JP2007218235A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents
内燃機関の燃料供給装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007218235A JP2007218235A JP2006043016A JP2006043016A JP2007218235A JP 2007218235 A JP2007218235 A JP 2007218235A JP 2006043016 A JP2006043016 A JP 2006043016A JP 2006043016 A JP2006043016 A JP 2006043016A JP 2007218235 A JP2007218235 A JP 2007218235A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel
- pipe
- internal combustion
- combustion engine
- pressure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Abstract
【課題】内燃機関の燃料供給装置において、燃料噴霧の微粒化を促進して燃焼効率の向上を図る。
【解決手段】燃焼室11に燃料を噴射する複数のインジェクタ13をデリバリパイプ14に連結し、燃料タンク15の燃料を低圧フィードポンプ16及び高圧ポンプ18により燃料供給管17,19を通してデリバリパイプ14に供給可能とすると共に、デリバリパイプ14内に多数の微細孔26aが形成された気相パイプ26を設け、この気相パイプ26に気体供給管27を介して高圧気体発生装置28を連結する。
【選択図】 図1
【解決手段】燃焼室11に燃料を噴射する複数のインジェクタ13をデリバリパイプ14に連結し、燃料タンク15の燃料を低圧フィードポンプ16及び高圧ポンプ18により燃料供給管17,19を通してデリバリパイプ14に供給可能とすると共に、デリバリパイプ14内に多数の微細孔26aが形成された気相パイプ26を設け、この気相パイプ26に気体供給管27を介して高圧気体発生装置28を連結する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、内燃機関の燃焼室や吸気ポートに燃料を供給する内燃機関の燃料供給装置に関するものである。
例えば、燃料を燃焼室に直接噴射する筒内噴射式内燃機関では、吸気弁の開放時に、空気が吸気ポートから燃焼室に吸入されてピストンにより圧縮され、この高圧空気に対してインジェクタから燃料が噴射され、燃焼室内の高圧空気と霧状の燃料とが混合し、この混合気が点火プラグに導かれて着火して爆発することで駆動力を得ることができ、排気弁の開放時に、燃焼後の排気ガスが排気ポートから排出される。
このような筒内噴射式内燃機関にて、冷間始動時には、燃料が低温であるためにインジェクタから燃焼室に噴射された燃料の微粒化が悪く、一部の燃料が壁面に付着して所定量の燃料が気化せず、燃焼に寄与する燃料量が減少して空燃比が悪化してしまう。この場合、冷間始動時の燃料量を増加することが考えられるが、その分、壁面に付着する燃料も増え、未燃HCが増加して排ガス特性が悪化してしまう。
このような問題を解決するものとして、例えば、下記特許文献1に記載された技術がある。この特許文献1に記載された内燃機関の燃料供給装置は、低圧燃料ポンプによって加圧した燃料を高圧燃料ポンプによって昇圧して燃料デリバリパイプ内へ送り込み、燃料噴射弁から各気筒内へ噴射可能とすると共に、蒸発燃料を可変容量装置の作動空間で加圧し、始動時の1,2発分だけ燃料デリバリパイプ内へ供給可能とすることで、始動時に機関回転数を急上昇させ、良好な噴霧特性を得て良好な燃焼状態を確保することで、HCの排出量を低減するものである。
