JP2007212952A - 撮像装置のストロボ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ストロボ装置内蔵の撮像装置において、撮像装置本体の回転角度に関わらず、ストロボの発光ムラが一定である撮像装置を与えること。また撮像装置に対して、ストロボの照射角の固体間バラツキを皆無にする撮像装置を与えること。
【解決手段】 撮像した静止画像を記録媒体に記録する撮像装置であって、水平位置と上記装置本体の傾斜角度を測定し、当該傾斜角度を示す傾斜角信号を出力する傾斜角検出手段と、照射角度を自由に変更できるストロボ装置と、上記ストロボの照射角度を制御する制御装置と、上記傾斜角信号と合焦位置信号を入力として処理を行い、上記ストロボ装置の照射角度を所定の角度に変更する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、撮像装置のストロボ装置に関するものである。
撮像装置で用いられるストロボ装置は被写体が暗いときの良好な輝度を得るための目的だけではなく、逆光対策や光の明暗差対策などにも用いられる。逆光対策とは、逆光時、特に被写体が人物である時の顔面等が暗く写ってしまうことに対する対策であり、明暗差対策とは、光の明暗差が強いときなどストロボを焚くことで一様な光になり、明暗差の強弱が抑えるための対策である。
一般的に、ストロボ装置の多くは撮像装置に内蔵されており、撮像装置の操作にて自動的に発光動作がなされる。
撮像装置の高性能化に同様に、ストロボ装置も高機能化している。例えば、特開平5−93946号公報には、ズームレンズ駆動に連動して、反射傘およびキセノン管を移動させることによって、ストロボ装置のストロボの照射角を変化させる技術が開示されている。また、様々なズームストロボに関する技術が開示されている。
一般的に撮像装置のレンズ部とストロボユニット部は、同じ位置に配置するのは困難なため、同一面上に配置してあるものの、約5cmから10cmほど離れた距離に配置されている。このため、光学像の中心と、ストロボ光の中心が、あらゆる被写体の距離に応じて一致することはありえない。ストロボ発光の向きをどのように設定するかは、各メーカーの設定次第だが、撮像装置が最もよく用いられる距離に合わせられている。しかし、なかには特に考慮せず、レンズと並行に、すなわち撮像装置本体の向きそのままに設定している装置も見受けられる。いずれにしろ光学像の中心とストロボ光の中心は、撮影距離的に合わないポイントが殆どである。よって、撮影距離によっては大部分がそうであるが、ストロボ光の発光ムラが生じる。
この発光ムラは、被写体との距離が離れているときは、ほぼ正面からストロボの光が当たるため無視できる。しかしマクロ側では、レンズと被写体を結ぶ直線と、ストロボ装置と被写体を結ぶ直線との角度が大きくなり、レンズに対して、ストロボユニットが位置する側の光の当たり方が密となり、反対側の箇所の光の当たり方が疎となる。これによりマクロ側でストロボの発光ムラが顕著になる。
さらに、撮像装置本体の傾きを変化させて撮像した場合、ストロボ装置が固定の撮像装置で撮像を行うと、レンズに対するストロボ装置の相対位置角度も回転してしまうため、発光ムラパターンも回転し、一様でない画像となってしまう。図2(1)は撮像装置本体を右に90°、図2(2)は左に90°傾けて撮影し、得られた画像である。この図が示す通り、撮像装置本体の傾き角度を変えると発光ムラが異なる同じ被写体の画像が得られることになる。
これは図3で説明される。図3において撮像装置を平面として考え、この撮像装置のレンズ部を41、ストロボ装置部を42で表す。この際、から発せられるストロボ光を図のように丸を中心にしたものとする。図3のようにレンズがある線上を水平線として、ストロボユニットが150度のところにあると仮定すると、ユーザが撮像装置本体を右90度傾けて撮影しようとした場合、ストロボユニットとレンズの傾きは60度になる。また左90度傾けた場合は、240度となる。これらのケースでは、被写体の向きは変わらないが、レンズに対するストロボの平面位置が変わるため、ストロボ光の当たり方が変わり、図2のような発光ムラが生じる。一般に、撮像装置の通常でのストロボユニットとレンズの角度をΘ度とした場合、本体をα度傾けるとストロボユニットとレンズの水平線に対する絶対傾き角度はΘ+α度となる。
実際に、空間で考えた場合は、被写体が遠いほど被写体中心と光を結ぶ直線と、被写体中心とレンズを結ぶ直線の角度は無視でき、発光ムラも気にならないが、マクロ側に近づけば近づくほど顕著になってくる。現在、装置本体の傾き角度による発光ムラの変化に対しては、有効な手段が見つかっておらず、撮像装置においては何の対策もなされていない。
また、近年爆発的なデジタルカメラの普及に伴い、今までは見逃されていたストロボ装置のバラツキによる、ストロボ光の照射角度の固体間バラツキの問題も指摘されている。これはストロボユニット作成の際に、反射板、拡散板のバラツキがあり、これが照射角度のずれとなって現れるからである。
特開平5−93946号公報
