JP2007216126A - 造粒装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒径や形状の均一な造粒粉末を高収率で得ることができる造粒装置を提供すること。
【解決手段】本発明の造粒装置は、原料粉末を収容する流動層容器10を有し、流動層容器10内で原料粉末を転動させることにより、原料粉末中の原料粒子同士を結合させて、造粒粉末を得るものであって、少なくとも流動層容器10の内壁面のうちの原料粉末および/または造粒粉末に接する部分には、離型処理の施された離型部13、23が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、造粒装置に関するものである。
圧粉成形や金属射出成形(MIM)などの粉末冶金法の原料に用いられる粉末として、複数の金属粒子をバインダで結合してなる造粒粒子で構成された造粒粉末が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このような造粒粉末は、特許文献1に開示されているように、例えば、転動流動造粒装置が用いて製造される。転動流動造粒装置では、金属粒子で構成された原料粉末に、バインダを溶媒に溶解したバインダ溶液を加えつつ、原料粉末を転動・流動させることにより、製造される。
しかしながら、一般に、このような造粒粉末の製造に用いる装置は、耐久性の向上などの目的から、ステンレスなどの金属で構成され、かつ、何ら表面処理が施されていないため、造粒操作のための容器や容器内に設けられた部材に原料粒子や造粒粒子が付着しやすい。そのため、容器内で原料粒子や造粒粒子が固着・堆積する場合がある。その結果、造粒粒子の収率の低下を招いたり、固着・堆積した粒子の影響により、容器内での原料粒子の転動性が低下し、得られる造粒粒子の形状や大きさが不均一となったりする。
特開2004−115883号公報
本発明の目的は、粒径や形状の均一な造粒粉末を高収率で得ることができる造粒装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の造粒装置は、原料粉末を収容する容器を有し、
前記容器内で前記原料粉末を転動させることにより、前記原料粉末中の原料粒子同士を結合させて、造粒粉末を得る造粒装置であって、
少なくとも前記容器の内壁面のうちの前記原料粉末および/または前記造粒粉末に接する部分には、離型処理の施された離型部が設けられていることを特徴とする。
これにより、容器への原料粉末および/または造粒粉末の付着を防止することができる。その結果、高収率で造粒粉末を得ることができる。また、容器内での原料粉末や造粒粉末の固着・堆積を防止することができるため、容器内での転動操作を円滑な状態に維持して、粒径や形状の均一な造粒粉末を得ることができる。特に、離型部に接触しながら造粒粉末を形成することで、造粒粒子の表面を平滑なものとすることができる。
本発明の造粒装置では、前記容器内で前記原料粉末を撹拌する撹拌部材を有しており、前記離型部は、前記撹拌部材の外表面の少なくとも一部に設けられていることが好ましい。
これにより、撹拌部材への原料粉末および/または造粒粉末の付着を防止することができる。その結果、粒径や形状のより均一な造粒粉末を高収率で得ることができる。
本発明の造粒装置では、前記離型部は、前記撹拌部材の外表面のほぼ全面に設けられていることが好ましい。
これにより、撹拌部材への原料粉末および/または造粒粉末の付着をより確実に防止することができる。
本発明の造粒装置では、前記離型部は、前記容器の内壁面のほぼ全面に設けられていることが好ましい。
これにより、容器への原料粉末および/または造粒粉末の付着をより確実に防止することができる。
本発明の造粒装置では、前記離型部は、前記容器の内壁面、および、前記容器内に配置された部材の表面のうち、前記原料粉末および/または前記造粒粉末との接する部分のほぼ全域に形成されていることが好ましい。
これにより、容器や容器内の部材への原料粉末および/または造粒粉末の付着を防止することができる。
本発明の造粒装置では、前記離型部は、前記原料粉末および/または前記造粒粉末に対する離型性を有する材料を主材料として構成された膜であることが好ましい。
これにより、容器の構成材料に関わらず、離型部を比較的簡単に設けることができる。
本発明の造粒装置では、離型性を有する前記材料は、フッ素系樹脂であることが好ましい。
これにより、離型部の離型性を優れたものとすることができる。
本発明の造粒装置では、前記離型部は、帯状のパターンで構成されていることが好ましい。
これにより、様々な形状の容器に対し簡単に離型部を設けることができる。
本発明の造粒装置では、前記容器は、金属を主材料として構成されていることが好ましい。
これにより、容器の耐久性を優れたものとすることができる。また、金属は原料粉末や造粒粉末が付着しやすいので、本発明の効果が顕著である。
本発明の造粒装置では、前記原料粉末は、金属を主材料として構成されていることが好ましい。
