JP2007215854A - インプラント上部構造物の製作方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易に高精度のインプラント上部構造物を製作する。
【解決手段】(a)顎骨に埋め込まれたインプラント体にアバットメントが固定された状態を反映した計測マスタを準備するステップと、(b)計測マスタを5軸加工機の主軸に装着された測定器でアバットメントの位置および傾きのデータを取得するステップと、(c)計測マスタと同じ位置にインプラント上部構造物の素材1′を取り付けるステップと、(d)前記(b)のステップで取得したデータから素材1′における一方の面から接合部1a,1a′またはスクリューホール1b,1b′を加工するステップと、(e)素材1′を反転して、他方の面からスクリューホール1b,1b′または接合部1a,1a′を加工するステップと、を含むことを特徴とするインプラント上部構造物の製作方法。
【選択図】図9

Description

本発明はインプラント上部構造物の製作方法に関し、特にインプラント体またはアバットメントとの接合部およびスクリューホールを機械加工により高精度で形成するインプラント上部構造物の製作方法に関する。
歯科口腔インプラントは、義歯部の基体となるメタルフレームやセラミックフレーム等のインプラント上部構造物と口腔内顎骨に埋め込まれた人工の歯根となるチタン製のインプラント体とを直接に、または支台となる台形状のアバットメントを介して結合して、人工の歯を再生する治療方法である。インプラントによる再生治療は、チタン製のインプラント体が口腔内の顎骨と融合して強固に結合するため、天然の歯に限りなく近い人工の歯を再生することができる。このため、有床義歯等と比較すると信頼感が高く、安定した噛み合わせを長期間維持することができる。
一般的に、インプラント治療において、インプラント体またはアバットメントとメタルフレームとの結合方式には、大別してセメント固定式とスクリュー固定式の2つの方式が採用されている。
セメント固定式は、インプラント体およびアバットメントとメタルフレームとを歯科用セメントで固定する方式である。
セメント固定式では、アバットメント等とメタルフレームが結合される接合部にはセメント層が形成されるため、アバットメントとメタルフレームとの接合部の位置や傾きが厳格に合致していなくてもセメント層である程度容認できる。このため、接合部に厳格な寸法精度を要求されないという簡易さがある。一方、セメントで固定するとメタルフレームの取り外しが困難であるから、メンテナンス性、およびメタルフレームの連結、延長、その他インプラント体を追加したり改変したりする際の自由度が制限される。
これに対して、スクリュー固定式は、インプラント体またはアバットメントとメタルフレームとをスクリューで固定する方式である。
図10は、スクリュー固定式の構造を説明するための断面図である。スクリュー固定式では、図10に示すように、メタルフレーム31をインプラント体32,32′にねじ33b,33b′で固定されたアバットメント33,33′に咀嚼面側からスクリュー31c,31c′をねじ込んで固定する。このため、取り外しが容易で利便性が高い一方、セメント固定式に比べてアバットメント33,33′とメタルフレーム31,31′との接合部31a,31a′に厳格な連結精度が要求される。
特に、再生される歯の数が多く複数のインプラント体がメタルフレームと接合される場合には、各インプラント体の位置や傾きがそれぞれメタルフレーム側の接合部の位置、傾きと高精度で一致していることが必要とされる。
例えば、図11に示すように、すべての歯が一体として形成されているような場合には、厳格な連結精度が要求される。アバットメントとメタルフレームとの接合部の位置、傾きが一致していなければ、接合部に隙間ができて咀嚼時にメタルフレーム41が歪み内部応力が生じ、この応力がインプラント体42の周囲の顎骨に及び、不快感を伴うばかりでなくインプラント体42が抜けてしまう可能性もあるからである。
したがって、連結精度を確保するため、通常、メタルフレームにはアバットメントの台形部の形状に精密に適合する鋳接用シリンダをインプラント体の位置および傾きに合わせて、ロストワックス法により鋳接する(鋳込む)方法が採用されている。
他方、ロストワックス法による鋳造ではなく、義歯部の輪郭を口腔内模型から走査ユニットを用いて3次元データを読み取り、コンピュータ処理してブランク材から義歯部を一体的に削り出して加工する技術も知られている(例えば、特許文献1および特許文献2)。
特表平9−506815号公報 特表2001−525698号公報
しかしながら、ロストワックス法により鋳接シリンダをメタルフレーム内に鋳接する方法では、溶解された金属が凝固する際の収縮等により鋳接用シリンダの位置がずれる場合があった。
このため、鋳接用シリンダの位置がずれている場合には、位置がずれた箇所のメタルフレームを切断して、正規の位置にろう付けし直して修正しなければならないという問題があった。しかも、この修正には豊富な経験と熟練した技術を必要とし、特に、インプラント体の本数が多い場合には全体の適合精度を確保することは多大な困難を伴うものであった。
