JP2007217234A - 洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続使用後のマルチレンズアレイ成型用金型を簡便かつ短時間で洗浄できる洗浄方法を提供すること。
【解決手段】マルチレンズアレイ成型用金型の成形面全体を、実質的に界面活性剤を含まず、相対蒸発速度(ASTM−D3539)が1〜6である溶剤に浸漬するとともに超音波を照射する。溶剤としては、エタノールあるいはアセトンが好ましい。マルチレンズアレイ成型用金型の成形面(特に角部)に付着した汚染物を短時間で除去できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、マルチレンズアレイ成型用金型の洗浄方法に関する。
従来、デジタルカメラ、ビデオカメラ等の光学機器に搭載される光学レンズ等の光学素子は、いわゆるプレス成形により製造されている。
このプレス成形の代表的な方法としてはリヒートプレス法とダイレクトプレス法とが知られている。リヒートプレス法は、硝材を一対の型を備えた金型に供給し、この金型内の硝材を加熱軟化させた後に金型でプレス成形し、金型内の硝材が酸化しない温度まで冷却されてから、成形品としてのガラス光学素子を取り出す方法である。一方、ダイレクトプレス法は、溶解炉で溶解された硝材を、高温で熔けた状態のまま金型に入れ、プレス成形し任意の形状にする方法である。ダイレクトプレス方法は、再加熱の必要が無くプレスも人手を介さず、熔解炉に接続した自動プレス機で連続して加工されるため、大量生産に適した加工方法であるが、冷却時のガラスの収縮を制御することが難しいため、精密な光学素子を製造するためにはリヒートプレス法が用いられている。
ところで、液晶プロジェクタに用いられるマルチレンズアレイは、液晶プロジェクタの光量を確保するための重要な精密光学素子である。従来角型棒状の凸レンズを一個一個製造し、個々のレンズを接着剤で貼り合わせることにより、凸面の集合体を構成する方法で製造されていたが、貼り合わせ精度や接着剤の劣化などの課題があり、現在では、例えば、特許文献1に示されるようなリヒートプレス法による製造が行われている。
一方、ガラス素子成形に用いる金型は、連続して成形を行っていると、金型表面にガラス片、ガラス中の原料成分、異物あるいはゴミなどが残り、成形品が不良となるばかりでなく、ガラス素子成形時に抵抗となり離型膜の腐食のきっかけともなる。特に、マルチレンズアレイのように複雑な形状のレンズの場合、非常に高い面精度や正確な位置精度が要求されるため、成形用金型は非常に高価なものとなり、それ故、金型寿命の長いことが極めて重要である。従って、このような成形用金型には、定期的なメンテナンスが必須である。そこで、酸またはアルカリを含浸した、保水性のある軟質材料で金型の成形面に付着したガラス片や異物・ゴミ等の付着物を払拭する方法や(例えば、特許文献2参照)、金型の成形面を研磨材により化学的機械研磨する方法(例えば、特許文献3参照)が検討されている。
特許第3198673号公報 特公平6−99158号公報 特開2003−95666号公報
しかしながら、特許文献2に開示されている金型の清浄方法では、払拭する範囲が広いと時間がかかり、生産性に劣る。また、金型の成形面に稜角(シャープエッジ)があった場合、成形面に付着物が残るおそれがある。特許文献3に開示された方法では、研磨する範囲が広いと時間がかかり、同様に生産性が劣る。また、シャープエッジがある金型形状の場合には、研磨することで形状を崩す可能性がある。さらに、金型の成形面に稜角(シャープエッジ)があった場合、成形面に付着物が残るおそれもある。
そこで、本発明は、簡便かつ短時間で、マルチレンズアレイ成形用金型の汚染された成形面を洗浄する洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明は、マルチレンズアレイ成形用金型の洗浄方法であって、前記金型の成形面全体を、実質的に界面活性剤を含まず、相対蒸発速度(ASTM−D3539)が1〜6である溶剤に浸漬するとともに超音波を照射することを特徴とする。
ここで、相対蒸発速度は、ASTM−D3539に準拠して測定される蒸発速度であり、下記の式(1)により測定される。