これにより、成形体の原料として造粒粉末を得ることができる。
本発明の造粒装置では、前記原料粉末にバインダを付与しつつ、前記原料粉末を前記容器内で転動させることにより、造粒粉末を得ることが好ましい。
これにより、造粒粉末をより確実に得ることができる。また、容器と原料粉末とが同材料の場合、本発明の効果が顕著である。
以下、本発明の造粒粉末の製造方法および造粒粉末の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の造粒装置の第1実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる造粒装置の概略構成を示す模式的断面図である。
造粒装置1は、図1に示すように、流動層容器(以下、単に「容器」という)10と、容器10の底部付近に配設されたロータ20(撹拌部材)と、バインダ溶液を噴霧するスプレーノズル40とを備えている。また、容器10の上部側には、通気性を有するフィルターシステム11が設けられ、容器10の外部に排気することが可能になっている。これにより、原料粉末や造粒粉末が容器10外部への漏出するのを防止することができる。
容器10は、上部側が錘状(例えば円錐筒状)、下部側が筒状(例えば円筒状)をなしている。容器10がこのような形状をなしていることにより、粉末が必要以上に浮遊するのを防止しつつ、粒径の比較的小さい粉末を、所望の領域に効率良く浮遊させることができる。その結果、粒度分布がシャープな造粒粉末をより効率良く製造することができる。
特に、容器10は、その本体12と、本体12の内側に設けられた離型部13とを有している。すなわち、容器10は、その内壁面のうちの原料粉末および/または造粒粉末に接する部分に、離型処理の施された離型部13が設けられている。
これにより、容器10への原料粉末および/または造粒粉末の付着を防止することができる。その結果、高収率で造粒粉末を得ることができる。また、容器10内での原料粉末や造粒粉末の固着・堆積を防止することができるため、容器10内での転動操作を円滑な状態に維持して、粒径や形状の均一な造粒粉末を得ることができる。特に、離型部13に接触しながら造粒粉末を形成することで、得られる造粒粒子の表面を平滑なものとすることができる。
この離型部13は、容器10の内壁面のほぼ全面に設けられているのが好ましい。これにより、容器10への原料粉末および/または造粒粉末の付着をより確実に防止することができる。
容器10の底部側(下部側)には、多孔板等で構成された通気部30が設けられている。造粒時においては、この通気部30を介して導入された気体(例えば、温風)により、容器10の内部に上昇気流を発生させ、容器10内の粉末を浮遊させて流動層を形成する。
ロータ20には、その下部に、容器10の底部の中心を貫通して下方に延びる回転駆動軸部材21が設けられている。この回転駆動軸部材21は、回転駆動源(図示省略)によって正逆方向に回転駆動される。これにより、ロータ20が回転駆動される。
特に、ロータ20は、その本体22と、本体22の内側に設けられた離型部23とを有している。すなわち、容器10内で原料粉末を撹拌する撹拌部材であるロータ20は、その外表面の少なくとも一部に、離型処理の施された離型部23が設けられている。
これにより、撹拌部材であるロータ20への原料粉末および/または造粒粉末の付着を防止することができる。その結果、粒径や形状のより均一な造粒粉末を高収率で得ることができる。
この離型部23は、撹拌部材であるロータ20の外表面のほぼ全面に設けられているのが好ましい。これにより、撹拌部材であるロータ20への原料粉末および/または造粒粉末の付着をより確実に防止することができる。
さらに好ましくは、容器10の内壁面やロータ20の表面のほか、容器10内に配置された部材の表面のうち、少なくとも原料粉末および/または造粒粉末との接する部分のほぼ全域に離型部を設ける(離型処理を施す)のが好ましい。すなわち、離型処理の施された離型部は、容器10の内壁面、および、容器10内に配置された部材の表面のうち、原料粉末および/または造粒粉末との接する部分のほぼ全域に形成されているのが好ましい。これにより、容器10や容器10内の部材への原料粉末および/または造粒粉末の付着を防止することができる。
前述したような離型部(離型部13や離型部23)は、用いる原料粉末や造粒粉末に対して離型性を有するように、離型処理を施したものであれば、特に限定されない。この離型処理、すなわち離型部の形成方法としては、例えば、容器10やロータ20に対するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂やシリコーン系樹脂等の撥液性材料の塗布(成膜)、また、容器10やロータ20に対する撥液性を有するような微細凹凸加工、自己組織化膜(自己組織化単分子膜:SAM(Self Assembled Monolayer))形成による容器10やロータ20の表面の改質などが挙げられる。