また、走査ユニットを使用して3次元の加工データを取得し、コンピータ処理してブランク材から義歯部を一体的に削り出す方法では、装置が複雑大型化するとともに、ブランク材から削り出すため加工工数の面からも採用し難いという問題があった。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、前記した問題点を解決するため、高度な技術を有する熟練者でなくても、簡易に高精度のインプラント上部構造物を製作することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るインプラント上部構造物の製作方法は、人工歯根となる複数のインプラント体、またはこのインプラント体に固定されたアバットメントにスクリューで取り付けられる義歯部を構成するインプラント上部構造物の製作方法であって、(a)患者の口腔内の顎骨に埋め込まれた前記インプラント体の状態、またはこのインプラント体に前記アバットメントが固定された状態を反映した計測マスタを準備するステップと、(b)この計測マスタを少なくとも5軸を備えた加工機の回転テーブルに取り付けて、前記加工機の主軸に装着された測定器で前記各インプラント体または前記アバットメントの位置および傾きのデータを取得するステップと、(c)前記回転テーブルから前記計測マスタを取り外して、この計測マスタと同じ位置に予め準備された前記インプラント上部構造物の素材を取り付けるステップと、(d)前記(b)のステップで取得したデータから算出した前記インプラント体または前記アバットメントと、前記インプラント上部構造物との接合部または前記スクリューの取り付け穴の加工データに基づいて、前記各インプラント体または前記アバットメントに対応する加工位置および傾きを調整して、前記主軸に装着された加工具で、前記素材における一方の面から前記接合部または前記スクリューの取り付け穴を加工するステップと、(e)前記素材を反転して、前記加工データに基づいて、前記各インプラント体に対応する加工位置および傾きを調整して、前記加工具で、前記素材における他方の面から前記スクリューの取り付け穴または前記接合部を加工するステップと、を含むことを特徴とする。
このように、本発明は、口腔内の顎骨に埋め込まれた前記インプラント体の状態、またはこのインプラント体に前記アバットメントが固定された状態を反映した計測マスタから、5軸を備えた加工機の主軸に装着された測定器で各インプラント体またはアバットメントの位置および傾きのデータを取得することで、簡易に高精度のデータを取得することができる。
そして、同じ加工機で、インプラント体またはアバットメントとインプラント上部構造物との接合部またはスクリューの取り付け穴(スクリューホール)を加工することで、段取り時間を短縮するとともに、温度や機械精度等の環境条件を整合させて加工精度を高めることができる。
しかも、高価な鋳接用シリンダを使用しないため、部品コストを低減することができる。また、インプラント上部構造物に直接機械加工で接合部およびスクリューホールを加工することで、鋳造時における鋳接用シリンダの位置ずれも回避して、下部構造との連結精度の高いインプラント上部構造物を製作することができる。
さらに、本発明は、回転テーブルから計測マスタを取り外して、この計測マスタと同じ位置に予め準備されたインプラント上部構造物の素材を取り付けることで、取得した各インプラント体またはアバットメントの位置および傾きのデータと接合部またはスクリューホールの加工データとを対応させることが容易となる。ここで、この明細書において「同じ位置」とは、素材に対する削り代を考慮した同じ位置であることを意味する。
また、本発明は、素材における一方の面から接合部またはスクリューホールを加工し、素材を反転して、他方の面からスクリューホールまたは接合部を加工することで、インプラント上部構造物の両方の面から接合部およびスクリューホールを加工するため、アンダーカット形状の加工を容易にしている。
前記した本発明において、さらに、前記(e)のステップにおいて、前記素材を枠状の反転治具に固定して、この反転治具を前記回転テーブル上で反転することで、前記素材を反転することができる。
かかる構成によれば、素材を枠状の反転治具に固定して、この枠状の反転治具を前記回転テーブル上で反転してインプラント上部構造物の素材を反転しているため、回転テーブル側を反転する必要がないので、反転装置を小型化することができ、加工機自体の小型化を可能とするとともに、反転精度も高めることができる。
前記した本発明において、さらに、前記(b)のステップにおいて、前記計測マスタを取り付け治具の所定の位置に固定した状態で前記回転テーブルに取り付けるとともに、前記(c)のステップにおいて、前記素材を前記反転治具における前記計測マスタの位置に対応する位置に固定することで、前記素材を前記計測マスタと同じ位置に取り付けることが望ましい。
