通路(52)では、吸着素子(81,82)の上流側に温水熱交換器(11)が配置され、吸着素子(81,82)の下流側に排出側ファン(16)が配置されている。
冷却側空気通路(53)は、その両端が室外に開口している。冷却側空気通路(53)では、その始端から終端へ向かって順に、冷却側ファン(17)と、加湿冷却器(13)と、顕熱交換器(61)の第2空気流路(65)とが配置されている。
図2に示すように、各吸着素子(81,82)は、平板状の平板部材(83)と波形状の波板部材(84)とを交互に積層することによって構成され、全体として直方体状に形成されている。吸着素子(81,82)において、平板部材(83)を挟んで隣接する波板部材(84)は、それぞれの波形の稜線方向が略平行となっている。この吸着素子(81,82)では、隣接する平板部材(83)の間に調湿用流路(85)が形成される。直方体状の吸着素子(81,82)において、調湿用流路(85)は、対向する2つの側面に開口している。調湿用流路(85)に臨む平板部材(83)の表面や、調湿用流路(85)に設けられた波板部材(84)の表面には、水分を吸着するための吸着剤が塗布されている。この種の吸着剤としては、例えばシリカゲル、ゼオライト、イオン交換樹脂等が挙げられる。
図3に示すように、顕熱交換器(61)は、平板状の平板部材(62)と波形状の波板部材(63)とを交互に積層することによって構成され、全体として直方体状に形成されている。顕熱交換器(61)において、平板部材(62)を挟んで隣接する波板部材(63)は、それぞれの波形の稜線方向が互いに90度ずれている。顕熱交換器(61)では、平板部材(62)及び波板部材(63)の積層方向において、第1空気流路(64)と第2空気流路(65)とが平板部材(62)を挟んで交互に形成されている。直方体状の顕熱交換器(61)では、対向する一対の側面に第1空気流路(64)が開口し、これとは別の対向する一対の側面に第2空気流路(65)が開口している。
図1に示すように、温水熱交換器(11)は、温水回路(21)を介してガスエンジン(20)に接続されている。このガスエンジン(20)は、発電機を駆動するためのものであって、排熱源を構成している。温水回路(21)には、循環ポンプ(22)が設けられている。循環ポンプ(22)を駆動すると、熱媒体としての水がガスエンジン(20)と温水熱交換器(11)の間を循環し、ガスエンジン(20)の排熱によって加熱されたが温水が温水熱交換器(11)へ供給される。温水熱交換器(11)は、排出側空気通路(52)を流れる空気と温水回路(21)を通じて供給された温水とを熱交換させる。
加湿冷却器(13)は、水を噴霧したり透湿膜を介して水を供給することによって空気を加湿する。加湿冷却器(13)において空気に水を供給すると、供給された水が空気から熱を奪って蒸発するため、空気の温度が低下する。
本実施形態の調湿装置(10)には、制御手段であるコントローラ(90)と、空気の温度を計測する吹出温度センサ(95)と、空気の相対湿度を計測する吹出湿度センサ(96)とが設けられている。吹出温度センサ(95)と吹出湿度センサ(96)は、共に供給側空気通路(51)における顕熱交換器(61)の下流に配置され、顕熱交換器(61)を通過して室内へ供給される空気の温度や相対湿度を計測する。コントローラ(90)には、吹出温度センサ(95)及び吹出湿度センサ(96)の検出値が入力されている。このコントローラ(90)は、吹出温度センサ(95)及び吹出湿度センサ(96)の検出値が所定の目標値となるように、調湿装置(10)の運転を制御する。コントローラ(90)の制御動作については後述する。
−運転動作−
本実施形態の調湿装置(10)は、除湿運転を行う。ここでは、除湿運転中の調湿装置(10)の運転動作について説明する。
除湿運転中の調湿装置(10)では、供給側空気通路(51)と排出側空気通路(52)と冷却側空気通路(53)のそれぞれに室外空気が取り込まれる。供給側空気通路(51)には、第1空気として室外空気が取り込まれる。排出側空気通路(52)には、第2空気として室外空気が取り込まれる。冷却側空気通路(53)には、第3空気として室外空気が取り込まれる。
除湿運転中の調湿装置(10)では、第1吸着素子(81)に空気中の水分を吸着させると同時に第2吸着素子(82)を再生する第1動作と、第2吸着素子(82)に空気中の水分を吸着させると同時に第1吸着素子(81)を再生する第2動作とが交互に繰り返し行われる。