従って、今発明では、ストロボ内蔵型撮像装置において、カメラの本体角度によらずにストロボの発光ムラを均一にする撮像装置を与えることを目的とする。また、個体間によるストロボ照射角度のバラツキをなくし、照射角度を一定とする撮像装置を与えることを目的とする。
請求項1に記載の撮像装置において、撮像した静止画像を記録媒体に記録する撮像装置であって、
水平位置と上記装置本体の傾斜角度を測定し、当該傾斜角度を示す傾斜角信号を出力する傾斜角検出手段と、照射角度を自由に変更できるストロボ装置と、上記ストロボの照射角度を制御する制御装置と、上記傾斜角信号と合焦位置信号を入力として処理を行い、上記ストロボ装置の照射角度を所定の角度に変更することを特徴とするとするものである。
また、請求項2に記載の撮像装置は、請求項1のストロボ装置において、ストロボ装置は、カメラの撮影レンズの光軸方向に揃えて配置されたキセノン管と、上記キセノン管を中心にしてキセノン管の周囲を囲むように配置されたストロボ光を反射させる反射機構と、該反射機構を垂直方向に回転させる動作手段と、キセノン管の前面に配置された拡散板と、該拡散板を装置本体の垂直方向を軸として、水平方向に回転させることができる動作手段を有する撮像装置である。
以上の説明から容易に理解できるように、本発明によれば、第1に、撮像した静止画像を記録媒体に記録する撮像装置であって、水平位置と上記装置本体の傾斜角度を測定し、当該傾斜角度を示す傾斜角信号を出力する傾斜角検出手段と、照射角度を自由に変更できるストロボ装置と、上記ストロボの照射角度を制御する制御装置と、上記傾斜角信号と合焦位置信号を入力として処理を行い、上記ストロボ装置の照射角度を所定の角度に変更することを特徴とする撮像装置を与えることが可能となる。
第2に、前記ストロボ装置において、ストロボ装置は、カメラの撮影レンズの光軸方向に揃えて配置されたキセノン管と、上記キセノン管を中心にしてキセノン管の周囲を囲むように配置されたストロボ光を反射させる反射機構と、該反射機構を垂直方向に回転させる動作手段と、キセノン管の前面に配置された拡散板と、該拡散板を装置本体の垂直方向を軸として、水平方向に回転させることができる動作手段を与えることが可能となる。
(第1の実施例)
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態となるカメラの構成を示すブロック図である。
1はシステム制御回路(CPU)であり、ストロボの充電、発光の制御はもとより、撮像装置全体の制御動作を司るものである。
2はストロボユニットである。21は充電回路であり、システム制御回路1からの充電開始の信号がONになり、充電を開始する。この際、充電電圧の数十分の一に分圧された電圧が逐次システム制御回路1に入力され、これが規定の電圧になると充電開始信号はOFFとなり、充電を終了する。
22は発光制御回路であり、システム制御回路1からの司令により発光の開始・終了を制御し、かつ後述の発光体23管内に充満しているガスの励起を促すためのトリガ信号を発生させる。
23は発光体であり、特にここではキセノン管とする。発光制御回路22によりトリガ電圧が印可され、内部のキセノンガスが励起された後に両極に電圧が印可され発光する。24は反射板であり、反射板によって反射・収束された光と、発光体23から放出された直接光が拡散板25を通って偏向されていわゆるストロボ光が発光される。
26は反射板駆動装置であり、システム制御回路1からの指令に従い、水平方向を軸として、反射板を上下に回転させる駆動装置である。
27は拡散板駆動装置であり、システム制御回路1からの指令に従い、垂直方向を軸として、拡散板を左右に回転させる駆動装置である。
31は撮影レンズならびに絞り機能を備えるシャッター、32は光学像を電気信号に変換する撮像素子、33は撮像素子32のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するA/D変換回路である。
34は撮像素子32、 A/D変換器33にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、システム制御回路1により制御される。
35は画像処理回路であり、 A/D変換器33からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。
また、画像処理回路35においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御回路1が表記しない露光制御手段、測距制御手段に対して制御を行う、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理を行っている。
さらに、画像処理回路35においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
図4を参照して、第1の実施例の動作を説明する。
図4は,本実施例のストロボ発光ムラの一様にするルーチンのフローチャートを示す。
