JP3522394B2 - 歯牙補綴物設計・製造装置 - Google Patents

歯牙補綴物設計・製造装置

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JP3522394B2
JP3522394B2 JP16902095A JP16902095A JP3522394B2 JP 3522394 B2 JP3522394 B2 JP 3522394B2 JP 16902095 A JP16902095 A JP 16902095A JP 16902095 A JP16902095 A JP 16902095A JP 3522394 B2 JP3522394 B2 JP 3522394B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、義歯等の歯牙補綴物を
設計および製造する歯牙補綴物設計・製造装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、歯牙補綴物の設計および製造にお
いては、整形,印象製作,石膏模型製作,ワックスアッ
プ,ロストワックス,鋳造研磨,合着,調整といった全
ての工程が手作業で行なわれていた。
【0003】上記の工程は、まず歯科医師が修復治療を
要する支台歯の患部を整形し、次に、この整形された支
台歯の印象をとり、それをもとに石膏模型を製作すると
ともに、患部の対合歯の石膏模型も製作する。そして、
支台歯および対合歯の石膏模型から歯科技工士はワック
スアップという手法を用いて欠損部分の復元模型を形成
する。このワックスアップは、溶かしたワックスを支台
歯の石膏模型に塗布して、欠損部分の形状をワックスで
復元する方法である。次に、欠損部分の復元模型からロ
ストワックス法により歯牙補綴物の型を作成する。この
ロストワックス法は、前記の欠損部分の復元模型を石膏
に埋め込み、この石膏を固めた後、石膏を加熱して欠損
部分の復元模型を形成しているワックスを溶かし出すこ
とを行なうものである。そして、このワックスを溶かし
出して残った石膏が型となり、この型に溶融した金属を
流し込み、固めた後に石膏を除去すると、前記欠損部分
の復元模型と同様の形状の歯牙補綴物が得られ、研磨処
理を施すことにより歯牙補綴物が完成し、この歯牙補綴
物を患部に合着し調整を行なう。
【0004】以上のような工程において、最初に行なわ
れる整形および印象製作ならびに最後に行なわれる合着
および調整は歯科医師により臨床で行なわれるが、石膏
模型製作から研磨までの工程は歯科技工所で歯科技工士
により行なわれる。
【0005】しかしながら、上記のような歯牙補綴物の
設計および製造工程においては、全ての設計および製造
が手作業によって行なわれるため、生産性向上を図るこ
とができず、また、品質にばらつきがあり、一方で、歯
牙補綴物の需要増大に対応した多数の熟達した技能者の
育成が難しいという問題があった。
【0006】このような問題を解決する手段として、図
17に示すような、歯冠補綴物の設計装置が提案されて
いる。
【0007】図17において、例えばマイクロコンピュ
ータにより構成することができる演算処理部100は、
内部にデータ処理部106,標準歯牙データ記憶部10
7,計測データ記憶部108,加工データ作成用データ
記憶部109,形状処理部110,補助図形処理部11
1,形状評価部112およびソリッド処理部113を備
えており、標準歯牙データ記憶部107は、標準歯牙モ
デルのデータベースを保存するのに使用され、計測デー
タ記憶部108は、計測装置102により計測された歯
牙の石膏模型のデータを格納することに使用され、加工
データ作成用データ記憶部109は、形状処理部110
により標準歯牙モデルを変形させることによって得られ
た所望の歯牙補綴物の形状を示すデータを格納するため
のものである。
【0008】また、データ処理部106は、計測された
歯牙の石膏模型のデータや標準歯牙モデルのデータに基
づいて、ディスプレイ装置104に歯牙の形状を表示さ
せるためのものであり、加工データ作成用データ記憶部
109に格納された所望の歯牙補綴物の形状を示すデー
タを加工装置105を制御するためのNCデータに変換
する処理等を行なう。形状処理部112は、ディスプレ
イ装置104に表示された標準歯牙モデルを変形させる
ための処理をする。補助図形処理部111は、上記の歯
牙モデルを変形させて歯牙補綴物を設計する際に、どの
ように変形したらよいかの案内となる図形を表示するた
めのものである。形状評価部112は、歯牙補綴物の形
状を完成させたあと、必要に応じて干渉チェック、陰影
付けを行なうためのものである。ソリッド処理部113
は計測データをソリッドモデル化処理をするためのもの
である。さらに、入力装置103は、歯牙補綴物の設計
のためのデータを入力したり、各種操作を行なうための
ものである。
【0009】また、加工装置105は、設計された歯牙
補綴物の形状データに基づいて歯牙補綴物を加工するも
のである。
【0010】ここで、図18は、図17における歯牙補
綴物の設計装置における歯牙補綴物の設計手順を示した
ものであり、歯科医師によって修復治療を要する歯の成
形(整形)および印象製作が行なわれ(S1およびS
2)、印象から石膏模型の製作が行なわれた後(S
3)、この石膏模型を計測装置102によって計測し
(S4)、得られた計測データをソリッドモデル化処理
し(S5)、このソリッドモデル化された支台歯、隣接
歯および対合歯のデータを計測データ記憶部107に格
納する。
【0011】そして、標準歯牙データ記憶部にあらかじ
め記憶された標準歯牙データと前述のソリッドモデル化
された支台歯、隣接歯および対合歯のデータとをディス
プレイ装置104に表示し、設計者が前記の表示データ
を見ながら入力装置103を介して回転、拡大、縮小等
の指示を与えながら歯牙補綴物を設計し(S6)、設計
されたデータをデータ処理部106によりNCデータ化
し、これを加工装置105に送る。なお、加工の工程に
は、加工対象物を直に加工する場合(S7)と、ワック
スを切削する場合(S8)とがあり、これらの工程によ
り所望の形状の歯牙補綴物が得られる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の歯牙補綴物の設計装置においては、歯牙補綴
物を設計後に加工に要する時間を短縮することは可能と
なるが、歯牙補綴物を設計する際に、設計者がディスプ
レイ装置104に表示したデータを見ながら入力装置1
03を介して回転、拡大、縮小等の指示を与え試行錯誤
を繰り返しながら歯牙補綴物を設計するため、上記した
歯科技工士が行なうワックスアップによって歯牙補綴物