また、離型部の構成材料は、用いる原料粉末や造粒粉末に対して離型性を発揮するものであれば、特に限定されず、各種有機材料や各種無機材料を用いることができるが、容器10やロータ20に対する成膜により離型部を形成する場合、例えば、PTFE、PFAなどのフッ素系樹脂などを好適に用いることができる。離型性を有する前記材料、すなわち離型部の構成材料としてフッ素系樹脂を用いると、離型部の離型性を優れたものとすることができる。また、容器10やロータ20に対し比較的簡単に離型部を形成することができる。
また、離型部が成膜や塗布により形成されたものであると、すなわち、離型部が原料粉末および/または造粒粉末に対する離型性を有する材料を主材料として構成された膜であると、容器10やロータ20の構成材料に関わらず、離型部を比較的簡単に設けることができる。
特に、離型部を成膜により形成する場合、離型部が帯状のパターンで構成されているのが好ましい。この場合、例えば、離型性を有する帯状部材の片面に粘着剤を設け、粘着テープのような形態とし、これを容器10やロータ20に貼り付けることにより、離型部を形成することができる。これにより、様々な形状の容器やロータ(撹拌部材)に対し簡単に離型部を設けることができる。
以上説明したような容器10の本体12やロータ20の本体22の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、金属を用いることができ、特に、耐久性などの観点から、ステンレスのような耐腐食性などに優れた金属を好適に用いることができる。容器10の本体12やロータ20の本体22が金属を主材料として構成されていると、容器10やロータ20の耐久性を優れたものとすることができる。また、金属は原料粉末や造粒粉末が付着しやすいが、容器10の内壁面やロータ20の表面には、離型部(離型部13、23)が形成されているため、容器10の内壁面やロータ20の表面への原料粉末や造粒粉末(さらにはバインダ)の付着を防止することができ、本発明の効果が顕著となる。
スプレーノズル40は、容器10の上部側に配され、容器10の上方側から下方側に向けてバインダ溶液を噴霧するように構成されている。スプレーノズル40からバインダ溶液を噴霧することにより、スプレーノズル40付近には、下降気流が発生する。
ここで、前述したような転動流動装置1の動作を説明する。
まず、上述したような転動流動造粒装置1の容器10の内部に原料粉末を収納し、容器10の下部側(通気部30)から気体を導入する(噴射させる)とともに、ロータ(攪拌手段)20により攪拌することにより原料粉末を転動流動させる。このような状態で、ミスト状態のバインダ溶液をスプレーノズル40から噴霧することにより供給して、原料粉末にバインダを付着させて造粒粉末を得る。
容器10内に投入された原料粒子80は、通気部30から導入(噴出)された気体により容器10に発生した上昇気流に乗って上昇し、容器10内の所定の高さまで上昇する。また、スプレーノズル40からは、ミスト状態のバインダ溶液を噴霧する。これにより、比較的高い領域にまで(スプレーノズル40の噴射口付近まで)上昇した原料粒子80に、バインダ溶液が付与され、湿潤するとともに、バインダ溶液中に含まれるバインダにより複数個の原料粒子80が凝集して所定径の粒子に成長する。
凝集により成長した粒子は、重量も増加し、失速して落下するとともに、スプレーノズル40からの気体の流れ(下降気流)により帰還せしめられる。そして、下降気流によってロータ20付近に送られ、ロータ20の回転による転動圧密作用や混合作用を受けつつ外周側に移動して、容器10の外周側の上昇気流に戻される。このようにして、容器10内の原料粒子80に、容器10の外周側を上昇し、容器10の中央部付近を下降する方向に循環する流動層が形成される。
本実施形態では、上記のように、容器10の下部側から気体を導入(噴射)するとともに、容器10の上部側からバインダ溶液を噴霧する。これにより、粒径の比較的小さい粉末(造粒が十分に進行していない粉末や原料粉末)が、気体により確実にバインダ溶液が付与される領域(以下、「スプレーゾーン」ともいう)まで上昇する一方で、粒径の大きな粉末(造粒の進行度合いが大きい粉末)は、その自重により、噴出(導入)される気体の影響を受け難く、容器10の下部側に留まっている。したがって、粒径の小さな粉末が選択的に造粒され、粒径の大きな粉末は造粒の進行が防止され、結果として、粒度分布がシャープな造粒粉末を得ることができる。特に、本実施形態では、上記のような粉末の造粒、循環が繰り返されることにより、造粒の度合いのばらつきを小さくすることができる。
また、このような方法で造粒すると、原料粒子が気体により吹き上げられ、粉末粒子同士が十分に分散した状態になっているところに、ミスト状態のバインダ溶液を添加するため、個々の粉末粒子に満遍なくバインダ溶液を付着させることができる。これにより、バインダ溶液を原料粉末(造粒が部分的に進行した造粒粉末を含む)に均一に付着させることができる。