ところが、上述した特許文献1に記載された内燃機関の燃料供給装置では、内燃機関の始動時に、高圧燃料ポンプで加圧した燃料を燃料デリバリパイプに供給すると共に、蒸発燃料を液化した後に、ばねや燃料圧などにより加圧してから燃料デリバリパイプへ供給することで、燃料を素早く昇圧して良好な噴霧特性を得るようにしている。しかし、ばねや燃料圧により燃料を高圧に加圧することは困難であり、始動時にインジェクタから噴射される噴射燃料を十分に微粒化することができない。また、燃料液化装置や可変容量装置並びに多数の燃料配管が必要となり、構造の複雑化、大型化、高コスト化を招いてしまう。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、燃料噴霧の微粒化を促進して燃焼効率の向上を図った内燃機関の燃料供給装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の内燃機関の燃料供給装置は、内燃機関の燃焼室または吸気通路に燃料を噴射する複数のインジェクタと、該複数のインジェクタが連結されたデリバリパイプと、燃料を貯留する燃料タンクと、該燃料タンクと前記デリバリパイプとを連結する燃料供給管と、該燃料供給管に設けられた燃料ポンプと、前記デリバリパイプ内に設けられて多数の微細孔が形成された気相パイプと、該気相パイプ内に高圧気体を供給する高圧気体供給手段とを具えたことを特徴とするものである。
本発明の内燃機関の燃料供給装置では、前記気相パイプを振動させる振動手段が設けられたことを特徴としている。
本発明の内燃機関の燃料供給装置では、前記気相パイプが前記デリバリパイプ内で回転自在に支持されると共に、前記多数の微細孔が前記気相パイプの周方向に傾斜して形成されたことを特徴としている。
本発明の内燃機関の燃料供給装置では、前記内燃機関の温度を検出または推定する機関温度検出手段と、前記内燃機関の始動時に該機関温度検出手段が検出した機関温度が予め設定された第1機関温度より低いときに前記高圧気体供給手段を作動する始動制御手段を設けたことを特徴としている。
本発明の内燃機関の燃料供給装置では、前記始動制御手段は、前記内燃機関の始動後に、前記機関温度検出手段が検出した機関温度が予め設定された第2機関温度より高くなったときに前記高圧気体供給手段の作動を停止することを特徴としている。
本発明の内燃機関の燃料供給装置によれば、内燃機関の燃焼室または吸気通路に燃料を噴射する複数のインジェクタをデリバリパイプに連結し、燃料を貯留する燃料タンクを燃料供給管を介してデリバリパイプに連結して燃料ポンプを設けると共に、デリバリパイプ内に多数の微細孔が形成された気相パイプを設け、この気相パイプ内に高圧気体を供給する高圧気体供給手段を連結したので、燃料タンク内の燃料が燃料ポンプにより燃料供給管を通してデリバリパイプに供給される一方、高圧気体供給手段によりデリバリパイプの気相パイプ内に高圧気体が供給されることで、デリバリパイプ内の燃料に対して、気相パイプの多数の微細孔から多数の微細な気泡が噴出して混入することとなり、インジェクタがこの燃料を噴射するとき、混入した気泡がつぶれてこの燃料の微粒化が促進されるため、燃焼が改善された燃焼効率の向上を図ることができる。
以下に、本発明に係る内燃機関の燃料供給装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る内燃機関の燃料供給装置を表す概略構成図、図2は、実施例1の内燃機関の燃料供給装置における始動時燃料供給制御を表すフローチャートである。
実施例1の内燃機関の燃料供給装置において、図1に示すように、内燃機関としてのエンジン10は、筒内噴射式の火花点火多気筒エンジンであって、4つの気筒に対応して燃焼室11が設けられており、シリンダヘッド12に各燃焼室11に直接燃料を噴射するインジェクタ13が装着されると共に、図示しない点火プラグが装着されている。この各インジェクタ13は、基端部がデリバリパイプ14に連結されており、デリバリパイプ14内の高圧燃料を燃焼室11に噴射することができる。
一方、燃料タンク15は、所定量のガソリン燃料(以下、燃料)を貯留可能であり、内部に低圧フィードポンプ16が装着されている。そして、燃料タンク15の低圧フィードポンプ16は、第1燃料供給管17を介して高圧ポンプ18が連結され、この高圧ポンプ18は第2燃料供給管19を介してデリバリパイプ14の一端部に連結されている。この高圧ポンプ18はカムシャフト20により駆動可能であり、第2燃料供給管19には、デリバリパイプ14からの燃料の逆流を防止する逆止弁21が装着されている。なお、第1燃料供給管17の基端部には低圧燃料戻し管22が分岐して設けられ、この低圧燃料戻し管22に逆止弁23が装着されており、低圧燃料の圧力が所定圧力よりも高くなった際に、低圧フィードポンプ16から吐出された燃料の一部を燃料タンク15に戻すようにしている。
一方、デリバリパイプ14の他端部には、燃料排出管24の基端部が連結され、この燃料排出管24の先端部は燃料タンク15に連結されており、この燃料排出管24には電磁リリーフ弁25が装着されている。