を製作する場合と同様の技工技術を要し、また、設計装
置の操作方法を習熟するのに時間を要するため、設計に
要する時間を大幅に短縮することが困難であるという問
題があり、この問題を解決することが課題であった。
【0013】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題に鑑み
てなされたもので、歯牙補綴物の設計に要する時間を大
幅に短縮できるとともに、設計された歯牙補綴物のデー
タをもとに歯牙補綴物の製造を連続的かつ効率的に行な
うことが可能な歯牙補綴物設計および製造装置を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
歯牙補綴物の設計装置は、請求項1として、欠損した歯
牙の欠損部を補綴修復する歯牙補綴物の設計に用いられ
る装置であって、欠損部が整形された支台歯と該支台歯
の隣接歯と該支台歯の対合歯の咬合面との印象型をもと
に製作される歯牙模型の三次元形状を測定する三次元形
状測定手段と、あらかじめ複数種類の標準的な歯牙形状
の三次元形状データが記憶されかつ任意位置の標準的な
歯牙形状の三次元形状データを読み出すことができる標
準歯牙形状データ記憶手段と、前記標準歯牙形状データ
記憶手段から読み出された前記支台歯に対応する位置の
標準歯牙形状データと前記三次元形状測定手段により測
定された歯牙模型の三次元形状データとから前記支台歯
を補綴修復する歯牙補綴物の形状を自動的に設計する補
綴物形状自動設計手段を備え、補綴物形状自動設計手段
は、あらかじめ統計的に得た隣接歯との比率により補綴
物の頬舌側幅を算出して補綴物の頬舌側形状決定パラメ
ータ値を設定し、歯牙模型の三次元形状における修復歯
牙中心から隣接歯のコンタクト位置への方向および距離
を算出して補綴物の遠近心形状決定パラメータ値を設定
し、さらに、歯牙模型の三次元形状から補綴物の高さ方
向形状決定パラメータ値を設定し、標準歯牙形状データ
記憶手段から読み出された所定部位の標準歯牙形状デー
タを三次元形状測定手段によって測定された支台歯の歯
牙模型の三次元形状データに重ね合せて、各形状決定パ
ラメータ値を用いて前記標準歯牙形状データを部分的に
拡大または縮小して補綴修復を要する支台歯が欠損する
以前の形状を復元する歯牙補綴物形状を求めるととも
に、この補綴物を支台歯に合着した際に歯牙補綴物が所
定の応力負荷条件の下で破壊するかどうかの構造強度解
析を行って強度が不足する場合は歯牙補綴物の肉厚や曲
率変更等の修正を行なって歯牙補綴物形状の自動設計を
行なう構成とし、請求項2として、三次元形状測定手段
が測定位置を所望の位置に自動的かつ連続的に移動させ
る機械的な多軸移動手段と光学的に形状を測定する光学
的測定装置とからなる構成とし、請求項3として、三次
元測定手段の光学的測定装置が三次元測定手段から単独
で着脱可能でかつ口腔内の補綴修復後の支台歯および該
支台歯の隣接歯の形状測定にも使用される構成とし、請
求項4として、設計された支台歯を補綴修復する歯牙補
綴物の形状データを電話回線、同軸ケーブル等の通信経
路を介して離隔した場所に設置された歯牙補綴物を加工
するためのNC加工装置に伝送する伝送手段を備えた構
成としている。
【0015】本発明の請求項5に係る歯牙補綴物の設計
・製造装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の歯牙補
綴物設計装置に、歯牙補綴物用材料を補綴物形状自動設
計手段により得られた歯牙補綴物の三次元形状データを
もとに切削および/または研削加工により加工するため
の4軸以上の多軸の多軸加工手段とこの多軸加工手段の
位置制御を行なう多軸位置決め制御手段を備えたNC加
工装置と、歯牙補綴物の設計装置から得られた設計デー
タをもとにNC加工装置のNCプログラムを自動的に生
成するNCプログラム自動生成手段を備えた構成とし、
請求項6として、三次元形状測定手段の測定位置移動装
置がNC加工装置の多軸加工における工具の移動にも使
用される構成とし、請求項7として、三次元形状測定手
段により測定したデータを基に被測定物と同じ形状の複
製物を製造する複製物手段を備えた構成とし、請求項8
として、補綴物形状自動設計手段により得られた歯牙補
綴物の形状データをもとに、切削加工、研削加工、放電
加工等の除去加工方法を用いて直接歯牙補綴物を加工す
る手段、歯牙補綴物を鋳造するための鋳型を切削加工、
研削加工、放電加工等の除去加工方法により加工しかつ
この鋳型を用いて歯牙補綴物を製造する手段、歯牙補綴
物を焼結により製造するためのインジェクション型を切
削加工、研削加工、放電加工等の除去加工方法により加
工しかつこのインジェクション型に焼結用粉体を充填焼
結して歯牙補綴物を製造する手段および/または歯牙補
綴物の形状データを反転したデータをもとに鋳型を直接
積層造型しかつこの積層造型された鋳型により歯牙補綴
物を鋳造する手段を備えるとともに、セラミックス、金
属、複合材料、樹脂等の補綴物材料によって前記各手段
を適宜選択する手段を備えた構成としており、上記の構
成を課題を解決するための手段としている。
【0016】
【発明の作用】本発明の請求項1に係る歯牙補綴物設計
装置は、三次元形状測定手段を備えたことにより、欠損
部が整形された支台歯と該支台歯の隣接歯と該支台歯の
対合歯の咬合面との印象型をもとに製作される歯牙模型
の三次元形状が測定されることとなり、標準歯牙形状デ
ータ記憶手段に記憶された標準歯牙形状データのうち任
意のものを読み出し、これと三次元形状測定手段により
測定されて得られた歯牙模型の三次元形状データをもと
に補綴物形状自動設計手段により支台歯を補綴修復する
歯牙補綴物の形状を自動的に設計することにより、従来
において歯科技工士等が行なっていた一連の作業が自動
化されることとなり、その結果、設計装置の操作方法を
習熟する必要がなくなり、設計に要する時間が大幅に短
縮することとなる。また、上記の歯牙補綴物設計装置
は、従来、技工技術を要しかつ試行錯誤しながら設計す
る必要があったため相当な時間を要していた歯牙補綴物
の形状決定が短時間で行なわれることとなるとともに、
設計された歯牙補綴物を支台歯に合着した際に歯牙補綴
物が所定の応力負荷条件の下で破壊するかどうかの構造
強度解析を行って強度が不足している場合には歯牙補綴
物の肉厚や曲率変更等の修正を行なう構成とすることに
より、歯牙補綴物の強度面における信頼性が向上するこ
ととなる。
【0017】本発明の請求項2に係る歯牙補綴物設計装
置は、三次元形状測定手段が測定位置を所望の位置に自
動的かつ連続的に移動させる機械的な測定位置移動装置
と光学的に形状を測定する光学的測定装置とからなる構
成としたことにより、測定の際に、測定用光源から影と