調湿装置(10)の第1動作について、図1(A)を参照しながら説明する。
第1動作中には、供給側空気通路(51)を流れる第1空気が第1吸着素子(81)の調湿用流路(85)へ導入され、この調湿用流路(85)を通過する間に第1空気中の水分が吸着剤に吸着される。第1吸着素子(81)で除湿された第1空気は、顕熱交換器(61)の第1空気流路(64)へ導入される。顕熱交換器(61)の第2空気流路(65)へは、加湿冷却器(13)で加湿されることによって冷却された第3空気が導入される。顕熱交換器(61)では、第1空気流路(64)を流れる第1空気が第2空気流路(65)を流れる第3空気と熱交換して冷却される。第1吸着素子(81)で除湿されて顕熱交換器(61)で冷却された第1空気は、供給側空気通路(51)を流れて室内へ供給される。また、顕熱交換器(61)を通過した第3空気は、冷却側空気通路(53)を通って室外へ排出される。
一方、排出側空気通路(52)を流れる第2空気は、温水熱交換器(11)へ導入され、ガスエンジン(20)から供給された温水と熱交換し、例えば65℃程度にまで加熱される。温水熱交換器(11)で加熱された第2空気は、第2吸着素子(82)の調湿用流路(85)へ導入される。第2吸着素子(82)では、導入された第2空気によって吸着剤が加熱され、吸着剤から水分が脱離する。吸着剤から脱離した水分は、第2空気と共に第2吸着素子(82)から排出される。第2吸着素子(82)で水分を付与された第2空気は、排出側ファン(16)を通過し、排出側空気通路(52)を通って室外へ排出される。
調湿装置(10)の第2動作について、図1(B)を参照しながら説明する。
第2動作中には、供給側空気通路(51)を流れる第1空気が第2吸着素子(82)の調湿用流路(85)へ導入され、この調湿用流路(85)を通過する間に第1空気中の水分が吸着剤に吸着される。第2吸着素子(82)で除湿された第1空気は、顕熱交換器(61)の第1空気流路(64)へ導入され、第1動作中と同様に第3空気と熱交換して冷却される。第2吸着素子(82)で除湿されて顕熱交換器(61)で冷却された第1空気は、供給側空気通路(51)を流れて室内へ供給される。
一方、排出側空気通路(52)を流れる第2空気は、温水熱交換器(11)へ導入され、第1動作中と同様に加熱される。温水熱交換器(11)で加熱された第2空気は、第1吸着素子(81)の調湿用流路(85)へ導入される。第1吸着素子(81)では、導入された第2空気によって吸着剤が加熱され、吸着剤から水分が脱離する。吸着剤から脱離した水分は、第2空気と共に第1吸着素子(81)から排出される。第1吸着素子(81)で水分を付与された第2空気は、排出側空気通路(52)を通って室外へ排出される。
−コントローラの制御動作−
上述したように、コントローラ(90)は、吹出温度センサ(95)及び吹出湿度センサ(96)の検出値が所定の目標値となるように、調湿装置(10)の運転状態を制御する。具体的に、このコントローラ(90)は、循環ポンプ(22)の回転速度を調節する第1制御動作と、加湿冷却器(13)での第3空気への加湿量を調節する第2制御動作とを実行できるように構成されている。そして、コントローラ(90)は、第1制御動作と第2制御動作の一方を適宜選択して行ったり、これら2つの制御動作を同時に並行して行ったりする。
先ず、コントローラ(90)の第1制御動作について説明する。
第1制御動作中において、コントローラ(90)は、循環ポンプ(22)の回転速度を吹出温度センサ(95)及び吹出湿度センサ(96)の検出値に基づいて調節する。循環ポンプ(22)の回転速度を変更すると、ガスエンジン(20)から温水熱交換器(11)へ供給される温水の流量が変化する。温水熱交換器(11)へ供給される温水の流量が変化すると、温水熱交換器(11)で温水から第2空気へ付与される熱量が変化し、それに伴って温水熱交換器(11)から吸着素子(81,82)へ供給される第2空気の温度が変化する。
吹出湿度センサ(96)の検出値が目標値を上回っている場合や、吹出温度センサ(95)の検出値が目標値を下回っている場合、コントローラ(90)は、循環ポンプ(22)の回転速度を上昇させ、ガスエンジン(20)から温水熱交換器(11)へ供給される温水の流量を増大させる。