かかる構成によれば、計測マスタと素材とを回転テーブル上の同じ位置に取り付けることで、(d)のステップで算出したインプラント体またはアバットメントとインプラント上部構造物との接合部またはスクリューホールの加工データとを対応させることが容易となるとともに、加工機の外段取りで位置精度を確保することで、加工機の稼働率を向上させて生産性を高めることができる。
前記した本発明において、前記素材は、鍛造または鋳造により製作されたものであることが望ましい。
かかる構成によれば、義歯部の外観形状を鍛造または鋳造で製作することで、板材から削り出すよりも、材料費や加工工数が削減できる。
本発明に係るインプラント上部構造物の製作方法によれば、高度な技術を有する熟練者でなくても、簡易に高精度のインプラント上部構造物を製作することができる。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
参照する図面において、図1は本発明の実施形態に係るメタルフレームとインプラント体との取り付け構造を示す分解断面図であり、図2は本発明の実施形態に係るメタルフレームを患者の口腔内に取り付けた状態を示す断面図である。
本発明の実施形態に係るインプラント上部構造物であるメタルフレーム1の製作方法は、メタルフレーム1をアバットメント3,3′にスクリュー1c,1c′で取り付けるスクリュー固定式のメタルフレーム1であって(図1、図2参照)、計測マスタ4を準備し(図3参照)、取り付け治具5に固定するステップと(図4参照)、計測マスタ4を5軸制御マシニングセンタ11に取り付けてアバットメント3,3′の位置および傾きのデータを取得するステップと(図5、図6参照)、計測マスタ4を取り外して同じ位置に枠状の反転治具6に固定したメタルフレーム1の素材1′を取り付けるステップと(図7参照)、加工位置および傾きを調整しながら5軸制御マシニングセンタ11で一方の面から接合部1a,1a′を加工するステップと(図8参照)、反転治具6を反転して他方の面からスクリューホール1b,1b′を加工するステップ(図9参照)と、を含んでいる。
なお、本実施形態においては、インプラント上部構造物としてメタルフレームを例として説明するが、セラミックフレーム等においても同様である。
スクリュー固定式のメタルフレーム1は、図1に示すように、人工歯根となる2本のインプラント体2,2′に固定されたアバットメント3,3′にスクリュー1c,1c′で取り付けられる。すなわち、インプラント体2,2′およびアバットメント3,3′を構成要素とする下部側構造と、メタルフレーム1で構成され義歯部となる上部側構造とをスクリュー1c,1c′で固定する方式である。
なお、本実施形態においては、インプラント体2,2′を2本としているが、これに限定されるものではなく、2本以上であれば効果的に適用できるものである。また、本実施形態においては、インプラント体2,2′にアバットメント3,3′を連結して、アバットメント3,3′を介してメタルフレーム1を固定しているが、これに限定されるものではなく、インプラント体2,2′に直接メタルフレーム1をねじ止めする方式にも適用できる。
インプラントの下部側構造は、人工歯根となるインプラント体2,2′と、メタルフレーム1の支台となるアバットメント3,3′と、を備えて構成されている。
インプラント体2,2′は、ねじ部2a,2a′が患者の顎骨にねじ込まれて固定され(図2参照)、人工歯根となる。このため、インプラント体2,2′の材質としては、一般的に、数ヶ月で人間の骨となじんで強固に結合するチタンが採用されている。
また、インプラント体2,2′を埋め込む位置や向きは、患者の顎骨との関係で最適な状態となるように決定される。このため、インプラント体2,2′は、図1、図2等に示すように、それぞれのインプラント体2,2′ごとに異なる角度で顎骨に埋め込まれている。
アバットメント3,3′は、メタルフレーム1の支台となり、インプラント体2,2′の頭部に連結されて、ねじ3b,3b′で固定される。アバットメント3,3′の形状は種々あるが、本実施形態においては一例として、アバットメント3,3′の下部が上方に向かうに従って拡径された逆円錐台形状で、その上部が上方に向かうにつれて縮径された円錐台形状部3a,3a′を備えたものを採用している。
円錐台形状部3a,3a′は、メタルフレーム1の支台となる部分であり、この円錐台形状部3a,3a′とメタルフレーム1に形成される接合部1a,1a′とが接合されて下部側構造と上部側構造が強固に結合されている(図2参照)。
なお、インプラント体2,2′およびアバットメント3,3′は、精度よく寸法管理された種々の形状の規格品が流通しており、その形状データも予め準備することができる。
インプラントの上部側構造は、下部側構造の上に構築され、基体となるメタルフレーム1に図示しないセラミック等の焼き付け層が形成されて義歯部となる部分である。