なって測定ができない部位が生ずることがなくなり、補
綴物形状の自動設計に必要な支台歯と該支台歯の隣接歯
と該支台歯の対合歯の咬合面との歯牙模型の形状データ
が測定されることとなる。
【0018】本発明の請求項3に係る歯牙補綴物設計装
置は、三次元測定手段の光学的測定装置が三次元測定手
段から単独で着脱可能でかつ口腔内の補綴修復後の支台
歯および該支台歯の隣接歯の形状測定にも使用される構
成とすることにより、三次元測定手段の光学的測定装置
が補綴修復後の支台歯および該支台歯の隣接歯の形状測
定に兼用されることとなり、歯牙補綴物を設計および製
作するのに必要な装置が簡略化されることとなる。
【0019】
【0020】本発明の請求項4に係る歯牙補綴物設計装
置は、設計された支台歯を補綴修復する歯牙補綴物の形
状データを電話回線、同軸ケーブル等の通信経路を介し
て離隔した場所に設置された歯牙補綴物を加工するため
のNC加工装置に伝送する伝送手段を備えた構成とする
ことにより、歯牙補綴物設計装置が複数ある場合等に
は、複数の歯牙補綴物設計装置からNC加工装置に送ら
れてくる加工に必要な歯牙補綴物の形状データが連続的
かつ効率的に処理されることとなり、条件によっては、
補綴物の製造にかかる時間が短縮されることとなり、歯
の修復治療を必要とする患者の時間的・経済的負担が軽
減されることとなる。
【0021】本発明の請求項5に係る歯牙補綴物設計・
製造装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の歯牙補綴
物設計装置に、歯牙補綴物用材料を補綴物形状自動設計
手段により得られた歯牙補綴物の三次元形状に切削およ
び/または研削加工により加工するための4軸以上の多
軸の多軸加工手段とこの多軸加工手段の位置制御を行な
う多軸位置決め制御手段を備えたNC加工装置と、歯牙
補綴物の設計装置から得られた設計データをもとにNC
加工装置のNCプログラムを自動的に生成するNCプロ
グラム自動生成手段を備えた構成としたことにより、歯
牙模型の測定から歯牙補綴物の製造に至るまでの一連の
工程が、補綴物用材料のNC加工装置への着脱等の作業
を除いて、自動化されるため、測定から製造までにかか
る時間が大幅に短縮されることとなり、また、NC加工
装置を歯牙補綴物設計装置に一体に備えたことにより、
歯牙補綴物の設計および製造に必要な装置が小型化され
ることとなる。
【0022】本発明の請求項6に係る歯牙補綴物設計・
製造装置は、三次元形状測定手段の測定位置移動装置が
NC加工装置の多軸加工における工具の移動にも使用さ
れる構成とすることにより、歯牙補綴物設計・製造装置
が大幅に小型化・簡略化されることとなる。
【0023】本発明の請求項7に係る歯牙補綴物の設計
・製造装置は、三次元形状測定手段により測定したデー
タを基に被測定物と同じ形状の複製物を製造する手段を
備えた構成とすることにより、例えば、歯牙補綴物を鋳
造により製造する場合に、※歯牙補綴物自動設計手段に
より得られた歯牙補綴物形状データをもとに直接NC加
工装置により歯牙補綴物を製造することとは別に、複製
物製造手段によって鋳造用鋳型等が加工されることとな
る。
【0024】本発明の請求項8に係る歯牙補綴物の設計
・製造装置は、補綴物形状自動設計手段により得られた
歯牙補綴物の形状データをもとに、切削加工、研削加
工、放電加工等の除去加工により直接歯牙補綴物を加工
する手段、歯牙補綴物を鋳造するための鋳型を切削加
工、研削加工、放電加工等の除去加工により加工しかつ
この鋳型を用いて歯牙補綴物を製造する手段、歯牙補綴
物を焼結により製造するためのインジェクション型を切
削加工、研削加工、放電加工等の除去加工により加工し
かつこのインジェクション型に焼結用粉体を充填焼結し
て歯牙補綴物を製造する手段および/または歯牙補綴物
の形状データを反転したデータをもとに鋳型を直接積層
造型しかつこの積層造型された鋳型により歯牙補綴物を
鋳造する手段を備えるとともに、セラミックス、金属、
複合材料、樹脂等の補綴物材料によって前記各手段を適
宜選択する手段を備えた構成とすることにより、各種補
綴物用材料に適した製造手段が選択されることとなり、
歯を補綴修復する患者の幅広い要求に対応するものとな
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0026】図1は、本発明に係る歯牙補綴物設計装置
の構成を示す概略図である。
【0027】図1における歯牙補綴物設計装置は、歯科
医師によって整形(成形)済みの支台歯と該支台歯の隣
接歯と該支台歯の対合歯の咬合面との歯牙模型の三次元
形状を光学的に測定する光学的測定装置を備えた三次元
形状測定手段1と、この三次元形状測定手段1のxyz
三次元座標位置および/またはxyz軸のうち少なくと
も一つの座標軸を中心とする角度位置を動かすための多
軸移動手段2と、この多軸移動手段2を制御するための
多軸位置決め制御手段3と、予め標準的な歯牙形状三次
元座標データを取得し記憶させてある標準歯牙形状デー
タ記憶手段5と、この標準歯牙形状データ記憶手段5か
ら任意の場所(番号)の歯牙データを指定し呼び出すた
めの選択指示手段6と、この選択指示手段6からの指示
で標準歯牙形状データ記憶手段5より選択され呼び出さ
れた形状データおよび三次元形状測定手段1から得られ
た歯牙模型形状データから支台歯に合着させる歯牙補綴
物形状を自動的に設計するとともに構造強度の検討およ
び形状修正を行なう補綴物形状自動設計手段4とから構
成されている。
【0028】なお、三次元形状測定手段1が多軸移動手
段2と別々の構成のものについて示したが、両者が一体
になった構成のものとすることも可能である。また、三
次元形状測定手段1は移動させずにxyz座標軸の所定
の位置に固定し、被測定物である歯牙模型の座標位置を
多軸移動手段2および多軸位置決め制御手段3により移
動させることによって、歯牙模型の支台歯と該支台歯の
隣接歯と該支台歯の対合歯の咬合面との三次元形状を測
定する構成とすることも可能であり、あるいは、三次元
形状測定手段1をxyzの3軸を多軸移動手段2および
多軸位置決め制御手段3を用いて移動させるとともに、
被測定物である歯牙模型を、例えば、多軸移動手段2の
一軸であるx軸を用いてx軸回りに回転移動させること
によって、歯牙模型の支台歯と該支台歯の隣接歯と該支
台歯の対合歯の咬合面との三次元形状を測定する構成と
することも可能である。
【0029】さらに、三次元形状測定手段1の光学的測
定装置は、単独で三次元形状測定手段1から着脱可能な
ものとすることも可能であり、このような構成とするこ
とにより、補綴修復後の支台歯等の形状を測定すること