また、容器10の上部からバインダ溶液を噴霧することで、ロータ20の回転作用により、容器10内の気体は旋回流を形成し、原料粉末の上昇が適度に抑制される。その結果、原料粉末とバインダ溶液とが結合(衝突)する機会が増え、得られる造粒粉末は、粒度分布が特にシャープなものとなる。
このように原料粉末にバインダを付与しつつ、原料粉末を容器10内で転動させることにより、造粒粒子を得ると、造粒粉末をより確実に得ることができる。また、容器10と原料粉末とが同材料であっても、これらの間に離型部が介在するため、容器10に対する原料粉末の付着を防止でき、本発明の効果が顕著に発揮される。
(原料粉末)
原料粉末は、特に限定されず、各種有機材料を主材料として構成された粉末や、各種無機材料を主材料として構成された粉末を用いることができるが、例えば、鋼、鉄ニッケル合金、鉄コバルト合金、鉄シリコン合金、ステンレス鋼等の金属材料で構成された金属粉末等を好適に用いることができる。これらの金属粉末は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。このように金属粉末で構成された原料粉末は、例えば、後述するように成形体の製造原料として用いることができる。
原料粉末の平均粒径は、特に限定されないが、例えば、1〜25μmであるのが好ましく、5〜20μmであるのがより好ましく、7〜13μmであるのがさらに好ましい。原料粉末の平均粒径が前記範囲内の値であると、造粒工程において、原料粉末を効率よくスプレーゾーンに到達させることができる。その結果、効率よく造粒を行うことができ、粒度分布幅の狭い造粒粉末を得ることが可能となる。また、原料粉末の平均粒径が前記範囲内の値であると、得られる造粒粉末は、重質で、球形度が高く流動性のよい、成形体製造用に適したものとなる。
これに対し、原料粉末の平均粒径が前記下限値未満であると、粒径が比較的小さい粉末に対する選択的なバインダ溶液の付与を行うのが困難となり、結果として、最終的に得られる造粒粉末は、粒度分布の幅が広いものとなる。また、原料粉末の平均粒径が前記下限値未満であると、粒径の小さい粉末(原料粉末等)のうち、スプレーノズルの噴射口よりも高い領域にまで上昇するものの割合が増え、最終的な造粒粉末における小粒径の粉末(造粒が十分に進行していない粉末)の割合が増え、結果として、粒度分布の幅も広くなる。また、フィルターシステム11に付着する粉末の量も増え、造粒粉末の生産効率、製造コストの面からも好ましくない。また、一般に、粒子径が小さいほど活性度が高くなり、本発明の造粒粉末を用いて、例えば後述するような方法で成形体を製造する場合、焼結工程において高い焼結性を得ることが可能となる。ただし、過度に細かい粉末は、比表面積が大きいため表面酸化層が多くなり、酸化物生成の要因となる酸素の含有量が多くなる傾向にある。また過度に細かい粉末は、価格が高いので、安価に製造できるといった特徴をもつ圧粉成形法にはあまり適さない。
一方、原料粉末の平均粒径が前記上限値を超えると、原料粉末がスプレーゾーンに到達せず、造粒されないか、または流動していない粉末の固まりにバインダ溶液が直接付与され、造粒ムラの原因となる可能性がある。その結果、得られる造粒粉末は、粒度分布が広いものとなってしまう可能性がある。
原料粉末の真密度は、特に限定されないが、例えば、6〜14g/cmであるのが好ましく、6〜11g/cmであるのがより好ましく、7〜9g/cmであるのがさらに好ましい。原料粉末の真密度が前記範囲内の値であると、原料粉末を効率よくスプレーゾーンに到達させることができる。その結果、効率よく造粒を行うことができ、粒度分布幅の狭い造粒粉末を得ることが可能となる。また、原料粉末の真密度が前記範囲内の値であると、得られる造粒粉末は、重質で流動性のよい、成形体製造用に適したものとなる。
これに対し、原料粉末の真密度が前記下限値未満であると、粒径が比較的小さい粉末(小粒径の粉末)に対する選択的なバインダ溶液の付与を行うのが困難となり、結果として、最終的に得られる造粒粉末は、粒度分布の幅が広いものとなる。また、原料粉末の真密度が前記下限値未満であると、粒径の小さい粉末(原料粉末等)のうち、スプレーノズルの噴射口よりも高い領域にまで上昇するものの割合が増え、最終的な造粒粉末における小粒径の粉末(造粒が十分に進行していない粉末)の割合が増え、結果として、粒度分布の幅も広くなる。また、フィルターシステム11に付着する粉末の量も増え、造粒粉末の生産効率、製造コストの面からも好ましくない。
一方、原料粉末の真密度が前記上限値を超えると、原料粉末がスプレーゾーンに到達せず、造粒されないか、または流動していない粉末の固まりにバインダ溶液が直接付与され、造粒ムラの原因となる可能性がある。その結果、得られる造粒粉末は、粒度分布が広いものとなってしまう可能性がある。
(バインダ溶液)
バインダ溶液は、通常、原料粉末同士を結合する機能を有するバインダと、当該バインダを溶解または分散する機能を有する溶媒とを含むものである。