従って、低圧フィードポンプ16が駆動することで、燃料タンク15内の燃料を低圧に加圧して第1燃料供給管17に供給することができ、高圧ポンプ18を駆動することで、第1燃料供給管17の低圧燃料を高圧に加圧し、第2燃料供給管19を通してデリバリパイプ14に供給することができ、各インジェクタ13は、デリバリパイプ14内の高圧燃料を各燃焼室11にそれぞれ噴射することができる。
また、デリバリパイプ14内には、多数の微細孔26aが形成された気相パイプ26が設けられている。そして、この気相パイプ26の端部には、気体供給管27を介して高圧気体発生装置(高圧気体供給手段)28が連結されている。そして、この気体供給管27には、気相パイプ26からの高圧気体の逆流を防止する逆止弁29が設けられている。なお、この気相パイプ26は、デリバリパイプ14に供給された高圧燃料に対して、多数の気泡を均等に混合できるように、デリバリパイプ14内の全域にわたって配置されると共に、多数の同径をなす微細孔26aが均等間隔で形成されている。
従って、高圧気体発生装置28を駆動することで、発生した高圧気体を気体供給管27を通して気相パイプ26に供給することができ、この気相パイプ26に供給された高圧気体は多数の微細孔26aからデリバリパイプ14内の高圧燃料に噴射され、多数の気泡が均等に混合された高圧燃料を生成することができる。
車両には電子制御ユニット(ECU)30が搭載されており、このECU30は、各インジェクタ13及び点火プラグを制御可能となっている。即ち、ECU30には、エアフローセンサ31、スロットルポジションセンサ32、アクセルポジションセンサ33、エンジン回転数センサ34、水温センサ35などが接続されている。従って、ECU30は、各センサ31〜35が検出した吸入空気量、スロットル開度、アクセル開度、エンジン回転数、エンジン冷却水温などのエンジン運転状態に基づいて燃料噴射量や噴射時期、点火時期などを決定している。
また、デリバリパイプ14には、燃料圧力を検出する燃圧センサ36が設けられ、検出した燃料圧力をECU30に出力しており、このECU30は、デリバリパイプ14内の燃料圧力が所定圧力となるように、低圧フィードポンプ16及び高圧ポンプ18を駆動制御している。更に、電磁リリーフ弁25は、通常、機械式のリリーフ弁として機能する構成となっており、デリバリパイプ14内の燃料圧力が所定圧力より大きくなると、電磁リリーフ弁25が自動的に開放されることで、デリバリパイプ14内の燃料が燃料排出管24に排出され、デリバリパイプ14内の燃料圧力を所定圧力に維持する。
更に、本実施例では、ECU(始動制御手段)30は、高圧気体発生装置28を駆動制御可能となっており、エンジン10の運転状態に応じて高圧気体発生装置28の駆動及び停止を行っている。即ち、エンジン10の冷間始動時には、燃料が低温であるためにインジェクタ13から燃焼室11に噴射する燃料の微粒化が不十分となり、一部の燃料が壁面に付着して所定量の燃料を気化することが困難となる。そのため、本実施例では、エンジン10の冷間始動時に、高圧気体発生装置28を所定期間だけ駆動することで、燃料に微細な気泡を混入させ、インジェクタ13による燃料噴射時の燃料の微粒化及び気化を促進して燃焼効率を向上させている。
具体的には、エンジン10の温度を検出または推定する機関温度検出手段として、この機関温度と相関関係にあるエンジン冷却水温Tを検出する水温センサ35を適用し、ECU30は、エンジン10の始動時に、この水温センサ35が検出したエンジン冷却水温Tが予め設定された第1温度T1より低いときには、高圧気体発生装置28を駆動し、燃料に対して微細気泡の供給を開始する。そして、高圧気体発生装置28の駆動により燃料に微細気泡の供給を開始した後、水温センサ35が検出したエンジン冷却水温Tが予め設定された第2温度T2より高くなったときには、高圧気体発生装置28の駆動を停止し、燃料への微細気泡の供給を終了する。この場合、冷間始動時に燃料が十分に加熱されるように、第2温度T2は、第1温度T1より高い温度に設定しているが、第1温度T1と第2温度T2を同温度としてもよい。
なお、運転者がエンジン10を始動することを推定するものとして、例えば、運転席ドアのドアスイッチを機能させ、ECU30が、エンジン10の停止中に、このドアスイッチがON(ドア開放)されたら、運転者がエンジン10を始動させる意思があると判定し、高圧気体発生装置28を駆動し、インジェクタ13が燃料噴射を開始する前に、高圧気体発生装置28を駆動して燃料に微細気泡を供給するようにしてもよい。