メタルフレーム1は、本実施形態においては、ロストワックス法で義歯部の外観形状を鋳造したチタン素材1′(図7参照)から、アバットメント3,3′との接合部1a,1a′、およびスクリューの取り付け穴(スクリューホール)1b,1b′を5軸制御マシニングセンタ11(図5参照)で加工して製作する。
なお、本実施形態においては、メタルフレーム1の素材として、人体との親和性に優れたチタン合金を使用しているが、これに限定されるものではなく、ろう付けやセラミックの焼き付け等の加工がしやすい金合金であってもよい。また、鋳造で製作されたものに限定されず、板材やブロック材や焼結金属であってもよい。さらに、「素材」には、広く一次加工を施したものも含まれ、例えば、義歯部の外観形状を機械加工したようなものも含まれる。
また、図示は省略するがメタルフレーム1の外表面には、最終工程で歯冠色のセラミック、樹脂、および既成人工歯が前装されて、金属素材が見えないように被覆され、自然な歯の美観が形成される。
計測マスタを準備し、取り付け治具に固定するステップについて、図3と図4を参照しながら説明する。図3は計測マスタを製作する様子を示す側面図である。図4は計測マスタを取り付け治具に固定した状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面から見た断面図である。
このステップでは、患者の口腔内の顎骨に埋め込まれたインプラント体2,2′にアバットメント3,3′が固定された状態を反映した計測マスタ4を準備し(図3参照)、この計測マスタ4を取り付け治具5の所定の位置に固定する(図4参照)。
計測マスタ4は、一例として、図3に示すように、アバットメント3,3′に適合する印象用のコーピング部材4aと、このコーピング部材4a,4a′を一体として連結するための連結部材4bと、コーピング部材4a,4a′および連結部材4bを連結したままで固めるレジン(樹脂部材)4c,4cと、を備えて構成されている。
なお、印象用のコーピング部材4a,4a′とは、口腔内のアバットメント3,3′の位置および傾きを正確に写し取るための部材であり、アバットメント3,3′の円錐台形状部3a,3a′と適合する形状の接合穴穴4a,4a′を備えたものが広く含まれ、例えば、鋳接用シリンダと同一の形状を有するもの等が使用できる。
計測マスタ4の製作方法としては、一例として、患者の口腔内において、顎骨に埋め込まれたインプラント体2,2′に固定されたアバットメント3,3′から採得する方法がある。具体的には、アバットメント3,3′の円錐台形状部3a,3a′にコーピング部材4a,4a′の接合穴4a,4a′を嵌合させてコーピング部材4a,4a′を被せた状態でアバットメント3,3′同士を連結部材4bで連結し、連結部材4bの上からコーピング部材4a,4aの周囲にレジン4cを塗布して固めて、固めた状態のままアバットメント3,3′から外して製作する。
なお、本実施形態においては、高精度にアバットメント3,3′の位置および傾きを計測マスタ4に反映するため、患者の口腔内のアバットメント3,3′から直接印象を採得しているが、これに限定されるものではなく、患者の口腔内を反映した模型からアバットメント3,3′の位置および傾き採得してもよい。また、アバットメント3,3′の形状データは予め取得できるため、インプラント体2,2′の位置および向きの印象を採得して、アバットメント3,3′の位置および向きを求めることもできる。要するに、患者の顎骨に埋め込まれたインプラント体2,2′またはアバットメント3,3′の位置および傾きが計測マスタ4に反映されており、それを読み取れるものであればよい。
計測マスタ4を取り付け治具5の所定の基準位置に固定する方法としては、例えば、図4に示すように、取り付け治具5の所定の位置に固定された3つの基準球5a,5a,5aを基準として計測マスタ4の位置合わせを行なう方法がある。具体的には、基準球5a,5a,5aに対して、計測マスタ4における2ヶ所のコーピング部材4a,4a′の接合穴4a,4a′を所定の位置に配置することで行なわれている。
ここで、計測マスタ4の取り付け治具5は、中央部が大きく貫通した枠状の基体5bと、この基体5bの底部に固定された底板5cと、計測マスタ4を支持するベース5dと、ベース5dの所定の位置に固定された3つの基準球5a,5a,5aと、を備えて構成されている。そして、ベース5dと基体5bとを、図示しないノックピン等で位置を決めることで、基体5bに対するベース5dの位置および基準球5a,5a,5aの位置関係を定めることができる。
また、取り付け治具5は、基板6aを介して、ロータリテーブル13(図5を併せて参照)に固定されている。このため、枠状の基体5bには、取り付け治具5を基板6aの所定の位置に固定するための取り付け穴5bとノック穴5bが形成されている。取り付け治具5が、基板6aを介して、ロータリテーブル13に固定されているのは、メタルフレーム1の素材1′と取り付け治具5′(図7参照)との位置関係を同じにするためであるが、この点はさらに後記する。