バインダとしては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム、エチレンビスステアロアミド、エチレンビニル共重合体、パラフィン、ワックス、アルギン酸ソーダ、寒天、アラビアゴム、レジン、しょ糖等を用いることができる。その中でも、結合力の強さ、加熱による高い脱バインダ特性、また低価格の観点から、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンが好ましい。このようなバインダは、1種類を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、本発明で用いられるバインダは、上述したものに限定されず、原料粉末同士の結合剤として機能するものであればよく、公知のものの中から鹸化度や重合度に応じて適宜選択して用いることができる。
バインダ溶液中のバインダの濃度は、0.5〜15.0重量%であるのが好ましく、1.0〜10.0重量%であるのがより好ましく、2.0〜5.0重量%であるのがさらに好ましい。バインダ濃度が前記範囲内の値であると、バインダ溶液中において、バインダを均一に溶解、分散させることができるとともに、各原料粉末に対して、より均一にバインダを付着させることができる。
これに対し、バインダの濃度が前記下限値未満であると、原料粉末に十分な量のバインダを付与するのが困難となり、原料粉末の造粒を十分に進行させるのが困難になる可能性がある。一方、バインダの濃度が前記上限値を超えると、バインダが過剰に供給され、造粒が過度に進み、その結果、得られる造粒粉末の粒度分布が広くなってしまう可能性がある。また、バインダの濃度が前記上限値を超えると、各原料粉末に対して、均一にバインダを付着させるのが困難になる可能性がある。
バインダ溶液を構成する溶媒としては、例えば、水、二硫化炭素、四塩化炭素等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルイソプロピルケトン(MIPK)、シクロヘキサノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−メトキシエタノール、アリルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、2−メトキシエタノール等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、オクタン、ジデカン、メチルシクロヘキセン、イソプレン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、フルフリルアルコール等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化合物系溶媒、アセチルアセトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸イソペンチル、クロロ酢酸エチル、クロロ酢酸ブチル、クロロ酢酸イソブチル、ギ酸エチル、ギ酸イソブチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、安息香酸エチル等のエステル系溶媒、トリメチルアミン、ヘキシルアミン、トリエチルアミン、アニリン等のアミン系溶媒、アクリロニトリル、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ系溶媒、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンタナール、アクリルアルデヒド等のアルデヒド系溶媒等の有機溶媒等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を混合したものを用いることができる。
また、第1の工程での容器10への導入部における気体の流動速度(供給速度)は、0.20〜0.50m/秒であるのが好ましく、0.25〜0.47m/秒であるのがより好ましく、0.30〜0.44m/秒であるのがさらに好ましい。これにより、原料粉末をスプレーゾーンにまで確実に到達させて、粒径が比較的小さい粉末の造粒を効率良く行うことができる。
これに対し、前記気体の流動速度(供給速度)が前記下限値未満であると、原料粉末をスプレーゾーンにまで確実に到達させることができず、造粒することができないか、または流動していない粉末の固まりにバインダ溶液が直接付与され、造粒ムラの原因となる。その結果、得られる造粒粉末は、粒度分布が広いものとなってしまう。一方、気体の流動速度(供給速度)が前記上限値を超えると、粒径の小さい粉末(原料粉末等)が、スプレーノズルの噴射口よりも高い領域にまで上昇してしまい、最終的な造粒粉末における小粒径の粉末(造粒が十分に進行していない粉末)の割合が増え、結果として、粒度分布の幅も広くなる。また、フィルターシステム11に付着する粉末の量も増え、造粒粉末の生産効率、製造コストの面からも好ましくない。