例えば、第1動作(図1(A)を参照)の実行中において、コントローラ(90)が循環ポンプ(22)の回転速度を上昇させると、第2吸着素子(82)へ供給される第2空気の温度が上昇する。第2吸着素子(82)へ流入する第2空気の温度が上昇すると、第1動作中に第2吸着素子(82)から脱離する水分の量が増大する。つまり、第1動作の終了時点で第2吸着素子(82)に残存する水分の量が少なくなる。このため、第1動作から第2動作(図1(B)を参照)へ切り換わった後は、水分の残存量が少ない第2吸着素子(82)へ第1空気中の水分が吸着されることになり、第2吸着素子(82)から流出する第1空気に含まれる水分の量が減少し、最終的に室内へ供給される第1空気の湿度が低下する。また、第2吸着素子(82)へ流入する第2空気の温度が上昇すると、第1動作の終了時点で第2吸着素子(82)が保有する熱量が増大する。このため、第1動作から第2動作へ切り換わった後は、多くの熱量を保有する第2吸着素子(82)を第1空気が通過することになり、第2吸着素子(82)を通過した第1空気の温度が上昇する。
逆に、吹出湿度センサ(96)の検出値が目標値を下回っている場合や、吹出温度センサ(95)の検出値が目標値を上回っている場合、コントローラ(90)は、循環ポンプ(22)の回転速度を低下させ、ガスエンジン(20)から温水熱交換器(11)へ供給される温水の流量を減少させる。
例えば、第1動作の実行中において、コントローラ(90)が循環ポンプ(22)の回転速度を低下させると、第2吸着素子(82)へ供給される第2空気の温度が低下する。そして、第1動作の終了時点で第2吸着素子(82)に残存する水分の量が増加するため、第2動作中に第2吸着素子(82)から流出する第1空気の湿度が上昇する。また、第1動作の終了時点で第2吸着素子(82)が保有する熱量が減少するため、第2動作中に第2吸着素子(82)から流出する第1空気の温度が低下する。
次に、コントローラ(90)の第2制御動作について説明する。
第2制御動作中において、コントローラ(90)は、加湿冷却器(13)での第3空気への加湿量を吹出温度センサ(95)の検出値に基づいて調節する。加湿冷却器(13)での第3空気への加湿量を変更すると、加湿冷却器(13)から顕熱交換器(61)へ供給される第3空気の温度が変化する。顕熱交換器(61)へ導入される第3空気の温度が変化すると、顕熱交換器(61)で第3空気が第1空気から吸熱する熱量が変化し、顕熱交換器(61)から流出する第1空気の温度が変化する。
吹出温度センサ(95)の検出値が目標値を上回っている場合、コントローラ(90)は、加湿冷却器(13)での第3空気への加湿量を増大させ、加湿冷却器(13)から顕熱交換器(61)へ供給される第3空気の温度を低下させる。逆に、吹出温度センサ(95)の検出値が目標値を下回っている場合、コントローラ(90)は、加湿冷却器(13)での第3空気への加湿量を減少させ、加湿冷却器(13)から顕熱交換器(61)へ供給される第3空気の温度を上昇させる。
−実施形態1の効果−
本実施形態では、上記温水熱交換器(11)へ供給される温水の流量をコントローラ(90)が変化させることによって、除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度及び湿度が調節される。従って、本実施形態によれば、室内へ供給される第1空気の温度及び湿度を調節することによって調湿装置(10)の能力を増減させることが可能となり、調湿装置(10)の能力を室内の顕熱負荷や潜熱負荷に応じて調節することによって室内の快適性を確保することができる。
また、本実施形態において、コントローラ(90)は、顕熱交換器(61)へ供給される第3空気の温度を変更することによって第1空気の温度を調節する動作を実行できるように構成されている。従って、本実施形態によれば、複数の制御パラメータを利用して第1空気の状態を調節することができ、調湿装置(10)の能力を一層適切に制御することが可能となる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。ここでは、本実施形態の調湿装置(10)について、上記実施形態1と異なる点を説明する。
図4に示すように、本実施形態は、上記実施形態1において、吸着素子(81,82)の構成を変更すると共に、排出側空気通路(52)の構成を変更したものである。