が可能となり、歯牙補綴物を設計および製作するのに必
要な装置を簡略化することができる。
【0030】ここで、図1に示した歯牙補綴物設計装置
において、例えば、三次元形状測定手段1をxyz座標
系内のxy平面内を連続移動させて、x軸およびy軸を
所定のきざみ幅で分割した格子点(マトリックスポイン
ト)毎に被測定物である歯牙模型の測定点のz軸(高さ
方向)座標を測ることにより、該歯牙模型形状の三次元
(xyz)座標データを取得する。
【0031】このとき、多軸移動手段2は多軸位置決め
制御手段3によって三次元形状測定手段1のxy座標位
置の移動を行ない、同時に三次元形状測定手段1の測定
範囲を超えないよう高さ位置(z軸)の範囲で移動を行
なうとともに、被測定物にアンダーカット部(せり出し
部のために測定系に対する影の部分が生じるところ)が
生じる場合には、例えば、三次元形状測定手段1の測定
方向角度をx軸回りに回転移動させて被測定物の外周全
ての三次元座標位置を読取ることにより三次元形状デー
タを取得する。
【0032】そして、三次元データの取得が終了する
と、この三次元データを補綴物形状自動設計手段4に一
時的に記憶保存する。
【0033】次に、補綴物の製作に要する支台歯の番号
を選択指示手段6から設定入力し、選択指示手段6から
の選択指示を受けて標準歯牙形状データ記憶手段5にあ
らかじめ収集記憶させてあるデータの中から該当する標
準歯牙形状データのみを取り出し、この標準歯牙形状デ
ータおよび既に測定し一時的に記憶保存しておいた支台
歯と該支台歯の隣接歯と該支台歯の対合歯の咬合面との
形状データを補綴物形状自動設計手段4で合成・加工処
理し、その結果、支台歯へ合着する補綴物形状が設計者
等の人手によらず自動的に設計される。
【0034】図2は、補綴物形状を自動設計する場合の
データ処理のフローチャートであり、また、図3〜図6
は、図2のフローチャートに示す設計過程におけるデー
タ処理の手順を説明するための補足説明図であって、図
2〜図6に基づいて、補綴物形状を自動的に設計する動
作手順を、一例としてクラウン(歯冠)形状の補綴物を
設計する場合について説明する。
【0035】まず、図2において、図1で説明したよう
に、三次元形状測定手段1で測定した歯牙模型の支台歯
と該支台歯の隣接歯と該支台歯の咬合面との三次元形状
データは補綴物形状自動設計手段4に入力されて一時記
憶されている(S11)。
【0036】ここで、図3(a)は、補綴物形状を形成
する場合に必要な歯牙形状を規定する基本モデルを表し
たもので、図中のa点はxy平面に歯牙を投影したとき
の舌側最大豊隆部を示し、b点は頬側最大豊隆部を示
し、a点とb点とを直線で結んだ方向を三次元座標のx
軸座標方向(頬舌側方向)とし、また、図中のc点は身
体の中心に近い(口腔内奥)方向の最大豊隆部を示すと
ともにd点は反対方向の最大豊隆部を示しており、c点
とd点とを結んだ方向をy軸座標方向とし、c点とd点
とを結んだ直線及びa点とb点とを結んだ直線が含まれ
る平面を三次元座標系で表されるxy平面と規定し、線
分cdと線分abとの交点を該歯牙モデルのxy平面に
おける中心eと規定する(S12)。
【0037】次に、補綴物形状自動設計手段4に一時記
憶された測定した歯牙模型の支台歯と該支台歯の隣接歯
と該支台歯の咬合面との三次元形状データをもとに、そ
の後の処理に使用される形状決定パラメータ(P1 ,P
2 ,P3 )の自動設定を行なう(S13)。
【0038】ここで、形状パラメータの自動設定(S1
3)における処理手順を図7に示す。
【0039】まず、両隣接歯の頬舌側幅をそれぞれ算出
する(S27)。両隣接歯の頬舌側幅とは、支台歯と隣
合う隣接歯における図3(a)に示した線分ab方向の
幅である。この場合、頬舌側方向をある座標軸方向と一
致させておけば、その方向の座標値の最大・最小値を検
索することで両隣接歯の頬舌側幅が得られる。また、特
に座標系を規定しておかない場合は、頬舌側方向にロー
カルな座標系を定義し、座標変換をすれば同様の結果を
得られるので、そのようにしてもよい。
【0040】次に、あらかじめ統計的に得られている隣
接歯の頬舌側幅の比率を読みだし(S28)、求まった
両隣接歯の頬舌側幅をかけあわせることにより、補綴物
の頬舌側幅を算出する(S29)。
【0041】通常、身体の中心に近い側に位置する近心
隣接歯の頬舌側幅から得た補綴物頬舌側幅Nと身体の中
心に遠い側に位置する遠心隣接歯の頬舌側幅から得た補
綴物頬舌側幅Dとは一致しない。両隣接歯から得られた
補綴物頬舌側幅の平均的な値を補綴物頬舌側幅Cとする
のであるが、一般に、大臼歯は大臼歯同士、小臼歯は小
臼歯同士の相関が高いので、各歯牙の近心・遠心両隣接
歯との相関を統計的に得ておき、両隣接歯から得られた
補綴物頬舌側幅NおよびDを単純に平均するのではな
く、より相関性の高い隣接歯から得られた頬舌側幅に重
みをおいて、補綴物頬舌側幅Cを算出し、a,b点に関
する頬舌側形状決定パラメータ値P1 (P1a, P2b) と
する(S30)。
【0042】以上のようにして求めた頬舌側形状決定パ
ラメータ値P1が、図3(b)に示すように、支台歯の
歯牙模型の三次元形状データをxy平面に投影したとき
に規定される支台歯マージンラインMの頬舌側幅(線分
ab)より小さくなってしまった場合には、統計的に得
られた修復歯牙の最大豊隆部の頬舌側径と歯径部におけ
る頬舌側径の比率をマージンラインMの頬舌側径にかけ
て補綴物の頬舌側形状決定パラメータ値P1 (P1a, P
2b) とする(S32)。
【0043】また、初めに両隣接歯頬舌側幅N,Dから
頬舌側形状決定パラメータ値P1 を算出する段階で最大
豊隆部と歯径部における頬舌側径の比率を考慮してもよ
い。次に、近遠心方向形状決定パラメータ値P2 を算出
する。
【0044】両隣接歯の歯牙模型の三次元形状データ
(以下、FGPデータとする。)をx−y平面(水平
面)に投影し、修復歯牙(支台歯)の中心eから最も近
い隣接歯計測点(c,d点)をコンタクト位置(Kc,
Kd)とする(S33)。修復歯牙の中心eから隣接歯
コンタクト位置(Kc,Kd)への方向(S34)と距
離(S35)を算出し、その距離の歯列方向成分を補綴
物の近遠心形状決定パラメータ値P2 (P2c,P2d)と
する(S36)。
【0045】次に、高さ方向形状決定パラメータ値P3
の算出方法をFGPデータから算出する例で説明する。
【0046】まず、FGPデータより修復歯牙の咬合部
分のみを取得する(S37)。この咬合部分は、支台歯
マージンラインMの内側となるので、x−y平面(水平
面)に投影してマージンラインMの内側のFGPデータ
を取り出すことで咬合部分の検索ができる。
【0047】取り出された咬合部のFGPデータのz座