また、容器10内に供給される気体の温度は、特に限定されないが、例えば、50〜110℃であるのが好ましく、60〜100℃であるのがより好ましく、70〜90℃であるのがさらに好ましい。供給される気体の温度が前記範囲内の値であると、バインダによる原料粉末の結合(造粒)を速やかに進行させつつ、得られる造粒粉末の粒度分布をよりシャープなものとすることができる。
これに対し、気体の温度が前記下限値未満であると、十分に乾燥が進まず、粉末中の水分量が増加していき、流動しにくくなり、正常な造粒がなされない可能性がある。一方、気体の温度が前記上限値を超えると、乾燥速度が速くなりすぎ、噴霧したバインダ溶液の液滴が粉末と接触する前に乾燥してしまい、バインダとしての役割を果たさず、十分に造粒が進まない可能性がある。
ロータ周速度は、原料粉末の転動流動が最低限確保できるものであれば、特に限定されないが、例えば、0.10〜1.20m/秒であるのが好ましく、0.20〜1.10m/秒であるのがより好ましく、0.30〜1.00m/秒であるのがさらに好ましい。ロータの周速度が前記範囲内の値であると、原料粉末を効率よくスプレーゾーンに到達させて、効率よく造粒を行うことができる。また、適度な圧密状態が得られるので、見掛密度の高い造粒粉末とすることができる。その結果、より緻密な造粒で、粒度分布幅が特に狭い造粒粉末を得ることができる。
これに対し、ロータ周速度が前記下限値未満であると、原料粉末の転動流動が不十分となり、原料粉末がスプレーゾーンに到達せず、造粒されないか、または流動していない粉末の固まりにバインダ溶液が直接付与され、造粒ムラの原因となる可能性があり、また、圧密が不十分となり、見掛密度の低い造粒粉末、そして球状にならず不規則形状の流動性の良くない造粒粉末となる可能性がある。一方、ロータ周速度が前記上限値を超えると、粒度の大きい粉末まで舞い上げられ、スプレーゾーンに到達し、過剰に造粒される(粒度の小さな粉末の選択的な造粒か困難になる)可能性がある。また、ロータによる造粒の解砕が進み、造粒が進まない粉末が多くなる可能性がある。
バインダ溶液の供給速度は、特に限定されないが、例えば、3.0〜300.0g/分であるのが好ましく、4.0〜290.0g/分であるのがより好ましく、5.0〜280.0g/分であるのがさらに好ましい。バインダ溶液の供給速度が前記範囲内の値であると、バインダによる原料粉末の結合(造粒)をムラなく進行させつつ、得られる造粒粉末の粒度分布をよりシャープなものとすることができる。
これに対し、バインダ溶液の供給速度が前記下限値未満であると、バインダ溶液が十分に供給されず原料粉末が造粒されないまま残留する可能性がある。一方、バインダ溶液の供給速度が前記上限値を超えると、バインダが過剰に供給され、造粒が過度に進む可能性がある。その結果、得られる造粒粉末は、粒度分布が広いものとなってしまう可能性がある。
上記のような処理時間は、特に限定されないが、1〜90分間であるのが好ましく、2〜85分間であるのがより好ましく、3〜80分間であるのがさらに好ましい。処理時間が前記下限値未満であると、比較的多くの小粒径粉末(未造粒の原料粉末等)が残存する可能性があり、最終的に得られる造粒粉末の粒度分布を十分にシャープなものとするのが困難になる可能性がある。一方、処理時間が前記上限値を超えると、粒径の比較的大きい粉末(流動していない粉末の固まり)にバインダ溶液が直接付与され、造粒ムラの原因となる可能性がある。
上記のようにして得られた造粒粉末は、緻密な造粒で、粒度分布幅の狭いものとなる。このような造粒粉末は、重質で流動性がよく、成形体の製造に好適に用いることができる。
造粒粉末の平均粒径は、特に限定されないが、後述するような成形体の製造に用いるものである場合、40〜180μmであるのが好ましく、45〜160μmであるのがより好ましく、50〜140μmであるのがさらに好ましい。平均粒径が前記下限値未満であると、成形体を製造する場合において、粉末の流動性が安定せず、焼結体(成形体)の寸法ばらつきが大きくなる可能性がある。一方、平均粒径が前記上限値を超えると、特に小さい成形体の製造において、充填ムラが起こりやすくなり、焼結体(成形体)の寸法ばらつきが大きくなる可能性がある。
また、造粒粉末中のバインダの含有量は、特に限定されないが、造粒粉末が後述するような成形体の製造に用いられるものである場合、造粒粉末全体の0.2〜1.8重量%であるのが好ましく、0.3〜1.5重量%であるのがより好ましい。含有量が前記下限値未満であると、後述するような成形体を製造する場合において、造粒が不十分で粉末の流動性が安定せず、焼結体(成形体)の寸法ばらつきが大きくなる可能性がある。また、十分な成形体強度が得られない可能性がある。一方、含有量が前記上限値を超えると、得られる焼結体(成形体)の空孔率が大きくなり、機械的強度、寸法安定性が低下する可能性がある。