図5に示すように、本実施形態の吸着素子(81,82)には、調湿用流路(85)と冷却用流路(86)とが形成されている。具体的に、各吸着素子(81,82)は、平板状の平板部材(83)と波形状の波板部材(84)とを交互に積層することによって構成され、全体として直方体状に形成されている。吸着素子(81,82)において、平板部材(83)を挟んで隣接する波板部材(84)は、それぞれの波形の稜線方向が互いに90度ずれている。吸着素子(81,82)では、平板部材(83)及び波板部材(84)の積層方向において、調湿用流路(85)と冷却用流路(86)とが平板部材(83)を挟んで交互に形成されている。直方体状の吸着素子(81,82)では、対向する一対の側面に調湿用流路(85)が開口し、これとは別の対向する一対の側面に冷却用流路(86)が開口している。調湿用流路(85)に臨む平板部材(83)の表面や、調湿用流路(85)に設けられた波板部材(84)の表面には、水分を吸着するための吸着剤が塗布されている。一方、冷却用流路(86)に臨む平板部材(83)の表面や、冷却用流路(86)に設けられた波板部材(84)の表面に、吸着剤は塗布されていない。
排出側空気通路(52)では、温水熱交換器(11)の上流側に第1,第2吸着素子(81,82)の冷却用流路(86)が配置されている。排出側空気通路(52)は、図外のダンパを開閉することによって、第1吸着素子(81)の冷却用流路(86)に連通する状態(図4(A)に示す状態)と、第2吸着素子(82)の冷却用流路(86)に連通する状態(図4(B)に示す状態)とに切り換わる。
−運転動作−
第1動作中の第1吸着素子(81)や第2動作中の第2吸着素子(82)では、調湿用流路(85)を第1空気が流通し、冷却用流路(86)を第2空気が流通する。調湿用流路(85)では第1空気中の水分が吸着剤に吸着され、その際に吸着熱が発生する。調湿用流路(85)で発生した吸着熱は、冷却用流路(86)を流れる第2空気に吸熱される。冷却用流路(86)を通過する間に吸着熱を吸熱した第2空気は、温水熱交換器(11)へ送られて更に加熱される。
−実施形態2の効果−
本実施形態では、吸着素子(81,82)に調湿用流路(85)と冷却用流路(86)を設け、吸着素子(81,82)で第1空気が除湿される際に発生する吸着熱を第2空気によって奪っている。従って、本実施形態によれば、吸着素子(81,82)が第1空気から吸着する水分の量を増大させることができ、調湿装置(10)の能力を増大させることが可能となる。また、本実施形態によれば、吸着素子(81,82)で第1空気が除湿される際に生じる吸着熱を第2空気の加熱に利用することができ、温水熱交換器(11)での第2空気に対する加熱量を削減することができるため、調湿装置(10)の効率を向上させることが可能となる。
−実施形態2の変形例−
本実施形態では、図6に示すように、上記実施形態1と同様の調湿用流路(85)だけを備える吸着素子(81,82)を用いると共に、予熱用熱交換器(70)を追加してもよい。
予熱用熱交換器(70)は、上記顕熱交換器(61)と概ね同じ形状に形成されている。つまり、予熱用熱交換器(70)には、互いに直交する方向へ空気が通過する第1空気流路(71)と第2空気流路(72)が交互に形成されている。そして、予熱用熱交換器(70)は、第1空気流路(71)を流れる空気と第2空気流路(72)を流れる空気を熱交換させる。
予熱用熱交換器(70)の第1空気流路(71)は、供給側空気通路(51)における吸着素子(81,82)と供給側ファン(15)の間に配置されている。本実施形態の供給側空気通路(51)は、図外のダンパを開閉することにより、第1吸着素子(81)の調湿用流路(85)が予熱用熱交換器(70)の第1空気流路(71)に連通する状態と、第2吸着素子(82)の調湿用流路(85)が予熱用熱交換器(70)の第1空気流路(71)に連通する状態とに切り換わる。一方、予熱用熱交換器(70)の第2空気流路(72)は、排出側空気通路(52)における温水熱交換器(11)の上流側に配置されている。