標値(高さ)が最大となる点を検索し、そのz座標値を
高さ方向形状決定パラメータ値P3 とする(S38)。
また、隣接歯の高さとの相関を統計的に得ておくことに
より、隣接歯高さから高さ方向形状決定パラメータ値P
3 を決定することも可能であり、これらの方法を組み合
わせたかたちで決定することも可能である。
【0048】次に、図1に示した標準歯牙形状データ記
憶手段5から所定の場所の歯牙形状データを読みだし
(S14)、以下に述べる手順で修復歯牙の外冠形状の
調整を行なう(S15)。
【0049】ここで、外冠形状の調整(S15)におけ
る処理手順を図8に示す。
【0050】補綴物形状の各軸方向の大きさは、形状決
定パラメータ(P1 ,P2 ,P3 )によって既に決定さ
れている。そこで、標準歯牙形状データから各軸方向の
大きさを決める点である形状決定点(Q1 ,Q2 ,Q3
)を検索し(S39)、形状決定パラメータ(P1 ,
P2 ,P3 )を割り当てる(S40)。
【0051】ここで、図4に示すように、標準歯牙形状
を構成している面を定義している複数の制御点Rを形状
決定点(Q1 ,Q2 ,Q3 )との位置関係(例えば、図
中のp:qの比)を保つように比例的に拡大または縮小
して座標値R´を決定する(S41)。
【0052】xy座標については頬舌側形状決定点およ
び近遠心形状決定点から制御点座標を決定し、z座標に
ついては、高さ方向形状決定点と修復歯牙の原点位置e
との間でその位置関係を保つように比例的に座標値を決
定する。
【0053】次に、一時記憶した測定データの中から対
合歯の咬合面のFGPデータを読みだし、標準歯牙形状
データのうち咬合面の調整を行なう(S16)。
【0054】咬合面の調整(S16)においては、図9
に示すような手順によりデータ処理される。
【0055】すなわち、図5に示すように、補綴物形状
とFGPデータをxy平面に投影し(S41)、FGP
データ座標と標準歯牙データ座標とを比較し(S4
2)、各制御点においてxy平面でみたときに最も近い
FGPデータのポイントを検索して標準歯牙データの制
御点( R1,R2 ...)のz座標がFGPデータのz座標よ
り大きい場合には、標準歯牙制御点( R1,R2 ...)をF
GPデータと適当に咬合うところ( R1', R2'...)に変
更して補綴形状データの補正を自動的に行なう(S4
3)。
【0056】次に、支台歯マージンラインMおよび標準
歯牙モデルの外壁Wが段差なく円滑に接続されるように
接続調整を行なう(S17)。
【0057】このS17では、図6(a)に示したよう
に、最大豊隆部上の拘束点(g1,g2...) の座標を計算
により求め、次に、図6(b)に示したように、各拘束
点(g1,g2...) からxy面で見たときに最も近い支台
歯マージンラインM上の点(g1', g2'...)を求めて、
拘束点(g1,g2...) と支台歯マージンラインMとの間
に2点の中央となるz座標および拘束点と同じxy座標
を持つ制御点Gを設けて、NURBS曲線lを作成す
る。
【0058】さらに、図6(c)に示すように、拘束点
gおよび制御点G上に面内拘束点を作成し、この面内拘
束点を用いて更にNURBS曲面Sを作成する。
【0059】このように拘束点および制御点を決定して
NURBS曲面Sを作成して標準歯牙形状データを修正
し、支台歯マージンラインMに標準歯牙形状データが接
続するような処理を行なうことによって、標準歯牙モデ
ルの拡大または縮小による変形よって補綴歯冠形状を決
定する際に、変形後の標準歯牙形状データとマージンラ
インMとの接続が滑らかなものとなり、変形後の標準歯
牙形状が自然な形状となる。
【0060】そして、以上のようにして得られた補綴物
形状データを補綴物形状自動設計手段4に一時的に記憶
しておく(S18)。
【0061】ここで、上記の手段で決定した歯牙補綴物
形状の構造強度解析を行ない、所定の応力負荷条件で補
綴物用材料が破壊しないことを検討し(S19)、強度
不足の場合は、歯牙補綴物の肉厚や曲率変更等の修正を
行ない(S20)、歯牙補綴物の最終形状を決定する
(S21)。
【0062】なお、上記の構造強度解析は、材料の強度
物性値をあらかじめ与えておいて有限要素法により行な
ってもよく、また、あらかじめ材料の破壊強度試験を実
施しておいて、歯牙補綴物形状と破壊限界との相関デー
タを取得しておき、上記のステップ18までの処理によ
って歯牙補綴物の形状を決定した後、前記の相関データ
と比較することにより行なってもよい。
【0063】以上のような手順により、従来において技
工技術を要しかつ試行錯誤を繰り返していた補綴物形状
を決定する手順が自動化されることとなって、補綴物形
状の設計を短時間に行なうことができるとともに、補綴
物の強度検討機能によって信頼性を高めることができ
る。
【0064】これまで、クラウン(歯冠)の場合の例と
して、歯牙補綴物の自動設計手順を示してきたが、以下
において、インレーの場合の自動設計手順を簡単に説明
する。
【0065】比較的大きいインレーの場合、特に、咬合
部分のうち咬頭頂が欠損している場合には、咬合面とF
GPの調整(S16)まではクラウンと同様の手順で行
なう。
【0066】このとき、形状決定パラメータ値の自動設
定(S13)において、支台歯残存部の大きさを加味し
て形状決定パラメータ値を決定してもよい。
【0067】咬合面とFGPの調整の後、補綴物形状を
構成する曲面上に支台歯マージンラインMを投影する
(S25)。投影は、曲面の法線方向に行なってもよい
し、また、決められた方向(例えば、z方向)に行なっ
てもよい。
【0068】次に、投影した方向に補綴物形状とマージ
ンラインとの差異を算出し、補綴物形状がマージンライ
ンと合致するように補綴物形状を補正する(S26)。
【0069】一方、比較的小さいインレーの場合、標準
歯牙形状を用いずにマージンライン周辺の支台歯形状か
ら補綴物形状を形成してもよい。
【0070】まず、支台歯上にいくつかのスライス断面
を定義する(S22)。スライス断面は、扇型に定義し
てもよいし、ある決められた方向に定義していってもよ
い。そのスライス断面上において、マージンラインと、
マージンライン近傍の形状から滑らかに接続する曲線を
定義し、その形状を前記のスライス断面における補綴物
形状とする(S23)。このようにして、各々の断面上
に生成した補綴物の曲線形状を合成して補綴物の曲線形
状を生成する(S24)。
【0071】このような構成とすることにより、インレ
ーの場合もクラウンの場合と同様に補綴物形状決定を自
動的にかつ短時間に行なうことができる。
【0072】図10は、本発明に係る歯牙補綴物設計・
製造装置の一実施例を示す説明図である。
