JP2007217289A - メタジイソプロピルベンゼンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】直列に配置された2槽以上の反応器を用いて、液体塩化アルミニウム錯体触媒の存在下で、ベンゼンとプロピレンをアルキル化、トランスアルキル化及び異性化反応に付すことによりメタジイソプロピルベンゼンを連続的に製造する方法であって、反応器から発生するベントガス中に含まれる有効成分を回収し再利用することで有効成分のロスを削減できるという優れた効果を有するメタジイソプロピルベンゼンの製造方法を提供する。
【解決手段】反応器から発生するベントガス中の有効成分を下記の工程により回収する。
冷却工程:反応器から発生するベントガスを冷却する工程
吸収工程:冷却工程で液化しなかったガス中の有効成分を原料である芳香族炭化水素を含む液と接触させることにより、該液に吸収させて回収し、その後液を反応器へ供給する工程
【選択図】図1
【解決手段】反応器から発生するベントガス中の有効成分を下記の工程により回収する。
冷却工程:反応器から発生するベントガスを冷却する工程
吸収工程:冷却工程で液化しなかったガス中の有効成分を原料である芳香族炭化水素を含む液と接触させることにより、該液に吸収させて回収し、その後液を反応器へ供給する工程
【選択図】図1
Description
本発明は、メタジイソプロピルベンゼンの製造方法に関するものである。更に詳しくは、本発明は、直列に配置された2槽以上の反応器を用いて、液体塩化アルミニウム錯体触媒の存在下で、ベンゼンとプロピレンをアルキル化、トランスアルキル化及び異性化反応に付すことによりメタジイソプロピルベンゼンを連続的に製造する方法であって、反応器から発生するベントガス中に含まれる有効成分を回収し再利用することで有効成分のロスを削減できるという優れた効果を有するメタジイソプロピルベンゼンの製造方法に関するものである。
直列に配置された2槽以上の反応器を用いて、液体塩化アルミニウム錯体触媒の存在下で、ベンゼンとプロピレンをアルキル化、トランスアルキル化及び異性化反応に付すことによりメタジイソプロピルベンゼンを連続的に製造する方法は公知である(たとえば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の方法においては、反応器から発生するベントガス中に含まれる有効成分がフレアースタックなどで燃焼処理されるため、有効成分のロスが発生するという問題点があった。
かかる状況において、本発明が解決しようとする課題は、直列に配置された2槽以上の反応器を用いて、液体塩化アルミニウム錯体触媒の存在下で、ベンゼンとプロピレンをアルキル化、トランスアルキル化及び異性化反応に付すことによりメタジイソプロピルベンゼンを連続的に製造する方法であって、反応器から発生するベントガス中に含まれる有効成分を回収し再利用することで有効成分のロスを削減できるという優れた効果を有するメタジイソプロピルベンゼンの製造方法を提供する点に存するものである。
すなわち、本発明のうち第一の発明は、直列に配置された2槽以上の反応器を用いて、液体塩化アルミニウム錯体触媒の存在下で、ベンゼンとプロピレンをアルキル化、トランスアルキル化及び異性化反応に付すことによりメタジイソプロピルベンゼンを連続的に製造する方法において、反応器から発生するベントガス中の有効成分を下記の工程により回収することを特徴とするメタジイソプロピルベンゼンの製造方法に係るものである。
冷却工程:反応器から発生するベントガスを冷却する工程
吸収工程:冷却工程で液化しなかったガス中の有効成分を原料である芳香族炭化水素を含む液と接触させることにより、該液に吸収させて回収し、その後液を反応器へ供給する工程
冷却工程:反応器から発生するベントガスを冷却する工程
吸収工程:冷却工程で液化しなかったガス中の有効成分を原料である芳香族炭化水素を含む液と接触させることにより、該液に吸収させて回収し、その後液を反応器へ供給する工程
また、本発明のうち第二の発明は、前記吸収工程の芳香族炭化水素がベンゼン、イソプロピルベンゼン、メタジイソプロピルベンゼン、パラジイソプロピルベンゼンおよびトリイソプロピルベンゼンのうち少なくとも1以上であるメタジイソプロピルベンゼンの製造方法に係るものである。