なお、基準球5a,5a,5aの位置は、コーピング部材4a,4a′の位置や数量等に起因する計測マスタ4の形状により適宜定めればよく、常に同じ位置に配置する必要はない。
続いて、計測マスタからアバットメントの位置および傾きのデータを取得するステップについて、図5と図6を参照しながら説明する。図5は本発明の実施形態に係る5軸制御マシニングセンタの主要部分を示す斜視図である。図6は5軸制御マシニングセンタの主軸に装着された測定器で測定する様子を示す図であり、(a)と(b)はアバットメントの傾きを測定する様子を示す斜視図、(c)はアバットメントの位置を測定する様子を示す断面図である。
このステップでは、図5に示すように、計測マスタ4(図4参照)を加工機である5軸制御マシニングセンタ11の回転テーブルであるロータリテーブル13に取り付けて、5軸制御マシニングセンタ11の主軸12に装着された測定器である接触式測定器(タッチプローブ)15で計測マスタ4に反映されたアバットメント3,3′(図3参照)の位置および傾きのデータを取得する。
なお、本実施形態においては、ロータリテーブル13に計測マスタ4を取り付けているが、これに限定されるものではなく、ロータリテーブル13ではなくサーキュラテーブル等の角度調整ができる「回転テーブル」であってもよい。
5軸制御マシニングセンタ11は、図5に示すように、3軸で構成されX軸、Y軸、およびZ軸方向への移動が可能な主軸12と、2軸で構成されたワークを固定するロータリテーブル13およびティルトテーブル14と、入力された数値データを解析して機械本体の制御を行なうNC装置16と、を備えて構成されている。
主軸12には、タッチプローブ15または工具18(図8(b),(c)参照)が装着されて、タッチプローブ15または工具18をX軸、Y軸、およびZ軸方向へ移動できるようにしている。
また、ロータリテーブル13は、垂直方向のC軸回りに回転する回転テーブルであり、ティルトテーブル14は、水平方向のA軸回りに揺動する回転テーブルである。そして、ロータリテーブル13およびティルトテーブル14の2軸を備えたことで、ワーク17の傾きを垂直方向および水平方向へ調整できるようにしている。
なお、本実施形態においては、加工機として、縦型式の5軸制御マシニングセンタ11を使用しているが、これに限定されるものではなく、横型式であってもよい。さらに、マシニングセンタのみならず、ロータリテーブルの1軸と揺動傾斜ヘッドを有する複合加工機や3次元測定器に2軸ロータリテーブルを載せ5軸制御検査装置としたものなど、少なくとも回転2軸と直交3軸を有するNC加工機であれば本発明の加工機として適用することができる。
計測マスタ4に反映されたアバットメント3,3′(図3参照)の位置および傾きのデータを取得する方法としては、図6に示すように、コーピング部材4aの接合穴4aの位置および傾きを計測して求める方法がある。
まず、コーピング部材4aにおける接合穴4aの傾きのデータを取得する方法について説明する。傾きのデータは、図6(b)に示すように、コーピング部材4aの端面4a(図6(c))に厚さが一定のゲージ4dを置いて、このゲージ4dの表面の傾きを計測することで求められる。
具体的には、図6(a)に示すように、ゲージ4dの表面の円周上にある3点(P1,P2,P3)にタッチプローブ15を接触させて、3点(P1,P2,P3)のX,Y,Z座標を取得し、NC装置16(図5)内の演算部により3点(P1,P2,P3)を通る平面の法線ベクトルN(図6(b))を算出することで、接合穴4aの傾きのデータを求めることができる。
そして、求められた接合穴4aの傾きのデータから、ロータリテーブル13(図5)のC軸およびティルトテーブル14(図5)のA軸回りの補正量(割り出し角度)を算出する。この算出された補正量に基づいて、C軸およびA軸回りにロータリテーブル13およびティルトテーブル14を回転させ、法線ベクトルN(図6(b))の向きを垂直にしてゲージ4dの表面が主軸12に対して垂直になるように補正する(図6(c))。
主軸に対して垂直になった状態のゲージ4dの表面にタッチプローブ15を接触させて、Z座標を計測し、コーピング部材4aにおける端面4aの高さの位置データを取得する。
一方、コーピング部材4aの接合穴4aの位置は、図6(c)に示すように、接合穴4aの内周面の4点にタッチプローブ15を接触させて、この4点のX,Y座標を計測し、NC装置16(図5)内の演算部により接合穴4aの中心のX,Y座標を算出して取得する。
なお、本実施形態においては、タッチプローブ15を接触させて、円周上にある3点(P1,P2,P3)のX,Y,Z座標を取得し、接合穴4aの傾きのデータから、C軸およびA軸回りの補正量を算出して、C軸およびA軸回りにロータリテーブル13およびティルトテーブル14を回転させ、ゲージ4dの表面が主軸12に対して垂直になるように補正したが、この手順を繰り返すことで、さらに精度の高い補正量を求めることができる。
すなわち、補正後に再度、タッチプローブ15を接触させて、3点(P1,P2,P3)のX,Y,Z座標を取得し、Z座標の偏差が要求される所定の値以下になるまで前記の手順を繰り返すことで精度を高めることが可能である。