撮像装置が電源投入され、所定の動作を完了し後(S101)、撮影待機状態(S102)に進む。ストロボ発光中心の設定がなされたら(S103)、発光設定のフラグをたて、発光中心の位置を選択し(S104)、撮像装置本体の傾き角度データを取得する(S105)。次にレリーズスイッチが押されたら(S106)、所定のAF・AE動作を行い、焦点位置のデータを取得し(S107)、ストロボ装置の変更角度を算出し(S108)、ストロボ装置の照射角度を変更し(S109)、S110に進む。レリーズスイッチが押されない場合は、S105に戻る。S110において、シャッタスイッチが押されると、撮影を行う(S111)。その後S112に進む。S112において終了が選択されると動作を終了し、それ以外は待機状態(S102)に戻る。その後シャッタスイッチが押されると被写体の合焦距離データを制御装置1内のメモリに保管する(S104)。S103において、発光中心の設定が選ばれない場合は通常撮影モードとなる。
撮像装置本体のレンズに対するストロボの角度をΘ
撮像装置本体の回転角度をα
とすると、
本体回転後のレンズとストロボユニットの角度は
Θ+α
で与えられる。
レンズとストロボユニットの距離をTとすると、
撮像装置本体回転後の水平・垂直距離成分はそれぞれ
S・COS(Θ+α)・・・・・・・・・・・・(1)
S・SIN(Θ+α)・・・・・・・・・・・・(2)
さらにレンズ中心に対する、ユーザが設定した発光中心角度ならびに距離をそれぞれβ、Tとするとこの水平・垂直距離成分はそれぞれ
T・COS(β)・・・・・・・・・・・・・・・(3)
T・SIN(β)・・・・・・・・・・・・・・・(4)
となる。さらにAF距離Xに対して、反比例の関係がある重み付け関数F(X)を定義する。
これより、水平方向の回転すなわち拡散板の回転には
F(X)・Gh{S・COS(Θ+α)+T・COS(β)}
垂直方向の回転、すなわち反射板の回転には
F(X)・Gv{S・SIN(Θ+α)+T・SIN(β)}
分だけ回転させればよいことになる。(Gh、Gvは水平・垂直回転を表す関数)
(第2の実施例)
第2の実施例の構成は、第1の実施例の構成と同じであるため省略する。
図5を参照して、第2の実施例の動作を説明する。
撮像装置が電源投入されると、システム制御回路1内のカウンタメモリの初期化を含む所定の動作を完了し(S201)、ストロボ光角度調整(S202)にてYESが選択されるとS203に移る。S202にてNOが選択された場合は、通常の撮影状態(S204)へ移る。
S203にて、撮像装置本体と被写体の距離を所定の距離にセットし、さらに本体を任意の角度に傾かせ(S205)せる。所定のAF・AE動作を行った後(S206)、所定の一様な画像を撮影する(S207)。レンズ31、撮像素子32、A/D変換回路33を経て画像処理回路に処理され、所定の箇所の輝度データが算出される(S208)。この輝度色度データにより、ストロボの発光ムラが算出され(S209)、それを補正し、予め決められた値になるようストロボの水平方向・垂直方向の回転角度を変更する(S210)。この後さらに調整を行う場合はS202に戻り、もしくは動作を終了する。
本発明の一実施例の構成ブロック図である。 撮像装置本体の傾き角度を変えた際のストロボ光の発光ムラパターンの一例である。 図2における、レンズとストロボの位置の関係である。 本実施例の主ルーチンのフローチャートの一部である。 本実施例の主ルーチンのフローチャートの一部である。
符号の説明
1 システム制御回路(CPU)
2 ストロボユニット
21 充電回路
22 発光制御回路
23 発光体
24 反射板
25 拡散版
26 反射板駆動装置
27 拡散版駆動装置
31 撮像レンズならびに絞り機能を備えるシャッター
32 撮像素子
33 A/D変換回路
34 タイミング発生回路
35 画像処理回路

Claims (2)

  1. 撮像した静止画像を記録媒体に記録する撮像装置であって、
    水平位置と上記装置本体の傾斜角度を測定し、当該傾斜角度を示す傾斜角信号を出力する傾斜角検出手段と、照射角度を自由に変更できるストロボ装置と、上記ストロボの照射角度を制御する制御装置と、上記傾斜角信号と合焦位置信号を入力として処理を行い、上記ストロボ装置の照射角度を所定の角度に変更することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記装置において、ストロボ装置は、カメラの撮影レンズの光軸方向に揃えて配置されたキセノン管と、上記キセノン管を中心にしてキセノン管の周囲を囲むように配置されたストロボ光を反射させる反射機構と、該反射機構を垂直方向に回転させる動作手段と、キセノン管の前面に配置された拡散板と、該拡散板を装置本体の垂直方向を軸として、水平方向に回転させることができる動作手段を有することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
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