JP2007214105A - 燃料電池用セルシール - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡単な構成によって膜電極複合体2とガス拡散層5の間に隙間やズレが発生するのを抑え、ガスケット成形時に電解質膜3の外周部に変形が生じて隙間やズレが発生するのを抑え、発電効率が低下するのを抑制することが可能な燃料電池用セルシール1を提供する。
【解決手段】膜電極複合体2における電解質膜3の外周部に突出部3aを設け、他方のガス拡散層6に保持部6aを設け、突出部3aおよび保持部6aにスルーホール3b,6bを設け、突出部3aおよび保持部6aの周りにガスケット7を一体成形する。ガスケット7は、一部の成形材料を一方のガス拡散層5の外周部ならびに他方のガス拡散層6の保持部6aおよび外周部に含浸させることによりガス拡散層5,6と固定され、一部の成形材料をスルーホール3b,6bに充填することにより電解質膜3および他方のガス拡散層6と固定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池の構成要素をなす燃料電池用セルシールに関するものである。
従来から、図3に示すように、電解質膜の両面に電極層(何れも図示せず)を設けた膜電極複合体(MEA)51および前記膜電極複合体51の両面に重ねられたガス拡散層(GDL)52の外周部にガスケット53を一体成形(一部含浸)し、このガスケット53により一対のセパレータ54,54間をシールする燃料電池用セルシールが知られている(特許文献1〜2参照)。
しかしながら、膜電極複合体51は薄いフィルム状であるので、使用環境下に曝されると、その平面方向に膨張(膨潤)や収縮が発生する。またこの膜電極複合体51はその特性上、乾燥した場合には更なる収縮によってガスケット53やガス拡散層52との間に隙間やズレが発生し、これらを原因として、燃料電池の発電効率が低下する等の問題がある。
この対策として、図4に示すように、膜電極複合体51における電解質膜55の外周部55aをガス拡散層52の外周部よりも外側(図では左方向)に延長形成してガスケット53内に深く埋設することが考えられるが、上記したように膜電極複合体51は薄いフィルム状であってその構成要素である電解質膜55も薄いフィルム状であるので、金型によりガスケット53を成形するに際して金型内で電解質膜55を正確に位置決めするのが難しく、図5(A)に示すように電解質膜55の外周部55aが垂れ下がったり、図5(B)に示すように電解質膜55の外周部55aが成形時の射出圧により変形し、結果、膜電極複合体51とガス拡散層52との間に隙間58が発生したりする。
また図6に示すように、本発明と同様、膜電極複合体51の電解質膜55にスルーホール56を設ける技術が開発されているが(特許文献3参照)、この従来技術では、保護膜57を介してガスケット53を成形し、これにガス拡散層52を設置し、保護膜57と熱圧着することにより、膜電極複合体51とガスケット53およびガス拡散層52とを接合している。
したがってこの従来技術によると、その製造に際して、素材の種類に制限のある保護膜57を予め取り付ける工程や、保護膜57とガス拡散層52を熱圧着する工程を実施しなければならないために、その製造過程が煩雑になる等の不都合がある。またこの従来技術によると、ガスケット53とガス拡散層52の間に隙間58が形成され、この隙間58を反応ガスが流れ易く、隙間58を流れる反応ガスは発電反応に寄与しにくいので、発電効率の低下を招くことも考えられる。
特表2001−510932号公報 WO2002/043172号公報 WO2002/061869号公報