【0073】図10において、歯牙補綴物設計・製造装
置は、図1で説明した補綴物形状を自動的に設計して形
状決定した後に該補綴物を製造(加工)するために必要
なNC加工プログラムを自動生成するNC加工プログラ
ム自動生成手段7と、このNC加工プログラム自動生成
手段7から出力されるプログラムにより所定の材料を切
削加工,研削加工等の除去加工法によって自動加工する
ための多軸加工手段8を備えた構成としている。
【0074】このような構成とすることにより、歯牙模
型の取り付け交換,支台歯番号の入力,補綴物用材料の
着脱等の人手を要する作業をのぞき、形状測定から形状
設計および加工に至るまでの試行錯誤が必要で技工を要
し時間や手間のかかる一連の作業が自動化され、その結
果、加工時間が大幅に短縮されることとなる。
【0075】図11は、本発明に係る歯牙補綴物設計・
製造装置の他の実施例を示す説明図であって、多軸移動
手段10を三次元形状測定手段1および多軸加工手段1
1の両方で共用するものとし、三次元形状測定手段1お
よび多軸加工手段11の両方の位置制御を可能にした構
成としたものである。
【0076】具体的には、例えば、ボールエンドミル等
の切削加工手段を取り付けた加工ヘッド部に三次元形状
測定手段1を取り付けて、一体化させることによって実
施することが可能である。
【0077】このような構成とすることにより、歯牙補
綴物設計・製造装置を小型化、簡略化することができ、
狭小な場所であっても歯牙補綴物設計・製造装置を設置
することが可能となる。
【0078】図12は、本発明のさらに他の実施例を示
す説明図であって、図11の実施例に、さらに被測定体
/加工材料取付手段14と、この被測定体/加工材料取
付手段14を移動させるための被測定体/加工材料移動
手段13とを設けたものである。
【0079】この実施例においては、多軸移動手段を計
測手段1および多軸加工手段11の移動制御と被測定物
(例えば、歯牙模型)および加工材料の移動制御とを組
み合わせて、両者の相対的な位置を多軸制御する構成の
ものとしたものである。
【0080】例えば、三次元形状測定手段1および多軸
加工手段11はxyz軸の3軸移動を行ない、被測定体
/加工材料取付手段14はx軸回りの回転角度制御を行
なって、角度移動の一軸を組み合わせることができる。
【0081】このような構成とすることにより、複雑な
形状の歯牙補綴物の加工に柔軟に対応することが可能と
なる。
【0082】図13は、本発明のさらに他の実施例を示
す説明図であって、製造プロセス選択指示手段15,鋳
造構造設計手段17および鋳型積層形成手段18を設
け、NC加工による切削加工,研削加工,放電加工等の
多軸除去加工手段16で直接的に補綴物を加工するほか
に、補綴物の鋳造用型を鋳型積層形成手段18により製
造加工することができるような構成としたものである。
【0083】ここで、図14は、図13に示した歯牙補
綴物設計・製造装置における処理プロセスおよび加工プ
ロセスを示す説明図であって、図13の製造プロセス選
択指示手段15は、切削加工若しくは研削加工,鋳造用
型加工,放電加工,インジェクション成型法,ダイレク
ト・プロダクション・キャスティング法を、補綴物用材
料(セラミックス,金属,電極用材料,インジェクショ
ン型用材料等)の種類等に応じて選択指示することがで
きるものであり、歯牙模型の装置への取付け(S5
1)、三次元形状測定手段1による形状の測定(S5
2)、補綴物形状自動設計手段4による補綴物の設計
(S54)の後,例えば、製造方法としてダイレクト・
プロダクション・キャスティング法が選択されると(S
54)、補綴物形状自動設計データは形状データの反転
データ、すなわち鋳型形状データが生成され(S5
6)、次いで、この鋳型形状データはxy平面でスライ
ス分割され(S61)、積層集合体データとなる。そし
て、この積層集合体データに基づいて、図13の鋳型積
層手段18によって、鋳型が積層方式で作られ(S6
2)、出来上がった鋳型に補綴物用鋳造材料を注入する
ことによって補綴物が製造される(S63)。そして、
鋳造された補綴物は研磨仕上され(S59)、支台歯に
合着されることとなる(S60)。
【0084】このような構成とすることにより、各種補
綴物用材料に適した製造手段を選択することが可能とな
り、歯を補綴修復する患者の幅広い要求に応えることが
可能となる。
【0085】図15は、本発明のさらに他の実施例であ
って、形状データ選択手段20を設けて補綴物形状自動
設計手段4からのデータに基づく補綴物製造プロセスの
他に、三次元形状測定手段1から得られた被測定物形状
データに基づいて、これと同じ外観形状を持つ複製物が
製造されるように構成したものである。
【0086】このような構成とすることにより、例え
ば、鋳造用の鋳型等を、直接歯牙補綴物を加工するのと
は別に得ることが可能となる。
【0087】図16は、本発明のさらに他の実施例であ
って、図1に示した歯牙補綴物設計装置において、補綴
物形状自動設計手段4により得られた歯牙補綴物の形状
データを、電話回線,同軸ケーブル等の通信経路22を
介して離隔した場所に設置されたNC加工装置24に伝
送手段21を備えたものである。なお、図に示すよう
に、NC加工装置24側には伝送されてきた形状データ
を受信する受信手段23が設けられている。
【0088】このような構成とすることにより、歯牙補
綴物設計装置が複数ある場合等には、複数の歯牙補綴物
設計装置からNC加工装置24に送られてくる加工に必
要な歯牙補綴物の形状データが連続的かつ効率的に処理
されることとなり、条件によっては、補綴物の製造にか
かる時間が短縮されることとなり、歯の修復治療を必要
とする患者の時間的・経済的負担を軽減することができ
る。
【0089】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の請求
項1に係る歯牙補綴物の設計装置によれば、三次元形状
測定手段を備えたことにより、欠損部が整形された支台
歯と該支台歯の隣接歯と該支台歯の対合歯の咬合面との
印象型をもとに製作される歯牙模型の三次元形状を自動
的に測定することが可能となり、また、標準歯牙形状デ
ータ記憶手段に記憶された標準歯牙形状データのうち任
意のものを読み出し、これと三次元形状測定手段により
測定されて得られた歯牙模型の三次元形状データをもと
に補綴物形状自動設計手段により支台歯を補綴修復する
歯牙補綴物の形状を自動的に設計することにより、従来
において歯科技工士等が行なっていた一連の作業を自動
化することが可能となって、設計装置の操作方法を習熟
する必要がなくなり、設計に要する時間を大幅に短縮す
ることができるという優れた効果がもたらされる。ま