第1動作中には、第1吸着素子(81)の調湿用流路(85)で除湿された第1空気が、予熱用熱交換器(70)の第1空気流路(71)へ流入する(図6(A)を参照)。つまり、予熱用熱交換器(70)の第1空気流路(71)へは、吸着熱によって温度上昇した第1空気が流れ込む。そして、予熱用熱交換器(70)では、第2空気流路(72)を流れる第2空気が第1空気流路(71)を流れる第1空気と熱交換して加熱される。また、第2動作中には、第2吸着素子(82)の調湿用流路(85)で除湿された第1空気が、予熱用熱交換器(70)の第1空気流路(71)へ流入する(図6(B)を参照)。そして、第1動作中と同様に、予熱用熱交換器(70)では、第2空気流路(72)の第2空気が第1空気流路(71)の第1空気と熱交換して加熱される。
本変形例では、温水熱交換器(11)へ送られる第2空気を、吸着熱によって温度上昇した第1空気を利用して予熱している。従って、上記実施形態2の場合と同様に、温水熱交換器(11)で第2空気へ供給すべき熱量を削減することができ、調湿装置(10)の効率向上を図ることができる。
《発明の実施形態3》
本発明の実施形態3について説明する。本実施形態の調湿装置(10)は、除湿運転と加湿運転が切り換え可能に構成されている。ここでは、本実施形態の調湿装置(10)について、上記実施形態1と異なる点を説明する。
図7に示すように、本実施形態の調湿装置(10)には、温水熱交換器(11,12)が2つ設けられている。これら2つの温水熱交換器(11,12)は、共に温水回路(21)に接続されている。
第1温水熱交換器(11)は、上記実施形態1のものと同様に、排出側空気通路(52)における吸着素子(81,82)の上流側に配置され、排出側空気通路(52)を流れる空気と温水とを熱交換させる。本実施形態においても、排出側空気通路(52)は、第1温水熱交換器(11)が第1吸着素子(81)の調湿用流路(85)に連通する状態(図7(A)に示す状態)と、第1温水熱交換器(11)が第2吸着素子(82)の調湿用流路(85)に連通する状態(図7(B)に示す状態)とに切り換わる。
一方、第2温水熱交換器(12)は、供給側空気通路(51)における吸着素子(81,82)の上流側に配置され、供給側空気通路(51)を流れる空気と温水とを熱交換させる。本実施形態の供給側空気通路(51)は、第2温水熱交換器(12)が第1吸着素子(81)の調湿用流路(85)に連通する状態(図7(A)に示す状態)と、第2温水熱交換器(12)が第2吸着素子(82)の調湿用流路(85)に連通する状態(図7(B)に示す状態)とに切り換わる。
温水回路(21)において、第1温水熱交換器(11)と第2温水熱交換器(12)は、ガスエンジン(20)及び循環ポンプ(22)に対して並列に接続されている。この温水回路(21)では、第1温水熱交換器(11)と第2温水熱交換器(12)の分岐箇所に、三方弁(23,24)が1つずつ配置されている。各三方弁(23,24)は、ガスエンジン(20)を第1温水熱交換器(11)に連通させて第2温水熱交換器(12)から遮断する状態と、ガスエンジン(20)を第2温水熱交換器(12)に連通させて第1温水熱交換器(11)から遮断する状態とに切り換わる。
−運転動作−
本実施形態の調湿装置(10)では、除湿運転と加湿運転が行われる。
除湿運転中の動作について、図7を参照しながら説明する。除湿運転時において、温水回路(21)の三方弁(23,24)は、ガスエンジン(20)を第1温水熱交換器(11)に連通させて第2温水熱交換器(12)から遮断する状態に設定される。この状態で、調湿装置(10)は、第1動作と第2動作を交互に繰り返し行う。
第1動作中と第2動作中の運転動作は、上記実施形態1の場合と同様である。つまり、第1動作中には、図7(A)に示すように、第1空気が第1吸着素子(81)で除湿された後に顕熱交換器(61)で冷却されてから室内へ供給されると同時に、第2空気が第1温水熱交換器(11)で加熱されてから第2吸着素子(82)へ供給される。また、第2動作中には、図7(B)に示すように、第1空気が第2吸着素子(82)で除湿された後に顕熱交換器(61)で冷却されてから室内へ供給されると同時に、第2空気が第1温水熱交換器(11)で加熱されてから第1吸着素子(81)へ供給される。その際、第2温水熱交換器(12)には温水が供給されていないため、第1空気は第2温水熱交換器(12)を素通りするだけで加熱も冷却もされない。