本発明は以上の点に鑑みて、比較的簡単な構成によって膜電極複合体とガス拡散層との間に隙間やズレが発生するのを抑えることができ、ガスケット成形時に電解質膜の外周部に変形が生じて隙間やズレが発生するのを抑えることもでき、もって発電効率が低下するのを抑制することが可能な燃料電池用セルシールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による燃料電池用セルシールは、電解質膜の両面に電極層を設けた膜電極複合体および前記膜電極複合体の両面に重ねられたガス拡散層の外周部に、一対のセパレータ間をシールするガスケットを一体成形により固定してなる燃料電池用セルシールにおいて、前記膜電極複合体における電解質膜の外周部に、前記電極層および一方のガス拡散層の外周部よりも外側に突出する突出部を設け、他方のガス拡散層に前記突出部に重ねられて前記突出部を保持する保持部を設け、前記突出部および保持部にスルーホールを設け、前記突出部および保持部の周りに前記ガスケットを一体成形し、前記ガスケットは、その一部の成形材料を前記一方のガス拡散層の外周部ならびに他方のガス拡散層の保持部および外周部に含浸させることにより前記ガス拡散層と固定されるとともに、一部の成形材料を前記スルーホールに充填することにより前記電解質膜および他方のガス拡散層と固定されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項2による燃料電池用セルシールは、上記した請求項1記載の燃料電池用セルシールにおいて、保持部を設けない一方のガス拡散層の外周側に、他方のガス拡散層に設けた保持部との間に電解質膜の突出部を挟み込むとともにガスケットに埋設される絶縁性材料よりなる保持プレートを配置したことを特徴とする。
上記構成を備えた本発明の請求項1による燃料電池用セルシールにおいて、ガスケットは、一部の成形材料を一方のガス拡散層の外周部ならびに他方のガス拡散層の保持部および外周部に含浸させることによりガス拡散層と固定されるとともに、一部の成形材料をスルーホールに充填することにより電解質膜および他方のガス拡散層と固定される。スルーホールは、膜電極複合体における電解質膜の外周部に設けた突出部およびこれを保持する他方のガス拡散層の保持部に設けられ、この突出部および保持部の周りにはガスケットが一体成形されるので、一部の成形材料がスルーホールに充填されて固化すると、スルーホールおよびスルーホール内で固化した成形材料によって電解質膜および他方のガス拡散層がガスケットに対して変位するのを抑制するアンカー効果が発揮される。したがってこのアンカー効果により、電解質膜ひいては膜電極複合体および他方のガス拡散層の変形が抑えられる。またその一方で、ガスケットの一部の成形材料は一方のガス拡散層の外周部ならびに他方のガス拡散層の保持部および外周部に含浸するので、ガス拡散層の変形も抑えられる。したがってこれらのことから、膜電極複合体やガス拡散層に変形が生じて隙間やズレが発生するのを抑制することが可能とされている。また膜電極複合体における電解質膜の外周部に設けられた突出部は、これと重なるように他方のガス拡散層の外周部に設けられた保持部によって保持されるので、ガスケット成形時に垂れ下がったり、射出圧により変形したりすることがない。したがってこの保持部による保持効果により、金型内で突出部を正確に位置決めすることができ、電解質膜の外周部に変形が生じて隙間やズレが発生するのを抑制することが可能とされている。
尚、本発明において、膜電極複合体を構成する電解質膜のみに突出部を設けてその両側の電極層に突出部を設けないのは、以下の理由による。
すなわち、突出部はここにスルーホールを設ける部位であるので、電解質膜のみならず電極層に突出部を設けてここにスルーホールを設けると、スルーホールの加工状況の如何によってはスルーホール内に電極層が入り込み、結果、電解質膜両面の電極層同士が短絡する虞があり、このように短絡が発生すると、発電機能が損なわれることになる。したがって、この短絡を防止すべく両面電極層の隔絶を確実にするため、本発明では、電極層にはスルーホールを設ける突出部を設けない構成とした。
また、本発明においては、一方のガス拡散層に保持部を設けず、他方のガス拡散層のみに保持部を設ける構成とした。これは以下の理由による。