本発明により、直列に配置された2槽以上の反応器を用いて、液体塩化アルミニウム錯体触媒の存在下で、ベンゼンとプロピレンをアルキル化、トランスアルキル化及び異性化反応に付すことによりメタジイソプロピルベンゼンを連続的に製造する方法であって、反応器から発生するベントガス中に含まれる有効成分を回収し再利用することで有効成分のロスを削減できるという優れた効果を有するメタジイソプロピルベンゼンの製造方法を提供することができる。
本発明の様態の一例を示すフロー図である図1に基づいて、詳細に説明する。反応器1は2槽以上を直列に配置して使用される。本発明において、使用する原料、液体塩化アルミニウム錯体触媒、アルキル化条件、トランスアルキル化条件および異性化条件としては既に知られているものを用いて行うのが好ましい。反応で得られた反応液2から目的物であるメタジイソプロピルベンゼンを分離する方法としては通常の方法が用いられる。たとえば、複数の蒸留塔を用いることができる。
本発明においては、反応器1から発生するベントガス3中の有効成分を下記の冷却工程4及び吸収工程5により回収し、反応器1で再利用する。
冷却工程4は、反応器1から発生するベントガス3を冷却する工程である。
冷却は通常用いられる方法で行うことができる。たとえば、冷却水を冷媒とする熱交換器が用いられる。冷却後のベントガスの温度は冷却水の温度の観点から15℃〜50℃であることが好ましい。冷却したベントガス中の有効成分6(以下、「凝縮液」と記す。)は反応器1へ戻される。有効成分とは、ベンゼン、イソプロピルベンゼンである。
吸収工程5では、冷却工程4で液化しなかった未凝縮ガス7中の有効成分を、原料である芳香族炭化水素を含む液8(以下、「原料液」と記す。)と接触させることにより、該液に吸収させて回収し、その後回収液9として反応器1へ供給する工程である。吸収工程5で吸収されない排ガス10は適切に処理された後、フレアースタック等で燃焼処理される。
有効成分の吸収はたとえば、不規則充填物が充填された吸収塔に未凝縮ガス7と原料液8の一部を供給することで行うことができる。このとき、吸収塔内部で未凝縮ガス7と原料液8が向流に接触するよう供給するのが好ましい。原料液8の残りは反応器1へ供給されるが、吸収塔へ供給する原料液8の割合は任意に決めることができる。
原料液8として、ベンゼン、イソプロピルベンゼン、メタジイソプロピルベンゼン、パラジイソプロピルベンゼンおよびトリイソプロピルベンゼンのうち少なくとも1以上を選ぶことができる。中でも有効成分の沸点よりも高い沸点を有する成分(以下、「高沸成分」と記す。)の濃度が高いほど、有効成分のガス側から液側への物質移動の推進力が増加し、吸収塔での有効成分の吸収率が向上することから、メタジイソプロピルベンゼン、パラジイソプロピルベンゼンおよびトリイソプロピルベンゼンであることが好ましい。たとえば、目的物であるメタジイソプロピルベンゼンを分離した後の高沸成分に富む液を用いることができる。また、吸収工程における運転温度が低いほど未凝縮ガス7中の有効成分の原料液8に対する溶解度が上昇するため、原料液8の温度は30℃〜60℃であることが好ましい。更に好ましくは35℃〜45℃である
次に本発明を実施例により説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
実施例1
本発明の実施の形態の一例を示すフロー図である図1に示す製造プロセスを用いて製造を行った。4槽を直列に配置した反応器1から発生するベントガス3を、冷却水を冷媒とする熱交換器4を用いて冷却し、凝縮した液6を反応器1へ回収した。このとき、凝縮液6および未凝縮ガス7の温度は20℃であった。未凝縮ガス7を不規則充填物を充填した吸収塔5に供給し、反応液2から目的物であるメタジイソプロピルベンゼンを分離した後の高沸成分に富む原料液8と向流接触させ、未凝縮ガス7中の有効成分を回収し、回収液9を反応器1へ供給した。原料液8の組成は、メタジイソプロピルベンゼン:8.48重量%、パラジイソプロピルベンゼン:46.5重量%、トリイソプロピルベンゼン:41.9重量%であった。このとき、原料液8の反応器1および吸収塔5への供給比は5.08(重量基準)とした。また、原料液8の温度は41℃であった。その結果、排ガス10中の有効成分であるベンゼン、イソプロピルベンゼンの濃度はそれぞれ、4.4体積ppm、17.7体積ppmであった。結果を表1に示す。
