JP2007218258A - モータ圧縮機 - Google Patents

Abstract

【課題】 経時的な信頼性を有し、メンテナンスの時間と費用が削減されたモータ圧縮機を提供すること。
【解決手段】 モータ圧縮機（１０）は、圧縮機（２０）と、前記圧縮機（２０）に直結された電気モータ（３０）とから成り、圧縮機（２０）と電気モータ（３０）が単一ユニットとして統合され、単一のボックスまたはケーシング（１２）に収容される。モータ圧縮機（１０）は、電気モータ（３０）の回転子（３２）と圧縮機（２０）の回転子（２２）の両者を支持する３つの有効なラジアル磁気軸受（７０）を備えてもよい。
【選択図】 図１

Description

本発明は、プロセスガスの圧縮で使用される、特にメンテナンスの削減と高い信頼性が要求される用途で使用される、より具体的には水中環境における用途で使用されるモータ圧縮機に関する。

モータ圧縮機は通常、プロセスガスの圧縮機と、前記圧縮機を作動させる電気モータとから成る。

これらは一般的に、圧縮機のボックスまたはケーシングから延在するシャフトの一部分と、電気モータのボックスまたはケーシングから同様に延在する該電気モータの回転子の対応部分とを接続する継ぎ手によって、互いに連結されている。

モータおよび圧縮機ともに、対応する回転子を支持するための少なくとも１対のラジアル軸受を備えている。

ある場合において、これらの軸受は油で潤滑されているが、このことは潤滑油の制御管理システムの使用に大きな負担が伴い、結果的に大幅なメンテナンスが必要になるという欠点を有する。

潜水艦に適用する場合、この種の（非統合的な）構造では、圧縮機と電気モータの内部部品、とりわけ連結用にそれらから延在するそれぞれのシャフトの部品を絶縁するための一連のシーリングワッシャーを必要とする。

しかしながら、このことは結果的に、モータ圧縮機の部品数と複雑さを増大させる。

本発明の目的は、経時的な信頼性を有し、メンテナンスの時間と費用が削減されたモータ圧縮機を提供することである。

他の目的は、部品数を減らして信頼性と有用性を高めたモータ圧縮機を提供することである。

さらなる目的は、小型かつ軽量で容易に輸送できるモータ圧縮機を利用することである。

さらにもう１つの目的は、単純かつ経済的なモータ圧縮機を提供することである。

本発明によるこれらの目的は、請求項１に記載のモータ圧縮機を提供することによって達成される。

本発明のさらなる特徴は、後続の請求項で示される。

本発明によるモータ圧縮機の特徴と利点は、添付の概略図面を参照して、以下の例示的かつ非限定的な説明からより明らかになるであろう。

図面を参照すると、これらは、単一ユニットとして統合された、圧縮機２０と、前記圧縮機２０に直結された電気モータ３０とから成るモータ圧縮機１０を示している。

特に、前記モータ圧縮機１０は、前記圧縮機２０と前記電気モータ３０が収容される単一のボックスまたはケーシング１２を有する。

前記圧縮機２０および前記電気モータ３０は、好ましくは分離されておらず、同種のガス（圧縮機により処理されたプロセスガス）が両者を通過する。

プロセスガスは、電気部品（特に、モータ３０のコイルや回転子の磁気軸受７０）を急速に劣化させる可能性のある腐食（浸食）剤を潜在的に含むが、本発明によるモータ圧縮機１０は、障壁を使用してプロセスガスからモータ巻線と磁気軸受を保護するシステムを有している。

前記モータ圧縮機１０は、好ましくは電気モータ３０の回転子３２と圧縮機２０の回転子２２の両者を支持する３つの有効なラジアル磁気軸受７０を有する。

前記３つの有効な磁気軸受７０の第１および第２の軸受は、好ましくは前記電気モータ３０の端部に近接して配置され、前記電気モータ３０の前記シャフト３２を支持する。

前記３つの有効な磁気軸受７０の第３の軸受は、好ましくは前記圧縮機２０の前記回転子２２の自由端上に配置され、これを支持する。好都合なことに、このような方法により、潤滑油とこれに関連して必要になるメンテナンスの必要性が避けられると同時に、３つの支持軸受７０が使用されるように、電気モータ３０と圧縮機２０を支持する軸受の数ができるだけ最小限に抑えられる。