すなわち、一方および他方の双方のガス拡散層に保持部を設けると、膜電極複合体の外周端またはスルーホールにてガス拡散層同士が短絡する虞があり、このように短絡が発生すると、発電機能が損なわれることになる。したがって、この短絡を防止すべく両面ガス拡散層の隔絶を確実にするため、本発明では、一方のガス拡散層には保持部を設けず、他方のガス拡散層のみに保持部を設ける構成とした。保持部の機能からして、他方のガス拡散層は、型成形時における下側のガス拡散層となる。
また、上記に加えて本発明の請求項2によるセルシールのように、一方のガス拡散層の外周側に絶縁性材料よりなる保持プレートを配置して、この保持プレートと他方のガス拡散層の保持部との間に電解質膜の突出部を挟み込むようにすると、突出部がその両面側から保持されるので、突出部の変形防止効果を一層高めることが可能となる。保持プレートを絶縁性材料よりなるものとしたのは上記と同様、短絡防止のためである。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明の請求項1による燃料電池用セルシールにおいては、上記したようにスルーホールおよびスルーホール内で固化したガスケット成形材料によってアンカー効果が発揮され、このアンカー効果によって電解質膜ひいては膜電極複合体および他方のガス拡散層の変形を抑えることが可能とされている。またその一方で、ガスケットの一部の成形材料は一方のガス拡散層の外周部ならびに他方のガス拡散層の保持部および外周部に含浸するので、ガス拡散層の変形を抑えることも可能とされている。したがってこれらのことから、膜電極複合体やガス拡散層に変形が生じて隙間やズレが発生するのを抑制することが可能とされている。また本発明のセルシールでは、その製造過程で、保護膜を予め取り付ける工程や、保護膜とガス拡散層を熱圧着する工程を実施する必要がなく、電解質膜両面の電極層同士が短絡することもない。更にまた本発明のセルシールでは、電解質膜の外周部に設けた突出部を他方のガス拡散層に設けた保持部が保持するので、ガスケット成形時に電解質膜の外周部が垂れ下がったり、射出圧により変形したりすることがなく、金型内で電解質膜の外周部を正確に位置決めすることができ、電解質膜の外周部に変形が生じて隙間やズレが発生するのを抑制することも可能とされている。両面のガス拡散層同士が短絡することもない。したがってこれらのことから、本発明所期の目的どおり、比較的簡単な構成により膜電極複合体とガス拡散層との間に隙間やズレが発生するのを抑えることができ、ガスケット成形時に電解質膜の外周部に変形が生じて隙間やズレが発生するのを抑えることもでき、もって燃料電池の発電効率が低下するのを抑制することができる燃料電池用セルシールを提供することができる。
またこれに加えて、本発明の請求項2による燃料電池用セルシールにおいては上記したように、一方のガス拡散層の外周側に絶縁性材料よりなる保持プレートを配置してこの保持プレートと他方のガス拡散層の保持部との間に電解質膜の突出部を挟み込むようにしたために、突出部をその両面側から保持し、よって突出部の変形防止効果を一層高めることができる。保持プレートはガスケット内に埋設されるので、ガスケットのシール作用に支障を生じることはない。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
第一実施例・・・
図1は、本発明の第一実施例に係る燃料電池用セルシール1の要部断面を示している。
当該実施例に係るセルシール1は、電解質膜(イオン交換膜とも称する)3の両面にそれぞれ電極層(多孔質触媒電極層、触媒付電極または触媒層とも称する)4を被着した膜電極複合体(MEA)2、および前記膜電極複合体2の両面にそれぞれ接着されたガス拡散層(GDL)5,6の外周部に所定のゴム状弾性体よりなるガスケット7を一体成形し、このガスケット7により一対のセパレータ(図示せず)間をシールするものであって、膜電極複合体2における電解質膜3の外周部に、両面の電極層4および一方のガス拡散層5の外周部よりも外側(図では左方)に突出する突出部(はみ出し部とも称する)3