なお、ECU30には、運転者が操作するイグニッションキースイッチ(IG−SW)37のON/OFF信号が入力されるようになっている。
ここで、実施例1の内燃機関の燃料供給装置によるエンジン10の始動時燃料供給制御について、図2のフローチャートに基づいて説明する。
内燃機関の燃料供給装置によるエンジン10の始動時燃料供給制御において、図2に示すように、ステップS11にて、ECU30は、イグニッションキースイッチ(IG−SW)37がONされたかどうかを判定する。ここで、IG−SW37がONされずにOFF状態のままであると判定されたら、何もしないでこのルーチンを抜ける。一方、ステップS11にて、IG−SW37がONされたら、エンジン10が始動されるものと判定し、ステップS12に移行する。
このステップS12にて、ECU30は、水温センサ35が検出したエンジン冷却水温Tが第1温度T1より低いかどうかを判定する。ここで、現在のエンジン冷却水温Tが第1温度T1より低いと判定されたときには、ステップS13にて、高圧気体発生装置28を駆動する。即ち、高圧気体発生装置28は、発生した高圧気体を気体供給管27から気相パイプ26に供給し、この気相パイプ26に供給された高圧気体を多数の微細孔26aからデリバリパイプ14内の高圧燃料に噴射し、多数の微細気泡を高圧燃料に混入する。
従って、デリバリパイプ14内の高圧燃料に多数の微細気泡が混入した状態で、インジェクタ13はこの高圧燃料を燃焼室11に噴射することとなり、このとき、混入した微細気泡がつぶれることで、そのエネルギにより燃料の微粒化が促進されるため、良好に微粒化した燃料噴霧を燃焼室11に供給することができる。
そして、ステップS14にて、ECU30は、水温センサ35が検出したエンジン冷却水温Tが第2温度T2より高いかどうかを判定する。即ち、エンジン10の始動後に、燃焼室11での燃焼によってエンジン冷却水温(機関温度)が上昇し、高圧燃料に微細気泡を混入しなくても、インジェクタ13の噴射力だけで燃料の微粒化が可能であるかどうかを判定する。
ここで、エンジン冷却水温Tが第2温度T2より高くなければ、エンジン冷却水温Tが第2温度T2より高くなるまで、高圧気体発生装置28を駆動してデリバリパイプ14に対する微細気泡の供給を継続する。そして、ステップS14にて、エンジン冷却水温Tが第2温度T2より高くなったと判定されたら、インジェクタ13の噴射力だけで燃料の微粒化が可能であると判定し、ステップS15に移行する。そして、ここで、高圧気体発生装置28の駆動を停止し、デリバリパイプ14内の高圧燃料に対する微細気泡の供給を停止する。
このように実施例1の内燃機関の燃料供給装置にあっては、燃焼室11に燃料を噴射する複数のインジェクタ13をデリバリパイプ14に連結し、燃料タンク15の燃料を低圧フィードポンプ16及び高圧ポンプ18により燃料供給管17,19を通してデリバリパイプ14に供給可能とすると共に、デリバリパイプ14内に多数の微細孔26aが形成された気相パイプ26を設け、この気相パイプ26に気体供給管27を介して高圧気体発生装置28を連結している。
従って、燃料タンク15内の燃料が各燃料ポンプ16,18により加圧されてデリバリパイプ14に供給される一方、高圧気体発生装置28により高圧気体が気体供給管27を通して気相パイプ26に供給され、この高圧気体が気相パイプ26の微細孔26aからデリバリパイプ14内の高圧燃料に対して、多数の微細な気泡として噴出されて混入することとなり、インジェクタ13がこの燃料を噴射するとき、混入した気泡がつぶれてこの燃料の微粒化が促進されるため、燃焼室11での燃焼が改善され、燃焼効率の向上を図ることができる。
また、実施例1の内燃機関の燃料供給装置では、水温センサ35が検出したエンジン冷却水温Tが第1温度T1より低いときに、高圧気体発生装置28を駆動することで、発生した高圧気体を気体供給管27から気相パイプ26に供給し、デリバリパイプ14内の高圧燃料に対して、多数の微細孔26aから微細気泡を噴射して混入するため、エンジン10の冷間始動時における燃料噴霧の微粒化が可能となる。その結果、インジェクタ13から燃焼室11に噴射する燃料の微粒化及び気化が良好となって、燃料の壁面付着量が減少して良好な空燃比を確保することができ、特に、エンジン10の冷間始動時における未燃HCの増加を抑制して排ガス特性を向上することができると共に、燃費を改善することができる。