また、造粒粉末の密度は、特に限定されないが、造粒粉末が後述するような成形体の製造に用いられるものである場合、見掛密度が1.8〜6.0g/cmであるのが好ましく、2.0〜5.5g/cm以上であるのがより好ましい。造粒粉末の見掛密度が前記範囲内の値であると、十分に高密度で、引張り強さ、硬さ等の機械的特性や耐食性、磁気特性に優れた成形体を得ることが可能となる。また、成形密度を十分に高めることができ、焼結時等における寸法変化率を十分に小さくすることができ、成形体の寸法精度を十分に高めることができる。
なお、造粒粉末は、その用途等に応じて、その他の成分として、可塑剤、分散剤、界面活性剤、潤滑剤等の添加物等を含むものであってもよい。このような場合、例えば、原料粉末、バインダ溶液等に上記のような成分を含ませておくことにより、好適に造粒粉末を製造することができる。
また、造粒粉末の用途は、特に限定されないが、例えば、当該造粒粉末を含む成形体の製造、特に、当該造粒粉末を含む成形体を焼結することにより得られる焼結体の製造に好適に用いることができる。
成形体(焼結体)の製造方法は、特に限定されず、例えば、圧粉成形法が好ましい。なお、成形体(焼結体)の製造は、例えば、造粒粉末と有機バインダとを混合、混練し、この混練物を用いて射出成形することにより成形体(仮成形体)を得、当該成形体に脱脂処理(脱バインダ処理)、焼結処理を施すことにより焼結体(目的とする成形体)を得る金属射出成形(MIM:Metal Injection Molding)法等により行うものであってもよい。
<第2実施形態>
次に、図2に基づいて、本発明の造粒装置の第2実施形態を説明する。
図2は、本発明の第2実施形態にかかる造粒装置の概略構成を示す模式的断面図である。
なお、以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態と相違する事項を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
図2に示す造粒装置1Aは、原料粉末を収容する容器10Aと、容器10A内で原料粉末を撹拌するロータ20Aおよびチョッパー50とを有している。
かかる造粒装置1Aにあっては、容器10A内にて、原料粉末をロータ20Aにより転動させることにより、造粒粉末を得る。その際、チョッパー50の撹拌作用により、造粒粉末中の粒子の粒径が均一化される。
以下、容器10A、ロータ20A、チョッパー50について順次説明を行う。
容器10Aは、図2に示すように、筒状をなしている。そして、容器10Aの上部には、原料粉末などの供給のための供給部14と、バインダ溶液の供給のためのスプレーノズル40Aとが設けられ、また、容器10Aの下部には、造粒粉末の取り出しのための排出部15が設けられている。
このような容器10Aも、前述した第1実施形態における容器10と同様に、その本体12Aと、本体12Aの内側に設けられた離型部13Aとを有している。これにより、容器10Aへの原料粉末や造粒粉末などの付着を防止することができる。
このような容器10Aの下部には、容器10Aの底面を覆うようにして、ロータ20Aが設けられている。
ロータ20Aは、その下方に延びる回転駆動軸部材21Aの回転により、その回転軸線まわりに回転駆動される。また、ロータ20Aは、その回転中心軸から外方に向け延びる複数の羽を有するような形状をなしている。このようなロータ20Aが回転することにより、ロータ20A上の原料粉末等が主に転動させられる。
このようなロータ20Aも、前述した第1実施形態のロータ20と同様、その本体22Aと、本体22Aの表面に設けられた離型部23Aとを有している。これにより、ロータ20Aへの原料粉末や造粒粉末などの付着を防止することができる。
このようなロータ20Aの上方には、容器10Aの側面から突出するようにして、チョッパー50が設けられている。
チョッパー50は、容器10Aの側面にほぼ直角に延びる軸体上に、複数の円板状の部材を互いに間隔を隔てて設けたような形状をなしている。これにより、ロータ20A上の原料粉末や造粒粉末の不本意な凝集を防止して、造粒粒子の粒径の均一化を図ることができる。
このようなチョッパー50も、前述した第1実施形態のロータ20と同様、その本体51と、本体51の表面に設けられた離型部52とを有している。これにより、チョッパー50への原料粉末や造粒粉末などの付着を防止することができる。
前述したような離型部13A、23A、42は、前述した第1実施形態の離型部13、23と同様に形成することができる。
以上のような造粒装置1Aについても、前述した第1実施形態の造粒装置1と同様の効果を得ることができる。すなわち、粒径や形状の均一な造粒粉末を高収率で得ることができる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ここで、本発明の具体的な実施例を説明する。
(実施例)
まず、図2に示すような造粒装置を用意した。この造粒装置として、造粒装置(パウレック社製 VG−25)の容器の内壁面と、ロータの外表面と、チョッパーの外表面とのそれぞれのほぼ全面に、離型処理を施したものを用いた。この離型処理は、PEFT製のテープ(住友3M社製5490)を貼付することにより行った。