加湿運転中の動作について、図8を参照しながら説明する。加湿運転時において、温水回路(21)の三方弁(23,24)は、ガスエンジン(20)を第2温水熱交換器(12)に連通させて第1温水熱交換器(11)から遮断する状態に設定される。また、調湿装置(10)では、冷却側ファン(17)が停止され、加湿冷却器(13)における水分の供給も停止される。この状態で、調湿装置(10)は、第1動作と第2動作を交互に繰り返し行う。
加湿運転の第1動作及び第2動作では、供給側空気通路(51)と排出側空気通路(52)と冷却側空気通路(53)のそれぞれに室外空気が取り込まれる。供給側空気通路(51)には、第2空気として室外空気が取り込まれる。排出側空気通路(52)には、第1空気として室外空気が取り込まれる。冷却側空気通路(53)には、第3空気として室外空気が取り込まれる。
第1動作中には、図8(A)に示すように、第1空気が第1吸着素子(81)で除湿された後に室外へ排出されると同時に、第2空気が第2温水熱交換器(12)で加熱されてから第2吸着素子(82)へ供給される。第2吸着素子(82)では、吸着剤から脱離した水分が第2空気に付与される。そして、第2吸着素子(82)を通過する間に加湿された第2空気が室内へ供給される。
一方、第2動作中には、図8(B)に示すように、第1空気が第2吸着素子(82)で除湿された後に室外へ排出されると同時に、第2空気が第2温水熱交換器(12)で加熱されてから第1吸着素子(81)へ供給される。第1吸着素子(81)では、吸着剤から脱離した水分が第2空気に付与される。そして、第1吸着素子(81)を通過する間に加湿された第2空気が室内へ供給される。
その際、第1温水熱交換器(11)には温水が供給されていないため、第1空気は第1温水熱交換器(11)を素通りするだけで加熱も冷却もされない。また、顕熱交換器(61)への第3空気の供給が停止されているため、吸着素子(81,82)で加湿された第2空気は、単に顕熱交換器(61)を通過するだけで冷却されない。
−実施形態3の変形例−
本実施形態の調湿装置(10)は、除湿運転と加湿運転に加えて、暖房運転を行うように構成されていてもよい。
暖房運転中において、供給側空気通路(51)は、加湿運転の第1動作中と同じ状態(図8(A)に示す状態)か、加湿運転の第2動作中と同じ状態(図8(B)に示す状態)の何れか一方に保持される。つまり、第2温水熱交換器(12)で加熱された第2空気は、何れか一方の吸着素子(81,82)だけを通過することになる。この状態をしばらく続けると、吸着素子(81,82)の吸着剤から水分が脱離しない状態になる。従って、第2温水熱交換器(12)で加熱された第2空気は、単に吸着素子(81,82)を通過するだけで加湿されることなく室内へ供給される。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
−第1変形例−
上記の各実施形態では、図9及び図10に示すように、調湿装置(10)の供給側空気通路(51)に空気バイパス路(55)を設けてもよい。なお、図9は本変形例を上記実施形態1の調湿装置(10)に適用したものを示し、図10は本変形例を上記実施形態3の調湿装置(10)に適用したものを示している。
空気バイパス路(55)は、顕熱交換器(61)をバイパスするように配置されている。具体的に、空気バイパス路(55)の始端は、供給側空気通路(51)における供給側ファン(15)と顕熱交換器(61)との間に、三方弁(56)を介して接続されている。一方、空気バイパス路(55)の終端は、供給側空気通路(51)における顕熱交換器(61)と吹出温度センサ(95)及び吹出湿度センサ(96)との間に接続されている。
本変形例を上記実施形態1の調湿装置(10)に適用したもの(図9を参照)や、本変形例を上記実施形態3の調湿装置(10)に適用したもの(図10を参照)では、除湿運転が行われる。除湿運転中において、運転状態によっては、顕熱交換器(61)で第1空気を冷却する必要がない場合がある。このような場合は、冷却側ファン(17)と加湿冷却器(13)を停止させると共に、第1空気の全量が空気バイパス路(55)を通過するように三方弁(56)を設定する。第1空気は顕熱交換器(61)をバイパスするため、その分だけ第1空気の圧力損失が減少し、供給側ファン(15)の駆動に要する動力が減少する。