そして、デリバリパイプ14内の高圧燃料に多数の微細気泡を混入させるための装置を、気相パイプ26、気体供給管27、高圧気体発生装置28により構成することで、構造の複雑化、大型化、高コスト化を抑制することができる。
更に、デリバリパイプ14内に多数の微細孔26aを有する気相パイプ26を配置したことで、簡単な構成で高圧燃料に対して均等に微細気泡を混入することができ、インジェクタ13から噴射される燃料噴霧を安定して微粒化することができる。また、インジェクタ13が連結されたデリバリパイプ14内に気相パイプ26を配置することで、微細気泡を混入した高圧燃料を直ちにインジェクタ13により燃焼室11に噴射するため、デリバリパイプ14内で微細気泡同士が合体して大きな気泡になることが抑制され、大きな気泡の混入による噴射不良を防止することができる。
図3は、本発明の実施例2に係る内燃機関の燃料供給装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2の内燃機関の燃料供給装置において、図3に示すように、燃焼室11に燃料を噴射するインジェクタ13がデリバリパイプ14に連結されると共に、高圧ポンプ18により加圧された高圧燃料を供給する第2燃料供給管19がデリバリパイプ14に連結されている。
また、デリバリパイプ14内には、多数の微細孔26aが形成された気相パイプ26が設けられ、この気相パイプ26には、気体供給管27を介して高圧気体発生装置28が連結されている。そして、気相パイプ26には、この気相パイプ26を振動させる振動装置41が連結されている。
従って、高圧ポンプ18を駆動することで、第1燃料供給管17の低圧燃料を高圧に加圧し、第2燃料供給管19を通してデリバリパイプ14に供給することができると共に、高圧気体発生装置28を駆動することで、発生した高圧気体を気体供給管27を通して気相パイプ26に供給することができる。すると、この気相パイプ26に供給された高圧気体は、多数の微細孔26aからデリバリパイプ14内の高圧燃料に対して微細な気泡として供給され、多数の気泡が混合された高圧燃料を生成することができる。また、このとき、振動装置41により気相パイプ26を振動させることで、気相パイプ26の各微細孔26aからデリバリパイプ14内の高圧燃料に供給された微細気泡を拡散させることができ、微細気泡が均等に混入された高圧燃料を生成することができる。そのため、デリバリパイプ14内の高圧燃料に多数の微細気泡が混入した状態で、インジェクタ13が高圧燃料を燃焼室11に噴射すると、噴射時に混入した微細気泡がつぶれることで、そのエネルギにより燃料噴霧の微粒化が促進されることとなり、良好に微粒化した燃料噴霧を燃焼室11に供給することができる。
このように実施例2の内燃機関の燃料供給装置にあっては、燃焼室11に燃料を噴射する複数のインジェクタ13をデリバリパイプ14に連結し、燃料タンク15の燃料を低圧フィードポンプ16及び高圧ポンプ18により燃料供給管17,19を通してデリバリパイプ14に供給可能とすると共に、デリバリパイプ14内に多数の微細孔26aが形成された気相パイプ26を設け、この気相パイプ26に気体供給管27を介して高圧気体発生装置28を連結すると共に、振動装置41を連結している。なお、この振動装置41は、気相パイプ26をデリバリパイプ14と異なる周波数で振動することが望ましい。
従って、燃料タンク15内の燃料が各燃料ポンプ16,18により加圧されてデリバリパイプ14に供給される一方、高圧気体発生装置28により高圧気体が気体供給管27を通して気相パイプ26に供給されると共に、気相パイプ26が振動装置41により振動されるため、この高圧気体は、気相パイプ26の微細孔26aからデリバリパイプ14内の高圧燃料に対して、多数の微細な気泡として拡散されながら噴出されて混入することとなり、インジェクタ13がこの燃料を噴射するとき、混入した気泡がつぶれてこの燃料の微粒化が促進され、燃焼室11での燃焼が改善され、燃焼効率の向上を図ることができる。
また、振動装置41により気相パイプ26が振動されるため、気相パイプ26が振動した状態で、各微細孔26aから高圧燃料に多数の微細気泡を噴出することとなり、この微細気泡が高圧燃料中を拡散しながら混入することとなり、この高圧燃料に微細気泡を均一に混入することができる。