aが設けられ、他方のガス拡散層6の外周部に、突出部3aに重ねられて突出部3aを保持する保持部6aが設けられ、この突出部3aおよび保持部6aに、互いに連通するスルーホール(貫通孔とも称する)3b,6bが設けられ、この突出部3aおよび保持部6aの周りにガスケット7が一体成形され、このガスケット7は、その一部の成形材料が多孔質状の一方のガス拡散層5の外周部ならびに他方のガス拡散層6の保持部6aおよび外周部に含浸することによりガス拡散層5,6と固定されるとともに、他の一部の成形材料がスルーホール3b,6bに充填されることにより電解質膜3および他方のガス拡散層6と固定されている。
上記突出部3aは、電解質膜3の外周に全周に亙って設けられており、スルーホール3bは、複数(多数)が周方向に所定の間隔をあけて設けられている。
上記保持部6aは、他方のガス拡散層6の外周に全周に亙って設けられており、スルーホール6bは、上記スルーホール3bと同数が周方向に所定の間隔をあけて設けられている。
上記ガスケット7は、膜電極複合体2およびガス拡散層5,6の外周部に固定された断面略矩形状を呈するガスケット本体7aと、このガスケット本体7aの両面にそれぞれ設けられてセパレータに密接するリップ部(シール部とも称する)7bとを一体に有しており、前者のガスケット本体7aは、突出部3aの一面側に配置された一面側部位7c、一面側部位7cの内側に配置されて一方のガス拡散層5の外周部に含浸した一面側含浸部位7d、一面側部位7cの内側であって一面側含浸部位7dの上方に配置された非含浸部位7e、突出部3aおよび保持部6aの外側に配置された外側部位7f、スルーホール3b,6b内に配置された充填部位7g、突出部3aの他面側に配置されて保持部6aに含浸した保持部含浸部位7h、保持部含浸部位7hの内側に配置されて他方のガス拡散層6の外周部に含浸した他面側含浸部位7i、ならびに保持部含浸部位7hおよび他面側含浸部位7iの下方に配置された非含浸部位7jを一体に有している。
また、膜電極複合体2の電極層4は、図示するようにガス拡散層5,6と同じ長さに設定されているが、上記したところによりスルーホール3b,6bに達していなければ良いので、ガス拡散層5,6よりも長く設定されても良い。すなわち電極層4の外周部は、スルーホール3b,6bに達しなければ、ガス拡散層5,6の外周部よりも外側に突出していても良い。
上記構成の燃料電池用セルシール1においては、ガスケット7が、一部の成形材料を一方のガス拡散層5の外周部ならびに他方のガス拡散層6の保持部6aおよび外周部に含浸させることによりガス拡散層5,6と固定されるとともに、一部の成形材料をスルーホール3b,6bに充填することにより電解質膜3および他方のガス拡散層6と固定されている。スルーホール3b,6bは、電解質膜3の外周部に設けた突出部3aおよびこれを保持するよう他方のガス拡散層6の外周部に設けた保持部6aに設けられ、この突出部3aおよび保持部6aの周りにはガスケット7が一体成形されるので、一部の成形材料がスルーホール3b,6bに充填されて固化すると、スルーホール3b,6bに対してスルーホール3b,6b内部で固化した成形材料が係合することによって、電解質膜3および他方のガス拡散層6がガスケット7に対して平面方向に変位するのを抑制するアンカー効果が発揮される。したがって、このアンカー効果により電解質膜3ひいては膜電極複合体2および他方のガス拡散層6の変形(特に収縮)を抑制することが可能とされている。またその一方で、ガスケット7は、一部の成形材料が一方のガス拡散層5の外周部ならびに他方のガス拡散層6の保持部6aおよび外周部に含浸しているので、ガス拡散層5,6の変形(特に収縮)を抑制することも可能とされている。したがってこれらのことから、膜電極複合体2やガス拡散層5,6に変形(特に収縮)が生じて隙間やズレが生じるのを抑えることができる。