本発明の実施の形態の一例を示すフロー図である図1に示す製造プロセスを用いて製造を行った。4槽を直列に配置した反応器1から発生するベントガス3を、冷却水を冷媒とする熱交換器4を用いて冷却し、凝縮した液6を反応器1へ回収した。このとき、凝縮液6および未凝縮ガス7の温度は20℃であった。未凝縮ガス7を不規則充填物を充填した吸収塔5に供給し、反応液2から目的物であるメタジイソプロピルベンゼンを分離した後の高沸成分に富む原料液8と向流接触させ、未凝縮ガス7中の有効成分を回収し、回収液9を反応器1へ供給した。原料液8の組成は、メタジイソプロピルベンゼン:8.48重量%、パラジイソプロピルベンゼン:46.5重量%、トリイソプロピルベンゼン:41.9重量%であった。このとき、原料液8の反応器1および吸収塔5への供給比は5.08(重量基準)とした。また、原料液8の温度は41℃であった。その結果、排ガス10中の有効成分であるベンゼン、イソプロピルベンゼンの濃度はそれぞれ、4.4体積ppm、17.7体積ppmであった。結果を表1に示す。
1 2槽以上を直列に配置した反応器
2 反応液
3 ベントガス
4 冷却工程
5 吸収工程
6 凝縮液
7 未凝縮ガス
8 原料液
9 回収液
10 廃ガス
2 反応液
3 ベントガス
4 冷却工程
5 吸収工程
6 凝縮液
7 未凝縮ガス
8 原料液
9 回収液
10 廃ガス
Claims (2)
- 直列に配置された2槽以上の反応器を用いて、液体塩化アルミニウム錯体触媒の存在下で、ベンゼンとプロピレンをアルキル化、トランスアルキル化及び異性化反応に付すことによりメタジイソプロピルベンゼンを連続的に製造する方法において、反応器から発生するベントガス中の有効成分を下記の工程により回収することを特徴とするメタジイソプロピルベンゼンの製造方法。
冷却工程:反応器から発生するベントガスを冷却する工程
吸収工程:冷却工程で液化しなかったガス中の有効成分を原料である芳香族炭化水素を含む液と接触させることにより、該液に吸収させて回収し、その後液を反応器へ供給する工程 - 前記吸収工程の芳香族炭化水素がベンゼン、イソプロピルベンゼン、メタジイソプロピルベンゼン、パラジイソプロピルベンゼンおよびトリイソプロピルベンゼンのうち少なくとも1以上である請求項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006036161A JP2007217289A (ja) | 2006-02-14 | 2006-02-14 | メタジイソプロピルベンゼンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006036161A JP2007217289A (ja) | 2006-02-14 | 2006-02-14 | メタジイソプロピルベンゼンの製造方法 |
Publications (1)
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JP2007217289A true JP2007217289A (ja) | 2007-08-30 |
Family
ID=38494962
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006036161A Pending JP2007217289A (ja) | 2006-02-14 | 2006-02-14 | メタジイソプロピルベンゼンの製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2007217289A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2459796C1 (ru) * | 2011-06-22 | 2012-08-27 | Константин Анатольевич Ряпосов | Способ селективного получения мета-диалкилбензолов |
-
2006
- 2006-02-14 JP JP2006036161A patent/JP2007217289A/ja active Pending
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