図4は、本発明の実施例3に係る内燃機関の燃料供給装置を表す概略構成図、図5は、図4のV−V断面である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3の内燃機関の燃料供給装置において、図4及び図5に示すように、燃焼室11に燃料を噴射するインジェクタ13がデリバリパイプ14に連結されると共に、高圧ポンプ18により加圧された高圧燃料を供給する第2燃料供給管19がデリバリパイプ14に連結されている。
また、デリバリパイプ14内には、多数の微細孔26bが形成された気相パイプ26が設けられ、軸受51,52により回転自在に支持されている。この気相パイプ26には、気体供給管27を介して高圧気体発生装置28が連結されている。この場合、図示しないが、気相パイプ26と気体供給管27とはロータリジョイントにより連結されている。そして、気相パイプ26に形成された各微細孔26bは、軸線L1が気相パイプ26の放射線L0に対して、周方向に所定角度θだけ傾斜して形成されている。
従って、高圧ポンプ18を駆動することで、第1燃料供給管17の低圧燃料を高圧に加圧し、第2燃料供給管19を通してデリバリパイプ14に供給することができると共に、高圧気体発生装置28を駆動することで、発生した高圧気体を気体供給管27を通して気相パイプ26に供給することができる。すると、この気相パイプ26に供給された高圧気体は、多数の微細孔26bからデリバリパイプ14内の高圧燃料に対して微細な気泡として供給され、多数の気泡が混合された高圧燃料を生成することができる。また、このとき、気相パイプ26の各微細孔26bからは、その周方向に向かって高圧空気が噴出されるため、気相パイプ26はその反力を受けて逆方向、つまり、図5における矢印A方向に回転することとなり、デリバリパイプ14内の高圧燃料に対して微細気泡を拡散しながら全域にわたって混入することができる。そのため、デリバリパイプ14内の高圧燃料に多数の微細気泡が混入した状態で、インジェクタ13が高圧燃料を燃焼室11に噴射すると、噴射時に混入した微細気泡がつぶれることで、そのエネルギにより燃料噴霧の微粒化が促進されることとなり、良好に微粒化した燃料噴霧を燃焼室11に供給することができる。
このように実施例3の内燃機関の燃料供給装置にあっては、燃焼室11に燃料を噴射する複数のインジェクタ13をデリバリパイプ14に連結し、燃料タンク15の燃料を低圧フィードポンプ16及び高圧ポンプ18により燃料供給管17,19を通してデリバリパイプ14に供給可能とすると共に、デリバリパイプ14内に多数の傾斜した微細孔26bが形成された気相パイプ26を軸受51,52により回転自在に設け、この気相パイプ26に気体供給管27を介して高圧気体発生装置28を連結している。
従って、燃料タンク15内の燃料が各燃料ポンプ16,18により加圧されてデリバリパイプ14に供給される一方、高圧気体発生装置28により高圧気体が気体供給管27を通して気相パイプ26に供給され、この高圧気体は、気相パイプ26の微細孔26bからデリバリパイプ14内の高圧燃料に対して、多数の微細な気泡として噴出されて混入することとなり、インジェクタ13がこの燃料を噴射するとき、混入した気泡がつぶれてこの燃料の微粒化が促進され、燃焼室11での燃焼が改善され、燃焼効率の向上を図ることができる。
また、気相パイプ26の各微細孔26bは、周方向に傾斜して設けられており、この気相パイプ26内の高圧気体は、各微細孔26bにより周方向に向かって噴出されるため、気相パイプ26はその反力を受けて逆方向に回転することとなり、デリバリパイプ14内の高圧燃料に対して微細気泡を拡散しながら全域にわたって均一に混入することができる。
なお、上述した各実施例にて、デリバリパイプ14内に多数の微細孔26a,26bを有する気相パイプ26を配置したが、この気相パイプ26の形状や個数は各実施例に限定されるものではなく、デリバリパイプの形状に応じて適宜設定すればよいものである。また、エンジン10の温度を検出または推定する機関温度検出手段として、エンジン冷却水温を検出する水温センサ35を適用したが、これに限定されるものではなく、例えば、デリバリパイプ14内の燃料温度を検出する温度センサや吸気温度を検出する吸気温度センサなどを適用してもよい。
また、本発明の内燃機関の燃料供給装置を筒内噴射式内燃機関に適用して説明したが、これに限定されるものではなく、燃料を吸気ポートに噴射するポート噴射式内燃機関に適用することもできる。