また、本変形例を上記実施形態3の調湿装置(10)に適用したもの(図10を参照)では、加湿運転が行われる。加湿運転中には、冷却側ファン(17)と加湿冷却器(13)を停止させと共に、第2空気の全量が空気バイパス路(55)を通過するように三方弁(56)を設定する。ここで、顕熱交換器(61)には熱容量があるため、第3空気が供給されない状態でも、顕熱交換器(61)を通過させるだけで第2空気の温度低下を招くおそれがある。そこで、第2空気の全量を空気バイパス路(55)へ流すようにすれば、室内へ供給される第2空気の温度低下を抑えることができ、暖房能力のロスを防ぐことができる。
また、本変形例を適用した調湿装置(10)では、除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度を調節するために空気バイパス路(55)を利用してもよい。つまり、顕熱交換器(61)と空気バイパス路(55)への第1空気の分配割合を変更することによって、最終的に室内へ供給される第1空気の温度を調節してもよい。その場合、第1空気の温度を上昇させたい場合は空気バイパス路(55)へ流入する第1空気の割合を増加させ、第1空気の温度を低下させたい場合は空気バイパス路(55)へ流入する第1空気の割合を減少させることになる。
−第2変形例−
上記の各実施形態では、図11に示すように、温水回路(21)に温水バイパス路(25)を設けてもよい。なお、図11は、本変形例を上記実施形態1の調湿装置(10)に適用したものを示している。
温水回路(21)において、温水バイパス路(25)は、温水熱交換器(11)をバイパスするように配置される。また、温水回路(21)では、温水バイパス路(25)への分岐箇所の一方に三方調節弁(26)が設けられる。三方調節弁(26)を操作すると、温水熱交換器(11)と温水バイパス路(25)への温水の分配割合が変化する。そして、本変形例のコントローラ(90)は、三方調節弁(26)を操作することによって、温水熱交換器(11)へ供給される温水の流量を調節する。なお、このコントローラ(90)は、温水熱交換器(11)への温水の供給量を調節するために三方調節弁(26)の設定だけを変更するものであってもよいし、三方調節弁(26)の設定と循環ポンプ(22)の回転速度の両方を変更するものであってもよい。
−第3変形例−
上記の各実施形態において、第1制御動作中のコントローラ(90)は、温水熱交換器(11)へ供給される温水の流量ではなく、この温水の温度を調節してもよい。
具体的に、本変形例のコントローラ(90)は、第1空気の温度及び湿度を調節するために、ガスエンジン(20)の運転を調節する。吸着素子(81,82)での第1空気の除湿量を削減したい場合、コントローラ(90)は、ガスエンジン(20)を停止させ、温水熱交換器(11)へ供給される温水の温度を低下させる。逆に、吸着素子(81,82)での第1空気の除湿量を増大させたい場合、コントローラ(90)は、ガスエンジン(20)を起動し、温水熱交換器(11)へ供給される温水の温度を上昇させる。
−第4変形例−
上記の各実施形態において、第2制御動作中のコントローラ(90)は、加湿冷却器(13)での第3空気への加湿量ではなく、第3空気の流量を調節してもよい。
具体的に、本変形例のコントローラ(90)は、第1空気の温度及び湿度を調節するために、冷却側ファン(17)の回転速度を調節する。室内へ供給される第1空気の温度を低下させたい場合、コントローラ(90)は、冷却側ファン(17)の回転速度を上昇させて第3空気の流量を増大させ、顕熱交換器(61)で第3空気が第1空気から吸熱する熱量を増大させる。逆に、室内へ供給される第1空気の温度を上昇させたい場合、コントローラ(90)は、冷却側ファン(17)の回転速度を低下させて第3空気の流量を減少させ、顕熱交換器(61)で第3空気が第1空気から吸熱する熱量を減少させる。なお、本変形例のコントローラ(90)は、第3空気の流量だけを調節してもよいし、第3空気の流量と第3空気に対する加湿量の両方を調節してもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、吸着素子を備えて空気の湿度調節を行う調湿装置について有用である。