また、上記構成のセルシール1は、その製造に際して、膜電極複合体2およびガス拡散層5,6よりなる積層体をガスケット成形用の金型に挿入してガスケット7を一体成形するものであって、上記従来技術のように保護膜を予め取り付ける工程や、保護膜とガス拡散層を熱圧着する工程を実施する必要がなく、その製造が容易である。
また、膜電極複合体2における電極層4に突出部は設けられておらず、電極層4はスルーホール3b,6bに届いていないので、電解質膜3両面の電極層4同士が短絡することもない。
更にまた、上記構成のセルシール1においては、電解質膜3の外周部に設けた突出部3aを他方のガス拡散層6に設けた保持部6aが保持するので、ガスケット成形時に電解質膜3の外周部が垂れ下がったり、射出圧により変形したりすることがなく、金型内で電解質膜3の外周部を正確に位置決めすることができ、電解質膜3の外周部に変形が生じて隙間やズレが生じるのを抑えることもできる。
また、一方のガス拡散層5に保持部は設けられておらず、他方のガス拡散層6のみに保持部6aが設けられているので、両面のガス拡散層5,6同士が短絡することもない。
したがって以上のことから、比較的簡単な構成によって膜電極複合体2やガス拡散層5,6に変形が生じて隙間やズレが発生するのを抑えることができ、ガスケット成形時に電解質膜3の外周部に変形が生じて隙間やズレが発生するのを抑えることもでき、もって燃料電池の発電効率が低下するのを抑制することができる燃料電池用セルシール1を提供することができる。
第二実施例・・・
図2は、本発明の第二実施例に係る燃料電池用セルシール1の要部断面を示している。
当該実施例に係るセルシール1は、電解質膜3の両面にそれぞれ電極層4を被着した膜電極複合体2、および前記膜電極複合体2の両面にそれぞれ接着されたガス拡散層5,6の外周部に所定のゴム状弾性体よりなるガスケット7を一体成形し、このガスケット7により一対のセパレータ(図示せず)間をシールするものであって、膜電極複合体2における電解質膜3の外周部に、両面の電極層4および一方のガス拡散層5の外周部よりも外側(図では左方)に突出する突出部3aが設けられ、他方のガス拡散層6の外周部に、突出部3aに重ねられて突出部3aを保持する保持部6aが設けられ、保持部を設けない一方のガス拡散層5の外周側に、他方のガス拡散層6に設けた保持部6aとの間に電解質膜3の突出部3aを挟み込むとともにガスケット7に埋設される絶縁性材料よりなる保持プレート8が配置され、この突出部3a、保持部6aおよび保持プレート8に、互いに連通するスルーホール3b,6b,8aが設けられ、この突出部3a、保持部6aおよび保持プレート8の周りにガスケット7が一体成形され、このガスケット7は、その一部の成形材料が多孔質状の一方のガス拡散層5の外周部ならびに他方のガス拡散層6の保持部6aおよび外周部に含浸することによりガス拡散層5,6と固定されるとともに、他の一部の成形材料がスルーホール3b,6b,8aに充填されることにより電解質膜3、他方のガス拡散層6および保持プレート8と固定されている。
上記突出部3aは、電解質膜3の外周に全周に亙って設けられており、スルーホール3bは、複数(多数)が周方向に所定の間隔をあけて設けられている。
上記保持部6aは、他方のガス拡散層6の外周に全周に亙って設けられており、スルーホール6bは、上記スルーホール3bと同数が周方向に所定の間隔をあけて設けられている。
上記保持プレート8は、PEN、PI、ナイロンもしくはテフロン(登録商標)等の樹脂またはアルミナ等の無機材料よりなる絶縁性材料によって平板状に成形され、一方のガス拡散層5の外周に全周に亙って配置されており、スルーホール8aは、上記スルーホール3b,6bと同数が周方向に所定の間隔をあけて設けられている。またこの保持プレート8の厚みは、一方の電極層4およびガス拡散層5の厚みの和と同じもしくは略同じ寸法に設定されている。