以上のように、本発明に係る内燃機関の燃料供給装置は、デリバリパイプ内の燃料に微細気泡を混入させて燃料噴射時における燃料噴霧の微粒化を可能としたものであり、いずれの種類の内燃機関に用いても好適である。
10 エンジン(内燃機関)
11 燃焼室
13 インジェクタ
14 デリバリパイプ
15 燃料タンク
16 低圧フィードポンプ
17,19 燃料供給管
18 高圧ポンプ
26 気相パイプ
26a,26b 微細孔
27 気体供給管
28 高圧気体発生装置(高圧気体供給手段)
30 電子制御ユニット、ECU(始動制御手段)
35 水温センサ(機関温度検出手段)
37 イグニッションキースイッチ、(IG−SW)
41 振動装置(振動手段)
51,52 軸受
11 燃焼室
13 インジェクタ
14 デリバリパイプ
15 燃料タンク
16 低圧フィードポンプ
17,19 燃料供給管
18 高圧ポンプ
26 気相パイプ
26a,26b 微細孔
27 気体供給管
28 高圧気体発生装置(高圧気体供給手段)
30 電子制御ユニット、ECU(始動制御手段)
35 水温センサ(機関温度検出手段)
37 イグニッションキースイッチ、(IG−SW)
41 振動装置(振動手段)
51,52 軸受
Claims (5)
- 内燃機関の燃焼室または吸気通路に燃料を噴射する複数のインジェクタと、該複数のインジェクタが連結されたデリバリパイプと、燃料を貯留する燃料タンクと、該燃料タンクと前記デリバリパイプとを連結する燃料供給管と、該燃料供給管に設けられた燃料ポンプと、前記デリバリパイプ内に設けられて多数の微細孔が形成された気相パイプと、該気相パイプ内に高圧気体を供給する高圧気体供給手段とを具えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
- 請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記気相パイプを振動させる振動手段が設けられたことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
- 請求項1に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記気相パイプが前記デリバリパイプ内で回転自在に支持されると共に、前記多数の微細孔が前記気相パイプの周方向に傾斜して形成されたことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
- 請求項1から3のいずれか一つに記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記内燃機関の温度を検出または推定する機関温度検出手段と、前記内燃機関の始動時に該機関温度検出手段が検出した機関温度が予め設定された第1機関温度より低いときに前記高圧気体供給手段を作動する始動制御手段を設けたことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
- 請求項4に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記始動制御手段は、前記内燃機関の始動後に、前記機関温度検出手段が検出した機関温度が予め設定された第2機関温度より高くなったときに前記高圧気体供給手段の作動を停止することを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006043016A JP2007218235A (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 内燃機関の燃料供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006043016A JP2007218235A (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 内燃機関の燃料供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007218235A true JP2007218235A (ja) | 2007-08-30 |
Family