また、本実施形態においては、演算処理上の便宜から、接合穴4aの端面4a(図6(c))に厚さが一定のゲージ4dを置いて、このゲージ4dの表面にタッチプローブ15を接触させることで、コーピング部材4aの端面4aに円周上の3点(P1,P2,P3)のX,Y,Z座標を取得しているが、これに限定されるものではなく、同一平面上の3点のデータであれば、傾きを求めることは可能である。
続いて、ロータリテーブルから計測マスタを取り外して同じ位置に、枠状の反転治具に固定したメタルフレームの素材を取り付けるステップについて、図7を参照しながら説明する。図7はメタルフレームの素材を反転治具に固定した状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
このステップでは、図7に示すように、ロータリテーブル13上において、取り付け治具5′の所定の位置に固定された計測マスタ4(図4参照)と同じ位置に、反転治具6に固定された素材1′を配置することで、素材1′を計測マスタ4と同じ位置に取り付ける。すなわち、計測マスタ4とこの計測マスタ4を固定する取り付け治具5との位置関係(図4参照)、および素材1′とこの素材1′を固定する反転治具6との位置関係を同じにすることで行なわれる。
具体的には、前記したように、計測マスタ4は3つの基準球5a,5a,5aを基準として所定の位置に取り付けられている(図4参照)。したがって、同様に素材1′についても、反転治具6の所定の位置に固定された3つの基準球5a′,5a′,5a′を基準として計測マスタ4と同じ位置に配置することで位置関係を同じにすることができる。
なお、3つの基準球5a,5a,5aを基準とした計測マスタ4の位置を計測して、この計測された位置と同じ位置に、3つの基準球5a′,5a′,5a′を基準として素材1′を固定してもよい。
ここで、反転治具6は、図7に示すように、素材1′が固定されている取り付け治具5′と、この取り付け治具5′のベースとなる基板6aとから構成され、取り付け治具5′を基板6a上で反転することで素材1′を反転できるように構成されている。
また、取り付け治具5′は、計測マスタ4の取り付け治具5と同じものを使用し、中央部が大きく貫通した枠状の基体5b′と、この基体5b′の底部に固定された底板5c′と、素材1′を支持するベース5d′と、ベース5d′の所定の位置に固定された3つの基準球5a′,5a′,5a′と、を備えて構成されている。そして、枠状の基体5b′には、取り付け治具5′を基板6a上で精度よく反転できるように、取り付け穴5b′とノック穴5b′が形成されている。なお、基板6aは、ロータリテーブル13(図5を併せて参照)の所定の位置に固定されている。
このため、取り付け治具5′の所定の位置に固定された3つの基準球5a′,5a′,5a′を基準として素材1′における2ヶ所のスクリューホール1b,1b′の位置を調整することで、取り付け治具5における計測マスタ4と取り付け治具5′における素材1′とを同じ位置に取り付けることができる。
一方、基板6aをロータリテーブル13(図5参照)に固定し、この基板6aに計測マスタ4の取り付け治具5および素材1′の取り付け治具5′を固定することで、ロータリテーブル13上の同じ位置に計測マスタ4および素材1′を取り付けることができる。
続いて、5軸制御マシニングセンタで加工位置および傾きを調整しながら一方の面からメタルフレームの素材における接合部を加工するステップについて、図8を参照しながら説明する。
図8はメタルフレームの素材における接合部を加工する様子を示す断面図であり、(a)はロータリテーブルが水平な状態を示し、(b)は素材における図面上で左側の接合部を加工する様子を示し、(c)は素材における図面上で右側の接合部を加工する様子を示す。なお、図8においては、説明の便宜上、ロータリテーブル13のみを図示しティルトテーブル14(図5参照)を図示していないが、ティルトテーブル14についてもロータリテーブル13と同様の制御が行なわれる。
このステップでは、メタルフレーム1の接合部1a,1a′を加工するが、図8(a)に示すように、接合部1a,1a′の傾きは、それぞれ異なり垂直方向に対してθ,θとなっている。
まず、接合部1aを加工するため、計測マスタ4(図4)から取得した接合部1aの位置データに基づいて、工具18を加工開始位置までX,Y,Z軸に沿って移動させる。
そして、接合部1aの傾きのデータに基づいて、C軸回りにロータリテーブル13(図5)を回転させ、A軸回りにティルトテーブル14(図5)を回転させて、接合部1aの傾きを主軸12(図5)の方向(Z軸方向)と合致させる。
このようにして、加工位置および傾きを調整した後に、計測マスタ4から取得した位置および傾きのデータから、NC装置16(図5)内の図示しない演算部で接合部1aの形状データを加味した加工データを算出し、この加工データに基づいて接合部1aを加工する(図8(b)参照)。