上記ガスケット7は、膜電極複合体2およびガス拡散層5,6の外周部に固定された断面略矩形状を呈するガスケット本体7aと、このガスケット本体7aの両面にそれぞれ設けられてセパレータに密接するリップ部(シール部とも称する)7bとを一体に有するとともに保持プレート8を埋設・被覆しており、前者のガスケット本体7aは、保持プレート8の一面側に配置された一面側部位7c、保持プレート8の内側に配置されて一方のガス拡散層5の外周部に含浸した一面側含浸部位7d、一面側部位7cの内側であって一面側含浸部位7dの上方に配置された非含浸部位7e、突出部3a、保持部6a及び保持プレート8の外側に配置された外側部位7f、スルーホール3b,6b,8a内に配置された充填部位7g、突出部3aの他面側に配置されて保持部6aに含浸した保持部含浸部位7h、保持部含浸部位7hの内側に配置されて他方のガス拡散層6の外周部に含浸した他面側含浸部位7i、ならびに保持部含浸部位7hおよび他面側含浸部位7iの下方に配置された非含浸部位7jを一体に有している。
上記構成の燃料電池用セルシール1は、上記第一実施例と同じ作用効果を発揮するほか、一方のガス拡散層5の外周側に絶縁性材料よりなる保持プレート8が配置されて、この保持プレート8と他方のガス拡散層6の保持部6aとの間に電解質膜3の突出部3aが挟み込まれているために、突出部3aはその両面側から保持されている。したがって突出部3aは一層変形しにくくなり、よって突出部3aの変形防止効果を一層高めることが可能とされている。保持プレート8はガスケット7に被覆・埋設されているので、ガスケット7のシール作用に支障を来たすことはなく、またこの保持プレート8にもスルーホール8aが設けられているので、アンカー効果が発揮されることになる。
本発明の第一実施例に係る燃料電池用セルシールの要部断面図 本発明の第二実施例に係る燃料電池用セルシールの要部断面図 従来例に係る燃料電池用セルシールの要部断面図 比較例に係る燃料電池用セルシールの要部断面図 (A)および(B)とも同セルシールの不具合発生状態を示す要部断面図 他の従来例に係る燃料電池用セルシールの要部断面図
符号の説明
1 セルシール
2 膜電極複合体
3 電解質膜
3a 突出部
3b,6b,8a スルーホール
4 電極層
5 一方のガス拡散層
6 他方のガス拡散層
6a 保持部
7 ガスケット
7a ガスケット本体
7b リップ部
7c 一面側部位
7d 一面側含浸部位
7e 一面側非含浸部位
7f 外側部位
7g 充填部位
7h 保持部含浸部位
7i 他面側含浸部位
7j 他面側非含浸部位
8 保持プレート

Claims (2)

  1. 電解質膜(3)の両面に電極層(4)を設けた膜電極複合体(2)および前記膜電極複合体(2)の両面に重ねられたガス拡散層(5)(6)の外周部に、一対のセパレータ間をシールするガスケット(7)を一体成形により固定してなる燃料電池用セルシール(1)において、
    前記膜電極複合体(2)における電解質膜(3)の外周部に、前記電極層(4)および一方のガス拡散層(5)の外周部よりも外側に突出する突出部(3a)を設け、他方のガス拡散層(6)に前記突出部(3a)に重ねられて前記突出部(3a)を保持する保持部(6a)を設け、前記突出部(3a)および保持部(6a)にスルーホール(3b)(6b)を設け、前記突出部(3a)および保持部(6a)の周りに前記ガスケット(7)を一体成形し、前記ガスケット(7)は、その一部の成形材料を前記一方のガス拡散層(5)の外周部ならびに他方のガス拡散層(6)の保持部(6a)および外周部に含浸させることにより前記ガス拡散層(5)(6)と固定されるとともに、一部の成形材料を前記スルーホール(3b)(6b)に充填することにより前記電解質膜(3)および他方のガス拡散層(6)と固定されていることを特徴とする燃料電池用セルシール。
  2. 請求項1記載の燃料電池用セルシールにおいて、
    保持部を設けない一方のガス拡散層(5)の外周側に、他方のガス拡散層(6)に設けた保持部(6a)との間に電解質膜(3)の突出部(3a)を挟み込むとともにガスケット(7)に埋設される絶縁性材料よりなる保持プレート(8)を配置したことを特徴とする燃料電池用セルシール。
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