実施形態1における調湿装置の概略構成図であって、(A)は第1動作中の状態を、(B)は第2動作中の状態をそれぞれ示している。 実施形態1における吸着素子の概略斜視図である。 実施形態1における顕熱交換器の概略斜視図である。 実施形態2における調湿装置の概略構成図であって、(A)は第1動作中の状態を、(B)は第2動作中の状態をそれぞれ示している。 実施形態2における吸着素子の概略斜視図である。 実施形態2の変形例における調湿装置の概略構成図であって、(A)は第1動作中の状態を、(B)は第2動作中の状態をそれぞれ示している。 実施形態3における調湿装置の概略構成図であって、(A)は除湿運転の第1動作中の状態を、(B)は除湿運転の第2動作中の状態をそれぞれ示している。 実施形態3における調湿装置の概略構成図であって、(A)は加湿運転の第1動作中の状態を、(B)は加湿運転の第2動作中の状態をそれぞれ示している。 その他の実施形態の第1変形例における調湿装置の概略構成図である。 その他の実施形態の第1変形例における調湿装置の概略構成図である。 その他の実施形態の第2変形例における調湿装置の概略構成図である。
符号の説明
10 調湿装置
11 温水熱交換器、第1温水熱交換器(加熱用熱交換器)
12 第2温水熱交換器(加熱用熱交換器)
13 加湿冷却器
20 ガスエンジン(排熱源)
61 顕熱交換器
81 第1吸着素子
82 第2吸着素子
85 調湿用流路
86 冷却用流路
90 コントローラ(制御手段)

Claims (6)

  1. 空気を吸着剤と接触させるための吸着素子(81,82)を備え、該吸着素子(81,82)で除湿された第1空気を室内へ供給して該吸着素子(81,82)で加湿された第2空気を室外へ排出する除湿運転を実行可能な調湿装置であって、
    上記吸着素子(81,82)へ送られる第2空気を排熱源(20)から供給された熱媒体と熱交換させて加熱する加熱用熱交換器(11,12)と、
    第3空気を加湿することによって冷却する加湿冷却器(13)と、
    上記吸着素子(81,82)で除湿された第1空気を上記加湿冷却器(13)で冷却された第3空気と熱交換させる顕熱交換器(61)と、
    上記加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の状態を変化させることによって上記除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度及び湿度を調節する制御動作を行う制御手段(90)とを備えている
    ことを特徴とする調湿装置。
  2. 請求項1において、
    上記制御手段(90)は、上記加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の流量を変化させることによって上記除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度及び湿度を調節する
    ことを特徴とする調湿装置。
  3. 請求項1において、
    上記制御手段(90)は、上記加熱用熱交換器(11,12)へ供給される熱媒体の温度を変化させることによって上記除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度及び湿度を調節する
    ことを特徴とする調湿装置。
  4. 請求項1において、
    上記制御手段(90)は、上記加湿冷却器(13)での第3空気に対する加湿量を変化させることによって上記除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度を調節する制御動作も実行可能である
    ことを特徴とする調湿装置。
  5. 請求項1において、
    上記制御手段(90)は、上記顕熱交換器(61)へ供給される第3空気の流量を変化させることによって上記除湿運転中に室内へ供給される第1空気の温度を調節する制御動作も実行可能である
    ことを特徴とする調湿装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1つにおいて、
    上記吸着素子(81,82)には、流通する空気を吸着剤と接触させるための調湿用流路(85)と、流通する空気を該調湿用流路(85)の空気と熱交換させるための冷却用流路(86)とが形成され、
    上記吸着素子(81,82)の冷却用流路(86)を通過した第2空気を上記加熱用熱交換器(11,12)で加熱するように構成されている
    ことを特徴とする調湿装置。
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