Figure 2007217234
本発明の洗浄方法によれば、マルチレンズアレイ成型用金型を洗浄するに際して、金型の成形面全体を、相対蒸発速度が1〜6である溶剤に浸漬する。それ故、レンズ素材であるガラス片やその成分、あるいは異物・ゴミ等に汚染された金型を洗浄後短時間で乾燥することができる。
溶剤の相対蒸発速度が1未満では、溶剤の乾燥に時間がかかり、空気中のゴミ等が溶剤に付着するおそれがある。また、溶剤を蒸留して再利用することも困難となる。さらに、金型を再使用可能にするまでの時間が長くかかるためマルチレンズアレイ成形の生産性が悪化する。一方、相対蒸発速度が6を越えると、金型を溶剤から引き上げたときに、溶剤が金型表面から流れ落ちる前にすぐに蒸発してしまうため、溶剤中の微量汚染物が金型表面に再付着するおそれがあり洗浄効率が低下する。
さらに、本発明では、溶剤中で金型に対して超音波を照射するので、単なる溶剤浸漬と異なり、金型成形面への付着物を確実に剥離することができる。なお、超音波振動では、金型の場所(部分)によって、汚染物の除去効果に差が生じるおそれがあるため、超音波照射中に金型の揺動を行うとより効果的である。
また、本発明では、実質的に溶剤中に界面活性剤を含まないので、界面活性剤除去のための洗浄工程を設けなくともよい。
本発明では、前記溶剤がエタノールまたはアセトンのいずれかあるいは混合物であることが好ましい。
この発明によれば、金型の浸漬洗浄を行うための溶剤がエタノールまたはアセトンのいずれかあるいは混合物であるので、異物等の溶解あるいは分散能力に非常に優れている。また浸漬洗浄後の金型乾燥時間も短くて済むため、金型をすぐに再使用でき、マルチレンズアレイの生産性向上にも寄与できる。
本発明では、前記浸漬時間が1〜10分間であることが好ましい。
この発明によれば、金型を溶剤に浸漬しておく時間が所定の範囲であるので、金型成形面に付着した異物等を溶剤が剥離する時間として十分であるとともに、金型を再使用するまでの時間を短縮できるので、マルチレンズアレイの生産性にも優れる。
本発明では、前記溶剤の温度が10〜40℃であることが好ましい。
この発明によれば、溶剤の温度が所定の範囲であるので、溶剤が金型成形面に付着した異物等を剥離する機能を十分発揮できるとともに、蒸発速度があまり高くないので、環境や作業者への負荷も少ない。
本発明では、前記超音波出力が30〜300Wであることが好ましい。
この発明によれば、超音波出力が30W以上であるので、金型成形面に付着した異物等を剥離する効果が十分に高いだけでなく、300W以下であるので、金型成形面へのダメージがなく、溶剤槽近辺に実装された部品等を破壊するおそれも少ない。超音波出力は、好ましくは、50〜150Wである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[マルチレンズアレイの構成]
まず、マルチレンズアレイ成形用金型(以下、単に「金型」ともいう)によって成形されるマルチレンズアレイ(プロジェクタ用)について説明する。
図1は、マルチレンズアレイ10の構造を示す図である。具体的に、図1(A)はマルチレンズアレイ10を正面から見た図であり、図1(B)は、マルチレンズアレイ10を側方から見た図であり、図1(C)は、マルチレンズアレイ10を他の側方から見た図である。
マルチレンズアレイ10は、溶融光学材料である溶融ガラスの塊(ゴブとも呼ばれる)を後述する金型でプレス成形することにより製造された成形品である。このマルチレンズアレイ10は、図1に示すように、ベース部11と、レンズ部12とを備える。
ベース部11は、略矩形状の板体として形成され、一方の面がレンズ部12が形成されるレンズ面11Aとされ、他方の面は略平坦状の反レンズ面11Bとされている。
レンズ部12は、ベース部11におけるレンズ面11Aの略中央部分に膨出するように形成され、プロジェクタの光源装置(図示せず)から射出された光束を複数の部分光束に分割する複数の小レンズ12Aで構成されている。
これら複数の小レンズ12Aは、レンズ面11A上において、マトリクス状(行を横一並びの要素、列を縦一並びの要素とすると6行×4列)に配列形成されている。