ID=38495783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006043016A Pending JP2007218235A (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 内燃機関の燃料供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007218235A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009257175A (ja) * | 2008-04-16 | 2009-11-05 | Nippon Soken Inc | 燃料噴射装置 |
JP2009281286A (ja) * | 2008-05-22 | 2009-12-03 | Denso Corp | 燃料供給装置 |
-
2006
- 2006-02-20 JP JP2006043016A patent/JP2007218235A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009257175A (ja) * | 2008-04-16 | 2009-11-05 | Nippon Soken Inc | 燃料噴射装置 |
JP2009281286A (ja) * | 2008-05-22 | 2009-12-03 | Denso Corp | 燃料供給装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2005124129A1 (ja) | 内燃機関の機関始動制御システム | |
JPH10176574A (ja) | 内燃機関の燃料噴射制御装置 | |
US20120298071A1 (en) | Combustion system for internal combustion engine | |
JP2006291903A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP2005538308A (ja) | 直接燃料噴射による内燃機関の運転方法 | |
JP2005330961A (ja) | 内燃機関の燃料供給装置 | |
KR20120103834A (ko) | 직접분사 엘피아이 시스템 및 그의 제어방법 | |
US7478625B1 (en) | Engine cranking system with cylinder deactivation for a direct injection engine | |
JP2003161224A (ja) | 燃料供給・噴射システム | |
TW200426304A (en) | Charge-injected internal combustion engine | |
JP5532008B2 (ja) | 内燃機関 | |
KR100474127B1 (ko) | 통내 분사식 불꽃 점화 내연 기관 | |
US20070137601A1 (en) | Improved driveability and reduced emissions during engine start-up | |
JP2011220114A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP6670718B2 (ja) | 制御装置 | |
JP2007218235A (ja) | 内燃機関の燃料供給装置 | |
US20080135015A1 (en) | Method for operating an internal combustion engine | |
US20120216779A1 (en) | Fuel supply device | |
JP2007262996A (ja) | 内燃機関用燃料噴射装置 | |
JP2007239653A (ja) | 燃料供給装置及び内燃機関の燃料供給制御装置 | |
JP6395025B2 (ja) | 内燃機関の燃料噴射装置 | |
JP2013113162A (ja) | 圧縮自己着火式エンジンの始動制御装置 | |
JP3894058B2 (ja) | 筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制御装置 | |
US7900594B2 (en) | System and method for injecting fuel into a direct injection engine | |
JP2004346813A (ja) | Lpg燃料エンジンおよびlpg燃料エンジンの運転方法 |