本発明によると、事実上、４つの輸送軸受７０を備えた従来型式の構造を用いる必要がなくなる。

一方、本発明による解決策は、２つのラジアル軸受のみが使用される構造にすることを可能にするが、特に、例えばシステムの信頼性が最大限要求され、機能計画には非常に多くの遠心翼車が必要とされる潜水艦への適用など、困難な状況での用途においては、２つの軸受による解決策では、必要とされる信頼性が保証されないことが確認された。

前記モータ圧縮機１０は、好ましくは、特に前記電気モータ３０の前記回転子３２上に位置し、軸推力を支持するのに適した有効な磁気軸受８０をさらに有する。

３つの有効なラジアル磁気軸受７０に加えて、回転子は圧縮機の軸受に近接して位置する第４のガス支柱を備える。この支柱は、回転子の安定性を増大させるとともに、磁気軸受の故障の際に磁気軸受の代用をすることができる。

特に、前記モータ圧縮機１０は、前記圧縮機２０を前記電気モータ３０に接続する、前歯部を備えた好適なダイレクトカップリング５０（ハース型）を有する。

特に、前記ダイレクトカップリング５０は、前記圧縮機２０の前記回転子と前記電気モータ３０の前記回転子３２を接続し、一体化させる。

つまり、前記電気モータ３０の前記回転子３２の端部分が、前方のカップリング５０によって前記圧縮機２０の前記回転子の対応する端部分２２と接続される。

前記ダイレクトカップリング５０は、特に、前記電気モータ３０の前記回転子３２に固定され、前記圧縮機２０の前記回転子２２を貫通するタイロッド（図示せず）によって、前記電気モータ３０の前記回転子３２と前記圧縮機２０の前記回転子２２を接続する。

前記タイロッドは、前記遠心圧縮機２０の接触可能な面に作用することによって取り付けられ、このことにより、外部ケーシングの側面における供給／処理流体および電気接続用ワイヤの通路用の開口部を除くその他の開口部が回避されるが、モータのシャフトおよび圧縮機のシャフト間の接続にケーシングを貫くアクセス開口部が必要である従来技術によれば、これらは逆に必要なものである。

したがって、前記ケーシング１２は、モータおよび圧縮機間の接続点にいかなる接続も持たないが、側面には供給／処理流体の通路および電気接続用ワイヤの通路にのみ適した一連の開口部を有する。この特徴は、機械の内部環境と外部環境の間で起こりうる漏れの減少が重要である用途（特に潜水艦への適用）において特に有利である。

本発明の好適な実施形態にしたがって図２を参照すると、前記圧縮機２０の前記回転子２２は、一連の部分２２’と、前記部分２２’を互いに一体化させる前歯部を備えたハース型の一連のダイレクトカップリング５１を有する。

各部分２２’は、個別の翼車２６を備えており、前歯部を備えた個別の類似するダイレクトカップリング５１によって少なくとも別の部分２２’に連結されるのにも適している。

翼車の数は、好ましくは特定の圧縮使用要件に適応させる。

一連の部分２２’の存在はまた、以下の利点をもたらす。

翼車２６を取り囲むダイヤフラムを単体として形成できる。

内部のワッシャーシールを避けることができる。

このようにして、内部漏れの可能性が最小限に抑えられる。

前記圧縮機２０の前記回転子２２は、ケーシング１２の外側の固定子部（ダイヤフラム）に完全に取り付けることができ、したがって取付作業が容易になる。

最終的に、各部分２２’に位置する各翼車２６は、シャフトと一体的に形成される。

電気部品の冷却は、好ましくは以下のように実行される。

電気モータ３０には、外部熱交換器４１を備えた閉回路４０と、前記電気モータ３０の回転子３２の端部に位置する翼車４５があり、冷却ガスを固定子部と回転子部を通って循環させる。使用されるガスは、点火段階にモータの容量だけ挿入されるプロセスガスと同一である。