た、上記歯牙補綴物設計装置によれば、従来、技工技術
を要しかつ試行錯誤しながら設計する必要があり相当な
時間を要していた歯牙補綴物の形状決定を短時間で行な
うことができるとともに、設計された歯牙補綴物を支台
歯に合着した際に歯牙補綴物が所定の応力負荷条件の下
で破壊するかどうかの構造強度解析を行って強度が不足
する場合には歯牙補綴物の肉厚や曲率変更等の修正を行
なうことができるため、歯牙補綴物の強度面における信
頼性を向上させることが可能になるという優れた効果が
もたらされる。
【0090】本発明の請求項2に記載の構成とすれば、
請求項1と同様の効果が得られるうえに、三次元形状測
定手段が測定位置を所望の位置に自動的かつ連続的に移
動させる機械的な多軸移動手段および光学的に形状を測
定する光学的測定装置を備える構成としているため、測
定の際に、測定用光源から影となって測定ができない部
位が生ずることがなくなり、補綴物形状の自動設計に必
要な支台歯と該支台歯の隣接歯と該支台歯の対合歯の咬
合面との歯牙模型の形状データを確実に測定することが
できるという優れた効果がもたらされる。
【0091】本発明の請求項3に記載の構成とすれば、
請求項1および2と同様の効果が得られるうえに、三次
元形状測定手段の光学的測定装置を補綴修復後の支台歯
および該支台歯の隣接歯の形状測定に兼用することがで
きるため、歯牙補綴物を設計および製作するのに必要な
装置を簡略化することができるという優れた効果がもた
らされる。
【0092】
【0093】本発明の請求項4に記載の構成とすれば、
請求項1〜3と同様の効果が得られるうえに、歯牙補綴
物設計装置が複数ある場合等には、複数の歯牙補綴物設
計装置からNC加工装置に送られてくる加工に必要な歯
牙補綴物の形状データを連続的かつ効率的に処理するこ
とができ、条件によっては、補綴物の製造にかかる時間
が短縮されることとなって、歯の修復治療を必要とする
患者の時間的・経済的負担を軽減することができ、ま
た、歯牙補綴物の加工に必要なNC加工装置の台数を削
減することが可能となり、大きな社会貢献をすることが
できるという優れた効果がもたらされる。
【0094】また、本発明の請求項5に係る歯牙補綴物
の設計・製造装置によれば、請求項1〜3のいずれかに
記載の歯牙補綴物設計装置に、歯牙補綴物用材料を補綴
物形状自動設計手段により得られた歯牙補綴物の三次元
形状に切削および/または研削加工により加工するため
の4軸以上の多軸の多軸加工手段およびこの多軸加工手
段の位置制御を行なう多軸位置決め制御手段を備えたN
C加工装置と、歯牙補綴物の設計装置から得られた設計
データをもとにNC加工装置のNCプログラムを自動的
に生成するNCプログラム自動生成手段を備えた構成と
したことにより、歯牙模型の測定から歯牙補綴物の製造
に至るまでの一連の工程を、補綴物用材料のNC加工装
置への着脱等の作業を除いて、自動化することができ、
測定から製造までにかかる時間を大幅に短縮することが
可能となり、また、NC加工装置を歯牙補綴物設計装置
に一体に備えたことにより、歯牙補綴物の設計および製
造に必要な装置を小型化することができるという優れた
効果がもたらされる。
【0095】本発明の請求項6に記載の構成とすれば、
請求項5と同様の効果が得られるうえに、三次元形状測
定手段と多軸加工とにおいて多軸移動手段を兼用するこ
とができるため、歯牙補綴物設計・製造装置を大幅に小
型化することができ、歯牙補綴物の設計・製造装置を狭
少スペースに設置することができるという優れた効果が
もたらされる。
【0096】本発明の請求項7に記載の構成とすれば、
請求項5および6と同様の効果が得られるうえに、三次
元形状測定手段により測定したデータを基に被測定物と
同じ形状の複製物を製造する手段を備えた構成とするこ
とにより、例えば、歯牙補綴物を鋳造により製造する場
合に、補綴物形状自動設計手段により得られた歯牙補綴
物形状データをもとに直接NC加工装置により歯牙補綴
物を製造することとは別に、複製物製造手段によって鋳
造用鋳型等を加工することが可能になるという優れた効
果がもたらされる。
【0097】本発明の請求項8に記載の構成とすれば、
請求項5〜7と同様の効果が得られるうえに、各種補綴
物用材料に適した製造手段を選択することが可能とな
り、歯を補綴修復する患者の幅広い要求に応えることが
可能になるという優れた効果がもたらされる。
【0098】るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯牙補綴物設計装置の構成を示す
概略図である。
【図2】本発明に係る歯牙補綴物設計装置において補綴
物形状を自動設計する場合のデータ処理のフローチャー
トである。
【図3】図2のフローチャートに示す設計過程における
データ処理の手順を説明するための補足説明図である。
【図4】図2のフローチャートに示す設計過程における
データ処理の手順を説明するための補足説明図である。
【図5】図2のフローチャートに示す設計過程における
データ処理の手順を説明するための補足説明図である。
【図6】図2のフローチャートに示す設計過程における
データ処理の手順を説明するための補足説明図である。
【図7】本発明に係る歯牙補綴物設計・製造装置におけ
る形状決定パラメータの自動設定の手順を示す説明図で
ある。
【図8】本発明に係る歯牙補綴物設計・製造装置におけ
る外冠形状の調整の手順を示す説明図である。
【図9】本発明に係る歯牙補綴物設計・製造装置におけ
る咬合面とFGPとの調整の手順を示す説明図である。
【図10】本発明に係る歯牙補綴物設計・製造装置のさ
らに他の実施例を示す説明図である。
【図11】本発明に係る歯牙補綴物設計・製造装置のさ
らに他の実施例を示す説明図である。
【図12】本発明に係る歯牙補綴物設計・製造装置のさ
らに他の実施例を示す説明図である。
【図13】本発明に係る歯牙補綴物設計・製造装置のさ
らに他の実施例を示す説明図である。
【図14】図13歯牙補綴物設計・製造装置における処
理手順を示す説明図である。
【図15】本発明に係る歯牙補綴物設計・製造装置のさ
らに他の実施例を示す説明図である。
【図16】本発明に係る歯牙補綴物設計・製造装置のさ
らに他の実施例を示す説明図である。
【図17】従来の歯冠補綴物の設計装置の構成の一例を
示す説明図である。
【図18】図17の歯冠補綴物の設計装置における歯冠
補綴物の設計手順を示す説明図である。
【符号の説明】