[マルチレンズアレイ成形用金型の構成]
次に、このようなマルチレンズアレイ10を成形する金型について説明する。
図2は、金型20を示す概略断面図である。金型20は、前記したマルチレンズアレイ10を成形するための上型21と下型22とから構成されている。
上型21は、マルチレンズアレイのレンズ部12を成形するための金型部分であり、図1、図2に示すように、個々の小レンズ12Aを成形するための凹部21Aがマトリクス状(行を横一並びの要素、列を縦一並びの要素とすると6行×4列)に設けられている。それ故、隣接する凹部間には稜角(シャープエッジ)を持った角部21Bが形成される。
この角部21Bは、その構造状、種々の付着物(原料のガラス片や異物・ゴミ等)で覆われやすい。下型22は、マルチレンズアレイ10のベース部11を成形する金型部分である。
これらの上型21および下型22の母材としては超硬合金や耐熱鋼、窒化炭素、炭化珪素等の高強度高耐熱性材料が好適に用いられる。
また、上型21および下型22の母材の成形面211、221には、マルチレンズアレイ10との融着を防止するために表面処理が行われ、薄膜211A、221Aが形成されている。各母材に施す表面処理材料としては、母材の保護力と成形後の離型性を向上させ、かつ金型寿命が長くなるものが望ましく、一般に貴金属(貴金属合金)やダイヤモンドライクカーボン(DLC)が用いられる。貴金属としては、例えば、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、およびプラチナ(Rt)などがあり、それらから少なくとも1種類を選択することが好ましい。
[マルチレンズアレイの成形]
図2に示すように、前記した成形用の上型21および下型22の間に硝材100を配置し、所定温度に昇温された上型21および下型22により、所定のプレス圧力、プレス時間によりプレス成形を行う。成形後のマルチレンズアレイ10は、上型21および下型22と共に冷却される。このプレス工程を1サイクルとして例えば500サイクル程度の成形を行うと、成形用の上型21および下型22の各成形面211(211A)、221(221A)には、微小なガラス片や異物の付着が認められる。
[マルチレンズアレイ成形用金型の洗浄方法]
次に、前記した金型20の洗浄方法について説明する。
図3は、洗浄用溶剤40が入った溶剤槽30に、金型20の上型21を浸漬した状態を示す概念図である。
上型21は吊りボルト51により昇降バー50に固定されており、昇降バー50を上下に昇降することで、上型21を、洗浄用溶剤40中に浸漬して引き上げることができる。
溶剤槽30の底面には超音波発信機60が配設されており、浸漬中の上型21に対し超音波を当てながら洗浄できるようになっている。また、このとき、昇降バー50を小刻みに動かすことで上型21を揺動させてもよい。さらに、溶剤槽30に撹拌翼を設けて、洗浄用溶剤40を撹拌してもよい。
ここで、洗浄用溶剤40としては、相対蒸発速度が1〜6である溶剤を用いる。この相対蒸発速度は、ASTM−D3539に準拠して測定される蒸発速度であり、下記の式(1)により測定される。具体的には、25℃、乾燥空気下における酢酸n−ブチルの蒸発時間と各テスト溶剤の蒸発時間との比の値として定義される。
Figure 2007217234
各種溶剤の相対蒸発速度は、「最新コーティング技術」(1983年(株)総合技術センター発行)17〜19ページ記載の表5等に記載されている。
溶剤の、酢酸n−ブチルを基準とした相対蒸発速度は、好ましくは1.3〜5.7であり、より好ましくは1.5〜5.5である。相対蒸発速度が1未満であると、金型20洗浄後の乾燥時間が長すぎて、成形サイクルが長くなり、マルチレンズアレイ10の生産性が悪化する。一方、相対蒸発速度が6を越えると、金型20を溶剤槽30から引き上げたときに、溶剤が金型表面から流れ落ちる前にすぐに蒸発してしまうため、溶剤中の微量汚染物が金型表面に再付着するおそれがあり洗浄効率が低下する。
また、溶剤の沸点としては、40〜100℃であることが好ましく、50〜90℃の間であるとより好ましい。
なお、溶剤中には実質的に界面活性剤は添加されていない。