モータ側の磁気軸受は、システム４０と翼車４５によってモータ内を循環する同一のガスにより冷却される。

圧縮機側の磁気軸受では、第１の圧縮機段階から流路６１を通って磁気軸受に送られるガス放電６０によって、冷却が保証される。同様の放電は、別の流路６５を利用してモータにも達し、そこで（モータ室から圧縮機室へのガス流の一部の）補償が行われる。

前記モータ圧縮機１０の構造は、特定の設置要件に応じて水平方向または垂直方向のどちらでも可能である。

モータ圧縮機は、より小型化されるため、好都合なことに輸送がしやすくなる。

したがって、本発明によるモータ圧縮機が上記の目的を達成することがわかる。

このように考案された本発明のモータ圧縮機には、多くの修正や改変を加えることができ、それらはすべて同一の発明概念に含まれる。

さらに、実際に使用される材料と同様に寸法や構成要素もまた、技術的要件にしたがって変更可能である。

本発明によるモータ圧縮機の好適な実施形態の部分断面概略立面図である。 圧縮機の内部の詳細の概略図である。

Claims (10)

1. 圧縮機（２０）と、前記圧縮機（２０）に直結された電気モータ（３０）とから成るモータ圧縮機（１０）であって、前記圧縮機（２０）と前記電気モータ（３０）が単一ユニットとして統合され、単一のボックスまたはケーシング（１２）に収容されていることを特徴とするモータ圧縮機（１０）。
2. 電気モータ（３０）の回転子（３２）と圧縮機（２０）の回転子（２２）の両者を支持する３つの有効なラジアル磁気軸受（７０）を有することを特徴とする、請求項１に記載のモータ圧縮機（１０）。
3. 前記３つの有効な磁気軸受（７０）の第１および第２の軸受が、前記電気モータ（３０）の前記回転子（３２）をその端部付近で支持するのに対して、前記３つの有効な磁気軸受（７０）の第３の有効な磁気軸受は、前記圧縮機（２０）の前記シャフトまたは回転子の自由端上に配置され、これを支持することを特徴とする、請求項２に記載のモータ圧縮機（１０）。
4. 圧縮機の軸受に近接して位置する第４のガス支柱（８５）も有することを特徴とする、請求項２に記載のモータ圧縮機（１０）。
5. 前記圧縮機（２０）の回転子（２２）と前記電気モータ（３０）の回転子（３２）を接続し、一体化させる、前歯部を備えたダイレクトカップリング（５０）を有することを特徴とする、請求項１に記載のモータ圧縮機（１０）。
6. 前記圧縮機（２０）が、前歯部を有する一連のダイレクトカップリング（５１）によって互いに一体化させられる一連の部分（２２’）に再分割される回転子（２２）を有することを特徴とする、請求項１に記載のモータ圧縮機（１０）。
7. 各部分（２２’）が、シャフトと一体的な個別の翼車（２６）を備えており、前歯部を備えた個別のダイレクトカップリング（５１）によって少なくとも別の部分（２２’）に連結されるのにも適していることを特徴とする、請求項６に記載のモータ圧縮機（１０）。
8. 特に前記電気モータ（３０）の回転子（３２）上に位置し、軸推力を支持するのに適した有効な磁気軸受（８０）を有することを特徴とする、請求項１に記載のモータ圧縮機（１０）。
9. 前記ケーシング（１２）が、供給／処理流体の通路および電気接続用ワイヤの通路にのみ適した一連の開口部を側面に有することを特徴とする、請求項１に記載のモータ圧縮機（１０）。
10. 水平方向または垂直方向のどちらの構造も可能であることを特徴とする、請求項１に記載のモータ圧縮機（１０）。

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