同様に、接合部1a′についても、その加工位置および傾きを調整しながら、形状データを加味した加工データに基づいて加工する(図8(c)参照)。
続いて、反転治具を反転して他方の面からスクリューホールを加工するステップについて、図9を参照しながら説明する。図9は素材の取り付け治具を反転して、スクリューホールを加工する様子を示す断面図であり、(a)は図8の(c)から素材を固定した取り付け治具を反転した状態を示し、(b)は素材における図面上で右側のスクリューホールを加工する様子を示し、(c)は素材における図面上で左側のスクリューホールを加工する様子を示す。
このステップでは、接合部1a′を加工した後(図8(c)参照)、スクリューホール1b′を加工するために取り付け治具5′を反転すると、図9(a)に示すように、接合部1a′の傾きが垂直方向(主軸の方向)からずれている。このため、接合部1a′の傾きの補正データに基づいて、C軸回りにロータリテーブル13を回転させ、A軸回りにティルトテーブル14を回転させて、スクリューホール1b′の傾きを主軸12の方向(Z軸方向)と合致させる。
そして、加工位置および傾きを合致させた状態で、計測マスタ4から取得した位置および傾きのデータから、NC装置16(図5)内の図示しない演算部でスクリューホール1b′の形状データを加味した加工データを算出し、この加工データに基づいてスクリューホール1b′を加工する(図9(b)参照)。
同様に、スクリューホール1bについても、その加工位置および傾きを主軸12の方向(Z軸方向)と合致させた状態で、形状データを加味した加工データに基づいて加工する(図9(c)参照)。
以上のような本発明の実施形態に係るメタルフレーム1の製作方法によれば、以下のような効果を生ずる。
すなわち、スクリュー固定式のメタルフレーム1において、口腔内の顎骨に埋め込まれたインプラント体2,2′にアバットメント3,3′が固定された状態を反映した計測マスタ4から、アバットメント3,3′の位置および傾きのデータを取得することで、簡易に精度の高いデータを取得することができる。
また、5軸制御マシニングセンタ11の主軸12に装着されたタッチプローブ15でアバットメント3,3′の位置および傾きのデータを取得し、同じ5軸制御マシニングセンタ11で、アバットメント3,3′とメタルフレーム1との接合部1a,1a′およびスクリューホール1b,1b′を加工することで、段取り時間を短縮するとともに、温度や機械精度等の環境条件を整合させて、さらに加工精度を高めることができる。
しかも、高価な鋳接用シリンダ35,35′(図10参照)を使用しないため、部品コストを低減することができるとともに、鋳造時における鋳接用シリンダ35,35′の位置ずれのおそれもない。
本実施形態においては、素材1′を枠状の取り付け治具5′に固定して、この取り付け治具5′をロータリテーブル13上で反転することで、メタルフレーム1の素材1′を反転しているため、ティルトテーブル14を反転する必要がないので、5軸制御マシニングセンタ11を小型化することができるとともに、反転精度も高めることができる。
本実施形態においては、計測マスタ4を取り付け治具5の所定の位置に固定した状態でロータリテーブル13に取り付けるとともに、取り付け治具5′における素材1′を取り付け治具5における計測マスタ4の位置に対応する位置に固定することで、計測マスタ4と素材1′とをロータリテーブル13上の同じ位置に取り付けている。したがって、計測マスタ4から取得したデータとメタルフレーム1の加工データとを対応させることが容易となるとともに、5軸制御マシニングセンタ11の外段取りで位置精度を確保することで、5軸制御マシニングセンタ11の稼働率を向上させて生産性を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されず、適宜変更して実施することが可能である。
例えば、本実施形態においては、測定器として接触式のタッチプローブ15を使用したが、これに限定されるものではなく、ダイヤルインジケータ等の接触式位置センサを使用してもよく、非接触式のレーザ計測器を使用することもできる。
本実施形態においては、反転治具6における取り付け治具5′を反転させて、メタルフレーム1の素材1′を反転したが、これに限定されるものではなく、素材1′を枠状のイケ−ルに固定した状態でテーブル自体を180°反転させたり、主軸を90°振ってテーブルを回転させたりしてもよい。また、テーブルに回転治具を固定して、回転治具を180°回転させるものでもよい。要するに、素材1′を180°反転することで素材1′の表面または裏面側から加工できるような構成であれば本発明を適用することができる。