一方、原料粉末としては、表1に示すような、粒度分布および平均粒径を有する、ステンレス鋼(SUS316L)粉末((株)アトミックス製、真密度:7.95g/cm)を用意した。
Figure 2007216126
また、以下のようにして、バインダ溶液を調製した。まず、バインダとしてポリビニルピロリドン(BASF社製)、溶媒としてイオン交換水を用意した。ポリビニルピロリドン2.0重量部をイオン交換水98.0重量部に混合、加熱溶解した後、室温まで冷却することにより、バインダ溶液を得た。
次に、前述した造粒装置の容器内に原料粉末25kgを入れた。そして、ロータを回転数200rpmで回転させるとともに、チョッパー(クロススクリュ)を回転数3000rpmで回転させた。
その状態で、容器の上部からスプレーノズルを用いてバインダ溶液を、原料粉末に対しバインダの添加量が0.6%となるように、噴霧した。その噴霧時間は、25分間であった。
その後、バインダ溶液の噴霧を停止した状態で、前述した状態のままロータおよびチョッパーを10分間回転させることにより、造粒を行って、造粒粉末を得た。
(比較例)
造粒装置の離型処理を省略した以外は、実施例1と同様にして造粒粉末を製造した。
以上の結果を表2および図3にまとめて示す。
Figure 2007216126
表2および図3から明らかなように、実施例(本発明)は、比較例に比し、収率が極めて高かった。また、実施例(本発明)の造粒粉末は、比較例の造粒粉末に比し、粒度分布が非常にシャープであった。さらに、実施例(本発明)の造粒粉末は、比較例の造粒粉末に比し、形状および粒径が均一で、かつ、粒子の表面の平滑性が優れているものと考えられる。また、図3に示すように、比較例では、粒径38μmアンダー発生率が70%であるのに対し、本発明では、粒径38μmアンダー発生率が27%であり、本発明の造粒装置は、造粒を効果的に行うことができた。
なお、流動度の測定は、JIS Z 2502に準拠した方法で行い、また、見掛密度の測定は、JIS Z 2504に準拠した方法で行った。
本発明の造粒粉末の製造方法において用いられる造粒装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の造粒粉末の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施例にて得られた造粒粉末の粒度とその比率(累計)との関係を示すグラフである。
符号の説明
1、1A…造粒装置 10、10A…容器 11…フィルターシステム 12、12A、22、22A、51…本体 13、13A、23、23A、52…離型部 15…排出部 20、20A…ロータ(撹拌部材) 21、21A…回転駆動軸部材 30…通気部 40、40A…スプレーノズル 50…チョッパー(撹拌部材) 80…原料粒子

Claims (11)

  1. 原料粉末を収容する容器を有し、
    前記容器内で前記原料粉末を転動させることにより、前記原料粉末中の原料粒子同士を結合させて、造粒粉末を得る造粒装置であって、
    少なくとも前記容器の内壁面のうちの前記原料粉末および/または前記造粒粉末に接する部分には、離型処理の施された離型部が設けられていることを特徴とする造粒装置。
  2. 前記容器内で前記原料粉末を撹拌する撹拌部材を有しており、前記離型部は、前記撹拌部材の外表面の少なくとも一部に設けられている請求項1に記載の造粒装置。
  3. 前記離型部は、前記撹拌部材の外表面のほぼ全面に設けられている請求項1または2に記載の造粒装置。
  4. 前記離型部は、前記容器の内壁面のほぼ全面に設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載の造粒装置。
  5. 前記離型部は、前記容器の内壁面、および、前記容器内に配置された部材の表面のうち、前記原料粉末および/または前記造粒粉末との接する部分のほぼ全域に形成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の造粒装置。
  6. 前記離型部は、前記原料粉末および/または前記造粒粉末に対する離型性を有する材料を主材料として構成された膜である請求項1ないし5のいずれかに記載の造粒装置。
  7. 離型性を有する前記材料は、フッ素系樹脂である請求項6に記載の造粒装置。
  8. 前記離型部は、帯状のパターンで構成されている請求項6または7に記載の造粒装置。
  9. 前記容器は、金属を主材料として構成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の造粒装置。
  10. 前記原料粉末は、金属を主材料として構成されている請求項1ないし9のいずれかに記載の造粒装置。
  11. 前記原料粉末にバインダを付与しつつ、前記原料粉末を前記容器内で転動させることにより、造粒粉末を得る請求項1ないし10のいずれかに記載の造粒装置。
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