このような本発明によれば、マルチレンズアレイ成型用金型20を洗浄するに際して、金型20の成形面全体を、相対蒸発速度が1〜6である溶剤に浸漬する。それ故、レンズ素材であるガラス片やその成分、あるいは異物・ゴミ等に汚染された金型を洗浄後短時間で乾燥することができる。さらに、本発明では、溶剤中で金型20に対して超音波を照射するので、単なる溶剤浸漬と異なり、金型20成形面への付着物を確実に剥離することができる。また実質的に溶剤中に界面活性剤を含まないので、界面活性剤除去のための洗浄工程を設けなくともよい。
このような溶剤として、エタノールまたはアセトンのいずれかあるいは混合物を用いると、異物等の溶解あるいは分散能力に非常に優れている。また浸漬洗浄後の金型20の乾燥時間も短くて済むため、金型20をすぐに再使用でき、マルチレンズアレイ10の生産性向上にも寄与できる。
また、金型20の溶剤への浸漬時間が1〜10分間であると、金型20の成形面に付着した異物等を溶剤が剥離する時間として十分であるとともに、金型を再使用するまでの時間を短縮できるので、マルチレンズアレイ10の生産性にも優れる。浸漬時間が10分間を越えても、洗浄効率は向上せず、むしろマルチレンズアレイ10の生産性が悪化する。
溶剤の温度は、10〜40℃であると、溶剤が金型成形面に付着した異物等を剥離する機能を十分発揮できるとともに、蒸発速度があまり高くないので、環境や作業者への負荷も少ない。
また、超音波出力が30〜300Wの範囲にあると、金型成形面に付着した異物等を剥離する効果が十分に発揮できる。ただし、超音波出力が、300Wを越えると、溶剤槽近辺に実装された部品等を破壊するおそれがある。
以下、本発明の洗浄方法について実施例及び図面に基づいて詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの例によって何等限定されるものではない。なお、実施形態と同様の構造・機能を有するものは同じ符号を付けて説明する。
〔実施例1〜3、比較例1〜4〕
マルチレンズアレイ成形用金型20を製造後、マルチレンズアレイ10の連続生産を行い、付着物で汚染された金型20の洗浄を行って洗浄後の金型20の表面を観察した。具体的には、以下の通りである。
(金型の準備)
マルチレンズアレイ成形用金型20の母材として超硬合金を用いた。上型21の母材は、曲率半径7.0Rの凹型が指定の間隔で24個並んだ状態の成形面を、下型22の母材は成形面として平面を、それぞれ設計面に対して10μmP−V以下になるよう仕上げた。
次に、上型21の母材(成形面211)と下型22の母材(成形面221)に対して表面処理を行った。本実施例では下記4種類の金型20(ワーク1〜ワーク4)を準備した。
(1)ワーク1;
上型21および下型22の母材表面に、RFプラズマ支援スパッタ法でイリジウム−プラチナ(Ir−Pt)合金の薄膜を形成し、マルチレンズアレイ成形用金型20の上型21および下型22とした。
(2)ワーク2;
上型21および下型22の母材表面に、RFプラズマ支援スパッタ法でイリジウム−レニウム(Ir−Re)合金の薄膜を形成し、マルチレンズアレイ成形用金型20の上型21および下型22とした。
(3)ワーク3;
上型21および下型22の母材表面に、グラファイトをターゲットとしたスパッタ法によりDLC薄膜を形成し、マルチレンズアレイ成形用金型20の上型21および下型22とした。
(4)ワーク4;
上型21および下型22の母材表面に、アセチレンガスを用いたCVD法によりDLC薄膜を形成し、マルチレンズアレイ成形用金型20の上型21および下型22とした。
(マルチレンズアレイの連続生産)
図2に示すように、前記した成形用の上型21および下型22の間に硝材100を配置し、600℃に昇温された上型21および下型22により、プレス圧力8kN、プレス時間4分間でプレス成形を行った。成形後のマルチレンズアレイ10は200℃まで上型21および下型22と共に冷却した。このプレス工程を1サイクルとして500サイクルの成形を行った後、成形用の上型21および下型22を取り外して光学顕微鏡により観察したところ、ワーク1〜ワーク4のいずれの上型21、下型22にも微小なガラス片の付着が確認できた。
(金型の洗浄)