本発明の実施形態に係るメタルフレームとインプラント体との取り付け構造を示す分解断面図である。 本発明の実施形態に係るメタルフレームを患者の口腔内に取り付けた状態を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る計測マスタを製作する様子を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る計測マスタを取り付け治具に固定した状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面から見た断面図である。 本発明の実施形態に係る5軸制御マシニングセンタの主要部分を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る5軸制御マシニングセンタの主軸に装着された測定器で測定する様子を示す図であり、(a)と(b)はアバットメントの傾きを測定する様子を示す斜視図であり、(c)はアバットメントの位置を測定する様子を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るメタルフレームの素材を反転治具に固定した状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。 本発明の実施形態に係るメタルフレームの素材における接合部を加工する様子を示す断面図であり、(a)はロータリテーブルが水平な状態を示し、(b)は素材における図面上で左側の接合部を加工する様子を示し、(c)は素材における図面上で右側の接合部を加工する様子を示す。 本発明の実施形態に係る素材の取り付け治具を反転して、スクリューホールを加工する様子を示す断面図であり、(a)は図8の(c)から素材を固定した取り付け治具を反転した状態を示し、(b)は素材における図面上で右側のスクリューホールを加工する様子を示し、(c)は素材における図面上で左側のスクリューホールを加工する様子を示す。 従来のスクリュー固定式の構造を説明するための断面図である。 複数のインプラント体で支持されたメタルフレームの構造を示す斜視図である。
符号の説明
1 メタルフレーム(インプラント上部構造物)
1′ 素材
1a,1a′ 接合部
1b,1b′ スクリューホール(スクリューの取り付け穴)
1c スクリュー
2,2′ インプラント体
3,3′ アバットメント
4 計測マスタ
5,5′ 取り付け治具
6 反転治具
11 5軸制御マシニングセンタ(加工機)
12 主軸
13 ロータリテーブル(回転テーブル)
14 ティルトテーブル
15 タッチプローブ(測定器)

Claims (4)

  1. 人工歯根となる複数のインプラント体、またはこのインプラント体に固定されたアバットメントにスクリューで取り付けられる義歯部を構成するインプラント上部構造物の製作方法であって、
    (a)患者の口腔内の顎骨に埋め込まれた前記インプラント体の状態、またはこのインプラント体に前記アバットメントが固定された状態を反映した計測マスタを準備するステップと、
    (b)この計測マスタを少なくとも5軸を備えた加工機の回転テーブルに取り付けて、前記加工機の主軸に装着された測定器で前記各インプラント体または前記アバットメントの位置および傾きのデータを取得するステップと、
    (c)前記回転テーブルから前記計測マスタを取り外して、この計測マスタと同じ位置に予め準備された前記インプラント上部構造物の素材を取り付けるステップと、
    (d)前記(b)のステップで取得したデータから算出した前記インプラント体または前記アバットメントと、前記インプラント上部構造物との接合部または前記スクリューの取り付け穴の加工データに基づいて、前記各インプラント体または前記アバットメントに対応する加工位置および傾きを調整して、前記主軸に装着された加工具で、前記素材における一方の面から前記接合部または前記スクリューの取り付け穴を加工するステップと、
    (e)前記素材を反転して、前記加工データに基づいて、前記各インプラント体に対応する加工位置および傾きを調整して、前記加工具で、前記素材における他方の面から前記スクリューの取り付け穴または前記接合部を加工するステップと、
    を含むことを特徴とするインプラント上部構造物の製作方法。
  2. 前記(e)のステップにおいて、前記素材を枠状の反転治具に固定して、この反転治具を前記回転テーブル上で反転することで、前記素材を反転することを特徴とする請求項1に記載のインプラント上部構造物の製作方法。
  3. 前記(b)のステップにおいて、前記計測マスタを取り付け治具の所定の位置に固定した状態で前記回転テーブルに取り付けるとともに、
    前記(c)のステップにおいて、前記素材を前記反転治具における前記計測マスタの位置に対応する位置に固定することで、前記素材を前記計測マスタと同じ位置に取り付けることを特徴とする請求項2に記載のインプラント上部構造物の製作方法。
  4. 前記素材は、鍛造または鋳造により製作されたものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のインプラント上部構造物の製作方法。
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