1 三次元形状測定手段 2 多軸移動手段 3 多軸位置決め制御手段 4 補綴物形状自動設計手段 5 標準歯牙形状データ記憶手段 6 選択指示手段 7 NCプログラム自動生成手段 8 多軸加工手段 9 多軸位置決め制御手段 10 多軸移動手段 11 多軸加工手段 12 計測/加工制御切替手段 13 被計測体/加工材料移動手段 14 被計測体/加工材料取付手段 15 製造プロセス選択指示手段 16 多軸除去加工手段 17 鋳型構造設計手段 18 鋳型積層形成手段 20 形状データ選択手段 21 形状データ伝送手段 22 通信経路 23 形状データ受信手段 24 NC加工装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松 田 敏 彦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社 内 (56)参考文献 特開 平9−10234(JP,A) 特開 平9−10232(JP,A) 特表 平4−506037(JP,A) 米国特許4742464(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61C 5/10 A61C 13/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 欠損した歯牙の欠損部を補綴修復する歯
    牙補綴物の設計に用いられる装置であって、欠損部が整
    形された支台歯と該支台歯の隣接歯と該支台歯の対合歯
    の咬合面との印象型をもとに製作される歯牙模型の三次
    元形状を測定する三次元形状測定手段と、あらかじめ複
    数種類の標準的な歯牙形状の三次元形状データが記憶さ
    れかつ任意位置の標準的な歯牙形状の三次元形状データ
    を読み出すことができる標準歯牙形状データ記憶手段
    と、前記標準歯牙形状データ記憶手段から読み出された
    前記支台歯に対応する位置の標準歯牙形状データと前記
    三次元形状測定手段により測定された歯牙模型の三次元
    形状データとから前記支台歯を補綴修復する歯牙補綴物
    の形状を自動的に設計する補綴物形状自動設計手段を備
    え、 補綴物形状自動設計手段は、あらかじめ統計的に得た隣
    接歯との比率により補綴物の頬舌側幅を算出して補綴物
    の頬舌側形状決定パラメータ値を設定し、歯牙模型の三
    次元形状における修復歯牙中心から隣接歯のコンタクト
    位置への方向および距離を算出して補綴物の遠近心形状
    決定パラメータ値を設定し、さらに、歯牙模型の三次元
    形状から補綴物の高さ方向形状決定パラメータ値を設定
    し、標準歯牙形状データ記憶手段から読み出された所定
    部位の標準歯牙形状データを三次元形状測定手段によっ
    て測定された支台歯の歯牙模型の三次元形状データに重
    ね合せて、各形状決定パラメータ値を用いて前記標準歯
    牙形状データを部分的に拡大または縮小して補綴修復を
    要する支台歯が欠損する以前の形状を復元する歯牙補綴
    物形状を求めるとともに、この補綴物を支台歯に合着し
    た際に歯牙補綴物が所定の応力負荷条件の下で破壊する
    かどうかの構造強度解析を行って強度が不足する場合は
    歯牙補綴物の肉厚や曲率変更等の修正を行なって歯牙補
    綴物形状の自動設計を行なうことを特徴とする歯牙補綴
    物設計装置。
  2. 【請求項2】 三次元形状測定手段が測定位置を所望の
    位置に自動的かつ連続的に移動させる機械的な多軸移動
    手段と光学的に形状を測定する光学的測定装置とからな
    ることを特徴とする請求項1に記載の歯牙補綴物設計装
    置。
  3. 【請求項3】 三次元測定手段の光学的測定装置が三次
    元測定手段から単独で着脱可能でかつ口腔内の補綴修復
    後の支台歯および該支台歯の隣接歯の形状測定にも使用
    されることを特徴とする請求項1または2に記載の歯牙
    補綴物設計装置。
  4. 【請求項4】 設計された支台歯を補綴修復する歯牙補
    綴物の形状データを電話回線、同軸ケーブル等の通信経
    路を介して離隔した場所に設置された歯牙補綴物を加工
    するためのNC加工装置に伝送する伝送手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の歯
    牙補綴物設計装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のの歯牙
    補綴物設計装置に、歯牙補綴物用材料を補綴物形状自動
    設計手段により得られた歯牙補綴物の三次元形状データ
    をもとに切削および/または研削加工により加工するた
    めの4軸以上の多軸の多軸加工手段とこの多軸加工手段
    の位置制御を行なう多軸位置決め制御手段を備えたNC
    加工装置と、歯牙補綴物の設計装置から得られた設計デ
    ータをもとにNC加工装置のNCプログラムを自動的に
    生成するNCプログラム自動生成手段を備えたことを特
    徴とする歯牙補綴物設計・製造装置。
  6. 【請求項6】 三次元形状測定手段の測定位置移動装置
    がNC加工装置の多軸加工における工具の移動にも使用
    されることを特徴とする請求項5に記載の歯牙補綴物設
    計・製造装置。
  7. 【請求項7】 三次元形状測定手段により測定したデー
    タを基に被測定物と同じ形状の複製物を製造する複製物
    製造手段を備えたことを特徴とする請求項5または6に
    記載の歯牙補綴物設計・製造装置。
  8. 【請求項8】 補綴物形状自動設計手段により得られた
    歯牙補綴物の形状データをもとに、切削加工、研削加
    工、放電加工等の除去加工により直接歯牙補綴物を加工
    する手段、歯牙補綴物を鋳造するための鋳型を切削加
    工、研削加工、放電加工等の除去加工により加工しかつ
    この鋳型を用いて歯牙補綴物を製造する手段、歯牙補綴
    物を焼結により製造するためのインジェクション型を切
    削加工、研削加工、放電加工等の除去加工により加工し
    かつこのインジェクション型に焼結用粉体を充填焼結し
    て歯牙補綴物を製造する手段および/または歯牙補綴物
    の形状データを反転したデータをもとに鋳型を直接積層
    造型しかつこの積層造型された鋳型により歯牙補綴物を
    鋳造する手段を備えるとともに、セラミックス、金属、
    複合材料、樹脂等の補綴物用材料によって前記各手段を
    適宜選択指示する製造工程選択指示手段を備えたことを
    特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の歯牙補
    綴物設計・製造装置。
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