前記したマルチレンズアレイ10の連続生産に使用したワーク1〜ワーク4の上型21および下型22について、表1に示すような各条件で浸漬による洗浄を行った。浸漬時間はいずれも5分間である。ここで、エタノールの相対蒸発速度は、1.54であり、アセトンの相対蒸発速度は、5.6である。
また、洗浄用溶剤から引き上げた後の乾燥速度を速めるには、金型成形面をエアブローなどしても良い。
Figure 2007217234
(評価結果)
表面処理法の異なるワーク1〜4に対して、マルチレンズアレイ20成形→観察→浸漬洗浄→観察というルーチンにより評価を行ったところ、ワーク1〜4全てに対して同様の結果が得られた。それ故、以下に示す評価結果では、ワーク1〜4を区別しないで金型20として説明する。
表1に示すように、洗浄後に、洗浄前と同じ条件で顕微鏡観察を行ったところ、超音波を照射しながら洗浄したもの(実施例1〜3、比較例2、4)については、洗浄前に確認できた微小なガラス片の付着はなく、浸漬にて除去されたことを確認できた。また、金型20(特に上型21の角部21B)の面形状の変化や、新たなキズの発生等もなく、続けて成形できる状態であることも確認できた。超音波を照射しなかったもの(比較例1、3)については、金型20の一部に異物が残った状態であり、再使用に適する状態ではなかった。
異物が完全に除去できた金型20のうち、洗浄用溶剤に界面活性剤を使用しなかったもの(実施例1〜3)については、金型20を再使用して成形したマルチレンズアレイ10の光学性能および製品歩留まりは、洗浄前(初期状態)の金型20を使用して成形したものと変わらず、非常に良好であった。しかし、洗浄用溶剤に界面活性剤を添加したもの(比較例2、4)は、金型20に残留した界面活性剤成分が成形時に、マルチレンズアレイ20に付着してポツ(小さな異物)となってしまい、マルチレンズアレイ20として不良品となった。
本発明は、マルチレンズアレイ成形用金型の効率的な洗浄方法であり、プロジェクタ等に用いられるマルチレンズアレイの製造現場で好適に利用することができる。
本実施形態に係るマルチレンズアレイの構造を示す図 前記実施形態におけるマルチレンズアレイ成形用金型の概略断面図 前記実施形態におけるマルチレンズアレイ成形用金型の洗浄方法を示す概略断面図
符号の説明
10…マルチレンズアレイ、11…ベース部、11A…レンズ面、11B…反レンズ面、12…レンズ部、12A…小レンズ、20…金型(マルチレンズアレイ製造用金型)、21…上型、21A…凹部、21B…角部、22…下型、30…溶剤槽、40…洗浄用溶剤、50…昇降バー、51…ボルト、60…超音波発信機、100…硝材、211、221…成形面、211A、221A…薄膜

Claims (5)

  1. マルチレンズアレイ成形用金型の洗浄方法であって、
    前記金型の成形面全体を、実質的に界面活性剤を含まず、相対蒸発速度(ASTM−D3539)が1〜6である溶剤に浸漬するとともに超音波を照射することを特徴とする洗浄方法。
  2. 請求項2に記載の洗浄方法において、
    前記溶剤がエタノールまたはアセトンのいずれかあるいは混合物であることを特徴とする洗浄方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の洗浄方法において、
    前記浸漬時間が1〜10分間であることを特徴とする洗浄方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の洗浄方法において、
    前記溶剤の温度が10〜40℃であることを特徴とする洗浄方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の洗浄方法において、
    前記超音波出力が30〜300Wであることを特徴とする洗浄方法。
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JP7487078B2 (ja) 2020-11-24 2024-05-20 ダイキョーニシカワ株式会社 スラッシュ成形用金型の洗浄方法および洗浄装置

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